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2005年01月04日
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カテゴリ: 小説
 里江の双眸が金色に輝いた。
 手下たちが一斉に秀信に襲いかかり、里江自身も秀信に飛びかかった。
「先生、危ない!」
 前方に立っている明の肩越しに凛太郎は身を乗り出して、秀信に呼びかけた。注意をうながすことしかできない自分がふがいなかった。
 秀信は、平然と里江を睥睨していた。
 そして、里江に札を投げつけてから、手刀で空間を縦横に切り裂く。
「臨兵闘者皆陣裂在前!」
 秀信は叫んだ。
「うぎゃあああ!」

 同時に、里江の胸元に張り付いていた勾玉が青い光を放ちながら、里江から離れた。「おおっと!」
 明が跳躍して、勾玉をつかんだ。
 里江はバッタリと床に倒れた。途端に、乃梨子を含めた生徒たちも糸の切れた人形のように転倒した。
「乃梨ちゃん!」
 ほのかが泣きながら、乃梨子に駆け寄った。
「大丈夫だ。勾玉の呪縛が解けただけだ。そのうち意識は戻るだろう。まったく、世話の焼ける生徒たちだな」
 秀信が、乃梨子を抱きかかえて泣きじゃくるほのかの肩に手を置きながら言った。
 眼鏡の奥の双眸は、優しく細められていた。
 つややかな黒髪を持つ青年が、秀信にうやうやしく尋ねた。
「秀信様。この場はいかにいたしましょうか」
「そうだな。まずは皆にケガがないか確認しておけ」

 青年はそう返事をすると、手際よく生徒たち一人一人を見て回った。どうやら医療の知識もあるらしく、外傷の点検も手慣れていた。
「ね、ねえ、明……。この……この子、僕どうしたらいいの?」
 明に授けられた勾玉を、大切そうに手のひらに包み込みながら凛太郎は訊ねた。明はそんな凛太郎を微笑ましそうに見つめてから、首をひねった。
「おかしいな。そろそろ孵化してもいいはずなんだがよォ。そしたらパパっとお前が呪をかけたら、お前の言うことを聞くようになる」
「言うことを聞くだなんて……僕は、この子に他人を襲わせたりなんかさせないようにしたいだけなんだ」

 見た目は気味の悪い軟体動物のはずなのに、凛太郎はこの生物がいとおしくてならなかった。すでに名前は考えてある。
 あれやこれやと名前を思案している間、凛太郎は楽しくてならなかった。明が伸一郎の記憶を操作して、凛太郎の子供を姪っ子か何かだと思わせておく予定だった。
 それでも、鬼である鈴薙の間にできた子供がごく普通の子供と同じであるはずがない。ましてや凛太郎はわずか十五歳であり、そして男である身の上で母親となるのだ。どう考えても未来は波乱含みだった。
 それは重々承知している。それに凛太郎は心配性で思い悩む性質だった。
 けれど、子供のことを考えると、胸がふわっと優しくなごんでくるのである。
 その子供が、孵化どころか、あのぎょろりとした目も閉じていることに凛太郎の胸は痛んだ。
「……もしかして、この子、死んじゃってるんじゃーーーー」
 凛太郎の視界は、涙でぼやけた。
 凛太郎の涙を見て、明はあわてふためいた。
「な、泣くなよ、凛太郎。子供だったら俺がまた作ってやるからよ」
「そういう問題じゃないだろ!」
 凛太郎が明に食ってかかろうとした時、凛太郎の頭を大きな手がつつみこんだ。
「他人に八つ当たりするのは感心しないぞ、凛太郎」
「先生!」
 秀信は、凛太郎の頭をくしゃくしゃと撫でた。明は憮然として秀信をにらみつける。「どうやらその御子は何らかの理由で、成長するのをためらっているのだ。命を落としてはいない。気で分かる。安心しろ」
 秀信に微笑みかけられて、凛太郎は安堵で体中のこわばりが抜けていくような気がした。
 秀信は気味悪がる様子などみじんもなく、凛太郎がいだいている勾玉に視線をよこした。
「お前が心配しなければいけないのは、その御子を鬼がさらいに来ることだ」
「先生、どうしてそんなことを……」
 戸惑う凛太郎に、秀信は眼鏡の縁を持ち上げながら言った。
「その話は後だ。まずはこの状態をなんとかしなければな」
 秀信の言うとおり、倒れている生徒で埋め尽くされた教室は、乱闘後でひどいありさまになっていた。
「お前、やっぱりただの人間じゃなかったな」
「私はお前も鬼だということに気づいていたよ、木原」
 秀信の切り返しに、緑色の髪をした鬼はあっかんべえをした。


                    つづく





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最終更新日  2005年01月05日 02時32分17秒
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Re:神域の花嫁38 鬼に愛された少年(01/04)  
明くん、そんなに人気ないんですか!?
たしかにこの回なんて、弓削先生かっこいいけど・・・・・・。
鈴薙さんも悪役ながらおいしい役だけど・・・・・・。
明くん、助平に健気に頑張ってるのに!(笑)
ところで、ヒロイン(!)凛太郎くんの人気はどうなんでしょう?
(凛太郎くんがヒロインになると、ほのかちゃんもヒーロー役にまわりそう/笑)
(2005年01月05日 21時08分26秒)

Re[1]:神域の花嫁38 鬼に愛された少年(01/04)  
ユミティ  さん
ふーたろー5932さん

 人気と言っても、私の周りだけの話なのですが、凛太郎くんはみんな男の子だけど、ヒロイン役だと思っているようなので、「けなげで可愛い」という感じみたいです。
 つまり、異性としては意識していないようです。
 まあ、BL小説の受けってだいたいそういう印象を持たれますよね。
 凛太郎とほのかちゃんの交際って、なんだかほのぼのしてそうですね。ずーっと手をつなぐこともしなさそう(笑)。
(2005年01月06日 23時52分59秒)

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