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松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場に出かけました。9月下旬から10月にかけて実のなっている林にヒタキ類などの小鳥が立ち寄ります。ミズキの実を食べに小鳥が飛来。動きが速いので捕捉できない時間が続きました。目が慣れてきた頃、枝に止まった鳥に注目。上面は黄緑色で、喉と下尾筒が黄色味かがった白色、虹彩は褐色、嘴は黒色、嘴基部にピンク色がかる突起のように見える部分、上尾筒から尾にかけて褐色、目の上に不明瞭な眉斑のように見える部分がありました。一見するとメジロなのですが、白いアイリングはなく、嘴は長く感じません。その後、キビタキと思われる鳥が登場。撮影できた個体の上面はオリーブ色、下面は汚白色、喉と腹中央あたりが黄色味を帯び、雌成鳥と思われました。残り2羽と詳細の特徴を確認できずに終わりました。帰り道、千駄堀池を探索すると、カルガモ、アオサギの姿を見つけました。アオサギは2羽とも頭上が黒く、上嘴が黒色、下嘴が褐色の若鳥でした。池周囲の黄葉がはじまっていました。秋の深まるにしたがい景色の変化を実感できるフィールドです。(写真)2025年9月30日
2025.09.30
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柏の葉キャンパス駅近郊の調整池、湿地帯、公園を探索して回りました。2001年に閉鎖された柏ゴルフ場跡地エリアをまず探索。ナラの枯れた木の梢から飛びたち空中で虫を捕食し再び元の枝戻る採餌をしていたエゾビタキ、胸から脇が淡灰褐色(写真では白っぽく見えています)で上面が灰色で下嘴が黄色味のあるコサメビタキの姿を観察できました。コサメビタキは、頭上の枝に一瞬止まったので嘴の形状が二等辺三角形で外側に膨らんでいる形状を記録できるチャンスだったのですが、レンズを向けた瞬間で渡去してしまい次回の宿題となりました。(エゾビタキの嘴は二等辺三角形で内側に凹んでいます)その後、キャンパス駅西口の調整池でカイツブリ、バン成鳥と幼鳥と出会い、東口の調整池に移動しコガモ、長い足をたたんで座った状態で水中の餌探しをしていたコサギを観察しました。水辺で静止し餌探しをしているコサギはよく見かけますが、今朝の状態ははじめて遭遇しました。(写真)2025年9月29日撮影
2025.09.29
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オフィス近郊の公園の一角に先週からキビタキが滞在しています。コナラに止まった後木々を移動し、空中で虫を捕獲し、林の灌木のに止まりジョウビタキ似のヒッヒッと鳴き、地鳴きのクルルと短い声を出しツクツクホーシと短い囀りの声を出していました。このほか、ホバリングを行い枝葉についた虫を採食していました。(観察した個体の特徴)・頭から上面はオリーブ褐色で白斑も黄色の部分は認められませんでした。・喉と腹中央に黄色味がありました。・胸には成鳥雌に見られる淡褐色の帯は認められませんでした。・幼羽に見られる大雨覆、中雨覆に淡褐色の斑は認められません。・第一回冬羽にあるバフ色の翼帯は認められませんてでした。上記の特徴から第二回冬羽、くわえてホバリングし虫を採食していたことから雌個体と思われました。(雄はソングポスト近くでついばんで採餌)(キビタキの姿に遭遇した一角で見つけた白い彼岸花)赤い彼岸花の中に数輪の白い彼岸花を見つけました。毎年、彼岸花を見てきていますが、初めてでした。帰宅後、調べてみると、「シロバナマンジュシャゲ」と呼ばれ、赤と黄色の交配種とありました。遺伝子の変異によって白い花を咲かせるともありました。(写真)2025年9月28日撮影
2025.09.28
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オフィス近くの公園でコゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガの混群が鳴きながら移動する姿を観察したと報告しましたら、鳥友から混群の鳥に共通する形態、行動の特徴などについて教えてほしいと質問をもらいました。(小鳥の混群の基礎的なこと)小鳥の混群では個体数が多く群れの中核をなし他の種類を引きつける中核種、中核種についていく追随種の存在があります。混群の構成は変化することがあり、中核種になったり、追随種になったりすることがあります。和田(2017)が「東日本でのカラ類の研究では、多くの場合中核種はエナガ」と研究者の論文を紹介しています。