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セロニアス・モンク【中古】 ジーニアス・オブ・モダン・ミュージック(2) /セロニアス・モンク(p),ジーン・ラミー,アート・ブレイキー,マックス・ローチ,ケニー・ドーハム,ルー・ドナル 【中古】afb武満 徹:ピアノ作品集武満 徹(1930-1996) / ピアノ作品集 高橋アキ(p) 【CD】
2019年11月30日
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彼の姿がいつもあった場所に目をやるが、どこにも不在感はない。支援センターの名物だったくせに、いなくなっても誰が困るわけでもなく、その不在が目立つわけでもないから、「死ぬ」という劇的なことになっていても何か月も気づかなかった。気がつかなかったのは、きっとわたしだけではないだろう。それが、彼だったのである。「ゴム手袋のヨハネ」のモデルになった男性が召された。召された、という言葉がこれほど似合う死人を、わたしは他に知らない(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P279)というわけで、ブレイディみかこさんの「子どもたちの階級闘争」を読みました。「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に引き続いてのブレイディみかこさんで、こっちのほうが本は売れてないかもですが、本領発揮はこっちという気がします。時間的に先行して書かれた後半部分はブログで発信されたもので、読みやすく興味深いものですが、統一されたメッセージ性は、後で書かれた前半のほうが強く読みごたえもあります。ブレイディみかこさんが在住しておられるイギリスは、移民の数や程度も、日本とは比較にならないくらい進んでおり、そのこととあわせて貧困による社会の分断がますます広がっていくなかでの、「緊縮財政」がいったいなにをもたらしているのか、いわゆる「レフト」の立場からそして「底辺社会」から見た姿が描かれています。「明日は我が身」の日本かもしれず、暗澹とした気分になってしまいますが・・・・・。
2019年11月30日
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セリーヌ・ディオン:ザ・ベリー・ベスト【中古】 ザ・ベリー・ベスト ALL THE WAY... A Decade Of Song /セリーヌ・ディオン 【中古】afb
2019年11月29日
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國分功一郎さんの「原子力時代における哲学」を買書つんどく。「3.11で原子力の平和利用神話は崩れた。人間の叡智は原子力に抗し得なかった。哲学もまた然り。しかし、哲学者でただ一人、原子力の本質的な危険性を早くから指摘していた人物がいる。それがマルティン・ハイデッガー。並み居る知職人たちが原子力の平和利用に傾いていくなかで、なぜハイデッガーだけが原子力の危険性を指摘できたのか。その洞察の秘密はどこにあったのか。ハイデッガーの知られざるテキスト「放下」を軸に、ハンナ・アレントからギリシャ哲学まで、壮大なスケールで展開される、技術と自然をめぐる哲学講義録。3.11に対する哲学からの根源的な返答がここに。」(「BOOK」データベースより)
2019年11月29日
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ジャスミンは、難しい子どもである。目まぐるしく託児所内部を移動し、他の子どもたちがしていることを片っぱしから引っかき回し、あちこちで罵声を浴びる。底辺託児所のことなので、相手が障害児だろうが何だろうがやられたらやられた分だけきっちりお返しするガキが多いため、あちこちで暴力沙汰が勃発することになるのだが、このジャスミンという女児がまた三歳なのに五歳児ぐらいの体格をしており、大変にストロングで、殴られたら相手を張り倒し、けられたら大きな頭突きをかましたりして、なんとも凶暴なのである。しかも彼女の場合、相手の反応(大泣きする、流血するなど)が全く見えていないから、その凶暴さに限界がない。自閉症。という言葉は、「引きこもり」という言葉が存在しなかった時代のニッポンでは陰気な若者を形容する言葉として使われていた。が、メディカルな意味での自閉症は、どうもそういうこととはまったく違うらしい。自閉症の人というのは一人で自分の世界に引きこもっている人ではなく、他者の存在というものが世の中の多勢の人々と同じ回路で認識できない人々なのだ。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P268)
2019年11月29日
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スーパー・デュオ!スーパー・デュオ! [ ファジル・サイ&コパチンスカヤ ]
2019年11月28日
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辻村深月さんの「ツナグ 想い人の心得」を買書つんどく。「もう一度だけ亡くなったあの人に会えるとしたら、あなたは何を伝えますか? 死者との再会を叶える使者「ツナグ」。長年務めを果たした最愛の祖母から歩美は使者としての役目を引き継いだ。7年経ち、社会人になった彼の元を訪れる依頼者たちは、誰にも言えぬ想いを胸に秘めていた――。後悔を抱えて生きる人々の心を繫ぐ、使者の物語。シリーズ累計100万部の大ベストセラー、9年ぶりの待望の続刊! 」(新潮社の紹介)
2019年11月28日
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インディアンの名やオスカー・ワイルドの名を子どもにつけていることからも想像できる通り、彼らの母親の中でも「インテリ・ヒッピー系」に属しており、噂が本当ならオックスフォード卒だという。なんでそういう人がアンダー・クラスに落ちてしまったのかというと、妙な男に引っかかって道を踏み外し、酒やドラッグに依存する身の上になって人生の軌道修正もできないままに複数の子供を産んでしまったからであり、妙な男に引っかかった時点でミドルクラスの親からは勘当されてしまったのだという。無職者・低所得者支援センターには、こうした「転落したお嬢様」が数人来ている。これが日本であれば、孫が生まれた時点で勘当やなんかはうやむやになりそうなもんだが、情に流されてなかったことにならないシビアな何かが英国の「階級」にはあるのかもしれない。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P258)
2019年11月28日
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サラサーテ:ツィゴイネルワイゼンほかDECCA Best 100 12::サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/カルメン幻想曲 ドヴォルザーク:マズレック/ヴァイオリン協奏曲 [ 諏訪内晶子 ]諏訪内晶子:メロディ【中古】 メロディ /諏訪内晶子(vn),フィリップ・モル(p) 【中古】afb
2019年11月27日
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「子どもは家庭の中で育つのがベスト」というコンセプトで推進されてきた里親制度だが、家庭の中で傷つけられた子供たちが、「仮想家庭」の中でさらに傷つけられるよりは、いっそ親がいて子どもがいるといった「普通の家庭」というフォーマットに拘泥せず、同じような境遇で育ってきた子どもたち数人+プロの養護スタッフという環境で「仲間としてのオルタナティヴな家庭」を作ったほうがいいんじゃないかというのが、ドイツ式小規模養護施設の根本的アイディアである。この方式はこの方式で問題がありそうだが、少なくとも毎年子どもの居場所が変わるとか、里親に虐待されて肋骨がぼろぼろになって死ぬ赤ん坊という問題は回避できるだろう。親から引き離された子は自力で生きていかなければならぬ、というリアリティを提示する意味においても、里親制度というシステムの中でじわじわ気づかせるくらいなら、最初からもう親はいないと認識させたほうが、子どもたちにとっても、期待しては裏切られ続けるという状態より親切だ。かくいうわたしなんかも、底辺託児所で、特定の子どもに対し、この子は実の親と一緒にいないほうが幸福なのではないか、と思うことはある。が、それでもできれば現在の家庭でなんとか、と思ってしまうのは、英国のケアシステムが信用できないからであり、そっちに行ったほうが子どもにとってはえらいことになると思うからだ。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P224)
2019年11月27日
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諏訪内晶子:スラヴォニック【中古】 スラヴォニック /諏訪内晶子,ボリス・ベレゾフスキー 【中古】afb
2019年11月26日
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幕末から明治初めにかけて、神武天皇が即位したという「白橿原(橿原)の宮」の位置と、古事記に「畝傍山の北の方の白橿の尾の上」、日本書紀に「畝傍山東北陵」と記されている陵墓地の特定は、近代天皇制を推進するうえで、大きな懸案となりました。明治政府は、国家の諸制度を西欧から導入して近代国家を作り上げていくわけですが、国民統合のための精神的な根幹には「天皇」制という古代の遺物を掘りだし、それに近代的な装いを与えることにしました。その近代的な装いををとる「天皇」を揺るぎない存在にするため、近代的な神話を造る必要があったのです。そこに持ち出されたのが古事記であり日本書紀でした。しかも、「記紀」という新たな呼称を与えることで古事記や日本書紀を読み直し、天皇についても、近代のシンボルとなる天皇像を作り上げようとしたのです。そのために、初代天皇カムヤマトイハレビコを理想化しようとして、聖地としての橿原神宮と神武天皇陵を荘厳に作り上げてゆくこととなりました。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P150)というわけで、三浦佑之さんの「あらすじで読み解く古事記神話」を読みました。思い立って、神無月に初めて出雲へ行くことになりまして、そのお伴のガイドとしてこの本を持っていきました。出雲大社をはじめ、周辺の神社や宍道湖、松江などを巡ってきましたが、伝黄泉平坂など複数あって、どないしたもんやろかなどと悩みながら、揖屋神社のほうへ行ってきました。この本は、そういうガイドブックとしてもよくできていて、とても参考になりました。出雲へ行く前に、もっとちゃんと読んどけばよかったと思いました。や、相変わらずの三浦節ではあるのですけれど、僕は好きです。
2019年11月26日
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スメタナ:わが祖国【中古】 スメタナ:連作交響詩《わが祖国》 /ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 【中古】afb
2019年11月25日
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古事記の神話には、北方系と考えられる天と地と地下という垂直的に語られる王権神話(天孫降臨のような神話)と、南方系と考えられる水平的な神話(根の堅州の国やワタツミのように水平に広がる神話)とが入り交っています。古層にあった南方系の神話に、北方系の王権神話がかぶさったと考えると理解しやすいところがあります。もちろん北方系の象徴は天皇です。そして確証はありませんが、南方系の象徴が出雲の神々の中に見いだされるのではないかと考えています。高天の原から降りてきた天つ神一族は、コノハナノサクヤビメとの結婚によって「山」の力を受け入れ、次にはトヨタマビメとの結婚によって「海」の力を受け入れます。この山と海というのは、大地そのものを象徴しています。つまり高天の原という外部(天空)からやってきた天つ神の御子は、内部(大地)の力を取り込むことによって、真に、地上の支配者となる資格を手に入れたのだということができます。天皇の力というのは、そのようにして保証されているのです。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P134)
2019年11月25日
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バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番【輸入盤】ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番 シュタインバッハー、ヤノフスキ&スイス・ロマンド管 [ バルトーク (1881-1945) ]仙道敦子:La Fillette
2019年11月24日
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フォンダ・リー「翡翠城市」を買書つんどく。「選ばれし者が翡翠から力を引き出し、互いに戦い、支配すべく日々しのぎを削る激烈なる島、ケコン島。ヒロたちコール家のファミリー〈無峰会〉は、島を仕切り、血と硝煙に彩られた世界を生き抜いていたが――。21世紀版『ゴッドファーザー』×異能ファンタジイ」(早川書房の紹介)
2019年11月24日
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ニニギはたくさんのお伴を従えて、筑紫の日向の高千穂の嶺に降りてきます。ここにいう津久志は九州を広くさす言葉、日向とは、律令制の行政区画である日向の国(宮崎県)が成立する以前に使われていた南九州を指す呼称とみなすのがよいと思います。そしてこの神話において、ニニギが高天の原から日向に降りてくるというのは、西郷信綱さんが指摘するとおり、九州南部というのは依然としてヤマトにまつろわない隼人たちが棲む異世界であり、辺境に地であったからだと考えられます。そうした境界領域ともいえる場所に降りることによって、そこから東へと侵攻し、中心としてのヤマトに鎮座するという始祖王(カムヤマトイハレビコ=神武天皇)による苦難の旅を語ることができるのです。そうした始祖による苦難に満ちた遥かなる旅路を経たのちに、ようやく王都創造の物語を語ることができるようになるわけです。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P128)
2019年11月24日
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スピッツ: CYCLE HIT 1991〜1997【中古】 CYCLE HIT 1991−1997 Spitz Complete Single Collection(初回限定盤CD付き) /スピッツ 【中古】afbスピッツ: CYCLE HIT 1997〜2005【中古】 CYCLE HIT 1997〜2005 Spitz Complete Single Collection /スピッツ 【中古】afb
2019年11月23日
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リアーナの母親の空回り。というのはたとえばリアーナの服装などにも見られる。彼女はいつも新品の衣服や靴を着用していて、そのぴかぴか感が底辺託児所では妙に浮いている。というか、絵具や砂などで汚れるに決まっている託児所にそんなちゃらちゃらした格好をさせてきてどうするのだ、と最初の頃は私も母親に対してクエスチョンマークを感じていた。が、事情がわかるようになると、自分は年がら年中同じジャージの上下を着ている、二十代なのに妙に老けた印象の母親のかなしいまでの力み具合が伝わってくるようになった。彼女は母獣となって全身全霊で戦っているのである。眠っている間に自分の子を誰かに盗まれないように。ぼさっとしている間に誰かに取っていかれないように。いつになくそそくさと帰り支度を始めたアニーは、きっとこれから緊急病院に向かうのだろう。「よいイブニングを」と声をかけると無言で笑って託児所を出て行った。「子どもをサポートするということは、その親をサポートするということです」という彼女の口調をふと思い出す。それは花柄の理想論でもなければ、政治家のレトリックでもない。現場で母獣たちの背中をさすっている人間だけが吐ける、リアルな児童保護論なのだ。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P219)
2019年11月23日
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ストラヴィンスキー:春の祭典(ピアノ版)【中古】 ストラヴィンスキー:春の祭典 /ファジル・サイ 【中古】afbストラヴィンスキー、プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲コパチンスカヤ/プロコフィエフ&ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲集 [ パトリシア・コパチンスカヤ ]
2019年11月22日
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追いかけて砂場のほうに行ってみると、坂の上にある公園から見えるブライトンの海は、圧倒的な色になってぎらぎら炎上していた。太陽が海の向こうで真っ赤に変色して沈みかけ、海水全体をダークな朱色に染めている。その血液のように赤黒い色を背景に、背中を丸めてポケットに手を突っ込んだディランが、どすっどすっと砂場の砂を蹴り上げ始める。それは、しんとした凄みのある光景だった。ディランは猛烈に恐れている。そしてそれだからこそ、激烈に怒っている。母親に自分よりも大事な人間が現れたことを。母親が自分の養育を全面的に放棄したいと思っている可能性があることを。母親が自分を迎えに来る時間が一〇分遅くなるたびにその可能性が大きくなっていることを。ソーシャルワーカーにこんなことをタレこんでどうなるというのだろう。ディランは母親に戻ってきてほしいのだ。他の大人に助けてほしいのではなく、自分の母親に迎えに来てほしいのだ。いよいよ辺りが真っ暗になってきたので、「中に入ろう」と声をかけるとディランが振り向いた。四歳の子どもが声も出さずに泣いていたのだということがわかり、何とも言えないビターな心持になる。「泣くな。泣くんじゃなくて、もっと怒りなさい。泣くのは諦めたということだから、わたしたちはいつも怒ってなきゃダメなんだ」わたしがそんな頭の悪そうなことしか言えないものだから、ハグした途端にディランは声をあげて泣き始めた。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P193)
2019年11月22日
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ストラヴィンスキー:火の鳥ほか【中古】 ストラヴィンスキー:火の鳥 /ピエール・ブーレーズ,シカゴ交響楽団 【中古】afbストラヴィンスキー:春の祭典(2台ピアノ版)、2台のピアノのための協奏曲ほか【輸入盤】春の祭典(2台ピアノ版)、2台のピアノのための協奏曲、他 マルカンドレ・アムラン、レイフ・オヴェ・アンスネス [ ストラヴィンスキー(1882-1971) ]
2019年11月21日
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出雲の神々を語る最後に語られているのは、美保の岬に寄り付いたというスクナビコナと、海を輝かせてやってきて御諸山に鎮座したという神の伝承です。じつは、日本書紀にはオホナムジ(オホクニヌシ)の活躍を語る出雲神話が存在しません。そのことについては、あらためて述べる機会があるかと思いますが、古事記と日本書紀との違いの根幹にかかわる大問題です。そのなかで、日本書紀の巻第一第八段一書第六だけに、スクナビコナと御諸山(三輪山)の伝承が載せられています。おそらく、さかざまなかたちで伝えられていた出雲神話を、日本書紀は採録しなかったのです。そこには日本書紀の意図がありました。スクナビコナは、古事記によればカムムスヒの子と伝えられ、小さ子神として語られます。大きな神と小さな神というペアは、播磨国風土記などによれば、民間伝承として広く語り伝えられていました。古事記や日本書紀一書では、しばらく国作りを手伝ったあと葦原の中つ国から去ってしまいますが、オホナムジとスクナビコナとの国作り神話は、各地にさまざまに語られてきました。一方の、海を光り輝かせて近づいてきた神が祀られている御諸山というのは、日本書紀一書を参照するまでもなく、倭の三輪山のことです。古事記では名前は出てきませんが、オホモノヌシという神です。この大和の守護神である三輪山の神が出雲から移ったとする古事記や日本書紀の伝えは、倭と出雲の関係を考えるうえで大きな問題になります。今は誰も明解を示せない状況にありますが、この点を明らかにしない限り、倭王権の成立は謎を残したままになるでしょう。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P98)
2019年11月21日
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ストラヴィンスキー:春の祭典(1913年初版) ペトルーシュカ(1911年初版)ストラヴィンスキー:春の祭典(1913年初版) ペトルーシュカ(1911年初版) [ フランソワ=グザヴィエ・ロト ]
2019年11月20日
