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編集者になったばかりの頃は、先輩や上司となる編集者が担当している書籍の編集を手伝うことになるわけですが、そうした経験を積んでいく中で、やがて、編集者として独り立ちする(自分の立てた企画の原稿が著者から入稿し、最後まで独りで編集作業を担当する)ときがやってきます。 一人の編集者が年間に刊行する書籍の数は、編集者としての経験年数や進行している企画の数などによっても異なりますが、 出版社によっては “最低でも一人で年間◯点は刊行すること” ということが言われているところもあると思います。もちろん、会社からノルマのように言われても、こればかりは相手があることですから、なかなか思うように運ばないわけで、だからこそ、著者に対する日々の原稿催促がとても大切になってきます。 ( 「来年は、この本とこの本を刊行しよう」 と、こちらが好き勝手に計画していても、著者を放っておいては、それは叶いません。) 私自身は、 編集者として独り立ちしてから、 平均すると常に5点くらいの編集作業が同時進行しています。 ただ、ここで言う編集作業は本の刊行予定日が既に決まっていて動いているものなので、 その他に、 著者が書き上げ途中の粗稿を読んでコメントして返すといったものまで含めると、それなりの点数が常に動いています。 そんなわけで、 (これは編集者としては当たり前のことですが) 編集作業をしながらも原稿催促を並行して行っているので、 “1冊刊行になると次の原稿が入稿する” という流れがずっと続いているような感じです。 (これから編集者になる皆さんも、こんな感じになるんだなぁということを頭に入れておいて頂ければと思います。) 正直言うと、日々このように数冊の本を並行して進めていて、あれもこれも読まなければならないという状況に陥ると、 「これは (この原稿や校正刷りは) ざっとだけ目を通せばいいかなぁ」 という “楽したい” という気持ちが起こってきてしまいます。 でもこれまで、私がその気持ちを何とか抑えてこれているのは、 「一度でも手を抜いたら、その時点で、編集者として終りである」 と心に強く思っているからです。 この気持ちが、楽な方に行きかけている自分を何とか引き戻して、支えているように思います。 こうした気持ちは、別に編集者に限らず、人が生きていく中で誰もが経験することだと思いますが、大変ながらも頑張って進めて、それが達成できたときには、その経験が次への糧になるものです。 ただ、ちょっと残念に思うのは、諺のように 「苦あれば楽あり」 とはならず、「苦過ぎれば、またその先に苦あり」 というのが、実際の編集者の仕事だったりすることです。 でも、だからこそ、編集者の仕事はやりがいがあって、面白いのかもしれません。
2010.07.31
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一時は時代を旋風し、街中の至る所で目にしたフリーペーパーも、企業広告の減少や読者離れなどによって、かなりの数が淘汰されてしまった感があります。 単に地元のイベント情報やお店の情報を掲載するのではなく、書店で売られている雑誌と同等レベルのフリーペーパーが登場した当時は、「これだけ読み応えがあって無料?」 と驚いたものですが、フリーを支えていたスポンサー企業の減少が、大きな痛手となっています。 ところで、将来、雑誌やフリーペーパーのように企業の商品広告が掲載された (商品にリンクした) 電子書籍というものが登場してくる可能性もあるかなぁと思っています (もしかしたら、私が把握していないだけで、すでにあるかもしれません) 。 皆さんもよく目にすると思いますが、出版社はこれまで、紙の本の場合には本の最後のページに自社広告 (既刊の本や新刊の情報) を掲載していたわけですが、他社の商品の広告を載せた例はなかったのではないかと思います (本のテーマそのものが、他社の商品を紹介するもの、というものはありますが) 。 しかし、電子書籍の特性を活かせば (ちょっと安易な例になりますが) 、小説の中で主人公が “〇〇駅前のカフェで一杯のコーヒーを飲む” といったシーンで、本文中の “コーヒー” をクリックすると、その広告が現れる (ホームページが現れる) といったものや、本の適当なページに、その本の読者層にマッチした商品の広告を入れるということも考えられます。 つまり、出版社側にとっては、“その本のターゲット (主要な読者層) にアピールしたいという商品を持つ企業に対して、広告掲載を促す” ということも可能ではないかと思っています。 紙の本の場合には、(重版の際に差し替えるということは可能であっても) 一度出版するとその後もずっとその形として残っていってしまうということや、著者が苦労して書き上げた作品が広告のオンパレードでは申し訳ない (作品が台無しになってしまう) 、ということもあります。 電子書籍でも作品の価値を大切にするということは大前提としてあるわけですが、“読者が作品を読んでいる間、常に端末を介してインターネットに繋がった環境にある” という特殊性を活かし、単に著者の作品を読むだけではなく、新しい読書のカタチを提案するということも考えられるのではないかと思っています。 もちろん、上のコーヒーの例ではないですが、本文中でリンクする語句の頻度が多くなると、読者が作品の内容に集中できなくなることも考えられますし、(仮に本のターゲットと商品のターゲットが同じだとしても) 自分の本に見知らぬ商品の広告が現れることに同意できない著者の方も多いと思いますから、こうした仕掛けをするためには著者への了解が必要なことは言うまでもありません。