(混群を構成する鳥たちの飛翔の秘密)枝から枝に移動する鳥たちに共通しているのは、エナガを除いて扇翼である点です。翼の長さは長くありませんが、羽ばたきによって肩の負担が少なく素早い羽ばたき、狭い場所でも飛び回れる特徴を持っています。エナガは円翼ですが、体重が軽く翼面荷重(翼の単位面積にかかる重量が軽く長い尾が枝の間をすり抜けて飛翔する時のバランスをとるのに最適なので混群に加われるものと思われます。(混群の居場所の違い)混群を観察しているとエナガのジュリジュリという特徴的な声が梢のほうからまず聞こることが多い印象があります。移動速度が速いので先発の役割をはたしているようです。その後、最も個体数の多いシジュウカラが登場します。その後、エナガは細い枝先、シジュウカラは枝、地面、ヤマガラは太めの枝、コゲラは幹に姿があります、混群で行動するといってもお互いの食事の邪魔をしない程度にいる感があります。(シジュウカラのコミュニケーション能力)近藤(2024)は群れの個体との鳴き交わしについて、エナガは群れのすべての個体と内側の個体と鳴き交わしていますが、メジロは群れの外側の個体とも頻繁に鳴き交わしていると報告しています。混群を率いるうえで群れの個体と意思疎通をする能力が中核種になるこつが多い秘密ではないかと思われます。和田(2017)が紹介している東日本での混群の中核種は主にエナガと述べている点は、移動速度がほかの種よりも早く、いち早く獲物の位置を補足できる能力にたけているからとも考えられます。(引用)和田岳.2017.身近な鳥からの鳥類学.第35回カラ類の混群に混じる鳥.むくどり通信.2017年1月号.p9.日本野鳥の会大阪.近藤雅也.2024.バードリサーチ調査研究支援プロジェクト.第4回バードリサーチ賞 受賞調査研究プラン.(参考)斎藤安行.華麗なる野鳥飛翔図鑑.pp191.文一総合出版.(写真)コゲラ:2025年9月25日柏市、ヤマガラ:2020年10月25日柏市、シジュウカラ:2025年9月26日都内、エナガ:2023年12月23日柏市メジロ:2025年3月15日柏市で撮影
2025.09.27
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広さ65haの公園東側の花見広場、芝生広場、大池を探索しました。前回訪ねた折にツツドリ赤色型を観察できたので期待して待機していましたが、午前中から午後まで待機しましたが登場せず時間が過ぎていきました。そのかわりに、桜の木に鳴きながらシジュウカラが降り立った際にそれより少し体の大きい鳥が枝に登場しました。喉から胸に褐色味があり腹部は白い個体、上面は褐色に見えたのでオオルリ若鳥と思われました。(大池とその沿岸で観察した鳥たち)大池にヒドリガモの姿がありました。頭部、脇の橙褐色が強い印象があり雄エクリプスと思われました。なお、参考として雌非生殖羽の画像をアップしておきます。このほか、カルガモ、アイガモの姿、羽づくろいしていたアオサギの後姿がハート型に見え近くのお住まいの方と共有させてもらいました。また、植え込み周辺にハシボソガラス、ハシブトガラスの両種の姿があり、水浴びをしていたハシブトガラスの頭部がだいぶ欠損して見えました。仲間同士での闘争があったのかもしれないと思います。(写真)2025年9月26日撮影(4枚目:2024年10月15日柏市、11枚目、12枚目:2016年10月2日都内で撮影のオオルリ)
2025.09.26
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青空が広がる朝、オフィス近くの公園を散策していたら、コナラ、クヌギなどが植えてあるエリアでシジュウカラ主体のコゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、コゲラの混群が鳴き鳴きながら移動する姿を発見。その後、混群とは別に枝に一羽が降り立ちました。(キビタキ雌第一回夏羽)オジロビタキのように尾を上下に動かし、大雨覆、中雨覆の外側の淡色部が擦れているように見え、下面が褐色味のある汚白色のあるヒタキ類でした。帰宅後、調べてみるとキビタキ雌第一回夏羽と思われました。(身軽な自由さが憧れのエナガ)シシシシと鳴きながら移動するエナガは、枝から枝に移動したと思ったら枝先に逆さまになったりホバリングして虫をついばんだりする自由さがあります。尾の長さと丸みのある体も多くのファンを引き付けています。(ナツアカネも飛来)公園の一角に体が黄色っぽいナツアカネと思われるトンボも複数飛来していました。この間まで酷暑と思っていましたら、確実に秋が進んでいるのを実感しました。(写真)2025年9月25日撮影
2025.09.25
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ヒタキ類や渡ってきたばかりのカモを観察できたらと思い、房総のむらと隣接する坂田ヶ池を探索しました。複数ある桜の広場の一ヶ所に複数のエゾビタキが、梢から飛び立ち空中で虫を捕食した後に元の枝に帰還するフライキャッチを観察しました。上面の褐色味、下嘴が黒いことを観察できたものの、胸の縦斑は撮影がかなわず。同じ林では、コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、シジュウカラが混群で移動している姿を目撃。その後、隣接する坂田ヶ池に移動し水面を探索していくと、ハシビロガモの雄サブエクリプスを発見しました。雄エクリプスが生殖羽に換羽する途中に現れるのがサブエクリプス羽ですから、出会えてラッキーでした。このほか、嘴基部に黄色味のあるコガモ雄エクリプス、嘴側面が黄色味になっている雌非生殖羽、このほか、マガモ似の交雑個体を観察できました。帰り際、桜の広場の地面を2羽のセグロセキレイが移動。河川や湖沼といった水辺で会うことが多いのですが、ここでは公園の鳥となっているのにびっくり。(写真)2025年9月24日撮影
2025.09.24
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9月後半から10月は渡りの途中にヒタキ類が立ち寄る姿を目撃します。そのうち白いアイリングと愛くるしい目が特徴のエゾビタキはお気に入りです。成鳥と幼鳥の識別ポイントを復習してみました。(1)成鳥上面が褐色で白いアイリング、目先が褐色味を帯びています。また、胸から脇に褐色の縦斑があります。写真一枚目、二枚目、四枚目は成鳥です。三枚目の個体は、胸から脇にかけての縦斑が太く見え、幼鳥の太くて明瞭な縦斑が残っていると見ることができます。四枚目の写真は、成鳥の上面が褐色味の強いこと、頬線と顎線に黒い線がある個体です。(2)幼鳥五枚目、六枚目の個体は、肩羽、雨覆先端、上尾筒に白斑が目立ちます。さらに、胸から脇の縦斑は太いことから幼鳥です。(3)エゾビタキの採食は二刀流エゾビタキの採食を見ていると、ミズキなどの実をついばんでいる個体と空中で昆虫類を捕食する個体の両方を目撃します。木の梢から飛び立ち、空中で昆虫類を捕獲した後再び元の枝に戻る光景は皆さんが目撃されるフライキャッチです。(写真)一枚目:2021年9月8日成田市、二枚目:2016年10月2日都内、三枚目:2021年9月8日成田市、四枚目:2019年9月28日柏市、五枚目、六枚目:2020年9月27日成田市、七枚目:2020年10月12日松戸市で撮影
2025.09.23
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オホーツク高気圧がせり出している影響で、気温が昨日と比べてぐんと下がる朝。直観的にこういう日は手賀沼沿岸でノビタキに遭遇できるチャンスです。外来種ヒレタゴボウの黄色の花が咲いている田んぼエリアに足を運びました。ひたすら待機するしかないと思っていたら、到着直後に登場。(水田エリアで探索する時のポイント)スズメより小さく細くて短い嘴と長い跗蹠(嘴峰長の約2倍)がノビタキの特徴です。くわえて、尾羽を上下に振る動作が目立ちます。広大な水田を見渡すときには、これらの特徴を持つ小鳥が動いていないかをまず探します。続いて、ノビタキは採食で2種類のタイプがいますので、見通しの良いところからフライキャッチを行なって昆虫を食べている鳥がいいないか、地面を歩いて地面を這う鳥はいないかを探します。今日は同じフィールドにモズの姿がありましたが、ノビタキよりも大きいこと、尾羽をゆっくり回す動作をするので違いがあります。(ノビタキの羽衣のいろいろ)ノビタキ成鳥は繁殖後の8-9月に全身換羽を行います。これに対して幼鳥は体羽の部分換羽を行なうとされています。したがって幼鳥、第一回冬羽は集中して観察する必要があります。(幼鳥:嘴が淡褐色で口角に黄色味があり額、頭、背にバフ褐色の斑がある)一枚目の個体:頭上、顔に黒味がなく、下面は淡い橙色、背と肩羽に黒斑があったことから雌冬羽と思われました。二枚目、三枚目の個体は、頭上は黒くなく、下面は淡い褐色などから幼鳥から第一回冬羽に換羽中の個体ではないかと思われました。四枚目の個体は、五百沢(2000)が報告しているように、初列雨覆先端に白い幼羽が残る第一回冬羽です。五枚目から七枚目は、頭上が褐色で、薄い眉斑があり、喉が白いなどから雌冬羽と思われました。(写真)2025年9月22日撮影(8枚目はモズ)(引用)五百沢日丸.2000.日本の鳥550 山野の鳥.p170-171.文一総合出版.
2025.09.22
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甲高い声で秋到来を教えてくれるのがモズです。高鳴きをする秋に物真似をよくすると言われています。(モズが真似た鳥)蒲谷(1996)は、声を真似た鳥として、センダイムシクイ。オオヨシキリ、コジュケイ、オオジシギ、セグロセキレイ、ミソサザイ。ヒヨドリ。ウグイス、コヨシキリ。オオヨシキリ。キビタキ、オオルリ、サンコウチョウ。エナガ。ヒガラ。ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、ノジコ」、カワラヒワ、イカル、コムクドリをあげています。1973年から2025年の間で、手賀沼とその周辺地域、柏市内でモズが真似た鳥としては、2005年10月3日に同一個体がクロツグミ、ウグイス、シジュウカラ、ヒバリ、ツバメ、2008年10月12日にはオオジシギ、2009年11月14日にはコジュケイ、アカハラ、ウグイス、センダイムシクイ、2010年11月7日にはビンズイ、オオジシギの物真似をしていたのを観察したことがあります。このほか、2012年10月15日都内葛西臨海公園でセンダイムシクイ、2019年11月6日都内水元公園でアオジの声を物真似していたのを観察したことがあります。(最も多い物真似)神戸市(1988)は、物真似で最も多いのがオオヨシキリ、次いでヒヨドリ、カワラヒワ、ウグイスと報告しています。前記に記したように、手賀沼とその周辺地域、柏市、都内で聞いた物真似の声は、多様な種類でした。幼鳥期にどこで過ごしたかによって習得した声の違いがあるのではないかとも思われます。これからも注目していきたいと思います。(物真似の練習)小西(1994)は、研究報告や知見を整理し報告しています。その中で「近年の研究で物真似を練習することがわかった」「独り言をよく言って正確に真似できるまで練習する」と述べています。(引用)神戸市教育委員会.1988.神戸の自然6 神戸の野鳥観察記.モズ 早贄と物真似.小西 正一.1994.小鳥はなぜ歌うか.岩波新書.p103-110.蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑 下巻.p29.小学館.(写真)1枚目:2025年9月20日埼玉県吉川市、2枚目:2023年1月20日手賀沼沿岸で撮影
2025.09.21
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天気が不安定との予報でコンパクトに探索できる吉川美南駅西口と東口を訪ねました。西口中央公園前の調整池は、11日とは違って水かさが増え、浅瀬がすこしだけ残るのみでカルガモ、コガモだけ羽を休めているだけでシギ・チドリの姿は見つからず。このため、東口の第一調整池に移動し、水路、水田を中心に探索。(コガモ雄エクリプスと雄幼羽の換羽中の個体)写真一枚目は、西口調整池で観察したコガモです。嘴基部が黄色味と脇の羽に丸みがある雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体でした。二枚目、三枚目の個体も同様の雄エクリプス個体です。二枚目の個体は、頭部の羽毛も換羽が始まっていました。四枚目、五枚目の個体は、第一調整池で観察した個体です。脇の羽がV字に見え尖っています。雄幼羽が生殖羽に換羽中の個体と思われます。(アオサギは2タイプ)西口調整池では、2タイプのアオサギの姿がありました。首と足に赤味のある婚姻色が残っている個体と全体か灰色味で上面が暗色の個体です。吉川美南では、東口の第一調整池周辺の田んぼにはチュウサギの姿がほとんどで、西口調整池の水路と池にはダイサギ、コサギ、アオサギの姿を観察できます。その違いは、どこにあるのかははっきりとわかっていません。(モズの高鳴き)東口第一調整池周辺で秋の風物詩として知られている高鳴きとその姿を観察しました。高鳴きは、冬の間に単独で過ごすなわばり宣言と言われ「キチ、キチ、キチ」と甲高い声を連続して発していました。東口では、土地の造成が続いていますが、まだ草地が残っているので、餌の甲虫類、蜘蛛の仲間をモズが餌場としているのでこれから縄張り争いが活発になるものと思われます。(写真)2025年9月20日撮影
2025.09.20
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歴史的な酷暑となった今夏、フィールドで野鳥たちを観察していると、口を開けて呼吸している姿を多く見かけた印象があります。獣医師の鳥友に鳥類の体温とその調節、放熱はどうように行っているかについてレクチャーを受けました。(7日齢までは完全恒温性)・約7日齢までのヒナは完全恒温性で、産熱及び放熱を調節する機構を有している。・烏類の深部体温は一般に哺乳類より高<41.2℃からCから42.2 ℃の範囲にある。・体表面近い部位の温度は、外界気温により変化する。・熱生産は大部分体深部で行われ、放熱は体表部位で起る。・非発汗動物である烏類は体表面の水分蒸散による放熱は、体表から外界へ直接熱を放散させる。・環境温度が体温以上にあると鳥類の熱放散は主に呼吸蒸散によって行われる。(今夏に観察した呼吸蒸散をしていた鳥類)環境温度が体温以上になると鳥類の熱放散は呼吸蒸散によって行われます。日なたと日陰の温度は10℃以上、違うと言われています。気温35℃の時は、直射日光では45℃以上となったものと思われます。野鳥の体温は、41.2~42.2℃の範囲とされていますから、熱放散は呼吸蒸散で行われたものと思います。写真をアップしたツバメ、ハクセキレイ、スズメ、ハシボソガラスは、いずれも大きく口を開けて呼吸で熱を蒸散させていたと思われます。この中で、ツバメは口を開けての呼吸蒸散と電線に止まり、尾羽を広げて熱蒸散を併用していました。(写真)一枚目:ハシボソガラス2023年9月13日三郷市で撮影二枚目:ツバメ2025年7月22日柏市で撮影三枚目:ツバメ2025年8月16日柏市で撮影四枚目:スズメ:2025年8月5日吉川市で撮影五枚目:ハクセキレイ2025年7月22日で撮影
2025.09.19
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松戸市八柱霊園を訪ねました。広大な園内の一角でキビタキの姿を見つけました。キビタキはバフ色の翼帯があり、下面は汚白色、胸に淡色の帯がありました。観察できた個体を撮影できたらよかったのですが、林の中が暗かったので不鮮明だったので過去に撮影した同様の写真をアップします。(キビタキのバフ色の翼帯)成鳥雌は上面がオリーブ褐色で、白斑も黄色部も、バフ色の翼帯は認めらません。しかし、永井(2014)が報告しているように、キビタキ若鳥から第一回冬羽にはバフ色の翼帯があります。(写真)一枚目2018年10月13日柏市内、二枚目:2018年10月14日柏市内、三枚目、四枚目:2022年10月9日柏市内で撮影(その他観察できた鳥類)キジバト、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、エナガ、メボソムシクイ(上面が緑がかった褐色で眉斑が黄白色で細長い)、メジロ、スズメ
2025.09.18
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稲刈がだいぶ進行した手賀沼沿岸を訪ねました。スタート直後、水田上空をノスリとカラスのバトルを目撃しました。2種が横並びてで登場したと思ったら、カラスがノスリの後方から何度も威嚇を繰り返し。(不思議に色合いのハシボソガラスとセッカの不思議な飛行術)農道を移動していたら、電柱の上にハシボソガラスの色素欠乏個体を発見しました。肉体的には健全で視力に問題はなく、体の地が白く、いつも観察している個体は体全体が黒く紫色の光沢があるのに雨覆から風切の色が焦げ茶色味がありました。さらに進み葦原に鳴きながら2羽のセッカ移動してきたと思ったら、上方向に上昇したと思ったら降下し、まるで猛禽類のディスプレーフライトのようでした。(雰囲気がニュウナイスズメ似のスズメ)田んぼ脇の電柱に15羽ほどのスズメ若鳥が止まっている中に、一見するとニュウナイスズメ似の個体を発見。しかし、耳羽が黒く、スズメでした。比較の意味でニュウナイスズメの写真をアップします。(カワラヒワ雌のシックな羽衣)電線に止まっていたカワラヒワ1羽は、全体に暗色で頭部に灰色味がある雌個体でした。(写真)2025年9月17日撮影(セッカ、ニュウナイスズメは過去の撮影画像)
2025.09.17
