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今日は琵琶湖大橋東詰、守山市「琵琶湖リゾートクラブ」というところで合宿形式の研修に参加する日である。会場には、湖岸西側の堅田駅からタクシーで向かう。ピエリ守山という大きなショッピングセンターのすぐ裏である。会場に少し早くついたので、湖岸を散歩した。結局お昼のパンを食べながら、炎天下、3時間ほど粘ったが(少し早く、じゃないね、かなり早く、だね)、バイトもヒットもなかった。遠浅なフィールドで、岸からはどうせめていいのかちょっとぴんとこない。川のほうを散歩すればよかった。はいごめんなさい、NMR関係ないです。第12回若手NMR研究会・初日若手NMR研究会とは、その昔若手NMR勉強会といっていた、大学院生有志が学会やNMR関連企業に協賛をいただきつつ、自主的に企画してその時々の最先端NMRやNMR理論基礎を学ぶという勉強会である。今年は、「アミロイド」というテーマを決めて、その上で、ようするに溶液NMRでは手に余る試料をどうやって解析してそこから何がわかるかを研究するという、マニアックかつドラスティックな研究会となった。Piyotaは、この会に参加するのはとっても久しぶりである。きっともう若手ではないということで、「基礎コース」の講師にでも呼んでもらえれば、とか、そういう年代になってしまったのである。Piyotaが今回紹介した「ネタ」は、4月26日に阪大蛋白研で「天然変性タンパク質」新学術領域若手講習会の時に行った講義を更にアミロイド関連タンパク質向きに一歩進めた講義である。・とりあえず2D-NMRの原理は自習してもらう・HSQC / HMQC などの主要パルスのパルスプログラムの内容や特徴などは理解していることが前提、独自に復習してもらうという当然といえば当然なのだがおそろしくハードルの高い前提をさらっと流して、ひたすら美しくない(理想的でない)試料のHSQCスペクトルを延々見てもらって、そこから(帰属なしで)何かを読み取ってもらうという話がおよそ半分以上。あとは、2D-HSQCを基本としたバリエーションの実験の数々(ヘテロNOE、H/D交換、CLEANEXなど)、と、ひたすら15N-1H 2D-NMRの話「だけ」をしたのであった。会に参加した皆さん、マニアックな変な話で失礼しました。何かしらヒントを得てくれるといいな。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.06.23
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京たん おめでとう!【日本のスパコン 世界一を奪還】日本の理化学研究所と富士通が共同で開発している次世代スーパーコンピューターが、計算速度の世界ランキングで1位に選ばれ、去年1位になった中国製のスパコンを抑え、7年ぶりに世界一を獲得しました(6/20) NHKニュースはこちらこれはすごいことで、こころからおめでとうといいたい。これを起爆剤に、神戸の計算科学や情報科学や基礎医学や基礎生命科学が爆発的に進むといいと思う。叩かれてもただではすまさない?ところが、これに次のような水をさすコメントの記事が報道されている。 政府は09年11月の事業仕分けで、10年度分の次世代スパコン開発予算(約268億円)について、事実上の予算凍結と判定。この際、仕分け人を務めた蓮舫氏が「(世界)2位じゃだめなんでしょうか」と発言、科学者から批判を浴びた。この日の会見でも、事業仕分けに関する質問が相次ぎ、野依理事長は苦笑いしながら、「やっぱり研究はトップを目指さなきゃいけない。科学技術の振興こそが日本の生命線だ」と強調した。 蓮舫行政刷新相は報道陣に対し、「極めて明るいニュース。関係者のご努力に心から敬意を表したい」と述べつつも、自らの発言については「メディアが勝手に短い部分を流した」と反論。「ナンバーワンになることだけを自己目的化するのではなく、国民の皆様の税金を活用させていただいているので、オンリーワンを目指す努力を期待したい」と注文をつけた。(2011年6月21日02時00分 読売新聞)オンリーワンという言葉は注意して使いたいよねって話でもって、またもや「ナンバーワン」VS「オンリーワン」論争が再燃しつつあるのである。で、ここで、歳出削減派に担がれた、あまり中身のない議員のコトバに違和感を感じて、ちょっと気になったので、これについて、日本のトップクラス研究者たちがかつてこの研究の先駆性と独創性について議論した、有名な「古典」を探し出して、まず本庶先生の独創性についての考察を読み返してみたのである。ネットによる公開討論会”独創的研究とは” 日本免疫学会ニュースレター編集委員会、平成12年9月8日ー12月31日1〕本庶 佑「独創的研究とは何か」(2000/09/08) ここで、やはり同様の違和感に遭遇した。本庶先生は、吉村先生のエッセイに対して、「独創性とは、「独自の考えで始めること」というのが極めて当たり前の解釈である。しかし、吉村氏のエッセイ後半では、「人の注目を引く仕事」、あるいは、「人から優れた仕事と言われる研究」を独創的な研究と言っておられることが、大きな違和感の原因である」と批判している。しかし、その本庶先生みずからが、「私のような凡人が独創性を生み出すには、ナンバーワンになることではなく、オンリーワンになることが独創性への最も近道であると考える。」「そもそも研究とは、好奇心からスタートするものである。」といいながら、この論説の終盤で、「独創的な研究は、おそらくその研究が20年経ってもまだ引用されているかどうかによって決まる。」といってしまっていて、よく読まないと吉村先生の意見との差異がわからない。つまり本庶先生の基準では×CNSトップジャーナルに発表される(などの短期的な他人・分野の注目)○20年経ってもまだ引用されているということ(新分野確立?)発表するのはもちろんだけれども引用もされないとだめ、ということなのか、自分で継続的にその領域にしがみついていないとだめ、ということなのか、宣伝活動を行えと仰っているのか、いずれにもとれる。いずれにせよ、確かに微妙に違うのかもしれないが、どちらにせよ「オンリーワン」の本来の特性・原義(オンリーワンなので、誰からもまったく注目されずに数十年が経過してしまうというリスクが、オンリーワンでないものよりも高いという特性)と、その特性を肯定的に捉えるのか否定的に捉えるのかの態度がはっきりしていないという点で問題なのだ。少なくとも、オンリーワンの特性を否定的にとらえつつ(後半の文脈からは明らかにそうなのだが)、凡人はオンリーワンを目指すのが近道と書いてしまうのは、2000年当時ならいざしらず、2011年の現代では危険だ。とくに受け手がゆとり教育でそだってきた若手世代ならば危険だ。なぜならば、2002年7月24日以降、SMAPの大ヒット曲「世界に一つだけの花」によって、オンリーワンという言葉は競争を伴わない、価値観の普遍化を伴わなくていい、社会的弱者のための自己肯定のためのステイタスワードとして確立してしまったからである。蓮舫行政刷新相が、そこまで意識してオンリーワンという言葉を使ったかどうかは疑問。ひょっとしたら脊髄反射的に、ナンバーワンvsオンリーワンという対立軸から、自己顕示のために使ったのかもしれないが・・・そうだとしたら、ますます暗鬱になるなあ。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.06.21
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Girly !!いろいろ大人の事情があって急遽セミナーが開催されることになり、聴講にいくことになる。こんなかんじのセミナー1. 天野剛志 『ユビキチン認識のNMR構造生物学』2. 宮ノ入洋平 『NMRによる巨大タンパク質の相互作用解析手法開発』3. 武田 3演題通して聴くと迫力がある。細胞生物学→生化学→物理化学、という流れで最先端のNMRのスマートな使い方とその方法論開発課程、三題、といったところである。セミナー開始から、告知まで日にちがなかったにもかかわらず、とても多くの学生やスタッフが聴きにきてくれたので、自分のことのようにうれしい。インバースラベル法 論文再投稿とあるNMR系の残念ながらインパクト係数がない雑誌に、懸案のインバースラベル法論文のメジャーリビジョンを完成させて、期日二日を残して、昨日無事投稿。やれやれである。今度こそすっきりとおるといいな!ブログ村でNMR構造生物学関連のブログを探してみる
2011.06.16
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kataninとかTauとか認知症とかに関連して検索してみた他のデスクワークをほったらかして昨日検索してでてきた結果の英語版のほうがこれ。いろいろと勉強になった。Tauは天然変性タンパク質。ほとんどの人には関係ありません備忘録として使っています。学生さんへの伝言版的な役割もありますreferenece 1,2,4 / 6 / 7 are critically important !! Read these 5 refs first !! PubMed ResultsItems 1 - 8 of 81. Strategies for diminishing katanin-based loss of microtubules in tauopathic neurodegenerative diseases. Sudo H, Baas PW. Hum Mol Genet. 2011 Feb 15;20(4):763-78. Epub 2010 Nov 30. PMID: 21118899 [PubMed - in process]2. Critical roles for microtubules in axonal development and disease. Falnikar A, Baas PW. Results Probl Cell Differ. 2009;48:47-64. Review. PMID: 19343314 [PubMed - indexed for MEDLINE] 3. Tau-dependent microtubule disassembly initiated by prefibrillar beta-amyloid. King ME, Kan HM, Baas PW, Erisir A, Glabe CG, Bloom GS. J Cell Biol. 2006 Nov 20;175(4):541-6. Epub 2006 Nov 13. PMID: 17101697 [PubMed - indexed for MEDLINE] Free PMC Article Free full text 4. Tau protects microtubules in the axon from severing by katanin. Qiang L, Yu W, Andreadis A, Luo M, Baas PW. J Neurosci. 2006 Mar 22;26(12):3120-9. PMID: 16554463 [PubMed - indexed for MEDLINE] Free Article5. Neuronal microtubules: when the MAP is the roadblock. Baas PW, Qiang L. Trends Cell Biol. 2005 Apr;15(4):183-7. Review. PMID: 15817373 [PubMed - indexed for MEDLINE] 6. How calcium causes microtubule depolymerization. O'Brien ET, Salmon ED, Erickson HP. Cell Motil Cytoskeleton. 1997;36(2):125-35. PMID: 9015201 [PubMed - indexed for MEDLINE] 7. The C terminus of tubulin, a versatile partner for cationic molecules: binding of Tau, polyamines, and calcium. Lef?vre J, Chernov KG, Joshi V, Delga S, Toma F, Pastr? D, Curmi PA, Savarin P. J Biol Chem. 2011 Jan 28;286(4):3065-78. Epub 2010 Nov 9. PMID: 21062741 [PubMed - indexed for MEDLINE]8. A central role for polyamines in microtubule assembly in cells. Savarin P, Barbet A, Delga S, Joshi V, Hamon L, Lefevre J, Nakib S, De Bandt JP, Moinard C, Curmi PA, Pastr? D. Biochem J. 2010 Aug 15;430(1):151-9. PMID: 20524932 [PubMed - indexed for MEDLINE]Tauに関しては日本語のPDFも調べる必要があるもようブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.06.03
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細胞生物学の簡単な講義午前中、学部一年生向けに、細胞生物学の項目の講義。今日はビジュアルに楽しくをモットーに、タミフルその他とneuramidaseとの複合体の構造を堪能していただき、それから、YouTubeから仕込んだAda Yonath先生ご監修の例のうごうごリボゾームアニメ二篇をご鑑賞いただく。それからタンパク質精製の方法論について、詳細に説明。構造決定法については説明できなかった、なにやってるんじゃ。まあしょうがない。来客超高磁場NMRの使い道について、B社のSさんが来訪くださったので、一緒にご議論いただいた。構造生物学のおかれた現状・構造生物学「そのもの」の方法論はこの10年間まったく進歩進展がないこと・構造生物学の方法論、とくに構造決定法には著しい進歩があったこと・NMRにおいては、構造生物学にかかる装置のコストとその運用コストは、むしろ高くなっていること構造生物学系研究室をとりまく環境の変化とその結果・前述のように「コスト」があがった。・タンパク質の立体構造自身が持つ本来の価値(使い道)は、10年間上がるわけではなく横ばいのまま・より難易度の高いタンパク質の構造は到達可能になった・もともと難易度の高くない水溶性のタンパク質の構造は、簡単に決定可能になった(それでもまったくルーチンというわけではない) ↓その結果、立体構造情報の持つ、研究者社会に於ける相対的価値(希少性・重要性)は下落した。 ↓価値が下落したのに、コストはいうほど下がらなかった(場合によってはあがった)ので、コスト割れが起きて、PIにとってラボ運営をビジネスに例えた場合の「拡大再生産」どころか「現状維持」すら困難になり、マイナスのスパイラルに陥っていきつつある。 ↓そのせいで、そういう「価値観」(景況感)に敏感な若手の研究者が流動・流出し、NMR構造生物学の研究者人口は減った(しかもまだ減りつつある)なんとも暗い現状分析だなあ、やれやれ。だがめげてはいけない。上記のような現状認識とこれまでの構造生物学の歴史からの反省は、これからつくる予定(脳内)のPiyotaラボのポリシーに反映させることにする。Piyotaラボのポリシーとして、「創薬のための立体構造決定」というような安直な作文は慎む。そのかわり、もし創薬目的で構造決定をするのならば、後述のように、「とことん」やる。そのこころはというと、安直な「創薬のための立体構造決定」のような作文には、かなりの嘘がある、と思うのである。もし本当に創薬のための立体構造決定を歌うならばアステラス阪下先生グループを見習って、ケミストのグループと手を組んだ、「低分子複合体との構造」それもハイスループット構造決定に特化すべきである。それがもっとも創薬に役立つんだから。PiyotaラボのもうひとつのNMR研究のポリシーとして、高磁場ならではの使い道、という切り口は必要だが、それを「緩和」「NMRダイナミクス」のような分野には誘導しないことにする。タンパク質の動的構造研究は、分野としての波及効果が割と限定的な(というか事前に直感的に評価できない)マニアックな学問なので。情報という観点からすると、「タンパク質動的構造情報」というのは、まだまだ需要を十分引き出していないのではないか、といういい方もできる。現時点ではPiyotaにはグッドアイデアはないので、いいアイデアが閃くまでお預け、それまでは距離をおくという程度の意味である。決して学問として否定しているわけではない。おまけ高磁場NMRの学問におけるそれなりに有用な使い方を考える上で、中部地域でのネットワーク形成は重要、と思われる。ブログ村で超高磁場NMR関連のブログを探してみる
