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このCD、サム・リヴァースの作品のはずなのに、リヴァースの印象が薄いように感じた。ハンコック~ハバードの新主流派連合を前に、前衛音楽家リヴァースが今ひとつ本領発揮できていない感がある。トニー・ウィリアムスの"Life Time"で大暴れする大魔神サム・リヴァースを期待していたのに・・・。フレディー・ハバードがいけないのだ。いや、いけないのではなく、イケ過ぎなのだ。この作品のおいしいところを、ハバードが得意のハッタリ・フレーズで全部持って行ってしまっている。いやー、それにしても、この作品でのハバードはお見事だ。ウディ・ショウと比べてしまうと、前衛フレーズとしてはかなりナンチャッテ風ではあるが、それまでのハードバップとは違う世界に果敢に挑戦しようという気合が見える(聴こえる)のである。まさに、前衛音楽に対する突撃ラッパと言えるだろう。ハバードが凄いのは、前衛っぽい中にもハードバップの色気が残っているところだと思う。前衛に走ると、どうしてもジャズから離れようとしてしまう中、ハバードの音には独特の重みというか匂いがあり、すべてが「ジャズ」臭いんですねー。さっきから、「前衛」という言葉を使いまくっているが、この作品は前衛的作品(アヴァン・ギャルド)ではない。新主流派作品の前衛寄りという程度だろう。フリー・ジャズの「熱さ」はどこにもなく、ハンコックとロン・カーターはひたすらクールに徹している。リヴァースですら、まるで地面を這うかの如くひっそりと暴れるしかないようだ。この不気味さが何とも言えない味わいなのかもしれないが、猫麻呂的にはリヴァース大魔神にはもっと大暴れして欲しかった。真夏にはこのクールさが心地よいかもしれないが・・・。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Sam Rivers / Contours (BlueNote)
2008年07月20日
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このところの猛暑で、ついに我が家のPCが夏バテで壊れた。壊れたというのは正確ではない。CPUがオーバーヒートしたのだ。我が家のPCはPEN-Dなので、熱には弱いのだ。CPUを取り替えるか、PC内部を冷やすか・・・そんなことばかり考えた一日だった。結論はPCケースを取り替えてPC内部を冷やす作戦。これでしばらく様子を見て、ダメなら次はCPUを直接冷やす作戦に出る。それでもダメなら、大手を振ってCPUを取り替えることができるのだ。ジャズとはまったく関係のない話ばかり書いているが、そんなこんなでディスク・レビューを書く時間がなくなってしまったのだ。PCケース取替えは案外時間がかかるんですよ。そんな理由で、当初予定していたCDの話は次回以降に延期して、とにかく今一番聴きたかったレコードの話でも書いておこう。猫麻呂ブログといえばドーハム萌え~!なのだが、辛いことがあるとドーハムを聴きたくなるのだ。諸般の事情により今月から仕事で死にたくなるほど辛い日々が続いているだけに、ドーハムは必需品なのである。辛いときにはタイム盤のドーハムが一番癒されるのだが、UA盤の本作品も癒し系なのだ。ただし、癒し効果があるのはB面だけ。だから、この作品はLPで聴くべきなのである。B面1曲目はチャップリンの"Smile"。ドーハムの微笑みに満ちたテーマ演奏にまずは癒されてみる。この曲はドーハムのために書かれたような曲に思えてくる。人懐っこいテーマだが、どこか陰影に富んでいて、人生の陰の部分がさりげなくにじみ出ている。こういう曲を吹かせたら、ドーハムの右に出るものはいまい。次の曲は"Beautiful Love"。お涙頂戴系のマイナー曲なのだが、今度はマクリーンがテーマを演奏する。マクリーンの凄いところは、お涙頂戴曲の臭みをかき消すだけのカッコよさだろう。独特の節回しで、演歌だって何だって立派なハードバップに早変わりなのだ。猫麻呂もこの曲はレパートリーとして取り上げることが多いが、実はこのマクリーンのカッコよさに憧れるからなのである。3曲目の"Prelude"はドーハムの泣きのトランペット全開の曲。曲というよりも、ドーハムの独白に近い。流石はジャズ界の藤田誠だけあって、渋いトランペットが堪能できる。こういうところで泣かせるから、ドーハムは偉大なのだ。ドーハム節で目頭が熱くなったところで、最後は"There Goes My Heart"を聴きながら、気持ちよくエンディングを迎える。うーん、よくできたB面だ・・・!猫麻呂:★★★★☆(4.5)
2008年07月13日
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こんな蒸し暑い日に、よりによってジーン・アモンズなのである。暑い中、野外でバーベキューを食べながら、半ばやけくそ気分でビールを大量摂取するのが実はマイウ~だったりする。これをジャズに応用すると、コテコテ派テナーwithオルガンなのである。しかし、コテコテ派テナーサックスは、アーネット・コブ平師匠やロックジョウ親分のように、案外ドライに吼えるタイプが多い。言わば「炎天下のスーパー・ドライ一気飲み」である。しかし、業界の「ボス」ことジーン・アモンズの鉛色の音がねっとり吼えると「炎天下のウォトカ一気飲み」のような状態になるだろう。うーん、これは危険だぁ・・・。(よい子は真似してはいけません。)さてこのCD、そんなに危険なモノかと言うと、そうでもない。どちらかと言えば「夜の音楽」だろう。6曲のうち、オルガン(ジョニー・ハモンド・スミス)の入ったセッションは4曲で、残り2曲はピアノ(マル・ウォルドロン)による渋いバラード演奏だ。オルガン4曲のうち、"Gettin' Around"と"Blue Room"はミディアムテンポを速めにした程度のマイルドなテンポだし、最大の「萌え」曲"Water Jug"もテンポを若干緩めてマッタリとやっている。一気飲みではなく、バー・カウンターでゆっくりと舐めるように味わいたいものである。オルガン4曲にはフランク・ウェエスが参加しているが、テナー・サックスを吹いているのは"Water Jug"の1曲のみ。残りはフルート演奏に徹しているが、これがまた「夜の音楽」しているのだ。本当はユゼフ・ラティ-フの怪しげなフルートが入るともっと面白くなりそうだが、とりあえずはウェスの無難なフルート(今回もいい仕事してます)で良しとしよう。「夜の音楽」としての真骨頂はやっぱりバラード。最初の2曲(これも悪くはないですよ)はウォーミング・アップとして聞き流して、勝負は"You Go To My Head"からである。マル・ウォルドロンのどんよりした音とアモンズの鉛色のサックスとの相性がバッチリなのだ。これで耳が慣れたところで、本日のメインディッシュの"Angel Eyes"となる。オルガンの音が静かに流れる中、ソウルミュージックの歌手のように出てくるアモンズ。ひとつひとつの音に感情を込めて歌い上げるように吹くのだ。さすが「ボス」はやることが違う。メインの"Angel Eyes"を聴き終わった人には、ウェスvsアモンズのテナー・バトル"Water Jug"がご褒美として与えられる。ウェスがアモンズそっくりに吹いているのが可笑しい。ここでのウェスはすっかり「ボス」の子分と化しているので、実は猫麻呂も判別に自信がないのだが、先行で出てくる(左チャンネル)がウェスだろう。でも、他の曲では右チャンネルに「ボス」がいるから、やっぱり自信がないなー。最後はバラード"It's Talk of The Town"で締めくくりとなる。バラードで締めくくる点も、この作品が「夜の音楽」を意識して作られた証拠だろう。何ともコクのあるバラードで、琴線に触れるというか、心を鷲掴みするような演奏なのである。アモンズを聴くと、楽器のテクニック、音楽のジャンル分け、ジャズで使われる音楽理論云々・・・なんて、ホントにどうでも良くなってしまう。音楽とは魂の叫び!なんですね、ボス・・・。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Gene Ammons / Angel Eyes (Prestige)
2008年07月06日
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