吟遊映人 【創作室 Y】

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2011.07.21
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カテゴリ: 映画/TVドラマ

「謝ることなんて何もないぞ。君たちは十分ベストを尽くした。・・・次は私の番だ」

本作で思わず目を見張ったのは、“公安”の存在だ。
ずい分前に、法曹界に片足を突っ込んだ友人から、公安の凄さは訊いていた。
公安は、日本国家を守るための機関なので、警察組織からも独立し、その素顔をさらすことはない。
国家に対し、不穏な動きがあれば、たとえそれが内閣総理大臣と言えども監視のターゲットと成り得る。
電話は常に盗聴して分析し、暗号などを使った特殊な会話を24時間態勢で解析するのだ。
さらに、作中にもあったように、公安は世間の日常に溶け込んで生活している。
傍目に見れば、どこにでもある家族風景なのだが、実は何気なく町内に潜む要注意人物を監視するために、何年もかけて居住するのだ。

そんな公安の潜入捜査がクローズ・アップされたのは、何と言ってもオウム真理教の一件であろう。
だが、日本のCIAとも言える公安は、あまりドラマとしては成立しにくい。
とにかく全貌が明らかにされていないので、ほとんど想像の世界だからであろう。
それに比べると、SPの世界はドラマになり易い。
命をかけて要人を警護するという行為は、何やらアクション映画の王道たるニオイがプンプンする。

井上は警護課第4係のメンバーとともに、六本木ヒルズで行なわれている地雷撲滅キャンペーンの警護に当たっていた。
そんな中、晴れているのにこうもり傘を持つ不審なスーツ姿の男を発見。
すぐさま井上は、その男の追跡に乗り出す。
一足先に仲間の笹本が男に声をかけたところ、一目散で逃走。
井上は必死で追跡する。
一方、第4係の係長である尾形は、公安から目をつけられていた。

尾形はSPでありながら、何やら不穏な動きを見せていたのだ。
20110721b
「SP」は、フジテレビ系列で放送されていたTVドラマの劇場版である。
映画では、野望篇と革命篇の2部作があり、今回、吟遊映人は野望篇の方を鑑賞してみた。
主人公井上の役を、V6のメンバーである岡田准一が熱演している。
ルックス良し、演技良しで、まずまずの好評。

ラストはやや消化不良に陥りぎみだが、おそらく革命篇への動員を促すための効果であろう。
全体を通して、まずまずの作品であった。

2010年公開
【監督】波多野貴文
【出演】岡田准一、堤真一、香川照之

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.07.21 08:43:36 コメントを書く


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