2011.05.27
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朝、細胞生物学講義。10:40から。12:10までに切り上げて、ダッシュで新神戸駅へ新幹線で名古屋駅へ14:45より会議、初めての会議、挨拶をする会議は2時間ほどで終了センターに顔をだして、いろいろと打ち合わせ、書類などをもらい印鑑を押す本文の事務に顔をだして、実印捺印の儀式を計10回程度行うO先生のところで、天然変性のO班の研究班会議。ほとんど終わりかけに顔をだすことになる。これにて落着、やれやれ。ともかくものすごく疲れた。ふぅふぅ。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.05.20
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いろいろあってラボのメインマシンが死亡 apt-get install openMotif apt-get install libXp apt-get install openMotif-devel apt-get install libXp-devel apt-get install libtiff apt-get install libtiff-devel apt-get install mesa-libGLw-7.4.1-2vl5.i386.rpm apt-get install mesa-libGLw-devel-7.4.1-2vl5.i386.rpm rpm --rebuild molmol-2k.2.0-1.src.rpm apt-get install molmol-2k.2.0-1.i386.rpm http://biokids.org/?MOLMOL%2F%A5%A4%A5%F3%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%EBhttp://www.vega.or.jp/~hiroakih/temp/molmol-2k.2.0-1.src.rpmブログ村で田舎暮らし・自然満喫のブログを探してみる
2011.04.28
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大学院講義の準備で大ハマリ今日から大学院講義なんですけれども・・・・昨年度とほとんど同じ内容でいいやと思いつつ、大学院講義の準備にはまりました、はい。今週は金曜日に学部学生向けの生化学の講義もありまして、そちらの準備にもはまっちゃったりします、はい。急な出費 >_<そうなのです、講義の準備のために、緊急の出費があるのでした。生化学の教科書と、細胞生物学の教科書が、それぞれ、版があがっているので、新版を購入しないとまずいのでした。さて、生化学の講義はとりあえずおいておいて、修士の大学院講義のほうなのだけれども、結局、アミノ酸の種類と性質の説明のところあたりまでで、時間いっぱいになっちまいました。レジメ、ページ数多めに刷ったのだけれども、それは来週に持ち越しということで。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.04.20
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最近の英語論文の書き方:マインドマップを使おうpiyotaの最近の英語論文の書き方まとめ 1)論理筋道をまとめるためにマインドマップを利用する 2)マインドマップをよく練ってそこのノードにFig下書きを対応づけておく 3)清書用マインドマップの各ノードを英文で打ち込む 4)マップをアウトラインに変換 ワードへ5)ワードファイルに、マインドマップの縮小図を3ページおきくらいに挿入する 6)アウトラインを章題として、内容を日本語と英語の混じりで打ち込んで行く。 7)6の日本語部分は日英翻訳ソフトを適宜使用。 8)適当にうまったところでプリントアウト9)プリントアウトは空欄を多めに。厚紙で自作の下敷で、左上リング綴じで携帯し、電車の中で、加筆と推敲を繰り返す 10)手書きで汚くなったら、ワードで清書して再度プリントアウト11)作業の中盤以降は、ワード作業は打ち込みのみ、推敲・加筆はプリントアウト上で紙ベースで、を徹底。###ワード前で考えることをなるべく避ける・・・なんか生産性が上がらない気がする欠点 12)「他の論文から表現を借りてくる」というのをあまりしない(いまの方法だと効率的にできない)。たぶんこのあたりが英文校正で原稿が真っ赤になる原因。今後改良の余地あり。最近の改良点13)MindMap作成にXMindを利用。これでDrillDown機能を使うと、result部分だけとかdiscussion部分だけのサブマップをjpg図にできる。それを原稿に張り込んで印刷する。筆がつまったらすぐにマップに目をやる。ソフトウェアなど・XMind http://jp.xmind.net/・StyleWriter http://www.stylewriter-usa.com/ ブログ村で科学英語論文の書き方関連のブログを探してみる
2011.04.19
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Excel関数 CONCATENATEを使いこなせ!CONCATENATE関数というのがある。数字は文字列に変更し、文字列をつなげて一つの文字列にする関数である。引数は何個でも指定できる。使用例:=CONCATENATE(A1,"と",A2,"が", A3, CHAR(10), "した")A1とA2がA3(改行)したとかいうふうになる。CHAR(10)が関数内で改行コードを入れるためのトリック。他にもあるのかもしれないが、調べていない。ASCIIコードそのままでいいんだろうか?きっといいんだろう。以下、備忘録と愚痴ねむいよ~。つかれたよ~。昨晩はタクシー帰宅で就寝2時半、今朝起床6時半。日中必死こいてExcelのファイル入力にあけくれていたのだが、夕方不意の来客で二時間以上話し込んでしまったので、いっきにビハインド。深夜に、職場の近所に泊まることにすると家に連絡して、ビジネスホテルで2時までファイル作り。なにをまとめていたかというと・これまでの学会、セミナー、講演会などでの講演の記録、場所、日時など。・これまでに行った、学位論文指導と審査の全記録・これまでに行ってきた、他大学・他研究機関・企業との共同研究の概要そんなところ。記録を残していなかったり、残っていてもフォルダーの奥にまぎれてしまっていて、出てこなかったり、前回某所に公募したときの資料に、部分的に別の書式としてまとめてあったり、あるいはいまいるカイシャの年度ごとの業績評価のためのエクセルファイルに、これもまた別の書式でまとめてあったり、と、非常にいやらしいのである。というわけでCONCATENATE関数は大活躍。そんななかで、上のCONCATENATE分は、複数のセルの内容を結合して文字列にして、別のセルに押し込むという際に威力を発揮するので、とても便利である。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.04.14
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研究費を移動したい・・・さて、実はPiyotaは近々所属が変わるのである。所属が変わっても、研究を継続して行うことが税金を使うものの責務である。ということで、今回は研究費を機関間で移動するときのまとめ編。1.オフィシャルにもその制度があり、大学事務もサポートしてくれるために、予算の移動が可能なもの文部科学省・JST 科研費2.オフィシャルではないが現場主義で実質的に対応してくれそうなものNEDO3.オフィシャルにはその制度・手続きがないため予算が移動できないもの(あるいは手続きが非常に煩雑で、現実的でないもの)厚生労働科研費4.所管省庁から却下されたもの(理由はよく理解できない)文部科学省・JST 夕ーゲット夕ンパクプログラム研究わが国は未曽有の災害に見舞われ、さらに東京電力の原子力発電所の事故の影響とその復興のため、今後数年の生産活動・研究活動・経済活動の低迷が予測されている。悲観的な経済学者は、もう震災前の水準にはもどらないかもしれないとまで、予測している。そういうときに、わが国が十全に活用しなければならない極めて重要な「資源」として、マンパワーがあげられる。事務官や研究者が、書類作成や事務処理やそのためのネゴシエーションや説明に忙殺される時間、ついでにそれにともなう電気代などの資源(パソコン使用、プリンター使用、電話使用、など)。こういうのをなんとかしなければ、復興なんてできないよ!でも、官僚の人達には自分から提案することは不可能だろう。たとえば厚生労働の人が、うちの省の予算は使いにくいらしいから、現場からはもっとも評判がよい文部科学省形式に、そっくり変更しましょう、とかとは、死んでも提案できないだろうからなあ。こういう、名と実のどちらかをとるというときに、「名」をとらないとそこで出世できない、みたいな価値観が蔓延している。これが、日本の病である。合理化からはほど遠い。ブログ村で研究費・競争的研究資金に関するブログを探してみる
2011.04.13
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Optical Hyper Lens簡単な方法で、光学顕微鏡の光の波長制限による分解能の壁に挑む!!http://www.biotechniques.com/news/Through-the-looking-glass-beads/biotechniques-313540.html?utm_source=BioTechniques+Newsletters+%26+e-Alerts&utm_campaign=4da028203f-Daily_04082011&utm_medium=emailBioTechniquesのニュースより。ガラスのビー玉を考えてほしい。それを真上から覗き込むと、接地しているところの像が、ビー玉のレンズの効果で拡大される。とても簡単であたりまえのことだ。さて、それを、2~9ミクロン径のガラスビーズを使って、顕微鏡観察に応用した人がいた。光源を白色光にするなどの工夫を経て、最終的に水平方向50nmの空間分解能を光学顕微鏡で得た、という。もちろん実は原理はそんなに簡単ではない。微少イメージングにおいて、光の波長が分解能の限界を決める(回折限界)。しかし、このガラスビーズを使った方法で透過モードと反射モードの両方の像を使うことで、どうやら著者らは、その限界をキャンセルし、50nm分解能まで迫ったようだ。元の論文がNature Communicationに上梓された。http://www.nature.com/ncomms/journal/v2/n3/full/ncomms1211.htmlブログ村で新型光学顕微鏡関連のブログを探してみる
2011.04.12
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今日は名古屋に出張の日。関東では計画停電などがうわさされているらしいが、東海道新幹線はほとんど定時で運行されていてすごい。会議&人事考課会議室は大きな講堂の横の小さな建屋の上のほうの部屋。大きな講堂では新入生のガイダンスが行われているらしい。午前中の会議は、特に重大な発言の機会もなく、終了。直前(数日前)まで、事態の急変に対応するだけでせいいっぱいだったPiyotaとしては、本当に心からやれやれの気分であった。午後、もうひとつの会議、人事考課。Kさん、とても頑張った。だが審査の先生の中で本当の専門家が少なかったということもあるので、なかなかそういう選考会は大変だなという実感。これまでPiyotaは数回自分自身が選考会の対象になり、一方で数回の選考者になってきたわけであるが、アカデミックの人事選考というのはほんとうにわからない、というのが実感である。その中でこれまでに気付いたことと言えば、・委員会を構成するメンバーのほとんどは、大抵は、善意の中立者の立場をとろうとする。・オピニオンリーダーが生まれる経緯はケースバイケース。・組織全体、あるいはグループ(事業部、大学でいえば研究科とか専攻単位)全体の意向が、的確に人事選考委員会の委員に反映されているとは限らない。・しかし、その委員を選ぶのも母集団の会議による。・生物学といえども、分野は徹底的に細分化されているので、分野の壁を越えて正確に人材のよしあしを見抜く「目利き」というのは極めて少ない。・すると、3つの極端な評価軸が生まれる →インパクト係数至上主義 →論文数至上重視主義(主著論文と責任著者論文が重要) →オリジナリティー重視主義・どれかの軸に統一される、ということは多分ない。それは委員全員が、「多角的に判断するのがよい」と信じていることが多いからである。もし既に、インパクト係数が高い論文業績が一つでもあって、論文数に自信が持てない場合には、主著論文を増やすことを短期間の目標にするのは無駄ではない。もし既に、インパクト係数の低い論文業績が同年代の人よりも多めにあるならば、時間と余裕があるうちに、ハイインパクトな仕事に挑戦したほうがよい。・プレゼンは極めて重要。・発声、自信、態度なども含めて。・委員の中に、自分の研究を知っている人がいると、良くも悪くも正当に評価してもらえる。マニアックなテーマにこだわってやっている人ほど、いろいろな種類の仕事を少しずつでも経験して、知り合いや共著者を増やしておくことが重要かもしれない。今回の選考会、どうもお疲れさまでした。関係者の皆様、ありがとうございました。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.04.06
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書類仕事に一日明け暮れる~今日も日中いっぱい、書類仕事に明け暮れたのであった。今日やらなければならなかったのは、実は先週の木曜日で委員の任期が修了していた、遺伝子組み替え安全委員会の書類仕事の一件である。5件ほど、書類をためてしまっていたので、それを、朝からプリントアウトして、整理しながら調べて、修正事項を書き出していく、という作業である。結局のところ、これに丸一日かかってしまうのである。日頃自分達が日常的にやっている研究業務でも、遺伝子組換えの法律や学内規則に従っているのか、またどのように記載すれば誤解が少ないのか、など、常に意識していなければならない、ということであろう。じゃんカラ!今日は阪大の某先生と、急遽プレゼンのための打ち合わせをすることになった。プレゼン練習なども必要なので、夜遅くに、声を出しても大丈夫な場所で落ち合って打ち合わせ~~そんなわけで、JR茨木駅のカラオケボックスで集合である。カラオケボックスの臨時外出用オフィスとしての利用というのは、まあ、そんなにオリジナルなアイデアでもなくて、たとえばこんな本(中谷健一著)にも書かれているわけです。はい。ブログ村で遺伝子組換え研究関連のブログを探してみる
2011.04.04
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シラバス作成&カリキュラム4月。新学期である。今週一杯は旧年度として取り扱ってほしいところであるがそうもいっていられない。というわけで、朝から書類仕事が延々忙しい。シラバスやらカリキュラムやらをつくる、というフェーズである。さて、そのシラバスについて「ブラックバスの変種」というボケがつぶやかれていたので、急遽分類してフォローしてみた。・シラバス 大学教務に棲息する特定外来魚。もともと日本には生息していなかったが、90年あたりから、大学院重点化などにともない、わが国に移植された。大学教員の時間を喰う、と恐れられていたが、わが国では米大学のように詳細を究めたシラバスは珍しいため、あまり実害はない。学生、とくに新入生を威嚇するなどの被害が知られている。・シラバスの分類 ・オオクチシラバス 実際には毒にも薬にもならない講義が、さも最先端の学問のトレンドを発信してあるようにかかれているシラバス。多くの学生が、履修してみて後悔する。単位認定が厳しくない場合、出席点が存在していない場合には、2回目以降は講義室ががら空きになる。選択科目などにふつうに見られる。 ・コクチシラバス 毒にも薬にもならない、一般論のみを味もそっけもない文体で淡々と記述してあるが、実際に受講してみるととんでもなく面白い講義がなされているところの、講義のシラバス。こんな講義をしてみたいなあ。日本ではまだ珍しい。自分で自分の非常勤講師の雇用手続きをする、など4月。異動の季節である。それとともに、新年度ということで、いろいろな大学のカリキュラムなどの手続きも動き出す。今日のおもな仕事の内容の一つは、非常勤講師の雇用手続き。近々、このカイシャを離れることになりそうなので、そうなった場合に、講義などを行った場合には「非常勤講師」として働くことになる。その手続き。やれやれである。ブログ村でシラバス関連のブログを探してみる
