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2024.12.25
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​​ ウォルター・アイザックソン「コード・ブレーカー(上・下)」(文藝春秋社)

​ 今日の案内は ウォルター・アイザックソン という、学者さんの 「コード・ブレーカー(上・下)」(文藝春秋社) です。それぞれ300ページを越える大作評伝です。だれのかというと、 副題
Jennifer Doudna,Gene Editing,and the Human Race、
なんとか訳すと
 ジェニファー・ダウドナ、遺伝子編集、そして人類の未来 でしょうか。
 で、この案内を読んでいただいてるあなたは、 ジェニファー・ダウドナ というお名前ご存知でしたでしょうか。ボクは知りませんでした。
 ああ、それから、この評伝の書き手である ウォルター・アイザックソン はご存知でしょうか? 「スティーブ・ジョブズ」(講談社文庫) で評判をとった人ですね。 アメリカ では ​ベストセラー・メイカー​ として評判の評伝作家で、まあ、ボクは名前しか知りませんでしたけど。
 で、 「コードブレイカー」 ですが、主人公の ジェニファー・ダウドナ という人は 2020年 ノーベル化学賞 をとっている人ですね。業績は CRISPR-cas9 という遺伝子操作の技術の開発ですね。
 遺伝子工学とかに興味をお持ちの方なら、即答でしょうが、40年前に ライアル・ワトソン 「二重らせん」(講談社文庫) を読んで以来のじいさんにはポカンでしたね。
 で、なぜ読んだかというと本棚に飾ってあるときの表紙の写真です。 上巻 下巻 の表紙を横に並べると双子の天使なんですね。
「コード」って、ひょっとしてヒトの遺伝子?じゃあ、ブレイカーってどういうことよ?
 ​で読み始めたら、これが ヤメラレナイトマラナイ でした。
​​​ ほとんどの記述が「インタビュー」というか、メンドクサイこと抜きなのですね。最初はダウドナ さん 「二重らせん」 だったことから始まりますが、彼女のビルドゥングスの物語が出会った、その分野の世界中の学者とのやりとりや有名大学の研究室での活躍が、まあ、 「実録」的 に記述されていて、実に面白いんです。​​​
​​ ただ、 二重らせん 程度のオツムの老人には登場する学者たちの話題の中心になっているのが、 なぜDNAではなくてRNAなのか という、なんとなくな疑問が解けないまま 下巻 に突入して、突如、 ​​
「ええー、そうなん???」
でした。
上巻 の山場は、ボクが読む所では、 ダウドナ をはじめとする世界の学者たちによる クリスパーの特許争いの内幕 でした。ところが、 下巻 に入って クリスパーの正体 が素人の老人にもわかり始めるのです。
 で、上で、いいましたが、 上巻下巻の写真を重ねる とこうなります。
​ この 双子の天使 は、親が持っている遺伝病とか、その他のマイナスの遺伝的要素をすべて
​「ブレイク」 ​​
して生まれてきた子供なのでした。 「クリスパー・キャス9」 という 遺伝子編集技術 を用いればそれが可能であるようなのです。実際、 37章 では両親の遺伝病をブレイクした双子が、すでに誕生していることが報告されています。
​​  愕然! ​​
 ​ ですよね。ご存知でしたか?ボク自身は、改めて、 「コードブレイク」 という書名にポカーンでした。
 もう、人の遺伝子操作は始まっているんですね。垂水駅のプラットホームから 「だれもが素敵なパパとママになれます」 という不妊治療の看板が見えますが、あれって、まさかそういう宣伝なんじゃないですよね。
​​ でもね、この本で、素人なりにわかったことは、コロナの最中に 「ワクチン接種」 ということが、頻りに叫ばれましたが、あのワクチンって、 RNAワクチン なんですよね。まあ、こう書いてピンと来る方は現代医療について行っていらっしゃるのかもおしれませんが、
​​​ 「それって、何のこと?」 ​​
 ​ とお思いになる方は、まあ、こんな分厚い本じゃなくていいですから、 「RNAワクチンの仕組み」 の解説くらいはお読みになってから予防についてお考えになることも大事かもですね。​​
 最後に、参考のためにということで 目次 を載せておきますね。​
【上巻】
第1章 ハワイ育ちの孤独な女の子
第2章 遺伝子の発見
第3章 生命の秘密、その基本暗号がDNA
第4章 生物学者になるための教育
第5章 ヒトゲノム計画とは何だったのか
第6章 フロンティアとしてのRNA
第7章 ねじれと折りたたみ
第8章 バークレー─自由でパワフルな環境へ
第9章 反復クラスター
第10章 フリースピーチ・ムーブメント・カフェ
第11章 才能あふれる同志が集う
第12章 ヨーグルトメーカー
第13章 巨大バイオベンチャー─ジェネンテック
第14章 研究室を育てる
第15章 カリブーを起業
第16章 エマニュエル・シャルパンティエ
第17章 クリスパー・キャス9
第18章 二〇一二年、世紀の発表
第19章 プレゼンテーション対決
第20章 ヒューマン・ツール
第21章 競争が発明を加速させる
第22章 中国出身の科学者、フェン・チャン
第23章 常軌を逸した科学者、ジョージ・チャーチ
第24章 チャン、クリスパーに取り組む
第25章 ダウドナ、参戦
第26章 チャンとチャーチのきわどい勝負
第27章 ダウドナのラストスパート
第28章 会社設立
第29章 シャルパンティエとの関係
第30章 クリスパー開発、英雄は誰か?
第31章 特許をめぐる戦い
【下巻】
第32章 治療を試みる
第33章 バイオハッキング
第34章 生物兵器│米国防総省も参戦
第35章 人間を設計するという考え
第36章 ダウドナ参入
第37章 賀フー・ジェンクイ建奎─赤ちゃんを編集する
第38章 香港サミット
第39章 容認
第40章 レッドライン─越えてはならない一線
第41章 思考実験
第42章 誰が決めるべきか?
第43章 ダウドナの倫理の旅
第44章 生物学が新たなテクノロジーに
第45章 ゲノム編集を学ぶ
第46章 ワトソン、ふたたび
第47章 ダウドナ、ワトソンを訪問する
第48章 召集令状
第49章 検査をめぐる混乱
第50章 バークレー研究所
第51章 マンモスとシャーロック
第52章 コロナウイルス検査
第53章 RNAワクチン
第54章 クリスパー治療
第55章 コールド・スプリング・ハーバー・バーチャル
第56章 ノーベル賞に輝く







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最終更新日  2024.12.25 20:26:56
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