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さて、オホクニヌシが出雲の美保の岬にいました時のこと、波の穂の上を、天之羅摩(アメノカガミ)の船に乗り、蛾の皮をそっくり剥いで衣に着て寄り来る神がいる。オホクニヌシが名を問うたが何も答えず、お伴の神たちに尋ねても誰も知らない。困っているとタニグクが進み出て、「クエビコ」なら知っているでしょう」と言う。そこでクエビコに尋ねると、カムムスヒの御子スクナビコナにちがいないと答えた。そこで祖神カムムスヒに申し上げると、「まことにわが子です。子たちのなかで、わたしの手の指の間から漏れ落ちた子です。あなたアシハラノシコヲ(オホクニヌシ)と兄弟となり、この国を作り固めなさい」と仰せになる。それよりのちオホクニヌシとスクナビコナの二神はともに力をあわせ、この国を作り固めたが、ある時、スクナビコナはふっと常世に国に渡ってしまう。(中略)スクナビコナにさられたオホクニヌシはたいそう嘆き悲しみ、「わたし独りで、どのようにして、この国をうまく作ることができようか。いずれの神とともに、この国を作ればよいのだろうか」と憂えた。するとその時、海を輝かせて近づいてくる神がいる。その神はこう仰せになった。「わたくしを立派に祀るならば、なんじとともによく国を作り成そう。それができないならば、国を作りあげることはむつかしい」と。オホクニヌシが、「それならば、あなた様をどのように治め祀ればよろしいのでしょう」と尋ねると、その神はお答えになる。「私を倭の青々とした垣の、東に聳える山の上に祀ればよい」と。この神は、今も御諸山(三輪山)の頂に鎮座されている神である。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P90)
2019年11月20日
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ストラヴィンスキー:「春の祭典」「火の鳥」RCA Red Seal THE BEST 20::ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」&「火の鳥」(全曲) [ マイケル・ティルソン・トーマス ]
2019年11月19日
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古事記神話の冒頭に名前が出たカムムスヒは、スサノヲが斬り殺したオホゲツヒメの体から出た種を持ってこさせ、ほんとうの種にしたうえでスサノヲに渡して地上にもたらしました。そして、ここでは、真っ赤に焼けた大岩を抱き取って死んだオホナムヂを助けてほしいと懇願したオホナムヂの母の頼みを受け、ふたりの貝の女神を派遣してオホナムヂを生き返らせます。カムムスヒはいつも、出雲の神々にとって「祖神」として存在し、大事なところで姿をみせます。しかも、ここで派遣されるキサガヒヒメとウムギヒメの二神は、出雲国風土記にもカムムスヒ(神魂命)の娘として出てきます。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P77)
2019年11月19日
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ストラヴィンスキー:「春の祭典」「ペトルーシュカ」【中古】 ストラヴィンスキー:「春の祭典」「ペトルーシュカ」 /ピエール・ブーレーズ(cond),クリーヴランド管弦楽団 【中古】afb
2019年11月18日
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わたしは友人と顔を見合わせた。最近、福祉から北部に移住を進められる生活保護受給者が出てきていることが託児所の本体である慈善センターで問題視されているからだ。これはロンドンでは何年も前から行われていたことだった。高額な家賃のロンドンの住宅を追い出され、北部の安い住宅に引っ越しさせられる。そこなら本人の住宅手当の中で家賃が賄えるので、地方自治体が足りない分を負担する必要がないからだ。近年、ロンドン並みに家賃が高くなってきたブライトンでも全く同じ現象が起きているのである。(中略)EU離脱国民投票ののち、英国は「裕福な南部」と「貧しい北部」に分裂した二つの国のようになってしまったと騒がれたが、考えてみれば当然だろう。政府はもう何年も前からシステマティックに貧者たちを北部に送り込んできた。まるで貧しいことを罪として、島流しするみたいに。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P152)
2019年11月18日
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フランク、ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタほかフランク&ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ラヴェル:フォーレの名による子守歌/ハバネラ/ツィガーヌ [ ピリス デュメイ ]スティング:ブルー・タートルの夢【中古】 ブルー・タートルの夢 /スティング 【中古】afbストラヴィンスキー:春の祭典【輸入盤】『春の祭典』 クルレンツィス&ムジカエテルナ [ ストラヴィンスキー(1882-1971) ]
2019年11月17日
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宮内悠介さんの「遠い他国でひょんと死ぬるや」を買書つんどく。「戦死した若き詩人が見晴るかし、残したものとはー。ぼくは、ぼくの手で、戰爭を、ぼくの戰爭がかきたいーそう書き残し、激戦地ルソン島で戦死した詩人・竹内浩三。彼は何を見、何を描いたのか?テレビディレクターの職を捨て単身フィリピンに渡った須藤は、その足跡を辿りはじめた。だがその矢先、謎の西洋人男女に襲われ、山岳民族イフガオの娘ナイマに救われる。かつて蹂躙された記憶を引き継ぎ日本人への反感を隠さないナイマだが、昔の恋人ハサンの実家を訪ねる道行きに、付添いとして須藤を伴うことに。ミンダナオ島独立のために闘ったイスラム一族の家で一時の休息を得た須藤だったが、ハサンの家は秘密を抱えていた・・・・・。展開予測不能の冒険小説!」(「BOOK」データベースより)