2011.04.01
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「自粛」、海外学会にも拡がる!?東北大地震の復興、ようやく幹線道路の開通のニュースや、鉄道の復旧のニュースがちらほら聞こえ始めてきたけれども、未曾有の災害の傷跡を目前に、まだまだ途方にくれているというのが実態の昨今です・・・そんななか、東京都知事選は日程通り行われるということで、多くの人から批判をうけ顰蹙を買っているし、その一方で、「花見」は自粛というアナウンスも流れてきて、それはそれで行き過ぎだという意見があるという始末。この未曽有の危機、国難に直面して、良くも悪くも、「他人のすることに干渉しすぎる」「他人の目を気にしすぎる」というこの国の国民性と、その割にバックボーンとなる倫理や宗教が、世代間・集団間で統一、共有されていないことのもろさが、あらわれているように思えます。ようするに、まあ、みんな落ちつけよ、と。そんななかこんな記事をみつけました。Retraction Watch (http://retractionwatch.wordpress.com/2011/03/23/unfortunate-timing-journal-retracts-cover-image-citing-tsunami-in-japan/#more-2142)、論文ねつ造などを監視する英語のウェブサイト(ブログ)。通常は、いろいろな学術雑誌のRetraction(論文取り下げ、撤回)のお知らせをチェックして、そのうちミスコンダクトに関連するものについて、特に詳しく状況を報告するという、サイトのようです。今回のこの記事は、いわゆるRetractionとはちょっと違います。「Pediatric Allergy and Immunology(小児アレルギーと免疫)」という学術専門誌のオンライン版の表紙のイラストが、(論文自体の内容の変更やとりさげなどはまったく伴わずに)、差し替えられた、というもの。食品アレルギーにおける免疫反応の連鎖について書かれた総説に関連して、雑誌の表紙のイラスト(津波を連想させるイラストであったらしい)を、総説内のグラフに変更した、ということのようです。時期が時期だけに、読者の誤解を招く可能性を編集部が考慮した、というのがこの変更の理由です。それは、日本語に意訳すると、「自粛した」というふうにもとれるし、いやもっと積極的に弔意を表した、ととってもいいのかもしれません。ともかく、このようなアクションは、ひょっとしたら医学専門雑誌の編集としては、異例で行き過ぎのことかもしれないけれども、それでもPiyotaは、これは一つの「高い見識の発露」だと思うわけです。問題の論文はこれ。http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1399-3038.2011.01145.x/abstract自粛って難しいですね。さて、明日はエイプリルフール。現在ネットではデマ・ニセ情報・Web上の怪文書・流言飛語が雨あられのようにとびかっていますが、、、このエイプリルフールをどれくらい自粛するのかも、個々人の見識が試されているように思います。ブログ村で「自粛」関連のブログを探してみる
2011.03.31
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報告書・申請書・学会など・・・脳が倦む先週から、このところずっと、報告書、申請書、推薦書、会議の附議起案書、講習会の企画、学会要旨、大学の教務関連のWEB記事、などを、少ない日で一日1件、多い日は一日2件以上、のペースでこなしているせいで、脳みそがすっかり倦み(うみ)つつある。なにをどれだけこなしたんだったっけ?・民間の助成金の研究報告書 その1 おお、オーケーオーケー 会計部分書類のまとめについてT先生感謝。・夕ーゲット夕ンパクの契約関連の報告書 おお・推薦書1通・自分の推薦書(うちのカイシャ内の会議で附議してもらうため)1通・推薦書もう1通(べつのところの人事委員会に送付)・民間の助成金の研究報告書 その2 おお、なかなかよい出来でかけたぞ 会計部分書類のまとめについてT先生感謝。・民間の助成金の申請書 この忙しい時期でもこれを頑張らないとラボ運営が困る・受理通知をもらった論文のCopyrightなどの手続き・論文のrevise これは核心部分はほとんど研究員U君にやってもらった U研究員、若くて有能、どうもありがとう・NMR関係の講習会の企画書をFix、関係各所にまわす (Nさん、文書整形など、どうもありがとう)・天然変性タンパク質のメルマガ原稿 これは、上の案件の一つ。(Nさん、どうもありがとう)・大学院説明会関連資料を整形、リード記事とともにWeb担当者へ・日本ケミカルバイオロジー学会、申し込み、学会要旨。・・・・ふう。トド(ToDo Listに残っている案件を動物にたとえて)の撃ち漏らしが大分へってきた。しかし、もう今のところましな作文とかは一切できない感じで、今日の飲み会の「あいさつ」スピーチもまったくたいしたことは話せなかったなぁ~大地の恵み(三の宮、居酒屋)評価:いまいち(笑)コンセプトが不明の野菜中心の居酒屋、多分もういかないと思う。野菜食でおいしく酒を飲む術というのがよくわからない。とりあえず赤ワインを飲んだけれども・・・なんかもっとテンションあがるメニューが出るといいなあ、という感じである。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.30
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報告書二通に明け暮れる。ひとつはストマチンの構造解析に関連する報告書。もう一つはターゲットタンパクの学内向きの報告書。PDB登録を急がせる、など。締め切りを守れない人に仕事をさせるのは大変だ。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.28
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朝から、超キゲンが悪い。体調が悪いせいなのか、なんなのか、わからない。論文受理通知 今年3本めこんなときではありますが、研究員Fさんが主著の論文が、JBCというジャーナルに無事受理されたという連絡が来た。Piyotaは、といえば、福島原発の放出する放射線量のニュースなどに目を奪われたりしつつ、近日中に〆切の人事関係の書類を仕上げたり、メールに返事したり、明日の早朝からの会議の準備をしたり、あいかわらずばたばたしている。というわけで、やや早めにラボを出て、新幹線の中で弁当を食べ、明日の会議に備えるために、なるべく早く、眠るようにする。朝からいらついていて、そう簡単に眠れそうにないので、コンビニで買った赤ワインを飲んでみる。赤ワイン、ずっと飲みたかったのである。ともあれ、Fさんおめでとう。なんだかんだで忙しすぎてお祝いする暇がないけれども、おめでとう。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.22
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構造生物学シンポジウム@OLABB今日は構造生物学シンポジウムということで、森川先生の非公式「最終講義」がOLABBで開催された。午前中は、新旧森川研と縁の深かった先生方のご講演による、構造生物学のシンポジウム。X線あり、ハイスループット構造創薬あり、NMRあり、電子顕微鏡あり、バイオインフォマティクスあり、核酸化学あり、と、オンパレードであった。現時点で一番インスパイアを受けたのは藤吉先生のご講演。学問の名称(というか講座(=分科)の名前)をご自身で創ってしまわれる、というパワー。チャンスがあったら、真似したい。心から尊敬していて、しかもその尊敬を再確認したのは、神田先生のご発表。一見、些細なこと、ちょっとした疑問を、これでもかこれでもかと掘り下げていくと、普遍的な真理が出てくる・・・そんな怪しい方向性をもったご研究。いま悩んでいるタンパク質の解析に、一つの問題解決の方向性を与えてくださったのは、藤先生のご発表。バイオインフォマティクスは、まだまだ、奥が深い・・・・。他にもとても面白くて、勉強になり、自分はまだまだだなとおもい、皆様のご研究には本当に頭が下がります。そして最後に、森川先生のご講演(というか最後のほうは放談)。一番印象的だったのは、細胞内での低分子についての森川先生の予測である。どうやら、タンパク質結合と、代謝制御のネットワークで、すべての低分子は、どれもこれも厳密に制御をうけて、制御のネットワークに完全にからめとられているらしい、という、そういう描像。いわれてみれば当り前なのだが、それを明示的に認知しながら、構造生物学を進めなければならない、ということを日々肝に命じるというのは、並大抵のことではないような気がする。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.18
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論文受理通知 今年2本めこんなときではありますが、研究員Uくんが主著の論文が、BBA-Proteins & Proteomicsというジャーナルに無事受理されたという連絡が来た。Piyotaは、といえば、福島原発の大事故回避のための消火作戦のニュースなどに一喜一憂しつつ、近日中に〆切のグラントの報告書を仕上げたり、事務的な書類をしあげたり、メールに返事したりしている。関西に住んでいて、今回幸運にも被災を免れた我々は、幸運に浮かれてはいけないし、幸運だったことを引け目に感じてもいけない、というつぶやきやブログを多く見掛ける。後出しじゃんけんで正論をぶって、いまこのときも必死で消火・復旧活動をしている原発作業員や消防・自衛隊の皆さんを批判、批難することも、したくない。できることを粛々とこなし、基礎研究を積み上げ、人材を育成する、そういうクールな態度を保ちたい。ともあれ、U君おめでとう。なんだかんだで忙しすぎてお祝いする暇がないけれども、おめでとう。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.16
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NMR構造生物学の絶滅と復活をめざして昨日の、大地震により中断された「ターゲットタンパク成果報告会」について思うこと。それは、「構造生物学」の「構造的」な不況(不可能性)である。ともかく、大地震によって中断されてしまったが、タンパク質の構造がどのように役に立つのか、について、構造を解いた主体であるところの構造生物学者がオリジナルなアイデアを持っているかどうか、が非常に厳しく問われていると思うのだ。たとえば、こんな作文があるとする。「創薬には酵素・基質複合体の高分解能の複合体の立体構造が必須である。新規の結晶化法ならびにビームラインを利用して1A分解能での構造解析を目指す。」Piyotaはこの作文に、なにがしかの欺瞞を感じ、不安な気分になる。運良く基質アナログとの複合体はポケットの自由度を押さえて目的の分解能に到達したとしても、その場合、得られたポケット周辺の立体構造はエネルギー的にローカルな極小に至っている可能性が高い。そのポケットの構造を利用してインシリコ探索を行っても、使われた基質アナログよりも低分子量のシードしかひっかかってこない(アルゴリズムや力場がそうなっているからね)ことがほとんどである。PiyotaのこれまでのMOEを使った経験では、結晶構造よりも正確にきまっているNMR構造の方がいいのではないか、という印象である。構造が適当にゆらいでいるので、初期スクリーニングで可能性を弾かないから、というだけのはなしであるが。側鎖rotamerの複雑な問題は当面解決しそうにないとみているので、「homology modelingでも十分」とはさすがに書かないことにしておく。ともあれ、何がいいたいのかというと、本当に創薬に立体構造を利用しようと志すのならば、実際にインシリコを自分で動かしてみて、その上で、それに必要な構造情報の「仕様」を自分で定めて、それにあわせて構造解析のプロジェクトを行うべきなのだ。基質・阻害剤・フリー・変異体を含めて幅広く構造解析することのほうがむしろ重要で、分解能は高いにこしたことはないが、そこにブレークスルーの主力をもっていくべきではない、というのがPiyotaの実感。だが、かといってNMR研究者がつい口にしがちな「動的構造解析」という言葉もあまり使いたくない。動的構造解析はシミュレーションの検証とか他の実験との検証とかとあわせて使うべきなんじゃないか、というのがその理由。物性解析としては面白いんだけどね。NMR構造生物学の研究を進めるには、エキスパートをしっかり育成し、入口から出口まですみずみまで目配りさせなければならない。しかし研究期間が一年とか一年半の学部学生や、研究期間が二年あるはずでも初期トレーニングや就活で結局実質一年ちょっとしかない修士学生は、エキスパートにはなれない(そこまでたどり着く前に卒業時期を向かえてしまう)。結局、博士課程学生またはテーマを替えてこの道を進むことを決意したポスドクしか、この道のエキスパートにしかなれない・・・これはたぶんものすごく問題だ。なので、立体構造をとくのに精一杯になってしまって、構造を解いたあとのステップに考えが及ばない。いま育てなければならないのは、構造解析を行う人、構造解析のブレークスルーをする人と、タンパク質の立体構造のあたらしい使い道をしっかり考える人、なんだと思う。蛇足だが、「創薬」「創薬」言いすぎるのは、危険だ。そういうのは直接受益する製薬会社でやればよい、という論調になってしまうからだ。論文受理通知一本PDZドメインいっぱいいっぱいプロジェクトの第一段論文、正規に受理された旨連絡をもらう。やったね!論文、major revise 通知一本Stomatin関連の論文(短い短報)のmajor revisionの通知が来た。調べてみたところ、NMR-Pipe上で処理したときと、Bruker Top-Spin上で処理したときの13Cの化学シフトのreferenceが間違っており、そのせいで、二次構造予測に若干の狂いが生じるという、どうしようもなくしょうもないエラーになっていた。これはへこむ。まあ、そのせいで、逆にNMR構造決定時の不正確さなどについても説明が付くようになった。敗因は、一つはPiyotaの注意力が落ちていること、あと、この件に関しては、分業して仕事を進めていたのだが、分業時の受渡しのときに、担当者がお互いに問題点のすべてを把握しきれていないこと、につきる。ブログ村で構造生物学関連のブログを探してみる
2011.03.12
