よろず屋の猫

私はコミック派なので、コミック未収録部分は読んでません。
なので購入は迷ったんですが、やっぱり『鋼の錬金術師』はマンガ好きの私にとっても特別な存在。
最後のシーンに付き合いたくて買いました。

イヤ、凄く厚いのね、『ガンガン』って。
私はソファーに寝っころがって本を読むのを愛しておりますが、出来ないぃぃぃ!!。
それどころか座って読んでても、持つ手が辛いじゃありませんか。

『鋼の錬金術師』の最終回は１１０ページ。
アニメが終わる前の7月号で何としてもって感じ?。

スクエニ、荒川先生を働かせすぎ!!。

先ず、荒川先生、本当に素敵なマンガをありがとうございました。

そしてお疲れ様でした。

とりあえずゆっくり休んで、英気を養っていただきたいです。

では感想です。

ネタバレしてます。
コミック未収録、アニメ未放送部分の粗筋をお知りになりたくない方は、ここで戻られるのをお勧めします。

それから長いです。
読み応えがあるわけではなく、無駄に・・・、えぇ。
なので「付き合ってらんない」って方も、ここでお戻りになった方がよいかもです。

1ページ目はボコボコに殴られるお父様。

たかが人間の錬金術師に。

素手で!!!

で、見開きページの表紙で、お父様にエドの左ストレート!!。

エドの腕が治ったことは知っていたのですが、その腕でお父様を殴る!!。
良いですねぇ。

その後に、人間 vs ホムンクルスの戦いの今までのおさらいがありました。
私のように最終回だけ買う人間にも、とっても親切。

「立てよ、ド三流!。格の違いってやつを見せてやる!!。」ってシーンがあったみたいで、これ初回の時のインチキ神父?・牧師?に言ったセリフじゃないですか。
最後の戦いで持ってくるなんて、実にウキウキする。
コミックで読むのが楽しみです。

「神を手に入れる」などと言う傲慢さがお父様を窮地に追いやるのではないかと思っていたのですが、やっぱりね。

おさらいの他、『ハガレン』の特集が盛りだくさんです。

苦しむお父様は、グリードの賢者の石を手に入れようと、リン・グリードの腹に手を突っ込む。

元々お父様から生まれたグリードは、リンの身体より、お父様に引っ張られる力が強い。
何とかとどめようとするリン。
このままではリンまでもが引っ張られてしまう。

「一緒に闘おうぜ、相棒。」
しかしそう言ったグリードの言葉は、リンに一瞬の隙を作らせるためのもの。
「ここでさよならだ。」

ランファンがお父様の腕を斬るが、グリードはお父様の中に。
炭化能力でお父様の足を砕くグリード。
しかしお父様の力は強く、グリードの“反抗”はここまで。

消えていくグリードを見るエドとリンとランファンの目はショックと、痛ましさが。

充分だ
あぁ、もう十分だ
なんも要らねぇや

がっはっは・・・
じゃあな

魂の・・・友よ

ここで先ず泣いちゃいましたよ。
グリード、何て魅力的なキャラになったんだろう、と。

“強欲”として生まれたグリード。
「何でも欲しい、何もかもが欲しい」
そう言いながら、グリードって“仲間”を欲する気持ちが強いんじゃないかと思ってました。
でも今までは、グリードはボスとして、“仲間”はいつも部下だった。
更にそれを超えて、自分をボスと崇める存在ではなく、対等としての“友”を得ていたと知って、友に力して、自分は消滅させたわけです。

ホムンクルスたち。
私はエンヴィーの最後がとても良かったと思うのです。
“嫉妬”を良く活かしていたと。

プライドに食べられちゃうグラトニーは“食欲”であることを考えれば、良く出来た皮肉だし、スロウスは“怠惰”が仇になって消滅した。
ラストのシーンは“色欲”が表に出すぎてないところが、個人的に好き。
チラリズムの方がエロいと思ってるタイプなので、私は。

ラースとプライドの部分はまだ読んでないので、コミックが楽しみです。

ちゃんと大罪を活かしたキャラ設定と、話し運びだったと思います。

さて、このチャンスに、エドの左ストレートの拳がお父様の腹を破る。
お父様の腹から、例の黒い手がウヨウヨと伸びてきて、お父様を捕らえる。
元の小さな塊となって真理の扉の前(かどうかは、真っ黒で、私は別物だと思ってるんですが)に連れてこられたお父様。

「なぜ私のものにならぬ、神よ!!。」
「おまえがおのれを信じぬからだ。」

現れた球体。
これがね、お父様が「神」と言ってるのに対して、「神とやら」と言うんですよ。

「神とやら」を自分のものに?、笑わせるな
盗んだ高級品を身につけて、自分が偉くなったつもりか?
他人の力を利用し、「神とやら」にしがみついていただけで、おまえ自身が成長しておらん

自分の邪魔をするお前は誰だと、お父様に問われ、

私はおまえ達が“世界”と呼ぶ存在
あるいは“宇宙”
あるいは“神”
あるいは“真理”
あるいは“全”
あるいは“一”

そして私は“おまえ”だ

こう言うところが、私が『ハガレン』が好きなところ。

「思いあがらぬよう正しい絶望を与えるのが真理と言う存在」とお父様が言った、その通りに「お前にも絶望を与えるのだよ。」と球体は言う(すいません、どう書いて良いか分からないので)。

扉が開いて、目が現れ、無数の手が小人となったお父様を連れて行く。
そして閉まる扉。

思い上がったものに絶望を・・・
お前が望んだ結末だ

「完全な存在になりたかった」フラスコの中の小人の、これが最後です。

コミックの感想に何度か書いてるんですけど、七つの大罪の欲を自分から切り離してホムンクルスたちを作って、ではお父様に残ってるのは何かなって、ずっと思ってたんですよね。
生物の根源的な欲望、生存本能かなって思った時もあったんですけど、全然違ってましたわ。(^ ^;)

強いて言えば“知識欲”でしょうかねぇ・・・。
でもお父様見てると、“高慢”と“強欲”は捨てきれてなかったんじゃないかって気もしたりして。

闘いすんで・・・。

ボロボロのアルの横で、膝をついてうなだれるエド、泣きじゃくるリン。
アルが“あちら”から戻ってこない。

“通行料”として使えと、賢者の石を差し出すリン。
しかし身体を取り戻すのに、エドは賢者の石は使わないとアルと約束している。
必死で手段を探るエド。

一人分残っている自分の命を使ってアルを取り戻せとホーエンハイム。
父親だから。
必要とか、理屈ではなく。

「すまなかった。」とエドに謝るホーエンハイム。

子供にちゃんと謝れる親のシーンって大好きです。
え、私?。
これがね、なかなか難しかったりするんですが。　ヘ(゜_゜ヘ)☆＼(｀´#)

やっとエドが「親父」と呼べましたよ。
“クソ”もついてますが。

今まで共にしてきた者達。
誰もオレ達兄弟に「あきらめろ」って言わなかったじゃないか!!!

そして自分の周りに人体練成の陣を描くエド。
「ちょっと行ってくるわ、鋼の錬金術師、最後の練成にな!!。。」

真理の扉の前についたエド。
代価は錬金術!!。

エドの錬金術は代価を与えて手に入れた、人よりグレードアップしたもので、十分アルの代価になり得るってことでしょうか。

「錬金術の使えない、ただの人間に成り下がるか?。」

「成り下がるも何も、最初っからただの人間だよ。」

(錬金術に頼って)過信して、失敗しての繰り返し。

「錬金術がなくてもみんながいるさぁ。」

すると真理は言う、正解だよ、錬金術師。おまえは真理・おれに勝った。持って行け、全てを。

エドは扉に錬金術の手を合わせる。
エドの扉は崩れて行き、やせこけたアルに肩を貸し、アルの背後の扉が開く。

一緒に帰ろう。

皆が待ってる。

ってことで、アルは身体を取り戻して生還。
抱きついて泣きじゃくるメイ。

ホーエンハイムと握手して、久々の身体の感覚に驚いて、でも手を「・・・あったかい」って言うのが、凄く良い!!。
愛妻・イズミを見つけてかけてくるカーティスは、アルを見て、これまた抱きついて大泣き。

その喜びの中、ホーエンハイムは１人去って行く。

エドは代価に“錬金術”を払ったのですが、これで全く錬金術が使えなくなったってことでしょうか。
私、錬金術は、例えば「走る」みたいな、どんな人間にも可能なことだけど、能力の差がある・・・みたいなものかと思ってたんですが。
だから“才能”と、ちゃんとした知識、それを得るための努力が必要、と。

“真理”は真理の扉は全ての人間の内にあり、だから全ての人間に錬金術を使う力があると言っている。
でもエドの扉は消失したんですよね。

だから例えば、走ることが出来なくなった人間のように、錬金術が使えなくなったのかな。

やっぱり長くなってしまいました。
感想その2はこちらでどぞ。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう