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図書館で『恋する文化人類学者』という本を、手にしたのです。副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪rakuten恋する文化人類学者「第7章 新しい家族」で著者の親族関係を見てみましょう。p181~183<1 冗談のような関係>■1—1 親しき仲にも礼儀あり 前章で見たように、結婚式とは未婚女性を既婚の成熟した女性へと変化させる儀礼であった。だが結婚によって変化したのは花嫁ひとりだけではなかった。私とニャマの実家を訪ねると、いちばん下の妹が私に声をかけてきた。「そこの小僧、元気だったか?」 なんだとー。私に向かって小僧だとー。ムカ着いた私は、「ふざけるな」と怒鳴ってやった。私はこの妹がまだ10歳に満たない頃からかわいがってきており、彼女もこれまで私のことを「スズキーッ」と慕ってきたのである。それがいきなりこんな横柄な態度をとるとは、どういうことなのだろう。 さらに数日して、私はニャマ、両親、そして妹のひとりを連れて、ギニアのカンカンに済む親族のもとに結婚の報告に向かった。母方の実家であるシディドゥに到着したとたん、私は4、5人の老婆に取り囲まれた。 老婆たちはみなそろって腰を振りながらステップを踏み、「私の花婿が到着した」と歌いながら、私に迫ってくる。みなかわいいおばあちゃんたちだが、私を取り囲む輪がだんだん小さくなり、いよいよ襲われるという段になって、私は辛くもその場から逃れたのである。いったいこの災難は、なんだったのだろう。 親しき仲にも礼儀あり、と言う言葉がある。たとえたがいに心を許しあった仲だとしても、超えてはいけない垣根がある。その垣根の高さは文化によって、社会によって、あるいは貴人によって異なるだろう。われわらはその高さを敏感に察知し、相手に不快感を与えるまえに身を引かねばならない。 そのセンスは成長する過程でなんとなく身についてゆき、さまざまな場面に対応できるだけのコミュニケーション能力を備えた頃に「大人になった」と世間から評価される。 人類学者が異文化社会にはいり込んだ際に問題になるのは、その社会において礼儀という垣根の高さがどのように設定されているのか、ということである。日本社会では問題とされないことが失礼とされたり、逆に日本人としては腹立たしいと感じる扱いが現地ではごく普通のコミュニケーション様式だったりする。 フィールドワークする者をもっとも気疲れさせるのは、病気や怪我への懸念でも祭りで踊らされることでもなく、この人間関係の微妙なニュアンスなのだ。ニャマの家族とのつきあいもかれこれ7年。 これまで私なりに良好な人間関係をつくりあげ、それなりに垣根の高さを理解してきたつもりであった。だが正式に結婚して姻族の一員となったとき、これまでとはまったくレベルを異にする人間関係の網の目のなかに組みこまれたのである。そこには数えきれないほどの親戚と、まったく予想しなかった複雑な親族関係をめぐるしきたりがあった。『恋する文化人類学者』4:派手婚『恋する文化人類学者』3:結婚にいたる道『恋する文化人類学者』2:いかにして文化人類学者になるか『恋する文化人類学者』1:恋人の素性
2022.02.28
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図書館で『魚食から文化を知る』という本を、手にしたのです。魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。【魚食から文化を知る】平川敬治著、鳥影社、2021年刊(「BOOK」データベース)よりキリスト教が生まれたのは魚食の地だった。日本人に馴染み深い魚食から世界を知ろう!魚と、人の宗教・文化形成との関係、という全く新しい観点から世界を考察する一冊。<読む前の大使寸評>魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。rakuten魚食から文化を知る「I章 西アジア世界の魚文化」からイカ、タコを、見てみましょう。p67~70<④ イカ、タコを食べる> ユダヤ教ではタブーの魚だが、あまり魚に馴染みのない人たちにとっても一般の魚と比べると、かなりかけ離れていると思うのがイカ・タコ類であろう。イカ・タコ類は頭足類に属し、タコは8、イカは10本の脚を持っている。 だが、イカは脚はありウロコは無いが、ヒレがあり海中を泳ぐ。同じ頭足類でも、腹部が頭部のようにも見えて底を這って歩くタコとは違い、イカはタコよりも魚に近いと思えるかもしれない。おまけに、陸に揚げてもイカは身動きできないが、タコは這って移動できる。 魚というカテゴリーから考えても、タコの方がより逸脱が強い。そうした理由もあるのか、イカを食する地域はタコに比べると、広くかつポピュラーである。 ギリシャの影響を強く受けたイスラム教徒の多いトルコでは、イカはギリシャのタコと同じように、干して切ったものを「ピラキスィ」と呼ぶマリネにしたものがレストランのメニューにも載るが、タコよりは一般的である。 タコはギリシャ語で「アゥタポット」と呼び、「タコ食い民族」のギリシャほどではないが、それでもシーフード店では目にする。「どうですか」といった感じで店員がしばしばタコをつかんで見せる。からかい半分もあろうが、珍品といった扱いである。 イスラム教徒が暮らすアフリカ大陸側のチュニジアのガーベス湾で、見突き漁と共にタコ壺漁が行われているのが報告されている。 獲ったタコは主に干しダコに加工し、ギリシャ、フランス、イタリアへ輸出し、漁民の貴重なげ現金収入に貢献している。また、エジプトのアレクサンドリアにも輸出されていたが、これは記録により古代まで遡る事が知られる。(中略) 地中海の東端に面するイスラエルの南、イスラム教徒が暮らすパレスティナ自治区のガザの浜辺でもイワシと並び、イカが水揚げされている さすがに刺身などの生食はないが、イカは「カラマリ」と呼ばれ、身はリング状に、ゲソも唐揚げした「カラマル・タワ」は、レモンをさっと掛けてタルタルソースで食べる。コウイカなのでこがたであっても肉厚でプリプリし、注文する客もかなり多い。カラマル・タワ 同じようにイスラエルのテル・アヴィヴの南、イスラム教徒の多いヤッフォの港でもシ-フ-ド料理が提供されているが、イカのカラマリは人気が高い。『魚食から文化を知る』2:イスラム世界の魚『魚食から文化を知る』1:はじめに
2022.02.28
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図書館で『そこに工場があるかぎり』という本を、手にしたのです。著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。【そこに工場があるかぎり】 小川洋子著、集英社、2021年刊(「BOOK」データベース)より日本のものづくりの愛しさと本質を作家の目で伝える。ベストセラー『科学の扉をノックする』に続く、小川洋子さんの工場見学エッセイ。【目次】細穴の奥は深い/お菓子と秘密。その魅惑的な世界/丘の上でボートを作る/手の体温を伝える/瞬間の想像力/身を削り奉仕する<読む前の大使寸評>著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。rakutenそこに工場があるかぎり「あとがき」に著者のふるさとや著者の気質が語られているので、見てみましょう。p184~188<あとがき> 私が生まれ育ったのは、お城にも県庁にも近い、岡山市の町中なのですが、空襲で焼け残った一画だったためか、妙に古びていて、雑多で、子どもには興味の尽きない雰囲気に満ちあふれていました。 お向かいは鉄工所でした。入口はいつも開け放たれ、中には工具類や鉄の塊や鉄線の束が無造作に散らばり、にぎやかな音があたりに響き渡っていました。道の表面が、そこの前だけ錆の色に染まって赤茶けているのが、特別な場所の印のように見えました。 しかし何より私を夢中にさせたのは、顔の形に添う緩やかなカーブを持った四角いお面と、バーナーの先から飛び散る火花です。工員さんがお面を素早く顔に当てます。するとバーナーの火が一段と大きくなり、黒々とした鉄からパッと美しい火花が咲きます。線香花火などとは比べ物にならない明るさと勢いを持っています。それ自体が、自在に姿を変える魅惑的な生き物のようです。そしてその生きものを思うがままに操っているのが、お面姿の工員さんです。 目を守るためにやっているのだろうと、薄々気づいてはいながら、心のどこかでは、あれこそ秘密のお面に違いない、あれをつければたちまち、ウルトラマンや仮面ライダーのように無敵になれるのだ、と信じていました。子どもの私にとって工員さんは、見えない人類の敵を火花でやっつけてくれる、格好いい英雄でした。 道の反対側にしゃがみ込み、少女はいつまでも鉄工所を見つめていました。西日が射し込み、一段と輝きを増した火花の美しさと、錆と油の混じり合ったにおいが、今でもよみがえってきます。 小学校の通学路の途中には、クリーム色の高い塀に囲まれた、正体不明の工場がありました。鉄工所の前の細い道から、国道へ出るための、三角地帯のような場所に、それは建っていました。半端な高さではありません。地面からまず石垣が積み上げられ、その上にさらにコンクリートの塀がそびえていて、石垣だけでも小学生の身長をゆうに超えています。絶対に、何があっても、中を覗かれてはならない、という強い意志が伝わってきて、恐ろしいほどです。 でも、塀よりもっと怖かったのは、そこから漂ってくるにおいでした。胸がうっとする、あるいは目がちかつかする、酸っぱいような、もやもやしたような、濃密で重苦しいにおい。決していいにおいではないのですが、化学物質の気配はなく、自然由来のものだろうという予測は立ちます。けれどだからといって、頼まれても胸一杯に吸い込みたくはありません。 一体、そこで何が作られているのか。ヒントは、塀からかろうじてはみ出した、円柱形の煙突だけです。(中略) 妄想は膨らむばかりです。一刻も早く三角地帯を通り過ぎるために、走る速度を上げます。塀と煙突が目に入らないよううつむき、制服の袖口で鼻を覆います。それでもなお、私の頭の中に刻まれた秘密の薬品工場では、延々と謎の液体が生産され続けています。 用水路を挟んで家の北側にあった縫製工場、田んぼの真ん中にあったアイスクリーム工場。お習字教室に行く途中にあったイグサ工場・・・。 子ども時代の記憶に残る工場の思い出は、たくさんあります。脅威、畏怖、感嘆、陶酔。工場の前に立ち、あらゆる感情を味わいました。工場はありふれた日常の中に潜む、圧倒的な世界の秘密でした。 世界は自分が思うよりずっと広く、人間は私が想像するよりもずっと偉大な働きをしている。鉄工所の火花を見つめながら、謎の工場のにおいにむせながら(高学年になり、煙突の漢字が読めるようになった時、そこはお酢の工場だと判明しました)、無意識のうちに私は、大事な真理を感じ取っていたのかもしれません。『そこに工場があるかぎり』2:「細穴の奥は深い」の続き『そこに工場があるかぎり』1:「細穴の奥は深い」
2022.02.27
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「内田樹の研究室」の内田先生が日々つづる言葉のなかで、自分にヒットするお言葉をホームページに残しておきます。最近は池田香代子さんや、関さんや、雨宮さんなどの言葉も取り入れています。(池田香代子さんは☆で、関さんは△で、雨宮さんは○で、池田信夫さんは▲、高野さんは■で、金子先生は★、田原さんは#、湯浅さんは〇、印鑰さんは@、櫻井さんは*、西加奈子さんは♪で区別します)・病と癒しの物語『鬼滅の刃』の構造分析・「アウトサイダー」についての個人的な思い出とささやかな感想・コロナ後の世界 ・格差について・『コロナ後の世界』まえがき・紀伊田辺聖地巡礼の旅・成長と統治コスト・『日本習合論』中国語版序文・日本のイデオクラシー・後手に回る政治・倉吉の汽水空港でこんな話をした。********************************************************************(目次全文はここ)(その41):『病と癒しの物語『鬼滅の刃』の構造分析』を追記2022-02-23 病と癒しの物語 『鬼滅の刃』の構造分析よりまずは読んでいない方のためにストーリーを要約する。 大正時代に、人食い鬼たちが出没していた。鬼に噛まれると人間は鬼になる。ゾンビと同じメカニズムである。全部食われると消滅するが、ちょっと噛まれただけだと鬼になる(これもゾンビと同じ)。これが感染症のメタファーであることはすぐわかる。死ねばそれ以上感染はさせないが、感染したまま蘇生するとスプレッダーになる。 主人公は山中に住まう炭焼きの少年竈門炭治郎。彼の留守中、一家は鬼に襲われ、妹の禰豆子を残して一家は虐殺される。生き残った妹は「感染」しているので、わずかに人間の心を残しながら、なかば鬼化している。妹をもとの人間に戻し、家族の仇をうつために炭治郎は鬼狩りを主務とする「鬼殺隊」に身を投じ、過酷な訓練に耐えて、一人前の剣士となる。そして、人間の心を取り戻し(身体能力は鬼のままの)妹や仲間の剣士たちと手を携えて、異形の鬼たちと死闘を繰り広げる・・・という話である。(中略)もう文字数がないので、結論を急ごう。『鬼滅の刃』は病と癒しをめぐる物語である(だからこそ偶然にもパンデミックの時期にジャストフィットしてしまったのである)。剣士と鬼たちは全員がある意味での「病者」である。そして、他の登場人物たちはほとんど全員が「医療者」あるいは「回復の支援者」である。だから、極言すれば物語は「戦場」と「病院」だけで展開するのである。戦いで傷つき、限界まで疲れ切った剣士たちが、お互いに心を通わせ、認め合い、許し合うのは、病床でベッドを並べている「治療中」の時間においてなのである。このマンガの卓越した点は「健常」と「疾病」をデジタルな二項対立としてはとらえず、その「あわい」こそが人間の生きる場であるという透徹した見識にあったと私は思う。この世には100%の健常者も100%の病者もいない。一人一人が何らかの欠損や過剰を抱えており、それぞれの仕方で傷つき、それぞれの「スティグマ」を刻印されている。『鬼滅の刃』の手柄はその事実をありのままに受け入れ、病者たちに寄り添い、時には癒し、時には「成仏」させる炭治郎という豊かな包容力を持つ主人公の造形に成功したことにあるのだと私は思う。2021/12/06 「アウトサイダー」についての個人的な思い出とささやかな感想より 1956年、コリン・ウィルソンが『アウトサイダー』で劇的なデビューを果たしたまさにその年、アルベール・カミュは史上最年少でノーベル文学賞を受賞し、ヨーロッパ中のメディアを賑わしていた。英国の少なからぬ数のジャーナリストや批評家たちが『アウトサイダー』のうちに『シーシュポスの神話』とのスタイル上の近似を認めたがったとしても、誰がそれを責められよう。 現に、独学者には固有の「書き癖」があり、カミュにもウィルソンにも、それは共通していた。それはただ一つの鍵概念(カミュの場合は「不条理」、コリン・ウィルソンの場合は「アウトサイダー」)を手にして、古今東西の文学者・哲学者の仕事を「一つのものさし」でざっくりと類別してしまうという豪快な手法である。 多くの人が指摘しているように、『アウトサイダー』はカミュの『異邦人』の英訳タイトルをそのまま借りている。そのことを勘案しても、コリン・ウィルソンがカミュを「ロールモデル」に擬していたということは十分吟味するに値する仮説だろう。二人とも下層階級の出身で、野心と反骨精神にあふれた貧しい若者である。それが大学教授たちの講壇哲学をおのれの拳ひとつで叩き壊そうとしている。 だが、『シーシュポスの神話』と『アウトサイダー』の相似点はそこまでである。 まず、カミュの本は残念ながら「現代哲学の学習指導要領」には使えないからである。引用が少なすぎるのである。カミュは自説の傍証として何か他人の言葉が必要なときには、書棚から適当な哲学書を選んで取り出し、ぱらりと開けばそこに自分がまさに読むべきことが書かれているはずだと思っていた(それくらいに自分の直感力を信じていた)。カミュはノートをとりながら哲学書を読むタイプではない。 でも、コリン・ウィルソンは逆だった。彼は本職のアカデミシャンを知識量で圧倒する道を選んだ。やり方としてはウィルソンの方が手堅い。結果的にコリン・ウィルソンの本は引用の宝庫となった。「アウトサイダーをめぐる」中心的な命題だけをまとめれば50頁で終わったはずの書物がその十倍の量になったのは、彼が実に多くの書物から大量の引用を行ったからである。それだけではない、コリン・ウィルソンは小説についてはそのあらすじを、人物についてはその伝記を実に細かく記してくれた(複雑な小説のあらすじをさらさらとまとめる技術と印象的なエピソードをつなげて立体感のある略伝を書き上げる技術においてコリン・ウィルソンは紛れもなく例外的才能の持ち主である)。おそらく彼は図書館で読んだ本の重要箇所をこまめに「抜き書き」したノートを作り、それを蔵書に代えていたのだと思う。その膨大な抜き書き作業に投じた時間に対する愛着が彼の書物を「引用の宝庫」にしてしまった。 おかげで、『アウトサイダー』は「その一節を引用しさえすれば、その本全部を読んだことになるくらいに著者の思想とスタイルのエッセンスの詰め込まれた選び抜かれたフレーズ」で埋め尽くされることになった。そのことが、私たちのような、その本を全部読むだけの暇も根気もないが、何が書いてあるかは知っておきたい気ぜわしい若者たちにとってどれほどの恩恵であったかは贅言を要すまい。 いずれにせよ、『アウトサイダー』は1950-60年代における最高のブックガイドだったと私は思う。私はコリン・ウィルソンの案内によって、その後ニーチェを読み、キェルケゴールを読み、ドストエフスキーを読むようになった。私の同世代の友人たちのあるものはT・E・ロレンスを読み、あるものはニジンスキーを読み、あるものはブレイクを読むようになった。彼らは自分がなぜそのような本を読み始めたのか、理由を告げなかったが、私は彼らの書棚には必ずや『アウトサイダー』があったろうと確信している。 それから45年経って、文庫版の解説のために『アウトサイダー』を再読した。そして、この本から後もコリン・ウィルソンの著作を長く追い続けた結果、彼が網羅的に情報を集めることは好きだが、それらを分析し考察を深めるという仕事には同じほどの情熱を示さない書き手であることを知ってしまった私としては、このデビュー作の完成度の高さにむしろ驚かされた。最初にこれほどのものを書いたのか、と。そして、セールス的にも、文学史的評価においても、ついにデビュー作を超えることができなかった多作な書き手のために一掬の涙を注ぐのである。以降の全文は内田先生かく語りき38による。
2022.02.27
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図書館で『諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅』という本を、手にしたのです。諸星大二郎の暗黒神話に関するムック・・・面白そうやでぇ♪【諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅】ムック、平凡社、2015年刊(商品レビュー)より平凡社の別冊太陽シリーズです。以前にも同氏の暗黒神話に関する別冊を出版してますね。今回は妖怪ハンターにしぼって特集してます。これを解説本として良いのか迷いますが、元ネタになった伝説や史跡の説明と、作品に対するご本人へのインタビューがあります。<読む前の大使寸評>諸星大二郎の暗黒神話に関するムック・・・面白そうやでぇ♪rakuten諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅ネットをめぐっていると「新野の雪祭り」がヒットしました。この本の表紙にもこの雪まつりの絵が載っています。 新野の雪祭りから、見てみましょう。■伝統芸能の原点新野(にいの)の雪祭りは、雪を豊年の吉兆とみて田畑の実りを願う祭りで、本祭りは、1月14日の夜から翌朝にかけて伊豆神社境内で執り行われます。田楽(でんがく)、舞楽、神楽(かぐら)、猿楽(さるがく)、田遊びなどの日本の芸能絵巻が徹夜で繰り広げられます。能や狂言などの伝統芸能の原点とも言われ、古代芸能を研究する人々に深い示唆を与えています。■祭りの由来その来歴は、伝説的な要素が強く、鎌倉時代に伊豆の伊東小次郎が流浪の末に新野にたどりつき、奈良の春日神社に奉仕していたことから薪能(たきぎのう)を伝えたとも、室町時代に生国伊勢からやってきた関氏が、田の神送りを伝えたともいわれています。どちらにしても神仏混合の芸能集団によって何百年も守られてきた古い祭りであることに変わりはありません。■折口信夫(おりぐちしのぶ)氏と雪祭り「日本の芸能を学ぶものは、一度見る必要のある祭り」と全国に紹介した民俗学者で国文学者、また歌人でもある折口信夫(おりぐちしのぶ)氏は、雪まつりの命名者でもあります。大正15年に初めて雪祭りに訪れたときのこと、折口氏と同行された方が「お牛」を撮影しようとしたが、あいにく庁屋(支度部屋)に戻ってしまいました。そこで折口氏が「今一度やってみてくれ」と村人に言ったところ、村人が憤然として、「新野の祭りは二度出たことがない。何を言うのか東京の小僧、見せ物じゃあないぞ」などと罵声を浴びせられ、折口氏が陳謝して収まりました。次の日、小学校で講演した折口氏は「あれほど真剣に祭りを努められるからこそ、今日までこんなに大事な祭りが残ったのだ」とその熱心さを称賛したといいます。
2022.02.26
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図書館で『猫と藤田嗣治』という本を、手にしたのです。藤田嗣治の描くネコが満載で・・・ええでぇ♪【猫と藤田嗣治】内呂博之×浦島茂世著、エクスナレッジ、2019年刊(「BOOK」データベース)より藤田のネコは何を想うのか?ネコ研究者の視点から大解剖!お気に入りのモチーフとして猫を描き続けた画家・藤田嗣治。藤田の猫作品を集め、作品解説、猫の考察を織り交ぜた新しい美術入門書。<読む前の大使寸評>藤田嗣治の描くネコが満載で・・・ええでぇ♪rakuten猫と藤田嗣治『私の夢』『私の夢』を、見てみましょう。p62~65<『私の夢』の私とは一体誰なのか> 漆黒の闇の中、まどろみながら体を横たえる裸婦の周辺を取り囲むのは、服をまとった犬や猫、サルやフクロウなどの擬人化された動物たち。釈迦涅槃図をも想起させるこの幻想的な光景は、裸婦が見た幻想なのか、それとも画家が見た夢なのか。 本作品は、1947年5月に開催された「新憲法実施並ニ東京都美術館開館20周年記念現代美術展覧会」に出品された、藤田の戦後初となる国内展覧会への出品作でもある。当時、藤田はGHQによる戦犯リストからは外されたものの、1946年に結成された日本美術会が編纂した戦犯リストに掲載され、自身の戦争責任を糾弾されていた。 国内でくすぶる藤田にたいする反感にさいなまれ、彼はフランス行きを画策するようになる。しかしながら、国際法に基づく平和条約締結以前の日本では出国そのものが難しく、手続きは遅々として進まなかった。 本作品は同時期に描かれたもの。カリカチュアライズされた動物たちは、藤田を揶揄する周囲の声とも捉えることができるし、藤田の黄金時代の再来を待ち望む応援とも捉えることが可能だ。裸婦の姿は、4番目の妻マドレーヌをモデルに1931年に制作した作品『眠れる女』から転用されたもので、彼の「古き良き時代」への回帰の念が高まってきていることも感じられる。『猫と藤田嗣治』1
2022.02.26
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図書館で『猫と藤田嗣治』という本を、手にしたのです。藤田嗣治の描くネコが満載で・・・ええでぇ♪【猫と藤田嗣治】内呂博之×浦島茂世著、エクスナレッジ、2019年刊(「BOOK」データベース)より藤田のネコは何を想うのか?ネコ研究者の視点から大解剖!お気に入りのモチーフとして猫を描き続けた画家・藤田嗣治。藤田の猫作品を集め、作品解説、猫の考察を織り交ぜた新しい美術入門書。<読む前の大使寸評>藤田嗣治の描くネコが満載で・・・ええでぇ♪rakuten猫と藤田嗣治「自画像」藤田の自画像を、見てみましょう。p38~39<自己ブランディングの装置としての自画像> 藤田は自己演出に長けていた。1913年の渡仏直後からおかっぱ頭にちょび髭、丸眼鏡、ときどきピアスも身につける独特の風貌に身を包み、自らのイメージを内外に強烈に植え付けることに務めた。 その出で立ちで10年以上を過ごし、「乳白色の下地」で大成功を収めた藤田は、自画像の制作にも力を注ぐようになる。多くの画家が内省を目的に自画像を描くのに対し、藤田の自画像は、ブランディング目的に制作されていた面も見受けられる。 なお、本作品を制作してから約10年後の1940年、ドイツ軍のパリ侵攻にともなう戦火を逃れて日本に帰国した藤田は、早々にこの髪型を卒業し、当時の時局を鑑みて丸刈り姿に変貌した。 本作品に登場する藤田は、彼の作品に必要不可欠な「細い描線」を描くための面相筆を持っている。机の右側には墨と硯、左には藤田が好んだタバコやマッチ箱が置かれている。壁には女性が描かれ、床にはカンヴァスやスケッチブック。画家の傍らには、これまた藤田の代名詞である猫の姿。 つまり、本作品は、画家・藤田嗣治のありのままの姿が表現された、自己紹介のための作品だ。そして、本作品は16年ぶりに帰国した1929年の第10回帝展に出品、画集にも掲載され、日本での藤田嗣治像を形成するために貢献した。
2022.02.25
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図書館で『恋する文化人類学者』という本を、手にしたのです。副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪rakuten恋する文化人類学者「第6章 結婚式」で著者の派手婚を見てみましょう。p148~150<1 長ーい結婚式>■1—1 派手婚のはじまり 地味婚、派手婚、パーティー婚・・・結婚式にもいろいろあるが、私が望んだのは地味婚であった。それには理由がある。 当時、私はアビジャンのストリート文化の調査をしていたのだが、ひとつ不安に思うことがあった。ストリート・ボーイにもさまざまなタイプがある。いきなり現れて自分たちの生活について根ほり葉ほり質問してくる私を、極東からわざわざ来てくれた友人として迎え入れてくれる者もいれば、正体不明の怪しげなアジア人としてこころよく思わない者もいる。 もし後者のタイプのストリート・ボーイが私の結婚のことを知ったら、「いっちょ、邪魔してやろうか」などという邪悪な考えにとりつかれ、結婚式を妨害したり、あるいは花嫁の親族に危害を加えかねないのではないか。そのことをニャマの父親に相談したところ、たしかにそのとおりだ、ということで、親しい親族だけに声をかけ、できるだけ地味婚にしよう、という話に落ちついた。だが、私は大切なことを忘れていた。そう、アフリカ人の人々はおしゃべりなのだ。とりわけグリオは。 それから数日後、アビジャンの街を闊歩していると、ある新聞の一面が私の目に飛びこんできた。アビジャンでは通りに面したキオスクなどで新聞が売られることが多い。その際、日本の駅の売店に並ぶスポーツ新聞のように各紙の一面を目立つ目立つようにずらりと並べる。通行人は一面の大見出しや写真を見て、読みたい新聞を買っていくのだ。 それらのなかの一紙にニャマのグループの写真が載っていた。「またコンサートでもあるのかな」と思いつつ見出しを拾い読みした私の顔から血の気が引いてゆく。なんとそこに書かれていたのは、「ニャマが日本人と結婚 その名はスズキ」というものであった。 つまりはこういうことである。花嫁の側が親族会議を開き、結婚の申し込みから受諾までの経緯と結婚式の日取りが伝えられた。各人はその日に向けて準備を開始するのだ。親族会議の最後に地味婚についての説明があったのだが、もうかれらの気持ちは結婚式に飛んでいってしまっている。 あのアイドル歌手のニャマが、結婚、しかも国際結婚なんだって。各人が自宅に戻って家族に、隣近所に、友人知人に吹聴する。それを聞いた者が同じことを繰り返す。三日もすれば、もうアビジャン中のジュラ社会の隅々にまで話がゆきわたる。当然そのなかにはジャーナリストもいるだろう。彼らがこんな特ダネを放っておくはずがない。かくしてわれわれの結婚に関する第一報が報じられ、私の地味婚作戦は見事に失敗。ここに派手婚の膜が開かれたのである。■1—2 八日間のセレモニー 前章で述べたように、私の結婚式は8月19日の月曜日から8月26日の月曜日まで、なんと八日間もかけてとりおこなわれた。本章では、この長い結婚式のプロセスを紹介し、それを人類学的に解釈してみようと思う。祖のまえに、結婚式会場について説明しておこう。 会場の中心となるのは花嫁の実家とその前の道路。結婚式のあいだ道路は通行止めとなり、即席の屋外結婚式会場となる。ここで太鼓にあわせて出席者が踊り、グリオの歌声が響きわたる。家の中庭では女たちが炊きだしに精をだし、主だった出席者や遠路はるばるやってきた親族などに食事が振る舞われる。そして家のなかでは花嫁を中心とした儀礼がとりおこなわれる。 ここで一つ、結婚式会場に関する驚くべき決まりを紹介しておこう。それは、花婿はけっして会場に近づいてはいけない、というものである。万が一、隠れて近づいたのがみつかたりしたら、罰金ものだという。主役の片方が排除されるとは、いかなる結婚式なのだろう。『恋する文化人類学者』3:結婚にいたる道『恋する文化人類学者』2:いかにして文化人類学者になるか『恋する文化人類学者』1:恋人の素性
