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2010.10.03
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カテゴリ: イタリアワイン
今回は、キャンティ・セミナーのレポートです。
先日の「キャンティクラシコ新世界」のイベントにおいて、闘うワイン商・川頭さんの解説で比較試飲を行いました。主要なテーマはキャンティ・クラシコ地区におけるコムーネ別のテロワールの違いです。

ccse02.jpg

解説を受けながら、試飲したのは下記7コムーネ、7ワイナリーのキャンティ・クラシコです。

1)サン・カッシャーノ・ヴァル・ディ・ペーサ
 豊かな土地で土壌は砂が多く、標高が低い=ふっくら丸みがあり、果実味豊かで飲みやすい。
 試飲ワイン:ポッジォ・ピアーノ(サンジョベーゼ100%)
2)グレーヴェ・イン・キャンティ
 北は砂が多く石灰が強い、南はコンカ=ドーロを含みキャンティに最適なガレストロ(石灰質を多く含んだ石や岩、粘土質)土壌。
 試飲ワイン:クエルチェベッラ (+カベルネS)ビオデナミ農法

 土壌が豊かで、標高が低く粘土が多い=トータル的にバランスの良いワイン
 試飲ワイン:イゾレ・エ・オレーナ (+シラー、カナイオーロ)
4)カステッリーナ・イン・キャンティ
 粘土は少なめ石灰が多い
 試飲ワイン:サン・ファビアーノ・カルチナイア(サンジョベーゼ100%)
5)ラッダ・イン・キャンティ
 コンカ・ドーロの殆どのエリアが入っている、素晴らしいエリア。石灰の多い痩せた土壌、標高も高め。味わいが凝縮、余韻も長い。
 試飲ワイン:ブランカイア(+メルロ)
6)ガイオーレ・イン・キャンティ
 標高が高く恵まれていないが、このエリアの中のよく出来たワインは全エリアの中でも(熟成において)傑出したものができる。
 試飲ワイン:サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ(+カナイオーロ)

7)カステルヌォーヴォ・ベラルデンガ
 粘土質が強く標高が低いので保水力がある重いワイン。
 試飲ワイン:フェルジーナ(サンジョベーゼ100%)

他にもキャンティクラシコ地区全体のことについての説明もとても面白かったです。

・キャンティクラシコの歴史について

・2010年は、去年の暮れから初夏まで雨が多かった。春の雨は受粉量の低下を招くので収穫量が低くなる。
 それ以降はいい気候となっているので、これからの秋の雨が少なければ量はともかく、品質はとても良い作柄の年になる。(ランゲも同じ)
・パンツァーノ・イン・キャンティを中心に「コンカ・ドーロ(黄金の谷)」と呼ばれている地帯はいいワインが出来る。
・西から東に向けて標高が高くなる、北から南に向けて痩せた土地(粘土、石灰=逞しくタンニンが強い傾向)になっている。
・果肉は勿論、タンニンの熟成が重要であるが、それには時間がかかる。熟成した種は「苦味の中に香ばしい甘さ」が入る。
・トスカーナの畑は高いところから低いところへ縦に葡萄が植えられている。ピエモンテは横。
・イタリアの生産者は、今世代交代の時期にある。如何にワインの品質を向上させるか、というメンタリティにおいてイタリアは後進国であったが、今後10年~30年が楽しみである。


わずか千円の講習代でこんなに美味しいワインをシッカりと飲ませていただき、素晴らしい内容のセミナーを受けることができました!
大好きイタリアワインvol2、期待してしまいます!さあ、キャンティ・クラシコ飲むぞ~。






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Last updated  2010.10.04 01:46:14
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