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マダム・タッソーの呼び名で知られる、マリー・グロシュルツ。ロンドンに、ろう人形館を設立したことで有名です。ヴェルサイユ宮殿に居住していた、マリー・タッソー。フランス国王ルイ16世の妹、エリザベートにろう人形の作り方を教えていました。しかし、1789年、フランス革命が起こります。1792年のテュイルリー宮殿襲撃。彼女はそこで、死体の山の中に知人を見つけます。その体験が、後のろう人形館「恐怖の部屋」開設のきっかけになります。さらにフランス革命は、彼女に試練を強います。国民議会は彼女に、ギロチンで切られた頭の、デスマスク作りを命令します。ルイ16世や、マリー・アントワネットに、彼女は親しみを感じていました。そのルイ16世やアントワネットのデスマスクさえも、彼女は作ることになります。切断された頭から、型取りをして。さらに、運命は過酷です。彼女は突然、逮捕されます。理由は・・・?フランス革命の処罰に、正当な理由は必要ありません。牢の中で、後のナポレオンの后ジョゼフィーヌと出会った彼女。ふたりは、ただ、ギロチンのその時を待っていました。ギロチン用に、髪も切られていた彼女。しかし、その時、奇跡が起きました。彼女の処刑を命じていた、ロベスピエールが失脚、ギロチンに処せられたのです。解放された彼女。彼女は逆に、ロベスピエールの頭から、デスマスクを作ることになりました。時には、友人の頭を手に。時には、宿敵の頭を手に。デスマスクを作り続けた、マダム・タッソー。デスマスクを作れたから、彼女は生き延びました。デスマスクを作れたから、彼女は過酷な試練を強いられました。おのれの力に、放浪され続けた彼女。芸は身を助ける。このことわざを聞いたなら、彼女は、なんと答えたことでしょう。【参考】 「幽霊屋敷」の文化史,加藤耕一,講談社現代新書,2009年,286P 【AFPBB NEWS】 「マダム・タッソー館のろう人形たち」 ※マダム・タッソー館のろう人形を、こちらで見ることができます(ハリウッド館)
2011.05.31
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世界最大のダイヤの原石、カリナン。1905年、南アフリカで発見された、ダイヤの原石の大きさは3106カラット。621.2gもの重さがあります。カリナンの、英国王室への輸送。郵便船の金庫にカリナン収められた、カリナン。何人もの警備が同行しました。しかしそのダイヤは盗まれます。でも、ご安心。これは、偽のおとり。本物のカリナンは、普通小包で英国に郵送されていました。次にカリナンは、オランダに送られます。理由は、カットのため。今度は、輸送船ばかりではなく、別送の小包まで盗まれました。やはり、ご安心を。いずれも、おとりです。本物のカリナンは、ひとりの男が、汽車、船に乗り届けました。621gのカリナンを、なにげなくポケットに入れて。技師の連日14時間の作業で、8か月の研磨。カリナンは、9分割にカットされました。1個目は英国王室の王笏(おうしゃく)に、2個目は英国王室戴冠式用王冠に。送り方は、普通郵便に、ポケットに。成功の秘訣は、平常心。もとめられるもの。それは、あわてない、ゆるがない、つよいこころ。
2011.05.29
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いつもと違う視点から、考えるのもよいでしょう。とくに、青空が見えない、雨の日は。たとえば、カタツムリ。あのカタツムリに、かじられたら、どうでしょう。雨をよろこぶ、あのカタツムリに。カタツムリの歯の数は、12,000本。それほど多くの歯を持つと、常には、感じることはありません。ときどき見つかる、意外ななにか。そのなにかは、深く、静かに、隠されています。いつもと違う視点から、考えるのもよいでしょう。見えない光を、みつけたい日には。こころがくもる、はげしい雨の、こんな日には。
2011.05.28
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ちょっと、都合で更新が滞りました。色々、お待ちください。今日はとり急ぎ、いつものそれから。先日のボツ原稿。書きすぎで、何を書きたいか分からなくなっています。ボツ原稿はもう1件ありますので、近日、ご紹介します。ゆるキャラ「雪丸」くんのデビュー。偶然知りましたが、驚きました。皆さんのコメントからもわかりますが、知名度はあまりありませんので。1年前に私が日記で紹介したころには、きっとゆるキャラ構想は進んでいたのでしょうね。聖徳太子の愛犬、雪丸くん。人気が出ると良いですね。皆さんにご紹介したい出来事もありますが、それはまた後日。【日記1】 「【ボツ原稿3】それは幻 」【日記2】 「新ゆるキャラ登場 ― 雪丸デビュー ―」
2011.05.26
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聖徳太子の愛犬「雪丸」が、本日5月22日、キャラクターデビューしました。1年前の4月の日記でご紹介した、賢い雪丸くん。彼がキャラクターデビューする情報を偶然知りました。早速、本日のデビューイベントに行きました。【過去の日記】 「いまは なくこともなく - 雪丸 -」雪丸像は、奈良県王寺市の達磨寺にあります。達磨寺は聖徳太子由来で、かつては王寺の街の名の由来になるほどの大伽藍でした。しかし、興福寺の僧に襲われ焼かれ、再興後も松永秀久に焼かれました。興福寺の僧は、本当に好戦的です。22日10時からのイベント。先着100名のステッカーも、もらってしまいました。王寺市民でない私は、初めは遠慮していましたが。普段見ることのできない、本堂内も拝見できます。重文の達磨太子像、聖徳太子像、さらに千手観音菩薩像を拝見できるのは嬉しい。境内には、わんちゃんとの触れ合いコーナーもあります。市民の皆さんで開催する、アットホームなイベント。さすが賢い雪丸くんは、ツイッターもするようですね。新ゆるキャラ「雪丸」くん、がんばってください。 左から、雪丸像、雪丸くんぬいぐるみ、新キャラ雪丸くんです。似ていますか?【関連リンク】 「はじめまして! ぼく、雪丸です」
2011.05.22
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今日は、あの本のボツ原稿3作目。・・・・・・・・・縁の下の力持ちが、主役となった物語があります。その物語では、神様が不思議なものに変身します。その話は、インド神話の乳海攪拌。 ヒンズー教の神様ヴィシュヌ神は、天地創造の時、神々と協力して乳海の攪拌を試みます。海を攪拌しようとするヴィシュヌ神。ヴィシュヌ神はマンダラ山を攪拌棒とし、綱代わりにマンダラ山にヴァースキ龍を巻きつけて、その両端を引っ張って回転させることにしました。その時にヴィシュヌ神が困ったのは、攪拌棒を支える部品がないこと。そこでヴィシュヌ神はクールマという大亀に姿を変え、自ら海底で攪拌棒を支えます。神はその棒を支えて1000年間も回り続け、天地創造に重要な役割を果たします。1000年も回り続けるその寿命は、まさしく神の創造物。 亀でできているのもユニークです。綱として使われたヴァースキ龍は苦しさのあまりに毒を吐いたと言いますから、むしろ回転抵抗は大きかったのかもしれません。しかし、もし仮にいくら寿命が長くても、亀でできたその部品は、工業的には使われることのない、幻であるのはたしかです。・・・・・・・・・・・ご覧のとおり、何を書きたいのか意味不明の大幅脱線。自らボツ原稿としました。ただしこの掲載原稿は、大幅に書き換えてあります。そのままでは、本が何かわかりますので。掲載される原稿の陰には、この様な試行錯誤もありますね。
2011.05.21
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きょうも、いつものそれからで。蒲の蒲団、きっと硬かったことでしょう。たしかに涼しそうでもありますが。わらのふとんのコメントも頂きましたが、私には思い出がありません。残念です。丸いふとんなら、寝相が悪くてもよいとのコメント。笑いました。テントウムシ。日本では、星を★ではなく、●で示したとのコメント。それを考えると、テントウムシの模様を理解しやすいですね。アメリカでは、テントウムシを”Ladybug”。たしかに、そう聞いていましたが、間違いないようですね。”Ladybird”は、イギリスの呼び方です。「それから」で、常連さんを順番にリンクしていたことを思い出しました。15人までリンクでご紹介したところで、震災で止まっていました。これから、またリンクをお願いすることがあるかと思います。よろしくお願いします。【日記1】 「いつか うしなって ― 布団 ―」【日記2】 「呼び名も 愛されて ― テントウムシ ―」
2011.05.20
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いよいよ、昆虫たちの季節になりました。昆虫でも、特にかわいいテントウムシ。英語で、”Ladybird”と呼ばれます。その意味は「聖母マリアの鳥」。赤い羽根、7つの斑点、その食性が、Ladybirdの名の由来。テントウムシの赤い羽は、マリア様の赤い服。ナナホシの七つの斑点は、マリア様の7つの悲しみと喜び。アブラムシを食べるテントウムシは、恵みの益虫。テントウムシは、天道虫。日本語のその呼び名より、Ladybirdは、さらにやさしい。その容姿を、愛されて。その行いを、喜ばれ。聖母の名で呼ばれる、実にうらやましい、彼女たち。【参考】 テントウムシの自然史,佐々治寛之,東京大学出版会,1998年,251P
2011.05.18
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布団の季節も、変わりつつ。布団と蒲団。なぜかふたつある、ふとんの漢字。蒲団の意味は、蒲(ガマ)で織った敷物。その形も、丸い形。団は、円の意味があります。やがて布で作られ、四角くなったふとん。私たちの知る、布団になりました。蒲で作った蒲団は、きっと硬かったことでしょう。布の布団の、やわらかさに感謝します。ただ、丸いふとんは、きっと広々で。丸いふとんで、大の字に、ごろごろと。丸いふとんの、制約されない、開放感。時とともに、わたしたちが、うしなうものも、少なくはありません。
2011.05.17
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それからの変更、まだ思いついていません。ルートの話から、映画「博士の愛した数式」を連想された方が、多く見えました。数式は、実際に美しい式もあります。この話は、本の「ボツ原稿」にもつながります。そのボツ原稿は、また後日。不要になった、ガラス板と茶箱。評価はしばしば、遅れてやってきます。その時まで、我慢し、耐えることができるかが分岐点になります。成功の秘訣は、「耐えること」にあると思います。【日記1】 「のびやかに 広がる美 ― ルート ―」【日記2】 「理解者が きっといる ― ガラスと茶箱 ― 」
2011.05.16
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忘れられたものが、生きかえるとき。戦時中、温室のガラス板が外されました。光を反射し、爆撃の道標になるという理由で。お茶を入れる茶箱は、ベニヤ製。その茶箱も、余っていました。戦争で、お茶の輸出ができないため。土に埋められ隠されていた、多量のガラス板。輸出できず、不良在庫になっていた茶箱。忘れられた、これらのものに、再び命を吹き込んだ人がいます。それは、名古屋のガラス職人、正村竹一。彼は茶箱に、ガラス板をはめ込みました。温室のガラス板と茶箱は、幅が同じだったから。やがて人々は、箱の中でおどる、鋼球の動きを見つめるようになります。金属の釘にはじかれ、おどる鋼球を。人々が見つめる、茶箱。温室のガラス越しに。それはパチンコと呼ばれる遊技機。パチンコは、余ったガラス板と茶箱から生まれました。ときには、重い土に埋まるときもあります。ときには、暗い倉庫で眠るときもあります。その重い重圧に、暗い陰に耐えたとき。いつか、希望の明日を迎えることができます。たとえ、今はつらくても、あなたの魅力をわかる人が、いつかきっと現れます。あなたが、明日への希望を捨てなければ。あなたが、おどる気持ちを、忘れなければ。【参考】 茶壺に追われて,小山茂樹,淡交社,2009年,143P
2011.05.14
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数学の平方根、ルート(√)。√2 × √2 = 2。互いをかけると、内部の数になるルート。ルート(root)は、その名の通り「植物の根」。その形、√も、”root”の”r”を変形して生まれました。ルートは、数の平方根。数の根となり、葉の様に跳ね上がるその形。神秘的で、美しく。のびやかに広がる、その可能性。すべては、植物のそれに似て。
2011.05.12