2022.02.25
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図書館に予約していた『ドードーをめぐる堂々めぐり』という本を、待つこと5週間ほどでゲットしたのです。ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!400年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり『第1章 日出づる国の堂々めぐり』でドードーの出島上陸を、見てみましょう。p27~29<「ラスト・ショーグン」の孫が可能性を指摘していた> ドードーの生息地だったモーリシャス島は、オランダ船がアジアに来る祭の中継点であり、途中でドードーを載せてきても不思議ではない。事実、オランダ船はしばしば動物を伴って来日した。 蜂須賀は、この書簡に言及した上で、「当時の日本において、ヨーロッパの船が来たのは長崎が最も確からしい。そこで、長崎図書館のⅯr.R.Ⅿasudaに問い合わせたところ、ドードーについてのいかなる情報も追跡不可能と回答があった」と報告した。 そして、日本人である蜂須賀が調べてもわからなかったのだから、この件はきっと「迷宮入り」だろう、と多くの関係者が思ったまま、半世紀以上が過ぎた。 2014年の「論文」の著者の一人である当のヒューム自身も、2006年の時点でドードーの歴史を振り返った論文では「バタヴィアから日本へと生きたドードーが送る準備がされていたが、それが実行されたのかどうかは今となっては確かめようがない」と書いている。 しかし、それが確かめられた! というのが、今回の発見だ。<「商館長日記」や会計帳簿に記される> さて、「論文」によると、オランダ商館長が代々、書きつないだ“daghregister(日記)”、“facturen(目録)”、“negotie journaal(会計帳簿)”といった文書の中にドードーが記載されていた、という。蜂須賀が長崎県立図書館に問い合わせてもわからなかったのも当然だ。ドードーの受け取り手は、日本人である前に、まずは現地の東インド会社の社員だったわけで、その記録は日本の図書館ではなく、本国に回収されて保管されていた。 最も需要な文献である「商館長日記」(daghregister)の書き手は、商館長フルステーヘン。彼が所属するオランダ東インド会社が派遣したヨンゲン・プリンス(Jongen Prins)号が長崎にやってきて、それを受け入れるところから話が始まる。この船には時期商館長であるフレデリック・コイエット(Fredrik Coyet)が乗っていた。フルステーヘンにとっては自分がバタヴィアに帰任する時に使う船でもある。 「論文」では、ヨンゲン・プリンス号がやってきた1647年8月29日からフルステーヘンの日記を日毎にまとめたり、ときには訳出して引用している。以下、その時系列に沿って紹介するが、逐語的に訳して示す場合は「論文」からの重訳ではなく『日本関係海外史料 オランダ商館長日記 譯文編之十』(東京大学資料編纂所)の訳を採用する。(中略) この時、舟に載せた物品の「目録」と「会計帳簿」の双方にドードーの記述があるというのが、ウィンターズらの最初の大きな発見だ。 いずれの場所でもドードーは他の一般的な荷物とは別枠として扱われている。(中略) もう一方の「会計帳簿」の方にも、シカとドードーが挙げられて、例外的に値段が記入されていない。つまり、商取引の材料というよりも、むしろ、高い地位の人に贈る目的だったと考えられる、と「論文」では述べている。『ドードーをめぐる堂々めぐり』3:出島ドードーの「発見」『ドードーをめぐる堂々めぐり』2:『不思議の国のアリス』のドードー『ドードーをめぐる堂々めぐり』1:絶滅鳥類の代表
2022.02.24
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図書館に予約していた『ドードーをめぐる堂々めぐり』という本を、待つこと5週間ほどでゲットしたのです。ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!400年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり『序章 堂々めぐりのはじまり』の続きを、見てみましょう。p10~14 本書では、唯一、ドードーを見たことが記録されている福岡藩の藩主黒田忠之の他、長崎の警備の責任者(長崎探題)だった松山藩の藩主松平定行、幕府側の大目付で江戸の切支丹屋敷の主でもあった井上政重らについて検討する。 また、長崎の出島で継続的に行われている発掘調査についても確認する。江戸時代に来日した異国の動物は、出島を経由して入ってくる場合が多く、出島を描いた絵画には、様々な海外由来の動物、例えば、ヒクイドリ、オウム、東南アジアのサルなどが見られる。発掘を通じても、ウシヤニワトリなどの家畜家禽はもちろん、様々な野生の鳥獣の骨が見つかり、かつての状況が「出島動物園」といえるものだったことが明らかになる。 さらに、「日本とドードー」というテーマを語るためには欠かせない鳥類学者、蜂須賀政氏を紹介する。蜂須賀は「最後の将軍」、徳川慶喜を祖父に持つ「大名華族」で、探検家としても知られる風雲児だった。1953年の没後に刊行された大作“The dodo and kindred birds”(『ドードーと近縁の鶏』)は、世界的な鳥類画家小林重三の精密な挿絵を織り込んで、モーリシャス島のドードー、近縁でロドリゲス島にいたソリテア、その他の絶滅鳥類などを論じている。 第1章末のコラムでは、日本のドードーから世界へと関心を広げるための準備として、現時点で分かっているドードーについての知識をまとめた。 例えば、ドードーはどこに住み、何種類いたのか。そんな基本的なことですら、はっきり分かったのはつい最近だ。生息していたのはインド洋マスカリン諸島のモーリシャス島、ロドリゲス島の二島で、それぞれに固有のドードー類(ドードーとソリテア)がいた。モーリシャス島の隣のレユニオン島にも固有のドードーやソリテアがいたかもしれないとされてきたが、結局は1種もいなかったことに落ち着いた。 また、古くからの「太った」ドードー像は、船乗りなどによる誇張された証言に基づいており、21世紀の様々な手法による復元では、かつての体重25キログラムから10キログラム台にスリムダウンした。さらに最新の研究ではドードーの生活史の一端が明らかになっており、なにかと神話がまとわりつくドードーについて、21世紀の研究成果も含めて手堅い知識を提供できると思う。 第2章では、ドードーとゆかりのあるヨーロッパの国々をめぐる。 オランダでは、出島ドードーを「発見」したリア・ウィンターズと会った上で、国立公文書館で1647年のオランダ商館が遺した記録を確認した。オランダで出版された初期の航海記や博物書などに描かれたドードーの姿もここで紹介するつもりだ。1601年にモーリシャス島に寄港したオランダの艦隊に乗船していた画家によるスケッチのドードーは躍動しており、他にも17世紀中にオランダにもたらされたドードーの絵が幾度となく描かれた。と同時に、存在しなかった「白ドードー」の論拠となった問題含みのドードー画もオランダ由来だった。『ドードーをめぐる堂々めぐり』2:『不思議の国のアリス』のドードー『ドードーをめぐる堂々めぐり』1:絶滅鳥類の代表
2022.02.24
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図書館で『東芝解体 電機メーカーが消える日』という本を、手にしたのです。なかなか刺激的なタイトルの本である。かつて米ウェスティングハウスを買収した東芝が、2016年頃に解体されるとは。【東芝解体 電機メーカーが消える日】大西康之著、講談社、2017年刊<出版社>より巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝ーーいや、東芝だけではない。かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。<読む前の大使寸評>なかなか刺激的なタイトルの本である。かつて米ウェスティングハウスを買収した東芝が、2016年頃に解体されるとは。rakuten東芝解体 電機メーカーが消える日5年前の本だからやや旧聞にはなるが・・・『序章 日本の電機が負け続ける「本当の理由」』から、見てみましょう。p10~12 「電機敗戦の年」。2017年は日本の歴史にそう刻まれることになるだろう。 東芝の原発の原発子会社、ウェスティングハウスが米連邦倒産法第11章()の適用を申請して事実上、倒産。米原発事業で総額1兆円の損失を出した東芝は、すでに白物家電事業を中国の美的集団に売却しており、主力の半導体メモリー事業も売却する計画だ。 2011年3月1日の東日本大震災と、その後の東京電力福島第一原発事故で国内の原発はすべて停止し、新規建設は絶望的になった。原発事故で巨額損失が発生した東芝は事実上の破綻を隠すため、粉飾決算に走った。しかし2015年春、1通の内部告発から事実が露見し、そこから東芝は「解体」に向かった。 成長事業のほとんどを売り払う東芝の実態は国内に残された原発の後始末をする「廃炉会社」だ。連結売上高5兆7000億円、従業員数約19万人の名門企業がこんな窮状に陥ると誰が予想しただろう。 東芝だけではない。シャープは台湾・ホンハイ精密工業の傘下に入り、三洋電機の白物家電事業は中国のハイアール・グループに買収された。 かつて半導体の売上高で世界一を誇ったNECの連結売上高は3兆円を下回り、ピークから半減した。2007年3月期の松下電器産業、三洋電機、松下電工の売上高の合計は12兆9908億円だったが、この3社が一つになったパナソニックの2014年3月期の売上高は7兆7365億円。これまた半減に近い。 一度は世界の家電市場を席巻しながら、日本メーカーとの競争に負けた米RCAは仏トムソン(現テクニカラー)に買収され、そのRCAと並ぶ家電の高級ブランドだったゼニスは韓国LG電子(現LGエレクトロニクス)に買収された。 歴史は繰り返す。今度は韓国、台湾、中国メーカーとの競争に負けた日本の電機大手が買われる番だ。先進国で一つの産業が勃興し、世界市場を支配する。だが、やがて新興国から新規参入者が現れ、競争力の落ちた先進国の老舗企業から市場を奪っていく。 ロングスパンで考えれば、いま日本の電機産業で起きていることは、産業革命以来、幾度となく繰り返されてきた「新旧交代」の見慣れた光景である。問題はこれまで「新」の側だった日本企業が「旧」に変わったことだ。その企業で働く人々や取引をしている人々にとっては「歴史の必然」で済まされる問題ではない。<消える「東芝の白物家電」> 2016年6月30日、東芝は美的集団に対する白物家電事業の売却手続きを完了した。白物家電事業を集約した東芝ライフスタイルの株式90.1%を美的が537億円で取得。国内外1万3000人の社員も移籍と発表された。その1週間前の株主総会で、社長の室町正志(当時)は「長年、東芝ブランドを支えてきた白物家電を手放すのは断腸の想い」と唇をかんだ。 だが、そんな悠長なことを言っている場合ではない。 粉飾の発覚で、過去の業績不振露呈した東芝は、数少ない黒字部門の医療事業をキャノンに6655億円で売却、赤字の白物家電事業も前述のとおり中国の美的集団に537億円で売却した。
2022.02.23
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今回借りた4冊ですだいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「ファンタジー」でしょうか♪<市立図書館>・東芝解体 電機メーカーが消える日・52ヘルツのクジラたち・諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅・猫と藤田嗣治<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【東芝解体 電機メーカーが消える日】大西康之著、講談社、2017年刊<出版社>より巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝ーーいや、東芝だけではない。かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。<読む前の大使寸評>なかなか刺激的なタイトルの本である。かつて米ウェスティングハウスを買収した東芝が、2016年頃に解体されるとは。rakuten東芝解体 電機メーカーが消える日【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅】ムック、平凡社、2015年刊(商品レビュー)より平凡社の別冊太陽シリーズです。以前にも同氏の暗黒神話に関する別冊を出版してますね。今回は妖怪ハンターにしぼって特集してます。これを解説本として良いのか迷いますが、元ネタになった伝説や史跡の説明と、作品に対するご本人へのインタビューがあります。<読む前の大使寸評>諸星大二郎の暗黒神話に関するムック・・・面白そうやでぇ♪rakuten諸星大二郎『妖怪ハンター』異界への旅【猫と藤田嗣治】内呂博之×浦島茂世著、エクスナレッジ、2019年刊(「BOOK」データベース)より藤田のネコは何を想うのか?ネコ研究者の視点から大解剖!お気に入りのモチーフとして猫を描き続けた画家・藤田嗣治。藤田の猫作品を集め、作品解説、猫の考察を織り交ぜた新しい美術入門書。<読む前の大使寸評>藤田嗣治の描くネコが満載で・・・ええでぇ♪rakuten猫と藤田嗣治************************************************************図書館大好き534
2022.02.23
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在9位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在106位・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』(10/30予約、副本7、予約202)現在114位・宮家邦彦『米中戦争』(11/09予約、副本1、予約14)現在6位・松村圭一郎『くらしのアナキズム』(11/27予約、副本1、予約15)現在9位・『猫が30歳まで生きる日』(12/06予約、副本2、予約24)現在15位・ 堀川恵子『暁の宇品』(12/14予約、副本6、予約61)現在42位・人新世の「資本論」(12/18予約、副本24、予約389)現在296位・グレゴリー・ケズナジャット『鴨川ランナー』(12/23予約、副本1、予約18)現在14位・今村翔吾『塞王の楯』(1/21予約、副本11、予約522)現在507位・『スマホ脳』(1/28予約、副本40、予約511)現在481位・「監視資本主義」(2/07予約、副本1、予約30)現在31位・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、副本16、予約531)・水村美苗『日本語で読むということ』(2/20予約、副本3、予約0)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・『鎌倉殿と13人の合議制』:図書館未収蔵・村山斉『宇宙はなぜ美しいのか』:図書館未収蔵 ・「さばの缶づめ、宇宙へいく」・「諸星大二郎の世界」・半藤一利『太平洋戦争への道 1931-1941』:図書館未収蔵・日本文学100年の名作(6巻):西図書館でみっけ・松本大洋『東京ヒゴロ 1』:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・山口晃『すヾしろ日記 参』:図書館未収蔵 ・『猫の文学館I』『猫の文学館Ⅱ』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・クレア・ベンサント『ネコ学入門』:図書館未収蔵・中園成生『日本捕鯨史』:名谷図書館でみっけ・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』:図書館未収蔵<予約分受取:11/28以降> ・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』(11/20予約、11/28受取)・ブリーディング・エッジ(8/22予約、12/01受取)・桐野夏生『日没』(4/24予約、12/05受取)・『生物の驚異的な形』(12/11予約、12/19受取)・みちはつづくよ…どこまでゆくの?(別冊太陽)』(1/04予約、1/10受取)・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、1/19受取)・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、1/29受取)・本村凌二『馬の世界史』(2/03予約、2/09受取)・ドードーをめぐる堂々めぐり(1/09予約、2/16受取)・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、2/22受取予定)**********************************************************************【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【ペッパーズ・ゴースト】伊坂幸太郎著、朝日新聞出版、2021年刊<出版社>より少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/30予約、副本7、予約202)>amazonペッパーズ・ゴースト【米中戦争】宮家邦彦著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>よりこれは対岸の火事ではないー最新地政学で読み解く、米中攻防の行方。米中の武力衝突は決してフィクションではない。安全保障学の重鎮である著者が、米国と中国の最新情勢を分析した上で、平時と有事の隙間をつく“グレーゾーン事態”を含む、情報、サイバー、宇宙、電磁界など多次元に広がった「ハイブリッド戦争」の最前線に迫り、二つの大国間で起こりうる軍事対立の見取り図を描く!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/09予約、副本1、予約14)>amazon米中戦争【くらしのアナキズム】松村圭一郎著、 ミシマ社、2021年刊<「BOOK」データベース>より国家は何のためにあるのか?ほんとうに必要なのか?「国家なき社会」は絶望ではない。希望と可能性を孕んでいる。よりよく生きるきっかけとなる、“問い”と“技法”を人類学の視点からさぐる。アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/27予約、副本1、予約15)>rakutenくらしのアナキズム【猫が30歳まで生きる日】宮崎徹著、 時事通信出版局、2021年刊<「BOOK」データベース>よりAIM治療で、医療革命が起こる!猫にとって宿命的な病、腎臓病。長らく不明だったその原因がついに解明された。血液中のタンパク質「AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)」で治療が可能になるのだ。さらにAIMは、猫だけでなく人間にも効き、また腎臓病のみならず、アルツハイマー型認知症や自己免疫疾患など、これまで“治せない”と言われてきた病気への活用も期待できる。最新医療研究のリアルがここにある。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約12/06予約、副本2、予約24)>rakuten猫が30歳まで生きる日【暁の宇品】堀川恵子著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日清戦争、上海事変、ガダルカナル、そして8・6-。日本の「海の戦争」を支えた輸送基地=宇品港の三人の司令官と、軍都・広島が背負った「宿命」。日本軍事史上の最重要問題に光を当てる傑作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/14予約、副本6、予約61)>rakuten暁の宇品【人新世の「資本論」】 斎藤幸平著、集英社、2020年刊<「BOOK」データベース>より人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するためには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/18予約、副本24、予約389)>rakuten人新世の「資本論」【鴨川ランナー】グレゴリー・ケズナジャット著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日本と世界の狭間で生まれた中篇二作。外国から京都に来た青年の日常や、周囲の扱い方に対する違和感、その中で生きる不安や葛藤等を、「きみ」という二人称を用いた独特の文章で内省的に描く。京都文学賞受賞作(「鴨川ランナー」)。福井の英会話教室を突如やめる羽目になった主人公は、ある日同僚の紹介で結婚式の牧師役のバイトを紹介されるが…(「異言」)。第二回京都文学賞満票で受賞。日本語を母語としない著者が紡ぐ、新しい感性による越境文学。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/23予約、副本1、予約18)>rakuten鴨川ランナー【塞王の楯】今村翔吾著、集英社、2021年刊<出版社>より近江の国・大津城を舞台に、石垣職人“穴太衆”と鉄砲職人“国友衆”の宿命の対決を描く究極のエンターテインメント戦国小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>shueisha塞王の楯【スマホ脳】アンデシュ・ハンセン著、新潮社、2020年刊<「BOOK」データベース>より平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか?睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存ー最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/28予約、副本40、予約537)>rakutenスマホ脳【監視資本主義】 ショシャナ・ズボフ著、東洋経済新報社、2021年刊<「BOOK」データベース>より世界的ベストセラー!監視資本主義という言葉を生み出したハーバード・ビジネススクール名誉教授が描く新世界。私たちを急襲する隠された力とその対抗策。オバマ元大統領が選ぶ2019年ベストブック選出!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/07予約、副本1、予約30)>rakuten監視資本主義【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける【日本語で読むということ】水村美苗著、筑摩書房、2009年刊<「BOOK」データベース>よりなぜ『日本語が亡びるとき』は書かれることになったのか?そんな関心と興味にもおのずから応える、ここ二十年の間折にふれて書きつづられたエッセイ&批評文集。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten日本語で読むということ【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム
2022.02.22
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図書館で『恋する文化人類学者』という本を、手にしたのです。副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪rakuten恋する文化人類学者「第5章 結婚の申し込み」で結婚にいたる道を見てみましょう。p116~118<1 結婚式にいたる道>■1—2 結婚しようよ べつに結婚を前提につきあっていたわけではない。知り合ったのは私が24歳、彼女は10代後半という若さだ。ただただいっしょにいるのが楽しく、ともに過ごす時間が充実していただけのこと。知り合ってすぐ、彼女はミュージカル劇団の団員となり、やがてアイドル・グループの一員として歌手デビュー。私たちのつきあいは秘密裏につづき(知っていたのは、彼女の家族だけ)、その期間は7年にもおよんだ。 当時アビジャンのストリート文化を研究していた私は、ノート、ペン、カメラ、録音ウォークマンを入れたバッグを引っさげて、危険なゲットーの奥、ミュージシャンがたむろするレコーディング・スタジオ、ショウ・ビジネスの中心地たるテレビ局など、文字どおりアビジャンの端から端まで駆けずりまわっていた。 いっぽう彼女は、劇団の練習、公演、コンサートで多忙の日々。公演旅行で海外にでることも多く、近隣の西アフリカはもとより、中部、東部、南部を含むアフリカ諸国、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国、さらにカナダやアメリカにも出かけ、アメリカでは黒人プロモーターのはからいでマルコムⅩとキング牧師の墓前で歌ったというから、うらやましいかぎりである。私たちはたがいに忙しいながらも、それぞれ時間を調整し、可能なかぎり逢いつづけていたのである。 そろそろ結婚しなければ、と思ったのはいつのことだろう。それまで、私は結婚したいなどと思ったことは一度もなかった。一生独身でいようと思っていた。学生時代に貧乏旅行をしていた頃から、好きなときに好きなところにゆける独り身の気楽さが性にあっていた。貧乏旅行の延長線上に文化人類学をはじめてからも、その考えは変わらなかった。責任なきところに苦労なし。家庭なきところに面倒なし。自分の稼いだ分は自分で使って、太く短く生きようではないか。では、彼女はどうするのか?(中略)■1—2 スズキ一族の結成 私が大学院博士課程を終えて大学の教員となったのは1995年のこと。その年の夏休みにアビジャンに2ヶ月の日程で調査旅行に出かけた際、ニャマの父親に「就職して給料がもらえるようになった。来年の夏休みには結婚式を挙げにくるから、ヨロシク」と伝え、「いいとも」という返事をもらった。私も、外国人の嫁さんをもらうのであれば定収入がなくてはならない、くらいの社会的常識は備えていたのである。『恋する文化人類学者』2:いかにして文化人類学者になるか『恋する文化人類学者』1:恋人の素性
2022.02.22
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図書館で『恋する文化人類学者』という本を、手にしたのです。副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪rakuten恋する文化人類学者「第1章 私と彼女と文化人類学」で文化人類学の何たるかを見てみましょう。p30~32<1 出会い>■1—2 人はいかにして文化人類学者になるか 私と彼女との出会い話を進めるまえに、私がいかにして文化人類学者になったかについて、しばらく耳を傾けてもらおう。 通常、人類学者になる人間は大学卒業後に大学院にはいり、修士課程、つづいて博士課程において自分なりの研究を修めたのちに大学の教員、あるいは研究所の研究員になる。では、彼はなぜ大学院にはいって研究しようなどと考えるのであろうか? たいていの場合は大学の学部生のときに文化人類学を学び、その魅力にとりつかれて研究者への道を目指す。これは文化人類学にかぎらずあらゆる学問の「王道」である。また文化人類学の場合はその特殊性のゆえ、第三世界におけるNGO活動やボランティアなどの経験を経てから大学院にはいってくるというケースもある。 さらにもうひとつ、王道からもっともはずれたルートとして、学生時代の貧乏旅行経由というものがある。これは大学の授業をサボりながら、バイトで貯めた金や借金を元手にアジアなどを長期旅行するのを常としてきた学生のとる道だ。まともに就職したくはない、もっと世界中をブラブラしてみたい、ところで文化人類学って知ってるかい、なんでもアジアやアフリカにいって現地の人々と適当に楽しくやってればいいんだってよ、じゃあ俺だって・・・ということで、それまで大学をサボりつづけてきた輩が、身のほど知らずにも大学院を受験しようなどと言い出すわけである。私の場合がまさにこの第三の道であった。 学生時代にインド旅行にハマった私は、バイトで金をためてはインドに出かけていた。カルカッタの混沌を楽しみ、タージマハルの美しさに目を奪われ、ヴァラナーシーの火葬を眺め、コヴァラム・ビーチで海水浴をし、ジャイサルメールでラクダに乗る・・・。だがある大病を患ったことで、気楽な旅にも終止符が打たれた。A型肝炎である。大学三年生の秋、インド旅行の直後に日本で発病。幸いにもB型肝炎と違って慢性化せず、1ヶ月入院して完治することができた。 その後また病みあがりの体でインド旅行に出かけようとする私にドクター・ストップがかかる。「先進国ならいいけど、第三世界はちょっと・・・」という医者からの心あたたまる忠告。「それならヨーロッパでもブラブラしようか」 パリに到着した私は一泊800円のの安宿に宿泊。屋根裏部屋にスチール製のベッドが三つ。同室者は食い詰めた中年絵描きと、地下鉄で物乞いする青年。1986年2月。外は雪。真っ白なパリの街並みが美しい。ある日、コンコン、とドアをノックする音。「やあ、日本人がいるって聞いたから遊びにきた」 S氏はフリーのカメラマンで、アフリカ音楽の取材で1年近くもザイール(現コンゴ民主共和国)という国に滞在していた。このあと紆余曲折はあるが、コートジボワールの日本大使館が専門調査員を探していて、その僥倖にひっかかって2年間アビジャン(コートジボワールの大都市)に滞在することになる。・・・これが第三の道だったようですね。『恋する文化人類学者』1:恋人の素性
2022.02.21
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図書館で『恋する文化人類学者』という本を、手にしたのです。副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>副題が「結婚を通して異文化を理解する」となっているが、著者の鈴木さんは如何なる恋をしたのか?・・・興味深々である♪rakuten恋する文化人類学者「第2章 私は誰?」で文化人類学者の恋人の素性を見てみましょう。p30~32<1 他民族社会にて>■1—1 彼女は誰? 人は相手の素性に恋するのではない。恋をしたあとに相手の素性をすこしずつ発見してゆくのだ。あばたもえくぼというように、恋にのぼせあがった目には相手の美しい「姿」しか見えないもの。だがすこしずつその背景が目にはいるようになってくる。 その際に思ってもみなかった事実と直面することもあるだろう。「彼女にはこんな側面があったのか」「彼ってこんな人だったの」・・・とりわけたがいの常識の基準が極端に異なる異文化間恋愛の場合は。 1989年の暮れ、私に彼女ができた。アジャメ地区での出会いから2ヶ月ほどがたっていた。そのあいだのプロセスは本書の内容とは直接関係がないから省くとしよう。いや、もしかしたら人類学的考察の興味深い対象になるのかもしれないが、それでもやっぱり省くとしよう。 さて、彼女は誰か? 姓はカンテ、名はニャマ、通例は名が姓の前にくるから、ニャマ・かんて。女性、黒人、背は小さめ、性格は快活、特技はダンス・・・このあたりは一目会って把握できる素性だが、当初私が彼女について知っていた知識はこんなものであった。でも恋に浮かれた身には、これで十分だった。 ところで日本において「あなたは誰?」ときかれたら、なんと答えるだろう? 山田くん、斉藤さん、男、女、大学生、OL、フリーター、DJ、日本人・・・まだまだいろんな答えが返ってくるだろうが、そのなかに民族名というものはありえるだろうか。えっ、民族名? だって日本は単一民族だから、日本人でいいんじゃないの。そんな声が聞こえてきそうだ。 たしかに現在すべての日本人が同じ日本語をしゃべり、同じ価値観を共有しているように見える。「日本国民」イコール「日本民族」、だから「日本人」の一言で事足りる、そんなふうに誰もが感じているのではないだろうか。 実際には北海道を中心に独自の社会・文化を発達させたアイヌ、琉球王朝の系譜を引く沖縄の人々、あるいは在日韓国朝鮮人など多様な人口を抱えているのだが、なにごとも平準化するのを得意技とするわれわれはついついそのことを忘れてしまう。 さて、アビジャンで同じ質問をしたらどんな答えが返ってくるだろう。おそらくかなりの確率で民族名が返ってくることだろう。 「私はバウレよ」「俺はベテだ」「僕、セヌフォだよ」・・・。アフリカの国々は多民族国家だ。国内に複数の民族を抱えている。田舎ではそれぞれの民族が比較的伝統を重視した生活を営んでいるが、都会では各地域からやってきた異なる民族出身者がひしめきあう。 都市部において同じ民族が一定地域に集住することもあるが、向こう三軒両隣がすべて異なる民族ということも多々ある。学校のクラスでは異民族の子供たちが席を並べて勉強する。同様に職場も、市場も、そのおおくが多民族社会なのだ。こうした状況で「あなたは誰?」ときかれて民族名を答えるのは、ごく自然なことなのである。
2022.02.21
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図書館で『魚食から文化を知る』という本を、手にしたのです。魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。【魚食から文化を知る】平川敬治著、鳥影社、2021年刊(「BOOK」データベース)よりキリスト教が生まれたのは魚食の地だった。日本人に馴染み深い魚食から世界を知ろう!魚と、人の宗教・文化形成との関係、という全く新しい観点から世界を考察する一冊。<読む前の大使寸評>魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。rakuten魚食から文化を知る「I章 西アジア世界の魚文化」からイスラム世界の魚を、見てみましょう。p55~58<① 魚食とイスラム> 食に利用する場合は、「アラーの御名において」と唱え、一気に喉元を描き切るという屠殺のやり方が問題となる。殺すにあたって苦しめてはいけないということで、魚の問題でも重要となる。処理がきちんとされていないと、彼らは食べることはできない。 実際には、食も含めて彼らは「シャーリア」と呼ぶイスラム法に基づいて生活をしている。一般的には、水の中以外では生きられない魚は「ハラル」、つまり食べることが許されている。こうした部分の解釈はやや曖昧なようで、時代によっても地域によっても少し違うようだが、それでもユダヤ教に比べると、可食の範囲は広い。<② イスタンブールのサバサンド> アジアとヨーロッパ大陸にまたがるトルコ共和国、中でも東西文明の境となっているのが海峡の街イスタンブールだ。街は、紀元前7世紀頃のギリシャ植民都市ビザンティウムから始まり、紀元328年キリスト教が国教化されたローマ帝国の首都コンスターティノープル、1453年のオスマン・トルコ、1923年のトルコ共和国成立へと幾多の文化が積み重なっている。国内にはイスラム教徒は多いが、地域では数少ない世俗国家である。 今日のトルコ共和国は北から内湾の黒海、マルマラ海、エーゲ海、地中海に面しており、それぞれ海に糧を求めて活躍する漁師がいる。内陸で暮らし、元来の生活スタイルが遊牧であるトルコ民族は、本来は魚とは縁が薄かったかもしれないが、イスタンブールを攻略して以後は魚食とも縁をもった。 海に囲まれている海峡の街イスタンブールは魚食も盛んで、シーフードレストランも多い。ボスポラス海峡に沿った地域は、アジア側もヨーロッパ側もシーフードを売りにする店も多い。(中略) 魚を扱う鮮魚店も数多く営業をし、こうした地域の他、ガラタ橋の新市街側の岸壁にも新鮮な魚を扱う魚屋が並ぶし、アジア側のウスクダラも店を構えている。最近では新鮮な活魚も売っている。店頭に並ぶイオは、日本とは違いエラ蓋を開け、赤いエラを見せて並ぶ。エラをしっかりと見せるのは、魚の新鮮さを見せる演出なのだ。 また、ガラタ橋、あるいは周辺の岸壁から湾に釣り糸を垂らして釣っている人たちも多い。魚は日本でも馴染みのアジで、現地では「ノルウェル」と呼ぶ。青魚のアジは日本でも一般的な大衆魚だが、こちらでも広く親しまれている。サバサンド イスタンブールといえば、ガラタ橋側の旧市街エミノニュー桟橋にある「バルク・エキメッキ」と呼ぶサバをサンドイッチにしたサバサンドが名物として知られる。 イスタンブール名物のサバサンドだが、舟の安全運航上支障があったのか、現在は、舟はまとまって同じガラタ橋の北側に移動した。岸壁には席も設けられ、サバサンドが提供され、変わらずに繁盛している。調理場は大きなドラム缶を輪切りにしたようなものに火を入れ、店員はトルコの伝統的な民族衣装を着て、開いたサバを次々と焼いていく。『魚食から文化を知る』1
2022.02.20
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図書館で『魚食から文化を知る』という本を、手にしたのです。魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。【魚食から文化を知る】平川敬治著、鳥影社、2021年刊(「BOOK」データベース)よりキリスト教が生まれたのは魚食の地だった。日本人に馴染み深い魚食から世界を知ろう!魚と、人の宗教・文化形成との関係、という全く新しい観点から世界を考察する一冊。<読む前の大使寸評>魚と宗教という取り合わせってか・・・文化人類学そのものではないか。rakuten魚食から文化を知る「はじめに」から、見てみましょう。p1~3<はじめに> 魚食から文化を知るというテーマ、あるいは副題の宗教の羅列に首を傾げる人は多いかもしれないが、魚食は文化を探る上で大きなキーワードの役を果たすものではなかろうか。 さて、日本人はキリスト教というとヨーロッパ世界のものと考えがちだが、生まれ育ったのは東アジアの日本と相対するニシアジア地域であり、ここは古代オリエント文明の地でもあった。 この地域では、神々を祀る神殿を中心とした都市生活が誕生し、子禄を残すための文字が生まれ、ムギを栽培する食糧自給の農耕が始まった地である。それと共にヒツジ、ヤギ、ラクダを飼って暮らす遊牧の世界が営まれている。 そうした中で、キリスト教のベースとなったユダヤ教は都市生活から生まれたものではなく、ヒツジ、ヤギなどの家畜を飼って暮らす遊牧の生活から誕生した。これは文化を理解するうえでとても重要なことである。歴史的にはキリスト教はユダヤ教から生まれ、後にイスラムも誕生した。この地域で生まれ育った三つの宗教は、同一の一神教の系譜につながる。ベースとなるユダヤ教の聖典が「聖書」となっている。 ところでキリスト教がユダヤ教、イスラムと違うのは今日のイスラエルのガラリヤ湖周辺で布教が行われ、イエスの弟子の多くがガラリヤ湖で魚を獲り生計を立てていた両市であったことだ。生まれ、育ちは「湖の宗教」「漁師の宗教」ともいえる。後にイエスが語った言葉はキリスト教としてヨーロッパ世界にも広がっていき、古代ギリシャ神話と共にその後のヨーロッパ世界の精神的バックボーンとなっていった。 私は1983年にこの地域に初めて足を踏み入れることができた。1990年からは幸運にもイスラエルのガラリヤ湖東岸、エン・ゲブ「Èn-Gev」遺跡の発掘調査に従事し、主に生業関係の調査を担当、人と魚との関係について知見も得た。その後、エジプト、トルコ、ヨルダンなどを含め、よーろっぱ各国の漁撈関係の歴史資料を今日まで調査する機会を持つことができた。 本書では魚と人との関係を、従来あまり紹介されていなかったニシアジアのユダヤ教と古代オリエント世界、イエスが活躍した今日のイスラエルの地から見てみる。そして、関連を見るうえでイスラム世界にも触れ、キリスト教が広まったヨーロッパ世界について話を進める。水界に接している地域においては、人と魚との関わりもまた強い。 最後に東の日本についての話をしたい。戦国時代に宣教師フランシスコ・ザビエルによってキリスト教は日本に伝えられ、一神教の影響は遠く日本にまで及んでいる。もちろん、それ以前の日本の魚食もあるが、今日まで日本文化にも少なからず影響も及ぼしている。お互いの交渉の中で生まれ、相互に影響しあった面もあるし、日本固有の発想も見られる。日本的な面から考えて解決可能な問題もある。 本書は魚を獲り、食として利用し食べるという、人と魚との関わりということに重点を置いたもので、その背後にある宗教も文化の一つとして考えていこうとするものである。その点で、魚食を軸にして探報する比較文化の話と思ってもらいたい。文化のダイナミズムを感じてもらえたら幸いである。
2022.02.20
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図書館に予約していた『ドードーをめぐる堂々めぐり』という本を、待つこと5週間ほどでゲットしたのです。ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!400年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり『不思議の国のアリス』のドードー『序章 堂々めぐりのはじまり』の続きを、見てみましょう。p2~4 本書は、17世紀に日本に来ていた絶滅鳥ドードーの行方を探求するするうちに、どんどん深みにはまり「堂々めぐり」することになった記録だ。 1647(正保4)年、象徴的な絶滅鳥ドードーが、長崎の出島に来ていたと分かったのは2014年、つい最近のことである。絶滅も近い年代に生息地から持ち出された野生固体が、オランダ東インド会社の拠点、インドネシアのバタヴィア(ジャカルタ)を経由して、日本に到来した。その後、どこに行ったのか気になって調べはじめたら、はからずも時空を超える旅をするに至った。 大げさな?と思われるかもしれないが、決して誇張ではない。 本書の中で納得いただけるはずだが、ここではいくつかの絵画を見ることで、その輪郭をなぞることができるのではないかと思う。 まず、最初に紹介したいのは、出島に来ていたドードーを「発見」したオランダの歴史家、図書館員、鳥類画家リア・ウィンターズによる水彩画だ。長崎の市街と出島を見下ろす小高い丘にドードーがたたずむ姿は衝撃的であり、本当にこんなことがあったのかもしれないと感じさせられる。日本史の中に、生きたドードーがいたという事実だけでも、ぐっと来るものを感じる人が多いはずだ。 それに対して、もっと一般的に知られるドードーをイメージを探してみよう。代表的なものは、1865年に出版された『不思議の国のアリス』に登場するドードーだ。画家ジョン・テニエルによる挿絵は、高慢で、滑稽な姿に描かれて著者ルイス・キャロル自身を投影したものだったともいわれる。 のちのディズニー映画では、この特徴がさらに誇張されて踏襲された。一方、日本で馴染み深い、漫画やアニメの「ドラえもん」のドードーは、高慢さはあまり感じれれないもの、滑稽な雰囲気は引き継ぎ、絶滅鳥であることが強調されていた。物語の中のドードーは、たいてい、太っていて、滑稽で、絶滅している。ネットを巡っていて見つけたのだが・・・神楽坂らせんの『ドードーをめぐる堂々めぐり』レビューが素晴らしいのです。『ドードーをめぐる堂々めぐり』1
2022.02.19
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図書館で『そこに工場があるかぎり』という本を、手にしたのです。著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。【そこに工場があるかぎり】 小川洋子著、集英社、2021年刊(「BOOK」データベース)より日本のものづくりの愛しさと本質を作家の目で伝える。ベストセラー『科学の扉をノックする』に続く、小川洋子さんの工場見学エッセイ。【目次】細穴の奥は深い/お菓子と秘密。その魅惑的な世界/丘の上でボートを作る/手の体温を伝える/瞬間の想像力/身を削り奉仕する<読む前の大使寸評>著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。rakutenそこに工場があるかぎり冒頭の作品の続きを、見てみましょう。p13~17<細穴の奥は深い> こうして2006年3月、女性3人で株式会社エストロラボはスタートする。東山社長、33歳の時だった。「最初は、金型屋さんがお客さんだよ、と教えてもらって、ああ、そうなんや、というくらい何も知りませんでした。いろいろな工具や備品も全然揃っていなかった。恐らくですけれど、女性なので過分に周囲の人たちが助けてくれたんです」 ここでもう一つ大事なのは、女性が働きやすい職場作りを目指した点である。 「私、問題解決が大好きなんです。起業した年は、男女雇用機会均等法ができて20年めの節目でした。私自身は独身で全く意識していなかったのですが、周囲を見渡すと、働き続けたいのにそれが叶わない女性が大勢いた。日本って何という無駄遣いをしているんでしょう。読み書き算数が当たり前にできる人たちを活躍させられないんですから。起業することで、この問題解決に取り組んでみよう、これも社会貢献の形の一つだ、と思ったんです」 実際、社長は従業員一人一人の家庭の事情を考慮して勤務時間に幅を持たせ、子どもの成長など状況の変化に合わせてシフトを組み直しながら、同時に在宅勤務の形態も取り入れている。そうした中、女性だけにこだわるのではなく、2012年からは男性も雇用し、社員がお互いを柔軟にカバーし合える環境を整えている。(中略) ものづくりによって利益を出す。エストロラボは、この当然な目的のもう一段深いところに、社会全体に向けた視点を持っている。しなやかでありながらどっしりとした土台に支えられている、と感じる。「穴は基本中の基本です」 社長は名言を口にされた。まさにそうだ。何であれものを作るのに穴は欠かせない。つなげる、積み上げる、取り付ける、合体させる、回転させる、通過させる、束ねる、組み込む、吸引する、排出する・・・。単純な形状とは裏腹に、いやだからこそ実に多彩な働きをする。100円ライター1個だって、穴なしでは作れない。「王様の耳はロバの耳」という少年の声を受け止めるのも、死者を埋葬するのも、やはり穴である。 にもかかわらず普段、人々からはさして振り向いてもらえない。それどころか靴下に穴があいたりすると大いに迷惑がられている。何もない空洞。あるのにない。穴とはもともと、主役にはなりきれない星のもとに生まれているのかもしれない。(中略) 会社概要によれば、事業内容には細穴放電加工、と記されている。そもそも放電加工とは何なのか。火花のエネルギーによって金属に穴をあけるのである。細穴放電加工機という機械を使い、電極と呼ばれる加工器具から、加工すべき相手に向かって電気エネルギーを加え、その際に発する火花で金属を溶かし、穴をあける。原理は雷と同じらしい。 電極の形によって、型掘り放電加工、ワイヤ放電加工、細穴放電加工の三種類があり、エストラボでは三つめの細穴を専門にしている。穴の大きさは最小で直径0.1ミリまで。深さは穴径の10~200倍以上。切削でできない領域が加工できる。『そこに工場があるかぎり』1
2022.02.19
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図書館に予約していた『ドードーをめぐる堂々めぐり』という本を、待つこと5週間ほどでゲットしたのです。ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!400年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり絶滅鳥ドードー『序章 堂々めぐりのはじまり』の冒頭あたりを、見てみましょう。p1~2 2017年の6月のとある好日、ぼくはインド洋のモーリシャス島のオリィ山の中腹に這いつくばるようにして、350年ほど前に絶滅してしまった飛べない鳥の「遺物」を探していた。 周囲にいるのは、同士ともいえるイギリス・ロンドン自然史博物館のジュリアン・ヒューム、オランダ・マーストリヒト大学のレオン・クレセンス、および学生たち。密に生えた木々の間を縫い、植物に覆われた火山岩の割れ目を探しては、腕を突っ込んで中のものを掻き出す。 大部分は落ち葉や、それが分解した腐葉土だが、死んで干からびたムカデなどの節足動物や、ネズミなどの小さな白い骨が見つかることもある。危険な捕食者がいなかった島でも、夜の冷え込みや風雨をしのぐ必要があり、山腹の小穴は身を隠すのに最適だったと思われる。実際にこのあたりの岩の隙間から、ぼくたちが探している鳥の骨が出たことがある。だからこそこの探索が計画された。 目当ての鳥とは、つまりドードーだ。 しばしば絶滅鳥類の代表のように言及される、飛べないハトの仲間である。頭でっかちのがっしりした体形で、体高が60~70センチ、体重も10~20キログラムはあったといわれる。 1598年、オランダのファン・ネック艦隊が訪れた際に報告されてから、1世紀もたたずに姿を消した。国際自然保護連合のレッドリストでは絶滅年を1662年としている。 その後、進化論の父、チャールズ・ダーウィンも、ビーグル号の航海でモーリシャス島に寄港しているが、その際、ドードーには会ってもいないし、言及もしていない。彼のモーリシャス訪問は19世紀前半、1836年なので、ドードーがいなくなってから実に1世紀半以上たっていた。
2022.02.18
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図書館で『そこに工場があるかぎり』という本を、手にしたのです。著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。【そこに工場があるかぎり】 小川洋子著、集英社、2021年刊(「BOOK」データベース)より日本のものづくりの愛しさと本質を作家の目で伝える。ベストセラー『科学の扉をノックする』に続く、小川洋子さんの工場見学エッセイ。【目次】細穴の奥は深い/お菓子と秘密。その魅惑的な世界/丘の上でボートを作る/手の体温を伝える/瞬間の想像力/身を削り奉仕する<読む前の大使寸評>著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。rakutenそこに工場があるかぎり冒頭の作品から、見てみましょう。p7~12<細穴の奥は深い> 東大阪市出身の人が、何気なくこんなふうに言うのを聞いたことがある。「雨が降ると、街工場から漏れた油で、道が虹みたいに七色に光るんですよ」 いかにも懐かしく、美しい記憶をかみしめている口調が印象に残った。以来、東大阪の地名を耳にするたび、少年が道端にしゃがみ込み、小さな水たまりの中できらめく二次を、一心に見つめている光景を思い浮かべるようになった。 大阪平野の東部に位置する東大阪市は、花園ラグビー場と、世界をリードする技術力を持った町工場が集中していることで有名な町である。車で大坂をはしっていて、東大阪に入るとすぐにわかる。雑居ビルともマンションとも一軒家とも様子の違う、間口のさほど広くない建物が密集し、錆色をした見慣れない形の機械や工具が道路にまではみ出しているからだ。 そしてすれ違う人々はたいてい作業服を着ている。その雰囲気がとてもいい。無機質なほどに完璧に管理された大工場にはない、人間くささが漂い、自らの手で何かを作り出しているその人間の体温が伝わってくる気がする。 そんな町の一角に株式会社エストロラボはある。最初、地図に示されたとおりの場所でタクシーを降りたにもかかわらず、迷ってしまってあたりをぐるぐる歩き回った。バーナーを片手に溶接真っ最中の人や、郵便局の人に尋ねて元の地点に戻ってきた時、ようやく入口に描かれた小さなマークに気づいた。 この屋号がエストロラボの本質を見事に表している。金属に細い穴をあける。ただひたすらに穴をあける。それがお仕事だ。 中に入ってまず驚いたのは壁が白いことだった。どこも錆にまみれてはおらず、工場特有の騒々しさもない。ただ、10坪ほどのスペースに、機械、としか不応減の仕様がない冷蔵庫に似た設備が4台と、作業台や机やこまごまとした道具類、今届いたばかりといった様子の段ボールの山などが並ぶ、生き生きとした適度な乱雑さは、私がイメージする町工場そのものだ。 わずかに残ったスペースに身を隠すようにして、社員の方々が黙々とお仕事に打ち込んでいた。おそらく穴をあけておられるに違いない。何と言ってもここは細穴屋なのだから。しかしその時点で私は、孔をあけることの本当の意味をまだ何も知らなかったのである。 まずは作業場の上の中二階で、社長の東山香子さんにお話を伺う。エネルギッシュで、ひたむきで、ごく自然にこちらをリラックスさせてくれる、ざっくばらんな女性である。実は、私が最初に取材をお願いしたいと思ったのは、穴をあけるという一件目立たないただ一つの仕事にこだわっている点に、興味を持ったからなのだが、金属加工の業界で女性が起業するのは大変珍しく、その点で既にエストロラボは数多くのマスコミに取り上げられている。確かに、作業服とはほど遠いお洒落な装いの東山社長にどこか他所の場所でお会いすれば、町工場の経営者だとはとても思わないだろう。 家業を継いだのでもなく、金属加工に興味があったわけでもないところから、しかも女性だけで工場を立ち上げる。素人の私でもそれがどれくらいユニークなケースであるかは想像できる。そこで技術的な話題に入る前に、まず会社を作った経緯についてお話しいただいた。 「高校生の時、漠然と青年海外協力会で働きたいと夢見ていました。目指していたのは、マレーシアでの障がい者や女性の社会的地位向上のプロジェクトです。大学で教育学の勉強したり、信楽で製陶業の仕事に就いたりしながら挑戦を続け、試験に合格したんですが、訓練中に病気になってしまい、計画がとん挫しました。病気を治してもう一回挑戦しようとしているタイミングで、ご縁のあった金属製造業に精通したある社長さんから、穴加工の仕事を女性だけでやってみないか、加工機も小さいから女性でも扱えるし、業界に風穴をあけることにもなる、と誘われたんです。最初は中心になる女性の手伝い、という立場だったのですが、途中から急に事情が変わって私が責任者に推され、えっ、という感じでした。(中略)夢を目指している途中の寄り道みたいな感覚ですね」
2022.02.18
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今回借りた4冊ですだいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「文化人類学」でしょうか♪<市立図書館>・恋する文化人類学者・魚食から文化を知る・そこに工場があるかぎり・ドードーをめぐる堂々めぐり<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【恋する文化人類学者】鈴木裕之著、世界思想社、2015年刊<「BOOK」データベース>よりこれは恋の物語であり、異文化交流の物語である。アフリカで、著者は彼の地の女性アイドル歌手と恋に落ちた。結婚式は、8日間にわたる壮麗なものだった。激しい異文化の渦に巻き込まれた著者が、自らを素材に語る体験的入門書。ラヴ・ロマンス風文化人類学入門。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten恋する文化人類学者【魚食から文化を知る】平川敬治著、鳥影社、2021年刊(「BOOK」データベース)よりキリスト教が生まれたのは魚食の地だった。日本人に馴染み深い魚食から世界を知ろう!魚と、人の宗教・文化形成との関係、という全く新しい観点から世界を考察する一冊。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten魚食から文化を知る***********************************************************【そこに工場があるかぎり】 小川洋子著、集英社、2021年刊(「BOOK」データベース)より日本のものづくりの愛しさと本質を作家の目で伝える。ベストセラー『科学の扉をノックする』に続く、小川洋子さんの工場見学エッセイ。【目次】細穴の奥は深い/お菓子と秘密。その魅惑的な世界/丘の上でボートを作る/手の体温を伝える/瞬間の想像力/身を削り奉仕する<読む前の大使寸評>著者の作品といえば割と理系の作品が多いが・・・この本の作品といえば、理系も理系でむしろプロ向きとでもいう視線に驚くわけでおます。rakutenそこに工場があるかぎり【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!400年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>ざっとめくってみると、カラー画像が思いのほか多くて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり************************************************************図書館大好き534
2022.02.17
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歳のせいか、このところ図書館での2度借りが増えてきたのです。これではいかん!・・・ということで、(注意喚起の意味もあり)予約分受取目録を作った次第でおます。<2015年予約分受取>24-39・日本と韓国は「米中代理戦争」を闘う(12/15予約、5/2受取)・ダイオウイカは知らないでしょう(4/30予約、5/8受取)・町内会は義務ですか?(4/30予約、5/8受取)・キャプテンサンダーボルト(1/07予約、5/19受取)・だから日本はズレている(12/08予約、5/26受取)・恋するソマリア(3/3予約、6/11受取)・日本の文脈 (6/09予約、6/16受取)・イチョウ 奇跡の2億年史(12/03予約、6/21受取)最長待機記録・在日の地図(7/01予約、7/05受取)・鳥の王さま (6/06予約、7/10受取)・ヘンな日本美術史(7/05予約、7/10受取)・沢田マンションの冒険 (7/18予約、7/22受取)・イスラム国(2/25予約、7/29受取)・ベン・シャーンを追いかけて(8/17予約、8/22受取)・街場の戦争論(6/01、9/06受取)・貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告(9/15予約、9/17受取)・台湾の歓び(3/15予約、、9/19受取)・オートメーション・バカ(5/15予約、9/19受取)・対華二十一カ条要求とは何だったのか(7/05予約、9/19受取)・教団X (5/4予約、9/23受取)・飲み食い世界一の大阪(9/22予、9/27受取)・北欧女子オーサが見つけた日本の不思議(5/22予約、10/7受取)・ボクが韓国離れできないわけ(10/03予約、10/10受取)・シノワズリーか、ジャポニスムか(10/14予約、10/25受取)・潜水艦(歴群「図解」マスター)(10/06予約、10/31受取)・絵巻物に見る日本庶民生活誌(10/27予約、11/04受取)・日本語の科学が世界を変える(6/11予約、11/07受取)・かたづの!(8/24予約、11/19受取)・シェール革命再検証 (11/09予約、11/27受取)・職業としての小説家(10/27予約、大学図書館で11/27借出し)・李朝残影 : 梶山季之朝鮮小説集(11/28再予約、12/04受取)・ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ(12/01予約、12/05受取)・オールドテロリスト(7/21予約、12/13受取)・利己的な遺伝子(12/05予約、12/18受取)・反知性主義(6/22予約、12/23受取)・夜また夜の深い夜(5/12、12/23受取)・中東湾岸ビジネス最新事情(12/16予約、12/23受取)<2016年予約分受取>40-64・対話録・現代マンガ悲歌(12/22予約、1/06受取)・マグリット事典(1/07予約、1/17受取)・日本戦後史論(7/27予約、1/19受取)・ハトはなぜ首を振って歩くのか(8/13予約、1/19受取)・百代の過客(1/19予約、1/26受取)・最終定理(1/23予約、1/28受取)・忘れられた巨人(7/18予約、2/09受取)・セルデンの中国地図(2/04予約、2/09受取)・谷崎潤一郎『陰翳礼讃』(2/15予約、2/18受取)・日本語大博物館(2/28予約、3/04受取)・データの見えざる手(11/20予約、3/15受取)・電気は誰のものか(12/09予約、3/23受取)・日本の漫画への感謝(3/16予約、3/23受取)・紙の動物園(9/27予約、4/12受取)・食糧と人類(3/26予約、4/26受取)・「中国共産党」論(12/11予約、4/26受取)・美麗島紀行(2/19予約、4/26受取)・第2図書係補佐(11/29予約、5/03受取)・フラットランド(4/30予約、5/05受取)・越境者の政治史(1/29予約、5/10受取)・キョウコのキョウは恐怖の恐(5/14予約、5/19受取)・隣のアボリジニ(5/03予約、5/24受取)・小泉武夫『漬け物大全』(5/26予約、6/5受取)・南シナ海(3/01予約、6/5受取)・限界費用ゼロ社会(1/28予約、6/17受取)・かくれた次元(6/14予約、6/18受取)・江戸日本の転換点(1/06予約、7/06受取)・文体の科学(3/14予約、11/28再予約、7/07受取)・夢売るふたり 西川美和の世界(7/04予約、7/08受取)・中国と日本(1/06予約、7/21受取)・事件の地平線 (7/05予約、7/21受取)・介護民俗学へようこそ!(7/09予約、7/23受取)・長いお別れ(11/23予約、7/23受取)・勝者なき戦争 世界戦争の二〇〇年(7/22予約、7/27受取)・戦後日中関係と同窓会(7/28予約、8/02受取)・吉原御免状(8/03予約、8/06受取)・蔡英文 新時代の台湾へ(7/31予約、8/11受取)・帝国日本の生活空間(8/08予約、8/12受取)・米中百年戦争(8/13予約、8/18受取)・『言葉を離れる』横尾忠則著(8/17予約、8/23受取)・永続敗戦論(9/01予約、9/03受取)・櫻画報大全 (9/05予約、9/09受取)・沙漠の事典(9/11予約、9/16受取)・漁港の肉子ちゃん (7/07予約、9/27受取)・現代思想の遭難者たち(9/19予約、10/06受取)・謎のアジア納豆(6/11予約、10/08受取)・料理の起源(10/04予約、10/08受取)・新「ニッポン社会」入門(4/25予約、10/21受取)・ダーリンは70歳(5/11予約、10/21受取)・夜を乗り越える(7/11予約、10/22受取)・植物はすごい (10/25予約、10/29受取)・イエスの幼子時代(7/27予約、11/05受取)・絲山秋子「薄情」(10/31予約、11/05受取)・福沢諭吉の朝鮮(11/06予約、11/10受取)・観察する男(11/01予約、11/12受取)・熱風大陸(11/16予約、11/20受取)・ワイルド・ソウル(11/27予約、12/15受取)・帰郷ノート 植民地主義論(12/10予約、12/15受取)・最後の敵(12/18予約、12/22受取)・『中国人の愛国心』(12/23予約、12/28受取)<2017年予約分受取>65-111・「戦後」の墓碑銘(1/15予約、1/21受取)・バラカ(5/01予約、1/22受取)・スペース金融道(9/28予約、1/27受取)・日本人はどこから来たのか?(10/11予約、1/28受取)・世界マヌケ反乱の手引書(11/24予約、2/07受取)・村上春樹『雑文集』(2/07予約、2/11受取)・限りなく完璧に近い人々(11/20予約、2/14受取)・火星に住むつもりかい?(2/12予約、2/16受取)・世界「最終」戦争論(2/13予約、2/18受取)・「おバカ大国」オーストラリア(1/12予約、2/23受取)・属国民主主義論(10/06予約、3/02受取)・亜米利加ニモ負ケズ(3/02予約、3/05受取)・人類が消えた世界(3/04予約、3/09受取)・林業がつくる日本の森林(1/08予約、3/11受取)・イネが語る日本と中国(3/19予約、3/24受取)・本は友だち(3/20予約、3/24受取)・コンビニ人間(8/26予約、3/28受取)・ニッポニア・ニッポン(3/22予約、3/30受取)・半農半Xという生き方(3/26予約、3/30受取)・忘却された支配(11/17予約、4/04受取)・南米「棄民」政策の実像(4/07予約、4/13受取)・シュヴァンクマイエルの博物館(4/14予約、4/25受取)・漂うままに島に着き(10/27予約、4/25受取)・西加奈子「i」(1/06予約、4/26受取)・老いる家崩れる街(12/28予約、5/10受取)・戦争のグラフィズム(5/06予約、5/10受取)・トウガラシの文化誌(5/08予約、5/12受取)・知の編集術(4/24予約、5/23受取)・『英語という選択 アイルランドの今』(5/02予約、5/24受取)・人口と日本経済(12/20予約、6/02受取)・日本の「アジール」を訪ねて(1/25予約、6/04受取)・田中慎弥『宰相A』(6/06予約、6/09受取)・浅田次郎『ブラック オア ホワイト』(6/08予約、6/11受取)・南方マンダラ(5/12予約、6/16受取)・ぼくがいま、死について思うこと(6/14予約、6/18受取)・『キトラ・ボックス』(4/19予約、7/05受取)・世界史のなかの中国(6/27予約、7/05受取)・戦争まで(12/9予約、7/05受取)・フクシマの荒廃(2/02予約、7/25受取)・『暗黒神話』と古代史の旅(7/13予約、7/30受取)・『新・観光立国論』(8/9予約、8/11受取)・アンマーとぼくら(9/25予約、8/19受取) ・垣根涼介『室町無頼』(2/06予約、8/23受取)・みみずくは黄昏に飛びたつ(5/30予約、8/26受取)・トヨトミの野望(3/05予約、9/17受取)・翻訳夜話(9/08予約、9/17受取)・『恐怖の地政学』(5/28予約、10/28受取)・『日本人と中国人』(10/05予約、10/28受取)・『愛の見切り発車』(11/02予約、11/07受取)・九十歳。何がめでたい(12/14予約、11/07受取)・今のアメリカがわかる映画100本(9/25予約、11/09受取)・雨宮処凛著『不透明な未来についての30章』(11/22予約、11/26受取)・THE PIVOT-アメリカのアジア・シフト(11/23予約、11/28受取)・土屋賢二著『哲学者かく笑えり』(11/28予約、11/30受取)・船戸与一著『国家と犯罪』(12/05予約、12/08受取)・吉岡桂子著『人民元の興亡』(7/27予約、12/10受取)・ヒルビリー・エレジー(6/19予約、12/12受取)・あなたの人生の物語(6/23予約、12/16受取)・『エキタス 生活苦しいヤツ声あげろ』(12/18予約、12/24受取)・アジア辺境論(9/20予約、12/26受取)<2018年予約分受取>112-150・ウニはすごい バッタもすごい(8/20予約、1/14受取)・島田雅彦著『ひなびたごちそう』(1/11予約、1/14受取)・福岡ハカセの本棚(1/23予約、1/25受取)・自民党―「一強」の実像(7/18予約、2/01受取)・ダーウィンのジレンマを解く(1/28予約、2/03受取)・宮部みゆき『荒神』(2/02予約、2/06受取)・椎名誠著『ノミのジャンプと銀河系』(10/12予約、2/10受取)・堀江貴文著『多動力』(8/14予約、2/17受取)・ビッグデータの罠(2/15予約、2/20受取)・飯場へ(10/07予約、2/23受取)・ひとり出版社という働きかた(2/23予約、2/28受取)・ボブという名のストリート・キャット(2/9予約、3/10受取)・『今こそ、韓国に謝ろう』(8/29予約、3/14受取)・ロアルド・ダール『キス・キス』(5/08予約、5/12受取)・世界のミリメシを実食する(5/08予約、5/12受取)・『ニューギニア紀行』(5/16予約、5/22受取)・翻訳出版編集後記(5/21予約、5/25受取)・椎名誠著『ONCE UPON A TIME』(5/28予約、6/06受取)・『わたしたちが孤児だったころ』(3/25予約、6/10受取)・池内紀著「亡き人へのレクイエム」(5/27予約、6/10受取)・リチャード・ノース・パターソン『罪の段階』(6/06予約、6/10受取)・頭に来てもアホとは戦うな!(12/26予約、6/15受取)・真山仁著『オペレーションZ』(1/05予約、6/15受取)・変調「日本の古典」講義(5/13予約、6/30受取予定)・アメリカ 暴力の世紀(1/15予約済み、7/04受取)・菅ちゃん英語で道案内しよッ! 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(12/15予約、12/21受取)・原田マハ『フーテンのマハ』(8/06予約、12/21受取)<2019年予約分受取>151-207・いしいしんじ『トリツカレ男』(1/09予約、1/14受取)・装丁/南伸坊(1/13予約、1/20受取)・『ギャシュリークラムのちびっ子たち』(1/14予約、1/20受取)・莫言『転生夢現(上)』(1/18予約、1/25受取)・浅田次郎著『天子蒙塵(1)』 (1/24予約、2/02受取)・創造&老年 横尾忠則と9人の生涯現役クリエーターによる対談集(1/31予約、2/05受取)・天子蒙塵(2)(2/07予約、2/10受取)・文明に抗した弥生の人びと(2/10予約、2/13受取)・スメルジャコフ対織田信長家臣団(2/12予約、2/19受取)・加村一馬著『洞窟おじさん』(6/07予約、2/28受取)・フィールドサイエンティスト 地域環境学という発想(3/04予約、3/08受取)・山尾悠子『飛ぶ孔雀』(11/08予約、3/14受取)・陳舜臣『江は流れず』(3/08予約、3/14受取)・ねじまき鳥クロニクル・第一部(3/12予約、3/30受取)・the four GAFA 四騎士が創り変えた世界(10/13予約、4/03受取)・更科巧「絶滅の人類史」(11/18予約、4/09受取)・梅原猛『隠された十字架』(4/07予約、4/27受取)・古処誠二『ニンジアンエ』(4/26予約、4/29受取)・角幡唯介「極夜行」 (12/02予約、5/06受取)・村上春樹『羊をめぐる冒険』(5/02予約、5/06受取)・大東建託の内幕(1/06予約、5/06受取)・『闇の奥』(5/06予約、5/12受取予定)・小林ふみ子『へんちくりん江戸挿絵本』(5/07予約、5/12受取)・開高健『日本三文オペラ』(4/30予約、5/18受取)・サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』(5/15予約、5/21受取)・トランスヒューマンガンマ線バースト童話集(2/16予約、5/26受取)・ジョセフ・コンラッド『闇の奥』(5/23予約、5/26受取)・天子蒙塵・第三巻(3/25予約、6/11受取)・J・G・バラード『クラッシュ』(6/05予約、6/11受取)・池澤夏樹『科学する心』(5/11予約、6/15受取)・巨大ブラックホールの謎(5/28予約、6/22受取)・子安美智子『エンデと語る』(6/19予約、6/22受取)・E・スエンソン『江戸幕末滞在記』(6/27予約、7/03受取)・中尾佐助『農業起源をたずねる旅』(7/02予約、7/09受取)・三浦しおん「愛なき世界」(11/25予約、7/13受取)・堀江貴文「これからを稼ごう」(1/12予約、7/17受取)・大江健三郎『キルプの軍団』(7/10予約、7/17受取)・『新・日本の階級社会』(7/18予約、8/10受取)・浅田次郎『帰郷』(8/08予約、8/10受取)・多和田葉子『地球にちりばめられて』(2/18予約、8/28受取)・多和田葉子「エクソフォニー」(8/31予約、9/05受取)・『ソロモンの指環』(9/03予約、9/08受取)・リービ英雄『天安門』(9/17予約、9/21受取)・米中ハイテク覇権のゆくえ(6/30予約、9/25受取)・チャイナ・スタンダード(9/22予約、10/02受取)・五日市哲雄『もの忘れと記憶の科学』(9/24予約、10/05受取)・多和田葉子「献灯使」(12/09予約、10/13受取)・多和田葉子『容疑者の夜行列車』(10/11予約、10/17受取)・落合淳思『漢字の字形』(9/20予約、10/22受取)・阿辻哲次『漢字再入門』(10/15予約、10/22受取)・日本が売られる(2/05予約、10/26受取)・『AI VS.教科書が読めない子どもたち』(2/22予約、10/26受取)・グレゴリ青山『薄幸日和』(10/30予約、11/04受取)・はすみとしこ『そうだ難民しよう!』(11/02予約、11/07受取)・そしてバトンは渡された(4/19予約、11/15大学図書館で見っけ)・川村元気『百花』(6/14予約、11/19受取)・樹木希林『一切なりゆき』(2/27予約、12/06受取)・吉荒夕記『バンクシー』(11/27予約、12/11受取)・上田岳弘『キュー』(8/26予約、12/19受取)・有馬哲夫『原発・正力・CIA』(12/15予約、12/22受取)<2020年予約分受取>207-235・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(11/24予約、1/04受取)・与那覇潤『知性は死なない』(1/04予約、1/07受取)・金子勝『平成経済 衰退の本質』(11/17予約、1/19受取)・浅田次郎『プリズンホテル』(1/13予約、1/19受取)・橘玲「言ってはいけない中国の真実」(1/18予約、1/26受取)・伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』(7/31予約、2/02受取)・村上龍『村上龍料理小説集』(1/26予約、2/14受取)・横尾忠則『死なないつもり』(2/12予約、2/14受取)・デービッド・アトキンソン『日本人の勝算』(8/20予約、3/01受取)・森絵都『カザアナ』(9/21予約、3/18受取)・雑草はなぜそこに生えているのか(3/17予約、3/22受取)・イーユン・リー『千年の祈り』(3/25予約、3/31受取)・川上弘美『某』(10/27予約、4/05受取)・満州国のラジオ放送(2/26予約、5/20受取)・劉慈欣『三体』(9/09予約、5/20受取)・呉善花『韓国を蝕む儒教の怨念』(10/02予約、5/31受取)・鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(7/15予約、7/22受取)・門井慶喜『定価のない本』(1/12予約、7/22受取)・多和田葉子『雪の練習生』(8/01予約、8/08受取)・有川ひろ『倒れるときは前のめりふたたび』(2/18予約、8/16受取)・村上春樹『猫を棄てる』(5/31予約、8/16受取)・橘玲「上級国民/下級国民」(10/24予約、8/20受取)・サル化する世界(3/25予約、9/02受取)・浅田次郎『草原からの使者 沙高楼奇譚』(9/05予約、9/10受取)・『装丁・装画の仕事』(9/08予約、9/13受取)・メーター検針員テゲテゲ日記(7/10予約、9/18受取)・多和田葉子『雪の練習生』(8/01予約、)・森見登美彦「四畳半神話体系」(9/19予約、9/23受取)・ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(11/13予約、10/15受取)・小野正嗣『獅子渡り鼻』(10/9予約、10/15受取)・スーザン・ネイピア『ミヤザキワールド』(10/25予約、11/01受取)・浅田次郎『大名倒産(上)』(2/01予約、11/05受取)・小野正嗣『踏み跡にたたずんで』(11/3予約、11/05受取)・チャン・ガンミョン『韓国が嫌いで』(7/03予約、11/10受取)・多和田葉子×徐京植『ソウル-ベルリン玉突き書簡』(11/29再予約、12/5受取)・白川静さんに学ぶ これが日本語(12/14予約、12/17受取)<2021年予約分受取>236-287・山本文緒『日々是作文』(12/23予約、1/05受取)・紗倉まな『春、死なん』(6/14予約、1/05受取)・浅田次郎『大名倒産(下)』(3/17予約、1/13受取)・小川洋子『ことり』(1/19予約、1/22受取)・ユヴァル・ノア・ハラリ『緊急提言 パンデミック』(11/14予約、1/22受取)・ブレイディみかこ『ブロークン・ブリテンに聞け』(12/9予約、1/30受取)・わたしたちが孤児だったころ(2/02予約、2/05受取)・丸谷才一「笹まくら」(2/04予約、2/09受取)・剃刀の刃/サマセット・モーム選集第5巻(2/08予約、2/13受取)・平松洋子『買えない味』(3/01予約、3/05受取)・中島京子『夢見る帝国図書館』(3/09予約、3/16受取)・多和田葉子『星に仄めかされて』(1/05予約、3/18受取)・三上 修『電柱鳥類学』(3/10予約、3/21受取)・NHKスペシャル取材班『やばいデジタル』(12/23予約、3/21受取)・川上弘美『神様2011』(3/21予約、3/26受取)・川上弘美『某』(3/31予約、4/06受取)・三浦しをん『マナーはいらない』(1/9予約、4/10受取)・ショーン・タン『内なる町から来た話』(11/3予約、4/22受取)・塩田武士『騙し絵の牙』(4/19予約、4/22受取)・『ラガナ一家のニッポン日記』(4/21予約、4/27受取)・小川洋子『密やかな結晶』(10/8予約、5/03受取)・池内紀『すごいトシヨリBOOK』(5/02予約、5/04受取)・ウイルスの意味論 : 生命の定義を超えた存在(2/18予約、5/13受取)・出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記:(1/06予約、5/13受取)・清水義範『大人のための文章教室』(5/15予約、5/26受取)・川越宗一『熱源』(6/08予約、6/06受取)・ブレイディみかこ『ワールドサイドをほっつき歩け』(9/19予約、6/06受取)・ケン・リュウ『生まれ変わり』(5/26予約、6/15受取)・田口俊樹『日々翻訳ざんげ』(4/29予約、6/20受取)・『超ひも理論と宇宙のすべてを支配する数式』(6/14予約、7/03受取)・平松洋子『韓国むかしの味』(7/05予約、7/09受取)・カズオ・イシグロ『クララとお日さま』(3/20予約、7/18受取)・内田樹『コモンの再生』(1/05予約、8/06受取)・『中国の大盗賊』(8/01予約、8/06受取)・岸本佐知子『ねにもつタイプ』(8/07予約、8/14受取)・ヤマザキマリ『生贄探し』(5/14予約、8/14受取)・鎌田由美子『「よそもの」が日本を変える』(4/26予約、8/29受取)・村上春樹『一人称単数』(1/27予約、9/05受取)・マイケル・サンデル『実力も運のうち』(5/05予約、9/09受取)・『理不尽ゲーム』(9/19予約、9/25受取)・『チャイニーズ・タイプライター』(7/17予約、9/25受取)・『Tokyo Ueno Station』(9/02予約、10/01受取)・『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(5/30予約、10/01受取)・ヘミングウェイで学ぶ英文法(10/11予約、10/17受取)・多和田葉子の〈演劇〉を読む(8/31予約、10/17受取)・日本文学100年の名作:10巻「バタフライ和文タイプ事務所」(10/17予約、10/21受取)・半沢直樹 アルルカンと道化師(4/06予約、11/04受取)・生態学者の目のツケドコロ(6/28予約、11/04受取)・向田邦子 『父の詫び状』(10/06予約、11/09受取)・高野秀行「怪獣記」(11/03予約、11/09受取)・白井聰『武器としての「資本論」』(4/06予約、11/13受取)・島田雅彦『君が異端だった頃』(11/12予約、11/19受取)・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、11/19受取)・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』(11/20予約、11/28受取)・ブリーディング・エッジ(8/22予約、12/01受取)・桐野夏生『日没』(4/24予約、12/05受取)・『生物の驚異的な形』(12/11予約、12/19受取)<2022年予約分受取>288-302・みちはつづくよ…どこまでゆくの?(別冊太陽)』(1/04予約、1/10受取)・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、1/19受取)・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、1/29受取)・本村凌二『馬の世界史』(2/03予約、2/09受取)・ドードーをめぐる堂々めぐり(1/09予約、2/16受取)予約分受取目録R30
2022.02.17
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在11位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在21位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在117位・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』(10/30予約、副本7、予約202)現在117位・宮家邦彦『米中戦争』(11/09予約、副本1、予約14)現在6位・松村圭一郎『くらしのアナキズム』(11/27予約、副本1、予約15)現在11位・『猫が30歳まで生きる日』(12/06予約、副本2、予約24)現在15位・ 堀川恵子『暁の宇品』(12/14予約、副本6、予約61)現在47位・人新世の「資本論」(12/18予約、副本24、予約389)現在306位・グレゴリー・ケズナジャット『鴨川ランナー』(12/23予約、副本1、予約18)現在17位・今村翔吾『塞王の楯』(1/21予約、副本11、予約522)現在518位・『スマホ脳』(1/28予約、副本40、予約511)現在495位・「監視資本主義」(2/07予約、副本1、予約30)現在31位・西加奈子『夜が明ける』(2/15予約、副本16、予約531)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・『鎌倉殿と13人の合議制』:図書館未収蔵・村山斉『宇宙はなぜ美しいのか』:図書館未収蔵 ・「諸星大二郎の世界」・半藤一利『太平洋戦争への道 1931-1941』:図書館未収蔵・日本文学100年の名作(6巻):西図書館でみっけ・松本大洋『東京ヒゴロ 1』:図書館未収蔵・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・山口晃『すヾしろ日記 参』:図書館未収蔵 ・『猫の文学館I』『猫の文学館Ⅱ』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・クレア・ベンサント『ネコ学入門』:図書館未収蔵・中園成生『日本捕鯨史』:名谷図書館でみっけ・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』:図書館未収蔵<予約分受取:11/28以降> ・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』(11/20予約、11/28受取)・ブリーディング・エッジ(8/22予約、12/01受取)・桐野夏生『日没』(4/24予約、12/05受取)・『生物の驚異的な形』(12/11予約、12/19受取)・みちはつづくよ…どこまでゆくの?(別冊太陽)』(1/04予約、1/10受取)・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、1/19受取)・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、1/29受取)・本村凌二『馬の世界史』(2/03予約、2/09受取)・ドードーをめぐる堂々めぐり(1/09予約、2/16受取予定)**********************************************************************【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【ペッパーズ・ゴースト】伊坂幸太郎著、朝日新聞出版、2021年刊<出版社>より少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/30予約、副本7、予約202)>amazonペッパーズ・ゴースト【米中戦争】宮家邦彦著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>よりこれは対岸の火事ではないー最新地政学で読み解く、米中攻防の行方。米中の武力衝突は決してフィクションではない。安全保障学の重鎮である著者が、米国と中国の最新情勢を分析した上で、平時と有事の隙間をつく“グレーゾーン事態”を含む、情報、サイバー、宇宙、電磁界など多次元に広がった「ハイブリッド戦争」の最前線に迫り、二つの大国間で起こりうる軍事対立の見取り図を描く!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/09予約、副本1、予約14)>amazon米中戦争【くらしのアナキズム】松村圭一郎著、 ミシマ社、2021年刊<「BOOK」データベース>より国家は何のためにあるのか?ほんとうに必要なのか?「国家なき社会」は絶望ではない。希望と可能性を孕んでいる。よりよく生きるきっかけとなる、“問い”と“技法”を人類学の視点からさぐる。アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/27予約、副本1、予約15)>rakutenくらしのアナキズム【猫が30歳まで生きる日】宮崎徹著、 時事通信出版局、2021年刊<「BOOK」データベース>よりAIM治療で、医療革命が起こる!猫にとって宿命的な病、腎臓病。長らく不明だったその原因がついに解明された。血液中のタンパク質「AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)」で治療が可能になるのだ。さらにAIMは、猫だけでなく人間にも効き、また腎臓病のみならず、アルツハイマー型認知症や自己免疫疾患など、これまで“治せない”と言われてきた病気への活用も期待できる。最新医療研究のリアルがここにある。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約12/06予約、副本2、予約24)>rakuten猫が30歳まで生きる日【暁の宇品】堀川恵子著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日清戦争、上海事変、ガダルカナル、そして8・6-。日本の「海の戦争」を支えた輸送基地=宇品港の三人の司令官と、軍都・広島が背負った「宿命」。日本軍事史上の最重要問題に光を当てる傑作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/14予約、副本6、予約61)>rakuten暁の宇品【人新世の「資本論」】 斎藤幸平著、集英社、2020年刊<「BOOK」データベース>より人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するためには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/18予約、副本24、予約389)>rakuten人新世の「資本論」【鴨川ランナー】グレゴリー・ケズナジャット著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日本と世界の狭間で生まれた中篇二作。外国から京都に来た青年の日常や、周囲の扱い方に対する違和感、その中で生きる不安や葛藤等を、「きみ」という二人称を用いた独特の文章で内省的に描く。京都文学賞受賞作(「鴨川ランナー」)。福井の英会話教室を突如やめる羽目になった主人公は、ある日同僚の紹介で結婚式の牧師役のバイトを紹介されるが…(「異言」)。第二回京都文学賞満票で受賞。日本語を母語としない著者が紡ぐ、新しい感性による越境文学。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/23予約、副本1、予約18)>rakuten鴨川ランナー【塞王の楯】今村翔吾著、集英社、2021年刊<出版社>より近江の国・大津城を舞台に、石垣職人“穴太衆”と鉄砲職人“国友衆”の宿命の対決を描く究極のエンターテインメント戦国小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>shueisha塞王の楯【スマホ脳】アンデシュ・ハンセン著、新潮社、2020年刊<「BOOK」データベース>より平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか?睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存ー最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/28予約、副本40、予約537)>rakutenスマホ脳【監視資本主義】 ショシャナ・ズボフ著、東洋経済新報社、2021年刊<「BOOK」データベース>より世界的ベストセラー!監視資本主義という言葉を生み出したハーバード・ビジネススクール名誉教授が描く新世界。私たちを急襲する隠された力とその対抗策。オバマ元大統領が選ぶ2019年ベストブック選出!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/07予約、副本1、予約30)>rakuten監視資本主義【夜が明ける】西加奈子著、新潮社、2021年刊<「BOOK」データベース>より思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。現代日本に確実に存在する貧困、虐待、過重労働ー。「当事者でもない自分が、書いていいのか、作品にしていいのか」という葛藤を抱えながら、社会の一員として、作家のエゴとして、全力で書き尽くした渾身の作品。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/15予約、副本16、予約531)>rakuten夜が明ける【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム
2022.02.16
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<第3回のコロナワクチンを接種>神戸市から「ワクチン接種のご案内」が届いたので、昨日電話予約したところ、早く接種できるのは大規模集団接種会場だけだということなので・・・モデルナでもいいので即予約し、本日(15日)接種してきました。大規模集団接種では長蛇の列に並んだわけで・・・接種そのもは良く組織されていて神戸市には感謝した次第です。トップ(政府)の手筈はもうひとつ納得できないが、地方自治体は頑張るところがいかにも日本的光景であった。
2022.02.16
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図書館で『藤田嗣治パリを歩く』という本を、手にしたのです。先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。【藤田嗣治パリを歩く】清水敏男著、東京書籍、2021年刊<「BOOK」データベース>よりフジタの足跡をたどる「エコール・ド・パリ」15日間の旅ー。ピカソやモディリアニなどとともに時代のど真ん中で活躍した画家・藤田嗣治。藤田の足跡を追ってパリを追体験し、作品の背景や込められたさまざまな物語を読み解く。当時の面影が強く残るパリの美しい街並みの写真も多数掲載。パリへの慕情も募る、もう一歩深く楽しめるガイド。<読む前の大使寸評>先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。rakuten藤田嗣治パリを歩く藤田が最晩年を過ごした家ヴェルサイユの南にある「メゾン・アトリエ・フジタ」を、見てみましょう。p183~187<遠足編第1日:ヴィリエ=ル=バークル> 今日はパリを出る、と言ってもそう遠くには行かない。フランスはいくつかの県を合わせた「地域圏」という行政組織がある。パリのある首都圏地域をイル・ド・フランスと呼ぶ。「イル」は島という意味だからイル・ド・フランスはフランスの島、という意味だ。 パリとパリを取り巻くいくつかの県が含まれる。その中のひとつにエソンヌ県がある。エソンヌ県の北のイヴリーヌ県にはヴェルサイユがあるから県名は知らずとも行ったことのある人は多いだろう。しかしエソンヌ県は知られていない。ヴェルサイユの南にあたる。 藤田は晩年エソンヌ県のヴィリエ=ル=バークルというところに越した。パリ郊外というにはやや遠い。パリの南西、モンパルナス周辺からは距離にして30キロメートル弱の距離だ。 電車とバスで行けないことはないが観光地ではないのでたいへん不便だ。今日はレンタカーで行くことにする。モンパルナス駅でレンタカーを借りる。 藤田最晩年の住居兼アトリエに初めて行ったのは1988年に東京都庭園美術館で開催した藤田展の準備でフランス、ベルギーを回っていた時のことだった。当初は訪れる予定はなく君代夫人には告げずに訪れたので家は閉まっていた。この家はその後エソンヌ県に寄贈され「メゾン・アトリエ・フジタ」として一般公開されている。事前に電話して訪れることを告げた。 モンパルナス駅の裏手でレンタカーに乗り込みメーヌ大通りからルクレール将軍大通りに入る。オルレアン門に向かう。 オルレアン門でペリフェリックに乗る。先日大学都市に来た際にメトロで降りた場所だ。ペリフェリックを行くのも束の間すぐに高速6号線でパリ市外に出る。「太陽高速」と呼ばれる高速道路でリヨン経由で地中海のマルセイユまで行くヴァカンスの道だ。まっすぐ行くとオルリー空港に行く。オルリー方向の高速道路に別れを告げ校則を乗り継ぎやがて県道に出たらヴィリエ=ル=バークルは近い。(中略) ヴィリエ=ル=バークルに着く。町というよりは「村」といった風情の静かな場所だ。民家の続く道をいくと広場に出る。静かなたたずまい。役場とレストランがあり、少し離れたところに協会がある。 車を役場の前に止める。役場に入るとメゾン・アトリエ・フジタのパンフレットがあった。歩いても行けるが再び車に戻った。 メゾン・アトリエ・フジタに隣接して記念館が建っている。そこで来館を告げる。 初めて藤田の家の中に入ったのはいつだったか記憶にないが一般公開される前のことだった。藤田のハンチング帽が玄関の防止掛にかかっていた。手製の暖炉装飾、手製の屏風、絵にも登場する骨董品、人形、台所の壁に貼られたデルフトのタイル。 どれも手の温もりが感じられる。住人は去ってしまったが温もりが感じられるのは藤田の手が生み出したものがそこかしこにあるからだろうか。暖炉の衝立に描かれた絵や屏風の装飾。屏風の装飾はブリキを切り抜いたもので同様なものが藤田手製の額縁にも登場する。 かつて生前の藤田を知っていたパリ在住のグラフィックデザイナー里見宗次氏に話を聞いたことがあったが、藤田は話している最中も手を動かし絵を描いていたという。君代夫人も「藤田はいつも絵を描いていた。かわいそうなぐらい絵に没頭していた」と私に語ったことがある。藤田の「手」は絵だけではなくこの家の隅々にまで入り込んでいる。『藤田嗣治パリを歩く』4:『勝手にしやがれ』『藤田嗣治パリを歩く』3:パリのエトランジェ『藤田嗣治パリを歩く』2:パリ国際大学都市 『藤田嗣治パリを歩く』1:リュクサンブール公園
2022.02.15
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図書館で『藤田嗣治パリを歩く』という本を、手にしたのです。先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。【藤田嗣治パリを歩く】清水敏男著、東京書籍、2021年刊<「BOOK」データベース>よりフジタの足跡をたどる「エコール・ド・パリ」15日間の旅ー。ピカソやモディリアニなどとともに時代のど真ん中で活躍した画家・藤田嗣治。藤田の足跡を追ってパリを追体験し、作品の背景や込められたさまざまな物語を読み解く。当時の面影が強く残るパリの美しい街並みの写真も多数掲載。パリへの慕情も募る、もう一歩深く楽しめるガイド。<読む前の大使寸評>先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。rakuten藤田嗣治パリを歩く『勝手にしやがれ』カンパーニュ・プルミエール街23番地を更に、見てみましょう。p139~141<第9日:カンパーニュ・プルミエール街23番地 14区> 藤田の住んでいた23番地を通り過ぎてラスパイユ大通り方面に進むと29番地にイストリアというホテルがあるがここの銘板は豪華だ。ここに宿泊、滞在したアーティストの名前が列挙されている。銘板にはこう書いている。 創造が沸き立った1920年代ホテル・イストリアは以下のアーティストたちを迎えた。 フランシス・ピカビア、マルセル・デュシャン、モイズ・キスリング、画家 マン・レイ、写真家 キキ・ド・モンパルナス、モデルでありミューズ エリック・サティ、作曲家 ライナー・マリア・リルケ、トリスタン・ツァラ、ウラジミール・ヤマコフスキー、詩人 そしてルイ・アラゴンはここでエルザ・トリオレと出会ったさらにアラゴンの詩の一節が刻まれている。 「光輝くものは輝きを失うことはない・・・1929年、正午頃、君がホテル・イストリアから通りに降り立った時カンパーニュ・プルミエール街はすべて別ものだった」ルイ・アラゴン(『私にとってパリはエルザ以外の何ものでもない』) 31番地もアーティストのためのアトリエがありマン・レイがいた。マン・レイは藤田のモデル、モンパルナスのキキの愛人だった。 ところでゴダールのゆうめいな映画『勝手にしやがれ』(A bout de souffle)の最終場面でジャンポール・ベルモンドが倒れたのはこの31番地のあたりだ。アジェのいた17番地bisには「勝手にしやがれ」というビストロもある。 映画は1960年だから藤田もイヴ・クラインもここにいた頃だ。ゴダールがここを選んだのはやはりこの通りがアートと関りが深かったからだろうか。『藤田嗣治パリを歩く』3:パリのエトランジェ『藤田嗣治パリを歩く』2:パリ国際大学都市 『藤田嗣治パリを歩く』1:リュクサンブール公園
2022.02.15
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図書館で『村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上』という本を、手にしたのです。上下二巻の上巻であり内容は密であるが、どこから読んでも興味深いのである。・・・でもたぶん下巻は借りないだろうけど。【村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上】加藤典洋著、筑摩書房、2019年刊(「BOOK」データベース)より英訳された作品を手がかりに村上春樹の短編世界を読み解き、その全体像を一望する画期的批評。短編小説からアプローチすることで、村上がそのデビュー時から、どのような課題にぶつかり、固有の困難を自らに課し、それらを克服してきたかが見えてくるー。上巻では、「言葉」か「物語」かの二者択一という問いに突き当たった「初期」、そして、本格長編『羊をめぐる冒険』以降、はっきりと「物語」に軸足を置くことになった「前期」の作品群をあつかう。英語での講義をもとに日本語で書かれた、平明にしてライブ感あふれる一冊。<読む前の大使寸評>上下二巻の上巻であり内容は密であるが、どこから読んでも興味深いのである。・・・でもたぶん下巻は借りないだろうけど。rakuten村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上「第2章 “無謀な姿勢”はどこから来るか」についてもう少し、見てみましょう。p121~124<2 「中国行きのスロウ・ボート」、あるいは良心の呵責>「中国行きのスロウ・ボート」は語り手の「僕」が、これまでに出会った(と言える)三人の中国人について語る作品です。最初に中国人に出会うのは、1959年、または60年というのですから、80年現在で31歳になるという語り手「僕」の設定から推して、彼が10歳ないし11歳、小学校5年生か6年生のときの話です。 舞台は(村上の故郷である神戸を思わせる)「港街」。小学生の「僕」は、「何かの事務的な手違い」のため、自分の学校からは一人だけ港街の山の手にある中国人子弟のための学校で模擬試験を受けることとなり、そこに行きます。 そこでほかの生徒とともに中国人の教師の監督のもと試験を受ける。試験の前にその足の悪い杖をついた教師が「10分ばかり」簡単な話をします。中国と日本は「お隣同士」なので「仲良くしなくてはいけない」、そのためには「お互いを尊敬しあわねばな」らない、だから机に落書きなどしないように。そして最後に、「いいですか、頭を上げて胸をはりなさい」、「そして誇りを持ちなさい」。そう言います。 二人目の中国人は、それからおよそ9年後、ときは3月。「僕」が19歳のときに知った相手で、場所は東京です。「僕」はとある小さな出版社の倉庫で発送のアルバイトをしている。そこで仕事仲間である日本生まれの同い年の中国人の女の子と知り合い、3週間のアルバイトが終わった日に、一緒に新宿のディスコティックに行きます。帰り、駒込に住む彼女を送ろうと彼は新宿駅まで一緒に行きますが、誤って逆方向の山手線に乗せてしまう。すぐに間違いに気づき、駒込駅まで行って逆回りで来る彼女を待ち受け、さんざん謝ります。明日また会おうと約束し、電話することにして別れるのですが、9時間後にふたたび「致命的な過ち」を犯したことに気づく。 別れた後、駅のプラットフォームで、彼女から教えてもらった電話番号を書いた紙マッチを、不注意にも煙草の空箱と一緒に捨ててしまっていたことが、判明するのです。「僕」はアルバイト先、電話帳と、手を尽くして探すけれどもついに彼女の電話番号は見つからない。それ以来、彼女とは会っていないというところで、この話は終わっています。『村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上』1
2022.02.14
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図書館に予約していた『馬の世界史』という本を、待つこと5日でゲットしたのです。中を覗いてみると、シルクロード地域の歴史にも触れていて・・・ええでぇ♪【馬の世界史】本村凌二著、中央公論新社、2013年刊<「BOOK」データベース>より馬は、人間社会のなかで、多種多様な役割を担わされてきた。太古には狩猟の対象になり、やがて車を引き、人を乗せ、人間の世界に深く入りこんだ。人が馬を乗りこなさなかったら、歴史はもっと緩やかに流れていただろう。戦争、交易、世界帝国…、馬から歴史を捉え直す。JRA賞馬事文化賞受賞作。<読む前の大使寸評>中を覗いてみると、シルクロード地域の歴史にも触れていて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(2/03予約、副本1、予約0)>rakuten馬の世界史「第5章 馬駆ける中央ユーラシア」でフン族と匈奴が語られているので、見てみましょう。p152~154<ローマ帝国の解体> 5世紀半ば、アッティラに率いられたフン族は、東に向かってドナウ川下流地域を襲撃し、やがて西に転じ、ライン川を越えてガリアにまで侵入した。ソレハフン帝国の最盛期であった。しかし、ローマは西ゴート族などのゲルマン諸族の援助を得て、451年、カタラウヌムの戦いでフン族を撃退した。アッティラは、翌年、イタリアに侵入し、ローマ帝国に脅威を与えつづけた。彼が急死するにおよんで、内紛と反乱があいつぎ、フン帝国は急速に瓦解してしまった。 かくして、およそ1世紀におよぶフン族のヨーロッパへの侵寇は、幕を閉じた。しかし、この騎馬遊牧民の災禍は、古代地中海世界の命運に致命的な影響をおよぼした。ローマ帝国は、オリエントからギリシャを経て地中海を舞台に開花したさまざまな先進文化を融合した文明世界であった。それが、この騎馬遊牧民の侵寇を引き金とするゲルマン諸族の大移動によって、決定的に解体してしまったのである。 もはや、地中海世界をまとまった一つの世界として結び付け引きとめておく帝国勢力は、その根底から力を失ってしまった。フン族やゲルマン諸族の軍事力は、ローマの軍事力よりもまさっていた。それまでの価値観は大きく崩れ去ってしまった。(中略)<フン族とはどんな人々か> このような大激動の元凶は、フン族の侵寇であった。少なくともローマ人、さらにはその文化を受け継いだ後のヨーロッパ人の目には、そう映ったのである。そうとすれば、そもそもフン族なる騎馬遊牧民は、いかなる人々であったのだろうか。 すでに17世紀の清帝国に存在したキリスト教の宣教師たちは、フンと匈奴が同族であると考えていた。両者の民族名が発音の点で酷似していたからである。この問題は18世紀になると、フランス人東洋学者ド・ギーニュによって学術的に提唱された。彼は、中国文献とローマ文献を渉猟しつつ対比して結びつけ、言語学・文献学にもとづいて研究した。 1世紀半ば、匈奴は内紛により南北に分裂する。故地モンゴルにとどまった北匈奴は、西域経営に意をそそぐ漢帝国によって、やがて追悼の憂き目をみる。2世紀になると、モンゴル高原に進出した鮮卑族に圧迫され、北匈奴は西方に移住せざるをえなくなった。キルギス地方に西遷した北匈奴は、その後、東アジア史上から消息を絶ってしまう。 しかし、後の中国の所伝によると、350年頃、北匈奴は奄蔡国王を殺してその国を奪った、と記されている。この奄蔡国とはアラン国ともよばれ、イラン系の騎馬遊牧民国家であった。この出来事は、フン族が376年に黒海北部のアゾフ海を通ってクリミヤ半島に侵入したと伝えるローマ側の記録に先んじている。 これら二つの事件は、年代においても地理においても近似しており、連続したものと考えられる。これが、ド・ギーニュの唱える匈奴・フン同族説のあらましである。『馬の世界史』1:絹馬貿易を進めた騎馬遊牧民
2022.02.14
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図書館で『AIの世紀 カンブリア爆発』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみるとコンピューター囲碁についてかなり語られているので、チョイスしたのです。【AIの世紀 カンブリア爆発】田中徹著、さくら舎、2017年刊(「BOOK」データベース)よりAIは、いまどんな「知」を獲得しているのか!そして、どのようにして「知」を獲得していくのか! AIが人知を超える日は必ずやってくる!最前線の取材で、AIとロボットと人間の現在と驚くべき近未来をわかりやすく解説!<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみるとコンピューター囲碁についてかなり語られているので、チョイスしたのです。rakutenAIの世紀 カンブリア爆発コンピューター囲碁の続きが語られているので、見てみましょう。p82~84<最後の挑戦> アルファ碁に関するグーグルの論文が「ネイチャー」に発表された段階、まだイ・セドル九段と対曲する前 、電通大の伊藤毅志助教は、アルファ碁の弱点をこう予測していた。「モンテカルロ木探索の問題点であった複雑な攻め合いの理解や、両コウを含むような難解な局面における問題が解決されているとは思われない」「競った相手に難解な攻め合いに持ち込まれると、意外な弱点が露呈する可能性がある」。「コウ」は複雑なため、コンピューターではうまく扱えない分野だった。 伊藤氏の指摘は、第四局を予言していたようで非常に興味深い。この予言通り、第四局でアルファ碁は、乱戦模様になった中盤からコンピューターが動作不良を起こしたと思わせるような悪手を連発し敗れた。一般には、イ九段が人間離れした集中力と瞬発力で一矢報いた、不屈の闘志で意地を見せたというように解説されている。 イ九段自身この直前、三連敗した後に「アルファ碁が優れているということは正しいが、少しずつ弱点を見せたので神の境地ではない。敗北はイ・セドルの敗北であって人間の敗北ではない」と述べている。第四局では打ち方を変えたから、アルファ碁が動作不良になったようにも見えることに、なおさら説得力が出る。 アルファ碁は対局相手の意地も闘志もプレッシャーも感じないから、悪手の連発は純粋にアルゴリズムの問題だ。伊藤氏は「まさにモンテカルロ木探索の弱点が露呈した大戦だった」と第四局を評価し、「複雑で正確な読みが必要とされる攻め合いは、まだコンピューター囲碁が解決できていない問題点」と指摘している。 それにしても、なぜアルファ碁が、こんな素人目にもおかしな挙動を見せたのか、というのはだれにも分からない。これがディープ・ラーニングという技術の弱点、問題点とも指摘されているブラック・ボックスだ。これについては後で触れる。(中略) タスクの解決方法をアルゴリズムにすることが難しい囲碁は、ボードゲームを対象とした人工知能研究で、最後の挑戦であった。その囲碁で、コンピューターが「直感」や「ヒューリシティック」のようなものを駆使し、人間を凌駕した。コンピューターや人工知能研究にとって、ボードゲームの終りの始まりであった。ネットで囲碁の最強人工知能 AlphaGo(アルファ碁)の仕組みとは?を覗いてみました。『AIの世紀 カンブリア爆発』1:非同期的コミュニケーション
2022.02.13
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図書館で『AIの世紀 カンブリア爆発』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみるとコンピューター囲碁についてかなり語られているので、チョイスしたのです。【AIの世紀 カンブリア爆発】田中徹著、さくら舎、2017年刊(「BOOK」データベース)よりAIは、いまどんな「知」を獲得しているのか!そして、どのようにして「知」を獲得していくのか! AIが人知を超える日は必ずやってくる!最前線の取材で、AIとロボットと人間の現在と驚くべき近未来をわかりやすく解説!<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみるとコンピューター囲碁についてかなり語られているので、チョイスしたのです。rakutenAIの世紀 カンブリア爆発序章でコンピューター囲碁が語られているので、見てみましょう。p36~39<「囲碁」という高い壁> 予言よりも、実現の時期はだいぶ遅くなったものの、ともかく後送から半世紀近い時間を経て、チェスでコンピューターが人間の名人に勝つことができた。さらに15年ほどたって、コンピューターはプロの将棋棋士を破った。 ところが、囲碁はなお、コンピューターにとって、とても高い壁であった。 よく知られたボードゲームの中で、囲碁は最も局面の数が多く複雑だ。さらに、囲碁の石は黒と白の二種類だけ。石にはチェスや将棋の駒と違って軽重がなく、盤面に広がる世界はより抽象的だ。以後の素人や初心者は、盤面を見ても、何を意味しているのかまったく理解できないだろう。また、序盤の選択しは桁違いに多い。 こうした特性から、囲碁のタスクを解決するアルゴリズムを書くことは、とても難しいことだった。チェスや将棋でつくられる評価関数も、囲碁では適切なものをつくることは不可能だと言われていた。以後をテーマにしたマンガに、囲碁でコンピューターが人間に勝つには100年かかる、というセリフがある。それだけ、囲碁で機械を人間のトップと同等にプレーさせることは困難であった。 それでも、コンピューターの性能向上や、後述するモンテカルロ木探索といったブレークスルーによってコンピューター囲碁の棋力は上がっていたが、トッププロに勝利できるようになるのは、2010年の時点で少なくともあと10年つまり2020年ごろだと考えられていた()。 複雑さのみがゲームヤプレーヤーの優劣を決めるわけではない。チェスでも将棋でも囲碁でも、プロになること、ましてトップに至るまでの努力や才能は、賞讃し尊敬すべきものだ。コンピューターにとってそのゲームが得手か不得手か、という問題かもしれない。さて、コンピューターが計算なら、人間は直感である。<「計算」は「直感」に勝てるのか> 冒頭で触れたように、人間がチェスや将棋、囲碁をプレーする際、「計算」を行っているわけではない。日本でコンピューター将棋を開発してきた研究者たちは、脳科学の研究者らの協力を得て、棋士がどんな能力を駆使しているのか、脳波を測ったり、MRIを使ったり、視点の動き追ったりして迫った。 そうして分かったきたのは、トッププレーヤーは盤面をパッと見るだけで、おそらく最善手であろう候補手が二、三すぐに頭に浮かぶということだ。考えているように見えるのは、最善手と思しき手が浮かんだ後、その二、三の候補手の優劣を論理的に思考しているということだった。 羽生善治氏は「最初に直感を使い二、三手に絞る。蓄積した経験と照らし合わせて、ここが中心ではないかな、急所、要点ではないかなということから、三つくらいの手を選ぶ。次に読みに入り、先を読む。三番目に大局観を使い、最初から現在までを総括し、先の戦略、方針を考える」と話している。 人間は、ボードゲームの想像を超える複雑さを、ヒューリスティックを駆使して克服している。そして、こうしたヒューリスティックを実現しているのが、訓練や学習だ。チェスや将棋、囲碁の世界では、才能に恵まれた人間が、常人には真似のできない研鑽や努力を重ねてプロになり、そうしたプロ同士がさらにしのぎを削り合っている。
2022.02.13
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図書館で『藤田嗣治パリを歩く』という本を、手にしたのです。先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。【藤田嗣治パリを歩く】清水敏男著、東京書籍、2021年刊<「BOOK」データベース>よりフジタの足跡をたどる「エコール・ド・パリ」15日間の旅ー。ピカソやモディリアニなどとともに時代のど真ん中で活躍した画家・藤田嗣治。藤田の足跡を追ってパリを追体験し、作品の背景や込められたさまざまな物語を読み解く。当時の面影が強く残るパリの美しい街並みの写真も多数掲載。パリへの慕情も募る、もう一歩深く楽しめるガイド。<読む前の大使寸評>先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。rakuten藤田嗣治パリを歩くパリのエトランジェが語られているので、見てみましょう。p131~135<第9日:カンパーニュ・プルミエール街23番地 14区> 23番地の藤田のアトリエはカンパーニュ・プルミエール街から直角に延びるパッサージュ・ダンフェール(訳せば地獄の通り道)側にあったようだ。写真で見るとかなり広い。とくに天井が高いので最初からアーティスト用のつくりになっていたのだろう。藤田研究家の夏堀全弘の著書によると最初は借家だったが1952年に購入、住居とアトリエの壁をぶち抜いた、とある。 住人ではないので入ることはできないが下から見上げると大きなガラス窓がはめ込まれたフロアが三層ある。1952年に藤田を訪れた阿部徹雄のスケッチによれば藤田が絵を描いていた机はカンパーニュ・プルミエール街側ではなくパッサージュ・ダンフェール側に面した大きなガラス窓の下に置かれていた。阿部の写真によればカンパーニュ・プルミエール街側は壁で、今はパリ市立近代美術館に収蔵されている『ジュイ布のある裸婦』が吹き抜けの壁の上の方に掛けられていた。『ジュイ布のある裸婦』 1950年代から60年代初めにかけての藤田の絵はそのアトリエで生まれた。 この時期は藤田の生活も大きく変化した時期だ。年代を追ってみよう。 1954年にユキと正式に離婚。修正の妻となった君代夫人と入籍した。翌1955年には夫婦でフランス国籍を得た。日本国籍は抹消、芸術院会員を自体。フランスに住むには名声だけでは足りない。まずは国籍を得なくてはならない。1957年にレジオン・ドヌール勲章を受章。1958年ベルギー王立アカデミー会員。1959年10月カトリックに改宗した。場所は歴代のフランス国王が洗礼を受けた地であるランスだ。藤田のフランス化の仕上げである。 しかし藤田がパリのエトランジェ(異邦人)であることは変わらなかったのではないか。 それには二重の意味がある。まず日本人である、ということ。日本人はフランス社会において永遠にフランス人になれない。説明は難しいがフランス人はフランス人でなくてはならない、とパリに住むとつくづく思う。アメリカ合衆国のように新しい移民たちが集団を作ってアメリカ人を名乗れるようにはいかない。 そして藤田がアーティストであることだ。エトランジェであることはアーティストの宿命なのだ。いやそうであることが求められている。アーティストは宗教や国家が求心力を失ったこの世界で現実を超越した存在としての「芸術」を司るものであり、現実世界から離れた存在でなくてはならない。 藤田はコスモポリタンである。つまり藤田は、国際的なアーティストとして地球規模に拡散した「芸術」という共同体に連なる存在ではあるが、芸術以外の如何なる共同体にも属さないというポジティブな意味でエトランジェなのだ。 『藤田嗣治パリを歩く』2:パリ国際大学都市 『藤田嗣治パリを歩く』1:リュクサンブール公園
2022.02.12
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図書館で『村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上』という本を、手にしたのです。上下二巻の上巻であり内容は密であるが、どこから読んでも興味深いのである。・・・でもたぶん下巻は借りないだろうけど。【村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上】加藤典洋著、筑摩書房、2019年刊(「BOOK」データベース)より英訳された作品を手がかりに村上春樹の短編世界を読み解き、その全体像を一望する画期的批評。短編小説からアプローチすることで、村上がそのデビュー時から、どのような課題にぶつかり、固有の困難を自らに課し、それらを克服してきたかが見えてくるー。上巻では、「言葉」か「物語」かの二者択一という問いに突き当たった「初期」、そして、本格長編『羊をめぐる冒険』以降、はっきりと「物語」に軸足を置くことになった「前期」の作品群をあつかう。英語での講義をもとに日本語で書かれた、平明にしてライブ感あふれる一冊。<読む前の大使寸評>上下二巻の上巻であり内容は密であるが、どこから読んでも興味深いのである。・・・でもたぶん下巻は借りないだろうけど。rakuten村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上「第2章 “無謀な姿勢”はどこから来るか」で中国が語られているので、見てみましょう。p114~117<1 村上春樹と中国>『羊をめぐる冒険』が書かれる以前と以後とで短編小説のあり方が異なることに、たぶん村上は83年、最初の短編集『中国行きのスロウ・ボート』を刊行した時点で、意味を認めていたのでしょう。短編集表題の後の断りに、こう書いています。 本書には1980年春から1982年夏にかけて発表された七つの短篇が年代順に収められている。長篇を里程標にすると、「羊をめぐる冒険」の発表後に最初の四編が書かれ、「羊をめぐる冒険」のあとに後半の三篇が書かれた。したがって「カンガルー通信」と「午後の最後の芝生」のあいだには1年近くのブランクがある。(『中国行きのスロウ・ボート』) 冒頭の一遍「中国行きのスロウ・ボート」(1)は80年4月、文芸誌『海』に掲載されています。最初の掲載誌が『海』という雑誌だったのは、きっとその後、村上が異例の文章を書いて苦言を呈することになる、当時『海』の名物編集長だった安原顕氏が村上の第一作の発表後(1979年6月)、いちはやくその才能に注目し、原稿依頼した結果だったのでしょう。 村上の第一作は比較的すぐに若い読者の評判になっていますから、その後、原稿執筆の依頼は少なくなかったはずです。引き続いて書かれる短篇の掲載誌が『新潮』、『BRUTUS』、『トレフル』、『早稲田文学』と多岐にわたっていることもこの推測を後押しします。そのことを感情に入れると、この最初の短篇が実際の執筆期間はともかく、準備期間をだいぶ長くもった中で書かれた作品なのであろうことが推定できます。 僕がこんなことを言うのは、この最初の短篇が、日本に住む中国人の話であることには、村上春樹にとって深い意味があると考えるからです。もう少し言うと、それは熟慮の結果だったろうと思われるからです。 この短編も含むThe Èlephant Vanishesをいわば教材のようなものに選び、皆さん同様、日本語を読めない若い人と英語でやりとりするなか、リポートのようなものを書いてもらうことをここ数年やってきています。すると、毎回、数人の中国人ないし中国系の若い人がこの作品について書いてきます。 タイトルに中国が出てくるだけではない。いわば主題が日本に住む中国人との関りなのですから、あなた方のうちの何人かが色めきたち、関心を寄せるのは当然と言えます。日本語で読む読者はそういうことに余り気づかないのですが、英語でアクセスする場合(先の二つの長編が少なくとも英語では海外で翻訳刊行されていないため)これが村上の最初の作品になっている。そしてそれが中国人の話である。そこにはすでに一つのメッセージが醸しだされているのです。 なぜ村上の最初の短編に、中国人との出会いの話が選ばれているのか。 むろん偶然ではありません。 僕の想像を言えば、ここで彼は、このとき、自分にとって一番気がかりなことを主題に作品を書こうとしている。そしてそういう「主題」に、中国を選ぼうとしているのです。 のちに彼は、「この作品はまず題から始まった」、「もちろん例のソニー・ロリンズの演奏で有名な『オン・ナ・スロウ・ボート・トゥ・チャイナ』からタイトルを取った」、理由は「この演奏と曲が大好きだからである。それ以外にはあまり意味はない」とそっけない言い方をしています。短篇執筆から十年後、1990年のことです。しかし本当にそうなのか。これは韜晦なのではないだろうか。 それからさらに14年後、彼は『アフターダーク』という長編を書きますが、これは中国をめぐる小説です。そしてそこにはこの最初の短編の影が、色濃く落ちています。彼がこの長編を書くに際して、もう一度この「中国行きのスロウ・ボート」に立ち返ってこれを読み直し、そこから執筆をはじめていることは、間違いがない。中国という存在は彼にとってきわめて重大な関心の対象であり、この短編はそれが彼の小説家としてのキャリアの起点から変わらないものであったことを、われわれに教えているのです。この本も『中国行きのスロウ・ボート』がつなぐ輪R6に収めるものとします。
2022.02.12
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図書館に予約していた『馬の世界史』という本を、待つこと5日でゲットしたのです。中を覗いてみると、シルクロード地域の歴史にも触れていて・・・ええでぇ♪【馬の世界史】本村凌二著、中央公論新社、2013年刊<「BOOK」データベース>より馬は、人間社会のなかで、多種多様な役割を担わされてきた。太古には狩猟の対象になり、やがて車を引き、人を乗せ、人間の世界に深く入りこんだ。人が馬を乗りこなさなかったら、歴史はもっと緩やかに流れていただろう。戦争、交易、世界帝国…、馬から歴史を捉え直す。JRA賞馬事文化賞受賞作。<読む前の大使寸評>中を覗いてみると、シルクロード地域の歴史にも触れていて・・・ええでぇ♪<図書館予約:(2/03予約、副本1、予約0)>rakuten馬の世界史モンゴル馬「第8章 モンゴル帝国とユーラシアの動揺」で絹馬貿易を進めた騎馬遊牧民が語られているので、見てみましょう。p209~211<遊牧国家ウイグル> 天山山脈の山間を流れるタラス川のほとりで、アッバース朝のイスラム軍と唐朝の中国軍が戦った。東進してきたイスラム軍が勝ち、唐朝の威信は内外ともに衰えた。しかし、中国兵の捕虜によって中国の製紙技術が西方に伝えられたので、この戦いは文化史の上ですこぶる意義深いものであった。751年のことである。 その数年後、唐朝中国は二人の指導者の率いる反乱に揺さぶられた。二人は安禄山と史思明といい、いずれもイラン系とトルコ系の血をひく人物である。彼らは6カ国語をあやつる国際人であったという。貿易商人として活躍するなかで、武人となってのし上がってきた。 挙兵した反乱軍15万人の中核をなしたのは、トルコ系やモンゴル系の騎馬遊牧民の精鋭8000人ほどであった。兵士たちは指導者の養子となったので、父子軍ともよばれている。仮の父子関係で絆を強めるのは、遊牧民の間でしばしばみられるところである。彼らはおそらく解体した突厥の流れを汲む者たちであった。長安と洛陽を陥れ、中原に覇権を築こうとしたが、崩落寸前の唐朝は、北方からの援軍によって救われることになった。 この頃モンゴル高原に台頭したウイグルは、トルコ系遊牧民を組み替え再編して勢力を誇っていた。 唐朝の援軍要請に応じて、強力な騎馬軍団で反乱軍を圧迫する。さしもの反乱軍も背後から襲撃する敵の前で力尽きてしまう。いわゆる「安史の乱」の結末は、中国を舞台とする騎馬遊牧民の覇権闘争でもあった。 弱体化した唐朝はじっさいのところウイグルの庇護下にあったといえる。和親関係の体裁をとりながら、ウイグルは軍事力による安全保障の見返りに、銀などによる奉納支援を受けた。それは軍事力と引きかえに、経済力をもつオアシス通商民の国家群に君臨した騎馬遊牧民の姿に重なる。 やがてウイグルは、西域経営に消極的になった唐朝にかわって、中央アジアにも触手を動かした。9世紀初めには、ユーラシア東部世界において、ウイグルはモンゴル高原から東トルキスタンまでの広大な地域に覇権を誇る最強国であった。 古来の交易通商網に乗じて、彼らは西方の馬を中国に運び、それと交換に中国の絹を製法に運んで利益を得た。これは絹馬貿易とよばれるが、この交易にあたったのがソグド商人であった。長安の都には、1000人を越すソグド商人団が常駐していたという。
2022.02.11
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図書館に予約していた『他者の靴を履く』という本を、待つこと5ヶ月半ほどでゲットしたのです。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という作品を読んで以来・・・著者の作品をフォローしているのです。【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という作品を読んで以来・・・著者の作品をフォローしているのです。<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く「第3章 経済にエンパシーを」の結論あたりを、見てみましょう。p89~91<いまこそジュビリーの思考法を> 新型コロナウィルス感染拡大で立ち上がった地域の相互扶助の姿は頼もしい。わたしの近所でも、英国でロックダウンが発表になる前から、自主隔離する人たちの食料の買い出しを行うグループが組織されたり、一人暮らしや夫婦だけで生活している老人たちに定期的に電話を入れて雑談するグループができた。 地域の各家庭の郵便受けに手作りのチラシを入れて協力を募り、相当数の人々がそれに応えてあっという間に草の根のボランティア組織ができた。これは英国の庶民の底力だと思う。これこそクロポトキンのスピリットであり、エンパシーのある社会の姿であり、下側からのパワーである。これだけを見てもアナキズム(self-governedの精神)とエンパシーが繋がっているのは明らかだ。 しかし、今回のような経済の大収縮にあっては、下側の助け合いだけではこと足りない。平時のように「下側からの運動こそが本物」とか「いや上からのロビイングが現実的には有効」とか言って、運動家どうしがトムとジェリーのようにいつまでも仲良く喧嘩している場合ではないのだ。 上からも、下からも、両方から行けばいいのだ。どちらかでなければいけない、という思い込みこそが有害な足枷になる。それは人間が軽やかに動くことをできなくする重くて古い靴に似ている。 グレーバーは、いまこそ人類にはジュビリー()が必要なのだと言っている。ジュビリーとはつまり、奴隷の解放と借金の帳消しだ。 奴隷には、ケア労働者のように、人の生命を預かる仕事をしているのに「シット(クソのような)」賃金しか貰えず、割の合わない責任と労働を負わされている人々もいる。一方では、自分の業務は無意味だと知りながら長い時間を拘束されて精神的に傷を負いながら生きているブルシット・ワーカーたちもいる。 どちらも、学生ローンの支払いだ、税金の支払いだと常に支払いの義務に追われて、そのうえ国の借金まであなたたちが背負っているとか言われ、悪い時代に生まれたと諦め、奴隷のようにただただ負債を返すために働き続け・・・、って、これは要するに、借金のかたに人生を取られているのである。 人生を取られている人だらけになると、社会はゾンビの国のようになる。そりゃ元気もなくなるだろうし、政治が腐敗しようと、地球の終りが近づこうと、知ったことではないだろう。債務の返済でそれどころではないからだ。 これは為政者にすれば物凄く都合のいい状況だ。人々は忙しすぎてゾンビみたいになっているから、どんなへまをやろうと、どんな悪事を働こうとスルーされる。「財政規律が・・・」と言っておけば、増税だろうが公共サービスの低下だろうが「しょうがない」と耐えて黙って働いてくれる。「いや、そもそもその財政破綻の危機って本当なんですか?」という疑問すら人々は抱かない。 上からの債務返済の言いつけを疑ったり、履行しなくなるのはたいへん不道徳なことであり、もはや人間ではなくなると言われているからだ。すでに人ではないゾンビにされてしまっていることにも気づかずに。『他者の靴を履く』4:ブルシット・ジョブ『他者の靴を履く』3:言葉はそれを溶かす『他者の靴を履く』2:外して、広げる『他者の靴を履く』1:はじめに
2022.02.11
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図書館で『藤田嗣治パリを歩く』という本を、手にしたのです。先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。【藤田嗣治パリを歩く】清水敏男著、東京書籍、2021年刊<「BOOK」データベース>よりフジタの足跡をたどる「エコール・ド・パリ」15日間の旅ー。ピカソやモディリアニなどとともに時代のど真ん中で活躍した画家・藤田嗣治。藤田の足跡を追ってパリを追体験し、作品の背景や込められたさまざまな物語を読み解く。当時の面影が強く残るパリの美しい街並みの写真も多数掲載。パリへの慕情も募る、もう一歩深く楽しめるガイド。<読む前の大使寸評>先日『パリの日々』という本を読んだところだが、その勢いでチョイスしたわけです。rakuten藤田嗣治パリを歩く日本館パリ国際大学都市が語られているので、見てみましょう。p94~97<第7日:パリ国際大学都市 14区> 今日の藤田散歩の行き先はパリ国際大学都市だ。 パリ国際大学都市はパリ市の南端にある。各国から留学する学生のための寮がいくつも建っている。その中に「日本館」もある。薩摩治八郎という人物が寄付した建物で日本人留学生の根城になっている。1929年5月竣工。そこに藤田の壁画が2点ある。どちらも大作だ。 パリ国際大学都市に行くには4号線でポルト・ドルレアン駅まで行き、そこからトラムウエイT3aに乗り換える。路面電車だ。日本の大都市では自動車交通が主になって路面電車はあらかた姿を消したが、パリでは自動車による渋滞緩和と環境への配慮から路面電車ネットワークがどんどん拡張されている。線路は芝生で覆われ見た目にも綺麗でエコ感満載だ。線路脇にはパブリック・アートも置かれている。T3は2006年開通でパリでの路面電車復活のシンボルになった。 大学都市駅で降りる。緑がいっぱいのエリアだ。線路を挟んで大学都市の反対側はモンスーリ公園になっている。20世紀初頭のパリの地図では今路面電車の走っているジュルダン大通りのすぐ外側に市壁があり、大学都市があるあたりは市壁の外側だ。近くのモンルージュ墓地も市壁の外だった。墓地が市域の外に作られていたのはモンパルナス墓地と同じだ。大学都市はノーマンズランドの空き地だったのだろう。 実は藤田は1927年からこの公園の西側にあるスクアール・ド・モンスーリという通りに住んでいた。1929年に完成した日本館の壁画を描いていた頃は大学都市から歩いて数分のところにいたわけだ。大学都市に行く前にそちらに寄り道をしていこう。 モンスーリ公園の西側の道を往く。ジョルジュ・ブラックが住んでいたのでその名を取ったジョルジュ・ブラック街を過ぎると左手にスクアール・ド・モンスーリの通りが延びている。スクワールというのは小公園という意味だがここでは通りの名前になっている。「私道」という表示がある。緑豊かな、個人宅が並んでいる高級住宅街だ。 『藤田嗣治パリを歩く』1
2022.02.10
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図書館で『21世紀の楕円幻想論』という本を、手にしたのです。平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。【21世紀の楕円幻想論】平川克美著、ミシマ社、2018年刊(「BOOK」データベース)より全財産を失い、右肺の3分の1も失った著者がたどり着いた、新たな贈与論。【目次】1 生きるための負債ー人間関係の基本モデル/2 返済するという感覚ービジネスの起源と交換のモラル/3 見え隠れする贈与ー消費社会のなかのコミュニズム/4 「有縁」社会と「無縁」社会ー異なる共同体原理/5 明るいその日暮らしー喜捨の原理と交換の「場」/6 21世紀の楕円幻想論ー生きるための経済<読む前の大使寸評>平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。rakuten21世紀の楕円幻想論「第6章 21世紀の楕円幻想論」でインターネットが語られているので、見てみましょう。p238~241<インターネットの発展が実現してしまった分断> 人類は長い歴史のなかで、大きな転換期を幾度か経験してきました。 貨幣の登場は、その最も大きなものの一つです。 貨幣経済は、人間の生き方、暮らしぶりから、社会や政治まで、すべてを根本的に変えてしまいました。 ・貨幣 →非同期交換を可能にした 劣化しない価値の担い手であった ・貨幣交換 →人々のモラルを180度転換した もう一つの転換期は、インターネットの登場でした。これにより、再び、人間の暮らしも、行動も、社会も大きく変化しています。そして、インターネットが変化のトリガーになった理由は、 ・インターネットメール →非同期コミュニケーションを可能にした ・インターネットメール技術 →人類的なデータベースを可能にした ・インターネット →新たな物々交換の場(フリマアプリ)をつくり、貨幣交換とは別の交換を可能にした などが挙げられるだろうと思います。そして、こちらもまた、人々のモラルを転換しました。どういうことかというと、知識というものが、生身の人間の頭の中に蓄える必要がなく、外部記憶装置であるデータベースから、いつでも、どこでも引き出せるようになったこと。情報へのアクセス可能性が、人間の能力の指標になったこと。 そして、一番大きな特徴は、物流のための、時間も、距離も、自由にコントロールできるようになったことです。これは、インターネットというものが、非同期的なコミュニケーションのツールであったことと深く関係しています。非同期ということは、時間と、距離をコントロールできるということだからです。 インターネット技術の進展は、わたしたちが考えてもいなかったことも、実現しています。まさに、「自分で意思していることとは、別のことを実現してしまう」ものですね。 その一つは、非同期的コミュニケーションの結果、人々が、聞きたい声だけを聞き、読みたい記事だけを読み、連絡したい仲間だけと交信することが可能になり、その結果、社会が、世代間や、趣味や、嗜好によって、分断されてしまったことです。 コミュニケーションのツールを手にしたゆえに、社会が、言葉が通じないグループに色分けされることになったのです。 貨幣が、社会を富者と貧者に分割したように、コンピューターもまた、情報格差の問題を生み、さらには、それぞれの趣味や政治思想ごとの小さなグループへ分断してしまったのです。 その一番大きな問題は、一度グループに分断されてしまうと、もう、他のグループとはコミュニケーションをしなくなってしまうことです。回復の回路が切断されてしまうということです。 SNSで、他のグループにいる人間と出会うときは、罵倒するか、冷笑するか、無関心かのいずれかの態度しかとれなくなる。 そもそも、関心がない相手との回路は、断ち切ることが可能になっているツールなので、必然的に、同じような価値観をもった人間ばかりが集まることになります。 それはまた、単一の価値観の持ち主が集まってしまうことおを意味しており、他の価値観の持ち主と棲み分けているということでもあるわけですね。 こうした、同じ場所にいながら、まったく異なった風景を見て、違う空気を吸って、しかも、社会下層に固定化されてしまう人々がいます。今の時代は、それも自己責任という言葉で片付けようとしています。 そこから、どんなモラルが生まれてくるのか、わたしは大変心配しています。『21世紀の楕円幻想論』3:モラルの源泉『21世紀の楕円幻想論』2:貨幣とは非同期的交換『21世紀の楕円幻想論』1:まえがき
2022.02.10
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図書館で『21世紀の楕円幻想論』という本を、手にしたのです。平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。【21世紀の楕円幻想論】平川克美著、ミシマ社、2018年刊(「BOOK」データベース)より全財産を失い、右肺の3分の1も失った著者がたどり着いた、新たな贈与論。【目次】1 生きるための負債ー人間関係の基本モデル/2 返済するという感覚ービジネスの起源と交換のモラル/3 見え隠れする贈与ー消費社会のなかのコミュニズム/4 「有縁」社会と「無縁」社会ー異なる共同体原理/5 明るいその日暮らしー喜捨の原理と交換の「場」/6 21世紀の楕円幻想論ー生きるための経済<読む前の大使寸評>平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。rakuten21世紀の楕円幻想論「第2章 生きるための負債」でモラルの源泉を、見ていきましょう。p59~60<貨幣はモラルの源泉である> このたびのわたしの借金返済は、眼に見えた負債を消したということなのですが、借金を消した瞬間に本当にエネルギーもなくなってしまったのです。 それでいまないのですよ。やる気が。 本書く気もなくなっちゃったし。 めっちゃ、ない。 だからいま、この瞬間「わたしは借金のために生きてきたんだな」とつくづくそう思っているのです。驚いたことに、負債は生きるエネルギーの源泉でもあるということです。 述べたように、人間は、生れ出た瞬間から親に負債を負って育っていきますね。歩けるようになるまでずっと面倒もらうのですからね。 では、「その負債はどうするんだ?」ということになります。いつ、どのように返済するんだと。しかし、その親から子への贈与は、ほとんどの場合、意識に上らないし、誰も返そうなんて思いません。無償贈与なんですね。 返してくれって思いたい親も多いかもしれませんけど。「誰のおかげで大きくなったと思っているんだ!」と思わず言っちゃう親父いますよね。わたしも、似たようなものです。 でも、それを言っちゃあ、おしめえよということになっていますね。 親のほうだって、実はかれらの親から贈与されて今日ここにあるわけですからね。 いま流行りの言葉で言えば、ブーメランですかね。 でも、ブーメランは自分のところへ戻ってくるわけですが、生命の贈与は、親から受取、子に渡されなければなりません。重要なことは、子は受け取りを拒否することができないということです。 この親から子への生命の贈与は、順送りの贈与なんです。 贈与は、本来的には、第三者に再贈与されるか、順送りされるか、あるいは蕩尽(とうじん)されてしまうしかないのです。それは、わたしが言っているのではありません。密林でフィールドワークをした文化人類学者たちが見聞したものです。 親からの贈与は、まあ、返したくても返せないんですね。昔から言うじゃないですか。「親孝行したいときには、親はなし」って。『21世紀の楕円幻想論』2:非同期的コミュニケーション『21世紀の楕円幻想論』1:まえがき
2022.02.09
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今回借りた3冊ですだいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「手当たり次第」でしょうか♪<市立図書館>・馬の世界史・村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上・AIの世紀 カンブリア爆発<大学図書館>(ただいま市民への開放サービスを休止中)図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)***********************************************************【馬の世界史】本村凌二著、中央公論新社、2013年刊<「BOOK」データベース>より馬は、人間社会のなかで、多種多様な役割を担わされてきた。太古には狩猟の対象になり、やがて車を引き、人を乗せ、人間の世界に深く入りこんだ。人が馬を乗りこなさなかったら、歴史はもっと緩やかに流れていただろう。戦争、交易、世界帝国…、馬から歴史を捉え直す。JRA賞馬事文化賞受賞作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/03予約、副本1、予約0)>rakuten馬の世界史【村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上】加藤典洋著、筑摩書房、2019年刊(「BOOK」データベース)より英訳された作品を手がかりに村上春樹の短編世界を読み解き、その全体像を一望する画期的批評。短編小説からアプローチすることで、村上がそのデビュー時から、どのような課題にぶつかり、固有の困難を自らに課し、それらを克服してきたかが見えてくるー。上巻では、「言葉」か「物語」かの二者択一という問いに突き当たった「初期」、そして、本格長編『羊をめぐる冒険』以降、はっきりと「物語」に軸足を置くことになった「前期」の作品群をあつかう。英語での講義をもとに日本語で書かれた、平明にしてライブ感あふれる一冊。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上***********************************************************【AIの世紀 カンブリア爆発】田中徹著、さくら舎、2017年刊(「BOOK」データベース)よりAIは、いまどんな「知」を獲得しているのか!そして、どのようにして「知」を獲得していくのか! AIが人知を超える日は必ずやってくる!最前線の取材で、AIとロボットと人間の現在と驚くべき近未来をわかりやすく解説!<読む前の大使寸評>追って記入rakutenAIの世紀 カンブリア爆発************************************************************図書館大好き533
2022.02.09
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・52ヘルツのクジラたち(4/15予約、副本20、予約592)現在25位・『ザリガニの鳴くところ』(6/04予約、副本17、予約315)現在34位・養老先生、病院へ行く(9/30予約、副本12、予約252)現在125位・伊坂幸太郎『ペッパーズ・ゴースト』(10/30予約、副本7、予約202)現在127位・宮家邦彦『米中戦争』(11/09予約、副本1、予約14)現在8位・松村圭一郎『くらしのアナキズム』(11/27予約、副本1、予約15)現在11位・『猫が30歳まで生きる日』(12/06予約、副本2、予約24)現在17位・ 堀川恵子『暁の宇品』(12/14予約、副本6、予約61)現在48位・人新世の「資本論」(12/18予約、副本24、予約389)現在313位・グレゴリー・ケズナジャット『鴨川ランナー』(12/23予約、副本1、予約18)現在17位・ドードーをめぐる堂々めぐり(1/09予約、副本4、予約6)現在3位・今村翔吾『塞王の楯』(1/21予約、副本11、予約522)現在527位・『スマホ脳』(1/28予約、副本40、予約511)・「監視資本主義」(2/07予約、副本1、予約30)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・『コロナ危機の政治』・村山斉『宇宙はなぜ美しいのか』:図書館未収蔵 ・「諸星大二郎の世界」・半藤一利『太平洋戦争への道 1931-1941』:図書館未収蔵・日本文学100年の名作(6巻):西図書館でみっけ・松本大洋『東京ヒゴロ 1』:図書館未収蔵・西加奈子『夜が明ける』・『中国戦線、ある日本人兵士の日記』・山口晃『すヾしろ日記 参』:図書館未収蔵 ・『猫の文学館I』『猫の文学館Ⅱ』・藻谷浩介『進化する里山資本主義』・クレア・ベンサント『ネコ学入門』:図書館未収蔵・中園成生『日本捕鯨史』:名谷図書館でみっけ・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』:図書館未収蔵<予約分受取:11/19以降> ・島田雅彦『君が異端だった頃』(11/12予約、11/19受取)・福岡伸一『生命海流』(7/24予約、11/19受取)・岡ノ谷一夫『さえずり言語起源論』(11/20予約、11/28受取)・ブリーディング・エッジ(8/22予約、12/01受取)・桐野夏生『日没』(4/24予約、12/05受取)・『生物の驚異的な形』(12/11予約、12/19受取)・みちはつづくよ…どこまでゆくの?(別冊太陽)』(1/04予約、1/10受取)・堤未果『デジタル・ファシズム』(10/04予約、1/19受取)・ブレイディみかこ『他者の靴を履く』(8/14予約、1/29受取)・本村凌二『馬の世界史』(2/03予約、2/08受取)**********************************************************************【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ著、中央公論新社、2020年刊<「BOOK」データベース>より52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれるー。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(4/15予約、副本20、予約592)>rakuten52ヘルツのクジラたち【ザリガニの鳴くところ】ディーリア・オーエンズ著、早川書房、2020年刊<商品の説明>よりノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の?末と少女の成長が絡み合う長篇<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(6/04予約、副本17、予約315)>rakutenザリガニの鳴くところ【養老先生、病院へ行く】養老孟司著、エクスナレッジ、2021年刊<「BOOK」データベース>より自身の大病、そして愛猫「まる」の死ー。医療との関わり方、人生と死への向き合い方を、みずからもがん患者である東大病院の名医とともに語る。漫画家ヤマザキマリさんとの鼎談も収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/30予約、副本12、予約252)>rakuten養老先生、病院へ行く【ペッパーズ・ゴースト】伊坂幸太郎著、朝日新聞出版、2021年刊<出版社>より少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/30予約、副本7、予約202)>amazonペッパーズ・ゴースト【米中戦争】宮家邦彦著、朝日新聞出版、2021年刊<「BOOK」データベース>よりこれは対岸の火事ではないー最新地政学で読み解く、米中攻防の行方。米中の武力衝突は決してフィクションではない。安全保障学の重鎮である著者が、米国と中国の最新情勢を分析した上で、平時と有事の隙間をつく“グレーゾーン事態”を含む、情報、サイバー、宇宙、電磁界など多次元に広がった「ハイブリッド戦争」の最前線に迫り、二つの大国間で起こりうる軍事対立の見取り図を描く!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/09予約、副本1、予約14)>amazon米中戦争【くらしのアナキズム】松村圭一郎著、 ミシマ社、2021年刊<「BOOK」データベース>より国家は何のためにあるのか?ほんとうに必要なのか?「国家なき社会」は絶望ではない。希望と可能性を孕んでいる。よりよく生きるきっかけとなる、“問い”と“技法”を人類学の視点からさぐる。アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/27予約、副本1、予約15)>rakutenくらしのアナキズム【猫が30歳まで生きる日】宮崎徹著、 時事通信出版局、2021年刊<「BOOK」データベース>よりAIM治療で、医療革命が起こる!猫にとって宿命的な病、腎臓病。長らく不明だったその原因がついに解明された。血液中のタンパク質「AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)」で治療が可能になるのだ。さらにAIMは、猫だけでなく人間にも効き、また腎臓病のみならず、アルツハイマー型認知症や自己免疫疾患など、これまで“治せない”と言われてきた病気への活用も期待できる。最新医療研究のリアルがここにある。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約12/06予約、副本2、予約24)>rakuten猫が30歳まで生きる日【暁の宇品】堀川恵子著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日清戦争、上海事変、ガダルカナル、そして8・6-。日本の「海の戦争」を支えた輸送基地=宇品港の三人の司令官と、軍都・広島が背負った「宿命」。日本軍事史上の最重要問題に光を当てる傑作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/14予約、副本6、予約61)>rakuten暁の宇品【人新世の「資本論」】 斎藤幸平著、集英社、2020年刊<「BOOK」データベース>より人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。それを阻止するためには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。いや、危機の解決策はある。ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/18予約、副本24、予約389)>rakuten人新世の「資本論」【鴨川ランナー】グレゴリー・ケズナジャット著、講談社、2021年刊<「BOOK」データベース>より日本と世界の狭間で生まれた中篇二作。外国から京都に来た青年の日常や、周囲の扱い方に対する違和感、その中で生きる不安や葛藤等を、「きみ」という二人称を用いた独特の文章で内省的に描く。京都文学賞受賞作(「鴨川ランナー」)。福井の英会話教室を突如やめる羽目になった主人公は、ある日同僚の紹介で結婚式の牧師役のバイトを紹介されるが…(「異言」)。第二回京都文学賞満票で受賞。日本語を母語としない著者が紡ぐ、新しい感性による越境文学。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(12/23予約、副本1、予約18)>rakuten鴨川ランナー【ドードーをめぐる堂々めぐり】川端裕人著、岩波書店、2021年刊<「BOOK」データベース>より江戸時代初期のこと。『不思議の国のアリス』や「ドラえもん」にも登場する絶滅鳥ドードーが、日本に来ていたらしい!四〇〇年の時を超え、その後の行方を追って、四国へ長崎へ、チェコ、イギリス、オランダへ…ついにはモーリシャス島に這いつくばり生命のワンダーに分け入る!日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒しましょう。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>rakutenドードーをめぐる堂々めぐり【塞王の楯】今村翔吾著、集英社、2021年刊<出版社>より近江の国・大津城を舞台に、石垣職人“穴太衆”と鉄砲職人“国友衆”の宿命の対決を描く究極のエンターテインメント戦国小説。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/09予約、副本4、予約6)>shueisha塞王の楯【スマホ脳】アンデシュ・ハンセン著、新潮社、2020年刊<「BOOK」データベース>より平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか?睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存ー最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(1/28予約、副本40、予約537)>rakutenスマホ脳【監視資本主義】 ショシャナ・ズボフ著、東洋経済新報社、2021年刊<「BOOK」データベース>より世界的ベストセラー!監視資本主義という言葉を生み出したハーバード・ビジネススクール名誉教授が描く新世界。私たちを急襲する隠された力とその対抗策。オバマ元大統領が選ぶ2019年ベストブック選出!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/07予約、副本1、予約30)>rakuten監視資本主義【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。・Kindle版を購入すれば、その本の全て読めるのだが、紙の本から書き写す手間が好きなわけでおます。予約分受取目録R26好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム
2022.02.08
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図書館で『食の冒険』という本を、手にしたのです。生態人類学者が五感を総動員して、食のジャングルに踏み入るってか・・・冒険なんだろうね。【食の冒険】秋道智彌著、昭和堂、2018年刊(「BOOK」データベース)より食をともにし、暮らしのなかへ溶け入ってこそ見える世界とは。フィールドで鍛えた生態人類学者の眼に、世界の食のジャングルはなにを見せてくれるのだろうか。<読む前の大使寸評>生態人類学者が五感を総動員して、食のジャングルに踏み入るってか・・・冒険なんだろうね。rakuten食の冒険「第8章 クジラとイヌ」で鯨食が語られているので、見てみましょう。p253~254<1 鯨食と文化> 1988年、東京で㈶日本鯨類研究所主催の「日本の捕鯨を考える」国際研究集会があった。日本以外に、カナダ、オーストラリア、ノルウェイ、米国、英国の研究者が参加した。当時、国際捕鯨委員会(IWC)では英国、米国、豪州は反捕鯨の立場にある国ぐにであり、ノルウェイ、日本、アイスランドが捕鯨推進国であった。 シンポジウムのあった日の夜、新宿の鯨料理屋に全員で繰り出した。クジラを食べる会に出ることに全員、違和感はなかった。店では、クジラの赤身やブラバー(鯨脂)だけが出されたのではなかった。誰かがあらかじめ注文をきめていたのかどうか定かでなかったが、クジラの内臓や生殖器などの盛り合わせた皿がでた。 鯨食になれた日本人でも、値段の高い尾の身だけでなく、内臓を食べる機会はあまりない。捕鯨関係者にしてみればふつうに食べてきた食材であっただろうが、大皿に盛られたクジラ部位の説明を受けて、参加者は一瞬、無言になった。見た目は色とりどりの刺身に相違なかったが、それが内臓や生殖器と聞いて、食べたことのない人も何人かはいたであろう。 わたし事で恐縮であるが、弟の結納式のさいに京都の著名な料亭での宴席に尾の身が出た。全員その美味に舌鼓を打ちながら、一体何の肉か魚かとささやきあった。クジラの尾の身と分かり、どよめいたことを記憶している。尾の身にくらべると、美味であるかどうかの評価は別として、内臓などを刺身で食べることはあまりない。 クジラの舌、つまり「さえずり」は美味との評価がある。以前、長崎空港のロビー内にある店でさえずりを食べたが八切れで4000円也であった。一切500円相当で、これはマグロの中トロにも匹敵する高価な食材であった。(中略) 大阪の茨木市の居酒屋で友人二人とおでんをつつきながら飲んだ。豆腐や卵、こんにゃくをいただくまではよかったが、「コロ」を注文した。コロはクジラの黒皮の着いた脂の部分で、独特の食感とアッサリしたうま味がある。勘定書きが予想以上でびっくりした。友人の一人である先輩が全額払ってくれて、注文した手前、申し訳ない気持でいっぱいであった。『食の冒険』1:マグロの心臓とコブラの生血
2022.02.08
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図書館で『食の冒険』という本を、手にしたのです。生態人類学者が五感を総動員して、食のジャングルに踏み入るってか・・・冒険なんだろうね。【食の冒険】秋道智彌著、昭和堂、2018年刊(「BOOK」データベース)より食をともにし、暮らしのなかへ溶け入ってこそ見える世界とは。フィールドで鍛えた生態人類学者の眼に、世界の食のジャングルはなにを見せてくれるのだろうか。<読む前の大使寸評>生態人類学者が五感を総動員して、食のジャングルに踏み入るってか・・・冒険なんだろうね。rakuten食の冒険「第1章 食の冒険」の冒頭から、見てみましょう。p2~4<1 マグロの心臓とコブラの生血 > 1971年夏、下北半島の大間でマグロ一本釣りの調査をおこなった。マグロ漁師がどのような餌を使って漁をするのか。個人により、あるいは季節により使われる餌はおなじではない。このことを獲れたマグロの胃内容物と漁師の考え方をつきあわせて考えようというのが調査のねらいであった。終日、浜の魚市場にいて、マグロを持ち帰る船を待ち構えた。マグロの胃内容物をその場でもらい、ホルマリンで固定した。 さて、マグロの胃袋や内臓はどうなったか。漁業協同組合の職員がそれをもらい受け、現場で焼いて食べるのがならわしであった。そこで初めて口にしたのがマグロの心臓であった。100キロ以上のマグロなら、その心臓はおむすびほどの大きさがある。 これをスライスにして詰所の七輪で焼き、醤油をつけて食べる。マグロならトロや赤身のほうがおいしいのだが、心臓や胃袋を食べることのできるのはごくかぎられた人であることはまちがいない。どちらも市場には出ない部分である。 数年後の1974~75年に、ソロモン諸島のマライタ島で調査をしたさい、毎日のように魚を食べた。マグロのような大きな魚は食べなかったが、サンゴ礁の魚は人びとの重要な食糧であった。 ある日、アイゴを水煮して食べたさい、助手のJ君が魚の身だけでなく頭をチューチューと音を立てて吸いはじめた。何をしているのかと聞いてみると、魚の小さな頭のなかにある脳の部分を食べるのだという。食べ方は簡単であった。背骨と頭骨のあいだの部分を折って切り離し、頭骨の孔を口で吸い取ると、頭骨のなかにある脳の部分を食べることができる。その量からすればとるに足らないと思えるのだが、そこまで食べるかと感心した。 それからまた数年後、博多のスナックで今度はウナギの生きたままの心臓を食べた。大きさは1センチほどのもので、生きたままピクピク動いていた。味もくそもなかったが、大間で食べたマグロの心臓のことが思い出された。() カンボジアのシエムレアップはアンコールワット遺跡のある町である。ここには何度も通ったことがある。ある時、通訳の男性と町のレストランに行った折、コブラ料理を食べた。まず、コブラの血がグラスで出てきた。赤ワインと見まがう色で、爬虫類の血を生で飲むのは何か病原菌がいそうで、大丈夫かと聞いてみた。アルコールが入っているから問題ないということだが、アルコールで割って飲むから大丈夫ともかぎるまい。 思い切って飲んだが、精力がつくのでわれわれは飲むということだ。魚の心臓や脳みそ、ヘビの生血などはふだんお目にかからないものだけに、食べなれていないと、胃袋だけでなく心臓のほうがなにがしかの影響を受けるにちがいない。 コブラの血のあとは、コブラの身のぶつ切りを入れた鍋が出た。皮付きで、ウロコがザラザラして気持ちのいいものではないが我慢して食べた。ヘビではないが、魚のウロコを下ろさずに、揚げて食べることもある。静岡市清水区の料理屋でアマダイの唐揚げを食べたが、ウロコの食感もよく、うまいとおもった。試行錯誤で魚の食べ方を考える調理人はえらいものだ。 本書ではいわゆるゲテモノを扱うのではない。人類の食を広い視野から取り上げ、身近な日本食からアジア・太平洋地域の食を中心に、これまでの経験を踏まえて考えてみたい。
2022.02.08
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図書館に予約していた『デジタル・ファシズム』という新書を、待つこと3ヶ月半ほどでゲットしたのです。堤さんは、新設された「デジタル庁」を利権の館と喝破しているが・・・現在の政府と官僚が主導するなら、さもありなんと思うわけです。【デジタル・ファシズム】堤未果著、NHK出版、2021年刊<「BOOK」データベース>より行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!<読む前の大使寸評>堤さんは、新設された「デジタル庁」を利権の館と喝破しているが・・・現在の政府と官僚が主導するなら、さもありなんと思うわけです。<図書館予約:(10/04予約、副本5、予約40)>rakutenデジタル・ファシズム「第4章 本当は怖いスマホ決済」でベーシックインカムが語られているので、見てみましょう。p136~140<Go Toトラベルとデジタル給与の共通点> デジタル給与は選択制だ。最初はそれほど普及しないだろう。 だがそれは入り口に過ぎない。 最初は選択制でも、キャッシュレス比率80%という目標を達成するために、政府が今後様々な分野をキャッシュレス化して外堀を埋めていく中で、デジタル給与を選ぶ人の割合は増えてゆくだろう。 思い出して欲しい。 日本の規制緩和の合い言葉が、「小さく生んで大きく育てる」であることを。 あらゆる分野のルール変更が、全てをデジタル化するという政府の目標に向かって着々と進んでいるのだ。 デジタル給与はトップバッター。 次に控えているのは「〇〇ペイ生活保護」や「〇〇ペイ年金」あたりだろう。 ATMで並ばずに済む程度の利便性と引き換えに、私たち国民の大切な資産や個人情報、この国を支える中小企業や飲食店、地域を支える地方銀行などを差し出すほどの価値は、果たしてあるだろうか?<危険すぎる竹中平蔵式「ベーシックインカム」>「毎月7万円ほど支給すればいいんですよ」 2020年9月にパソナグループの竹中平蔵会長がテレビでこう発言し、ネットで大炎上したのが、毎月決まった額を全国民に給付する「ベーシックインカム論」だ。「7万円で生活できるのか」という疑問や「一定以上の収入がある人から後で回収するならベーシックインカムではない」などの指摘に加えて、そもそもベーシックインカムを入れること自体の是非を問う声が出たが、問題の本質はこの制度を今の日本に入れることで一体何をめざしているのか、という政府の青写真にあるだろう。 中国を訪問した時に大きな感銘を受けたという竹中氏は、スーパーシティとキャッシュレスをセットで日本に導入するために尽力中だ。以前からあちこちで提唱している、この「竹中平蔵式ベーシックインカム論」の先にあるイメージもまた、中国の成功例が色濃く反映されている。 国全体のデジタル化を急速に進める中国では、前述した「信用スコア」の点数によって、受けられる公共サービスに差がつけられる。政府が好ましくないと判断した人物は、デジタル化した中国社会でまともに暮らせなくなると党幹部が公言するほどに、信用スコアは完全管理型社会のツールとして効果が高い。 デジタルは、ボタン一つで簡単に人の行動を止めることができる。 現金ではないのでタンス預金もできない。それゆえデジタル化とベーシックインカムがセットになると、国民は生きる術を政府に強く依存することになってしまう。蛇口を開けるのも閉めるのも政府が握ることになるので、反政府の暴動は減ってゆくだろう。 現に中国では、政府が導入した信用制度とキャッシュレスの組み合わせを導入して以来、国民の“お行儀”が格段に良くなったと言われている。信用スコアが落ちると社会的サービスへのアクセスが経たれ、まともに暮らしていけなくなるからだ。 日本でもPayPay銀行が個人の信用スコアを企業に販売し始めており、2021年5月に成立したデジタル改革関連法では個人情報保護法が緩められ、これからは思想信条や犯罪歴、病歴などのセンシティブな個人情報も次々にデジタル化されてゆく。『デジタル・ファシズム』4:忘れられる権利『デジタル・ファシズム』3:第4次産業革命『デジタル・ファシズム』2:デジタル庁、三つの特徴『デジタル・ファシズム』1:利権の館「デジタル庁」
2022.02.07
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図書館で『21世紀の楕円幻想論』という本を、手にしたのです。平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。【21世紀の楕円幻想論】平川克美著、ミシマ社、2018年刊(「BOOK」データベース)より全財産を失い、右肺の3分の1も失った著者がたどり着いた、新たな贈与論。【目次】1 生きるための負債ー人間関係の基本モデル/2 返済するという感覚ービジネスの起源と交換のモラル/3 見え隠れする贈与ー消費社会のなかのコミュニズム/4 「有縁」社会と「無縁」社会ー異なる共同体原理/5 明るいその日暮らしー喜捨の原理と交換の「場」/6 21世紀の楕円幻想論ー生きるための経済<読む前の大使寸評>平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。rakuten21世紀の楕円幻想論「第1章 生きるための負債」から、見ていきましょう。p23~27<貨幣とは、非同期的交換のための道具である> 現代のほとんどの等価交換は、貨幣と商品の交換という形式をとっています。 しかし、もし、交換物が使用価値という尺度によって計算されるのならば、この交換はどんなに大雑把に見ても等価交換とはいえないでしょう。 一方は何かの役に立つ商品であり、一方は何の役にも立たないただの紙切れなのですから。 では、いったい何が好感されたのでしょうか。 それが、貨幣の謎を解き明かす最初の問いでもあります。 わたしの答えはこうです。 交換が成立するのは、貨幣というものは、それを受け取ったときに交換した商品と同じ価値のものを、いつでも、どこの市場でも買い戻すことができることが約束されているからです(あるいはそう信じられている)。 ですから、この交換(貨幣と商品の交換)で行われたことは、本来の交換(等価物の交換)の延期の契約だというべきなのです。いつまで延期するかは、貨幣を受け取った側の裁量で決まります。 借金とは遅延された等価交換と書きましたが、借金の場合は、遅延の時間は、主として貸した側の裁量で決まるのです。それがいやだったら、貸さないよというわけです。 交換不成立。 実際には、よくあることです。遅延された等価交換を決済するに見合う担保がなければ、銀行は金を貸してくれませんよね。 同じことを別の側面から見ると、貨幣交換とは「非同期的交換」であり、貨幣とは非同期的交換を可能にするマジックツールだということです。 交換の、本当の実行日を自由にずらすことができる。 これこそ、貨幣交換が爆発的に普及した本当の要因なのです。 かえってわかりにくくなっちゃいましたか。 すこし、別の例えでお話しします。 インターネットにおけるメールについての話です。 インターネットの創成期に、わたしは、インターネット評論家のような仕事をしていたことがあるのです。(中略) もう、場所も、相手の名前も忘れてしまったのですが、あるカンファレンスで、インターネットエンジニアがわたしに言った言葉だけは今でも、覚えています。「ヒラカワ、インターネットのすごいのは、ブラウザじゃないんだ。メールなんだよ。これがどんなにすごいことかお前にわかるか」 そのアメリカ人は、興奮した顔で、こちらの目をのぞき込みました。 そのときに彼が言った言葉がasynchrononous communicationというものでした。翻訳すると、非同期的コミュニケーションです。 そう言ってかれは、自分のパソコンの画面を見せてくれました。「今日は30通も来ている。すごいだろ。」 わたしは、何がすごいのかよくわかりませんでした。かれの自慢気な態度もちょっと気に入らなくて、そんなに頻繁にお手紙をやり取りしてどうするんだよ、ヤギさんじゃあるまいし、という気持ちだったのです。 LINEを普通に使っている今の若い方には、当たり前のことのように思えるかもしれませんが、わたしたちのような還暦過ぎの爺にとっては、手紙というのは、万年筆で何度も書き直しながら書き上げて、それから封筒に入れて、切手を貼って、ポストに投函するものでしたからね。 当初は、わたしも、まあ、電子メールも、これを電子的に置き換えただけじゃないかと考えていたのです。 ところが、かれは、これはそうした手紙とはまったく違うものだというのです。インターネットがない時代には、同じ場所で対面して話をするか、郵便ポストの前で何日も待たなくてはならなかったけれど、電子メールでは、いつでも、どこでも、読みたいときに相手の手紙を読むことができるし、読みたくなければ、ゴミ箱に捨てることもできる。 この電子メールの出現によって、非同期的なコミュニケーションが可能なったのだということなのです。『21世紀の楕円幻想論』1:まえがき
2022.02.07
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図書館で『トコトンやさしい燃料電池の本』という本を、手にしたのです。在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。【トコトンやさしい燃料電池の本】森田敬愛著、日刊工業新聞社、2018年刊(「BOOK」データベース)より燃料電池は電池ではない!?結局、燃料電池って何がいいの?水素を大量に輸送・貯蔵するには?知りたいことがよくわかる。<読む前の大使寸評>在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。rakutenトコトンやさしい燃料電池の本「第7章 燃料電池の課題と将来」で水素エネルギー社会を、見てみましょう。p156~157<68 水素エネルギー社会を目指す> 2017年12月26日に「水素基本戦略」が再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議から発表されました。これは、2050年における日本のあるべき姿を見据えつつ、「〇」としています。 今後、再生可能エネルギーの導入をさらに促進していき、再生可能エネルギーで水素を作り、貯め、使う、という水素エネルギー社会の構築に向けて、様々な活動が展開されていくことになります。 水素エネルギー社会においては、水素を利用する燃料電池のぎじゅつは大変重要になってきます。本書では、その燃料電池についての歴史的背景から始まり、発電原理、開発経緯と現状、そして技術的課題などについて説明してきました。来るべき水素エネルギー社会のために、さらに技術を磨いていくひつようがあります。 左ページには、水素エネルギー社会のイメージ図があります。水素を作るのは国内だけでなく、未利用の再生可能エネルギーが大量にある海外で水素を安価に大量生産して、有機化合物や液体水素などの形で日本に輸送することも可能です。 水素を利用できるインフラが整備されていくと、燃料電池で動く移動体が普通になってきます。住宅には定置用燃料電池が設置されるのが標準になり、業務用や大規模発電用燃料電池も活躍します。 家庭用燃料電池やFCV、水素ステーションなどに設定された目標値を達成していくことで、私たちは着実に水素エネルギー社会の実現に向かっているのです。これから50年後、100年後さらにその先の未来にどんな社会が出来ているのか、想像してみて下さい。水素スマートシティ神戸構想を見てみましょう。水素スマートシティ神戸構想より神戸市では、他都市に先駆けて、地球温暖化の切り札として期待されている水素に注目し、「水素スマートシティ神戸構想」を掲げ、民間企業が進める技術開発への支援や市民の皆さんの身近な分野での利活用拡大に向け、産学官の連携のもと、様々な取組みを推進しています。<世界初の実証事業に挑戦しています>神戸市では、水素を多くの人々に利用してもらうために、水素を「つくる」「運ぶ」「貯める」「使う」までのサプライチェーンの構築に向けた、次の2つの世界初の実証事業が行われ、世界中から注目されています。①海外から液体にした水素を船で運ぶ実証水素が身近なエネルギーとして利用されるためには、安価で安定した水素の流通が必要となります。水素サプライチェーン構築実証事業は、オーストラリアで水素を製造し、神戸港まで海上輸送した後、水素を荷揚げ、貯蔵までに挑戦する世界初のプロジェクトです。●水素をつくる未利用エネルギーである褐炭(かったん=水分を多く含んだ石炭)から水素を製造します。褐炭は輸送時に乾燥して自然発火するなど取り扱いが困難なことから、オーストラリアでも限定的に利用されている資源です。この資源を活用し水素を製造することで、安価で安定した水素の供給が期待されています。さらに、オーストラリア連邦政府とビクトリア州政府は、水素の製造時に排出される二酸化炭素を回収し、貯蔵する取り組み「Carbon Net Project(カーボン ネット プロジェクト)」を推進しています。将来は、褐炭から水素を製造するプロジェクトとの連携を見据えていて、二酸化炭素を排出しない水素(CO2フリー水素)の供給への期待が高まっています。『トコトンやさしい燃料電池の本』2:各国のFCV『トコトンやさしい燃料電池の本』1:固体高分子形燃料電池(〇)
2022.02.06
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図書館に予約していた『他者の靴を履く』という本を、待つこと5ヶ月半ほどでゲットしたのです。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という作品を読んで以来・・・著者の作品をフォローしているのです。【他者の靴を履く】ブレイディみかこ著、文藝春秋、2021年刊<「BOOK」データベース>より“負債道徳”、ジェンダーロール、自助の精神…エンパシー(意見の異なる相手を理解する知的能力)×アナキズムが融合した新しい思想的地平がここに。<読む前の大使寸評>『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という作品を読んで以来・・・著者の作品をフォローしているのです。<図書館予約:(8/14予約、副本8、予約81)>rakuten他者の靴を履く「第3章 経済にエンパシーを」のブルシット・ジョブあたりを、見てみましょう。p80~<ブルシット・ジョブとケア階級> 今回のコロナ禍で、欧州の首脳たちが何よりも恐れているのは「」である。EU諸国は、2008年のリーマン・ショック以後、財政の安定を図るために緊縮財政を行うことを義務付けられ、厳しい財政規律を課せられて、公的支出を削減してきた。そのため、医療への財政支出もカットされ、インフラは縮小・老朽化し、病院は人員ギリギリで回っていて、コロナ以前からあからさまな窮状に陥っている国がいくつもあった。 コロナ感染が爆発的に拡大したイタリアでは、2000年時点で世界第二位だった医療水準が世界金融危機の後でEUの財政規律に従って医療費の大幅削減を行ったため、効率化のお題目のもとに病院の統廃合が進み、慢性的なベッド不足と医師不足になっていた。 そこに今回の新型コロナウイルス感染だ。政府が事実上の外出禁止令を出し市民の自由を奪うことが、「病院を守れ、命を守れ」というスローガンで正当化されているが、そもそも、もっと早くに各国政府やEUが病院を守ることの重要性に気づいていれば、ここまで医療制度を脆弱化させることはなかった。新型コロナウイルスは医療崩壊の理由として体よく使われているが、問題はそのはるか前から存在したのであり、緊縮財政ですでに機能不全になっていた。 それなのに、財政支出削減のために賃金凍結や人員カットで医療関係者を傷めつけてきた政府が、いったいどの口で言っているのかと思うほど医師や看護師をヒーローとして賞讃している。 彼らだけではない。いま社会の屋台骨として急にクローズアップされてエールを送られているのは、医療関係者を含む「キー・ワーカー」と呼ばれる職業の人々だが、そのほとんどがこれまで低賃金で働いてきた人たちだ。教員、警察官、消防士、ソーシャルワーカーなどの公共セクター職員に加え、保育士、介護士、スーパーマーケットの店員なども「キー・ワーカー」の枠に入れられている。英国の学校はいちおう閉鎖ということになっている(2020年5月現在)が、これらの職業の両親を持つ子どもたちだけは例外で、毎日学校に通っている。 この状況になって気づくのは、真に社会に必要なサービスを提供しているのは誰かということだ。デヴィッド・グレーバーは、無くなっても世の中の誰も困らない仕事のことを「ブルシット・ジョブ」と呼んだ。「ブルシット」とは直訳すれば「牛糞」になるが、「たわ言、でたらめ」または「無価値のもの」と英辞郎のサイトでは訳されている。 つまり、グレーバーの言う「ブルシット・ジョブ」とは、「どうでもいいことをして何かをやっていると人々をせっとくしようとしているナンセンスな仕事」ということであり、彼らの説では受付、秘書から人事、管理職、後方までオフィスで働くほとんどの人がこれにあたる。 企業弁護士、ロビイスト、CEO、㏚リサーチャー等々、会議だのプレゼン資料づくりだのに明け暮れているホワイトワーカーは、無くてもいい無駄な仕事を延々とつくり出し、自分たちが働くための仕事を製造する目的で働き続けてている無意味な集団だと彼は言う。 だから「ブルシット・ジョブ」従事者たちが自宅勤務に切り替えたり自主隔離しても社会は直接的には困らなかった。が、キー・ワーカーたちは違う。ウィルス感染の危機に晒されながら淡々と患者の世話を続ける看護師、自主隔離する同僚が出て来て人員がギリギリになってもキー・ワーカーたちの子どもを笑顔で迎える保育士など、どういう仕事が「ブルシット・ジョブ」ではないのかということをコロナ危機はあからさまに炙り出した。『他者の靴を履く』3:言葉はそれを溶かす『他者の靴を履く』2:外して、広げる『他者の靴を履く』1:はじめに
2022.02.06
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図書館で『21世紀の楕円幻想論』という本を、手にしたのです。平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。【21世紀の楕円幻想論】平川克美著、ミシマ社、2018年刊(「BOOK」データベース)より全財産を失い、右肺の3分の1も失った著者がたどり着いた、新たな贈与論。【目次】1 生きるための負債ー人間関係の基本モデル/2 返済するという感覚ービジネスの起源と交換のモラル/3 見え隠れする贈与ー消費社会のなかのコミュニズム/4 「有縁」社会と「無縁」社会ー異なる共同体原理/5 明るいその日暮らしー喜捨の原理と交換の「場」/6 21世紀の楕円幻想論ー生きるための経済<読む前の大使寸評>平川克美といえば・・・内田樹といっしょに翻訳会社を運営した経歴があるわけで、気になるジャーナリストです。rakuten21世紀の楕円幻想論「まえがき」が面白いので、見てみましょう。p5~8<まえがき> 1年前に、会社を一つ畳んだ。 そのために、会社が借り受けていた銀行やら政策金融公庫からの借金を一括返済せねばならず、家を売り、定期預金を解約し、借り入れ全額を返済し、結局、全財産を失った。 同じころ、肺がんの宣告を受け、入院、手術で、右肺の三分の一を失った。 もう失うものがあまり残っていない。 失うものがないというのは、弱みでもあり強みでもある。 債権回収の鬼といえども、金のないものから取り立てることはできない。 臓器移植の悪魔のセールスマンも、無い肺は売れない(言い過ぎですね)。 まあ、とにかく還暦を過ぎて何年も経て、そんな状態に陥ったわけである。 そのことに対して、特段の後悔も、もちろん満足もない。 こういうものだろうと思うだけである。 人間というものは、こうやって、すこしずつ持てるものを失っていって、最後には空身であちら側へ行くというのが理想なのかもしれないとも思う。 ひとの生涯というものは、意思だけではどうにもならない。 この間のいきさつについて、だいたいのところは、納得しているし、違うやり方があったとも思わない。 機縁の赴くままに、と言えば達観したかと誤解されそうだが,それはまったく違う。あがいても、もがいても、行きつく場所はだいたい同じところだというのが、不思議な処で、満足というよりは、まあ、しょうがねぇかといったところなのである。 自分で意識して生活を変えたわけでもないのだが、金が無くなり、体力が無くなれば自然と生活も変化する。 で、どのように変化したのかといえば、一日の変化が少なくなるように、変化したのである。これを、流動性の喪失というらしい。 過剰流動性というバブルへの待望がわたしの内部ではじけたのかもしれない。 そうなってみると、することが無いので、銭湯をはしごしたりしている。 最近、亀有にとてもよい銭湯を見つけた。 『こち亀』の亀有である。東京の南の外れにある自分の家からはちょいと遠いのだが、晴れた日曜日の午前中などは、快適な朝の露天風呂を目指して車を走らせる。 箒で掃いたような雲と青空の下で、素っ裸になって湯あみするのはまことに心地がよい。生きていることに感謝したくなる。 素っ裸がいいのである。 やはり、風呂だなと思う。すべての財産を失い、素っ裸になっても、湯に浸れば、幸福感に浸ることができるのだ。 借金という重圧から解放されるだけで、身体中の重しが取れたように、身も心も軽くなる。 もう、借金返済のために働かなくてもよい。 しなくてもいいことは、やらないぞ。 と思っていたら、ミシマ社の三島社長がやってきた。 三島くんというのは、こういうときを見計らったかのように姿を現す。 出版界の珍獣ハンターである。 それで何用かと思えば、「破産論」書きませんか、とおっしゃる。 こりゃ、債権回収担当者より怖い。 わたしが財産を失ったらしいことをどこかで嗅ぎつけて、姿を現したのである。 ミシマ社では、最初に『小商いのすすめ』という本を書いた。 路地裏の小商いみたいなことをやって、生き延びていけるのなら、組織の末端での社畜のような生活から脱却して、もうすこし自分らしい商いをしてみたいと考えているひとたちのお役に立てるかもしれない。 しかし、わたしにそのような「人生お役立ち本」が書けるわけがない。 有用なことをすることをわたしの内部の何かが拒絶するのである。 そんなわけで、この本は上梓するまでに、ずいぶん難渋した。
2022.02.05
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図書館で『トコトンやさしい燃料電池の本』という本を、手にしたのです。在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。【トコトンやさしい燃料電池の本】森田敬愛著、日刊工業新聞社、2018年刊(「BOOK」データベース)より燃料電池は電池ではない!?結局、燃料電池って何がいいの?水素を大量に輸送・貯蔵するには?知りたいことがよくわかる。<読む前の大使寸評>在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。rakutenトコトンやさしい燃料電池の本トヨタ『ミライ』「第6章 移動体用燃料電池の現状と将来」で各国のFCVを、見てみましょう。p132~133<57 燃料電池自動車の開発状況>18項でFCVの開発経緯について触れた通り、日本国内ではトヨタが2014年に一般販売を、ホンダは2016年にリース販売を開始しました。 トヨタのFCVは最大出力114kwのスタックを搭載し、燃料は700気圧の圧縮水素を2つのタンク(合計約122Ⅼ)に充填します。航続距離は燃料1回の重点で650㎞にもなります。 ホンダのFCVもほぼ同等の性能となっています。セルスタックの最大出力は103kwと、トヨタに比べて10%近く小さくなっていますが、燃料タンクの容量は約140Ⅼとやや大きくなっています。燃料の充填量が多い分、燃料1回の充填で航続距離は750㎞と、トヨタに比べて15%ほど延びています。 この2社に対し、日産も1990年代半ばころからFCV開発を開始し、これまでに開発車を発表してきました。ところが2016年に、それまで進めてきたPEFCタイプと異なるSOFCタイプのFCVを発表しました。「e-Bio Fuel Cell」と呼ばれる技術を用いた、バイオエタノールを燃料とするSOFC型FCVです。燃料が液体という事で、現在のガソリンスタンドを使えるという利点があります。自家用車より商用車に適用するようです。 韓国の代表的自動車メーカー・現代自動車は、100kwスタックを搭載したFCVを開発し、販売しています。航続距離が日本メーカーよりやや短いですが、2018年には航続距離を延ばした新型FCVを販売する計画です。 欧米・欧州のメーカーでもFCVの開発が進んでいますが、FCV技術が進んだ日本メーカーとの共同開発が増えています。欧州のBMW社トはヨタと、米国のGM社はホンダと手を組み、かいはつから生産まで共同で行い、コスト低減を図りながらFCVの普及を推し進めようとしています。『トコトンやさしい燃料電池の本』1:固体高分子形燃料電池
2022.02.05
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図書館で『トコトンやさしい燃料電池の本』という本を、手にしたのです。在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。【トコトンやさしい燃料電池の本】森田敬愛著、日刊工業新聞社、2018年刊(「BOOK」データベース)より燃料電池は電池ではない!?結局、燃料電池って何がいいの?水素を大量に輸送・貯蔵するには?知りたいことがよくわかる。<読む前の大使寸評>在職中に、燃料電池試験装置の仕事にタッチしていたので、燃料電池の動向が気になるのです。rakutenトコトンやさしい燃料電池の本固体高分子形燃料電池「第2章 燃料電池の歴史」で固体高分子形燃料電池を、見てみましょう。p46~47<固体高分子形の登場> 米国で1961年から始まった「アポロ計画」とほぼ同時に、この計画を実施するために必要な技術を検証するための「ジェミニ計画」が始まり(1961~1966年)、1965年に打ち上げられたジェミニ5号には、宇宙船の電源として初めて燃料電池が採用されました。 この時の燃料電池は、水素イオンが伝導する「固体高分子膜」を使った「固体高分子形燃料電池」が使われました。この時の高分子膜は炭化水素系の膜で、当時の技術ではまだ十分な耐久性がなく、電極にも高価な白金を多く使うため、アポロ計画ではアルカリ形燃料電池が採用されました。 その後、炭化水素系よりも耐久性の高いフッ素系の固体高分子膜が開発され、これを用いた固体高分子形燃料電池の開発が進みました。比較的低温(80℃程度)で作動するので起動停止が迅速で、出力密度も大きいことから小型化が可能という特長を生かし、自動車の様な移動体に適用するための研究開発が進んでいきました。 1993年にカナダのバラード社が商用プロトタイプとして発表した燃料電池バスには、フッ素系の高分子膜を使った固体高分子形燃料電池が搭載されました。これを契機に燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の開発が世界中で本格化していきました。 1990年代後半から世界中の自動車メーカーが開発車を発表してきましたが、2000年代に入って実用レベルまで性能が向上し、2014年にはトヨタ自動車が、2016年にはホンダが販売を開始しました。 ジェミニ計画で固体高分子形燃料電池が宇宙船に採用されてから半世紀が経ち、一般の人々が燃料電池自動車に乗れる時代がやってきたのです。
2022.02.04
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