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サニー号は、ビッグ・マムが作り出した高波に襲われ、大ピンチ。 しかし、ジンベエの見事な操舵によって、 逆巻く波の中に一瞬できる”波の部屋”グリーンルームから脱出に成功する。 そして目指すは、ルフィーと再会を約束した地・カカオ島。 鏡世界の中では、ルフィーとカタクリの対決が続いている。 10億の賞金首に、なかなか勝機が見いだせないルフィーだったが、 おやつタイムでスキを見せたカタクリに、勝利への糸口を掴みかける。 そして、途中で出会ったブリュレと共にナッツ島へ。 しかし、そこにはビッグ・マムが……。 一方、カカオ島でのケーキ作りを終えたサンジ、プリン、シフォンは、島の被害を防ぐため、それを船上で完成させ、サニー号とも合流すべく出発する。しかし、そこに現れた4男オーブンは、シフォンを反逆者として捕えようとする。そんな危機に瀕したシフォンを救うべく登場したのが、謎のオヤジ?とベッジだった。ベッジのノストラ・カステロ号は、サンジたちとケーキを乗せ何とか海上へ。そしてその頃、サニー号は、周囲をビッグ・マム海賊団の船に囲まれていた。その危機を救ったのは、ミンク族のキャロット。満月の夜、彼女は”月の獅子”スーロンとなって、相手をなぎ倒す。しかし、そこにはまたしてもビッグ・マムが……。 ***神出鬼没のビッグ・マム。痩せて身軽になっているのが気になります。そして、謎のオヤジ。このキャラが、キーマンになって来るような気がします。それにしてもプリンちゃん、一転して、サンジにメロメロですね。
2018.04.30
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二つの温泉地で起こった硫化水素中毒死亡事故。 その調査を依頼された地球科学研究者・青江は、 それぞれの場所で、ある一人の若い女性に出会う。 彼女の名前は羽原円華、一人の青年の行方を追っている。 そして、円華の父は、脳外科医・羽原全太朗。 かつて、16歳の姉が硫化水素自殺を図った際、 それに巻き込まれて植物状態になった12歳の少年を治療し、 奇跡的に回復させたという人物。その少年の父親は、映画監督として活躍した甘粕才生。そして、温泉地で中毒死した二人は、この甘粕才生と関わりのある男たちだった。青江と中岡刑事が、事件の真相に迫る。 *** 「数学者のラプラスはご存知ですか?(中略) もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と 運動量を把握する知性が存在するならば、 その存在は、物理学を用いることで これらの原子の時間的変化を計算できるだろうから、 未来の状態がどうなるかを完全に予知できる-(中略) ラプラスは、このように仮説を立てました。 その存在のことは後年、 ラプラスの悪魔と呼ばれるようになります。」(p.373)ラプラスの悪魔を生み出したのは、あの脳外科手術だったのか?そして、その検証のため行われた人体実験は、ラプラスの魔女をも生み出した。それが、温泉地での硫化水素中毒死亡事故へとつながり、さらに、もう一つの新たな事件へと繋がっていく。 ***東野さんらしく、軽快なテンポでストーリーを一気呵成に展開し、読む者をグイグイと引き付けていきます。映画の方も公開間近ですが、広瀬すずさんと福士蒼汰君のキャステイングはイイ感じですね。
2018.04.30
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重度の自閉症のため会話の出来なかった著者が、 パソコンや文字盤ポインティングによってコミュニケーションが可能となり、 13歳の時に書いたのが本著。 そこに描き出された世界は、想像を超えたものでした。 まず、会話について。 話したいことは話せず、 関係のない言葉は、どんどん勝手に口から出てしまうからです。 僕はそれが辛くて悲しくて、 みんなが簡単に話しているのがうらやましくてしかたありませんでした。(p.30)自分の思いを、上手く言葉に変えることの出来ないもどかしさが伝わってきます。 僕たちは、みかけではわからないかも知れませんが、 自分の体を自分のものだと自覚したことがありません。(p.56)これも、自分の思いが、上手く身体と接続していないことを言い表したものでしょう。 記憶がよみがえることをフラッシュバックと言いますが、 僕たちの記憶には、はっきりした順番がありません。