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2008.06.02
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カテゴリ: Movie
<きのうから続く>

オルフェの撮影前後から、私生活でのコクトーとマレーの距離は次第に離れていく。コクトーに黙ってガールフレンドと海に行ってしまったマレーへあてたコクトーの手紙。

「1949年6月18日 ミリィ・ラ・フォレ 君の居所が知りたくてポール(=コクトーのマネージャー)に電話しました。ここでのぼくの慰めは、1人で君の部屋へ入ったり、人を案内したりすること」 うんぬんかんぬんと書いて、最後に 「君の母上と、美しい娘さんによろしく。しっかり泳いできてください」 。さらにエドゥアール・デルミットからのメッセージも添えている。 「ぼくのジャノ、素敵なバカンスを送っておられると思います。すぐに会えますね。キスを送ります。ドゥードゥー」

このあと『オルフェ』の撮影をはさんで、12月に『恐るべき子供たち』(監督はメルヴィル)の撮影が行われる。撮影現場でコクトーは、この映画で主役を演じたニコル・ステファーヌの親戚で裕福なフランシーヌ・ヴェスベレール夫人と出会い、親しく交流するようになる。フランシーヌは南仏のサン・ジャン・カップ・フェラに広い別荘(サント・ソスピール荘)を有しており、1950年5月にコクトーはデルミットとともにこの別荘に招待されて滞在。ここで離れて暮らすマレーへの贈り物として、『ジャン・マレー論』を執筆した。これ以後最晩年まで、サント・ソスピール荘はコクトーの南仏での「わが家」になった。サント・ソスピール荘でもコクトーはフランシーヌに頼んで、マレーの部屋を用意していたのが、マレーは最後まで、コクトーが期待したほどには足を向けてくれなかった。

『恐るべき子供たち』の撮影が行われているころ、マレーはコレット作『シェリ』の舞台に出演し、大成功。そしてこのころ、『悲恋(永劫回帰)』でもかわいらしい演技(?)を見せたマレーの飼い犬ムールークが病気になっている。
ムールーク
心臓が悪く喘息だという獣医の診断だった。そこでマレーは、ムールークと外出するときは、カンフル剤、注射器、エーテル液、脱脂綿を必ず持ち歩き、ムールークの発作がおきると場所をえらばずに注射するようになった、

ムールークはだんだん散歩ができなるなる。マレーは乳母車にのせて散歩することも考えたが、新聞や雑誌に書かれるのが嫌で諦めた。ハウスボートでの生活はムールークにはよくない。庭付きの家が欲しい。マレーはコクトーに相談する。フランシーヌの別荘にいるコクトーからの返事。

「1950年8月26日 サント・ソスピール なんとしてもアパルトマンを1軒探すべきです。一緒に使いましょう。2人でカフェオレを飲むべきです。お願いです。ぜひ一軒、家を探してください。ドゥードゥーともかなり前からその話はしているのです」

2人でカフェオレを飲むというのは、朝食を一緒にとろうということ。つまり、コクトーはハウスボートを出て、マレーにもう一度一緒に暮らすアパルトマン(家)を探してほしいと言っているのだ。ところが、余計な一言が…… それは、ドゥードゥー(=デルミット)。コクトーは、マレーにもデルミットにもそばにいてほしかったのは明らかだ。だが、マレーは行動でそれを拒否している。



そして、コクトーが南仏でフランシーヌ、デルミットという擬似家族とゆったりしながら著作活動や絵画制作に没頭している間、マレーは友人と誘われていったパリのリドで、幕間の舞台裏で1人のアメリカ人青年に会う。その年(1950年)の3月までブロードウェイで公演していたバレエダンサーで、フランスには来たばかり。名前はジョルジュ・ライヒ(英語読みではレーク)。マレーよりずいぶん年下だったが、マレーはその黒髪のダンサーが、「若いころの自分に似ている」と思う。

ショーが終わると友人はすぐに帰ってしまった。マレーのほうはジョルジュに会いたくなり、また舞台裏へ。ところがこのアメリカ人はとても素っ気なく、マレーが奢ろうとした酒すら断わるのだった (かなり警戒されてるよ、マレー君)

「私は何であれ、人から拒絶されることに慣れていなかった。どこからあの執拗な強引さが私に生まれたのだろう。結局、ジョルジュは私への挨拶として、翌週、私の夕食招待を承知した」(マレー自伝より)

ジョルジュはマレーの贅沢なハウスボートにやってきた。フランス語がまだできないジョルジュと、マレーは下手くそな英語で話した。その気取らない態度に、すぐにジョルジュの表情もやわらぎ、饒舌になった。
「君はアメリカのどこ出身?」
「パチョグです。ニューヨーク州の」
「わらかないなあ」
「田舎ですよ。マンハッタンからだと60マイルぐらいかな」
「マイルじゃさっぱりわからない。ニューヨークの北? 南?」
「北」
「ぼくも北の出身なんだ。シェルブール。田舎だよ」

「知ってる?」
「ええ、知ってます。あなたの誕生日もね」
「冗談だろう」
「言ってみましょうか? 12月11日」
「そのとおりだ。なんで?」

「いつなの」
「12月15日」
唖然とするマレーに、ジョルジュは打ち明けた。
「アメリカであなたの映画を見たんです。仲間に誘われて。最初の映画は『カルメン』だった。20歳ぐらいのときです。そのとき、あなたは黒髪だったでしょう? でね、仲間に言われたんです。『ドン・ホセ役の俳優はお前の親類じゃないの』って。で、興味をもってあなたのプロフィールを調べた。ぼくはドイツ系なんです、オッフェンブルクには遠縁がいるって聞いてました。だから、もしかしたらシェルブールはドイツ寄りなのかと思って地図まで引っ張り出したんです。おかしいでしょう? 全然近くなかったけど」
「生まれはシェルブールだけど、ぼくの祖母はアルザス出身なんだ。もとはドイツ領だよ。オッフェンブルクにもすごく近い」
「えっ」
2人はあまりの偶然に黙り込んだ。
「信じられない……」
とジョルジュ。
「あなたはフランス人。ぼくはアメリカ人。なのになんとなく似ていて、しかも祖先の出身が近くて、それでたまたまリドで会うなんて。おまけに誕生日もすごく近い。だから、親近感を覚えたのかな」
「親近感って態度じゃなかったぜ、リドでは」
「あれは…… 緊張していただけですよ。大スターのジャン・マレーが突然楽屋に来たんだもの。誰だって驚くでしょ。それにあなた、いきなりずいぶん強引だったし」
マホガニーと銅の部屋に2人の笑い声が響いた。
「12月生まれはわかったけど、歳は? いつの生まれなの?」
「1926年。この12月で24です」

――ぼくがジャンと会ったのと同じ年だ。

マレーは戦慄にも似た感覚を覚えた。

「実はぼくも君を見たとき、思ったんだ。若いころの自分に似てるって」
「ぼくは、あなたみたいなextremely good lookingじゃないですよ」
「何?」
「ものすごくハンサムだってこと」
「また見かけだけってことか」
「見かけだけ? あなたが? とんでもない。『 美女と野獣 』の最後で、グレタ・ガルボが何ていったか知ってるでしょう?」
「いや?」
「知らないんですか?」
「知らない」
「驚いたなぁ、本人が知らないなんて。アメリカでは有名な話ですよ。王子になったあなたを見て、『まあ! 私の野獣を返して!』って叫んだんです。つまり野獣のあなたが素晴らしかったってことですよ」
「君はどう思った?」
「ごめんなさい。見てないんです」
「見てない?」
がっくりするマレー。
「『悲恋(永劫回帰)』は見たけど。あのときからあなたはブロンドになって、ずいぶん遠くなってしまったような気がして。もともと黒髪じゃなかったんですね」
「それが本当の理由?」
「こないだ『オルフェ』は見ましたよ。でも好きじゃない」
「好きじゃないって?」
またもがっくりするマレー。
「ええ、だって、パリじゃ英語の字幕が出ないんだもの。さっぱり意味がわからなかったんです」
爆笑する2人。最初のぎくしゃくは、すっかり溶けてなくなった。

「踊っている君も、素晴らしかったよ。端整で、優雅で」
「どうもありがとう。でも、ぼくなんて、たいしたダンサーじゃないですよ。あなたはいわば、バレエ界ではニジンスキーのような人。ぼくなんかそこらのエキストラです」
「23歳で、パリにまで踊りに来るなんてすごいじゃないか。23歳のぼくがどんなだったか知ってる? 1日10フランの出演料で、役を降ろされまいと必死」
「10フラン? ホントですか。そりゃ安いや」
「だろ? 親からは、『まともな仕事を探せ』ってせっつかれてた。『あと1年待って』ってなんとか頼んでさ、芝居を続けていたんだ。で、ジャンに会って奇跡が起こった」
「ジャンって、ジャン・コクトー?」
一瞬、ジョルジュの表情がこわばった。
「うん」
「あなたとジャン・コクトー……」
眼を伏せ、口ごもるジョルジュ。
「ぼくとジャンが、何?」
「一緒に暮らしているんですか? ここで?」
「いや。よく食事には来るけどね」
「一緒に暮らしてるって聞いたけど」
「今は南仏にいる。でもここもジャンの家だって、ぼくは思っているけど」
「そう……」

その後も2人は何度も食事をともにした。そして、ホテル暮らしのジョルジュをマレーがリドまで車で送っていくようになる。

<明日へ続く>
















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最終更新日  2008.06.03 15:20:21


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