2019年11月17日
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英国はもともとワーキングクラスという階級が誇りをもって生きてきた国である。終戦直後に誕生したクレメント・アトリー首相率いる労働党政権がNHSという無料の国家医療制度を実現し、公営住宅の大規模建設、大学授業料を無料化するなど、底上げの政策を徹底的に行い、その効果が一斉に花開いたのが一九六〇年代だった。階級の流動性のない社会に閉じ込められ、生まれ落ちた家庭の親たちと同じような仕事をして、同じような人生を歩むしかなかった子供たちが大学に進学できるようになり、彼らの親たちは夢見たことすらなかった仕事に就けるようになった。俳優、デザイナー、ジャーナリスト、ミュージシャン、作家、芸術家。それまでミドルクラスの子女たちに独占されていた業界に、新たな階級の、違う考え方やセンスを持つ人たちのエネルギーが吹き込まれた。この英国社会に生まれたダイヴァーシティ(ミドルクラスとワーキングクラスの出会いと融合)から「スィンギン・ロンドン」と呼ばれた六十年代英国のユース・カルチャーが起こる。特にビートルズらを生み出した大衆音楽のジャンルは世界中に輸出され、大旋風を巻き起こして、「ブリティッシュ・インヴェイジョン」という言葉さえ生まれる。労働者階級の若者たちは「クール」な存在として裕福な階級の若者たちから憧れの目を向けられ、「ダサい上流・中流階級と格好いい労働者階級」みたいな、いま思えば信じられないような枠組みができあがった。(中略)しかし、このエキサイティングな階級の流動性は、もう遠い過去の話になった。いまや英国の労働者階級の若者たちは「チャヴ」と呼ばれてク-ルどころかダサい社会悪とされ、流行のカルチャーは戦前のようにミドルクラスの若者たちから発信されている。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P133)
2019年11月17日
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バッハ:ゴールドベルク変奏曲【中古】 バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音) /グレン・グールド 【中古】afbバーバー&メイヤー:ヴァイオリン協奏曲 ハーン【国内盤CD】【ネコポス送料無料】バーバー&メイヤー;ヴァイオリン協奏曲 ハーン(VN)ウルフ / セント・ポールco.スガシカオ:ALL SINGLES BEST【送料無料】ALL SINGLES BEST/スガシカオ[CD]【返品種別A】
2019年11月16日
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八十の神々はますます怒り、ふたたびオホナムヂをだまして山に連れて行き、大きな木を切り倒して縦に中ほどまで切れ目を入れ、割れ目に楔を打ち込んで隙間を作るとオホナムヂを押し込め、気錆をはずした。オホナムヂは太い木の割れ目に挟まれ、またもや息絶えた。するとまた母神が現れ、哭きながらわが子を探し、押し潰されたオホナムヂを見つけると、すぐさまその木を二つに裂いて取り出し生き返らせる。しかし、母神はこのままではいつかわが子は殺されると思い、木の国(和歌山県)のオホヤビコのもとに、八十の神々の目を避けてオホナムヂを逃がした。ところが八十の神々は、オホナムヂを探し求めて木の国まで追いかけ、弓に矢を番えてオホナムヂを出せと迫る。そこでオホヤビコは木の俣の穴から、オホナムヂをこっそり逃がし、「スサノヲのいます根の堅州の国にお出でなさい」と告げた。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P70)
2019年11月16日
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スカルラッティ:ソナタ集【中古】 スカルラッティ:ソナタ集 /イーヴォ・ポゴレリチ 【中古】afb
2019年11月15日
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スサノヲがはじめて須賀の宮をおつくりになった時、宮を包むように雲がわき立ちのぼってきた。それを見たスサノヲは、つぎのような歌を詠む。やくも立つ いづもやへがき妻ごみに やへがきつくるそのやへがきをスサノヲはアシナズチを召して、「お前はわが宮の長になりなさい」と言い、老夫は、稲田の宮主スガノヤツミミと呼ばれることになった。その宮で、スサノヲはクシナダヒメと結ばれ、ヤシマジヌミを生む。またスサノヲは、オホヤマツミの娘カムオホイチヒメを妻としてオホトシとウカノミタマを生んだ。ヤシマジヌミは、オホヤマツミの娘コノハナノチルヤヒメを妻としてフハノモヂクヌスヌを生み、この神が、オカミの娘フカハヒメを妻としてフカブチノミヅヤレハナを生み、この神が、アメノツドヘチネを妻としてオミヅヌを生み、この神が、フノヅノの娘フテミミを妻としてアメノフユキヌを生み、この神が、サシクニオホカミの娘サシクニワカヒメを妻としてオホクニヌシを生んだのである。このオホクニヌシは、またの名をオホナムヂともアシハラノシコヲともヤチホコともウツシクニタマとも言い、あわせて五つもの名を持っている。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P53)