(中略) 僕たちの記憶は、一列に並んだ数字を拾っているわけではありません。 ジグソーパズルのような記憶なのです。 ひとつでも合わなければ全体がかみ合わず完成いないように、 他のピースが入ってきたことで、 今の記憶がバラバラに壊れてしまいます。(p.75)時間の感覚についての記述ですが、このように上手く例え、表現されたことの方が驚きです。 僕たちの1秒は果てしなく長く、 僕たちの24時間は一瞬で終わってしまうものなのです。 場面としての時間しか記憶に残らない僕たちは、 1秒も24時間も、あまり違いはありません。(p.84)これもスゴイですね。上手く言えませんが、感覚的には分かります。 僕は、変更も仕方がないと分かっています。 それでも、脳が僕に『それはダメだ』と命令するのです。 だから僕自身は、あまり時間やスケジュールを視覚的に表示することは、 好きではありません。(中略) 視覚的に示されると、強く記憶に残りすぎて、 そのことに自分が合わせることだけに意識が集中していまい、 変更になるとパニックになってしまいます。(p.134)変更があるとパニックになるのは、自閉症の方によく見られる傾向ですが、この視覚的な情報についての記述は、多くの自閉症の方に共通するものなのでしょうか?そうであれば、十分気を配る必要がありますね。 *** 2007年に刊行された、13歳の日本人少年による、 自閉症という経験の当事者の立場からの手引書は、 現段階で中国語からマケドニア語まで、 24言語(さらに他言語でも進行中)に翻訳されている。 (2016年現在では30言語で翻訳) 私が知る限り、東田直樹は、現代日本の作家では 村上春樹についで広く翻訳されている作家なのだ。(p.187)これは、本著の英語版翻訳者であるデイヴィッド・ミッチェル氏による「解説にかえて」の一文。そんなにスゴイ一冊だったんだ……。
2018.04.30
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ホリエモンの教育論。 タイトルは極めて興味深い。 そして、それはきっと的を得たものに違いない。 第1章の見出しである『学校は国策「洗脳機関」』についても。 そして本著のいたるところから、 ホリエモンが、人や社会をどのように捉えているかがよく分かる。 「人はGとLとに分かれていく」や 「マイルドヤンキーも一つの幸せ」という言い回しはその一例。彼が生きている世界では、学校なんて必要ないということになるのだろう。周囲のことなど気にしないで、自分の考えで、どんどん進んで行けばいい、枠にはめられ、それを我慢するなんて愚の骨頂、自分は、そんな奴らとはとは別の世界を生きているのだと自負しているのだから。しかし、それがホリエモンなのである。それでこそ、ホリエモンなのである。そして、彼に学校は必要ない。でも、この世に学校が必要ないわけでは決してない。 *** ところが、インターネットの登場がその構造に風穴を開ける。 実はカースト制度は、ヒンドゥー教の経典に書かれていない、 新しい職業については寛容なのだ。 つまり、低いカーストの人間が政治家になることは許さないが、 20世紀になって初めて登場したIT産業に関わることは許すのである。(p.67)不勉強にも知らなかった……。このことを知ることが出来ただけでも、本著を読んだかいがあったというものだ。
2018.04.29
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高学歴(有名ブランド大学出身)、高キャリアで、おまけに美人。 そんなハイスペック女子について論じた一冊。 著者は、産業医としてハイスペック女子に関わる矢島さん。 彼女自身も、もちろんハイスペック女子。 ハイスペック女子は何に悩み、どんな症状に陥っているのか。 ハイスペック女子の恋愛と結婚は、どんな感じなのか。 ハイスペック女子の子育てや嫁姑関係は、どんなものなのか。 それらについて、著者が担当したケースを交えながら記しています。また、ハイスペック女子がハイスペックを放棄する時や、ハイスペック女子たちの抱える課題についても論じています。ただ、読んでいて何か物足りなさも……。2017年2月発売なのに、楽天ブックスではもう扱われていません。
2018.04.15
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「健康」を声高に叫ぶ世間の風潮について一石を投じる。 タイトルからそんな一冊だと思って読み始めましたが、さにあらず。 主に、著者である五木さん自身の健康問題について記したエッセイでした。 「日刊ゲンダイ」他で発表された原稿をまとめたもので、重複も多いです。 200ページほどの新書ですが、 そのフォントサイズがハードカバーレベルの大きなものであるため、 目に優しいというか、あっという間に読了できるというか…… まぁ、高齢者や視力に自信がない者にはありがたいかな。 *** 病院という所は、そういう苦痛に対して 医学的ななんらかの処置をしてくれる場所のように思いこんでいたのである。 手術とか、そういう大袈裟なことは考えてはいなかったが、 ひょっとして何かの処置が受けられるのではないかと容易に考えていたのだ。 しかし、その私の素人考えは、見事に裏切られた。 注射をするわけでもなく、塗り薬がでるわけでもなく、 また何らかの施術がほどこされるわけでもなく、 医師は親身な口調でこう教えてくれたのだった。 「プールに通って水中歩行などをなさるといいかもしれませんね。」(p.69)先日、私は緊急外来で病院に駆け込む事態となり、結構時間をかけて、大掛かりな検査を受けました。しかし当日は、その結果とさらに詳しい検査をするための日程を言い渡されただけで、何の処置も薬の処方もされませんでした(痛みは続いていたので辛かった……)。 病院で検査をすれば、一発で原因がわかるかもしれない。 しかし、原因がわかったからといって、不調が完治するわけではなさそうだ。 その理由は、世の中に脚や腰の痛みで悩んでいる人たちが、 無数にいるからである。(p.125)私の場合は、その後の検査でも原因はよく分からないまま。「特に異常はない」と言われると嬉しいのですが、何か引っかかるものが残るのも確かです。また、いつ同じようなことが起こるのか分からないのですから。
2018.04.15
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昭和36年、千葉県習志野市立野瀬小学校。 小学校の用務員として勤務3年目を迎えた大島吾郎は、 仕事場兼住居となっている用務員室で、 集まって来る子どもたちに勉強を教えてやっていた。 そんな「大島教室」に、1年生の赤坂蕗子が現れる。 彼女の成績は申し分のないものだったが、家庭環境は少々複雑。 彼女の母親は結婚せず、独身のまま蕗子を生んでおり、 現在は、祖母と母親と、女三人暮らしをしていた。蕗子を「大島教室」に送り込んだのは、その母・千明だった。千明は吾郎のもとを訪ねると、自分が立ち上げる塾に来てほしいと申し出る。そんな折、吾郎が在校児童の母親と密通しているとの手紙が学校に届く。吾郎は学校を去り、千明と共に「八千代塾」を開熟することになる。吾郎は千明と結婚し、蘭、菜々美という二人の女児を授かる。「八千代塾」も、「勝見塾」との合併で生存競争を勝ち抜いていく。また、吾郎は『ソホムリンスキーを追いかけて』を執筆し、その著書や講演活動等を通じて、広く世に知られる存在となった。そんな中、蕗子は母・千明の意に反して、小学校の教員になる。そして、吾郎と千明の間には、塾の指導方針を巡って決定的な亀裂が。千明は、進学塾への転進と自社ビル新設を実現すべく、吾郎から塾長の座を奪うが、同業者間の熾烈な競争と共に、蘭、菜々美の子育てにも悩まされることになる。その後、千明は私立学校の経営を目指すが頓挫。さらに、文科省が塾を学校の補完機関として容認したことで発生した騒動や、蘭が経営する塾が引き起こした問題に苦しむ中、病に倒れ、吾郎を再び塾長として迎え入れることになる。千明の死後、蕗子の息子・一郎は大学を卒業し、日雇いの派遣労働をしていたが、蘭の夫・修平から、彼が経営する高齢者向け宅配弁当サービスの手伝いを頼まれる。その際、一人の少女の勉強を見てやったことがきっかけとなって、経済的に苦しい家庭の子供たちに勉強を教える組織を立ち上げたのだった。 ***塾に関わるものから見た、50余年の教育界の変遷がとても興味深い作品。でも、千明については、その激し過ぎる考えや行動から、共感はしきれませんでした。そして、私がこの作品で最も印象に残ったのは、蕗子の次の言葉。 むなしいのは、これだけ改革、改革とふりまわされてきながら、 いっこうに成果が見えてこないことです。 あいかわらず教室には勉強についていけない子がいるし、 不登校児童の数もへらない。 校内暴力が落ちついたかと思えば、今度は陰湿ないじめ。 なにもかも学校のせい、無能な教員のせいだって叩かれて、 今じゃ教員までが精神を病んでいる始末です。(p.220)もしも、蕗子目線でこの作品が書かれていれば、もっと違った印象になったかも。