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3月11日に発生した東北・東日本大地震におかれまして、被害に遭われた方々へ、謹んでお見舞い申し上げます。Piyota家一同無事ですまずは、これを掲げておく。奥さん(Yokota)、長男J、長女N、愛犬四郎二郎、そしてPiyota、全員無事である。ただし、Piyotaは地震の最中、東京出張中であった。東大安田講堂。二月の半ばから、週一度は必ず名古屋か東京に出張という日々が連続している。週によっては、二回という週も。そろそろ蓄積疲労が・・・むむ~。東京で朝一で会議に参加ということとなると、早朝の新幹線に乗らなければならないので、それはそれで体力的にきついのだっ。今回は、JR東海のエクスプレスカードのポイントがあったので、グリーン車を有効活用させてもらうことにする。車内備え付けWEDGEを読んで、一時間くらい眠る。体力回復回復・・・体力は重要・・・この体力備蓄、じつは後でとんでもなく役に立つことになるのだが、朝の時点では知るよしもなかった。東北・東日本大地震@安田講堂地震の最中は、東大の安田講堂の一階のホールにいた。後ろの方の座席であり、真上にはスポットライトを数機固定した鉄骨が吊られている、その真下である。一分ぐらい縦揺れのような微動が続き、それからぐらぐらとかなり大きく揺れ始めた。演台で後援者の先生、座長の先生も、いつもとはちがう大きな揺れに異常を感じ始めたようだ。通路に近かったので、すぐさま荷物とコートをひっつかみ、うしろの扉を開放する。そのまま非常口の扉もあけはなち、階段から安田講堂の裏側に避難。他のフロアからも大勢避難しているようだった。避難が終了してもまだ2分くらいは揺れていたようだ。正直、恐かった。建物の外に出てからも、動揺して正立しておられず、片膝をついてケータイを操作する。工学部の学生が無線LANつきのノートPCをもったまま、別の建物から出てきた。速報で、東北が震源地、マグニチュード8を越える、というニュースを小耳にはさむ。そのまま、安田講堂の正面の広場に移動、ターゲットタンパクプログラム報告会の会議参加者は全員、そこに集まって待機している。その間、東大工学部の防災放送が入ったり、ワンセグをもっている他の参加者から情報が流れてきたりで、今回の地震がただならぬことがわかった。結局、東大の事務局の方が、建物の一応の安全を確認したところで、会議の中断と散会が宣言され、ポスターを回収して、大阪大学の共同研究者の人達と帰路についた。しかし、本郷三丁目では地下鉄丸ノ内線は不通、駅の前に人が溢れている。となりの駅(お茶の水)まで歩こうということで歩いたところ、そこではもっともっと人があふれている。東京医科歯科大も旧館ではいくつも大きな窓ガラスが割れていた。歩いている間にケータイで家人に連絡を試みるも、発信できない。メールもつながりにくいがときどき思い出したようにつながってメールが送信はできる。受信は、ときどきまとめて、という感じである。そのまま東京駅を徒歩で目指す。所用40分くらい。東京駅にも人が溢れている。地下鉄もJR在来線も新幹線も、完全に止まっている。これは運転再開まで、サイアク駅で夜明かしかもしれない、それならまず腹拵えをしよう、と、冷静なK先生の提案にしたがい、八重洲地下の方に移動する。すると「日本海庄屋」が営業している。午後5時、ややはやいけれども夕食にしようと6人で。そのまま7時過ぎまで、各自情報を収集したり、構造生物学に付いて議論したり、その他もろもろの情報交換をしたり、いろいろである。午後7時すぎに、JR東海が東海道新幹線の運転再開を始めつつあるという情報が入る。いきなり行っても込んでいてみ動きがとれなかろうと、さらに30分ほど休憩・食事を続け7:30に移動開始。結局、20:00ごろに東京駅を離れるのぞみに座ることができた。車内ではノートPCの無線LANがつながったので、地震の全体像の情報が入り始める。巨大津波のこと、首都圏でのJR東日本全線運転みあわせのこと、甚大な被害、大船渡の火災、原発の事故。のぞみは、いつもよりもゆっくり走り、大分時間がたったなと思って外をみても、まだ静岡だったりする。不安をかかえつつ、でも最終的には、12時少し前に京都に帰り着いた。鎌倉の実家の家族には連絡がつかないらしい。関西はまったく無事のようだ。東北はひどい打撃をうけてしまった。これから被災地を、全力で救助し、支援し、復興するのだ。Piyotaは直接乗り込むような職ではないが、何かはできるはずである。きっと何とかなる、そう信じたい。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.11
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二月の半ばから、週一度は必ず名古屋か東京に出張という日々が連続している。週によっては、二回という週も。そろそろ蓄積疲労が・・・むむ~名古屋ではあまりデスクワークはできなかった名古屋での会議に参加する。・大いなる進展があった会議の日であった。・いろいろ思うところ。組織の長が正確に事態を把握して、正確に報告しなければ、結局事態は打開しない。・異なる組織が組んでなにかを行うときは、結局のところ実権をもっているトップ同士がトップダウンで勧めなければなにもすすまない。・こわいことがたくさんあってかけない。新神戸ではこってりつけ麺明朝の会議に備えて、今日は神戸泊。三の宮と新神戸の中間地点に、つけ麺のお店ができたので、そこで食事をする。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.03.08
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論文reviseのための英文校正最近、自分の書く英文にめっきり自信がないせいもあって、英文校正業者さまには御世話になりっぱなしである。というわけでこれまで論文構成を依頼した業者さんのお勧め度と雑感を。~以下はPiyotaラボでの実績と雑感です、Piyotaの構成前のもとの英語が相当にひどいので、そのせいでこのような感想になっていることをお断りしておきます~~1 enago 日常業務用の英文校正としてPiyotaラボで定着しつつある。英文のクオリティーは、極端にnativeぽいというわけではないので、元の英文がわるければそれなりにしか仕上らない。通常納期のときは割安感、一段階エクスプレスにしても、そこそこ。スピード重視で進行するときはよい。2 SKYBAY Piyotaラボ、緊急対応時の最高峰英文校正。先方は相当のプロフェッショナルなので、しょうもない論文を依頼するのが申し訳ないくらい。一回の校正で完璧に仕上げてくれる。対応は常に特急対応。フル論文一本平均で8万円~なので値段もそれなりに高い。 3 エヌエーアイ 編集者を選べる。編集者によって、非常に丁寧に仕事をしてくれて、元の英文が悪くてもかなりの高品質にエディットしてくれる。初校→第二校とやりとりしながら時間をかけてシェイプアップしていく感じ。そのかわりreviseになった後の英文校正を無料や割引でしてくれるので、至れり尽くせり。4 Fastek 一時期、日常業務用の英文校正として数回使用したが、そのうちの2回で、査読中にEnglish Poorとの指摘が出て、revise後に別の業者での再校正の憂き目にあった。そのかわり、価格はかなりやすい。2、3と比較すると3~4割の値段でフルペーパー一本が仕上る。なので、「他の論文から表現を借りてくる」という作業をあらかじめたっぷり行っておいて、英語の質に厳しくない雑誌に投稿するときには、ここで十分ということかもしれない。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる会議の日今月一杯で、うちのカイシャのトップ(といっても部局長なのだが)が変わる。昨年後半以来、いろいろと行われてきた選挙の結果による「政権交替」である。現在のトップは、ともかくにこやかで社交的で、決断が速くて、怒りっぽくて厳しくて、そしてとても人遣いが荒い人であった。剛腕でトップダウンというやりかたは、うちのカイシャの風土の一部から相当の反発があったのは間違いない。だが、危機管理と戦略的な資本集中いう点では非常に理にかなった采配がふるえる方でもあった。その尽力がなければ、うちのカイシャが、この厳しい競争の下で、毎年まとまった助成金を確保してこれなかったのは間違いない。問題は、間接経費の多寡が、一般構成員からは「見えない」点である。いまのダイガクのしくみは、 →誰かがよい仕事をして有名になる →誰かが大型予算を確保する →誰かが企業から寄付金・助成金を引き出す →その予算に間接経費がついてくる →大型プロジェクトに対して本部が追加で支援投資をしてくれる(これも直接・間接両方の経費がある) →その間接経費を利用して、環境を整備したり、事務系非常勤職員の手当をするこんな流れなのである。しかし、個人の、しかもラボをたちあげたばかりの若手中堅研究者が、大型の研究成果を連発する、というのは、実力もさることながら、運にもかなり恵まれなければならない。Piyotaのところは、結局のところ、日々を回すのに精一杯で、そこまでは無理であった。それでも、損益分岐点を一応はクリアし、拡大生産傾向にはもっていけそうだったのであるから、「まあまあの出来」と誉めてほしいものではあるが ×××いや決して誉められたものではないな×××閑話休題トップダウンで人使いが荒いというところが反感を買ったのかもしれない、というのはあくまで表層だけの話だと思う。医学部の教員組織において、研修医・医局・病院業務を擁する臨床系講座教授と、学部教育の1~4年までにしかコミットできず、大学院生の進学も皆無またはジリ貧の基礎系講座教授とでは、立ち位置も価値観もかなり違う。バランスをとりながら、win-winの関係を築き、それを持続させるのは用意ではないということだろう。ともあれ、新しいボスにも期待したいとともに、研究に専念できる立場に戻った今のボスの、専門分野での更なる御発展をお祈りしたい。3年間ありがとうございました。
2011.03.07
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厚生労働省の本庁にて某グラント中間審査2月の中ごろから、このところ週一度は必ず東京か名古屋、という生活が続いている。名古屋のほうが近いのでいい。東京出張はそれなりに時間が長いのでつらいのだ。共同研究の代表研究者の先生にお呼ばれして、先週行われた「成果報告会」(一般向け)の同じ研究に付いて、本日は「中間審査」。クローズドの審査会である。正直、Piyotaはどういう先生方が審査員なのか、顔を拝見してもお名前がわからない。ともかく、いままで一度もお会いしたことのない先生方である、というのが事実のようである。国内の先生方(とくに医学系、臨床系、脳・神経科学系、細胞生物学系の先生方や、創薬系の先生方)ともっともっと顔なじみになっておかなければならない、と感じた。具体的にどうすればよいのかわからないけれども。いまやっている研究は、細胞接着関連と細胞骨格関連と膜骨格関連の研究ばかりである。しかも、大きな学会で戦略的に研究成果を報告しているわけではないので、国内でのうちのアクティビティーの認知度はかなり低いと考えておいて間違いない・・・・これはまずい。なんとかしなければっ!それはさておき、研究代表のH先生の御発表は、堂々としていて、しかもわかりやすくて、さすが、とうならせるものであった。そういう研究にわずかながら貢献できて、嬉しい。日比谷公園での打ち合わせさて、ヒアリングの後、共同研究打ち合わせを兼ねた作戦会議、である。40代研究者がPIとしてそこそこのラボの規模を維持して生き残るには、新学術などのグラント班を建てないと厳しい、という話を伺った。え~、新しい領域をたてるの?まじで?でもH先生はPiyotaに、阪大の某先生と組むか担ぐかして、頑張ってほしい、といわれる。え~??Piyotaは一介のチェブラーシカなのに?ブログ村で新学術領域(予算)関連のブログを探してみる2222
2011.03.03
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作戦会議→付箋式ブレインマップの威力△△氏の研究をまとめて一本論文を書くための作戦会議。系がたちあがって、いくつかの系ではなんとなくポジティブデータがでつつあるわけだが、それをどうまとめていいのかという点で、見えてこない。そのため、系をどこまで立ち上げればいいのか、それも見えてこない、という話。とある酵素について、何を知ることが本当に重要なのか、どこまで研究すればnovelityがあると言えるのか、仮にnovelityが落ちるとしても、それではどういう「銅鉄実験」がありうるのか。プロジェクトに関する期限とか、グラントの状況とか、その他もろもろの観点から、一見銅鉄実験に見えるような実験にも、重要なnovelityが隠れていることもある。それを当事者△△氏と、他のスタッフ4人とで多角的に、議論する。今回は、トレーニングの意味もかねて、△△氏に、これまでの研究経緯について「付箋式ブレインマップ」をつくり、それを中央において全員でブレインストーミング、という形式をとって、会議を行った。「付箋式ブレインマップ」とは、ノード(トピック)を付箋に書き込んでもらい、それを台紙にはり、付箋と付箋の間の幹だけ台紙に描くというやりかたで書かれたブレインマップである。大きめの付箋紙に、これまで行った実験結果について、ポジデータ・ネガデータでもよいから1項目1枚箇条書きしてもらう。その結果、・現時点で、ある程度以上の精度が今後得られるかどうか不明のアッセイ系→これ以上は改良しない・いまの時点で十分な精度と再現性が得られているアッセイ系→こっちを主力に使う・いまの時点でポジティブな結果がでそうな系だけで、論文を組み立てるということを行った。ともあれ「論文を構想するならばブレインマップ!」 これ必須である。論文の再々投稿作業完了J Biol Chemに論文の再々投稿を行った。本来、J Biol Chemは二度reviseというのはないそうである。しかし今回は認めてもらえた、ということは以前に書いた。英語がよくない、とまたもや書かれたのだが、実は初稿は英文校正を施していて、それでもよくないということである。というわけで、英文校正の業者さんを、「とっておき」の業者さんにお願いすることにした。このとっておきのSKYBAYは、正直、なるべく使わないようにしている。Piyotaのところでは緊急事態のときのみに利用することを想定している。もちろん、とっておきとしなければならないほど、めちゃめちゃ高いわけではない。これまでに利用した英文校正業者と、導入経緯と、review時に英語を指摘されたかどうか、の一覧・エヌ・エー・アイ 横浜時代に利用、割高な印象だが質は高いような気がする。・F社 T師匠の推薦、価格は安価、review時に英文をnativeにチェックさせろとしてきされること数回・SKYBAY社 前々職場の師匠が使っていた、構造生物学関係では定評のある英文校正。東大のN研でも採用か?神戸ではこれまでで2回利用、内容は非常によい。前述のように「緊急事態対応」。・enago社 WEBでしらべて、神戸で採用、過去6回利用。これまでで、review時に英文を治せといわれたことはないような気がする・・・・ということで、T師匠推薦のF社が、実は生命科学系の論文にはやや弱いのではないか、という結果になった。というよりも、そもそもPiyotaの論文のもとの英語がひどすぎるのがいけないのだけれども。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.28
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蜜月の終わり~企業との共同研究に思うこと~某企業との共同研究を実質的に終了するための会合に参加した。来年度のラボの予算が減ってしまうのは悲しいが、まあそれもしょうがないであろう。いろいろ複合的に考えるに、これまでに我々が働いた分を考えると、明らかに、企業は国(大学)の研究にただのりしている、と思えてきたのが一点。下記のように、デメリットが大きすぎて、それにPiyotaが最近、あまりに忙しすぎることも含めて、そろそろ対応できなくなってきたことが一点。それ以上に、「共同研究を続けている限りは論文が出せない」という事態が数年続いて、このテーマの研究そのものにインセンティブを失ってしまったのが最大の原因。企業との共同研究のメリットとデメリット○ 科研費などにくらべて、使いやすく、柔軟な使いかたができる。○ 科研費などにくらべて、審査の基準が明確なので、申請しやすい(通りやすいかどうかは別だが)科研費の審査基準はガラガラぽんで、審査員のレベルも一定とは限らないし、審査員が6人もいるので、通すのは大変である。○ 共同研究している企業の情報がある程度とれて、興味深い× 大学やJST、NEDOでは業績として登録可能なレベルの知財に対する取扱いが、企業ベースではひどくひくく、そのことに対して、事前に説明がない× 論文発表や学会発表などに関して、事前に知財との関連性をチェックするという名目で、申請を必要とする× しかし、そのときに問題となる知財のレベルと、上記の企業が保持しようとする知財のレベルで二重規範が存在する。つまり「外部発表→知財にひっかかるからダメ」「ならば御社で特許出願→知財として出願しても利益にはつながらない」× 通常、上記のグレーゾーンは「社外秘」として、そこの会社の社員が給与込みで守るべきノウハウのレベルなのであり、外部機関の職員に守らせるにはインセンティブが弱い× 学会発表ができないので、学会からの(発表からの反応による)フィードバックによる、研究へのインセンティブが得られない。まあそんなわけで貴重な経験にはなったけれども、とてもよい思い出になった、というわけではないことがわかりました。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.25
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厚生労働科研費成果普及活動厚生労働科研費成果普及活動という名目で、厚生労働科研費の成果報告会に出向く。雪の影響で電車が遅くなることを想定して、やや早めに関西をでたものの、後述するびっくりニュースのせいで、品川駅で30分ちかくも電話で打ち合わせをしたので、結局、昼食がぎりぎりたべられるかどうか、という時間になってしまった。昼食は、そういうわけで砂防会館のそばのマクドナルドである。今回、同行を依頼されたH先生の成果発表とその前の3演題くらいを聞いて、H先生とすぐにこのあとの作戦会議に移行した。同じ案件での中間評価を来週に控えているので、その作戦会議が必要なのである。しかもプレゼン資料事前提出の〆切が今週末ということで、まったなしとのこと。明日は丸一日、その宿題をこなさなければならないであろう、ということ・・・人事にまつわるびっくりニュースさて、人事にまつわるびっくりニュースがある、と某所より昨夜のうちに打診されていて、昨日の今日で、電話相談をうけつけることになってしまった。最近、Piyotaの任期があと一年ちょいで切れるというということともやや関係しているのであるが、人事に関する相談をお願いしたり、逆にお願いされたりすることが多い(多いといっても片手で足りる数ではあるが、それでもPiyotaのこれまでに鑑みれば異常に多い)。というわけで、電話していろいろといろいろな観点から話した。びっくりなことばかりで、おなかいっぱいである。でも、こういう動きが、とくに当事者の若い先生にとって、一大転機につながり、よい方向にころがればいいと、心から思う。最近なんとなく思うのは、突然発表される昇進人事についてである。昇進人事(たとえば栄転で助教→独立型准教授、非独立型准教授→教授栄転など)が実際に起こってみると、そこで栄転している人達というのは、以前の立場であっても十分、その栄転後の肩書に足る仕事を、すでになさっていることがわかる人達だ、ということである。このことは、とくに助教→独立型准教授の栄転のときに顕著で、「すでにPIの仕事をきっちりこなしていて、それが十分できるということが認知されている」ので、誰しもがその結果に納得する。これは、長期間ポスドクをされている人が独立型准教授ポストに昇進を狙うときには、十分に注意すべきことだと思う。研究の質や業績リストの充実も重要だが、外部資金獲得や、PIとしての資質というのも、かなりのウェイトで審査されているということに他ならないからである。もし若いポスドクの方のなかに、雑用がいやで研究に十分専念したいからと言う理由で助教の椅子を蹴ってまでポスドクを続けるという選択をするのならば、このことはかなりよくかんがえないといけないと、個人的には思った。論文revision通知研究員U君の主著の論文がBBAという雑誌から、minor revisionでよろしいという「ほぼ受理可能」通知といううれしい通知をいただいた。(といっても、これはあまり誇れることでもなくて、今回の内容とJournalのポリシーなどからすれば、むしろ一発で受理されてもよいのでは?というものではあったのだが・・・)でもまあ、U君は忙しい中、サブのプロジェクトなのによく頑張って仕上げてくれたと思う。あと一息、実験をたさずにreviseできそうな模様なので、とりあえずどのような方針でrevisionを行うかについては、数日じっくり考えて、後日相談することにする。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.24
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修論発表予聴おどろくべきことがおきた。とあるPDZドメインの結晶構造が解けたのである。分解能1.4A、上等だ。大学院生が、粘りに粘って頑張った、その成果である。健闘を心から讃えたい。さて、発表会は22日であるが、教務の都合上PPTは本日提出である。おっと。なんてこったぃ。というわけで、予聴をするわけだが、出てきた構造を利用した詳細精密な議論というわけにはいかない。試験の採点昨日、一昨日と留守にしていたせいで、100人超分の試験の採点が残っているのであった。最後のほうとか、めっちゃたいへんであった。今回の生化学の試験問題、どちらかというと化学の知識の得意な人には有利な問題となった。タンパク質の構造と機能とか、酵素の反応メカニズムとか、基本的には化学のマターが多い。有機・無機・物理の三つの化学をおろそかにして生化学などは学べない。生化学が理解できていないで創薬なんかできるわけがない。そういうメッセージをこめて、非常に化学的な酵素の試験問題。とはいっても、教科書がもし持込可能だったらだれでも20秒で満点がとれてしまう、というレベルの問題ではある。ようするに、教科書を読むときに、どこに興味を向けて教科書を読むのかという問題である。ハーパーのイラストレイテッド生化学が改訂された件について原書第28版が発売され、それにともない、訳書も本年1月に刊行された。ということは、講義でこれを教える先生方も、自分の教科書を買いなおさなければならないということである。原書と訳書と併せて13000円程度、この出費はなんとなく痛い。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.18
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天然変性タンパク質の会議の日本日が名古屋出張の本命の日。つまり昨日は、本日の出張のついでに「私用」(本当は私用ではないのだけれども私用扱いにしてもらう)のために前日に有給をとったということである。今日は、来年度の天然変性研究の予算執行を考えたり、現在作成中の共同作業を完成させるためのスケジュールを練り直したり、それをパブリッシュするためのスケジュールを概算したり、という共同研究打ち合わせの日である。なかなか面白かった。集中講義の依頼など集中講義の依頼をすべく、昨日の会議の内容を反映させて、こころあたりの先生に打診をすることにする。非常にお忙しい、阪大の若手気鋭の薬学者の先生なのであるが、快く引き受けていただけた。思い出したように気になる一昔前の名作マンガ大暮維人(おおぐれいと)「天上天下」なんだかんだでまだ全巻読了していない。機会を見付けては、デスクワークのかたわらに、読み進めるようにしている。デスクワークが溜っているのであるが、昨日のホテルではあまりはかどらなかったので、帰宅を遅らせて、デスクワークを片付けることにする。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.17
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名古屋出張(有給だけど~)某案件で、名古屋大学に呼ばれたので、会議に参加した。いろいろと重要な案件をたんたんと片付けるというそういう会議であった。シラバスとか講義とか集中講義の内容とか、いわゆる「教学委員会」的な実務者会合という性格もあったので、そちらの内容についてはなるべく積極的にコミットするようにした。ただしデスクワークは全然進んでいない。そのあと、なにやら購入すべき研究用機械などをとりまとめる作業というのが必要ならしいので、今度は研究に利用する機器のスペックや、何にどう使うべきか、などという、研究関係の実務者会合に参加した。いろいろ大変であった。名古屋関連の気になるニュース今回の名古屋出張のときにお会いした方から、以下のニュースを教えていただいた。(元記事をのちほど検索して自分の掲示板にはりなおしたのがこれ)・薬工連携で共同大学院、名市大+名工大そういえば、神戸大と神戸薬科大学の「共同大学院設置構想」というのは結局どうなったのであろうか?などとちょっとやばい質問を投げかけてみる。設置審にかけるのならば、だれかがものすごく頑張って相当量の書類を作成しなければまずいはず。晩ごはんはカレー晩ごはんは宿のそばのCoCo一番屋でカレー。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.16
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論文リバイスの対策会議土曜日に論文の再再リバイスの連絡がきてちょっとへこみ、今日の午前中にそれの対策会議は一通りの結論を見た。さて、重要なことは、英文校正の質である。しばらく東北の某社とenagoを使っていたが、特に東北の某社のほうの英文はあやしい、という結論になりそうだ。Biophys Jのときにも英文でかなり言われたし。もちろんPiyotaの初稿が一番いけないわけだが。どうやら、SKYBAYはいいなあ。次回は久しぶりにNAIを試してみたいと思う。備忘録 あとで読む論文【あとで読む】Performance of protein stability predictors. Khan S, Vihinen M. Hum Mutat. 2010 Jun;31(6):675-84.PMID: 20232415(まあいろいろあるが、結局、FoldXで大丈夫らしいということのよう)【あとで読む】N(pro) fusion technology to produce proteins with authentic N term... Achm?ller C, et al. Nat Methods. 2007 4:1037-43. PMID:18026112(これは、おもしろい)ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.14
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最悪!!~~~論文再々リバイス通知来る~~昨日のニュースとくらべて、こちらのニュースは最悪に近い。昨日くらいから、http://ubmit.jbc.org/ のサイトがダウンしていた。でもって、1月18日に必死の思いで再投稿した論文が、その後どうなったのかをずっとモニターしていたのであるが・・・・今日、サイアクの返事が来た。JBCは本来一度しかレビジョンをみとめないのだけれども、マイナーポイントなのでもう一度だけレビジョンを認めるので、再々投稿しろ、とのメール。リビジョン一回で通ると思っていたのに、最悪である・・・・だがそれでも論文拒絶にならなかっただけでよいと考えるべきか?まあそういうこともあるだろう。備忘録・ヘリウムを入れる作業を見学にいく。・シロを迎えにいく。・「沈まぬ太陽」をみんなでずっと見る。【ラノベ】ドーク魔法材料三代目仕入れ苦労譚 5巻【読書】魔法の材料ございます 5 GA文庫 ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 葵東著韜晦の主人公、シャルルは女装させられるは睡眠魔法で一発で眠りこけるはで、ほとんどいいところがなかった第5巻。どうも、ラノベとして受けをねらうとか萌えを狙うとかいう仕掛けをがんばりすぎて、ストーリー自体の面白さを追求するほうが疎かになっているのではないか、と思うような、小説である。というわけで、魔法の才能があって、コンプレクスもあって、韜晦している日常ぐうたら系の主人公は好きだが、主人公をめぐる三角関係とか、魔法支部長たちの権力闘争とかにはあまり興味のないPiyotaは、とくに感情移入もできずにだらだらと読んでいたのであった。うん、作者さん、もうちょっと工夫しようよ、それ。ていうか、ストーリーと設定だけで勝負したらいいのに。後書き、読んでいてよくわからなかったが、どうもこの作者さんを2chネラーやP2P利用者さんたちのあいだで、「祭」があったようだ。こことか。葵氏は自身のブログで、そのあたりにきっちりコメントを寄せている。ところで、電子書籍とか自炊とかの問題と、著作権法逸脱の問題、根が深い。まあきっと6巻も買うんだろうな。ブログ村で葵東氏を応援するブログを探してみる
2011.02.11
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だから博士号所持者は企業にいらないっていわれるのだ・・・業務命令に従わないPhD(博士号保持者)にありがちなメンタリティーPI→ポスドクへの業務命令をがん無視されてPIがキレたさて、昨日は、非常にディープな会議の後、研究室にもどってきて、某研究員さんの「業務命令を遂行していない」ことに対する言い訳を聞くことになった。そんなわけで、某研究員さんに対して、Piyotaの怒りがさく裂する。こちらもPhDをとってしまった人は、業務命令をてんで聞かなくてもいい、と勘違いしているスタッフの例なのだが、昨日の問題のディープさに加えれば、些細些細な問題だ。だが、この問題、うちだけの話題ではなく、博士号所持者にありがちな、メンタリティーな気がして、特に企業で飯をくった経験のある自分には違和感ありまくりなので、ここに書いてみる。どういうことかというと、野球チームにたとえてみると、こういうことである。・コントロールの悪い投手だが九割の力で投げればそこそこストライクは入る、という投手がいたので先発してもらった。・監督はベンチから、「バックを信頼して、9割の力でストライクを入れていけ」、と指示した。・だが彼は、「そんな手抜きはできない、常に全力投球したい、そうでない野球はつまらない」、という。・結果、暴投などがまじり、試合は荒れ模様に。バックも控え投手もへとへとになる。・彼が受けてきた教育とその価値観においては、全力投球して野球を楽しむことが、第一義なのである。・だが、所詮それは自分勝手、論理的ではない。彼がおもしろい野球は、残り八人にはちっともおもしろくないだろう。・空気読めとまではいわないが、集団全体のミッションよりも自分勝手を優先させるのは、プロ意識としてはどうよ?ということである。野球に例えるとこんな感じであるが、大学や企業の研究室のPhD保持者は、しょっちゅうこんなことを言い出しては平然と業務命令を無視する。そんな気がしませんか?ようするに、自分が熱中している研究のことしか見えていないんですね。仕事を通じて自己実現するのはよいことである。地味かつ高度な知的作業である基礎研究は、そうした自己実現を欲する人にこそふさわしい職であることも事実だ。だが、彼は、自分勝手、自己実現を、ミッションステートメントの無視・軽視・歪曲の言い訳に使う。彼に仕事を発注しているPIとて組織、ソサエティの構成員であり、時と場合によっては、自己実現は我慢してミッションを優先しているというのに。時代遅れ型封建的研究室のススメ大学院博士課程のディプロマポリシーや、研究における自主性とオリジナリティに関する教育では、しばしば、勘違いした若者に、「唯我独尊」の態度がはぐくまれ、それが矯正されることのないまま放置される。結局のところ、企業が忌避する課程博士の最大の欠点は、「ミッションステートメント」とか「集団のミッション」とかを理解しない、こうした態度だろう。もちろん、そういうことよりも、時と場合によってちゃんとチームワークを重視することのできるPhDもいる。そうでない唯我独尊博士と、できるPhDの違いはどこにあるのだろう?Piyotaは、最初に入ったラボ、ないし修士教育を受けたラボの雰囲気が重要なのではないか、と思うのだ。ポスドク、博士課程、修士課程、と十分に学生やスタッフの数がいて、上下関係のはっきりしているラボ出身の研究者のほうが、結局のところ、「使える人材」を輩出する可能性は高い。(その半面、真に独創的な天才みたいな人間はスポイルしてしまう危険性も高いが、そんへんはトレードオフ)。もちろんこんなこと、企業の採用担当者なんか、きっと、とうの昔にしっているよね。つまりいいたいこと・・・企業から忌避されるPhDが増えてしまった(ように見える)背景には、大学院での博士の教育が悪かったということがあり得る。それは、教育する側の指導教員の、「科学者のオリジナリティー」に関する誤解にもとづく、根の深いものであるかもしれない。次期iPad (iPad 2)が生産開始か!?なんと、Piyotaはまだ購入して1.5ヶ月程度しかたっていないのに、ついに次期iPadが生産開始で、発売も2~3ヶ月後に迫っている、というニュースが。困ったJBCのオンライン投稿のPiyotaのアカウントでなにやらトラブル。review中のはずのreviseした論文のstatus確認が全くできない・・・なんということであろうか。科学的な疑問。地域医療・小児科の先生から、仕事の依頼一件。FoldXは1アミノ酸挿入とか1アミノ酸欠失変異体の安定性をどの程度まで予測できるのだろう。科学的な疑問2。JPG形式の画像ファイルの類似性を簡単に比較してクラスター分けするような便利なソフトはないものであろうか。できればLinux上で動くもので、高速なもので、たとえば電顕の単粒子解析に使うソフトのもっと簡易版みたいなものがよい。ブログ村で研究者の独立性に関するブログを探してみる
2011.02.09
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備忘録午前中、大阪で会議。天然変性の講習会の段取りをつけるのに成功する。ぽかぽか天気、小春日和。バス⇒地下鉄⇒新幹線⇒地下鉄、とのりついで、カイシャにもどる。本日は、会議の日なのだ。業務命令かパワハラか?午後、うちのカイシャの会議。感覚的には毎週会議をやっている感じである。Piyotaの仕事は会議にでることと書類をつくることと電話で話すことで、最近は論文を書くことすら業務外になりつつあるという最悪の状況。会議とか委員会がもっと減ってくれれば、せめて論文と申請書と報告書に専念できるのだけれども。報告書はとりあえずできてればよいとしても、申請書は頑張らないと予算がなくなるわけです。はい。さて、本日のもっともディープな議題は、パワーハラスメント問題と業務命令の問題であった。具体的には、解雇や再任拒否を仄めかした業務命令は、パワーハラスメントにあたるのか、というものである。その場で判断を下さなければならない(投票権の行使をせず白紙票を出すこと自体が逃げになってしまう)ので、むずかしいながらも必死に考えたのだが、むずかしい。むずかしいからこそ、正しく判断しなければならない。いわゆる人権的な解釈では、働いている人の権利は、最大限優先されるべきだし、現代の大学における「任期付き」職に対する業務の縛りは、大学の本来の姿をかなり歪めていると思う。だが、それにしても程度というものがあるだろう。特に、今回のケースでは、「人の命を預かる尊い職務」に関する職務命令違反のケースであるように思われる。ある特定の業種においては、通常の業務以上に、「顧客至上主義」の徹底とチームワークが重視されると考えられる。業務命令指示違反を理由とした解雇の妥当性についての解説。ただし、これは、解雇の話であって、「再任審査」などにおいては、この件の解釈はグレーゾーンである。会議の成員のサイレントマジョリティーとしては、当該の人に、今回の決議を契機に、真摯に業務命令違反を反省して、業務を円滑に進めるよう協力してほしい、という願いがあった。そういうふうにはたらけばよいのだけれども。ブログ村でパワハラ関連のブログを探してみる
2011.02.08
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会合案内「科学における“出会いと飛躍”国際シンポジウム」会合案内「科学における“出会いと飛躍”国際シンポジウム」 ノーベル賞受賞者 R. Ernst先生とK. Wuethrich先生もご講演。 永山國昭先生退任記念国際シンポジウム 2011年3月15日(火) ANAクラウンプラザ名古屋。http://els.umin.jpさて、このプログラム、ちょっとおもしろいのはWuethrich先生のタイトルである。危機に瀕する日本の構造生物学日本の構造生物学者は(馬鹿にして?)静観しているようだが、今回のWuethrich先生の講演も構造ゲノミクスに関しての話のようだ。構造ゲノミクスと高速立体構造解析は、いま再び、日本が急速に世界から遅れつつある学問分野だというのに。ともあれ、日本でも他の国の国際学会でも、Wuethrich先生が精力的に構造ゲノム学の講演をしつづけている姿は、かなり印象的だ。私は、このWuethrich先生の姿勢にはそれなりの重要な意味があると感じている。確かに人海戦術により配列解読競争をしていたときのゲノムプロジェクトに従事していた研究者を、「あんなのは研究ではない」と馬鹿にしていた分子生物学者は多かったかもしれない。しかし、それと、現在の構造ゲノミクスを比較すべきではないと思うのがpiyotaの私見である。別にWuethrich先生が本腰をいれているからという理由だけで警戒しているわけではないが、(日本の)従来型の構造生物学者は、欧米の構造ゲノミクスの動きに、もう少し注意を払うべきだと思う。方法論的なフィードバックに限らず。というのは、バイオインフォマティクス的な進歩と構造決定法の進歩をのぞけば、構造生物学そのものは、下手をすると10年前から進歩していないからである。分子生物学には配列決定以外にも実験手法が数多くあり、その組合せやロジック組み立てもいろいろあった。だから、高速配列決定のみに特化したゲノム研究者を馬鹿にした(という事実があったとすれば)、そのメンタリティーはまだ理解できる。だが、構造生物学の本質は結局構造決定なわけであり、構造ゲノム学で行っている構造決定と、自動化やスピードなどでは明らかに負けている。変異体解析や緩和解析くらいは構造ゲノム解析者にだって余裕でできる(だってWuethrich先生だし)。じゃあ、(構造ゲノムではない構造生物学者は)バイオロジーの部分で勝てばいいじゃないか、というのならば、借り物のバイオロジーじゃだめだろうな。例えば、誰かが既に立てているメカニズムに関する仮説の構造による検証とか、そういうのでは弱いと思う。構造ゲノム研究者にはなく、非構造ゲノム構造生物学者にあるもの、それはおそらく、HTSに組み込まれていないことで生まれる、立体構造に向き合って思索する時間そのもの、くらいしかないんだと思う。既存の勝ちパターンを踏襲しているだけだったら、すぐに学問自体が陳腐化するであろう。いや、構造生物学は、おそらくもうすでに陳腐化が進行しているのだ。ゲノムを相手にしていて、機能未知の遺伝子産物にいどみ、未開の荒野を行き先もなく邁進する構造ゲノム学のほうが、下手をするとよっぽど未来は明るいかもしれない・・・(んなことはないか・・・)危機感の薄いエスタブリッシュされた日本の構造生物学者たち私見だが、阪大のK先生のように、危機感を感じて積極的に啓もう・教育活動を頑張っておられる先生や、京大のS先生のように、既存の構造生物学の枠にとらわれず大きな方法論的展開に取り組んでいる先生方を別にすれば、多くの著名なNMR構造生物学者・X線構造生物学者は、最近この危機感が薄れているのではないか、と思う。というか、実は年齢のギャップというのがあって、多くの一流構造生物学者の先生方がここ1~3年中に定年退官を迎えるのである。もう退官する方が、若い人相手に「君たち危機感を持てよ」といっても聞くわけない。だが30-40代の構造生物学者は、若くしてすでに成功してしまったごく一部と、無名なかずとばずのゆっくりと消えつつある人々、に大別できる。Piyotaはもちろん後者である・・・かろうじて消えまいとすべく、危機感を募らせているのである。他にもこういう危機感を持っている人がたくさんいればいいんだけれども。ちなみにPiyotaは最近、あらためてSzyperski先生の昔の仕事に心酔している。正直、かなわないなあ。NMRにおいて、安定同位体標識導入は鍵である。メタボリックラベリングの技術は、もっと再評価されていい。ブログ村で蛋白質立体構造関連のブログを探してみる
2011.02.02
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論文再投稿完了昨晩、懇親会二次会が終了してからオンライン投稿で論文を再投稿するっ!と決めていたのだが、思った以上に深酒をして、前後不覚という程では内にしても、思考活動が不可になる。入浴して一眠りして、やや早めに起き出して、オンラインで論文投稿。さて、ここで困ったのが、インターネット経由の投稿の際に、通信速度が十分ないと、投稿作業がなかなかコンプリートしないこと。うかつに再読み込みボタンも押せない。いらいらしながら最後のsubmitボタンをおして、朝シャワーして朝食を食べていたら、同じシンポジウムに出席する□□先生とホテルが同じだった。□□先生とは、奇妙な縁である。昨年のICMRBS(国際NMR学会)にケアンズにいくときに、学会とは別件で出かけている□□先生と、同じ飛行機だったり、とか。朝から、昨日の「中性子散乱と水和水と天然変性」の話でもりあがる。というわけで、無事、論文の再投稿が完了した。完了したあとで、気づいた。 え?このジャーナル、インパクト係数の算出対象になっていないの? まあ、いっか。なまじ算出されていて低い値よりも・・・。本当はよくないのだが。そんなことをやっているうちに、最初のセッション、遅刻しました、ごめんなさい m(__)m。天然変性国際会議2日目いろいろ面白かった。いろいろ面白かったのだが、Piyotaがここで、○○先生の講演が面白かった、と書くと、面白かったと書かれなかった先生が気にする、ので書かないほうがよい、と、昨日の懇親会で説教されてしまったので、ちょっと困っている。まあ、すくなくとも、今回発表している国内の人達は、みなさん同じ領域の先生がたなので、そういうこともあるのかな、と。ということで、初日分も含めてinvited speakerの人についてコメントをしよう。雑感・Dmitri Svergun (EMBL Hamburg, Germany)衝撃をうけたのは、欧州シンクロトロン(EMBL-Hamburg)でSAXSのHTS化がなされていて自動ロボットを設計作成稼働していること。すごいしとんでもないことだ。イノベーティブ、とは、こういうことなのだろうなと実感した。(ただし、それにしてもSupermanを模したSAXS-manのプレゼンはやりすぎと思う。) あとYoutubeの「猫と金魚鉢」の動画を示しながら、SAXSデータからdummy atom modelをつくるアルゴリズムを説明したのは、面白かった。一見の価値あり。・Peter Wright (Scripps, USA)転写因子CBP/p300とp65,p53などの例をNMRはもとより多くの研究方法で「天然変性タンパク質の生物学的機能上の性質」に焦点をあてて渾身のreviewをしてくださった。感謝。ただし、あまりにBiologyに傾倒するあまり、二日目のシンポジウムでの大田先生の御発表の質疑応答のところで、一種問題発言ともとれるコメントをしていたのが、Piyotaとしては大いに気になる。ある種のトートロジー・同語反復に思えるからだ。そのコメントの骨子とは→ 天然変性タンパク質は、そのbiological functionが重要だ(明示的なbiological functionを持っていることが天然変性タンパク質の定義だ?)→ だから、立体構造や構造予測のデータベースワークだけで、IDPを定義するのは危険である→ IDPのbiological functionとはなにかには、いろいろなケースがあるので現時点では一概にはいえないしかしIDPのbiological functionについては、その特徴について、他の剛体タンパク質同士の相互作用との相異点を報告(定義?)している。すなわち、前日の講演で、以下のような多くのキーワードをあげ、(dynamic, transient, competitive, promiscuous, broad range of affinity, post-translationally regulated)、紹介している。基本的に、すべて、molecular recognitionの一形態として定義できるような活性である。(その一方で、flexibilityとかentropic contributionとかfly-castingとかについても言及しているTompa先生とは、一線を画しているような気もする。Wright先生はそのあたりはあまり重視しておられないようだ。)つまり、物理化学的現象として定義できるIDPと生物活性の観点から定義できるIDPが、異なるようになるかもしれないのだ。もし両者をたてるのであれば、そうなる。これって、ドメインみたいだよね。「構造ドメイン」と「機能ドメイン」があるように、「構造的IDP」と「機能的IDP」がるってこと。で、機能がない、または機能未知の「構造的IDP」には、意味がない、みたいなニュアンスなのであろうか?・Norman Davey (EMBL Heidelberg, Germany)linear motifの話、virusが宿主生体機能をhijackするために、motif mimickingを積極的に行う話、IDP-richなvirus geneの話、そしてそのtherapeutic use。非常に迫力のあるプレゼンで、わかりやすく、視点も面白くて、感動した。BIRDプロジェクトにかかわっていたときにも思ったのだが、motifを専門にやっているbioinformaticianは、日本国内には少ないなあ、という感想。なので、欧州のmotif関係者のプレゼンはPiyotaにとって新鮮である。・Peter Tompa (Hungarian Academy of Sciences)IDPとシャペロンの話。シャペロンという「機能」も、なかなか完全に理解されるのに時間がかかった、あるいは、定着するのに時間がかかった概念である。生物学的な実験としては、「それ」があるときとないときでは優位に差がある。だから活性がはかれる。でもメカニズムの実態としては、よくわからないものも多い。活性発現の機構が、transientだったりpromiscuousだったりするからだ。そういう状態で長らくやってきて、だが、生物学的にはもはやシャペロンは重要なテーマであり研究分野である。前述のように(Peterの項参照)、IDPの「機能」というのもよくわからない。つまり、よくわからないものと、よくわからないものが、くっついた、という理路である。そして、そのおかげで明解になった(ような気がしてきた)。これって、すごい。なんとなくだまされているような気がするけど、でも、すごい。・Keith Dunker (Indiana Univ., USA)Dunker先生は、MoRFの話をした。毛布ではない。MoRFである。Piyotaは共同研究者の先生がたに、いつも「MoRFってなに?」ときく。linear motifとどう違うの?motifというのは、分子認識における鍵残基が分子進化的に保存されているときに、その必要十分条件を満たす配列なのだと思う。だが、この必要十分条件というのが、「活性発現のための必要十分条件」である場合と、「バイオインフォマティクス的に検索する際のQueryとしての必要十分条件」である場合と、両方ありうる。たとえばPDZ結合モチーフ。SH3結合モチーフ。リン酸化サイト。これらは、本質的な意味で必要十分条件である。一方でATP結合タンパク質のWalkerモチーフ。これは、このアミノ酸がATPase内の構造に埋め込まれていることが必須なのである。MoRFというのは前者に近いような気がする。ただし、プロテアーゼ切断サイトとかのモチーフはのぞいて、あくまで相互作用に特化して定義しているようなイメージである。そのほかにSignature sequenceというものもある。感覚的には今の例の後者に近いが、必要条件は満たしていても十分条件ではないような気もする。勘違いだったらごめんなさい。ブログ村で天然変性タンパク質関連のブログを探してみる
2011.01.28
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論文拒絶通知来る! ゆうべの晩飯が油っこかったかな?あけがた、なにか腹痛がして、午前4時に目が覚めたときから、嫌な予感はしていたんだよな。で、よせばいいのに、枕元のノートパソコンでメールをチェックしてしまったのだ。と・・・・Decision mailが・・・・・BBRCからの、論文拒絶通知。拒絶通知の内容は、実は好意的で、だがBBRCにはテクニカル過ぎるから別の雑誌を目指したらどうか、というもの。ふっ、社交辞令、だな。だが、落ち込んではいられない。この論文はなるべくはやく通ってほしいのである。いろいろ報告書とかなんとか事情があるのである。というわけで、二度寝はあきらめ、この論文を再投稿できそうな雑誌をいくつか思い浮かべながら、論文再投稿計画を練ったのであった。あ~、睡眠時間が。というわけで、横浜出張に向かう新幹線車内と、出張先についてからの、会場までの時間調整で、桜木町駅そば、カフェドクリエ店内を利用して、論文のフォーマットを急遽修正する。途中、新幹線のなかでは一時間くらい意識が飛んだ。眠いが、まあいい。国際シンポジウムで居眠りでもしようか。天然変性国際会議初日っ!はい、受付をすませたら、受付で、本日の午後のセッション、いきなり座長を振られました。うわぁ。困ったのは、居眠りの計画があったから、である。まあしょうがない。ちょっとくらい緊張しながら聞いても悪くないだろう。疑問天然変性領域のリンカーでつながったマルチドメインタンパク質をNMRで測定するときに、どうしてTROSY法を使うのだろう。放送禁止用語の晩懇親会が修了した後(ちなみに懇親会はなかなかたべものが充実していて、飲物もよくて、よかった)。うちわの二次会があるというので参加させてもらった。おもしろかった。きつかった。宴会のながれは、おおざっぱにいうと以下のとおり。・チェブラーシカ開眼について自説を披露する・つみあげ型学習ができない子たちが増えている、の話でもりあがる。・内田樹先生の著作の件についてもりあがる。とくにペイフォワードの考え方。・懇親会二次会は途中から大いに乱れました。原因はひさしぶりに羽目を外された○○先生と、ポスドクの○○くんのせいです。ポスドク○○くんのボスの△△先生は、あきれて、さっさと宿に戻ってしまわれました。ブログ村で「ペイフォワード」「才能の枯渇」「天命・天職」のブログを探してみる
2011.01.27
