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2007年08月の記事
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陰からマモル！９を読んで
鉄砲の弾丸を受け止め、戦闘ヘリにだって負けない伊賀の里の忍鳩が手紙を持ってやって来ました。手紙には「山芽の親友のくノ一・佃根イナゴと塩谷木鮎花が遊びに来る」と書かれていて部屋でごろごろしようとしていたマモルは、息子を結婚させるのに熱心な母・桜子から「山芽ちゃんはあんたの許婚なのよ！すぐに準備をしないと」と一喝され行列のできる洋菓子店ルルモントへケーキを買いに行くことになります。一方、陰守家を訪れる予定のイナゴと鮎花も「あの桜子様の家に行くんだ。伊賀のくノ一が礼儀知らずだと思われたら大変」ということでマモルと同じ洋菓子店でケーキを買おうとしていました。しかし、行列のできる店ルルモントは朝早くから何時間も並ばないとケーキを買うことができません。そして忍者のマモル、くノ一のイナゴと鮎花たちは普通にケーキを購入するのではなく、両者とも忍術を駆使し「素早く代金を置いてケーキを持ち去る」という反則技をすることになるのです。ところがルルモントの天才パティシエはケーキ泥棒を恐れるあまり常軌を逸したとんでもない罠を仕掛けていました。ルルモントの変な泥棒対策により、マモルはもてなすはずのお客様イナゴ・鮎花と戦わなくてはならなくなって・・・。 「陰からマモル！」シリーズは、現代になっても忍者をしている主人公の陰守マモルが掟に従いお隣さんの天然ボケ少女・紺若ゆうなを気づかれることなくひそかに護衛することになるというストーリーです。陰守家は４００年前の殿様の命令でコンニャク作り名人の子孫を代々守り続けています。マモルは「現在は殿様もいないのにコンニャクを作る人の子孫を守るなんてしょーもない」と思いながらも幼馴染みのゆうなを心配して仕方なく忍者の任務をしているのです。一方、マモルの母・桜子は「早くマモルが強い嫁をもらって今後も陰守家の掟を守り続けなければならない」と恋愛関係ににぶいマモルを早く結婚させようとしています。マモルは普段グルグル眼鏡をかけて地味地味な変装をしてますが真の姿は格好良く服部山芽、雲隠ホタル、真双津椿など女の子たちにモテモテです。しかし、マモル自身は変装姿の地味な自分に慣れすぎて「モテるはずがない」と思いこんでいるのです。そういうわけでマモルは女の子たちに迫られながらも全く気づくことなく戸惑う日々が続いてます。 親友のイナゴと鮎花は山芽の恋を応援しようとマモルの嫁候補で山芽のライバルである甲賀の雲隠ホタルに一泡吹かせる計画をたくらむことになります。しかし、甲賀若手ナンバーワンのホタルは二人の実力では手に負えず、伊賀ＶＳ甲賀のくノ一対決は山芽やマモルをも巻き込んで大変なことになっていくのです。そして、くノ一たちの作る信じられない効能の様々な忍薬に振り回されマモルは散々な目に遭うことになります。像津根羅武、蟲朱賀亜、亜霊瑠儀意、忍者特製の強力接着剤、素津貧花、喜怒哀楽丸、痺れ薬、声を変える薬、など惚れ薬や痺れ薬から生き物を巨大化したり体質を劇的に変化させる薬といったものまで今回はすごい効能を持つ薬の数々がとても楽しく大変面白かったです。また、恋のために暴走するくノ一少女たちの活躍とそれに振り回されるマモルの姿が爆笑でした。 ジャンルは、くノ一ラブコメ・アクション・ファンタジー。ラブコメディが好きな人にお薦めです。＜終＞陰からマモル！シリーズコミックもあります
2007年08月27日
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灼眼のシャナ１４を読んで
１２月２３日。坂井悠二をめぐる恋のライバルであるシャナと吉田一美は、明日のクリスマス・イブに「告白して私たちのどちらかを悠二に選んでもらう」という約束を交わします。そして、二人は「愛し合う者たちが互いの気持ちを確認しあう特別な日」クリスマス・イブの決戦に向けて正々堂々と恋のバトルを行う決心をすることになりますが、「同時に私たち二人を前にしたら悠二は何もできなくなる」という情けない坂井悠二のことを考えて二人で綿密な計画を練ることになるのです。その結果、シャナと吉田一美が坂井悠二をそれぞれ手紙で別々の場所に呼び出し、「悠二に選ばれた方が勝ち」というルールを決めます。そうしてクリスマス・イブの当日、シャナと吉田一美は御崎市駅「イルミネーションフェスタ」の北の端と南の端で悠二を待つことになるのです。一方、待ち合わせの相手である肝心の坂井悠二は突然現れた「仮装舞踏会」（バル・マスケ）の捜索猟兵「聚散の丁」ザロービと遭遇し、周囲の人々を人質にとられ危機に陥っていました。クリスマス・イブ、少女たちの恋の行方とフレイムヘイズＶＳ紅世の徒たちの戦いの行方は・・・。 