森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.11.10
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カテゴリ: 感情の法則
感情の法則の5は、「感情は、新しい経験によって、これを体得し、その反復によってますます養成される」です。

この法則はどのように生活の中に活かしていけばよいのでしょうか。
この言葉は、 感情は実践や行動によって発生する と言われています。
頭で考えているだけでは、新たな感情は生まれてこない。
興味や関心、気づきや発見も見つけることは出来ません。
素晴らしいアイデアや意欲もわいてきません。
燃えるような生き方、情熱的な生き方はできません。
人間本来の生き方はできないということになります。


七輪の種火を大事に育てていくと、勢いよく火柱が立ち上がってきます。
炭火が真っ赤になると、焼肉やバーベキュー等を楽しむことができます。
感情の種火を大事に育てて、意欲に火をつけていくことが大切になります。

実践や行動に向かうためには、最初は強制されて取り組むことでも構いません。
そのうち我を忘れて一心不乱に取り組むようにすればよいのです。
そのためには、何か最低一つは問題点や課題や楽しみを見つけてやろうという気持ちで取り組むことです。
見つかったらメモしておく。さらにそれをストックして時々取りだして見る。
すると興味や関心が高まり、意欲的な実践・行動に発展してくるはずです。

ここで慎みたいことは、すぐに気分本位な態度で実践・行動から逃げてしまうことです。めんどうだ、やる気がしない、つらそうだ、しんどそうだ、どうせ失敗する、エネルギーを温存しておきたい、静観したい、楽をしたい、誰かがやってくれるだろうなどという気分に振り回されて、仕事をさぼり、日常茶飯事の手抜きをすることです。
確かに逃避したときは、やれやれ難を避けることができたとホッとしますが、その後で何もすることがなくなります。
人間は暇で特に何もすることがないということは一番つらいことです。

この悪循環にはまってしまうと、カンフル剤を打つようなことを考えるようになります。刹那的、瞬間的、享楽的、快楽的、本能的な行為で穴埋めをしようとするようになります。


最初の実践・行動は、イヤイヤ仕方なしにとりかかるしかありません。
堪え難を堪えて、あえて踏み出す勇気を持つことです。
ここは心配性の神経質性格者にとって、最初の関門ですが、なんとか通過してほしいところです。

森田でお勧めしているのは、身の回りの小さな課題や問題点などにていねいに取り組むことです。これらは雑事や雑仕事といわれています。
やろうと思えばだれでも取り組むことができるようなことです。


神経症の人で、症状の苦しみから逃れるために、ハツカネズミが糸車を回すようにやみくもに行動する人がいます。
これは神経症で苦しんでいる時は、一時的に大きな効果があります。
しかしいつまでもこれを続けると、症状は治らないばかりか、最後には精魂を使い果たし、かえって神経症は悪化します。
雑事や雑仕事は、必要な時に、必要に応じて、必要なだけを心がけて取り組みましょう。





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Last updated  2022.11.10 06:32:46
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