森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.01.29
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カテゴリ: 行動のポイント
生活の発見誌2024年12月号に長谷川洋三氏の興味深い記事がありました。

私たちは明日の命さえ分からないですね、それが事実です。
積極的に生きるということは、多少の危険と無駄、ロスやまわり道を避けることはできません。
そのリスクと無駄を、私たちはしたくないんですね。
絶対安全な道を行きたいのです。
ということは、不可能なことを望んでいるのですね。
そうすると、行動は消極的にならざるを得ないです。

私たちはソロバンをはじいて、少しでも危険と無駄があってはいけないと、そういうふうに考える。石橋をたたいて渡らない。
そうすると消極的になって行動に出られない。
私たちは可能性というものを、行動によって開発しているわけです。
行動を回避することは、私たちの可能性がそこで眠ってしまいます。

長谷川先生のおっしゃる通りだと思います。
今日は営業の仕事を例にとってこの問題を考えてみたいと思います。


一つは気分に振り回されてしまう人です。
しんどい、疲れる、面倒だ、やる気が出ないなどという気分に振り回されてつい仕事をさぼってしまう人です。
気分と行動は別物といいますが、気分が営業活動を支配しています。
気分は主観的な事実です。これに対して客観的な事実があります。
主観的事実のみで営業に取り組んでいる人は、飛行機でいえば片肺飛行をしているようなものです。
営業活動は、主観的事実に基づいて行うのではなく、客観的事実に基づいて取り組むことが必要となります。
ここでの客観的事実とは、仕事に対してどんなに気がすすまなくても、会社から与えられた最低限の責任と義務を果たしていくということです。
それを放棄するということは、幼児が駄々をこねているようなものです。
営業マンが最低限の責任と義務を放棄すると、人間関係も悪化し、会社での居場所がなくなってしまいます。

もうひとつは長谷川先生が指摘されています。
私たちは行動する前に、頭の中で、最小限のエネルギー消費で最大限の成果を上げたいと考えます。これを効率第一主義といいます。

努力に見合った成果が期待できないと判断した場合、最初からしり込みしてしまうのです。
しかし実際問題としていつも成果を上げることは難しい。
想定通りいくこともあれば、想定とは逆な方向に行くこともあります。
むしろ思惑通りに商談が進むことのほうが少ない。
営業活動の大半は、失敗や損失、危険や無駄、ロスやまわり道になることが多い。


効率の悪いことはすべて敬遠するという態度では、失敗はしませんが、成功することもありません。
挑戦をあきらめてしまうことはとても残念なことです。
営業活動は不安でも十分な準備をして、思い切って挑戦する以外にありません。
仮に成功すれば、自信がついてその後の飛躍につながります。
失敗しても今後の成功のための貴重な経験をすることができます。
失敗を積み重ねた営業マンは、いつの間にか高い営業ノウハウを身に着けています。
効率第一主義の考え方をしていると、成約が難しいと判断した営業を回避していくわけですから、将来につながるものは何も身に付きません。





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Last updated  2025.01.29 06:20:08
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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