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2015.11.01
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カテゴリ: 映画/TVドラマ
【相棒~劇場版3~巨大密室!特命係絶海の孤島へ】
20151101

「つまり自分たちの身は自分たちで守るしかないんですよ。そんな簡単なごく当たり前のことからどうしてみんな目を背けるんだ? 私は決して自分から危害を加えたりはしない。そこが決定的にテロリストとは違います」
「だとしても非合法兵器を持っていい理由にはならないでしょう?!」
「そんなことは分かっている!」


テレ朝の刑事ドラマはどれも定評があるものの、『相棒』もまた幅広い年齢層に支持されているようだ。
2000年に放送が開始されて以来なので、もう15年にも渡ってお茶の間で愛され続けているというわけだ。
今回の劇場版については、これまでどおり可もなく不可もなく、という感想に留めておきたいと思う。
もともと『相棒』は思想的にも左寄りで、何かと言うと自衛隊を敵視している。
特命係VS自衛隊という図式さえチラチラと見え隠れする。
国の防衛という行為を、まるで戦争への助走のように煽り立てるのもいかがなものかと思う。
世界常識からすれば、国防に力を入れるのは当然のことであるし、永世中立国と言われているスイスには、ちゃんと軍隊が存在する。
防衛あってこその賜物であることは周知のとおりである。

ストーリーはこうだ。

神戸はかつて特命係に在籍していた人物である。
用件を尋ねると、神戸は「馬に蹴られて男性が死亡した事件をご存じですか?」と聞いて来た。
その事故は、新聞にも小さいながら記事として載っていたので杉下は知っていた。
現場は八丈島を経由した小さな孤島で、某実業家の所有する鳳凰島だった。
その島では、元自衛官というキャリアを持つ集団が武装し、合宿生活を送っているとのこと。
さらには、生物兵器を製造しているというウワサもあり、特命係に事故の調査を依頼して来たのだ。
さっそく杉下と甲斐は島へ向かい、事故現場の検証を行った。
ところが不審な点がいくつか見つかり、杉下は事故ではなく殺人事件ではないかという疑念を抱く。
杉下は密かに鑑識課の米沢と連絡を取り、真相に迫ろうとしていた。

例によって杉下右京のクールでスタイリッシュな身のこなしは、キャラクターとして大成功である。
高度な推理力、洞察力、さらにはいかなる権力、圧力にも屈することのない正義と信念の持主という設定は、視聴者サイドの要求を充分に満たしてくれるものだ。

刑事ドラマとしての『相棒』はとても完成されたものであるし、万人が楽しめる作品だと思う。

だがもしも思想的なものを盛り込んで社会派ドラマへと転換するなら、もうひとひねりが必要だ。
平和を語る前に、日本を取り巻く世界情勢についても希薄だし、自衛隊の存在価値を否定するだけのものも表現されていない。
それならいっそ警察内部の汚職などを徹底的にドラマチックに仕立ててみたらどうだろう、定石ながら。
災害時に命を懸けて活動している自衛官の姿を見たら、この映画に描かれているような自衛隊への批判など、とうてい言えまい。


そこそこ楽しめるという意味ではおすすめだ。

2014年公開
【監督】和泉聖治
【出演】水谷豊、成宮寛貴、伊原剛志



相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
20081109
コチラ

相棒~劇場版2~
20120122
コチラ


20130124aisatsu





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最終更新日  2015.11.01 07:21:51
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