森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.02.06
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カテゴリ: 感情の法則
今日はプロスペクト理論について説明します。
この理論は本来は投資と感情の関係を説明するための理論です。
私は感情の法則に置き換えて説明させていただきます。





この理論から導かれる感情の法則 その1
この線は交差点を基点にして、上は快の感情と考えてください。
下は不快の感情と捉えてください。
横軸は時間、縦軸は快不快の強さと読み替えてください。

快の感情と不快の感情を比較すると、快の感情は勾配がなだらかです。
不快の感情は勾配が急になっています。

快の感情よりも不快の感情のほうに何倍もバイアス(片寄がある)がかかっているということになります。
脳は快よりも不快のほうによく多く強く反応しやすいのです。

アフリカの東海岸にルーツを持つ人間の先祖は、他の肉食獣からの生命の危険にさらされていました。
そのためリスクを回避するために不安や恐怖の感覚がより鋭くなりました。
過去の不安や恐怖にまつわる長期記憶の方が、成功や快楽記憶よりも多いのです。その名残が遺伝子として引き継がれているのだと考えられます。
一旦不安や恐怖、違和感や不快感にとらわれると自分の思っている以上のダメージを受けやすいということです。
特に神経質者の場合は、不安や恐怖にとらわれやすいのかもしれません。

この特徴が理解できれば、快の感情を意識してできるだけ多く作り出すように心がけることが大切になります。
「好き」「うれしい」「楽しい」「愉快だ」「ウキウキする」「わくわくする」「気持ちがよい」「幸せだ」「満足だ」「できた」「成功した」「達成できた」
こういう言葉を意識的により多く使うようにすることです。
反対に「ダメだ」「無理だ」「悪すぎる」「できない」「イヤだ」「苦しい」「イライラする」「不安だ」「怖い」「恥だ」「みじめだ」などと言う言葉はできるだけ封印する。


この理論から導かれる感情の法則 その2
感情の発生直後はどちらも急激に上昇していますが、時間の経過とともにその曲線はなだらかになっていきます。
時間が経過してその感情に慣れてしまうと、慣れてしまって感情が薄れてしまうということになります。
これは最初に湯船に入るときはとても熱く感じるが、そのまましばらくすると逆にぬるく感じるようになるようなものです。
これが何を意味するかというと、最初にいくら良いことを思いついても、そのままにしているとその素晴らしい思いつきは忘れ去ってしまいやすいということです。

気が付いたことはきちんとメモしておくという習慣をつけることが大切になります。神経質者の場合は、細かいことによく気が付くという特徴があります。
この特徴を最大限に活かすことを考えた場合、きちんと掴まえられるかどうかはその後の展開を大きく左右します。

次に不快の感情は急激にしかもより強く高まります。
不安や恐怖の感情は一挙に山を駆け上るという特徴があります。
しかし時間の経過に任せていると、快の感情ほどではありませんが、しだいに鎮静化してきます。しだいになだらかになってきます。
ですから売り言葉に買い言葉のような衝動的な言動は差し控えることが肝心です。そうしないと後で後悔を招くことが多くなります。
3~4日考えて、どう考えても理不尽だと思えば、準備を整えて論争してもよいと思います。これは夫婦げんかの時の対応として森田先生が説明されています。
いつも言いたいことを我慢していると、最後には相手になめられてしまいます。
自己主張できないとストレスで心身ともにダメージを受けることになります。





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Last updated  2022.02.11 16:21:57
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