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. 家の玄関に立ち、前の道の左右を慎重に確認する利江。利江 ( 今だわ。 ) 素早く家の前から、最初の路地まで移動する。 そして路地から顔を出し、その両方向を確認する。利江 ( 大丈夫。 ) 後ろと進行方向も確認しながらその路地を曲がって、垣根、電柱、建物などをうまく 利用しながら少しずつ 居酒屋 華夢on を目指す利江。 時折、シルバーの防菌防護服を着た二人連れの姿を、遠くの道を横切るのが見える。利江 ( よし。 ) まるで追跡する刑事か、忍者さながらの行動。 時折、身を低くして屈むように前進する。 突然、一つ後方の角から、シルバーの防菌防護服を着た二人連れが現れた。 素早く電柱の影に身を隠す利江。 その瞬間、利江の横から、 『ミャーオ!』利江 「き( ゃっ・・・・ )」 慌てて手で口を押さえる。防菌防護服隊員 「なんだっ!」 一人の隊員がこちらを見たっ! 『ミャーオ!』防菌防護服隊員 「なんだ、野良猫かよ。」 「おい、行くぞ。」 息を殺して冷や汗を掻きながらその二人が再び路地に消えるのを待つ。 無事にやり過ごした後、塀の上で座っていた猫に、利江 ( 脅かしちゃダメよ。 あっ、私がおどろかしちゃったのかな♪ ) と笑顔で猫ちゃんの頭を撫でながら心でつぶやいた。 『ミャ~オ♪』 返事とも取れる猫の鳴き声を後に、その路地から離れるように再び 忍者 のように、 先に進む利江であった。~ ~ ~ 自販機横の日陰に、ペタンと座り込み考えているゆうすけ。ゆうすけ ( まず一つ目は工場での特務機動隊。 間違いなく通報は組織のやつらだ。 現地に駆けつけたのは恐らく本物の機動隊だろう・・・・。 ここでは、なぜ警察ではなく機動隊、それも政府直下の特務隊が動いたかってこと。 本物だとしたら、直接政府に連絡して部隊を動かしたことになる。 政府の誰かと繋がっているか知人でもいるってところか・・・・。 それも相当上の地位だな。 二つ目、 射殺される現場から逃げた訳でもないから、逃亡にはならないだろう。 だけど、その射殺ってのがおかしい・・・・。 それをおかしくないように考えた場合、 事実を闇に葬り去るのであれば、武器使用に関して極秘で進められる特務機動隊は うってつけって訳だ。 つまり政府から指示を受けた部隊は、直接単独で動いたことになる。 テロと同等と言っていたな。 武器使用、事実の隠蔽(いんぺい)は流れる動きだ。 すると、この件は後を引かないかもしれないぞ。 そして三つ目、 突然謎のウイルスにより、ひとつの街が閉鎖。 それも我々の住む街だ。それらの事が偶然にも同日同刻にと考えられる。 もし、偶然で新種のウイルス発生ならそれはそれ、これはこれとなる。 だが、戦闘員が絡んでいたのだから偶然じゃなく、意図的に行われたと仮定して みよう。 事件の発生場所は、国立病院だ。 国立・・・・ 国立・・・・!? )自衛隊員 「おぃっ、そこの小僧!」 突然、ゆうすけに話しかけて来たのは、迷彩服を着た自衛隊員数名。ゆうすけ 「ん・・・?」 その声に振り向くゆうすけ。自衛隊員 「こ、こいつ! 空港の時に居た二人組の小僧の片割れだぜ!」ゆうすけ !!自衛隊員 「おいっ、捕まえろ!」 その場から逃げるべく立ち上がった瞬間に、あっという間に取り押さえられてしまった ゆうすけ。ゆうすけ 「くそっ、放せ! おまえら戦闘員だなっ!」 腕を掴まれ、もがくゆうすけだったが、謎の戦闘員スペック-1数人の力では 成す統べが無い。自衛隊員 「ジタバタするな、連れのもう一人はどうした。」 チラっとこういちの寝そべるベンチを見てゆうすけ、ゆうすけ 「今日は会ってないよ、まだ自宅で寝てるんじゃないのか・・・?」自衛隊員 「そうか、ならおまえだけでいい。」 そう言うと、ゆうすけのみぞおち目掛け、ドスン と一発放り込み、 『うぐ・・・』 一瞬で気を失うゆうすけであった。~~~ ~~~ ~~~ 『う~~ん・・・・』 徐々に意識を取り戻すゆうすけ。 まぶたが少しずつ開いて行く。 薄暗い中に居るようだ。辺りは水を打ったような静けさ。 まず目に入ったのは、横になった扉。扉の左にはガラスの窓が付いており、その窓には 鉄格子に見立てたパイプが横に何本も走ってるのがぼんやりと見えた。 ふと我に戻り、うつ伏せで顔を横に向けた姿勢から、徐々に身体を起こし始めた。 シャーー 『うっ』 突然、後ろのカーテンが開く音がしたかと思うと、外の日の光がランランと部屋に 差し込んだ。 眩しすぎて、一瞬視界が真っ白になるゆうすけ。??? 「坊主、気が付いたか。」ゆうすけ 「こ、ここは・・・」 まだ視界が利かず、だれと会話しているのか、どこにいるのかも分らないゆうすけ。??? 「ここは精神病棟の一室だ。」ゆうすけ 「精神病棟・・・・病院か・・・・」 再びぼんやりと視界が戻ってきた。 辺りをゆっくりと見回すゆうすけ。ゆうすけ 「病室か・・・・ おまえは?」??? 「正義の味方・・・・じゃなくてすまねーな。」 窓際のイスに座ってゆうすけに話しかけてきた男がつぶやいた。 -つづく-第162話 厳戒令 5 へ(もうあかんです・・・・@.@) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月28日
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.住人 『ここから出せーーー!』 『私達を見殺しにするつもりかっ!』 もの凄い血相で怒鳴りちらす住人。防菌防護服隊員 「政府の方針です。 みなさんをここから出す訳には・・・・」住人 「柵を隔ててここもそこも変わらないだろっ!」 「おれ達はなんともない!」防菌防護服隊員 「検査方法を今検討中です。 内容が決定されるまでしばらく辛抱して下さい。」 懸命に説得する隊員達であったが、中には後方から投石する住人も現れた。 手のひらに入る程の石が、いくつもいくつも投げ込まれて、 防菌防護服隊員やトラックに当たっている。 それを見かねた一人のシルバーの防菌防護服隊員が、トラックを見て手を上げた。 すると、シルバーの防菌防護服隊員が透明な強化合成樹脂製の盾を片手に、 トラック後方から何人も出てきた。 鉄の扉を通り、エアシャワー室を通過し、住人とモメている地点に向かっていく。 そして、住人側との境界線最後の扉を開けて中に入り、 盾を住人に押し付けて後方に押し下げ始めた。 尚も反抗する住人に対し、盾を持つ数人の防菌防護服隊員達は、殴る、蹴るの実力行使で 住人の沈静化を図り始めた。 それを見たゆうすけ、ゆうすけ 「行くぞ、こういち!」 ポスト横から駆け出そうとした時、こういち 「待って。」 ( ゆうすけのズボンのベルトを掴んで引き止めた。)ゆうすけ 「なんだよ。」こういち 「あいつらだ、組織の戦闘員は。 住人と接触した時に、[気]が強くなって分ったよ。 それに、殺すつもりで殴ってはなさそうだし。」ゆうすけ 「そ、そっか。 やつら、普通に機動隊として活動しているのなら、まっいっか・・・。 今俺たちが出てって、万が一また拘束されるのも困るしな。」 そのひともんちゃくの間に、一人の住人が高さ 5m は有りそうな柵を登り始めた。 柵の上部は敷地内に向かって角度が付いており、先端付近には有刺鉄線が何本も 走っていた。 スルスルと柵をうまく登りつめ、乗り越えようと先端付近まで到着した住人が突然、 ビリっ うわっ~ 悲鳴を上げて落下し、地面に叩き付けられた! 彡ドサ防菌防護服隊員 「乗り越えようとしても無駄だ。 先端部分には電気が流してある。」ゆうすけ 「だとよ。」こういち 「そんな事までしなくていいのに・・・・」ゆうすけ 「得体の知れない菌を拡散しないためには、政府としては止むを得ない部分だろうな。 [大]を生かして[小]はなんたらさ。 それに電気は電圧が 100v 程度ならビリっと来るだけだから、落ちて骨折程度の 被害さ。」 急に腕を組んで考え始めるゆうすけ。ゆうすけ ( それにしても不自然だ。 なんで組織の戦闘員が機動隊の中に居るんだ? それも対応は至って普通だし・・・・・ )こういち 「警察が組織から買った訳でもないだろうしね。」