2010.07.21
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新人の編集者にとって、自分が初めて企画した本の原稿を著者から頂く瞬間ほど嬉しいものはないでしょう。 自分にもそうした経験があったわけですが、 (もちろん、いつまでも新人の頃の思い出に浸っているわけにはいきませんが)次第にその思い出も薄れてしまっていることを感じます。 出版社に入社し、 編集者になったばかりの頃というのは、 (至極当たり前のことですが) 自分が企画した本の原稿がないこともあって、先輩や上司の企画した本の編集作業を手伝うプロセスを通して、編集者としての仕事を一から学んでいくことになります。 そうして何冊かの編集作業を経験し、次第に独り立ちができるようになってきます。 ただそれまでは、常に上の人の指示に従って仕事を進めなくてはならないこともあって、一日も早く独り立ちしたいという先走る気持ちと、(まだまだ独りでは不安な面があるという) 編集者としての自分の力不足に悩む日々が続くこともあると思います (自分もそうでした)。 そうしたこともあって、自分の企画としての最初の1冊目には、“これまでになかったような何か新しいことをしてみたい” という思いが湧いてくることもあると思います。 でも、これまでのスタイルや手法を自ら経験する (真似る) ことなしに、新しい発想が生まれてくることはないと思います。 1. まずは、先人たち (先輩や上司、他の編集者) のスタイルや手法を真似てみる。 2. 一度自分の中で消化してから、それに自分なりの工夫を加えてみる。 3. その経験を踏まえて、さらに新しいアイディアを加えてみる。 ・・・ということを繰り返す中で、次第に編集者としての自分のスタイルも確立してくるのではないかと思います。最初から新しいことを試みたいという前向きな姿勢はとても良いことだと思いますが、 それにはこれまでのスタイルや手法を経験してみる (真似てみる) ことがとても大切だと思います。 多くの人に、そして、多くの場面で取り入れられてきたスタイルや手法というのは、それなりに洗練されているからです。 また、人は経験を積むほど知らず知らずのうちにそうした経験に縛られて、新しいことをしようという気持ちが薄れてしまうということが言われますが、この点は、自分も含め、ある程度の経験を積んだ人たちが注意しなければならない (そうならないように意識して努めなければならない) ことだと思っています。
2010.07.13
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一般に編集者と言えば、出版社や編集プロダクションに勤務する編集者、あるいは特定の出版社には属さないフリーの編集者がいます。 この中で、フリーの編集者の方を除くと、多くの編集者は会社に属しているわけで、言うまでもなく、編集者も会社員 (あるいは契約社員) ということになります。 私自身も出版社の一社員であるわけですが、個人的には、会社に就職したというよりも、編集者という “職” に “就いた” という意味での “就職” という意識を持っています。 もちろん、だからと言って、 組織の一員として自分に課せられた役割を軽く見ているということではありません。 ただ、編集者という職種は、 “職に就く” という意味合いが高いのではないか、という感じはしています。 ところで、 いま電子書籍をめぐる一つの流れとして、 印刷会社や出版社が中抜きされ、 書き手と (フリーの) 編集者が手を組んで、電子書籍の販売を請け負う会社と直接に契約を結ぶような形が作られ始めています。 ここでの編集者の役割は著者の原稿の内容を商品と言えるレベルに高めることにあって、従来の編集者の役割と大きく異なるというわけではありません。 しかし今後は、従来の編集者の仕事をこなせる力を持ちながら、電子書籍の特性をよく理解している編集者は、これまでのフリーの編集者とはまた少し違った、“電子書籍の編集者” として独立するという新しいスタイルも考えられるのかもしれません。 いずれにしても、これからの時代は、 “与えられた情報を、 アウトプットするスタイルに合わせて適切かつ的確に編集できる職人” がますます求められてくるのではないかと思っています。
2010.07.07
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