2018.04.15
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環を狙う二人組の男たち、それを人知れず打ちのめすリュウ。 男たちを差し向けたのは神崎梨世、その背後には曹国良。 加藤はリュウに、曹の徹底調査を依頼する。 そんな時、環は公園で修業に励む「天廻功」という宗教集団に遭遇する。 曹は、かつて移植手術を受けていた。 大陸で「天廻功」を弾圧し、彼らを臓器売買の供給源の一つとしていた彼は、 日本でも、崇たちを利用して、その活動を展開しようとしていた。 加藤は崇に、曹国良の正体とその狙いを告げる。そんな中、その「天廻功」の道場へと、環は導かれていく。そして、そこで教団の闇部を知ると、環は激しく反発。 急激な情動の発露が心拍数を上昇させるが、ペースメーカーが作動しない。 一方、崇は曹との対面に挑んだのだが…… *** 今巻は、「天廻功」というカルト集団が突然登場。その裏側で行われていた洗脳の実態は、様々な実例をモデルにしたものなのでしょう。 人間の弱さや脆さ、そして、それを利用しようとする人間の卑劣さが伝わってきました。それでも、そんなものに簡単に乗っかってしまうような環ではないと思いますけれど。 一方、桜田さんは、今回は話の展開とは直接関係のない言動に終始。それでも廣瀬が連絡してきた、加藤の亡き兄に関わる出来事は、これから展開するお話の中で、重要な位置を占めるものになりそうです。いよいよ、作品も佳境に入った?
2018.04.07
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ホリエモンと井川氏の対談を書籍化したもの。 井川氏とは、かつて大王製紙の会長を務めていた際に、 カジノで使った106億円余を、子会社から資金として借り入れ、 特別背任で懲役4年の実刑判決をくらったという人物である。 この二人の共通点は、かつて東大で学んでいたということと (ホリエモンは文学部中退、井川氏は法学部卒)、 刑務所での暮らしを経験したことがあるということ。 それが本著タイトルの由来である。そこで語られている刑務所内の話やビジネス会の夜の話は、一般世間の慎ましやかな生活しか知らない者にとっては、かなり現実離れした内容。刑務所内の話は当然のこととしても、二人の口から出てくる酒席や女性の話には、相当驚かされる。彼らは、限られたごく一握りの選ばれた人間なのだと強く思わせられる。だからこそ、強烈な個性で、常人ではなし得ないことをなしてきた。しかし、そこに共感を覚える人は、そんなにはいないのではなかろうか。カスタマーレビューの結果は、それを物語っている。
2018.04.07
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私が本著を読んでいる最中に、 「林先生が驚く初耳学!」で、本著のことが取り上げられていました。 林先生は、本著の内容に甚く共感されたご様子。 まぁ、確かに「そうだなぁ」と思える箇所は、随所に見られたのです。 弁当や食事は、必要以上に「手づくり」こだわる必要はないと思うし、 朝ごはんは、温かくなくても、パンでもシリアルでもOK。 経済的に許すのなら、家事の外注もありだと思うし、 掃除も毎日しなくてもいいし、大掃除も年末にする必要はないでしょう。タイトルにあるように「家事のしすぎ」が、日本を滅ぼすかどうかはともかく、精神的にはよろしくない。そして、それを負担するのが女性ばかりになっているなら、それは大いに改善すべきです。でも、本著を読んでいると、何だかとっても嫌な気分になってきます。日本の男性が家事をしないのは、日本の男性の怠慢故なの?海外の文化・価値観は、日本の文化・価値観よりも、どんな場合も優れているの?そんなことを言ってるつもりは、筆者にもさらさらないのでしょうが……私は、「第1部 完璧主義亡国論」よりも『第2部「片付けすぎ」が家族を壊す』の方が、普通に読み進めることが出来ました。著者は、こういったテーマを扱うべき方のように感じました。
2018.04.01