ゆうすけ 「そこだ。 普通に紛れ込んでいるのなら、何か目的があるはずだ。 でも住人を殺すでも無く・・・・ 何か他に理由があるんだろうぜ。 ちょいと探ってみる必要がありそうだ。」こういち 「うん。」~ ~ ~ 二階から降りてきて、ダイニングで TV を見ていた父に、利江 「お父さん、私、お姉さんの所に行って来る。」利江 父 「外出禁止なんだぞ。」利江 母 「そうよ、それに万が一ウイルスに感染でもしたら・・・・」利江 「そうなんだけど、 外では殺菌剤を撒いている訳でもないから室内も外も変わらないわ。 ここに居ても・・・・ ねっ、行ってくる!」利江 母 「まったく・・・・」利江 父 「一度言い出すと聞かない娘だから・・・・ 気をつけて行って来るんだぞ。」利江 「ありがとう、パパ、ママ♪」~ ~ ~ 戦闘員の居た交差点を通り過ぎ、禁止区域の柵と平行した道路を歩くこういちと ゆうすけの二人。 突然、こういちが片ひざを付いて座り込み、目頭を右手の指で揉むしぐさを始めた。ゆうすけ 「おっと、急にきたな・・・・・」こういち 「すまない、ちょっと横になり・・・・」 言いかけたまま、横にゴロンと寝てしまった。ゆうすけ 「ハードな日々が続いたから・・・・・」 よっこらしょとこういちの腕を肩に乗せ、フラフラしながらその道路から離れるように 歩き出すゆうすけ。ゆうすけ ( こいつの身体、人並み外れている分たっぷりと休まないとダメなんだよな。 昔から、そうだったから・・・・・ にしても、今回の一連の出来事では今になって・・・・ 以前よりは持つようになったか・・・・・ ) こういちを昔からよく知るゆうすけ。睡魔が襲うことには慣れていたようだ。 フラついてはいるものの、しっかりとこういちを運んでいる。 こういちは、早くもゆうすけの隣でどっぷりと熟睡 してしまっていた。ゆうすけ ( どこか近くの公園で休ませよう。。。 )~ 街の中の小さな公園。 周りはビル街、そしてアスファルトの道路に囲まれて、道路近くには背の低い植樹が なされていた。 スベリ台、一人用ブランコが2席並んでいる程度の広さ。 今ここで遊ぶ子供の姿、監視する大人の姿などは見当たらず、 人っ子一人いない寂しい状態。 そこへフラフラとした足取りで入り口の低いポールの間を抜け、 こういちを背負ったゆうすけが入ってきた。 手頃なベンチを見つけ、そこへこういちを横に寝かせつけた。ゆうすけ ( ふぅ~、やれやれ、やっと一息つける。 スポーツドリンクでも買って来るか。。。 ) 汗だくの顔をTシャツのお腹の部分で拭い去る。 公園の外を見渡し、近くの自動販売機に目をやるゆうすけ。ゆうすけ ( こいつの分はまだいいや。 当分は起きないだろうしな。 ) ベンチの横から歩きだす。 夏の日差しがビルのガラスに反射して、汗だくのゆうすけを眩しく照らしている。 顔に手を当て日差しを遮る。 公園に立ち並ぶ木々からは、せみの大合唱が高らかに鳴き響く。 ミーンミンミンミン ツクツクボーシ ツクツクボーシ イ-シシシ オーシンツクツク オーシンツクツク オーシンツクツク オーシンツクツク オーシンツクツク オーシンツクツク ヒッ!? カイーヨ カイーヨ カイーヨ ヒィィーーーーゆうすけ ( もうすぐ学校も始まるってのに、この騒動じゃそれも危ういな。 ) 自販機の前に立ち、小銭を投入。ボタンを押して出てきたペットボトルタイプの スポーツドリンクを下の出口から取り出す。 キャップを捻って蓋を開け、一気に半分ぐらいを飲み干した。ゆうすけ ( プハァ~、生き返るぜ。 さて、こういちがあの状態だと、動きが取れねぇ。 この間に今日の出来事を少し整理しないとな。 ) その場にしゃがみ込んで、物思いにふけ始めるゆうすけであった。 -つづく-第161話 厳戒令 4 へ(正義の味方・・・・じゃなくてすまねーな) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月26日
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.利江 『・・・・お姉さま』和恵姉さん 『大丈夫よ、心配しないで。 表には出ないでしっかりと戸締りだけはしておいてね。 ニュースを聞いて状況を把握して頂戴。』利江 『分りました。』 電話で連絡を取る二人。利江 『お姉さん、こういち君は・・・?』和恵姉さん 『今日はやつらの工場に向かったから。』利江 『そうですか。 無事なんですね。』和恵姉さん 『とにかく状況が進展するまでは外には出ないでね。』利江 『はい。』 ピッ利江 父(校長先生) 「こういち君は無事だったのかね?」利江 「うん、市外に出ていて大丈夫みたい。」利江 母 「それにしても外に出られないのは困ったわね。 食料が数日で無くなってしまうわ・・・・」利江 父(校長先生) 「この街全体がそんな状況だろう。 仕事もそうだが、食料もしかり・・・・。 政府の対応を待つしかなかろう。」 ここは利江の自宅、一階のダイニングでの会話。 こういちの無事を確認し、ほっとしている利江。 一人階段を駆け上がり、二階の自分の部屋に戻った。 白い壁紙で六畳の部屋は、女の子らしいピンクのカーテン、 本棚には一輪の花も飾られていた。 片隅にはバスケットボールが転げている。 白のタンスときちんと整頓された勉強机が目に入る。 壁際には淡い水色の布団カバーが敷かれたベッドが置かれており、その上でゴロンと 横たわる。 おしゃれなカーテンの掛かる出窓から差し込む日差しが眩しい。 その窓の外では、出歩く人の無いかんさんとした街の姿。 時折、シルバー色の対菌防護服を着用した二人組が道路を横切っていくのが見える。利江 「得体の知れないウイルスかぁ・・・・」 つぶやいた後、枕元に置いてあったリモコンを手にし、 本棚に収納されている14型の小さい液晶 TV のスイッチをいれる。 画面では、緊急生中継 と題して街の境界線からリポーターが状況を放送していた。 境界線付近では、自衛隊の封鎖状況、防菌服を着た人の出入り、そして渋滞する道路状況 などが映し出されている。 カメラはスタジオに戻り、メインキャスターと解説者が今までの経緯を説明し始めた。利江 ( あの病院で起きたのが発端ってことだけど、ウイルスって、突然そこで現れるもの じゃないわよね。 持ち込まれた・・・・ってことでしょうけど、その宿主のたどった移動経路では、 発症した人はいないのかしら・・・・。 TVでは病院での出来事ばかり。 それにしても、防菌服着た人達って、ただ見回りしているだけ? なにか消毒液を噴霧するとかしないの・・・? )『市民の皆さん、 現在、正体不明のウイルスがこの街で発見されました。 発症者はいずれも死に至っており、現在も菌の種類は特定出来ておりません。 原因追究とその対処がなされるまでは、ご自宅、職場からの一切の外出を禁止して 下さい。 感染しますと、現状では対処できません。 窓、扉をしっかりと閉めた上、ご自宅、職場から出ないようにして下さい。』 路上を赤灯 を点けた機動隊のトラックが巡回し説明しているようだ。 大きなスピーカーを介して市民に伝えていた。利江 ( 新種なのかしら・・・・ 特定するのって時間掛かるのね・・・・ワクチンってすぐには・・・・ 出来ないわよね、なんだか不安・・・・ いつまでこうしていればいいの・・・・? ) ベッドに横たわりながらなす統べも無く、あれこれと想いにふける利江。 その後は、ただ ぼ~っ としながら TV を見つめているのだった。~ ~ ~美咲先生 「これからどうすればいいのかしら・・・・」 お店のカウンターのイスにひとりポツンと座り、肘を付いて顎を手で支える姿勢で、 ぼー然としている美咲。 奥から和恵が出てきた。和恵姉さん 「どうすることも出来ないわね。 今は成り行きを見守るしか・・・・」 その後の政府の報告によりますと、感染者と死者の新しい情報は今のところ 入っていないとのことです。 まだ予断をゆるさない状況が続いている現場からお伝えしました。美咲先生 「あんなこと言ってるけど、なんにも調査してないんじゃない・・・? ここへだって誰も調査や状況を調べに来てないのに・・・・」和恵姉さん 「言われてみれば、何か対応の動きが妙だわね・・・・。 閉鎖はめちゃくちゃ早かったみたいだけど、閉鎖した区域の中は放置されたまま のように感じるわ・・・・。」~ ~ ~こういち 「なぁ、おいら達って追われているんじゃなかったっけ?」 境界線の柵のある道路の反対側を、柵に沿って歩く二人。ゆうすけ 「そうなんだよな。 なんか連携が取れて無い感じ・・・・ あのおまわりさんだって、交通整理の誘導に一生懸命だよ。 ウイルスの発生のお陰で、おれたち野放しにされてるのかな・・・・」 こういち 「ゆうすけっ!」 突然、こういちがゆうすけの手を引いて、大通りから路地に引っ張り込んだ! よろけながら、ゆうすけ 「どうしたんだよ、急に!」こういち 「次の交差点に置いてあった自衛隊のトラック付近に、 組織の戦闘員の[気]が複数・・・・。」ゆうすけ 「なんだって !? 」 交差点路地の角にある郵便ポストの物陰から、次の交差点方向をそ~っと覗くゆうすけ。 その視線の先では、交差点近くの境界線の柵側に自衛隊のトラックが2台置いてある。 トラックの間には、区域を仕切る柵の切れ間が有り、シルバー色の対菌防護服を着用した 数人がその切れ間に取り付けられている観音開きの鉄の大きな扉の監視を行っている。 扉の敷地内には、小型のエアーシャワー室が施されており、滅菌に使用しているので あろう。 出入りするシルバー色の対菌防護服を着用した人達が使用しているようだ。 更にその敷地側には再び柵が設けられており、その柵の前では大声で怒鳴る住民数十人と 対菌防護服を着た十数人が対立していた。 交差点の敷地の反対側はもう市民の人影が少なく閑散としており、報道の中継車と その関係者の姿、そして自衛隊の迷彩服を着た人の姿が見れるだけだ。ゆうすけ 「どこにも "らしき" 人影は見当たらないなぁ・・・・」 こういちも一緒に覗く。ゆうすけ 「あの柵の中の住人の中にか?」こういち 「ちがうよ、トラック付近。 今もそうだよ。」ゆうすけ 「だって・・・・」こういち 「トラックの中・・・か、あのシルバーを着た監視している人だ。 [気]が弱くてあの辺り・・・程度しか・・・」ゆうすけ 「おい、そのどっちでも自衛隊関係者の中にいるってことになるぞ!」こういち 「じゃ、そうなんじゃない?」ゆうすけ 「どういうことなんだ・・・・」 -つづく-第160話 厳戒令 3 へ(オーシンツクツク オーシンツクツク ヒッ!? カイーヨ カイーヨ カイーヨ ヒィィーーー) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月23日
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.美咲先生 「和恵ーー!」 大声で叫びながら 華夢on に入ってくる美咲。 身支度の途中で奥から出て来る和恵。和恵姉さん 「一体どうしたの? 昼間から大声で・・・・」美咲先生 「大変なのよ!」和恵姉さん 「だからどうしたの・・・?」美咲先生 「ハァ、ハァ、ハァ・・・・ 外に・・・・」和恵姉さん 「そう慌てずに・・・・水でも飲んで、落ち着いて頂戴。」 ジャーー キュ。 蛇口で水をくんだコップを差し出す和恵。 ゴクゴクゴク・・・美咲先生 「っ、はぁ、はぁ・・・・ あのね、外に銀色の宇宙服みたいなのを着た人達が溢れているのよ。」和恵姉さん 「宇宙服・・・? 対菌、対ガス防護服の類じゃないの・・・? 穏やかじゃないわね。」 店の外に出て、その様子を確認した後、 店に戻りTVのスイッチを入れる和恵。 ・・・・市にあるこの街が閉鎖されました。 政府は臨時の緊急会議を開き、対応を検討しております。 只今入ったニュースを繰り返しお伝え致します。 本日朝、S県S市において、病院に担ぎ込まれた患者が突然、原因不明で亡くなりました。 その後その病院では、治療に当たった医師、看護師なども次々と倒れ、 1時間後に亡くなりました。 日本保険機構では、人体を死に至らす病源菌が原因と思われると発表。 政府はそれを受け、警察、自衛隊の出動を要請。 その地区一帯を出入り禁止にし、 街全体を閉鎖したとのことです・・・・・和恵姉さん 「この街じゃないの。」美咲先生 「病源菌ですって! ど、どうしましょ・・・・・」和恵姉さん 「どんな感染ルートなのか分らないから・・・・ 今は外に出ないでじっとしていましょ。 ここに来るまでに倒れている人はいた?」美咲先生 「いえ、誰も・・・。」和恵姉さん 「じゃ、まだこの辺りには感染者や菌は届いてないわね。 しかし街全体を閉鎖か・・・・ 感染を広めないためだけど、逆にこの街の人は犠牲になってもらうって感じ。」美咲先生 「菌の種類が特定できれば進展するんでしょうけど・・・・」~ ~ ~ゆうすけ 「なんだって! おれらの街じゃないか!」 タクシーの中、ラジオで流れたニュースを聞き、大声で叫んだゆうすけ。タクシーの運ちゃん 「大変なことになったもんだ。 その影響だろう、ほら、もうここから渋滞しているよ・・・。」ゆうすけ 「なんてことだ・・・・」こういち 「歩きの方がいいかもよ。」ゆうすけ 「そうだな。」~ ~ ~和恵姉さん 『もしもし、リツコ? ・・・・ そう、 でね、今日出られそうにないのよ。・・・・うん、 でしょ。 チーフに伝えて。 ・・・・ そ、事情が事情だけに・・・・ おけ、よろしく。』 ピッ~ ~ ~ゆうすけ 「・・・・つまりさ、今日のやつらは本物ってこと。」 渋滞する車を横目に見ながら てくてく とこういちと歩道を歩くゆうすけ。 すれ違う人も携帯片手に慌ててる様子だ。 上空では自衛隊のヘリが、厳戒令地区以外の市民に呼びかけている。 『 この地区は安全です。 慌てずに普段の行動をお願いします。』こういち 「でも、なんで命狙われるわけ?」ゆうすけ 「うん、不自然だ・・・・ おれ達が邪魔に思っているのは、あの組織しか考えられない。 だが、向かってきたのは正規の政府機関の機動隊・・・・。 どこかで繋がっているのかもしれない。 でも機動隊じゃ、こういちを抹殺出来ないことぐらい、やつらも分ってると思うの に・・・。 どうも今ひとつピンとこないな・・・・」 ドン 前から走ってきた人とぶつかる。 そのまま慌てて走り去る男。こういち 「みんな慌ててるね・・・・。」ゆうすけ 「ウイルスやら菌類だけに・・・・目に見えずその恐怖だけが襲ってくるからな。 にしても、もうここは安全宣言か・・・・。 相手が特定出来てないのにそんな広報流していいのか?」 そんな会話をしながら歩き続ける二人。ゆうすけ 「もうすぐ街の境界線辺りだ。」こういち 「自衛隊がいる。」ゆうすけ 「目がいいな、おれにはまだ良く見えないが・・・・」こういち 「シルバーの被り物を着て数人が街の中に入っていく。 それに戦車まで持ち出して盾にして通行止めをやってるよ。」ゆうすけ 「バイオセーフティーレベルが3以上の取り扱いだ。 それに戦車までかよ・・・・万全で厳重だな・・・・」こういち 「姉ちゃんや利江ちゃん、それにみんなは大丈夫なのかな・・・・」ゆうすけ 「わからねぇ・・・・ だが、さっきのラジオのニュースだと病院内での死者だけだった。 院内だけで、外での被害は流れてはいなかったけど・・・・」 街の境界線付近では、自衛隊 「通行止めなんです。 迂回して下さい。」ドライバー 「急いで戻らなきゃならないんですよ・・・・」自衛隊 「ニュースの通り、この街への出入りが一切禁止となりました。 命の危険がありますので、迂回し、街への踏み入れは諦めて下さい。」 警察官も出動 し、交通整理に当たっていた。ゆうすけ 「なんかパニックだなおい。 川の橋でも落ちたのならみんな諦めるんだろうけど、ニュース聞いてない人は、 なんだか解らないんだろうな・・・・。」 渋滞する車の横を歩き、その境界線付近に到着する二人。ゆうすけ 「仮設の柵と有刺鉄線まで持ち出してる。 完全にシャットアウト、街に入れないぞ。」こういち 「境界線沿いに回ってみようよ。」ゆうすけ 「よし。」 -つづく-第159話 厳戒令 2 へ(じゃ、そうなんじゃない?) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月21日
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. こういち、ゆうすけを載せた 特務機動隊 のトラックの中で。ゆうすけ ( 確かに犯罪には違いない。 正論だ・・・・ それに、現行犯では・・・ ) ( だが、度が過ぎる。なんで特務機動隊なんだよ。 やっぱりなにか変だ・・・・ )こういち 「試してみようか?」ゆうすけ ( いや待て、もう少し様子を見ることにしよう・・・・ 抜け出しても、今度は [逃走] になるからな・・・・ ちょっと探ってみっか。。。 )こういち 「分った。。。」特務機動隊員 「何をつぶやいている。」 手錠で両手を繋がれた二人に銃を向けたまま、見張っている隊員が話しかけてきた。こういち 「あぁ、独り言。。。」ゆうすけ 「なぁおっさん、 おれらをどこに連れて行くの?」特務機動隊員 「さぁな、小隊長は聞いているだろうが、我々は知らん。」ゆうすけ 「下っ端には知らされてないのか。 大した指揮命令系統だ。」特務機動隊員 「なんだとっ!」ゆうすけ 「おれ達、まだ未成年なんだぜ。 そんな銃を向けるなんて・・・・PTA が黙ってないぞっ! まぁ、それ以上にあんたらはやり過ぎてる。 素人同然じゃないか。 あんたら、本物の機動隊員なんか?」特務機動隊員 「当たり前だっ! それに今回は、テロ重要人物と同等の扱いでとの指示を受けている。」ゆうすけ 「へぇ、テロと同等のね・・・・」 キーーー。 車両がどこかに到着したらしく、停まってからトラック後方の扉が開いた。 開いたその外には、特務機動隊員がこちらに銃を向けて見張っている。 そして、扉の横から、特務機動隊 小隊長 「おい、出ろ。」 声を掛けられて、 黙って立ち上がり、背中に銃を突きつけられたまま、外に向かう二人。 トラック後方の仮設タラップを降りてくる。 キョロキョロと辺りを見回すゆうすけ。 さっと見て終えるこういち。ゆうすけ 「おい、ここって・・・・」特務機動隊 小隊長 「そうだ、見ての通りここは自衛隊の演習場だ。」こういち 「ここなら密かにおいら達をヤレるってことか。」ゆうすけ 「お前らの手にする武器で・・・・か。」特務機動隊 小隊長 「話が早いな。 その通りだ。悪いが上からの命令でね。」 こういちと目を合わせるゆうすけ。 ちょっとニヤけたりしている。特務機動隊 小隊長 「ふん、笑っていられるのも今のうちだ。 おいっ!」 小隊長の一声で、数人の隊員が手錠で縛られた二人を、 だだっ広い野原の中央に連れて行く。 渋々 でも いやいや でも無く二人はスタスタと歩く。 50m位進んだ辺りで「止まれ」と声が掛かった。 そしてそこに立たせた後、連れ沿った隊員達が戻ってくる。 二人は大人しくそこで立ったまま機動隊員達の方を見つめていた。特務機動隊 小隊長 「これからマシンガンの餌食となってもらう。 ここでは民間人が誤って敷地に立ち入ったってことで片がつくからな。 さて、俺からのプレゼントだ。おまえらにチャンスをやろう。 この場から見事逃げ切ってみろ。 まぁ無理だろうがな。」ゆうすけ 「もし・・・・逃げ切ったらどうする。」特務機動隊 小隊長 「有り得ん! 隠れるところも無いこの場所で、十数丁のサブマシンガンがお前らを狙っている。 生き残ることなど、ましてや逃げることなど不可能ってことだっ!」ゆうすけ 「プレゼントと言いつつ、逃げる姿を見て楽しむってことだな。 それに 9mm 機関けん銃、自衛隊向けに製造している・・・・。 1,100発/min、一秒間に 18発 を超える能力。 発射速度が半端じゃない。 至近距離には優れものってやつだ。」特務機動隊 小隊長 「小僧、詳しいな。 残念だが詳しいだけでは逃げ延びることは出来ん。」 サブマシンガンを手にした隊員達が横一列に配置した。特務機動隊 小隊長 「10カウントだけ待ってやる。その間に走って逃げてろ。 ひと~つ、 ふた~つ・・・・」 小隊長のカウントダウンが始まる。 だが、その場から逃げる素振りが全く無い二人。特務機動隊 小隊長 「・・・や~っつ、 ここの~つ・・・・ とー。 逃げんとは見上げた根性だ。 だが容赦はせん。 ではお別れだ。」 チャリン チン チン カシャガシャ チン チン チン ガシャカシャ (何かの金属音・・・) 小隊長の手が上にかざされ、そして前方に振り落とされたっ! 次の瞬間! ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ ガガガガガガガガガガガガガガガガっZZZZ 隊員達の手にしていたサブマシンガンの銃口から、無数の弾が二人に向け発射された! ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン ササササササササササっ チュン チュン チュン カタカタカタ・・・・・特務機動隊 小隊長 「打ち方ヤメっ!」 マガジン一本を打ち切り、各サブマシンガンの弾は数十秒後には空になっていた。 隊員の付近に散乱する薬きょうの山。辺りを火薬の燃えた匂いが覆い尽くす。 二人の居た付近の地面にも弾が当たり、モヤの様に土煙が上がっていた。特務機動隊 小隊長 「あんな子供を殺めるなど、良心が痛むな。 たとえ命令とはいえ・・・・」 小隊長の合図で隊員達は銃を下におろした。 ヒュー彡 と一陣の風が吹き抜け、舞い上がっていた土煙を払い去っていった。隊員 「しょ、小隊長」 ひとりの隊員声で、少年達のいた場所を再び見据え直す隊員達。 そこに居た特務機動隊員全員の瞳孔が開き、言葉を失った! 視線の先には、何事も無かったように立ちすくむ一人の少年! 少年の周りには、無数の弾が転げて散乱していた。 その光景を見た隊員達、口を開けたまま、誰一人動く者は居なかった。こういち 「多すぎて全部は持ちきれないよ。」 するとこういち、左手を逆水平に、右手をサイドスローのように続けて振り抜いた。 チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンっ! チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンっ! 一列に整列していた特殊機動隊員の足元に、投げ返したこういち、 銃で撃ったような速さで端から順番に炸裂していった!特務機動隊 小隊長 ( ・・・・・ ) ただただ驚きの連続で、避けることも忘れて 目の前の出来事を口を開けたままボー然としているだけ。ゆうすけ 「予備のマガジンを装着しなきゃ、次が打てないぜ。」 そしてその後ろからひょっこりと顔を出すもう一人の少年の姿が!ゆうすけ 「それとこれ、手錠ね。 もう使い物にならないけど、いちを返しとくよ。」 下に落としていた二組の手錠。 繋ぐクサリが真ん中で切れ、左右のわっかも一辺を切断され口を広げた計4個の手錠 を拾い上げ、隊員達の方に投げ返すゆうすけ。 ヒョイ~ ガチャ ガチャゆうすけ 「逃げる必要がなかったから逃げちゃいない。 だがまだおれ達は生きてるぜ。 どうする、小隊長さん。」特務機動隊 小隊長 ( ・・・・・ ) 開いた口が塞がらない小隊長。 驚きと現実逃避で未だ言葉を発する事が出来ない。ゆうすけ 「おい、黙秘権か? それはおれ達のやることだぜ。 返答が無いなら、このまま帰るぞ。」特務機動隊 小隊長 ( ・・・・・ )ゆうすけ 「ダメだこりゃ・・・・ こういち、行こう。」こういち 「うん。」 その場に立ちすくむ隊員達を背に、その場を引き上げるこういち達であった。 -つづく-第158話 厳戒令 へ(急いで戻らなきゃならないんですよ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月19日
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.ゆうすけ 「着いたぜ。」 一週間後、こういちと共にタクシーに乗り、 闇の組織の戦闘員製造第三工場に足を運んだゆうすけ。 敷地から少し離れた所で降りた。ゆうすけ 「なぁ、本当に一人で大丈夫か? 他の日でもいいんだぜ? こないだの今日だ、まだ総動員して待ち受けている可能性が高い。 工場も残り2つだし。」こういち 「姉ちゃんとリツコさんは例のお仕事。 おいら一人でもなんとかなるさ。」ゆうすけ 「しかし人里離れたところによく作るもんだ。 車が無いとほんと不便だぜ。」 てくてくと、のどかな風景を楽しみながら歩く二人。 木々からは、セミの鳴き声が競い合うかのように高らかだ。ゆうすけ 「あの杉並木の切れ間を抜けたところにあるはずだ。」 額からの汗がほほを伝う。こういち 「ゆうすけ。」ゆうすけ 「どうした・・・?」こういち 「何か変だ・・・。」ゆうすけ 「何が?」こういち 「人の気配を感じない・・・・。 サーカス一座の[気]も全くないよ。」ゆうすけ 「うじゃうじゃ居るはずなんだが・・・・」 小走りに、杉並木の切れ間に向かう二人。 そして・・・・ 小高い岡の上に立ち、見下ろす眼下には、目的の大きな工場があった。 だが、ここから見る限りでは、人影が全くない。ゆうすけ 「本当だ・・・・・戦闘員の影も形も見えない。」こういち 「行ってみよう。」ゆうすけ 「よし。」 二人は、岡の上から緑の雑草の生えている斜面を降りる。ゆうすけ 「警備状況を見てから突入の作戦を練ろうと思っていたのに・・・・」 工場の正門前に到着すると、門は開いたままになっている。ゆうすけ 「なにか仕掛けでもしてあるのかな・・・・」 壁の上にある有刺鉄線を目で追い、末端までくまなく目を通すゆうすけ。 入り口の門、工場建物の壁や屋上にも。ゆうすけ 「電流が流れてそうでもないし、センサー類もここからは見当たらない。」 それを聞き、度胸良く つかつか と正門から入るこういち。ゆうすけ 「地雷とか埋めてあるかもしれないぞ。」 こういちは、それを聞いても動じることなくスタスタと中に入っていく。 そして立ち止まり、顔をやや傾けて耳をすますようにして何かの[気]を探っている様子。こういち 「やはり誰も居ない。 地面も最近掘ったような後も見当たらないよ。 地雷なんてただのトランポリンさ。」 その言葉を聞いて、ゆうすけも場内に入ってきた。ゆうすけ 「隠れている訳でもないってことか・・・・ ト、トランポリンかよ・・・ まったく・・・。 施設を見に行こう。」 建物の中に入り込む二人。ゆうすけ 「やはりカラっぽか・・・・ にしても、こりゃまた随分と荒れてるな・・・・」こういち 「慌てて運び出したみたいだね。」ゆうすけ 「あぁ・・・」 PCの近くに歩み寄り、スイッチを入れて起動させるゆうすけ。 カシャカシャカシャ 手馴れた感じでキーボードを叩く。ゆうすけ 「パソコンはそのまま、でもデーターはカラだ。」 他のPCも見てみるゆうすけ。ゆうすけ 「みんな同じだ。」こういち 「 !! 数台の車が近づいて来る!」ゆうすけ 「おやじ達だろ・・・・昨日が遅刻だから、今日は急いで駆けつけたんだな。」 窓に歩み寄り、外を見るゆうすけ。 赤灯を点けて向かってくる車両の姿を見て、ゆうすけ 「うん、警察車両だ。」 そのまま続けて工場内を調査する二人。ゆうすけ 「データや資料類だけは綺麗に無くなっている。 製造装置類は持ち出すのに手間と時間が掛かるから、置いていったようだ。」こういち 「一晩で持ち出したってことだね。」ゆうすけ 「守らずに、移動した・・・・ってことか・・・・ 意外と冷静な判断をするんだな。 まんざら猛進タイプって訳でもなさそうだ。」 その時、 外でサイレンの音と共に、数台の車が停車した。 キーーー。 バタンバタンバタン。 ザザザザザザザザっ カシャ カシャ カシャこういち 「おかしい、誰も居ないのに銃の安全装置を外している!」ゆうすけ 「おやじは何やってんだよ・・・・」 再び二階の窓に歩み寄り、外を眺めたゆうすけ。ゆうすけ 「ぬっ、下に居るのは親父達じゃない! あれは、 特務機動隊 だっ!」 建物の前に整列し、銃を構えてこちらを見て立つ機動隊員達。特務機動隊 小隊長 『 中にいる少年達に告ぐ! 』 小隊長がハンドマイクを通じて話しかけてきた。特務機動隊 小隊長 『 君達を、住居侵入罪で逮捕する。 おとなしくそこから出てきなさい! 』ゆうすけ 「なんだってっ!」 北見刑事だとばかり思っていたゆうすけ。 少し混乱している様子。こういち 「ゆうすけ、おじさんとは別口ってことだ。」ゆうすけ 「別口・・・・くそ、きっとやつらが手を回したんだ。 刑法130条 住居侵入罪、 建造物侵入罪とも言うが、この手で来たか・・・・ 三年以下の懲役又は十万円以下の罰金 だったかな。」こういち 「戦う相手ではないから・・・・」ゆうすけ 「仕方ない、大人しく出て行くか・・・・。」 一階に降り、手を上げて黙って投降する二人。 それを見た特務機動隊員たちは、二人に手錠をはめて拘束した。 そしてホロ付きのトラックに二人を載せて工場から出ていったのであった。 -つづく-第157話 処刑 へ(カタカタカタ・・・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月16日
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.ブルーガー 「以上だ。」ザウバー 「ほぅ、伝説でね。。。」 腕組みをしてゆっくりとうなずくザウバー。クラウス 「そのどんな願いも適う [神霊石] 、その力を借りて、あのガキ、こういちを ねじ伏せ、世界をこの手に頂きましょうぜ。」 ガッツポーズで語るクラウス。ブルーガー 「あぁ、 だが早まるな、まだ伝説の域を脱していない。 確たる信憑性を探る他、その石の有りかを見つけ出さないことには・・・・」 手を頬に当て、冷静に状況を分析するブルーガー。ガイザー総帥 「うむ。 だが、今日の戦況を見る限りでは、我々が一丸になっても、悔しいがあの小僧一人に 適わないかもしれぬ。 したがって、クラウスの言うように、この石の力を借りぬことには一進一退どころか、 我々の目標が遠のく一方だ。 ブルーガー、これからその伝説とやらを探してみようではないか。 小僧を倒すことより、石を見つける方が先だっ! そしてまずは現状の立て直しから始めましょう。 その間、小僧の足止めの方法ならいくつかありますから。」~~~ ~~~ ~~~利江 「こういち君って・・・・どんな重い使命を背負っているのかしら・・・・」 夜道、帰路に向かう利江。椿 「驚いたよ。 でも、今日はこういち君の強さを改めて感じた日だった。」武藤大介 「わしは未だに何がなんだか・・・・」ゆうすけ 「訳が分らなくて当然ですよ。 うん、おれも椿さん同様に、なんか納得できた感じ。。。 やつの使命・・・・とてつもなく重そうだ・・・・。 でも利江ちゃん、 レーダー員なら、かしこまらなくても済みそうだね。」 護衛のため、この三人も同行していた。利江 「えぇ。 でもなんだかちょっぴり嬉しくて。。。 館長様から初めて伺った時は、重圧と何をどうしていいのか分らず、動揺したわ。 でも館長様が、 『成り行きに身をまかせることじゃな。』 と、おっしゃって頂いて 心がスーっと楽になったの。 そして今日の話、 [神霊巫女]って、なんだかこういち君の使命と同じ線上に居るようで。。。*^ ^* 」ゆうすけ 「確かにそうだな。 あいつ、まだ隠しているけど、あいつの使命って・・・・ 歴史なんかには丸で弱いのに、妙にそれに関係する話には詳しいから・・・・ そしてあの日・・・・こういちが初めて構えたあの時の様子といい・・・・ どうも臭い。。。 ってことはさ、 その昔、線上だけではなくて、つまり前世では夫婦だったりしてね~♪ 利江ちゃんとこういち。。。」 カァーーーん★ ☆o☆ (いつもの大きいお皿で)ゆうすけ (やはりき、来たか・・・・ T T ) 痛っっっっ利江 「仮にそうでも、前世だけじゃダメなのっ! 今の私の代よ、大切なのはっ!」ゆうすけ 「は、はぃ・・・・ ^ ^;;; 」武藤大介 「椿さん、 目標のライバルが消えてしまいもうしたです。」椿 「えぇ、確かに・・・・。 でも師匠との特訓も無駄ではなかった。。。 一端の目標である彼と決着をつけられて、良かったと思う。 次はもっと大きな目標も出来たしな。」武藤大介 「あのやつら・・・・ですか?」椿 「そう、それはとてつもなくデカイ相手です。 でも、それと互角に渡り合えるようになりたい。 たとえドーピングしている相手でも・・・・。」ゆうすけ 「もしさぁ、 利江ちゃんが工場に行くって言わなければ、椿さん、 あいつと決戦出来てなかったと思うな。 きっとザウバーや睦月を相手にしたのは、姉さんだった・・・・」椿 「だろうね。 リツコさんにもスペック-1を相手に出来るのはって褒められたし。 自他共に認められて嬉しい。 自信にも繋がったよ。」??? 「そうか、彼を倒したのか。」 進行方向に立つ電柱の、裏に寄りかかって話しかけてきた男一名。椿・武藤 『ムッ!』 その男が、電灯の光の下に姿を現した。ゆうすけ 「おやじーー♪」椿 「し、師匠。」利江 「こんばんは。。。」北見刑事 「こんばんは。 驚かして済まなかったね。」ゆうすけ 「なんだよ、突然・・・・」北見刑事 「いや何、そろそろ 華夢on から帰ってくるころかなってっな。 実はね、今日ゆうすけから連絡があった工場に行ってみたのだが・・・・ ありゃ何だよ? 何をどうすればあぁなるんだ? 現場検証班の人たちも、工場があったなんて誰も思わなかった程だよ。」ゆうすけ 「だろうね。 口では説明が無理さ。 本当はさ、やつらが引き上げる前に踏み込んで欲しかったのに・・・遅いんだもん。 でもさ、遅れて良かったのかもね。 警察の人がいると邪魔だし、足手まとい。 それに全滅だってしてたかもしれないから。」北見刑事 「おぃおぃ、全滅とは穏やかじゃないなぁ・・・・。」ゆうすけ 「だって最後はあの様だぜ? おたくらじゃ無理無理・・・・。」北見刑事 「ったく、警察をなめおって。。。 武藤君も護衛かな、ご苦労様。」武藤大介 「オス。。。」北見刑事 「しかし今日は不思議と、格闘家を襲うやつらが現れてないんだ。 不気味な程ピタっと・・・。」利江 「そうなんですか・・・。」北見刑事 「うむ、一件も通報が無いのだ。」ゆうすけ 「やり過ぎたかな・・・・」北見刑事 「例の工場・・・か?」椿 「えぇ、敵の大将とこういち君がやりあいましたから。」北見刑事 「組織の大将と !? それであの有様・・・ってことなのか・・・・。」ゆうすけ 「あぁ。 おやじ、気をつけろよ。 DNA のドーピングの他に、やつらにはサイキック・ソルジャーまで居やがる。」北見刑事 「サイキック・ソルジャー・・・?」ゆうすけ 「そっ、つまり超能力者ってこと。 念じて物を動かしたり、瞬間移動してみせたり、火炎や電気を放射したり・・・・」北見刑事 「なんだよそれ・・・・アニメの世界の話みたいだなぁ・・・。」ゆうすけ 「そのやつらがこういち相手に戦った末があの工場の姿ってこと。 自衛隊でも歯が立たない訳さ。」北見刑事 「うむ・・・・ で、そのこういち君は?」利江 「まるでピンピンしてますよ♪」北見刑事 「そ、そっか・・・・。」 あまり驚かなくなってきた北見刑事。ゆうすけ 「なんだよ、驚かないのか。 おやじも随分と馴れてきたもんだね。」 まっ、あのくらいじゃまだまだ。 ねっ♪」利江 「うん♪」椿 「だな。。。」武藤大介 「ん・・・・」北見刑事 「なんだよ、なんだよ・・・・みんなして・・・・」ゆうすけ 「だってさ、こういちの使命が。。。 利江ちゃんの運命と方向が一緒してるかもしれないの。 ねぇ~♪」利江 「うん♪」椿 「そ。。。♪」武藤大介 「ん・・・・」ゆうすけ 「武藤さん。」武藤大介 「分ったような分んないような・・・・」 『あははは。。。』北見刑事 「あれ、おじさんだけ仲間外れじゃないか・・・・」ゆうすけ 「そういうこと♪ ま、いずれ判る日が来るって。。。」北見刑事 「こらっ、ゆうすけ! 父親は大事にするもんだぞっ!」 ゆうすけを追いかけ始める北見刑事。ゆうすけ 「老後を迎えたら考えるよーーーだっ!」 とっても、逃げ足の速いゆうすけなのであった。。。 -つづく-第156話 もぬけのカラ へ(ト、トランポリンかよ・・・ まったく・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月15日
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.~ガイザー総帥 「くそ、思った以上に恐ろしい小僧だ・・・・ こちらの痛手が思いのほか大きい。 まさかあれ程だとは・・・・」ザウバー 「はい、スワン様もあのお姿、そして睦月はガイザー様の気砲の破片で失いました。」ガイザー総帥 「ナメて掛かった訳ではないが・・・・ 睦月も惜しい事をした。 こやつの体はザウバー同様に DNA の体へのなじみが良かった一人だ。 スペック-3への逸材を一人減らしてしまったわ。」ザウバー 「これからどうされますか?」ガイザー総帥 「うむ、今日はやつらも襲っては来るまい。 ブルーガーとクラウスを呼べっ!」ザウバー 「ははっ!」ガイザー総帥 「いや、ちょっと待て。 時間が惜しい。 私が迎えに行ってくる。少し待っていろ。」 胸に手を当てるガイザー。 そしてザウバーの休む間もなく再び目の前に現れるガイザー。 足元に片ひざを付いたブルーガーとクラウスを従えて。ガイザー総帥 「さて、負傷し、病室で手当てを受けているスワンを除き、 我が組織の戦力がここ一堂に集ったことになる。」ブルーガー 「あのスワンが病室に !! 」クラウス 「スワン様が !? 」ガイザー総帥 「うむ、顔を晴らして胸部打撲。 脳も極度の振動を受け、非常に危うい状態なのだ。 そして誠に残念だが、スペック-3候補も一人失ってしまった。 ここにいる全員があの小僧どもと一戦を交えているから、想像が容易であろう。」 『 ・・・・ 』 皆、神妙に耳を傾けている。ガイザー総帥 「向かうところ敵なし。 そして世界のトップに躍り出る野望もこのままでは危うくなっておる。」ザウバー ( ガイザー様は口調が優しくない。 かなりお怒りのご様子・・・・ )ガイザー総帥 「そこでだ。 今この地にある工場を移転したいと思う。 小僧どもに全て潰される前にな。 そしてもうひとつ。 ブルーガー、例の話を皆にしてやってくれ。」ブルーガー 「は、はい。」~~~ ~~~ ~~~和恵姉さん 「り、利江ちゃんが !! 」ゆうすけ 「姉さん、知ってるの? [神霊巫女]のこと・・・」和恵姉さん 「えぇ、館長様から子供の頃聞いたことがあったわ。 その[探神霊石]を・・・今持ってる?」利江 「はい、聞いたその日から肌身離さず。」 そしてTシャツの首のたもとから、ネックレスのチェーンを伝いながら、 その先に控えていた[探神霊石]なる淡いブルーの石を首元からピョコンと出し、 そこにいるみんなに見せた。美咲先生 「まぁ、綺麗な石ね。。。」リツコ 「利江ちゃん、似合うわよ。」椿 「意外と小さいんですね。」武藤大介 「少し色の付いたガラスにしか見えんです・・・・」和恵姉さん 「うん、さまざまね。 これは携帯用って感じ。 大元は別のところにあるみたいなの。」ゆうすけ 「他にもあるんですか・・・?」和恵姉さん 「えっと確か・・・・大竹林寺にあるとか・・・・」ゆうすけ 「えっ !! 大竹林寺 !? 」和恵姉さん 「えぇ、どうかしたの?」ゆうすけ 「いえね、館長様が・・・・あっ、 あそこだけの話って・・・・」こういち 「姉ちゃんには聞いてもらわないと・・・・ それにここの皆ならいいと思うよ。」ゆうすけ 「う、うん。 館長様が、大竹林寺の連中がここ最近騒がしくなってるって・・・。」和恵姉さん 「なんですって !! すると、我々の代でのっ・・・・て、可能性が出てきたってことね・・・・」こういち 「じいちゃんも同じこと言ってたよ。」和恵姉さん 「それはね、大竹林寺にも[探神霊石]があるの。 神に応じて3色の光で輝く[探神霊石]が。 たぶん、その石の変化を感じてのことかもしれないわ。 [神霊巫女]が居るのね・・・。」利江 「それを感じるとどうなるんですか?」和恵姉さん 「3つの神、三獣神が現れる前兆ってこと。 [探神霊石]はそのレーダー、 [神霊巫女]は、そのレーダー員って感じね。 利江ちゃんが、こういちよりも早くに何かの[気]を察知したその湖、 そこには[青龍]と呼ばれる獣神が眠っていると言われている。」ゆうすけ 「その獣神が現れると・・・・何が起こるんですか・・・?」和恵姉さん 「人類が・・・・ そして世界が滅ぶ と言われているわ・・・・」 『 えぇぇっ! 』こういち 「約6,500万年前、恐竜が滅んだと言われている年代。 