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【色々 それから】マニキュアの由来、ヘンナより、ヘナの方がわかりが良いかもしれません。エジプトが起源については、意外との声も多くいただきました。マニキュアからお歯黒につなげたつもりが、一反木綿の話題になりました。最近はお歯黒の習慣はありませんから、一反木綿をかみきれません。皆様、ご注意を。ピーターラビットの絵本に隠された、キリスト教のモチーフ。ぜひこれを機会に、絵本をご覧ください。ピーターラビットのモデルは、ネザーランドドワーフです。以前書いたかと思いますが。【うさぎ総合事典】 「ネザーランドドワーフ 」ブログを初めた頃は、うさぎブログの皆さんも、私のブログにいらしていました。いつの間にか、うさぎブログの方がおられません。月日の流れを感じます。牽牛子塚古墳。ケンゴシは、ご指摘通り「アサガオ」の意味。アサガオは角がある円形で、八角形墳を意味していたと考えられます。発掘するまでもなく、名前が天皇陵を示していたのです。奈良の遺跡や文化財の話、尽きることはありません。しかし皆様の地域にも、他にない魅力ある場所がたくさんあることでしょう。近すぎると、意外と行かない観光地。あらためて、訪問されると、新たな発見があるのではないでしょうか。消せるボールペンは、100円前後と安価です。パイロット製は、摩擦熱を利用。よく消えますが、加熱すると消える欠点もあります。三菱製は、紙に浸み込みにくいインクを利用。普通の消しゴムで、文字が消せます。しかし、紙によってインクが染みこみ、消せなくなります。本のボツコラムは、あと2件。これもまた、掲載します。長く続けてきた「それから」ですが、そろそろ見直し時かもしれません。どうすれば、上手くみなさんと会話ができるか。また今後、模索していきたいと考えています。【日記1】 「いったい どうすれば ― マニキュア ―」【日記2】 「一反木綿も 一安心 ― お歯黒 ―」【日記3】 「そして 奇跡の復活 ― ピーターラビット ―」【日記4】 「斉明天皇! 大田皇女! ― 牽牛子(ケンゴシ)塚古墳 ―」【日記5】 「【ボツ原稿3】便利な摩擦熱 」・・・・・・・・・
2011.05.11
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球を使った筆記用具にボールペンがあります。ボールペンのインクは、文字を残すための染料としてだけではなく、先端のボール(チップ)の潤滑も兼ねなくてはなりません。またインク漏れ防止のため、適度な粘度も必要です。かつてのインクは油性のみでしたが、近年では水性、ゲル状インクもあるのはご存知でしょう。そのゲル状インクは進化し、現在では消しゴムで消せるボールペンも登場しています。 消せるボールペンは、摩擦を利用しています。消しゴムで紙を擦ると、瞬く間に高温の摩擦熱が発生します。そして摩擦熱が60℃以上になると、消せるボールペンのインクの色が消えるようにできています。厄介な摩擦熱を巧みに活用した面白い文房具。消せるボールペンは、多大な期待により完成しました。しかしこのボールペンにも、大きな欠点が指摘されているそうです。それは残念なことに、文字が消せること。公文書などでは、ボールペンの文字は消せないことも必要要件。文字が消せても良い場合でしか、消せるボールペンは使うことができません。 消せる便利さと、消せない信頼性。便利さと信頼性の両立は難しいことを、実感させられる文房具でもあります。・・・・・・・・・本には未掲載の、ボツ原稿第3弾です。ボツの理由は、商品PRのおそれがあるから。製品の欠点も指摘していましたが。本では掲載できませんでしたが、若干文章を変更して、ブログで掲載させていただきました。
2011.05.09
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講演会「斉明天皇陵か!牽牛子塚古墳」を、GWに聴講しました。昨年秋、7世紀の天皇陵を示す八角形墳と判明した、牽牛子塚古墳。さらにその隣から、未知の古墳「越塚御門古墳」も新発見。近年、稀に見る、驚愕の発見。ぜひ、聴講しなくてはと思いました。しかし、マイナーなテーマを3時間。高名な和田萃先生、発掘者の西光慎治氏の講演とはいえ、聴講者は少ないのでは?しかし、会場は予想外に満員の聴講者。関心の高さを実感します。早く来場して正解でした。もちろん、面白い講演。書き始めると止まりませんので、要点を箇条書きします。【牽牛子(ケンゴシ)塚古墳】・天皇陵を示す、八角形墳と判明・最高級の夾紵棺(きょうちょかん)使用・巨石に2つの穴をくりぬいた、特殊な合葬墓 (大きさは違うが、謎の巨石 益田岩船に類似)・40代の女性の歯が出土・日本書紀記述の、斉明天皇(皇極天皇)と娘の間人皇女の合葬墓に、ほぼ確定【越塚御門(コシツカゴモン)古墳】・牽牛子塚古墳の隣に、未知の古墳発見・石室は、鬼の俎板、鬼の雪隠型 (明日香の鬼の俎板、鬼の雪隠は、古墳の石室とされます)・斉明天皇の隣に葬られたと日本書紀にある、大田皇女の墓と推定明日香の謎の巨石 酒船石など関連が指摘される、斉明天皇。