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本著に記されている様々な事柄は、 私自身にとってかなり衝撃的な内容で、目から鱗のオンパレード。 アメリカという国について、自分が何も分かっていなかったと痛感させられました。 今回、こうして本著を手にすることが出来て、本当に良かったと思います。 大統領選で、なぜトランプがヒラリーを破って勝利することが出来たのか、 ガキ使の「黒塗り」が、なぜ海外から想像を超える大問題として指摘されたのか、 それらの背景がよく分かりました。 国内政治の諸事情についての記述も、たいへん興味深いものでした。 *** そう考えると、アメリカにおける信仰の最大勢力と言えばキリスト教、 それもプロテスタントを指すことになる。 そして、宗教に熱心なのは 建国以来のプロテスタントの伝統を重んじるコンサバ共和党で、 逆に宗教から自由なのはリベラル民主党、というのが一般的な理解だ。(中略) だが、それは早計かもしれない。リベラルにはリベラルなりの信仰があり、 しかも、彼らはとても熱心なのだ。(中略) では、リベラルの信仰とはなにか。それは「人種間の平等」である。(p.19)「リベラル」とは何か?その真の意味合いを、実に端的に示してくれています。 人間の平等という主張は、大義名分を持ちやすい。 それに真っ向から反対するのは常識的には難しく、 実際に多くの真っ当な政治家はチャレンジすらしてこなかった。 そこを「逆張り」して、 表立っては誰も口にできなかった移民差別や女性差別を堂々と主張し、 泡沫候補から大統領に躍り出たのがトランプだったのだろう。(p.32)そして、次の記述により、なぜ、トランプが大統領になったかが明らかになります。 ところが、建前と本音のあまりの開きに、アメリカは、今、きしみはじめている。 リベラル信仰が行きわたったこの国は、本音ではおそろしいほどの差別主義だ。 その落差に耐えられない人々が、 そこに正面から切り込んだトランプ大統領を選んだ。(p.65)この現実や空気感を、日本にいる私たちは、感じ取ることが出来なかったのでしょう。日米における「ポリティカル・コレクトレス」格差もそのひとつ。 公立学校の教師は、偏見を持った人物であってはいけない。 公務員は、人種差別的発想をしてはいけない。 一見ごもっともな言説だが、一定の制限が許される「表現」に対して、 「内心」は絶対自由であることが憲法上の原則。 そこにも制限が及ぶとなると、これは逆に恐ろしい思想統制にもなる。(p.52)この部分は、かなり重要で重大な指摘だと思いました。「思うこと」や「考えること」自体が統制される……とても怖いことだと思います。 リーダーの資質というのは、その知的能力にはない。 知的に秀でた者をいかに巧みに使うかにある。 その意味で、ウォレンのリーダーシップは群を抜いていた。 ブレナンという抜群の理論家を自らの片腕に、 ウォレンは最高裁での議論をリードした。(p.85)劉備の例を引くまでもなく、これは正しい。あのアウグストゥスですら、そうなのだから。 古くからある血縁主義は核家族モデルという社会規範を作り上げた。 生殖補助医療の発達に伴って、 1990年代から意志主義が重要な役割を果たすようになった。 そして同性カップルの子育てが増えるにつれ、 2000年代以降は機能主義が注目を集めている。 このように社会の多様化とともに、家族の定義も多様化してきた。(p.153)これも考えさせられる指摘でした。「家族」という概念が、ここまで変わってきているとは……。 私達日本人の底には、人知を超えるものへの畏怖が根付いているではないか。 明確な信仰や言葉の形を取らないものの、長い歴史の中で、 自然への謙譲が育まれていったと考えても誤りではないだろう。 人間の理性を信じ、理想と正義を掲げ、民主主義を理解しない野蛮な国を折伏し、 ひいては自然まですべてをコントロールしようとする。 アメリカのリベラリズムは、我々にとっては、 建国から短い歴史しか持たない国ゆえの、独善と傲慢に映りかねない。 この感覚が、アメリカ民主党に対する 「正論を振りかざして、話を聞かない」という批判になり、 共和党へのシンパシーにるながるのではないか。(p.198)「正論を振りかざして、話を聞かない」。正論なので、正面切って反論しにくいものの、何か引っかかる。それを、どう具現化していくのかも見えてこない。「リベラリズム」というものに対して、私たちの抱く感情を上手く指摘しています。
2018.04.01
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