火山の噴火とか、隕石が落ちてとか・・・・色々な説があるみたいだけど・・・・」ゆうすけ 「そ、それってまさか・・・・」和恵姉さん 「そっ、実は、その三獣神の仕業みたいなの。 数千年~数万年の周期で現れているわ。」こういち 「10,000万年前の氷河期、伝説となっているノアの箱舟の大洪水・・・・」ゆうすけ 「お、おい・・・・それが本当だとしたら・・・・真実だとしたら・・・・ そういえば今、 生物学会では 第五次 種の生物の絶滅の時代 が到来と騒ぎ始めている。 これは人間が自然界を荒らし過ぎて、絶滅に追いやる種が大量発生するからだと 言われているためだけど・・・・」和恵姉さん 「別の見解からだけど、時期がドンピシャ一致したみたい。」ゆうすけ 「お・・・おぃ、こういち・・・・ まさか・・・・まさかおまえ・・・・・何かその獣神とおまえと・・・」 こういちは無言のまま・・・・・ そして、こういち 「姉ちゃん、 そういえば、今年、とんでもねぇやつが現れたよ・・・・」和恵姉さん 「とんでもない? こういちがそんなこと言うなんて珍しいわね。」ゆうすけ 「あ、あぁ、殺流拳の Ryuichi っていうやつ・・・・」利江 「そう、 その人の動きが、まるでこういち君を見ている様だったの・・・・」和恵姉さん 「へぇ・・・・ そんなやつが他にもいるんだ・・・・」こういち 「うん、 いつも姉ちゃんと練習しているのとあまり変わらない感覚だったよ。」和恵姉さん 「あら、変わらない・・・なんだ・・・。 ちょっとプライドが傷つくなぁ・・・」リツコ 「でも、こういち君が言うのなら・・・・」和恵姉さん 「間違いないわね。 こういち、そいつとやる時は遠慮要らないかもしれないわよ。」ゆうすけ 「なんだって !! 」和恵姉さん 「まだ良く分らないけど、ただそんな感じがしたの。」 ちょっと思いにふける和恵姉さんであった。~~~ ~~~ ~~~ -つづく-第155話 回想 3 (老後を迎えたら考えるよーーーだっ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月07日
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. 夕刻、開店前の 居酒屋 華夢onゆうすけ 「もうね、ビルの陰で飛んで来る砂や石をチギっては投げ、チギっては投げってさ、 すっげー大変だったんだから。。。」武藤大介 「チギっては投げ・・・ではなかろうに、 ぶつかっては逃げ、ぶつかっては逃げ。。。の間違いじゃろう。」 『あはは。。。』ゆうすけ 「いいですよーだ。 いつだってオレはオチで使われるんだから・・・・ 雑用係りのゆうすけ君で~す。。。」和恵姉さん 「そんなことないわ。 今回の作戦、ゆうすけが立てたものじゃない。 大したものよ。」利江 「はい、絆創膏も張りました♪」椿 「利江ちゃん、いつもありがとう。 ゆうすけ君、お姉さんの言う通りだ。 キミの作戦で心の準備と行うべき事柄が、予め解ったからね。」 額にガーゼを当て、大きな絆創膏を貼り付けてもらった椿。ゆうすけ 「なんだよ、照れるじゃん。。。 でもさ、リツコさんのあの行動にはちょっとビックリ★ 予定外だったから。」リツコ 「ごめんね。 利江ちゃんを守るところまでが受けた作戦だったものね。 案の定、戦闘員 の人数が多くて、椿君と武藤君だけでは厳しかったみたい。」武藤大介 「わしは、利江ちゃんの盾になっとっただけですから。」リツコ 「それも大事な役割分担よ。 椿君は、立派に相手してたわ。スペック-1を相手にこんな人、 外では見たことないわ。」ゆうすけ 「こういちと姉さん以外には。。。でしょ♪」リツコ 「無論♪ 実はザウバーも対処してたわ・・・。 だけどね、利江ちゃんを助けた後に・・・・」利江 「私がわがままを言ったんです。 こういち君の戦場に連れてってほしいとお願いして・・・・ ごめんなさい ・・・・」リツコ 「いいのよ。 でも、遠くから見ていようと思ったの、最初はね。 だけど・・・・」椿 「私も無理を言いました。 工場の正門から睦月の姿が見えて・・・・ それでちょっとタクシーの運転手さんにお願いして一端正門前を通り過ぎました。 どうしてもあいつと決着を着けたくて。。。」和恵姉さん 「その目標、達成したわね。」リツコ 「短時間で小道具の準備と作戦練るのは大変だったわ。 そしてザウバーの姿を見てひらめいたの。 戦う相手がうまく決まりだしたから。。。」ゆうすけ 「すると、あとはオレの身の安全ってことか。。。 即席にしてはうまくいきましたね♪」リツコ 「相手も私が人質を連れて行けば油断するだろうしと。 あとは姉さんに怒られるのではないかと心配でしたが・・・・。」和恵姉さん 「べっつに♪ 私はリツコを信用してたから。。。 リツコに黙って従う椿君の闘志が、異常な程盛り上がっていたし、 それにゆうすけをあっち側に連れて行かず、こっちにわざわざ一緒にすることで 意図が解ったの。 私も心配していた事柄だったから。 ゆうすけの所までは、ちょっと距離があったし・・・・あっ!」ゆうすけ (やべっ・・・)和恵姉さん 「こらーー! ゆうすけーーーっ!」ゆうすけ 「は、はいっ!」 ピシっと直立不動で返事をするゆうすけ。( ほら来た・・・・ )和恵姉さん 「私に、『助けて~~』 なんて言わせるんじゃないのっ! 役回りが違うでしょ!」ゆうすけ 「しぃ~ましぇ~ん・・・・ でもそうしないと、人質が利江ちゃんになっちゃうし・・・・ それだと作戦練りづらくて・・・・そのぉ・・・」和恵姉さん 「解ってたから引き受けたんじゃない♪ まったく・・・プライドが傷つく上に、奥歯が浮いちゃって、 口に出して言うのが大変だったんだから。」ゆうすけ 「た、確かに。。。 ( その大根振りを思い出し、薄ら笑い ) でも、今回は姉さんの実力があいつらには知れてなかったからそれが好都合でした。 こういちとはあの工場に向かうときに、予定通りに姉さんに付いて行ったぞって タクシーの中で大笑い (^O^ 」 カァーーン★ ( いつものフライパンで )こういち 「だから、なんでおいらが・・・・」和恵姉さん 「人を笑いのネタにしないのっ! 次はもうやらないんだからねっ!」ゆうすけ 「次はやつらも身にしみて分ったでしょうから使える作戦ではなくなりました。 でも三日も待ってたザウバーは、まんまと姉さんを連れて行きましたね。 利江ちゃんには難色・・・というより、自分で過去に告げてましたから、 二手に分かれれば彼は利江ちゃんでは無く姉さんの方に向かうと確信してました。」椿 「だから狙い通りに 戦闘員 だけがこちらに来たのか。」美咲先生 「でも私のところにも来たわよ、あの少年・・・・。 学校の部活中の誰かに聞いてきたのね、きっと。」ゆうすけ 「まさか美咲先生にまで手が及ぶなんて・・・・ぬかりました・・・・。 想定外でしたが、あそこでは姉さんが側にいたので安心出来ました。 先生も無事で良かったです。。。 (^ ^* 」リツコ 「でも姉さん、 スワンの電撃、まともに食らったのによくご無事で・・・・」和恵姉さん 「あ、あれ。 ゆうすけのお陰よ。」ゆうすけ 「丁度足元に落ちていたんです。 手頃な鉄パイプが。」美咲先生 「そっか、アースね。」ゆうすけ 「そうです。電流が体をではなく、鉄パイプを通じて地面に流すためにです。 高圧線に鳥が止まっても感電しないのは、鳥の体に電流が流れていないからです。 たとえ雷が落ちたとしてもアースを通ってくれれば人は軽傷で済むんです。 姉さんは、それをちゃんとうまく利用してました。」和恵姉さん 「私は鉄パイプを投げられた時に気が付いたけど、無かったらさすがに危なかったわ。 アースがあっても、それでもかなりの衝撃がきたんだもの・・・・。 こういちは一発受けてたわよね。 あいつに動きを鈍らされて・・・・よく平気だったと思うわ。」こういち 「姉ちゃんが言うように、電気のシビレは 超鋼筋 でも・・・ すっげー衝撃だったよ・・・・。」和恵姉さん 「電撃なんて・・・・初めてだから・・・・・ それに、対象物が動いてもそれに引っ張られるように軌道が近づくから 始末悪いわ。」ゆうすけ 「いつもアースしている訳にも・・・・」和恵姉さん 「超鋼筋でもシビレは守れず、避けるのもギリギリ。課題だわ。 私はこれでも、小さい頃は 総本山対極試合 でアザを作ってたのよ。 こういちの使う 超鋼筋、私はまだ不完全だったの。 伝承者じゃないから。」ゆうすけ 「南流・・・と名が付く技は、伝承者だけなのか・・・・ 姉さんも全て出来るのかと・・・・」和恵姉さん 「男児じゃなかったし、まだ年齢が伴わないから全てを教わりきっていなかったの。 技の種類、内容、触れた程度だけ。 でも、今はこういちのスパーリング相手。 ほぼ同じ様に出来る様になっちゃったげどね。」ゆうすけ 「にしてもザウバーも Spec-01 に対処出来ちまってたのか・・・。」リツコ 「そぅ、受けも攻撃も。彼は明らかに人並外れているわ。」美咲先生 「ねえ、こういち君。」こういち 「なぁ~に? 美咲先生。」美咲先生 「なんであつらを、あんな化け物みたいなやつらをそのまま帰したの? 次もあるってことじゃない。」こういち 「ん・・・・、ゆうすけに、今日はあの工場の破壊ねって。。。」美咲先生 「そういう約束の話ではなくって。。。」 ちょっとまじめな顔つきになり語りだすこういち。こういち 「初めての相手、戦う時はきちんと能力をわきまえないといけないんだ。 うかつに打って出ると、相手の手の内ってことにもなるでしょ。 だから、様子を見るのが鉄則。 でも、今日は受けきったらやつら、消えちゃったんだ。」ゆうすけ 「うん、こういちは二度目は様子見をしないことが多いよ。 戦闘員達も、もう一撃でしとめてる。。。」こういち 「あのサーカス一座、どんな武器を持っているか、出して来るかが不明すぎたから・・・・。 でも、そのほとんどが出てきた感じがする。奥義なんてのが出てきたからさ。 団長の瞬間移動、その移動のスピードにはたぶん適わない。 けど、移動するまでの判断に間があることに気が付いたの。 相手の能力やその弱点を知ることが出来れば、次はやり易いよ♪」美咲先生 「そっか。聞いてごめんね。 はぁ~。。。でもさぁ~、 今日の出来事を見てしまうと、腕相撲の世界チャンプを破った人に 勝ったりしても、ピンとこないわよね。。。 この人達には驚かされることばかりだけど、これで私も少し慣れたかな。。。」和恵姉さん 「段々頭の中の常識のレベルが変わっていくかもね。 ゆうすけ、次はダマしは通じないわ。 正面衝突必死。 頼むわよ、必勝の作戦!」ゆうすけ 「はいっ!」和恵姉さん 「話変わるけど、 そういえばさ、 総本山対極試合 で思い出したわ。 今年は何かあったみたいね。 まだ聞いてなかったわよ。」ゆうすけ 「うん、有り過ぎっ!」 -つづく-第154話 回想 2 へ (ちょっとプライドが傷つくなぁ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月05日
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.和恵姉さん 「おい、ちゃんと回避してよね・・・・ 一度に全員をここまで運ぶの大変なんだから・・・・・。 リツコ! 来る!」リツコ 「は、はい・・・・」 慌てて和恵と共に、爆風からみんなを守るように覆い被さるリツコ。 ゴォーーーーーー彡 もの凄い突風がみんなを襲う。 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・・ サラサラサラ ・・・・・ 細かい砂などが何か囁く(ささやく)ように辺りに落ち、やさしい風が顔を撫でてきた。 一陣の爆風が通り過ぎてひととき、ゆうすけ 「あれ、なんでオレはこんなところに居るの?」 その一言からみんなが顔を上げて辺りを見回す。 すると、今居る場所は、元居た工場からは少し離れたところ。 そう、和恵が一瞬でみんなをここまで運び連れて来たのであった。 破壊を込めた[気]が混じった爆風。 衣服がボロボロの和恵とリツコ。 ちょっぴりエッチな程に。利江 「こ、こういち君は・・・・」椿 「そ、そうだ、あの気の弾を受けていたようだが・・・・」 美咲先生と武藤大介は呆然として声にならない。 いまだ移動前の口を空けたままの驚く姿のまま。ゆうすけ 「こ、こういちは !? 」和恵姉さん 「ご覧なさい。。。」 工場内の戦闘場所では、ガイザー総帥 「これで跡形も無く木っ端微塵(こっぱみじん)でしょう。 私にこの [技] を出させるなんて、とんでもない小僧・・・・あ、ぃぇ元い、 少年でしたね。。。」 ガイザー砲を撃ったその姿勢のまま、満足そうに笑みを浮かべ、 こういちの散った空中を見つめるガイザー。 ようやく姿勢を直し、手を下に下ろす。 『 おい、どこを見ている! 』 !? はっ として斜め後ろからの声の主に、慌てて首を振り目をやるガイザー。 そして、ガイザー総帥 「 !! う、うそでしょう!」 見る見ると青ざめて顔色が変わるガイザー。ガイザー総帥 「あ、あれを受けて尚も立っているとは・・・・・」 ガイザーの視線の先には、討ち果たしたはずのこういちが、何事も無かったように、 平然とした姿で荒れ果てた大地に、ポツンと一人立っていたのだった。こういち 「悪いな、おいらとは戦う次元が違うようだ、団長さん。 おいらの攻撃はまだこれからだけど、受けてみるかい?」ガイザー総帥 「うぬ・・・・こいつ人間じゃない・・・・ば、化け物か・・・・・ き、きさまは・・・・きさまは一体何者なんだっ!」こういち 「 おいらこういち、南こういちだっ! 」ガイザー総帥 「く、く、く、くそう・・・・・ ( 握りこぶしをブルブルと震わせながら悔しがるガイザー それは悔しさからか、あるいはこういちの脅威からきているものなのか・・・ ) 他の者も・・・・」 辺りを見回して、飛ばされたスワン、片ひざを付いたまま動けないザウバーの姿 を確認する。 戦況を知ったガイザー、ガイザー総帥 「く・・・残念だが、今日は引き上げる・・・・小僧、まただ。」 そう言うと、胸に手を当てて、 スワン、ザウバーと、続けて物体移動で近くに運び、そっと二人に手を添えて こういちの目の前から三人は消えていった。 V ズバっ☆ Vゆうすけ 「こういちーーー♪」 遠くから手を振り駆けて来るゆうすけ。 その声にこういちが振り返る。 そして、ゆうすけがこういちに近づき、走る速度を緩めた瞬間に、 真後ろを駆けてきた利江が、メインストレートをスリップから抜け出て 抜き去るレースカーのように、スッとゆうすけを追い抜き、 そのままこういちに飛びついた!利江 「こういちく~ん!」ゆうすけ 「っと・・・・」 そのまま、けつまづいたかのようにコケて倒れるゆうすけ。 ドテっ利江 「こういち君、無事だったのね~♪」 こういちをきつく抱きしめる利江。 目元からは大粒の涙がポロリ・・・・こういち 「あ、あぁ・・・・」 照れながらも、抱きついてきた利江を受け止めたままクルっと回転させて そのままそっと利江を抱きしめてあげるこういち。 利江の涙が、遠心力で幾粒かが放り出され、夕日間近の日の光に照らされて、 宝石のようにキラキラと輝いていた。 倒れたまま、ゆうすけ 「こら、女の子を泣かしちゃいけないんだぜ~」 ニタニタしなからゆうすけ。こういち 「ご、ごめん・・・・」利江 「いいのよ、こういち君の性じゃないもの。。。」 こぼれた涙をこういちの肩に押し付け、拭い去る利江。 そして思い立ったように起き上がり、逆向きの今来た方向に駆け出すゆうすけ。ゆうすけ 「はぁ、はぁ、はぁ、 み、美咲先生~~、だ、大丈夫でしたか・・・? はぁ、はぁ・・・」美咲先生 「え、えぇ、皆さんのお陰で私はなんとも。。。」ゆうすけ 「よ、よかった。。。」 この期を逃すかと、美咲先生にジャンプして飛びつくゆうすけ。美咲先生 「あら、椿君は大丈夫?」 と、クルっと向きを変えて、椿に話しかける美咲先生。 ドテっ そのまま地面の抱擁を受けるゆうすけ。ゆうすけ 「あぁ、どーせオレはこんな役回りですよ・・・・」 うつ伏せ姿勢のまま人差し指だけで地面を叩き、一人いじけていた。 -つづく-第153話 回想 へ (やべっ・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
2007年02月02日
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