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2025年3月31日で運営終了となった川村記念美術館内の池に毎年オシドリが飛来します。複数の鳥友から今秋からはもう観察することができないのでしょうねと問い合わせをもらいました。庭園が開放されていることを耳にしました。調べてみると、美術館周辺および自然散策路を除き、芝生の広場まで開放されていることがDIC川村記念美術館のホームページで記されています。https://kawamura-museum.dic.co.jp/news/nature/開園時間:10:00-16:00、休園日:月曜日、火曜日、年末年始なお、送迎バスは終了し、自家用車か京成佐倉駅からのバス(本数は少ない)利用。(オシドリの羽衣)オシドリは、完全なエクリプスが見られる種類として知られています。その羽衣を整理してみました。(1)成鳥雄生殖羽(一枚目の写真:2017年11月3日撮影)三列風切の内側の一対が銀杏の葉に似た羽が大きな特徴です。嘴は赤く嘴爪は白く、足は橙色です。(2)雄エクリプス(二枚目の写真:2015年10月25日撮影)雌に似た雰囲気がありますが、嘴は鈍い赤色で、肩羽や雨覆にパフ色の羽縁はありません。(3)成鳥雌(三枚目の写真:2018年11月4日撮影)脇の淡色斑が丸いのが雌成鳥の特徴です。(4)幼羽(四枚目の写真:2016年11月3日撮影)嘴が鉛色で基部がピンク色です。脇の淡色斑は丸みがなく細いのが幼羽の特徴です。(オシドリの初認)過去最も早く姿を見かけたのは、2009年10月10日の15羽でした。(お願い)一般市民の方も散策で訪ねます。長時間、場所の占拠した撮影は厳禁です。
2025.09.16
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(城址公園内にツツドリの姿)猿島郡にある戦国時代の城址公園と隣接する水田地帯、常総市菅生沼を訪ねました。城址公園では体上面が灰色で下面に太い帯のあるツツドリ、稲刈がスタートした水田では、農家の機械が入るたびに飛び出てくる昆虫類を待ちわびていたダイサギ、チュウサギもコサギが小躍りするような仕草をみせながら集合する光景を目撃しました。秋の小鳥(ヒタキ類)の姿は見つからず、次月の宿題となりました。(菅生沼のシギ・チドリ)猿島郡を探索後、常総市の菅生沼に移動し、浅瀬で羽を休めているシギ・チドリの姿を観察しました。コチドリに比べて長い嘴、上面が淡色の若鳥と思われる個体、コチドリ、雨覆の内側に黒帯のあるイソシギ幼鳥と思われる個体、上面は軸斑が目立たず雨覆、風切は一様な印象のあるトウネン幼羽を観察しました。沼沿岸の草が繁茂し、草丈が高く証拠写真の域を出ませんが、画像をアップしました。なお、まだカモの姿は見かけませんでした。(写真)2025年9月15日撮影
2025.09.15
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アオバトというと群れで海水を吸飲するイメージを持つ方も多いものと思います。神奈川県大磯町、静岡県浜名湖やいくつかの温泉地で温泉水、鉱泉水も吸飲する行動を見かけることがあります。ところが、秋から冬にかけては、主食が変化し、水分をほとんど含まないシラカシやアラアシなどのドングリ(堅果)を食べることが観察されています。鳥友から秋から冬は、海水とは縁遠い環境で姿を見かけると質問をもらいました。(繁殖期になぜ海水を吸飲するか)加藤(2019)は、アオバトの生態についての知見を整理し報告しています。その中で海水を飲む要因について「繁殖期にあたる春から夏にかけてヤマザクラ、ミヤマザクラ、ミズキ、ノブドウといった水分の多い木の実(液果)を主食とします」と述べ、「液果に含まれる水分や栄養分を吸収するのに必要なナトリウムを得るために海水を飲んでいる」と報告しています。(秋から冬にかけてはドングリを食べる)加藤(2019)は、繁殖期とは違い冬期には「水分をほとんど含まないシラカシやアラアシなどのドングリ」を食していることを述べています。トウモロコシ、エンドウ豆、麻の実を配合した市販の餌を同一個体に与える実験を実施したところ、塩水よりも水道水を好んで飲み、糞の水分量も少ない傾向が見られたと記しています。一昨年10月に千葉県松戸市内で姿を見かけた折には、地面に落ちているドングリの実を食べてました。時折姿を消しますが、その後、枝に止まり休む姿を観察しました。近くのあるのは淡水の池のみでしたので、その水を飲んでいた可能性が高いと思われます。海水でなくてもナトリウムを含んでいれば、淡水でもかまわないということを示しているものと考えられます。ドングリの実を食べる光景が今秋も見られるか注目してみます。(写真)1枚目:2024年12月20日千葉県松戸市内、2枚目:2016年10月23日松戸市内で撮影(引用)加藤ゆき.2019.アオバトのふしぎ.自然科学のとびら.第25巻第2号.p10-11.神奈川県立生命の星・地球博物館.
2025.09.14
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お天気が不安定で、時折雨が降るとの予報でしたので、コンパクトに探索ができて雨宿りも可能なフィールドの舎人公園を訪ねました。広さ65haの公園のうち、東側エリアをメインに鳥たちの姿を探しました。(ツツドリとツミの姿を発見)花見広場と芝生広場の一角でツツドリ赤色型2羽、ツミ幼鳥3羽を発見しました。ツツドリは、上面の地が赤褐色で、胸の縞模様は太いこと、下尾筒に横斑がありました。しかし、カラスに追尾されて林の一角の木の中に退避してきたので、撮影はかなわず。(カルガモとマガモの交雑個体)大池では、カルガモ9羽、カルガモとマガモの交雑個体12羽の姿がありました。上面が暗褐色で下尾筒の色などはカルガモの特徴がありますが、嘴は黄色で過眼線はうっすらで過眼線はカルガモに比べて細い個体、体全体が白っぽく、頭央線が薄く太い眉斑がない個体など実にいろいろな個体と出会いました。マガモとカルガモの交雑は、形態や生態が似ているおり、たやすく交雑すると言われています。外見が親鳥のどちらかと似ていたり、あるいは中間的な特徴を持っていたりします。(その他、観察できた鳥たち)頬から後頭部が赤褐色のカイツブリ夏羽、ツツドリ、ツミ幼鳥を追尾していたハシブトガラス、地面でひたすら餌探しに余念のなかったハシボソガラスの群れを観察しました。(これから秋、楽しみな出会い)これから10月にかけて、小鳥たちが立ち寄っていくと思います。次の訪問が楽しみです。(写真)2025年9月13日撮影
2025.09.13
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鳥友の町でカラスの古巣で誕生しヒナ5羽は23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。8日に幼鳥1羽を観察して以来、姿をみかけなくなり営巣林外での生活がスタートしたと思われます。営巣林近郊の桜並木でオナガが捕獲した餌を横取りしようと幼鳥がオナガを追尾している姿を目撃しました。オナガは、原田(2009)が報告しているように、雑食性で動物では昆虫、両生類、植物では樹木や草本の果実や種子を主に食べることが知られています。ツミの主な餌はスズメなどの小鳥ですが、飛翔するセミ、カブトムシを捕食することもありオナガが昆虫類を捕食したすると、それを目当ての追尾していた可能性が考えられます。オナガは、ツミにカラスからの襲撃や巣とヒナの防御をしてもらう代わりにツミの巣やヒナに接近するカラスを追い払う行動をとることが知られています。しかし、営巣林での繁殖が終了後し、幼鳥が営巣林外で生活するようになってもその協力関係が続いていることをはじめて目撃しました。一枚目の写真は、ヨソメイヨシノの枝にツミが降り立ったシーンです。何度もオナガを追尾しては枝に止まるのですが、撮影した画像はいずれも頭部、顔の部分が枝に隠れてしまい思うような記録がかないませんでした。しかし、上面が褐色で羽縁にバフ色があることなどの特徴から先月31日に地面に降りて餌を物色していた個体とよく似ています。(写真)1枚目:2025年9月12日撮影、2枚目:2025年8月31日撮影、オナガ:2025年9月8日撮影(引用)原田俊司.2009.オナガ 食性と採食行動.Bird Research News Vol.6 No.6.p3.