そして、不遇の大津皇子の母、大田皇女。大田皇女が夭折が、大津皇子の不幸の始まりとも言われます。日本書紀の記述、そのままの発見。斉明天皇―益田岩船などの明日香の謎の巨石群との関連。大田皇女―鬼の俎板、雪隠のつながり。書きすぎになりそうなので、止めておきます。飛鳥時代の歴史、明日香の謎の巨石などに興味のある方は、ぜひご自分でも調べてみてください。参考までに、里中満智子さんのコメントのあるニュースを転載します。・・・・・・・・・・日本書紀の記述そのまま「画期的発見だ」 (産経ニューズ 2010.12.9)「斉明天皇と間人皇女(はしひとのひめみこ)を合葬する。皇孫大田皇女(みまごおおたのひめみこ)を陵(みささぎ=斉明天皇陵)の前の墓に葬る」。奈良県明日香村の牽牛子塚古墳の前で発見された越塚御門古墳は、日本書紀のこの記述をそのまま裏付けた。大海人皇子(のちの天武天皇)の后になりながら20代で夭折(ようせつ)したとされる悲運のプリンセス、大田皇女。その終(つい)の棲家は、かつて女帝として権勢を振るった祖母・斉明天皇に見守られるかのような場所に築かれていた。「驚きを通り越して感動した。画期的発見だ」と話すのは、前園実知雄・奈良芸術短大教授(考古学)。「牽牛子塚古墳が斉明天皇陵である可能性は、99・9%から99・99%になった」-。和田萃(あつむ)・京都教育大名誉教授(古代史)も「日本書紀のこの時代の記述は、確実な史料に基づいて書かれているとみていい」との見方を示す。ただし日本書紀は、大田皇女の人となりについて多くを語らない。幼くして母を亡くし、後に謀反を名目に処刑された大津皇子(おおつのみこ)と姉の大伯皇女(おおくのひめみこ)の子供2人を残して亡くなったことを淡々と伝える。「当時の皇室で母親の存在は後ろ盾としても重要だった」-。飛鳥時代をテーマにした作品を手がける漫画家の里中満智子さんは、斉明天皇の墓とされる牽牛子塚古墳の前で見つかった石室について「斉明天皇の大田皇女に対する深い思いが伝わるよう。決して独りでなかったことが、彼女の切ないともいえる人生の唯一の救い」と感慨深げに話した。一方、今回の発見で、宮内庁による天皇陵の治定に再び波紋が生じそうだ。同庁陵墓課は「基本的には現在の斉明天皇陵と大田皇女墓をお守りしていく立場は変わらない」としており、河上邦彦・神戸山手大教授は「(治定を)見直すべきとの意見が出るかもしれないが、牽牛子塚古墳を斉明天皇陵にしてしまうと、他の陵墓のように非公開になりかねない」と、公開性の点から陵墓の見直しに否定的な見解を示した。・・・・・・・・・
2011.05.07
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絵画に隠された意味を探る、キリスト教図像学。「ピ-タ-ラビットの謎」では、あのポーターの絵本にも、キリスト教的モチーフがあると言います。逃げる先々に現れる、受難の鳥、黒ツグミ。冒頭の、ブドウパンやブラックベリー。様々な、象徴が登場します。例えば、右下の、ピーターが柵をくぐる絵。右端に描かれたヒイラギは、受難に関わる神聖な木。花言葉は、用心、予見。ピーターの、受難を予見します。例えば、左下の有名な、ピーターがニンジンを食べる絵。傍でピーターを見つめる、コマドリ。ゴルゴダの丘に十字架を担いで歩むキリストの、イバラの冠をついばんだコマドリ。コマドリは、キリスト受難の証人。マクレガーさんに追われ、逃げるピーター。水をたたえたジョウゴに飛び込み、ずぶぬれに。これは聖水の象徴。命からがら逃げる、ピーター。残されたジャケットと靴は、カカシに十字架の様に掛けられます。この意味は、言うまでもなく。命からがら逃げた、ピーター。家で、死んだ様に眠ります。それを陰から見つめる、3匹の妹うさぎ。3匹のうさぎは、キリストの墓を訪れ、キリスト復活の証人となった、3人の女弟子。これは、キリスト復活の象徴。お父さんがパイにされた、怖いマクレガーさんの畑。その畑に忍び込み、受難、磔の後、復活したピーター。ピーターラビットの物語は、キリスト受難の物語。みなさんは、このお話を信じますか?【参考】 益田朋幸,ピ-タ-ラビットの謎 キリスト教図像学への招待,東京書籍,1997年,143P ※作者は、絵本に登場する「スズメ」の意味を、読者に問いかけています。 キリスト教でのスズメの意味、どなたかご存知でしょうか。・・・・・・・・・
2011.05.06
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