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毎年、9月から10月にかけて三郷市の江戸川河川敷と川の中州には渡りの途中のシギ・チドリやツバメの若鳥が集結する姿を見かけます。JR三郷駅から江戸川第二運動公園までの間を探索してみました。大雨がないので江戸川の中州は大きな面積のとなっていましたが、シギ・チドリの姿はみつからず。それでも出発早々、武蔵野線上空から流山市方向へチョウゲンボウが飛翔していく姿と出会い、江戸川の葦原にツバメ若鳥の小群の姿を見つけました。河川敷近くの高層集合住宅最上階にもツバメが降り立ち、河川敷のグランドに何回も餌の捕獲に出かける姿を目撃しました。このほか、ハクセキレイが胸を張り、社交ダンスの基本的ステップのいったん両足をそろえてから前進するような仕草を披露していたので記録写真を一枚。(写真)2025年8月31日撮影(二枚目、三枚目のオグロシギ、コアオアシシギは2008年9月、四枚目のチョウゲンボウは2025年1月撮影)
2025.08.31
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(林内を活発に行動するツミ幼鳥)鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続け、23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。これまでに経験したことのない酷暑の中、幼鳥たちは林の残っている4羽がそれぞれの木の枝に止まり、クゥクゥとかビービーと鳴き声を上げコミュニケーションを取っています。2羽が同時に空中に飛び立ったと思ったら、セミを捕獲。1羽は、木の幹でセミの解体をはじめ、羽をきれいにとったり後、身をついばんでいました。もう1羽は、地面にセミを追い詰めて足で押さえつけて解体し、食べていました。食べ終わった後、きれいにとられたセミの羽が落ちていました。(セミと昆虫とツミ)セミの姿が見えなくなると、幼鳥たちはセミの探して近郊に移動していきます。森岡ほか(1995)が報告しているに、セミ以外の昆虫類がいなくなると、渡りをすると言われています。いつまで林での行動が観察できるかと注視しています。幼鳥たちは、木の横枝に止まり獲物を探したり、飛びながら餌を捕獲したり、枝に止まっている小鳥をさらうように捕獲する光景も見かけます。林内を飛翔するスピードも成鳥並となって迫力すら感じるようになってきています。(餌を食べ終わると日光浴)幼鳥たちは餌を食べ終えると、幹に止まり平べっくなり日光浴するもの、軽業師のように枝に止まり翼を広げて日光浴をするものといろいろ。(写真)2025年8月30日撮影(4枚目のみ2010年7月に千葉県内で撮影)(引用)森岡照明・叶内拓哉・川田隆・山形則男.1995.日本のワシタカ類.p118-119.文一総合出版.
2025.08.30
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昨日、オフィス近くの公園を散歩していたら、シジュウカラ6羽前後、エナガ1羽、メジロ1羽、コゲラ1羽から構成されていた小群がソメイヨシノ、タブノキ、シラカシの木を移動する姿を目撃しました。中核種(先行種とも呼ばれ、他種を引率する役割)はシジュウカラ成鳥と若鳥、随伴種(追従種とも呼ばれ中核種についていく種類)は、エナガ、メジロ、コゲラという構成でした。和田(2017)が東日本の場合、多くが中核種はエナガと記しています。処暑すぎの時期では混群の中核種はシジュウカラなのかもしれません。観察した混群のうち、エナガは眉斑は黒く、後頚は褐色、瞼の色が赤色でした。写真ではわかりにくさがあると思いますが、アップします。赤塚(2012)がエナガ若鳥について「約120日で成鳥と見分けがつかない羽毛に換羽するが、10月後半あたりまでは、瞼の色で識別が可能。成鳥の瞼は黄色、幼鳥は赤からオレンジ色」と述べています。これから10月一杯までの間、注目したいと思います。(引用)赤塚隆幸.2012.エナガ Bird Research News Vol.9 No.7.p2-3.和田 岳.2017.身近な鳥から鳥類学.第35回カラ類の混群に混じる鳥.むくどり通信.246号.日本野鳥の会大阪支部.(写真)一枚目、二枚目:2025年8月28日柏市内で撮影(同一個体を角度を違えて撮影)三枚目:2014年8月9日柏市内で撮影(瞼の色が赤)四枚目:2013年12月28日柏市内で撮影(瞼の色は黄色)
2025.08.29
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中潮で干潮が昼過ぎでしたのでその時間にあわせて船橋市の三番瀬を訪ねました。潮干狩りの来場者が掘った穴に複数のダイゼンが腰をおろし羽をやすめている姿の観察からスタートし、近年個体数が減少しているシロチドリ第一回冬羽(翼の各羽縁がバフ色で鱗状に見え、後頸で白色がつながっていました)との再会を果たしました。その後は、船橋市日の出町方面の干潟を探索し、メダイチドリ、ミヤコドリ、キアシシギ、ソリハシシギ、ミユビシギ、トウネンを観察しました。嘴と足のオレンジ色のソリハシシギはよく動いて採餌するので、なかなか撮影のチャンスが到来せずでしたが、他のシギ・チドリを観察していた前後に足をとめてくれたのがアップした写真です。このほか、目を引いたのは、ミヤコドリの採餌行動でした。二枚貝を好んで食べるのは広く知られていますが、1羽が水中を凝視していたと思ったら水中を動く小魚を駆け足で追尾していたのを目撃したことです。(写真)2025年8月28日撮影
2025.08.28
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鳥友からシギ科キリアイの名前の由来について質問をもらいました。図鑑には錐合と記されているが、錐は穴をあけるために先が尖っている形状でキリアイの嘴は先端まで幅広で下方に曲がっている。むしろ鎌のような形状と言えるのではないかとの内容でした。(キリアイの嘴の形状と和名、学名)キリアイは、和名では錐合、学名Limicola falcinellusと記されます。和名は、錐のような嘴を表したものなどの諸説(*)がありますが、定まった由来は存在していない模様です。一方、学名のLimicolaは泥に住むもの、小種名falcinellusは小さな鎌の意味と言われています。キリアイの嘴に注目してみると、先端部分まで幅広く、先端は下方に曲がっていることがわかります。そもそも錐は穴を開けるための道具で先端が尖っているもの、鎌は、草や穀物などを刈り取るための道具で刃が湾曲しているものです。したがって和名の錐はそのルーツはどこにあるのかと疑問を持つのが当然だと思います。(キリアイは干潟で出会える、水田で出会える?)三番瀬、谷津干潟で出会うイメージがありますが、キリアイと近年出会った記録を見返してみると、1999年から2024年の間では、水田11回、干潟11回とその比率は半々。捕食している餌は、甲殻類やゴカイ類、昆虫類の幼虫と言われていますから、餌が採食できれば水田か干潟かは問わないというところでしょうか。(羽衣のいろいろ)(1)夏羽後期胸から脇にかけてはっきりと縦斑があり、上面は若鳥よりも赤褐色がなく黒色がかっています。写真は2024年10月3日に谷津干潟で観察した個体です。(2)夏羽から冬羽に換羽中の個体写真は2021年10月18日茨城県稲敷市で観察した個体です。肩羽の上段にグレーの冬羽が出ていること、眉斑が2つに分かれていることを考える第一回冬羽の可能性がある個体と思われます。
2025.08.27
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続け、23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。誕生した5羽のうち第一子の存在が不明ですが、第二子から第五子は林の中でそれぞれの木の枝や幹で休んでいます。ほとんど鳴き声を出さないので、言われなければその存在はわからないくらいです。(幼鳥間のボーカルコミュニケーション)4羽の幼鳥の鳴き声は、それぞれ個性があります。ゴジュウカラ似のフィフィフィと鳴く個体、ピーピーと連続音の得意に個体、クゥクゥと餌をねだる時に似た声で鳴いている個体と実にいろいろです。成鳥雌雄のように「ピョーピョピョピョ」と聞こえる尻下がりの声(捕食者に対する威嚇に用いているように思える声)、雌が「ケッケッケッケ」と甲高く連続的に鳴く声などと比べると音量が乏しい印象があります。(幼鳥の羽衣の違い)写真一枚目の個体は、脛羽に縞模様があり、胸に縦斑、腹部にハート型の斑があります。写真二枚目の個体は、他の幼鳥に比べて体が一回り小さく、胸に縦斑があります。写真三枚目の個体は、他の幼鳥に比べて胸の縦斑が太い印象があり、目の上に眉斑が見えました。写真四枚目は、写真三枚目の個体(写真右)とそれと比べると体のラインがスリムな個体(写真左)が近くの枝に並んだ光景です。(幼鳥の仕草のいろいろ)写真五枚目は、幼鳥の止まっていた頭上を昆虫が飛翔し移動していたものを凝視している光景です。写真六枚目は、他の幼鳥と鳴き声によるコミュニケーションをとっている姿です。写真七枚目は、六枚目の個体が幹に腰をおろして翼を広げ日光浴をしていた光景です。写真八枚目は、写真四枚目で紹介した体のスリムな個体が鳴きながら林を移動していったカラスの方向を凝視し飛び立とうとしていた光景です。(写真)2025年8月26日撮影
2025.08.26
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昨日、茨城県稲敷市浮島でオオハシシギ夏羽を観察できました。類似種のシベリアオオハシシギとの違いを復習してみました。(昨日観察したオオハシシギの特徴)・眉斑がありました。・足は黄緑色で、嘴は長くて基部に緑色味がありました。・下面が一様に赤褐色に見えました。(春では下面の各羽に横斑と白い羽縁が目立ちますが、白い羽縁と横斑が擦り切れて一様に見えたと思われます)・額から後頭は黒褐色。・春に見かける夏羽にみられる腹から下尾筒にかけての黒斑が見られます。観察した個体には黒斑の名残が少し残っていました。(オオハシシギとシベリアオオハシシギと比較すると)昨日観察したオオハシシギと2013年7月に葛西臨海公園で観察したシベリアオオハシシギを比較してみました。・上面の各羽はシベリアオオハシシギでは笹の葉状で、先端が尖り気味に見えます。オオハシシギでは上面の模様は複雑なパターンで、三列風切は一様に見えます。・嘴に着目すると、シベリアオオハシシギは太く、特に嘴基部の太さが目立ちます。下嘴はほぼ黒く見えました。・シベリアオオハシシギは腰から尾に黒褐色の横斑が見え、脇から下尾筒が白い。オオハシシギは春先の個体では腰から尾に黒褐色の横斑があり、下面は赤褐色。・記録写真はありませんが、シベリアオオハシシギは翼下面が白いのに対してオオハシシギは翼下面に黒褐色の小斑があります。このため、灰色味があるように見えます。(繁殖地の違い)・オオハシシギは、吉井(1988)が報告しているように、シベリア東北部かアラスカの一部で繁殖し、シベリアオオハシシギの繁殖地はシベリアオビ川流域と中国北東部に局地的と報告されています。(写真)オオハシシギ:2025年8月24日茨城県稲敷市シベリアオオハシシギ:2013年7月7日都内江戸川区葛西臨海公園(引用)吉井正.1988.コンサイス鳥名事典.p95、p259、.三省堂.
2025.08.25
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シギ・チドリの渡りが本格的になってきて稲敷市浮島周辺からのニュースが増えてきました。酷暑に負けじと霞ヶ浦に注ぎ込む新利根川脇から広がる蓮田を甘田干拓地近くを流れる野田奈川までの間を探索しました。蓮田エリアでは、コチドリ、ムナグロ、オオハシシギ、コアオアシシギ、アオアシシギ、トウネン、オジロトウネン、ヒバリシギ、ウズラシギが採餌している姿を観察できました。中でもオオハシシギ夏羽の姿をじっくり観察てきたのが今日のハイライトでした。顔から腹の赤褐色と体上面の黒斑が形状が複雑で独特な模様は素敵でした。このほか、オジロトウネン夏羽と冬羽の両方の姿を見つけました。夏羽の肩羽の軸斑の黒さと羽縁の赤褐色、冬羽は頭が無斑で眉斑がなく、白い腹だけが目立つ対照的な姿でした。また、背中に2本の白帯のあるヒバリシギ若鳥の姿もすぐそばにあって暑さと時間を忘れされてくれる楽しい時間でした。(写真)2025年8月24日撮影
2025.08.24
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続け、19日には巣に姿があるのが2羽のみとなり、それ以外は林の中を移動し小鳥の捕獲は無理なもののセミを捕獲して平らげた後巣に一時帰還する姿もあります。巣立ちははじめて巣から離れた日を巣立ちとしていますが、親鳥が捕獲したた小鳥を運搬して幼鳥たちに与えるランデブーポイント、幼鳥たちが餌を食べた後の休み場、第二綿羽から急速に正羽に生え変わり幼羽が完成します。嘴で整え羽枝を正規に位置にかけ直し、ハダニを殺して油脂を塗るのも大事な幼鳥たちのルーティンです。このほか、巣にいる際には、空中を飛翔する蝶、セミ、小鳥たちの姿を目で追う光景も目撃します。獣医師の鳥友によると、動いている物体をスムーズに追いかけるための眼球運動は視線を安定させるので獲物を追尾し捕獲する猛禽類にとっては必須ですので、そのトレーニングにもなっているようです。そんな光景に遭遇できる幸せな時間です。(写真)2025年8月23日撮影
2025.08.23
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北総台地の公園でツツドリを目撃したとニュースをもらい、現地に出かけました。桜の木の広場を探索して歩きましたが、残念ながら会えず。その後、近郊の印旛沼に移動し、岸辺の葦原や水路を重点的に鳥の姿を探索しました。水路ではカイツブリのヒナ4羽が親に連れられて姿を見せ、船着き場ではモモイロペリカンのがー君が休んでいました。その後、遊歩道を北方向に探索すると葦原の上をヨシゴイ成鳥が飛翔し、水田に餌を捕獲しに出かけ、巣で待つわが子に運搬。近くの葦原にはゴイサギの姿があり、虹彩が橙色の第一回夏羽個体、頭上が青黒色で虹彩に赤っぽさがある第二回夏羽個体の姿を発見しました。このほか、複数のアマサギが水面の工作物に止まっている姿を観察しました。頭、胸、上面にオレンジ色が残っている夏羽から冬羽に換羽中の個体でした。帰り道、遊歩道近くの電柱にトビ、電線には複数のホオジロがペア募集中とばかりに囀る姿があり、うち1羽は翼をふるわせて懸命な囀りを披露していました。(写真)2025年8月22日撮影
2025.08.22
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船橋港の干潮が10時30分すぎ、谷津干潟は2時間程度ずれるので昼過ぎに現地に到着。干潟北側の遊歩道を探索し、シギチドリたちの姿を探しました。干潟北側のかつてのの塩田跡地前の干潟では、複数のソリハシシギが猛スピードで走って逃げるような格好で餌を物色していました。肩羽の軸斑が太く羽縁の内側に黒い縦線が目立ち、黒い嘴の基部が橙色で、なかなかおしゃれな装いです。その近くには、トウネンの姿がありました、背中にV字の帯の若鳥、V字が目立たない若鳥、顔から胸に赤味が残っている夏羽から冬羽に換羽中の個体とじつにいろいろなバリエーションを観察できました。このほか、キアシシギの胸から脇にかけて波状の横斑のある夏羽、横斑が目立たない個体とこちらも羽衣の違いを観察できました。(観察できた鳥たち)キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、コチドリ、メダイチドリ、ソリハシシギ、トウネン、ウミネコ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハクセキレイ(写真)2025年8月21日撮影
2025.08.21
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二週間ぶりに吉川美南駅西口と東口を探索しました。西口中央公園前の調整池は、水位が上昇しているのにくわえてアオコと呼ばれる水中の植物プランクトンが大量に増殖しており一面緑色となっており、浅瀬もないので水鳥はアオサギ、カルガモ以外の姿はありませんてした。(キジの親子連れが草地で日光浴)しかし、公園前の草地の縁で日光浴をしているキジ成鳥雌と若鳥4羽の姿を見つけました。若鳥は、目の周りの赤色部がなく、上面が黒褐色でした。成鳥と同じ程度の大きさとなっているので3か月以上経過していると思われました。(アカハラツバメの姿を発見)西口調整池沿岸の住宅地近くの電線に止まっていた亜種アカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)の姿を発見しました。下面の色は薄い褐色でした。(立って日光浴するカイツブリの姿)西口から東口の第一調整池に移動し、探索していくと、水面の一角にある踊り場の一角でカルガモとカイツブリが日光浴する姿を見つけました。カイツブリは少なくとも15分以上立ち姿でした。足の付く位置が体の後ろに偏っているのに妙にバランスがとれていたのにびっくり。(東口調整池とその周辺のシギ・チドリ)池の北側には水田地帯が広がっており、その一角でクサシギ、タシギの姿を観察しました。記録しようとした折に飛び立たれてしまい、かなわず。今後、稲刈りがスタートし終了すると、渡りの途中に羽をやすめるので楽しみ。(東口調整池周辺で観察した鳥)水田の畔を今年誕生したと思われるカルガモ小集団、ダイサギ、スズメ、ハクセキレイ若鳥を観察しました。ハクセキレイ若鳥は、耳羽を囲む部分に不明瞭な帯状の模様があり、頭から上面がバフ色で、口角が黄色味を帯びていました。(写真)2025年8月20日撮影
2025.08.20
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続けています。今朝、現地を訪ねると、林の中を幼鳥3羽が鳴きながら自由自在に飛び回っていました。巣には2羽の姿があり、合計5羽の幼鳥が生息しているのがわかりました。巣は深さがあるので、ブラインドから見ると成長の早い個体の影に隠れていたことによるものと思われます。(巣立ちした幼鳥たちの姿)一番先に誕生した第一子は、単独でセミを捕獲し解体できるようになっていて自分で食べた後巣に運搬し、末っ子に与えている模様でした。一枚目の写真は、セミを捕獲し解体していたシーンです。二枚目の写真は、第一子と思われる個体が枝に止まった際の姿です。雨覆・小翼羽の縁に褐色の縁がありました。林近くにカラスが接近してくると、写真のように鳴き声を上げて他の兄弟たちに警戒を呼びかけているようでした。三枚目の写真は、第四子と思われる個体で、目の上にバフ色の眉斑が見え、腹にハート型の斑が見えはじめていました。四枚目の写真は、第三子と思われる個体で、第一子、第二子と比べて体が小さく、目がまんまるで大きく感じました。虹彩は暗色なことを考えると、幼鳥雄個体の可能性があります。五枚目の写真は、虹彩が黄色みがかっている個体です。目の上の眉斑を考えると、第二子の可能性もあります。虹彩の色は角度によって違って見えるのかもしれません。六枚目の写真は、第一子と思われる個体です。目の上にうっすら眉斑が認められ、虹彩は黄色みがあるように見えました。七枚目の写真は、第五子、第四子、第三子と思われる個体が巣で並んでくれた光景です。第三子と第五子では体の大きさが随分違うことがわかると思います。八枚目の写真は、林から離れた高圧線に止まり、林全体と巣の監視にぬかりのない成鳥雄の姿です。カラスが何度か林の接近すると、猛スピードで追い払っていました。(写真)2025年8月19日撮影
2025.08.19
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干潟に観察にでかけると、オオメダイチドリの羽衣のバリーエーションがいろいろでびっくりします。昨日、鳥友から谷津干潟でメダイチドリのいろいろな羽衣を見ていたらその中にキリアイの姿を見つけたとニュースをもらいました。メダイチドリの羽衣について資料を整理してみました。(8月8日に観察した個体)一枚目から三枚目の写真が8月8日に谷津干潟で観察した個体です。一枚目の個体は、目先と頬が褐色味があるように見え、胸の褐色部も淡い橙色で、胸の境に黒線もないように見えることから成鳥雌の夏羽から冬羽に換羽中の個体と思われました。二枚目と三枚目は、額から眉斑が白く、過眼線が褐色、上面が褐色で胸が淡い橙色の夏羽から冬羽に換羽中の個体と思われました。(成鳥から幼鳥までの羽衣)四枚目から六枚目の写真は、過去の7月から8月に見かけた成鳥個体です。四枚目は、過眼線が黒く、胸がオレンジ色で胸の境界に黒線があります。頭が平らに見えている成鳥夏羽雄の夏羽から冬羽に換羽中と思われる個体です。五枚目は、胸がオレンジ色ですが、胸の境界に黒線がないように見えることから成鳥雌個体と思われます。六枚目は、胸がオレンジ色で胸の境界に黒線が見えることから成鳥雄個体です。七枚目は、7月に見かけた個体です。胸がオレンジ色ですが、胸の境界に黒線がないように見えることから成鳥雌個体と思われます。八枚目は、上面と胸が褐色、過眼線が褐色の冬羽個体と思われます。2羽のうちも左側の個体と右側の個体と比べて嘴が長く見えます。九枚目は、翼の羽縁がバフ色でうろこ状に見えます。肩羽が灰褐色に換羽していないので幼鳥と思われます。十枚目は、九枚目と同様に幼鳥と思われる個体です。後頭部は白く抜けない点がシロチドリとの識別のポイントです。(写真)一枚目から三枚目:2025年8月8日谷津干潟、四枚目:2022年8月29日谷津干潟、五枚目:2020年8月21日三番瀬、六枚目:2020年8月10日三番瀬、七枚目:2017年7月9日三番瀬、八枚目:2018年8月11日三番瀬、九枚目:2023年8月21日三番瀬、十枚目:2016年9月3日三番瀬で撮影
2025.08.18
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今月11日に観察したムラサキサギ、翌12日には姿が観察されていましたが、13日から15日の間は姿が目撃されず渡去したのでは言われていましたが、昨日16日に姿が目撃されたとニュースをもらいました。先週の暑熱順化のトレーニングのおかげて、昼の気温34℃にもへこたれることもなく、ムラサキサギの姿を探索しに出かけました。現地に到着した時点では、姿がなかったものの20分ほど経過した13時頃、上空から降り立ちました。頭上、後頭は赤褐色、背・雨覆に褐色の羽、頭から後頚にかけこげ茶の部分あり、首に茶色と薄茶の縦斑があり、11日に観察した個体と同一の若鳥個体でした。(ムラサキサギの恐るべし首の動きの秘密)今日は、その首の動きのいろいろを観察できたのが成果でした。上下、左右に自在に動き、恐竜のように首をたわませて周囲を見渡し、究極は上下の収縮の動きを目撃できました。上下の動きは、レンズをむけていたどなたかの動きを警戒してのものと思われました。獣医師の鳥友からサギ科の鳥たちは、頸椎の一個一個が長いので、首を前方へのばす筋力が効果的に骨に伝わり、すばやく獲物を捕らえることができること、6番目の頸椎が短いことで嘴を獲物めがけて繰り出す時にタメができ、より素早く動かすことが可能と教わっていたことを思い出しました。 (写真)2025年8月17日撮影なお、撮影地は、非公開とさせてもらいます。
2025.08.17
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9時で気温30度、湿度80%で気温以上にむしむしする朝。手賀沼とその沿岸を探索しました。手賀沼でで亜種アカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)を観察しました。2021年8月に観察して以来、五年連続です。電線に止まっていた亜種ツバメ(Hirundo rusutica gutturalis)と肉眼で見ても色の違いがわかるくらい下面の色の違いがありました。亜種ツバメとは離れて止まっていて、時折電線の上で腹を空に向け、尾羽を広げて大胆に日光浴を披露。さらに、アカハラツバメのすぐ近くにセキセイインコ(Melopsittacus undulatus)の姿を見つけました。尾が長く、上面は黄色味がかった白色と黒色の斑模様、腰と上尾筒は青色味が強く、嘴基部が肉色で、先が黄色味がありました。手賀沼沿岸では2023年10月の観察以来、2年ぶりです。日本に移入されたのは明治時代1870年代とされ、国立環境研究所の侵入生物データベースによると、愛玩用・観賞用に輸入された飼い鳥が逃げ出し、あるいは飼い主によって放たれ野生化したと考えられ、新潟、茨城、栃木、埼玉、東京、千葉、神奈川、山梨、静岡、長野、愛知、三重,近畿各府県、岡山、広島、愛媛、高知、大分、宮崎の各都府県で移入分布しているとあります。雨期が繁殖期とされていますので、沿岸りのどこかで繁殖している可能性も否定できないことから注視が必要です。(写真)2025年8月16日撮影
2025.08.16
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茨城県稲敷市浮島のシギ・チドリを探索しに出かけました。新利根川脇から広がる蓮田を甘田干拓地近くを流れる野田奈川までの間を探索しました。久しぶりに33℃前後まで温度が上昇し、お盆明けの暑さにむけた暑熱順化に最適。例年に比べて蓮田の栽培を休んでいるエリアが限られていることもあり、鳴き声と飛翔する姿を目で追いその方向に移動しひたすら待機。コチドリ若鳥の羽縁がバフ色で翼が鱗のように見える個体、全体が淡色の個体の両方を観察。その近くには、クサシギの姿を発見しました。上面に小さな白斑、アイリングと周りが白色の冬羽に変わりつつする個体でした。このあと、ヒバリシギ4羽が蓮田を移動しながら採餌している姿を発見。嘴が下方向に曲がっていること、背に2本の白帯、頭上の赤褐色の特徴を観察しました。帰り道、水田の中の電柱の上にミサゴの姿があるのを見つけました。霞ヶ浦で捕獲した魚をお気に入りの電柱でたいらげていました。そのあと、農耕車が通行してきて渡去。このほか、電線に複数のツバメ若鳥の姿を観察。そのうちの1羽は、下面が茶褐色の亜種アカハラツ。(写真)2025年8月15日撮影
2025.08.15
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続けています。巣の中には、幼鳥が最低でも3羽、頭が動く数からは4羽存在しているのではとも思われます。最初の誕生したと思われる個体(以下、第一子と略)は、第二綿羽から幼羽に換羽しています。それ以外の個体は第二綿羽(誕生から2週間程度ではえる)の割合が多いので、ぬいぐるみに入ったような印象を受けます。(親から獲物の解体手順を教わる幼鳥)成長する幼鳥たちに与える餌の運搬を何とも繰り返しています。成鳥雌は、巣とは別の木で尾羽の付け根あたりにある脂肪を取り除き、首の付け根をカット、皮をはがしたのち、余分に羽毛を取り除くとようやく巣に運搬。巣に帰還後、成鳥雌は腹の膜を嘴で切り、内臓を取り出し与えていました。成鳥雌が第一子に、内臓はそっと上に引き出してそれからちぎるのよとばかり教えているような素振りでした。こうやって幼鳥は親から教わるのですね。この動きの最中も林上空にカラスが接近すると成鳥雌はその方向を凝視し、警戒を怠りません。獲物を与え終わった後は、成鳥雌は少し離れたテレビアンテナにとまり、巣の方向を監視。(幼鳥だけになると直下を注目)給餌が終わると、巣は幼鳥だけになりますが、第一子が巣の直下を通行する市民の動きに感心があるようで覗き込む仕草を見せていました。(写真)2025年8月14日撮影
2025.08.14
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柏の葉キャンパス駅東口、西口の調整池を探索しました。西口の調整池の一角では、二回目の造巣で誕生したバンの幼鳥7羽が親のそばで共同生活をしています。親鳥は二度目の巣とは別の場所に造巣し、巣に座り込み三度目の産卵準備に入っていました。一回目の産卵で誕生した幼鳥たちの姿はもうないのに、二度目の産卵で誕生した幼鳥が親の縄張りにとどまっていることから三回目の産卵で誕生した雛の世話をする可能性が高いものと思われます。早矢仕(2008)が報告しているように、出生地にとどまり親たちの子育てを手伝う共同繁殖は世界の鳥類の約3%で存在が確認されています。ヘルパー行動は、手伝う子にとって我の子の数は減らす損失があるものの、血縁の存在を助けて家族の遺伝子を多く残せるメリットがあると前記の早矢仕(2008)が報告しています。バンは抱卵が20から22日前後で雛誕生となるものと言われています。さて、幼鳥たちがヘルパーとして活動するかどうか、注目されます。(観察できた鳥類)カルガモ、カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、バン、ハシブトガラス、シジュウカラ(幼鳥)、亜種ツバメ、亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体、ハクセキレイ(若鳥)、カワラヒワ、ホオジロ(写真)2025年8月13日撮影アップしたのは、カルガモ、アオサギ、ダイサギ、バン、シジュウカラ(若鳥)、ハクセキレイ(若鳥)、亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体(下面の一部が茶褐色)(引用)早矢仕 有子.2008.鳥類における親子の絆.札幌大学総合論叢.第25号.p49-63.
2025.08.13
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昨日、都内でムラサキサギを観察してきました。頭の長さに対して嘴が長く、首が細長いとリポートをさせてもらいました。近似種のアオサギと嘴の長さ、首の長さを比較してみました。(1)嘴峰の比較ムラサキサギ:嘴峰(しほう):120-141mm(清棲幸保(1952)で報告されている数値。注釈はないが成鳥のものと思われます)アオサギ:嘴峰(しほう):雄110-131mm 、雌101-123mm(上野裕介(2008)が報告している数値)*上記数値は成鳥のものであり、幼鳥は成鳥より有意に嘴峰長が短いことが前川・佐原(1996)で報告されています。公的な計測方法ではありませんが、写真データで嘴基部から眼の後端までの長さに対して嘴の長さの割合を算出してみると、ムラサキサギの若鳥の嘴は64%、アオサギ若鳥51%、アオサギ成鳥57%の結果です。ムラサキサギの嘴はアオサギ若鳥の130%前後長いとみることができます。(2)首の長さムラサキサギの写真(五枚目)とアオサギの写真(六枚目)を見比べてみると、ムラサキサギの首が細い印象を持ちます。しかし、数値は文献で示されておらず、どの程度細いか太いかを表現することができません。(3)下嘴の黄色清棲(1952)に上嘴の側縁(嘴(くちばし)の上側の側面)は黄色で、下嘴は黄土色と記載があります。昨日観察した個体でも下嘴の色が黄土色です。(用語について)嘴峰(しほう):嘴の基部から先端までの上側の縁のこと露出嘴峰:上嘴の基部、正中線上における羽毛の生え際までの直線距離標識調査では、上記のいずれかを報告することがルールとなっています。(引用)清棲幸保.1952.日本鳥類大図鑑.p503-504.大日本雄弁会講談社.前川 聡・佐原雄二.1996.アオサギの嘴峰長の齢による差と嘴峰長を用いた餌の大きさ判定法.p183-186.日本鳥学会誌.上野裕介.2008.アオサギ.Bird Research News Vol.5 No.9.p4-5.(写真)一枚目、二枚目、五枚目、七枚目:2025年8月11日都内三枚目:2024年7月13日柏市、四枚目:2023年5月2日我孫子市、六枚目:2021年11月4日手賀沼、七枚目:2020年9月13日手賀沼で撮影
2025.08.12
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都内に住まいの鳥友から8月初旬にムラサキサギが飛来し、滞在しているとニュースをもらいました。現地を訪ね、その姿を観察してきました。(観察個体の特徴)・頭上、後頭は赤褐色、背・雨覆に褐色の羽、頭から後頚にかけこげ茶の部分あり。・首に茶色と薄茶の縦斑がありました。・後頭の冠羽は認められず、・胸、背には細長い飾り羽もありませんでした。・首が細長い・頭の長さに対して嘴が長い印象を受けました。上記の特徴から若鳥個体と思われました。(分布について)叶内(2011)が「沖縄県南部の島で少数が繁殖し、それ以外の地域では迷行例があるだけ」、永井(2014)が「宮古島、八重山諸島、他でも迷鳥」と記しています。このほかの図鑑類も同様の解説をしていることもあり、南方の鳥とのイメージを持っている方が多い印象を受けます。しかし、清棲(1952)が、ムラサキサギついて、「渡りは、春秋韓国に多数渡来し、台湾では留鳥として繁殖するものが多く、石垣島には周年棲息する」と記しています。また、国内観察記録では、1941年10月千葉県松戸市、1918年10月神奈川県神奈川区小机、1918年10月静岡県静岡市、1937年広島県(市町村の記載なし)、1923年八丈島(月の記載なし)があると記しています。したがって、第二次大戦前は首都圏で姿が見かけられていたと言えます。(引用)清棲幸保.1952.日本鳥類大図鑑.p503-504.大日本雄弁会講談社.(写真)2025年8月11日撮影なお、撮影地は、非公開とさせてもらいます。
2025.08.11
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一昨日、谷津干潟でオオメダイチドリ幼鳥との再会を楽しみました。観察した個体の特徴を復習してみました。(観察した個体について)一枚目、二枚目の写真が8日に観察した個体です。・長い嘴は黒色、足が緑ががった黒色に見えました。・嘴の長さは、嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上に見えました。・各羽の羽縁が白くはっきりしていました。(幼鳥の特徴)・各羽の羽縁が白くはっきりしていること、雨覆の先の羽縁が尖って見えます。(メダイチドリは雨覆の先の羽縁に丸みがあります。写真三枚目、四枚目を参照)(幼鳥以外の個体)五枚目から七枚目の写真は、幼鳥以外の記録画像です。いずれも後頸は黒っぽくなっていますが、胸のオレンジ色が残っています。喉と胸の境の黒線がないことから成鳥雌個体が冬羽に換羽中の個体と思われます。(オオメダイチドリとメダイチドリの識別)(a)体の大きさで識別できるか図鑑によってはメダイチドリはオオメダイチドリより体が小さいと解説しているものも見受けますが、メダイチドリは数亜種が飛来していると言われており、オオメダイチドリより体の大きいものの存在を報告している研究者が存在します。(b)嘴の長さについてオオメダイチドリの嘴は長く(嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上)で、メダイチドリは嘴が短く(嘴基部から眼の後端までの長さと同等かそれ以下)点との違いがあると解説している図鑑類が多いのですが、真横からでないと長さの把握は難しいので注意が必要です。(c)足の色についてオオメダイチドリの足の色は黄緑色のものが多いですが、黒っぽい個体も存在します。メダイチドリの足は淡色から黒っぽいものまで存在します。(写真)一枚目、二枚目:2025年8月8日谷津干潟、三枚目:2020年8月10日三番瀬、四枚目:2019年8月31日三番瀬、五枚目:2020年8月21日三番瀬、六枚目、七枚目:2017年8月11日谷津干潟で撮影
2025.08.10
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鳥友の町でカラスの古巣に産卵したツミのペアの雛の様子を見に出かけました。簡易型のブラインドから観察・撮影をしていますが、曇の日でも中は蒸し風呂のような状況で長時間続けることができないので巣の状況、雛の様子、成鳥の営巣地防衛の様子をで手早く確認するのが精一杯。記録後は、少し離れた木陰から撮影器具をディバックにしまって双眼鏡で行動を記録するスタイルです。成鳥雄が林の外に出かけて捕獲した小鳥を成鳥雌に渡した後は、巣の様子を監視できるアンテナにとまり、巣周辺にカラスの飛来があると全速で追い払っています。カラスの姿がなくなると、成鳥雌は巣の縁で獲物を小さくちぎり雛に与えています。雛はお腹いっぱいになると、深さのある巣の中にうずくまり昼寝に入ると巣の中心に雌が巣に座り込んでいます。なお、ハンガーを巣材に使った巣は、巣材に組み込まれている状態です。巣の内部にはハンガーの突起などはない模様て、雛の行動には特段支障がない模様です。(写真)2025年8月9日撮影
2025.08.09
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谷津干潟を訪ねました。船橋港の大潮で干潮が10時30分すぎなので、13時すぎが干潟の鳥の観察には最適なのでそれに合わせるように現地に到着。もくもくと入道雲が複数個所に出現しているので、干潟の北側から津田沼高校前のルートで探索しました。今日のお目立ては、オオメダイチドリ、ダイゼン、オオソリハシシギといった鳥たちとの再会でした。出発早々、オオメダイチドリの姿を発見。翼の羽縁は白い幼鳥でした。嘴と足はメダイチドリに比べて明らかに長い特徴を観察。メダイチドリは、雄成鳥夏羽、成鳥夏羽から冬羽に換羽中の個体、若鳥の姿があり、羽衣のいろいろを堪能できました。続いて、今では姿を見かけることが少なくなったダイゼンの再会。成鳥夏羽と夏羽から冬羽に換羽をはじめた個体の姿がありました。その後、かつては干潟のあちこちで姿を見かけていましたが、近年はなかなか出会えなくなったキョウジョシギ雄成鳥夏羽が降り立つ姿に遭遇できました。(観察できたシギ・チドリ)ダイゼン、コチドリ、メダイチドリ、オオメダイチドリ、オオソリハシシギ、キアシシギ、キョウジョシギ(写真)2025年8月8日撮影
2025.08.08
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1日に北総台地でツミを観察した時に白いハトが降り立ち、餌を物色していました。一緒に観察していた鳥友からアルビノ(完全白化)と色素が少ない白変種、部分的に色素欠乏を伴う部分白化の違いについて質問をもらいました。(1日に観察した白いハト)1枚目、2枚目の写真が1日に観察した白いハトです。羽、胸から腹にかけて少し黒い部分があり、虹彩は橙色、足は紅色でした。同じハト科のシラコバトの虹彩は赤黒、足は赤色、キジバトの虹彩と足は赤色)視力は正常で地上を移動する姿は何も問題は認められませんでした。羽などに少し黒い部分があること、視力に問題はないこととから色素が少ないジュズカケバト白化個体(白変種のギンバト)とカワラバトの交雑個体と思われました。(ギンバトについて)野外で姿を見かける白いハトは、吉井(1988)がジュズカケバトの「白変種をギンバトと呼び、全身が白く、嘴と足が紅色。シラコバトと似ているが別種」「中央アフリカ原産のバライロシラコバトが原種とされ古くから世界各地で飼育され。一部が野生化している」と報告している種類です。(完全白化、部分白化、羽色変異)白い個体を見かけると、アルビノ個体と表現されている事例を見受けます。しかし、視力に問題が認められなければ、ランダムな部分白化、羽色変異の個体のケースが多いように思えます。(1)完全白化(アルビノ)全身が白化している個体は、メラニンを生成する酵素であるチロシナーゼの欠如などで発生します。遺伝的、病的なものと考えられていて、視力が弱く生存能力が劣るとされています。(2)ランダムな部分白化部分的に色素欠乏を伴うものです。肉体的には健全ですが、チロシナーゼが欠如して起こるのでなく。この酵素の作用が抑制さらるために発生するものてす。たとえば、セグロセキレイで頭から前背が、腹にかけて白色で、尾の3/4程度が黒く、喉と胸の一部が 黒色のまだら模様となっている個体がこれに該当します。(3)羽色変異顔や胸だけに変異が生じるものです。ハクセキレイ亜種に似ている個体が目撃されるものがこのジャンルに該当します。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p267.三省堂.(写真)一枚目、二枚目:2025年8月1日北総台地で撮影三枚目:2025年8月5日埼玉県吉川市で撮影四枚目:2011年5月8日千葉県柏市で撮影
2025.08.07
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵するような素振りを見せていたツミ成鳥ペアの様子を見に出かけました。簡易型のブラインドの中から巣の様子を観察。しかし、酷暑の影響で長時間の観察はできないものの、今朝は巣の中に3羽の雛が見え隠れしていました。巣がかなり深く成長するまでわからなかったものと思います。抱卵はたは育雛中に何らかの事情で放棄したペアがカラスの巣を使ってやり直し繁殖し、とうとう雛誕生までにこぎつけました。雛は第二綿羽(*)が生えそろいつつある個体が2羽、それよりも幼い個体が1羽が巣の中で活発に動いています。成鳥雌が巣を見通せる別の枝にとまり、外敵カラスの飛来に目を光られていましたがその心配がないと判断した後に羽を広げて日光浴。その後、林の外に出かけていくと、スズメのぶらさげて帰還。羽をむしり雛が食べやすいようにしてから巣に運搬し、雛に与えていました。この直後、成鳥雄が鳴きながら林に帰還する姿を発見。セミを足にぶら下げており、枝に止まり解体をはじめました。巣に移動し、獲物を雛に与えていた成鳥雌は、雛たちが食べ終わると今度は、尾羽を広げて日陰を作り、雛たちを腹部に移動させていました。(第一綿羽、第二綿羽、幼羽について)第一綿羽の個体は一週間ほどで第ニ綿羽に生え変わり、頭頂、背、翼など上面がややバフ色を帯びるとされています。幼鳥は、孵化後2週間程度で幼羽が生え始め約4週齢で生え揃います。その後、第2暦年の3月ごろに換羽が始まる間、完全な幼鳥の羽衣となります。また、幼鳥の虹彩は緑灰褐色になるとされています。(写真)2025年8月6日撮影
2025.08.06
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朝7時で気温30℃をこえる暑さとなりましたが、吉川美南駅西口の調整池の鳥たちの様子を見に出かけました。(水鳥たちの避暑)到着すると、日陰となっている浅瀬にダイサギ60羽超、コサギ5羽、アオサギ4羽、カワウ、カイツブリが休んでいる姿がありました。いつもでしたら、サギ類は、東口の水田で餌探しをしているものが早朝に採餌をすませ、日中は日陰で避暑という段取りなのでしょう。(複数のイソシギの羽衣に注目)浅瀬は、サギ類ばかりでなく、シギ・チドリ類にとっても採餌場所として貴重です大好きなのは、水生昆虫で、浅瀬を移動しながら泥の表面を嘴を箸のように使ってついばみます。移動している姿を注目していると、石の間に嘴を差し込みトビゲラ類を捕食したり、泥の中に嘴を差し込んでブユの幼虫を探す仕草を目撃できます。今朝は最低2羽以上の姿があり、1羽は翼にうっすら黒斑が入っていた成鳥夏羽、もう1羽は羽が摩耗して黒斑が見えていた成鳥夏羽後期型でした。(ここにもアカハラツバメとツバメの交雑個体)スズメ成鳥夏羽、木のてっぺんで囀るホオジロの鳴き声を聞き、駅近くの集合住宅の軒下にツバメの姿を見つけました。5羽のうち1羽は、下尾筒が褐色を帯びているアカハラツバメとツバメの交雑個体でした。(写真)2025年8月5日撮影
2025.08.05
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(成鳥夏羽の摩耗し黒っぽく見えた個体)先月27日に観察したヒバリシギ2羽のうち、1羽は成鳥夏羽でしたが、上面の羽が摩耗して黒っぽく見え、胸の縦斑が細いなどを観察しました。(写真一枚目、二枚目)春先に見かけるフレッシュな夏羽と比べると羽色が大きく異なっていました。(夏羽似の幼羽の識別も悩ましい)写真三枚目、四枚目の個体は、一見するとヒバリシギ成鳥夏羽に似ています。しかし、白い眉斑が太く、成鳥の眉斑に比べて明瞭な印象があります。また、上面の各羽の羽縁が淡く見えていることから幼羽と思われます。五枚目の写真は同一個体を後ろから見たところです。背に2本の白帯が見えてV字に見えると図鑑類には書かれていますが、羽のたたみ方によって片方しか見えない場合があります。(写真)一枚目、二枚目:2025年7月27日稲敷市、三枚目から五枚目:2021年7月22日稲敷市て撮影
2025.08.04
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8月に入りはじめて印旛沼(北部調整池)を訪ねました。先月は沼の東端の水域にクロハラアジサシ、コアジサシが飛翔していましたが、今日は成田市側の水域を飛翔しており、写真記録はかないませんでした。しかし、幼鳥が誕生したヨシゴイは、餌の捕獲で沿岸の田んぼへ出かけて捕獲、すぐ巣にいる幼鳥のもとに帰還のパターンを繰り返していました。沼の水面に注目すると、水面を全体はマガモ似の個体を発見。マガモであれば黄色であるはずの嘴がこげ茶色、虹彩は暗色、不明瞭な過眼線、嘴基部に白っぽい部分がある個体でした。このほか、上尾筒、下尾筒が黒色のカルガモ雄、上尾筒、下尾筒が淡色の雌、水草が堆積して浮いている水域でカイツブリの親子の姿、モモイロペリカンがー君、沿岸の電柱、電線、フェンスの上には複数のホオジロが囀っている姿がありました。ホオジロは頭と耳羽が黒色、上面は赤褐色が鮮やかで夏羽雄個体と思われました。(写真)2025年8月3日撮影
2025.08.03
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵するような素振りを見せているツミ成鳥ペアの様子を見に出かけました。抱卵はたは育雛中に何らかの事情で放棄したペアと思われました。古巣に座り込んでいる雌を目にした時はすぐに産卵するのかと思いましたが、そう簡単には進んでいません。雌が巣に座り込んだと思ったら巣から離れて、巣とは別の木に止まり鳴き声をあげ、カラスが林に飛来すると雌自ら追い払う行動をみせたりしています。また、産卵前の雄は、巣材を運搬する時や抱卵、育雛の際に巣に雄が飛来し担当することがありますが、今回は古巣を奪還しようと狙っているカラスに対して牽制しているのか雄が巣に入る姿が見られています。林の制空権を制し、産卵する状況ができるまでは雌が産卵準備に入ることにならないようです。猛禽類のやり直し繁殖については、平野(1998)が「一般にワシタカ類の多くは年1回の繁殖であるが(中略)l979)ハイタカでは産卵頂後に失敗した場合にのみ再繁殖が観察されている。また、チョウゲンボウやり直し繁殖の頻度は繁殖地の食物の豊富さと関係している」と報告しています。今回のペアのやり直し繁殖が成功するのか、単純に繁殖に失敗したペアの居場所で終わるのか、注目されるところです。(写真)2025年8月1日、2日撮影(引用)平野敏明.1998.住宅地で観察されたツミの2回目繁殖行動について.Strix.第16巻.p167-170.日本野鳥の会.
2025.08.02
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いよいよ、8月に入りました。これから出会う機会のあるイカルチドリについて識別のポイントを整理しました。イカルチドリは、コチドリに比べて一回り大きく、嘴が長い、アイリングが淡い、尾羽が翼の先端より大きく突出していることからコチドリに比べて細長いと図鑑に記されています。野外で出会った際、顔の黒色部の濃淡が光線により微妙に変化していて図鑑のような個体は観察できず、識別がうまくできなかったと聞いたことがあります。(イカルチドリで覚えておきたいこと)(1)イカルチドリは、8月には頭部、胸の黒色部が褐色となった個体を見かけます。ただし、夏羽から冬羽に換羽中の個体は、摩耗した旧羽が残っている夏羽から冬羽に換羽中のもの、冬羽に換羽が進んだ個体が見られますのでやっかいです。(2)イカルチドリは、換羽が早く、1月には夏羽に換羽した個体を見かけます。換羽が早い分、春先に羽の摩耗が目立つようになります。(記録写真を復習)(1)冬羽1枚目、2枚目の写真は、柏の葉キャンパス駅近郊の湿地で2023年2月7日に観察した個体です。前頭の黒い部分が淡色に見え、過眼線も淡褐色です。第一回冬羽のように雨覆・三列風切が肩羽に比べ摩耗が目立つようには見えないことから冬羽と考えました。前頭と過眼線の特徴から雌と思われます。(2)夏羽3枚目の写真は、2024年6月6日に長野県上高地で撮影した個体です。前頭が黒色、額と眉斑は白色、過眼線は黒褐色で後頭に線になって伸びているように見えるなどから雄夏羽と思われます。(3)体形について4枚目の写真は、2011年9月24日に茨城県下妻市で撮影した個体です。コチドリに比べて体形が細長く見えます。
2025.08.01
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