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武田製薬 新入社員にTOEIC730点を義務化!?まずはニュース記事のコピーをごらんあれ。さもありなん、という感想が半分、ついにそこまできたか、という感想が半分。いずれにしろ、こういうニュースは大学生・大学院生・就活生に影響を及ぼすだろうなあ。製薬会社が英語を重視するのには、特別格別な理由がある。それは、おおくの製薬会社のメインマーケットが米国、ないし欧米であり、日米欧三極で新薬を展開するというのが生き残りの必須条件だからだ。Piyotaが入手した情報では、正確に統計をとるところにはいたっていないけれども、・日本の大手製薬会社の1/3は外資系で、・そうでないところのおよそ半分(つまり全体の1/3)は、開発本部長など研究開発部門の上司が、米子会社出身のアメリカ人だったりします。あと、インド資本進出著しいジェネリック業界とあわせて、製薬業界ではたらくには英語は必須なのです。でも、なぜTOEIC?、なぜ730点? それって難しいの簡単なの? そんなことがわからなかったので調べてみました。すると、別の視点から、「なぜTOEICなのか」について解説した興味深いブログをみつけました。なるほど!こういうのを見ると、製薬会社とかとは関係なく、TOEICを受けたい、と思うようになるなあ。薬剤師にはTOEIC不要さて、薬学部出身者の興味は製薬会社への就職、病院薬剤師(臨床薬剤師)、薬局薬剤師、と、進路への興味が3分されますが、製薬会社を目指す人達が英語スキル工場に血道をあげる一方で、薬剤師をめざすひとたちはグローバル化を意識しなくていいのか?という問題提起が、本日後半のお題。「薬剤師と給与・年収・賃金・学費のページ」総じて、学費に比べて得られる年収が少ない。しかも学生時代はかなり遊べる時間が文系学部に比べて少なく、勉強量も理系のかなでは多いほうなのにこの有様…薬剤師、薬学部は報われません。 また、40歳初頭で年収は頭打ちとなることがわかる。その後、年収が伸び悩むことから、転職するのだろうか平均勤続年収が下落しているの事が判断できるであろう。薬剤師は比較的転職には有利であるが、薬剤師飽和も叫ばれている中、今後どうなるかは不明である。(以上、ブログより)なんてこったぃ!!6年生薬学部の皆さん、もし4年次終了後に中退して、工学研究科や医科学修士の修士課程の受験資格があるとすれば、みなさんはそういう道を選びますか?結果としては、・製薬会社就職を目指さない薬学生は、国試合格資格取得は目指すものの、自分自身を鍛錬するという意欲は、前者よりも乏しい(かもしれない)・そのことと、社会的評価はリンクしている・その結果として、生涯賃金も一定以上はあがらないもちろん、そんなことはないかもしれないけれども。ブログ村でTOEIC/TOEFL関連のブログを探してみる
2011.01.25
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いきものばかり・くまのがっこう朝いきなりJに「おとうさん、はやくいきものばかりのCDを買ってよー」といわれた。僕はコトリンゴが先と思っていた。というわけで、BK1のCD通販注文を利用して、いきものばかり(冬ジャケットバージョン)と、コトリンゴ「くまのがっこう」をポチルことにした。あとついでに、東京ブラススタイルの「ブラスタジブリ」と坂本真綾のyou can't catch meも購入。到着が楽しみである。現在の論文執筆投稿状況現在、執筆中のNMR構造決定に関する論文と、NMRを利用した天然変性タンパク質の解析法の論文に関しては、まだまだ遅々として完成しない。だが、小物(帰属関係)とかに関して、こまめに仕上げて終わらせていかないと、片付かないし次のプロジェクトも落ち落ちはじめられない。民間の助成金の年度末報告書なども〆切が迫っているのである。というわけで、がんがん進めることにする。本日は、先日学部学生のT君が8割以上をしあげてくれた「膜骨格」関連タンパク質の構造生物学に関する研究の第一段として、NMR帰属関連の短報を投稿する。今回は、カバーレターも本文と一緒にしあげて、英文校正をかけてあるので、万全の体制である。今回使用した英文校正業者は、enago。ここのスタンダード英文校正コースである。価格は、安い。質はどうなのであろう。Piyotaの英語はひどくヘタクソなのであるが、それがミニマルしか直っていない。そもそもPiyotaは既存の論文から英文を借りてくる、ということをしないで、思いのまま「日本語的センス全開」で書いているのである。native-likeな英語にはほどとおいはずだ。だから、もっと丁寧に指導してもらったほうがいいとはおもうのであるが・・・・enagoの英文校正は、そういう意味で、いい意味でも悪い意味でもミニマルである。昨年暮れから今年にかけて既に3回利用している。次回は少し大物の、新しいコンセプトをふんだんに含んだフルペーパーにとりかかるので、今度こそもっと丁寧な英文校正をかけてみたいとおもうのだが。たとえば、enagoでもadvanced英文校正というコースがあるので、例えばそちらをかけてみる、とか。おっと忘れるところだった。その前にstylewriterを通すのだった。本日のフルパワー業務備忘録1。修士論文〆切。電車のなかで最終バージョンを添削して、朝一番で学生さんに渡す。内容がかなりしっかりしているので修正部分は軽微。2。11時すぎ、学部学生二名、来訪。論文読解コースの個別指導を二名分、約二時間。3。夕方、とある博士課程学生のdefense examの審査。どうも議論がかみあっていない。だが、まあまじめに研究したことはまちがいないようだ。われながら甘いなあ。というか、ここのカイシャはそもそも甘いのである。total 20min、 10min presentation + 10min QA。鶴見の前職での4時間耐久マラソンとは、けた違い。ブログ村でコトリンゴのブログを探してみる
2011.01.20
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審査会午前中は審査会があった。一部、プレゼンがうまく議論もスムーズな人、あがってしまって全然だった人、そもそも基礎知識が乏しく科学的な議論が成立しないように思える人など、さまざまであった。Piyotaの採点は、甘い。【ラノベ】迷走する生徒会【じゃない】葵せきな氏のラノベ著作に「生徒会の一存」を始めとする一連の碧陽学園生徒会議事録シリーズがある。(以下は参考画像です、ブログ本文とは関係ございません)というわけで、今日もうちのカイシャの重要な会議があり、会議の中で選挙があり、その選挙をめぐってあーだこーだと議論があって、ひとつのことが決まったわけであった。確か先週には結論のでた筈の、ある委員会の報告をうけての会議だったわけだが、その委員会のやりかたをめぐって議論がむしかえされ、どうどうめぐりをし、迷走したわけである。その際、議事録がどうとか、録音をしたかしないかとか、そういう話があったり、一部の人の発言を議長が強制的に中止させたり、いろいろ品のない(品位のない?)やりとりがあったりなかったりした。(もっとも、その人の発言については、議長が怒るのもしかたないという意見もないわけではない。というのは、その人が、必ずしもいつも品のある質問や発言をする人かというと、評価は別れるからだ。なお、非常に有名かつ高名な方であることはまちがいない。Piyotaなんかは、堂々としていてすごいなあと関心してばかりなのであるが、そういう見方をしない人というのもおられるということだ。)来週も会議があるのであるが、来週はどんなふうになるのだろう。もし、組織の構成員が、同じ程度の危機感を正しく共有し、自分や自分の所属するセクションの利益よりも、組織全体の利益を優先するように公正に振る舞うならば、会議はもっと短くなるし、執行部もやりやすいんだろう。しかし、そこはそれ、構成員は皆、海千山千の強者から、魑魅魍魎レベルまでいる(らしい、噂だが)。そんな一筋縄でいくわけがない。それに比べれば碧陽学園生徒会のなんと平和なことか・・・・・爆発激怒さて、そんな会議から帰ってくれば、研究員の人が、一連の年度末評価会のために発表練習を行っている。その発表練習を途中から聞いて、あまりに論理性がないまま、まとまりのない発表をするので、激怒してしまった・・・・いかんいかん、起こってはいかん。だが、せっかく「いいデータ」を出せたのに、それを論理性がないせいでプレゼンで台無しにするって・・・やっぱり許せん。日頃からなるべく論理的に考える訓練をしておかないといけないのだ。twitterで@as_expected先生が教えてくれたプレゼンテーションの極意三条1。聴衆は無知である2。しかし聴衆には知性がある3。聴衆が知りたがっていることを話せブログ村で「碧陽学園生徒会シリーズ」のブログを探してみる
2011.01.19
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NEDOへ!!朝、NEDOプロジェクトの中間評価の成果発表会について、成果発表の支援を行うべく川崎に向かう。出がけに、家をでて7分くらいあるいたところで、ラボの鍵を忘れたことを思いだし、家に戻る。やばい・・・これだと予定していた新幹線に間に合わないかもしれないっ!。週末に寒気団が猛威をふるったこともあり、この時期の新幹線は予断を許さない。そのため早めの新幹線を設定していたのである。駅までダッシュ、なんとか間に合う、やれやれである。案の定、関が原で10~15分の遅延。今回は、集合時間の1時間半前には川崎に到着できるような設定で移動していたので、余裕であった。Piyotaのチェブラーシカ化について・・・かへおれこぼしたの巻っ!車内で朝食。パンと、PRONTO-BARで買った温かいカフェ・オ・レ(かへおれ)。新幹線がゆれたついでに、いきなり、Yシャツ前面にかへおれをこぼす。こぼしたついでに、あまりの間抜けさに、なんだか楽しくなってきてしまった。そう、チェブラーシカの気持ちに開眼したのである。チェブラーシカ、開眼とは。Piyotaが(本当は絵本なのだから、なにかの寓意を読み取ったりせずに、こども目線で楽しむほうがいいとわかっているのだが)、チェブラーシカから読み取った寓意は、すなわち・自分が無力であることを認めること・自分が無力であることを受け入れ、恥じないこと・自分が無力でなくなるように、ほんのすこしでも努力すること・その努力をぜったいあきらめないこと・その上で、誰かの役にたとうとすることチェブラーシカの物語が読者に与えるぬくもりの本質は、無力なちいさきものたちが、それでも誰かの役にたとうとしているうちに、集まってくる、その共鳴現象にあるのではないかと思う。小さいものでもたくさん共鳴すれば大きなものになる。これは、1スピンでは観測不可能な核磁気が、位相をそろえて共鳴することで、観測可能になることに似ている。位相がそろっていないものが、位相をそろえる。そのエントロピー減少の過程に、心が温まるのかもしれない(嘘だが)。「ばったりたおれ屋さん」は、そもそも「構造的に」すぐ倒れるのである。だが、心配はいらない。そのうちにチェブラーシカのまわりに集まってきたなかま(たとえば朋友のゲーナ)とかが、心得よく、倒れる直前に支えるようになるのである。では、無力なチェブラーシカは、何もしていないのか?もちろんそんなはずはない。朋友のゲーナにとって、精神的な支えになっているのはいうまでもない。かへおれをどばぁ~っとこぼして(スーツの前をとめてなんとかごまかしてはいたが)、自分のまぬけさが、なぜか、自分の無力さの認識へと発展して、それを肯定するしかけとして、チェブラーシカ考察に至ったのである。そんなこんなで川崎到着。平成23年度(一部22年度末含む)科技関連競争資金情報・・・SBIRってなんだ!?さて、Piyotaが属するNEDOプロジェクトチームには、超大物の先生が何人かご参加くださっていて、中間審査後の共同研究打ち合わせ会議において、いくつかの未確認情報を入手することができた。すなわち、来年度の各省庁の科学技術研究の競争的研究資金の助成に関して、「アカデミックのみ」で応募可能な枠組みの競争資金は現状ママないしやや減で、一方、「アカデミック+企業」というかたちの産学連携・産官学連携に関する基盤技術開発の提案に関しては、それぞれ増額が見込まれるらしい、という未確認情報である。そのような施策に至るには、現政権の与野党の議員さんたちの考え方が大きく反映されていて、「元気が出る日本」の施策達成のためにも、「雇用創出」「企業の国際競争力強化」につながる予算の支出のみが、逆風の財政状況においても、(複雑な内容の納税者への説明なしに)首肯しやすい、ということのようだ。実際、今年度の時点ですら、e-Radのトップページで現在募集中のグラントの一覧を表示させると、募集中の予算にSBIRというアイコンが省庁横断的についている。それも、かなり多い。びっくりである。これらは、今年に入っていきなり増えた・・・というより昨年までなかったものだ。これが「SBIR(中小企業技術革新制度)」である。アカデミック単独よりも産官学連合での応募を歓迎する枠組みであることが、募集要項からも伺える。もちろん、応募要件は予算制度ごとに微妙に違うので、その中にはアカデミックだけで申請可能な予算も旧来どおり若干はまじってるいる。どうやらこれが、来年度、さらに増える、ないし増額される、または既存の制度の応募要件が修正されてSBIRの施策に組み込まれる、ということのようである。日本の基礎科学を守り発展充実させるために、そしてそれを「元気な日本」につなげるためにも、我々基礎研究者も頑張らなければならない。ブログ村でSBIR関連のブログを探してみる
2011.01.18
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論文リバイス投稿完了というわけで、締め切り期限ぎりぎりで、論文リバイス投稿が完了できた。基本的にはマイナーリビジョンであるので、再現性や特異性をかくにんwする実験を追加した以外は、内容も変わっていない。運がよければ、これで無事に採択されるであろうが。はたしてそう、うまくいくか。へとへとである。ブログ村で科学技術論文関連のブログを探してみる
2011.01.17
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休日出勤で論文リバイスっ準備っ!巷では、センター試験ということだが、こちらは論文リバイスの期限が迫っているので、必死に対応中である。それにしても今日は冷え込んだ。寝不足なのと、土曜日なのに、うちのカイシャの建物の改装工事で、削岩機の爆音が轟いていて、日中は全然能率があがらないっ。ようやく静かになった。まだまだだが、がんばろう。「生データ至上主義」と科学に関する勘違いと論文捏造実験系の生命科学(生化学・分子生物学)の実験の現場において、特に初学者・大学院生にありがちなのが、「仮説検証型実験の進めかた」と「論文捏造」の混同、誤解、誤用である。指導教員の頭の中に、Aという分子の分子機能発現機構に関する明確な作業仮説があり、その分子の細胞内や個体発生過程での役割を知りたいとする。そのための実験を大学院生に頼んだ。A教員 「この分子は、こういうふうに働くはずだから、この分子を過剰にもっているこの細胞では~~~のような現象が観察されるはずだ」学生B 「先生、そんなふうな傾向はみられません」A教員 「そうか、じゃあAという分子と共同して働くと考えられるB遺伝子を多く発現している別の細胞ではどうだろう」学生B 「先生、そんなふうにはなってません」A教員 「じゃあAという分子のパスウェイの下流でネガティブフィードバックに働く因子を阻害してみたらどうなるだろう」学生B 「先生、ようやくそれらしい結果がでました」A教員 「よし、それじゃあ、この作業仮説を更に発展させて、次の実験に進もう」この例では、学生は、実験条件の検討の後、3回目で作業仮説を支持する実験結果を得るに至った。別の学生は、最適な条件に達するまでに30回くりかえすことになるかもしれない。また別の、あまり忍耐強くない学生は、ネガティブな結果が10回続いた時点で、指導教員の上司のE教授に対して、こう訴えるかもしれない。学生C 「E先生、A教員は、私にネガティブな結果のでるような実験しかさせてくれません 私はもっと華々しいポジティブな結果のでる研究がやりたいです テーマを替えてください」または、こんなことを言い出す学生もいる。学生D 「E先生、A教員は、自分の作業仮説に都合のいい結果が出るように、私に結果を捏造するように迫るのでこまります。ミスコンダクト防止委員会に提訴する手続きを教えてください。」(※ ちなみにA教員はすでに出た実験結果に手を加えろといっているわけではないので、捏造強要にはあたらない)なんでこんなことになるのだろう。学生の言い分は、それだけを聞いている限り、常識はずれの主張ではない。生命科学の日常的な状況を知らない一般的な常識からは、まったく普通の、尤もな主張である。だが、一流の生命科学の研究の現場は、そんな甘いものではない。なにか肝心な実験条件を忘れているか間違えているかしているため、理屈では当然でるはずのデータがぜんぜんでなかったり、出ても再現性がとれにくかったりすることが、よくある。経験ある研究者は、そんなことはよく、知っている。細胞培養、遺伝子導入、ウェスタン、タンパク精製、相互作用実験、免沈、なに一つとっても、実験の最初から、その実験の目的に最適化された条件を探しあてられるわけではないのだ。これはおそらく、複雑系の特徴である。入力(この場合は実験条件)と出力(結果の良否)が単純に予測可能な線形の関数では表記できないというだけの話だ。細胞なんて、複雑系に決まってる。あらかじめ内部に恒常性維持のための機構が、複数個からみあって備わっているのだ。外的に摂動をかけたって、うまく機能するとは限らない。だから設定された実験条件が常識の範囲内である場合、それは研究としてはオーケーである。それでは設定された実験条件の最適条件の幅がきわめて狭い場合はどうか?仮りにその条件がどんなに狭いものであっても、他グループが再現可能か、すくなくとも再現可能性があるならば、それは科学として成立している。違法ではないだとう。結局、学生(初学者)が、自分の研究対象が複雑系である、ということを理解していないのが第一の原因。しかも、論文や学会発表やセミナーで語られる「完成されたストーリー」(のなかのとりわけできのいいもの)を数多く知ったせいで「耳年増」となっていて、自分も楽に簡単にそういう完成された結果にたどりつける、と期待しすぎてしまうことが第二の原因。そんなことではなかろうか。実験の手法(操作)さえ間違っていなければ、ちょっとした(本当はちょっとしていないのだが)条件の差なんて気にしなくても出てくる結果の傾向は似通っているはず、という予測は、相手が複雑系の場合にはあてはまらない。それでも「自分の実験はまちがっていないのに、その結果を否定してやりなおしを命じる教員が難い」となってしまう。これもまたある種の生データ至上主義である。パラメータが無数にあるばあいに網羅的にそれを変えて条件を最適化するのが有限時間内に困難であることが多い。それでも、最小試行回数で正解にたどりつける人がいる。それをもって、研究のセンス、という。キーワードは複雑系、である。生物系にはひょっとしたら、忍耐力がない学生Cや被害妄想が強い学生Dみたいなタイプが他の分野よりも多いかもしれない。それは理系だけれども数学や物理数学が苦手なために生物を選んじゃった学生が一定数混じっているからである。数学が苦手だ、ないし、数学が嫌い、と開きなおっている相手に複雑系の概念を説明するのは難しいだろうなあ。リバイス準備進むというわけで休日に出てきて論文のリバイス準備がそれなりに進んだわけだが・・・・実は、上記の逸話は論文の筆頭著者のZ氏との会話の過程で思い付いたものである。Piyotaが見る限りminor revisionとしか思えない軽微なコメントも、Z氏にとっては自分の論文に瑕疵をつける重大な事由と思えたらしく、そのせいで、revise response作成の方針も、英文も、迷走に迷走を重ねるのである。あまりに不合理なので、Piyotaから雷が落ちたのである。結局、実験技術員と研究者の差が何か、Z氏には研究者として何が足りていて、何が欠けているのか、ということが明らかになった一日であった。こちらはへとへとである。ブログ村で複雑系関連のブログを探してみる
