小平さんは2018年平昌オリンピック・スピードスケート女子500mで金メダルを獲得しました。
相当のプレッシャーと闘っておられたと思いますが、ご本人は特にプレッシャーを感じることはありませんでしたと言われています。
100%力を出して勝つよりも、8割の力で勝てる、大丈夫というメンタリティーでスタートラインに立つことができた。
スタートラインについたら何を考えても無駄、ここまでやれることはやってきたのだから、自分より速い選手がいても仕方がない。
もうはらを括って進むだけ、自分を貫いてゴールしようと思っていました。
そういう心の余裕はオランダに行ってから持てるようになりました。
やっぱり、常に完璧主義だと、失敗しない安全な道を選んでしまいますし、プレッシャーや緊張で10割出せる力も9割になってしまう。
でも、自分の100%を決めないというか、8割、9割で大丈夫だよっていう自分、努力を積み上げていくことで、今の9割が前年の10割を超えているというような成長があるんです。
それに、完璧よりも少し手前を自分の合格点に設定することで、自分を認めてあげることもできるようになるのかなって思いますね。
まあオランダに行くまでの自分は本当に神経質で、何事も完璧にやらないと気が済まない性格でした。
いまでもたまにその性格が出てしまうので、「8割、9割で合格」って自分に言っています。
(致知 2021年6月号)
この話は、大勢の前で話をする場合、試験を受けるとき、人前で楽器の演奏をするとき、スポーツで勝ち負けをかけて相手と戦うときなどに応用できるのではないでしょうか。
そのためには練習によって不安を感じる部分はすべて解消しておく。
練習段階ではほぼ100%に仕上げておくことです。
欲を言えば120%の練習を積んでおく。
そしてわずかな状況の変化に左右される本番では、70%から80%の出来で自分に合格点を出してあげることです。
大勢の前で話をするときは50%で合格点を出す。
営業活動は10%から30%の成功で十分です。
数打てば当たる戦法が有効です。
国家試験などはほぼ60%できれば合格できるものが多いと言われています。
楽器演奏の場合はプロでも時々ミスタッチしているそうです。
完璧な演奏は難しいのが実情です。9割の出来なら大感動を与えられます。
演芸や歌唱もしかりです。
スポーツでは小平さんの言われるように、練習時の8割から9割で合格点を出してあげたいものです。
プロ野球の打者では3割打者は、超一流バッターですからね。
完全・完璧にとらわれると、むしろミスや失敗の確率が跳ね上がってしまいます。
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