仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2016.01.17
XML
カテゴリ: 仙台
以前の記事で( 「んざねはぐ」の語源を考える (2007年9月5日))で、浜荻の「うざね」とあった意味がわからないと書いたが、『浜荻』は仙台藩制時代の方言書のことだ。

諸藩の交流の便宜として、各地で「(仙台)浜荻」の名で、方言を解説する書がつくられたもののようだ。浜荻の元の意味は浜辺の葦で、さしずめ「言海」や「大辞林」のようだ。

さて、浜荻が方言書だというのは、三原良吉監修(仙台八十八選選定委員会編集)『仙台あのころこのころ八十八年』(宝文堂、1978年)の「仙台弁八十八選」に書いてあった。なお、この選集は、天江富弥氏が選定委員長で、言語学者の藤原勉氏が中心となって検討されたとある。

語源として解説がある。

うざねという田下駄があり、履きにくいことから、とされるが、田下駄をうざねというところはない。「身実(みざね)」で精魂出し尽くすの説もある。喉仏(骨)を吐き出すくらい苦しいとの説も。『浜荻』に喉仏を「うざね」とあるが、その「うざねはく」の項の解釈にはこの「うざね」を用いていないところを見ると怪しい。憂さ音はく、とするものも怪しい。秋田、青森では「うんざりはいた」「うんざり見た」という。仙台のうざね(に)も、うんざりと関係があるのではないか。

というのだ。

ところで、同書の「うざにはく」の前の語は「いんぴん」(発音はエンピン。ひねくれの意)だ。私も仙台に来てから知っているが、そのような人物をさして、インピン タカ リというのだと思っていた。これは私の勘違いで、正しくは同書のとおりインピン カタ

なお、「きずいたかり」(発音キズエタガリ)の項があり、強気の無愛想な女のことだという。「きずい」(気まま、気随)に、「たかり」が付いた。「たかり」は、人だかり、しらみたかり、などの「たかり」だが、仙台では憑依の意味に使い、「神経たかり」、「けんのんたかり」(潔癖家)、「気違いたかり」、「中風たかり」などという。

「いんぴんかたり」の「語り」と、取り憑く意味の「たかり」を、混同してしまったというわけだ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016.01.18 22:37:03コメント(0) | コメントを書く
[仙台] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

コメント新着

おだずまジャーナル @ Re[1]:荒巻地区の新町名と宅地開発史(12/14) 荒巻昭和人さんへ コメントありがとうご…
荒巻昭和人@ Re:荒巻地区の新町名と宅地開発史(12/14) 団地名なつかしいですね。広告に使われて…

プロフィール

おだずまジャーナル

おだずまジャーナル

サイド自由欄

071001ずっぱり特派員証

画像をクリックして下さい (ずっぱり岩手にリンク!)。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: