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2006年01月09日
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今日は、「成人の日」である。
成人の日 が15日でなくなったのはいつからだったか・・と思い調べてみたら、
2000年からだったようだ。
しかし、融通がきかなくなっている私の頭は、
まだ「成人の日=15日」から離れられず、
本州に住む甥が成人だったことを思い出し、先週末に慌ててお祝いを送った。
実家で成人式を迎える甥には、ギリギリセーフでお祝いを届けることができた。

実は、「成人式」という言葉を聞く時、
私の心にはチクリと針が刺さるような気がする。

私は成人式には出席していない。
というか、外出できない状態にあった。
今の言葉でいうなら、「ひきこもり状態」だった。
つまり、私の55年の人生の中では最悪の状態だったといえる。
この時期のことについてはいつか書きたいと思うのだが、
何度も書き始めては最後まで書けずにいる。
卒業していないわけではない。
引きずっているわけでもないと思う。
しかし、当時のことを思い出そうとすると、
心が騒ぎ当時の辛さがフラッシュバックのように甦ってしまう。
それに、当時の精神的混乱のせいか、

消えている記憶、強化され変質している記憶、美化された記憶、
それらが入り乱れているような気がするのだ。

はっきり言えるのは、あの時期は私にとって
大人になるための「さなぎ状態」だったのだろうということ。
固い殻で全身をガードし、その殻の中で自分を追い詰め、

自分の存在を消したいと思っても、
若い体は食べ、排泄し、呼吸をし、どうしても自ら枯れようとしなかったこと。
その時期が私にとって最悪の状態であったから、
その後の多少の苦労や悩みも、「あの頃と比べたら」と思いながら生きてこれたし、
実際、いつもあの頃よりは楽しいことが必ず見つけられた。
あの時期は、本当に楽しいことなんて受け止める感受性はぶっ飛んでいた。

そう思うと、私の成人はやはりあの頃だったのだろうと思う。
誰でも、それぞれの形で大人になってゆくのだ。
今年の成人の人たちの中にも、かつての私のように真っ暗闇の中にいる人もいるだろう。
しかし、それはその人が大人になるために必要なことなのだ。
絶望するのだけは少し先延ばしにして、
とりあえず今日を生きてください。







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最終更新日  2006年01月09日 09時52分20秒
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