2019年11月15日
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シンプリー・バロック【中古】 シンプリー・バロック /ヨーヨー・マ,トン・コープマン(オルガン、ハープシコード、指揮),アムステルダム・バロック管弦楽団(o.) 【中古】afb
2019年11月14日
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そもそも太陽の女神であるアマテラスが、そして、鏡をご神体として伊勢神宮に祭られているアマテラスが、鏡を知らない神として語られるというのは滑稽なことです。アメノウズメの舞を見た神々が喜びの声を上げたのを聞いたアマテラスは尋ねます。この神がいささか自意識過剰であるということを脚本家オモヒカネは見越していたのでしょうか、その行動を待ってましたとばからに、アメノウズメに、「あなた様より貴い神がいらっしゃるので、・・・・・」という台詞を言わせます。それと同時に、アメノコヤネとフトダマの二神が鏡を差し出し、「天照大神、いよいよ奇し」と思って戸から一歩外に踏み出したところを隠れていたアメノタジカラヲに手を掴まれてしまいます。とても情けないといえば情けない結末ですが、おかげで元通りに明るく素晴らしい世界に戻ったのですから大団円ということになります。最高神アマテラスだけが、のけ者にされ笑い者にされるというお話が、お芝居として演じられるというのが、この神話の眼目です。そして、祭儀というのは、多かれ少なかれ、こうした喧騒と猥雑と滑稽の中に置かれているとみるべきではないかと思うのです。そういう点からみれば、この神話が鎮魂祭を背後に潜めていると考えるのもうなずけます。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P44)
2019年11月14日
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2019年11月13日
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「けっこうすごい子が入ってきたんだよね」託児所責任者であるイラン人の友人がにやにや笑いながら言うので、どんな子だろうと思っていると、ケリーから三輪車を強奪されたら殴り返す、ケリーから押されたら立ち上がりざまに相手の脇腹に蹴りを入れる、ケリーがトイレ待ちの列に割り込んできたら背後から髪を引っ張って首に噛みつくなど、実にワイルドな問題児なのである。アイーシャとケリーにはよく似たところがあった。二人とも、倒れようが殴られようが泣かないのだ。普通、幼児というものは、痛い目にあったり怖い目にあったりすると、声をあげて泣いて周囲の人々にそれをわからせようとする。これは、まだ周りの大人に庇護されなければ生きていけない段階の未熟なヒューマンビーイングの生きる知恵でもあり、自己を保護するための生存本能ともいえる。だが、アイーシャとケリーにはそれがなかった。まるで周囲の大人たちに何の期待もしていないようだ。(中略)無表情な幼児は情操的な発育が遅れているともいわれるが、アイーシャの場合は、それとも違う。よほど早熟で、しかも厳しい育てられ方をしたのだろう。感情の示し方を知らないというよりも、そんなことはとうに知っているがあえて示さないようにしているという感じだった。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P103)
2019年11月13日
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2019年11月12日
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「事戸」というのは、言葉の戸とみなしてよいでしょう。「戸」というのは、あちらとこちらをへだてるもので、「事戸」というのは、「言葉による隔て」つまり別れの言葉という意味になります。その「事戸」のなかに出てくるように、イザナキがもどることになった葦原の中つ国には人間が生活しています。古事記の神話に登場するのは神ばかりで、人が活躍することはありませんが、地上には最初から人が棲んでいるのです。そのことを忘れて神話を読んでしまいがちですが、大きな間違いです。その「人」の起源を語るのが、先に紹介したウマシアシカビヒコジの誕生でした。「人」のことは、イザナキが桃の実を追っ手に投げつける場面にも描かれており、そこでは、「葦原の中つ国にあらゆる、うつくしき青人草」と呼ばれています。「あらゆる」は存在する(生きている)の意、「うつくしき」は形容詞ウツシの連体形で、現実のとかこの世の、と解釈できる言葉、「青人草」は、青々とした人である草という意味になります。青人草を、注釈書や辞書のほとんどは、「青々とした草のような人」というかたちで、草を、人を比喩することばと解釈していますが、これは間違っています。日本語の語構成からみると、草という語が「草のような」という比喩(修飾語)になるのであれば、人の前に置かれて、「青草人」となるはずです。ところがこの神話では、「青人草」となっているのですから、青々とした人である草ということで、人と草を並列あるいは同格とみなすほかに解釈のしようがありません。日本人の、という限定をするよりもっと広く、太平洋沿岸に広がる湿潤な気候の、温帯モンスーン地帯に共通するのが、人は草であるという発想だったとわたしは考えています。人は草だからこそ、死んでもまた生えてくるという循環する生命を思い描くことができたのではないでしょうか。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P25)
2019年11月12日
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2019年11月11日
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高天の原に最初の神が出現するところから、古事記の神話は語りだされます。その神は、アメノミナカヌシ(天之御中主神)・タカミムスヒ(高御産巣日神)・カムムスヒ(神産巣日神)の三神ですが、アメノミナカヌシという名は抽象的で、土俗的な感じがしません。それに対して、ムスヒ(「生ス+ヒ」で、ものを生み出す霊力の意)という名を持つ二神は、人びとに古くから信仰された神とみなすことがができるでしょう(タカ・ミもカムもほめ言葉)。なかでもカムムスヒという神は、このあとに語られる神話を見ると、スサノヲに五穀の種を持たせたり、死んだオホナムヂのもとに女神を派遣して生き返らせたりするなど、出雲神話にしか登場しません。おそらく、出雲の神々の粗神(母神)として重要な役どころを担う古い神だったと考えられます。それに対してタカミムスヒは、天皇家の祖先神であるアマテラスと並んで高天の原の神々のリーダーとして登場します。アマテラス以前に皇室が祀っていた北方系の太陽神だったのではないかと考えられていますが(溝口睦子「アマテラスの誕生」)、途中からタカギ(高木)の神という名に変わってしまうなど、得体のしれないところがあります。(三浦佑之さん「あらすじで読み解く古事記神話」P22)
2019年11月11日
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2019年11月10日
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青山七恵さんの「私の家」を買書つんどく。「恋人と別れて突然事実に帰ってきた娘・梓。年の離れたシングルマザーに親身になる母・祥子。孤独を愛しながらも三人の崇拝者に生活を乱される大叔母・道世。幼少期を思い出させる他人の家に足繁く通う父・滋彦。何年も音信不通だった伯父・博和。そんな一族が集った祖母の法要の日。赤の他人のようにすれ違いながらも、同じ家に暮らした記憶と小さな秘密に結び合わされて――。」(「BOOK」データベースより)
2019年11月10日
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「白、黒、抹茶、小豆、コーヒー・・・・・」の名古屋のういろうのCMでもあるまいし、いろんな色を取りそろえたからと言ってどうなるというのだ、と最初私は思っていた。が、長くこの仕事をするようになるとその意味がよくわかるようになった。例えば、白人以外の大人と至近距離で触れ合ったことのない一歳児や二歳児が保育施設に初めて連れてこられると、私のような肌の色や顔立ちが明らかに違う人間が近寄ると大泣きし、化け物でも見たかのようなリアクションを示すことがある。(中略)が、そういう経緯で始まった子ほど小学校に進む頃には一番なついていたりして、卒園するときには互いに泣きながらハグしていたりする。いろいろな色を取りそろえる意味は、やはりあるのだ。そしてそれは保育士と子どもたちの関係だけではない。「レイシズムはやめましょう」「人類みな兄弟」とプラカードを掲げていくら叫んでもできることはたかが知れている。社会が本当に変わるということは地べたが変わるということだ。地べたを生きるリアルな人々が日常の中で外国人と出会い、恐れ、衝突し、ハグしあって共生することに慣れていくという、その経験こそが社会を前進させる。それは最小の単位、取るに足らないコミュニティの一つから淡々と始める変革だ。この道に近道はない。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P85)
2019年11月10日
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2019年11月09日
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「でも、その厳格に体罰が含まれれば、それは虐待です」まるで水戸黄門の印籠のように、Hは決め台詞を言い放った。「これからどうなるんでしょう?母親の心理カウンセリングが始まるとか?」とわたしは聞いた。八年前の日本人の母親のケースでは、彼女の母親としての不適格性を立証するために、心理学者によるカウンセリングが行われて心理鑑定書が作成された。「いや、彼女の場合はそんなことはないと思う」とHは言った。「彼女の場合は、宗教的なものだから」宗教的なものだから。とは、ムスリムだから。ということだろう。ある女性がこの国で母親失格とみなされる理由は、精神的疾患ではなく、ムスリムだから。ということになったのか、それとも、精神疾患の理由なら親と子を引き離すことができるが、宗教的な理由となると引き離すことはできない、PC(ポリティカル・コレクトネス)の問題も絡んできて面倒だから福祉の圏外だ。ということなのか、それはわからない。わからないが、わたしにはそこに八年前より冷たく高い壁がそびえているような気がした。(ブレイディみかこさん「子どもたちの階級闘争」P60)
2019年11月09日
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2019年11月08日
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