武蔵野航海記

武蔵野航海記

2009年01月02日
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西本願寺の墓地である大谷本廟に納骨する場合、いくつかの方法があります。

昨日写真を写した無数の墓のように、三尺四方の敷地を百数十万円出して買い、そこに自家の墓を建てて納骨する方法があります。

他にお墓のマンションがあってそれを買う方法もあります。

更には、一戸建ちやマンションを買うのではなく、親鸞聖人の墓の周辺に骨壷を埋めてもらう方法があります。

兄はこの方法で納骨されました。

10万円程度でやってくれて永代供養付です。

これは独身者など子孫が供養してくれることが期待できない場合などにお勧めで、しかも安価です。

ただし、これはその敷地がいっぱいになると古い順に遺骨を掘り出し、遺骨をコンクリートに混ぜて大きな仏像を作ります。

毎朝・毎夕僧侶が、地中に埋まっている霊およびコンクリートの仏像になった霊をまとめて回向するのです。



この完璧な永代供養システムの説明を聞いて、浄土真宗西本願寺派が日本最大の宗派であることももっともだと感心しました。

ここの礼拝所で兄の霊に祈りを捧げた(僧侶に頼まず自分だけで祈ったので無料です)後に、無数の墓の見物をしました。

メインの通路の両側の目立つところにひときわ立派なお墓が並んでいましたが、これらの多くは戦死者の墓でした。

陸軍上等兵だれ野だれ兵衛 勲八等功七級 などと書かれています。

一番目立つところにあるのは下士官・兵の墓で将校は少し奥に目立たないようにあります。

戦死すると二階級特進するので上記上等兵の場合二等兵で戦死したということです。

二等兵と言うのは兵隊の最低で、応召されてすぐに戦場で討ち死にしたのです。

二十歳そこそこのこれからという時に戦死したわけで、親兄弟の無念さは大変なものだと思います。

そういう心情を斟酌し、その霊に対して最大級の敬意を西本願寺は払っているのです。

たしかに西本願寺が日本最大の勢力を維持しているのももっともな話です。





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最終更新日  2009年01月02日 10時00分22秒
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