音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2019年11月19日
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カテゴリ: ジャズ

ゴードン・ジェンキンスの ビッグ・ファット・バン ドが久しぶりに新作をリリースした。
現在メディアとしてはCD-Rでの流通のみで、CDになるかどうかは未定らしい。
このアルバムを知ったのはspotifyをチェックしていた時で、配信が先行したことになる。
このバンドは久しぶりに聞いたが、昨今ビッグバンドの経営がますます困難になったにも関わらず頑張っている姿を見られたのは嬉しい。
一聴、トランペットのこれでもかという、キレかかったプレイが目立つ。
その中で、気に入ったのは「The Buddy Complex」
タイトルからうかがえるように、バディ・リッチへのオマージュ的作品。
彼のビッグ・バンドで演奏された曲をいくつか集めたもので、最初と最後に「チャンネル・スイート」のフレーズが断片的に使われている。

正攻法の演奏で、とても楽しめる。
当ブログの希望としては、この曲の中間部のゆったりした部分を聴きたかったが、そこがなかったのは少し残念だった。
サマー・タイム以外はグッドウインの手になるナンバーで、いい曲がそろっている。
一曲目の「T.O.P. Adjacent」はバリバリのファンクナンバー。
速いテンポで、驀進する。
エレキベースとベース・ドラムが少しうるさい。
特にベースドラムはほかの曲でもバランスが悪く、ウザい。
タイトルチューンの「The Gordian Knot」(ゴルディアスの結び目)はドラマの音楽みたいな感じで、ミステリー風で、ユーモラスでもあり、ありなかなか面白い曲だ。
「ゴルディアスの結び目」は有名な神話で、長年だれも解けなかったゴルディアスの結び目をマケドニア王アレクサンドロス3世が剣で一刀両断にしたという話。( wiki )
オーソドックスなビッグバンドナンバーで他の曲がフュージョン方面に傾いているのに比べると、安心して聴くことが出来る。

「Lost in Thought」はミディアムテンポで、静かではないが、ぐいぐいと迫ってこないのが救われる。
少しうるさいが、都会の夜のしじまを感じさせる音楽。
アンサンブル主体のアレンジだが、ハーモニーが分厚く、少し押しつけがましい感じはする。
ソプラノやフリューゲルのソロは優れていて、ピアノもアコースティックなのがいい。
「The Incredible」はディズニー映画「Mr.インクレディブル」の音楽。

この映画は見ているが、音楽は全く印象に残っていなかった。
サスペンスとユーモアを感じさせる音楽で、なかなか面白い。
トランペットのハイノートが炸裂する。
「Sometimes I Rush」は急激にアチェレランドする場面が何回もあり、ちょっと煽りすぎの感じがして、あまりいい印象ではない。
ソロはファンキー色が強いが、どれも優れていて、メンバーの水準の高さがうかがえる。
一曲だけボーカルナンバーがあり、 バンジー・ガン という白人の女性歌手が歌っている。
スタートレック・ビヨンドやスターウォーズ・ローグワンなどに参加しているようだ。
ソウルっぽい歌で、アドリブはなし。
テンポの速い曲が多いので、こういうゆったりした曲があると、一息つけるのがありがたい。
グッドウインのピアノ・ソロから始まる「Sunset and Vine」はピアノ・トリオ主体の演奏。
これもサスペンス調ではあるが、軽快なメロディーと軽妙なフレーズで、なかなかしゃれた味わい。
トロンボーン・ソロも優れている。
但しここでもバスドラムの音がうるさいのが惜しい。
「Deja Moo」はエレキ・ギターが大きくフィーチャーされている。
コミカルなメロディーで、西部劇時代のアメリカ南部の雰囲気が味わえる。
シンセでヴァイオリンの音を模しているところもな、かなか気が利いている。
こういう曲は、他のバンドでは聞けないものだろう。
当ブログのようなこだわりがなければ、エンターテインメントに徹した優れた音楽であることは間違いない。
録音はだいぶ加工されていて、ビッグバンド本来のサウンドからは、かけ離れている。
昨今のビッグバンドのサウンドは多かれ少なかれ、こういう傾向のサウンドが中心的だが、出来れば生音に近い音で、聴きたかった。
理由はわからないが、解放された気分になれないのだ。
この項を書いていて調べたら、グラミー賞は数年前からチャンス・ザ・ラッパーなどの活躍により、ストリーミング配信限定の楽曲やアルバムも対象になっているようだ。
そうすると、軽量級とはいえ、グラミー賞にノミネートされてもおかしくない。


Gordon Goodwin's Big Phat Band:The Gordian Knot
(Wingood Music Productions MOC101819)24bit 96kHz flac


1.Gordon Goodwin:T.O.P. Adjacent
2.Gordon Goodwin:Don't Blink
3.Gordon Goodwin:The Gordian Knot
4.Gordon Goodwin:Kneel Before Zod
5.Gordon Goodwin:Lost in Thought
6.Michael Giacchino(arr. Gordon Goodwin):The Incredibles
7.Gordon Goodwin:Sometimes I Rush
8.George Gershwin(arr. Gordon Goodwin):Summertime
9.Gordon Goodwin:Sunset and Vine
10.Gordon Goodwin:Deja Moo
11.Gordon Goodwin:The Buddy Complex

Gordon Goodwin (ts,ss)
Eric Marienthal, Sal Lozano, Brian Scanlon, Jeff Driskill, Kevin Garren, Jay Mason(ww)
Wayne Bergeron, Dan Fornero, Mike Rocha (trk 3-6,8,10), Willie Murillo (trk1,2,7,9,11), Dan Savant(tp)
Andy Martin, Charlie Morillas, Francisco Torres, Craig Gosnell(tb)
Rhythm: Andrew Synowiec (g)
Kevin Axt (b)
Ray Brinker (ds)
Joey DeLeon (perc)
Vangie Gunn(vo)





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Last updated  2019年11月19日 10時33分08秒
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