「灼眼のシャナ」シリーズは、主人公のフレイムヘイズの少女シャナと存在の力を奪われてトーチ（存在の残りかすを利用して作られた人間の代替物のことです。急速に存在が消えると世界にダメージがあるので徐々に存在が消えるトーチが作られます）となってしまった少年・坂井悠二が襲い来る「紅世の徒」たちから御崎市を守ることになるというストーリーです。「紅世の徒」とは異世界の住人のことで人間たちから存在の力を奪うためこちらの世界にやって来ます。そして、フレイムヘイズとは世界のバランスを保つため「紅世の王」たちから力を与えられた者たちのことで「紅世の徒」たちを倒し狩ることを使命としています。トーチとなった悠二は本来すぐに存在が消える運命にあったのですが、転移してきた宝具「零時迷子」を宿していたため存在が消えることなくシャナと協力して「紅世の徒」たちと戦うことになるのです。そして、悠二は戦いのたびに素晴らしい機転や作戦でシャナをはじめとするフレイムヘイズたちを手助けすることになります。また、シャナは行動を共にするうちに悠二のことが好きになってクラスメイトで恋のライバルである吉田一美と恋のバトルを繰り広げることになっていきます。 シャナと吉田一美は互いに悠二が来ることを願いながらそれぞれの約束の場所で待つことになるのですが、「仮装舞踏会」（バル・マスケと呼びます。多くの紅世の徒たちから成る巨大組織です）に属する「紅世の徒」たちにせっかくの計画を邪魔されてしまいます。そして、人々を人質にとられた悠二はおとなしくザロービに従うふりをしながら的確に状況を分析し、反撃の機会をうかがうことになるのです。力は弱いが自分そっくり分身を４人操るザロービ、どこかに隠れながら強力な遠隔攻撃を狙うビフロンス、そして不死身と思える頑強さや厄介な攻撃方法を持つ因縁の強敵サブラク、など「紅世の徒」たちが連携した巧妙な罠を次々と打ち破る悠二の活躍がとても格好良く痛快で大変面白かったです。また、この巻のラストは思ってもみない衝撃的な展開でものすごく驚かされました。 ジャンルはアクション・ラブコメ・ファンタジー。アクションやラブコメディが好きな人にお薦めです。＜終＞灼眼のシャナシリーズ（一部紹介 紹介されてない５の倍数の巻は番外編・外伝です）
2007年08月20日
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骸骨ナイフでジャンプ４を読んで
悪魔の島として恐れられるカルナバ島へやって来て一ヶ月、大地たちは冒険に出ることなくそのまま平和に暮らしていました。カルナバ島には危険な猛獣や毒を持った生き物などはほとんどおらず、以前もっとも危険な存在だった原住民のカルナバ族のみなさんも恐ろしい風習を止めてからは南の楽園そのものの素晴らしい環境です。大地や里織奈をはじめとするタケノコ号の仲間たちはすっかりカルナバ島を気にいってしまい、カルナバ族のみなさんとダンスを踊ったり島を探検したりトロピカルなバカンスを楽しんでいるのです。しかし、皆揃ってカルナバ島でくつろいでいる間にも大地にかかった呪いは進行していき、このまま数ヶ月経ってしまうと呪いの効果で大地はカラカラに干からびて死ぬことになってしまいます。ところが大地は最近ひとりでどこかへ行っているようでいったい何をしているのか？誰も知りません。大地のおかしな行動を心配する里織奈はひそかに秘密を探ろうとすることになるのですが、突然大地が行方不明になって・・・。 「骸骨ナイフでジャンプ」シリーズは、遊園地の土産物屋で骸骨ナイフを手にすることになった主人公の天現寺大地と早瀬里織奈がナイフの呪いで突然異世界へ飛ばされてしまうというストーリーです。中学二年生のクラスメイト同士である二人は大航海時代そっくりな異世界に流れ着き戸惑うことになりますが、すぐに出会った謎の男バスコダから骸骨ナイフの呪いについて教えられることになり、元の世界に帰る方法を求めて冒険の旅に出かけることになるのです。骸骨ナイフの呪いにかかった者は何をされても死なない不死身になるのと引き替えに、１年以内に大海賊ブラックモジャーの宝を見つけなければカラカラに干からびて死んでしまいます。そういうわけで大地と里織奈は呪いに関連した夢のお告げを頼りにタケノコ号に乗り込みバスコダたち仲間とともに宝探しをすることになるのです。彼らの前には恐ろしい海賊たちが次々と立ちはだかることになりますが、武術の達人である大地や里織奈の機転でピンチを切り抜けていきます。また、大地のことが好きな里織奈はこの機会に大地と仲良くなろうと頑張りますが、毎回のようにライバルの女の子が登場して苦戦を強いられます。 行方不明になった大地を捜す里織奈たちは、売り出し中の凶悪な海賊「不死身のマルヒゲード」と遭遇することになり危機に陥ることになります。ところがマルヒゲードの海賊船に大地が乗っていることが判明し、里織奈は大地を助けるため単身恐ろしい海賊船に乗り込むことになるのです。そんな中、大地の命のタイムリミットである一年が近づき、物語は急転直下の展開を迎えることになっていきます。シリーズ完結編です。いよいよ骸骨ナイフに秘められた謎やブラックモジャーに隠された秘密が明かされることになり、大地に対する里織奈の恋心や二人が無事元の世界に帰れるか？一応の決着がつきます。海賊の話というと「宝島」やマンガの「ワンピース」、「パイレーツ オブ カリビアン」が割と有名なのですが、この「骸骨ナイフでジャンプ」でもグルメすぎる海賊やオカマの海賊、さらには海賊になりきっているだけの人々など恐ろしくも愉快でおかしな海賊たちがいっぱいで楽しく大変面白かったです。また、恋愛には鈍いけど思ってもみない特技をたくさん持つ超人的な活躍の大地、美少女で機転のまわるけれど自分にちょっと自信のない里織奈たちが繰り広げる恋愛と冒険は突っ込み所満載でものすごく笑えました。 ジャンルは海洋冒険アクション・ラブコメ・ファンタジー。冒険ストーリーやラブコメディが好きな人にお薦めです。＜終＞骸骨ナイフでジャンプシリーズ
2007年08月13日
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再始の女王を読んで
何やら慌てふためく使者から「魔大陸に初代魔王と名乗る者が現れたそうです。その者は陛下に謁見を願っており、もうすでにここにいます」という急報が入り、皇帝サラは「何事が起きたのか？」事件を把握しようと使者の言葉に耳を傾けます。しかし、いつのまにか現れた大きな黒い鏡を背負った１０代半ばの少女が突然「ねぇ。皇帝さん」と気軽に皇帝サラに話しかけることになり、「謀略の皇帝」とサラを畏怖している官吏たちは異常な事態に恐れおののくことになるのです。特にこの事態を冷静に察している切れ者の官吏セインは「早くこの場から逃げ出したい」「偶然こんな所に居合わせるなんて最悪だ」と心の中で不運な自分の運命を呪うほどです。そんな中、サラに話しかけた「初代魔王」を名乗る金髪の少女エルと喋り語る黒鏡トリルシクは「魔力とは何なのか？」「世界はもうすぐ壊れる」など信じられない事を語り出し、サラに「世界を救うため我々の邪魔をしないでほしい」とサラに消極的な協力を呼びかけることになります。世界を救う方法は忌まわしいもので・・・。 「抗いし者たちの系譜」シリーズは、勇者として魔王を倒し人間世界と魔物世界の両方を統治することになった主人公の魔王兼統一皇帝サラ＝シャンカーラとサラにリベンジを誓う元魔王ラジャスが互いにライバルとしてあるいは想い人として剣を交えることになるというストーリーです。サラは自らの持つ「魔力を吸収する」異能を差別した人間たちに復讐をするために人間世界と魔物世界を統一し、人間と魔物が共存する平和な世界を築こうとしています。ところが２～３年で人間世界と魔物世界を統一したため「魔物と共存できない」「人間と暮らすのは不可能」と不満を持つ人間や魔物たちが続出し、統一帝国サッハースは反乱が起こったりサラを暗殺する陰謀が発生したり、度々崩壊の危機に直面することになってしまいます。また、元魔王ラジャスもリベンジを果たすためサラと対決する機会を狙っており、サラは陰謀などから統一帝国を守りながら愛するラジャスの思いに応えようと頑張ることになります。しかし、「ライバルとしてラジャスの思いに応えたい」「皇帝として振舞わなければならない」という強い思いのためサラはラジャスに「好き」という気持ちを伝えられず、サラの恋愛はうまくいきません。 突然現れた初代魔王エルから「世界が壊れる」と聞かされたサラは、さらに「世界を救うには大量殺人が必要」と知らされエルへの協力を断ることになります。そして、意見が食い違ったサラとエルは対決することになり、その強力な力によって帝都シルディアは大きな災害にみまわれるのです。そうこうするうちにエルは魔大陸にいる魔物を操って大量殺人を行う作戦を発動し、サラたちは操られた魔物たちから人間や操られていない魔物を救うべく戦うことになっていきます。シリーズ完結編です。統一帝国最大の危機に直面することになったサラとラジャスは互いに協力してエル、トリルシクと戦うことになり激戦の中で世界を救う方法を探すことにもなります。また、戦いの中で協力し合うサラとラジャスは少しずつ互いの距離を近づけていきます。サラは短期間に人間世界と魔物世界を統一してしまうものすごい英雄で人間からも魔物からも畏怖されているのですが、同時に恋愛に関しては晩生で自分の気持ちを伝えられません。美人で頭も良く度胸もあるサラが恋愛に悩む姿は可愛らしく、また必死に陰謀や敵と戦うシーンはとても格好良く、いろんな面を持つサラの魅力が大変面白かったです。その他にも無骨なラジャスや愛らしい鳥の姿なのに強いウィチィロポチトリ、隠れた実力者ナナなど登場人物たちが魅力的で良かったです。 ジャンルは陰謀アクション・ラブストーリー・ファンタジー。アクションやラブストーリーが好きな人にお薦めです。＜終＞抗いし者たちの系譜シリーズ
2007年08月06日
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