音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2019年04月19日
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カテゴリ: クラシック音楽


今回は短い演目なので、ダブルビルの構成。
舞台がイタリアのフィレンツェ繋がりで選択されたのだろうか。
お目当はツェムリンスキーの「フィレンツェの悲劇」
当ブログは彼のオペラや声楽曲を好きで、昔はジョルダンなどの指揮でよく聴いたものだ。
「フィレンツェの悲劇」はシャイーのデッカ盤を何回か聞いていたが、最近聞いていないので、復習がてら何回か聴いた。
ツェムリンスキーといえばシェーンベルクの先生で、分厚いサウンドが魅力だ。
始まる前にオケピットを見たら、二巻編成で、ホルンのみ6本という編成だった。
オケピットを見ていたらトロンボーン・パートに変わった形の楽器があり、調べてみたらチンバッソという楽器だった。

バルブ・トロンボーンでバルブはピストンかロータリー。
この時に使われていたのはロータリー・バルブの楽器だった。
参考
全体のサウンドはそれほど分厚くなく、いささか期待はずれ。
それに、緊張感があまり無く、どちらかというと能天気に聞こえる。
後半の決闘の場面になると、にわかに緊張した音楽になり、ワクワクする。
最後にビアンカ(斉藤純子)がシモーネ(セルゲイ・レイフェルクス)の剣の腕前を見て惚れ直すのだが、この後絞め殺されたのだろうか。
ドロドロした雰囲気はクルト・ワイルらしいが、あまり濃くない。
あまり声を張り上げて歌う場面が少なく、歌手の見せ場はあまりない。
商人のシモーネが歌っている時間が一番長いが、歌っているというより語りに近い場面が多く、最初はシュプレッヒ・シュティンメかと思ってしまう。
またヴィアンカの歌う場面はあまりないし、声があまり良くないので、余計印象が薄くなってしまった。
ヴゼヴォロド・グリヴノフ(グイード・バルディ)は良く通る声で及第点のでき。

ベッドとテーブル、そのほかには糸車が数台雑然と配置されている。
青を基調にした舞台は、凄惨な物語を暗示するような不気味さが感じられる。
必需品の双眼鏡を忘れてしまったが、座席が3列目の32番だったので問題はなかったが、キャストの細かい表情までは分からなかった。
また舞台に近すぎて、歌詞の表示と舞台を同時に観ることが出来なかったのは残念だった。
沼尻の指揮も温く、いまいちインパクトに欠けていて、面白さも半ばくらい。

ジャンニ・スキッキは全く期待していなかったが、これが聞きものだった。
アンサンブル・オペラなのだが、キャラクターがはっきりしている。
このオペラではラウレッタのアリア「私のお父さん」だけがやたら有名だが、音楽として、とても良くできていると思う。
「私のお父さん」はリサイタルなどで歌われるときは、いっぱしの大?アリアに聞こえるが、オペラの中で歌われると、それほどインパクトがあるとは思えない。
物語は傾いた机の上で繰り広げられるので、本やインク壺、ペン、天秤などの小道具が人間よりも大きく、メルヘンちっくな舞台だった。
演技もストップモーションを使うなど、とても楽しい演出だった。
衣装もカラフルで、演出に花を添えていた。
ただ、スキッキがサングラスに革ジャンというマフィアみたいな衣装は、この人物のイメージとちょっと違うような気がする。
歌手の中ではタイトルロールのカロス・アルバレス が圧倒的な声量と死んだブオーゾを声色を使ってコミカルに演じていて圧巻。
死人のブオーゾ役で有岡蔵人が出演していた。
プログラムには助演と書かれてあり、舞台を見てやっとわかったのだが、死体であることをいいことに、ほかのキャストに人形か何かのように粗末?に扱われていたのには同情してしまった。
沼尻の音楽は、無駄な伸び縮み等は無く、すっきりとしたもの。
オケもフィレンツェの悲劇より生き生きとしていたと思ったのは気のせいだろうか。
ということで、ジャンニスキッキがとても面白く、両作曲家の力量の差もまざまざと見せつけられた気がする。
ところで、観る前にyoutubeに プレトークの 模様がアップされていて、それがとても面白く、参考になった。
youtubeを利用するようになったのは芸術監督大野和士の意向だろうか。
2019/2020シーズンのラインアップを大野が説明する 動画 もアップされていて、それを見て新演出のチケットを予約してしまった。
今からとても楽しみだ。

新国立劇場 フィレンツェの悲劇・ジャンニ・スキッキ

アレキサンダー・ツェムリンスキー:フィレンツェの悲劇

グイード・バルディ:ヴゼヴォロド・グリヴノフ
シモーネ:セルゲイ・レイフェルクス
ビアンカ:齊藤純子

ジャコモ・プッチーニ:ジャンニ・スキッキ
ジャンニ・スキッキ:カルロス・アルバレス
ラウレッタ:砂川涼子
ツィータ:寺谷千枝子
リヌッチョ:村上敏明
ゲラルド:青地英幸
ネッラ:針生美智子
ゲラルディーノ:吉原圭子
ベット・ディ・シーニャ:志村文彦
シモーネ:大塚博章
マルコ:吉川健一
チェスカ:中島郁子
スピネッロッチョ先生:鹿野由之
アマンティオ・ディ・ニコーラオ:大久保光哉
ピネッリーノ:松中哲平
グッチョ:水野秀樹
ブオーゾ:有岡蔵人(助演)

指揮:沼尻竜典
演出:粟國 淳
美術:横田あつみ
衣裳:増田恵美
照明:大島祐夫
舞台監督:斉藤美穂

東京フィルハーモニー交響楽団

2019年4月14日 新国立劇場 1階3列32番で鑑賞





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Last updated  2019年04月19日 16時26分04秒
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