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震災の二日後(3月13日)は日曜日だった。その日食糧を手に入れようと出かけたけれどほとんどの店が閉まっていた。流通がストップし、商店は在庫を売りきってしまえば店を閉めるしかなかったのだ。 人が並んでいるのを見つけると何を売っているのかは分からずに、とにかく最後尾に並ぶ。そして売っている物の中から選んで買った。電気やガスが止まっているから、何もせずにすぐに食べられるパンを探したけれど、震災後2~3週間パンは全く手に入らなかった。パン工場が被災した上に、扱いが楽なパンは避難所でも重宝していたらしく、店頭になかなか並ばなかったのだそうだ。その日たまたま通りかかった街中の老舗のケーキ屋さんが開いていた。列もできていない。「何かあれば」と思って入ったら焼き菓子やクッキーがあった。仕方ないからパンの代わりに買おうとレジに並んだ。意外なことにショーケースの中には飾りがクリームと粉砂糖だけの、シンプルなリング型のホールケーキがあった。私の前に並んでいた30代位の男性がそのホールケーキを買い、店主に話しかけた。「今日、ケーキを売っていてくれてありがとうございます。今日は子どもの誕生日なんです。こんな日だからケーキは手に入らないとあきらめかけていました。きっと子どもが喜びます。ありがとうございます」と。その男性の言葉に店主は嬉しそうに笑った。後ろに並んでいた私もなんだかとても嬉しい気持ちになった。「こんな日だからこそ、ケーキを用意してあげたい」という若いお父さんの気持ちが痛いほど分かるからだ。ケーキに目を輝かせるお子さんの姿が目に浮かんだ。リュックを背負いケーキを大事に抱えて店を出る若いお父さんの背中に「頑張って!」と心の中で声をかけた。この大震災、小さなお子さんを抱えていたご家庭は本当に大変だっただろうと思う。でもそのお子さんが心の支えでもあったのだろうと思う。大切な人の笑顔を見たい、喜ぶ姿を見たい。人はそのために頑張っているのかもしれない。自分を大切に想ってくれる人がいること。大切に想う相手がいること。それはとても幸せなことなのだと思った。12月29日の時点で震災の死者は15844人、行方不明者は3451人。数字を見ると感覚がマヒしてしまいそうになるけれど、そのお一人お一人に、その人を大切に想うたくさんのご家族がいる。心からご冥福をお祈りします。
2011.12.30
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息子がこんな言葉を教えてくれた。 『人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える、2番目は住む場所を変える、3番目は付き合う人を変える。最も無意味なのは「決意を新たにすること」だ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。』大前研一さんの言葉だそうだ。この言葉を聞いて、口約束(決意)だけで何一つ実現できない今の政治家が頭に浮かんだ。決意することが無意味だとは思わないけれど、決意だけでは変わらないというのはその通りだと思う。『どれか一つだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的だ』と大前研一さんは続けている。一日30分でも一時間でも生活の中に取り入れて習慣にする。ひとたび習慣にしたことを頑張って毎日続ける。10年続ければ大きな違いができる。人生は一日一日の積み重ね。一日一日の時間配分が人生を作り上げていく。自分の人生を自分で描くということは、「何を取り入れ」「何を切り捨てるのか」を意識して毎日を過ごすことなのだと思う。今年もあと一週間。新しい年をどんな年にするかは自分次第なのだと思う。
2011.12.24
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「真面目で正義感が強い」という親譲りの性格を一応長所だと思っているけれど、この性格が時々苦しくなる。良いことをしているのに、義務感が先に立って、辛くて仕方がなくなる時がある。 そんな時心の中で確認する。「人生は楽しんだ者勝ちなのだ」と。そして「立派な人よりも楽しく生きている人になろう」と。表面上どんなに良いこと、素晴らしいことをしていても、心の中に不平や不満がいっぱいで、ちっとも楽しくないのであれば、それは何かが間違っている。何かを変えなければいけない。もちろん人生楽しいことばかりではないから、目の前にあることをどうやったら楽しめるのかを考える。やり方を変えたり、思い方を変えたり、思いつく限りの工夫をしてみる。場合によってはそのことから撤退することもある。たった一度きりの人生だから、自分自身がそれを味わい楽しむことが人生の一番目の意味だと思っている。
2011.12.17
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象印マホービン元副社長強盗殺人事件、歯科医師夫人失踪事件について報道されている。容疑者に関する報道を見て「またか」と思った。お金目当てで資産家を狙う事件の犯人像には共通する特徴があるからだ。この種の事件が報道されるたびに犯人の生育歴に注目しているけれど、この特徴に合致するケースはとても多い。 まず1)裕福な家庭に生まれている2)親の死後・あるいは親が事業に失敗した後経済的に困窮している3)本人にお金を稼ぐ能力がない親が裕福だからといって子どもが親と同じレベルの経済力を得られるとは限らない。死ぬまで親の資産で食べていけるのなら問題はないけれど、親の資産を食いつぶしてしまったらそれでおしまいだ。お金に窮すれば、普通の人なら「ほしい物を我慢する」とか「額に汗して必死に働く」とかするだろう。でも裕福な家庭で育ち、ほしい物がなんでも手に入った子どもには「我慢する心」が育っていない。しかも親に言えばいつでもお金が手に入り努力して自分で稼ぐ必要がなかったため、お金を得るために必要な能力や根気も育っていない。一定の年齢を越えた人が、子どもの頃から身に染みついた贅沢な生活のレベルを下げるのは簡単ではないし、自分の性格を変えることも簡単ではない。そういう人がお金に窮して手っ取り早い方法でお金を得ようとする。身近な資産家をターゲットにして・・・裕福であることで子育てはむしろ難しくなる。「誰かのお金をあてにしなければ生きていけないような人」にしてしまわないように、気をつけないといけない。
2011.12.10
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大阪のダブル選挙が終わった。故郷の選挙を私もずっと注目していた。 当初大接戦と予想されたけれど、蓋を開けてみれば「大阪維新の会」の大勝利だった。自民にも民主にも失望し、橋下元知事に多少の不安を感じつつも、「変えてくれる」という期待を込めて維新の会を選んだ大阪府民の気持ちがとても良く分かる。今回がっかりしたのは橋下候補へのネガティブキャンペーンだ。アメリカの選挙では盛んに行われるネガティブキャンペーン。相手の政策の欠点や人格上の問題点を批判して信頼を失わせる戦略だ。でも今回の橋下候補への攻撃は、本人の政策や人格に対してではなく出自に対しての中傷だった。橋下候補が幼い時に離婚し、小学校2年生の時に亡くなった父親についての報道だった。本人にはどうすることもできない問題への報道を知って、返って橋下候補を応援する気持ちになった。ネガティブキャンペーンは最も程度の低い戦略だと思う。日常生活でも似たようなことがある。例えばAさんがBさんの悪口を言うのを聞いた時、私はなぜだか、悪口を言われているBさんよりも悪口を言っているAさんに嫌気がさしてしまう。誰かの悪口を言っている時、人は醜い顔をする、醜い雰囲気を醸し出す。Bさんを貶めているつもりが、実は悪口を言っているAさんの心の醜さが浮き彫りになる。そういう人に心を開く気持ちにはなれない。いじめも同じだ。いじめという行為は「いじめている人の心の醜さ」を浮き彫りにする。相手から不利益を受けているわけでもないのに、ちょっと気に食わないからと人を傷つける。時には自分のうっぷんを、人を傷つけることで発散する。「いじめる」という行為は、「私は自分勝手な心、醜い心の持ち主です」と周りに宣伝しているようなものだ。人の悪口ばかり言っていて、気がついたら自分の周りには誰もいなくなっていた・・・悪口にはそんな怖ろしい力があるのだと思う。
2011.12.03
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