2011.01.15
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新しいアイデア統合db事業に関して唐突に新しいアイデアが閃いた。未完なのだが、野暮用で名古屋に出張したついでに、O先生に早速聞いてもらう。新しいアイデアというのは、フォーカストライブラリの取り扱いについてである。インシリコスクリーニングを行ったときに、順位付けされた化合物ライブラリ(バーチャルライブラリ)の部分集合が出来る。誰かが実証実験をしないかぎりその価値は分明でない。だが、だからと言って無価値とも限らない。ひょっとしたら誰かが検証してくれるかもしれない。そんなこんなで思い付いたのが、PDB (protein data bank, for protein and DNA/RNA structural data) BMRB (BioMagResBank, for protein and DNA/RNA NMR assignment data)GEO(NIH) ArrayExpress(CBI) CIBEX(nig.ac.jp) (for microarray repository)のようなpublic repositoryの制度の創設である。それをPiyotaがやるのか?ということに関しては、ちょっと行き過ぎの気もするが。誰に相談したらよいだろう。ちなみに、まったく予告せずに突然おじゃましたO先生に相談したら、「それをやることで、Piyotaさんが、更にその先を展開するアイデアがなければ、やってもしょうがないよ」と言われた。鋭いっ 鋭すぎる。ちなみに、その先を展開するアイデアは、まだない。Piyotaにあるのは、「ニッチを見付けた」という着眼だけである。展開するアイデアは、だから、いま考え中なのである。英文校正依頼準備明日、英文の校正を依頼するのだ。そのための準備(とくに、論文にreferenceを入れる作業とか)を鋭意進めているのだ。だが、早朝より出かけて、名古屋で会議して、O先生ともディスカッションして、いいかげんかなり疲れたことは否めない。どんどん、生産性が低下しているのがわかるのであった。やれやれである。ブログ村でインシリコ創薬関連のブログを探してみる
2011.01.13
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会議が三つ今日は朝から会議が多い。多すぎる。まず、大学院入試関連業務が一件。朝9時からオフィスで待機して、会議の準備をするが、自分のPCに最新のデータが保存されていない(すべて事務部門に提出してしまっていた)ことが判明し、泡をくう。それから、抜けられない超重要な会議が二件。それらの合間に、共同研究者の先生から依頼されていた23年度のとある研究グラントの、計画書を提出する。このグラントは珍妙な奇妙なグラントで、「革新的な発見・発明・研究成果」を求めつつ、「年次進行の計画書の変更を(上方修正下方修正いずれも)認めない」という、研究の現場を知らない人が制度設計・制度運用したらこうなる、という典型例を呈しているのであった。そういう事務方官僚の人たちが、多く旧帝大卒だったりするから、「偏差値が高いだけのバカは不要」って議論になるのだが、そういう人たちは、(文部科学省内で大学教育や大学院教育のカリキュラム改編の議論が活発にされているにもかかわらず)、議論されているのが自分のことではない、と思っているんでしょう。滑稽です。一つだけいいニュース。午前中の大学院入試関連業務の会議の結果、24日に予定されていたもう一件の会議が中止になったこと。論文投稿仕事継続中それはそれとして、継続的に、Piyotaは論文投稿作業を粛々と行っているのである。まず、会議中に、現在まとまりつつあるNMRの短い報告のカバーレターの下書きを作成した。今回は、こちらも、英語の英文校正をかけてしまい、楽して投稿しようと考えている。それからもう一つ、先日editor rejectを食らった論文を、再々投稿すべく、努力中、である。こちらはタイトルを変えて、カバーレターをより魅力的なものに大幅書き換え。明日は出張なので、金曜日には発射したいものだ。ひとつの時代の終わりさて、二つの超重要な会議のなかで明らかになったこと。・一つの時代が終わった。Piyotaの所属しているカイシャの「基礎的研究重視主義」が、はっきり、区切りをもって終焉を迎えたということ。・しかも、そのことを、多くの成員が、是認していることが明らかになったということ。後者のほうが、現執行部の多くの先生方にとっては、ショックだったに違いない。なんでこんなことになったのかというと、・現状認識における「危機感の違い」 ならびに・自分の定年年齢を間近に控えた一部の先生方の「斜め上をいく責任感」 だと思う。これは多分、PiyotaとPiyotaのスタッフたちとPiyotaの親しい同僚の人たちには、嬉しくない事実だろう。ブログ村で基礎医学研究の危機に関するブログを探してみる
2011.01.12
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論文拒絶通知2新春早々、またもやがっくりくるニュース。先週に方向性をかえて再投稿した論文が、またまたeditor kickにあってしまった。まあ、今回の論文は愚直な立体構造決定とその比較が主眼の論文なので、生理活性を重視している雑誌から"too technical"といわれてしまったら、それまでなのだけれども・・・でもあの学会の人たち、逆に言うと構造には興味なくて、ひたすら生理活性だけを追い求めているってこと? それっていくらなんでもいまどき時代遅れすぎません? う~ん、わかってくれないなあ。急ぎ別のジャーナルにフォーマットを変換して再投稿を行うべく手配開始。それと同時に、・タイトルをさっくり変更する・カバーレターを大幅に書き換えるに着手。査読にまわってくれないことには、なんともならん。長時間に及ぶ実験セミナー実験セミナー三名。ポジティブな新しくて面白いデータをだすポテンシャルはラボ内でひょっとしたら一番高いかもしれないのに、それが、他の要因で実らない人、約一名。どうも「めんどくさいこと」「苦手なこと」からはちょっと逃げがちで、逃げていても何とかなるかもと甘い考えが見え隠れする、もっと本気になればもっと伸びるのに、という人が、約一名。いままで地道にデータをこつこつ蓄積してきてて、ようやくここでひとつまとまりそうな人が、約一名。16:30に初めて21:00まで。長大な実験セミナー。まあ、おかげでいろいろと見えてきたな。終わらぬデスクワーク本日仮締め切りの某夕ーゲット夕ンパクの今年度の計画書を急ぎ作成。このプロジェクトは、事務方の研究にかかわる関わり方がおかしい。書類書きをしていると、「書類の整合性」と「内容の革新性」のどちらが求められているのか、まったくわからなくなる。日ごろは、整合性のほうがうるさく言われて、「5年前の申請時とまったく同じ内容を毎年書き続ける」「予定通り予測どおりの結果が順調に出続ける」ことを(事務方から)強制される。そのくせ、仕分けとか、総合科学技術会議とかの査察が入ると、一転「画期的な成果」を出せといってくる。半会議などでは、プログラムオフィサーや外部評価委員の偉い人も、そう言ってくる。後者はそれなりの経歴と見識を持った科学者の人たちである。こういうちぐはぐな対応を毎年見せ付けられると、現場は混乱するし一気にやる気を失う。こういうへんな運用方針が発生する原因をPiyotaなりに推測してみた。・事務方の官僚諸氏が、プログラムオフィサーや外部評価委員の人たちの言っている内容(つまり日本語)をまったく理解していない。または・事務方の官僚諸氏が、プログラムオフィサーや外部評価委員の人たちの言っている内容をまったく軽視・蔑視していて、理解していても、それを無視して、書類の整合性といった官僚主義論理を優先させてしまっている。前者は、国家公務員試験の制度の明らかな弊害であり、文科省とJSTがMSc、PhDの嘱託ではない本省職員の採用を強化することで、今後改善していくであろう。後者は、おそらくトップダウンで官僚組織そのものを改革しない限り、直らない。ところで、文部科学省や財務省は、しばしば国内の制度改革などを行う際に、たとえば日本の大学を海外と統計的に比較してそれを政策の論拠とする、ということをよくする。各国の科学技術・高等教育関連省庁における、PhDを所持している国家公務員官僚の数ないし比率というのを、先進国と比較してみると面白い。だれかやらないかな。そんなことをしたら虎の子を踏むかな?ブログ村でlenovo-PC関連のブログを探してみる
2011.01.11
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GST融合タンパク質備忘録 CHAPSがいいらしいポイントは4つ・M9発現時とLB発現時でinclusion body生成の度合いが異なるのはやはりかなり一般的(もちろんM9が悪い)・sarkosyl - triton 法を改良する。 sarkosyl -> triton + CHAPSのコンボにする・濃度は以前の方法よりも高い triton 2-3% + CHAPS 20-30 mM・最初にinclusion bodyを溶かす時にはどっかんと10% sarkosylを投入この論文では、これにより復活したGSTの酵素活性にも着目してアッセイしているのでそれなりに信頼度は高い。Purifying natively folded proteins from inclusion bodies using sarkosyl, Triton X-100, and CHAPSHu Tao1, Wenjun Liu1, Brandi N. Simmons1, Helen K. Harris1, Timothy C. Cox2, and Michael A. Massiah1BioTechniques, Vol. 48, No. 1, January 2010, pp. 61?64見落としていたが地味な論文ではあるがひょっとしたらうちのラボにはご利益があるかもしれない。CHAPSよりもさらによいものがあるかどうか?CHAPS/Tritonを加えるときのコツがあるかどうか(温度、速度、添加後の撹拌時間)ブログ村でGST融合タンパク質関連のブログを探してみる
2011.01.07
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論文拒絶通知新春早々、がっくりくるニュース。年末に投稿した論文がeditor kickにあってしまった。まあ、変異体実験をしていないでひたすら愚直に立体構造を決めたという論文なので、Protein Engineering Design Selectionにはそぐわない、といわれてしまったら、それまでなのだけれども。だが今回のコンセプトは「開かれた構造生物学」である。構造をもとに、多くの他のラボの人が、Engineeringをしそうな分子なので、我々はやらないと決めて、リソースを提供する、というコンセプトなのである。わかってくれないなあ。急ぎ別のジャーナルにフォーマットを変換して再投稿を行うべく手配開始。終わらぬデスクワークそんなことを担当のU君と相談しているうちに会議の開始時間を忘れて、呼出の電話。ごめんち。それから、某中部地方より依頼のあった書類作成業務のうち、最大のものをしあげて、送る。で、のこりはあとふたつ。それは明日中に終わらせる。それと、明日は、前回Plos Oneにrejectされた論文の再投稿作業を行う。それとは別件のNMR帰属ノートも投稿する。わあなんて大忙しだ。終わらないデスクワーク。うんざりする。実はほかにもやらなければならない仕事がある。TODOリストを見ただけでめまいがする。敗けるもんか!幸いそれをこなせば三連休である。ここは我慢だ。物欲番長そろそろ次期のnote PCの導入計画を始動させることにしよう。仕事に用いるメイン機は2年に一度更新、と決めている。現時点での候補はこれ。dynabook R730 R730/39A PR73039ARJB のスペックkakaku.com 最安価格 ¥153,956液晶サイズ*1 13.3 インチ 解像度 WXGA (1366x768)CPU Core i5 560M 2.66GHz(512KB) SSD容量 128 GB メモリ容量 4GBメモリ規格 DDR3 PC3-8500 ビデオチップ Intel HD Graphics ビデオメモリ ドライブタイプ 内蔵 ドライブ規格 DVD±R/±RW/RAM/±RDLLAN 10/100/1000Mbps無線LAN IEEE802.11a/b/g (54Mbps) モバイル通信機能 WiMAXeSATA OS Windows 7 Professional統合ソフト Office Home and Business 2010 駆動時間 11 時間サイズ 幅x高さx奥行 316x24.7x227 mm 重量 1.27 kgどうも、IBMがPC事業部をlenovoに売り渡してから、lenovoの製品開発コンセプトの一貫性とか、ラインナップの継続性がなくなりつつあるような。IdeaPadのラインナップなんて、その典型である。そのせいでThinkPadもIdeaPadも製品の魅力がどんどん失われている。早晩、ThinkPadのブランドバリューも地に落ちるであろう、と勝手に推測。これじゃ製品リピータがつかないじゃないか~~。すくなくとも現在のIdeaPad U350の後継機相当機種が、すでにlenovoのラインナップにないんだもん、どうしょうもないよ、これ。でもそれは結局、短期的な利ばかりを追う経営スタイルの必然的帰結であろう。所詮lenovoもまた典型的な中国企業ということだろうか。というわけで国産メーカを応援しようと宗旨がえをする。欲しいのは1.7kg以下で、Core i3/i5搭載で、光学ドライブがあるノートPCでコストパフォーマンスがよいもの。軽さはそのていどならばそれ以上むりして軽くなくてもいい。Panasonic Let's noteは、軽いけれど分厚いからだめ。薄いのがいい。Epson-direct、応援したいところだが、新CPUなどに対する対応が鈍い。たとえば、NA501Eは、いまだにCore2Duo SU9400とかだし、光学ドライブもない。薄いのはいいけれども。そんなわけでVaioZかdynabookか、なんてことになってきた。定期的にウォッチしていないと、どういう機種があってどういうトレンドなのか、わからなくなってしまうなあ。ブログ村でlenovo-PC関連のブログを探してみる
2011.01.06
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