森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.03.17
XML
生活の発見誌の3月号に一人で仕事を引き受けて苦しんでいる人の話があった。
その方は介護の仕事をされている方でした。
他の職員の方は依頼を断ることができるのに、この方はすごくまじめで責任感が強くて断ることができないのだそうです。
真面目に引き受けていましたが、つらかったそうです。そしてついにうつ病になりました。

こういうことは対人恐怖症の人はよくあります。私も経験があります。
他の人の依頼を断ると相手から非難されたり、拒否されたり、無視されるようになるのではないかと考えてしまうのです。
これは事実とは違いますが、そういうマイナス思考が習慣となっているのです。
だから本来は喜んで納得して引き受けていないのに、現実は自分の仕事を遅らせてでも引き受けてしまうのです。
心と体がバラバラです。その結果苦しんでいるのです。


他の方は「私できません」等というので依頼しづらいのです。
そういう意味では主従関係が出来上がっているのです。
でも、もともとプライドの高い我々はどうして私ばかりにやらせるのだろうという被害妄想に取りつかれてしまうのです。
我慢に我慢を重ねて耐えていても、最後にはダムが決壊するみたいに感情を爆発してしまうのです。

これは自分の気持ちをごまかしているから起きることなのです。
今は自分の仕事が手いっぱいだ。身体が休息をとりたがっている。
この次にまた厄介な仕事が待ち構えている。等の事情を無視しているのです。
森田的にいえば対人的な不安や恐怖に対してやりくりをしているという事なのです。

そうはいっても自分の都合を優先してはっきり断れないのが対人タイプなのです。
それがよいところでもあるのです。でもなんとかしないといけません。
いつも我慢したり耐えたりしているとストレスだらけになるのですから。


まず納期はいつまでにやったらよいのでしょうか。
自分の仕事や都合を優先させてそのあとでも間に合うのでしょうか。
どの程度の範囲の仕事で時間はどれくらいかかるのでしょうか。
自分の能力で十分できる仕事でしょうか。
身体への負担、精神的な負担はどの程度でしょうか。

他の人の仕事の量や能力、進行状況はどうでしょうか。
他の人に分担してもらう事はできないでしょうか。
何人かに分けることはできないのでしょうか。
それらを自他ともに確認してみるのです。
これはどうしようか揺れ動いている状態です。

とにかくすぐにイヤイヤ引き受けるとか、すぐに断るというのはまずいのではないでしょうか。
時と場合にもよりますが、それは極端だと思います。
自分の正直な気持ちや都合、他人の状況をよく観察して考慮したうえでどうするのかを判断してみてはいかがでしょうか。
状況を把握する態度を大切にするとその後の展開は少し変わっていくのではないでしょうか。
これは森田理論で言うと、まず過不足なく事実を観察するということになります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015.03.17 06:30:39
コメント(0) | コメントを書く
[自分中心の生き方 他人中心の生き方] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

X youhei00002 フォローしてください@ Re:愛着障害について(03/12) X youhei00002 フォローしてください
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: