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bunakishike

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2019年05月07日
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カテゴリ: ジャズ

「Upward Spiral」(2016)以来のブランフォード・マルサリスの新作。
最近のブランフォード・マルサリスは耽美的な演奏が多く、熟成が進んで、腐敗寸前の果物のような危ない雰囲気を感じさせる。
反面、ジャズのガッツが不足しているようにも思える。
今回も同じ傾向かと思っていたが、予想はいいほうに裏切られた。
「Dance of the Evil Toys 」は最近のブランフォードの演奏では聞かれなくなった激しい表現と,虚無的な表情のコントラストが絶妙だ。
現在のブランフォードのジャズ界での立ち位置は分からないが、こういう激しいプレイを聴くと、「腐っても鯛」という言葉を思い出してしまう。
もっとも、来年には60歳になるわけで、衰えても何ら不思議はない。

カルデラッツオの「Conversation Among the Ruins 」はリリカルなナンバー。
あくまでも清冽で、耽美的でないところがいい。
遺跡の対話?というタイトルから伺えるような寂しさも感じられる。
アンドリュー・ヒルの「 Snake Hip Waltz 」はコミカルなワルツでモンクの作曲といっても、おかしくない。
ブランフォードの火の出るようなソプラノ・ソロが聞きもの。
「Cianna」は、カルデラッツオ作のラテン・バラード。
曲自体は悪くはないが、まったりとした感じで、他の曲に比べると刺激が少なく、物足りない。
エリック・レビスの「Nilaste」は半音階的なメロディがオーネット・コールマンの作品を思い出させる。
ブランフォードの「Life Filtering from the Water Flowers」はこのアルバムのハイライト。
悲しみを帯びて耽美の極致を行くような演奏で、今にも崩れ落ちそうな浪漫の香りが感じられる。
キース・ジャレットの傑作「Death & The Flower」(impulse)の雰囲気によく似ている。

最後の「The Windup 」は「ビロンギング」のキース・ジャレットの曲。
テーマの直後からのカルデラッツオの火の出るような凄まじいアドリブが素晴らしい。
後半はブランフォードの激しいアドリブが延々と続く。
最近のアルバムに物足りなさを感じていた管理人としては、久しぶりに満足のいく演奏が聴けて、とても嬉しかった。
カルデラッツオ以外ではジャスティン・フォルカーのパンチの効いたドラムスが印象に残った。

最近では珍しいことだ。

Branford Marsalis / The Secret Between the Shadow and the Soul

1. Eric Revis:Dance of the Evil Toys
2. Joey Calderazzo:Conversation Among the Ruins
3. (Andrew Hill:Snake Hip Waltz
4. Joey Calderazzo:Cianna
5. Eric Revis:Nilaste
6.Branford Marsalis: Life Filtering from the Water Flowers
7. Keith Jarrett):The Windup

Branford Marsalis (Ts, Ss)
Joey Calderazzo (P)
Eric Revis (B)
Justin Faulkner (Ds)

Recorded May 28-30, 2018 at Alexander Theatre at Monash University, Clayton, VIC Australia





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Last updated  2022年04月13日 18時08分49秒コメント(0) | コメントを書く
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