武蔵野航海記

武蔵野航海記

2008年11月09日
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大乗涅槃経には「雪山童子」の話があります。

雪山とはヒマラヤのことです。

お釈迦様はその前世で何回も生まれ変わり修行をしたのですが、その前世の一つに雪山童子というバラモン仙人となってヒマラヤで修行をしていたことがあったそうです。

仏教の経典という悟りの教科書が出来る前のことですから、雪山童子は法(教え)を求めてヒマラヤをさまよっていました。

このとき帝釈天は、雪山童子が命を捨てる覚悟で法を求めているか試すために鬼の姿となり、偈(真理を含んだ詩)を与えるから、お前の体を私の餌にしないかという交換条件を提案したのです。

雪山童子はこの取引を承知し、偈を聞かせてもらった後に、崖から身を投げて自分の体を鬼に与えようとしました。

帝釈天が雪山童子を助けてめでたしめでたしになったのですが、この場合は自殺というより真理を得るために自分の命を犠牲にしたという感じです。

またジャータカ物語という釈迦の前世物語があるのですが、前世の釈迦は飢えたトラに餌をやるために、わが身をトラに与えました。

これは、布施という行を行ったわけでこの布施物が自分の肉体であったということです。

これら二つの例は、行を行い悟りに近づくために、手段としてわが身を犠牲にしたということです。

一方、千日回峰のノルマが果たせない時は首を吊れ、という場合は少し違うようです。

千日回峰自体が行であり、少しでも悟りに近づくためにするわけです。

その定められたノルマが達成できないとして首を吊れば行を完遂できず、悟りに近づくことが出来ません。

「首を吊れ」という掟は悟りを如何に得るかという観点からではなく、別の観点から出てきたような感じがします。

例えば、比叡山のメンツとかそういったもののために命を捨てるということかもしれません。

比叡山がどう考えてこのような掟を作ったのはわからないので、最終的な判断はできないのですが、私は否定的な印象を持ちました。





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最終更新日  2008年11月09日 18時24分48秒
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