2025.09.12
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20日ぶりに吉川美南駅西口と東口を探索しました。西口中央公園前の調整池は、水位が元のレベルとなり、浅瀬ができている状態でした。カルガモ、コガモ、イソシギが羽をやすめ、餌探しに余念のない姿を観察できました。(今日の観察メモ)コガモは、雨覆に褐色味があり淡色の羽縁が目立つ幼羽と思われる個体、胸から腹が橙色で嘴基部が黄色味を帯びる雄エクリプス、嘴基部に黄色味があり脇最上列の各羽が丸みを帯びている雄エクリプスとじつにいろいろな羽衣を観察しました。イソシギは、雨覆の羽縁が黄褐色の個体と雨覆の羽縁が黄褐色で内側に黒帯のある個体の2羽の姿がありました。いずれも幼鳥と思われました。東口調整池の近くの水路には、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、カルガモが羽をやすめていました。その光景は、吉川市に水田が広がっていた頃のような懐かしい風景でした。(写真)2025年9月11日撮影
2025.09.11
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鳥友の町でカラスの古巣で誕生しヒナ5羽は23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。8日には幼鳥1羽の姿を観察できましたが、鳥友から地面にツミのものと思われる羽根が散乱していると連絡をもらいました。今朝、現地にむかってみると、幼鳥が夜間に塒として使っている木の直下に羽根が広範囲に散乱していました。4枚目から8枚目の写真が羽根の画像です。4枚目は内弁がふくらんでいて全体に丸みがあるので次列風切、5枚目、6枚目は肩羽ではないかと思われるもの、7枚目は風切、8枚目は脇腹と思われました。タカ類は、鳥類を襲撃し食べる前に、すべての羽根を嘴で抜いてから食べます。このため、羽根を抜いた場所には、たくさん羽根がまとまって抜けて落ちています。観察地周辺では、オオタカ、サシバの姿を目撃していますので、いずれかに襲撃されたものと思われます。なお、鳥友によると、羽根が散乱していた場所から離れた枝に幼鳥の姿があったとのことですから、6日に姿のあった2羽のうち1羽と思われます。林から離れて自立する直前だっただけに惜しまれます。(写真)2025年9月10日撮影(1枚目から3枚目は9月8日撮影)
2025.09.10
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鳥友から秋の三番瀬で見かけるオオソリハシシギは、若鳥が多いがどうしてかと質問をもらいました。(オオソリハシシギは、成鳥が越冬地に向かった後に幼鳥が出発)シギ・チドリは秋では繁殖を終えた成鳥が越冬地に向かって渡り始め、その後幼鳥が旅立つ言われています。しかも、幼鳥と成鳥の渡りルートが違うとも耳にしています。これに対して、オグロシギは成鳥と幼鳥の比率も偏りが少なく、渡りのルートが違うということはないと考えられています。(オオソリハシシギとオグロシギ幼鳥について)オオソリハシシギは、嘴が長く、上に反っていることから識別は容易と思われる方がいらっしゃいます。しかし、嘴の反りに個体差があり、オグロシギ似で嘴が真っすぐに見える個体を見かけることがあります。オグロシギとの識別に注意が必要です。(1)オオソリハシシギオオソリハシシギ幼鳥は、全体に淡い灰褐色を帯びて胸・腹部に褐色の縦斑があります。また、肩羽や三列風切の軸斑の先は尖り、上面各羽の羽縁はオグロシギ幼鳥より白味が強い印象があります。(成鳥では翼羽縁は先端が尖った笹の葉状ですが、幼鳥ではオグロシギのように先端が丸くなっています)(2)オグロシギオグロシギ幼鳥は頭部から背、頸から胸・腹部に橙色味を帯びます。肩羽の黒褐色の軸斑はオオソリハシシギ幼鳥に比べて黒味が強く、軸斑の先は尖らず丸味があります。また、羽縁も橙色味を帯び、雨覆・三列風切に黒褐色斑と橙色斑の模様があります。(写真)オオソリハシシギ、一枚目、二枚目:2013年9月21日三番瀬、オグロシギ、三枚目:2018年9月22日茨城県稲敷市、四枚目;2018年10月6日茨城県稲敷市
2025.09.09
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酷暑に負けじと霞ヶ浦に注ぎ込む新利根川脇から広がる蓮田を甘田干拓地近くを流れる野田奈川までの間を探索しました。蓮田エリアでは、コガモと思われる3羽、コチドリ、セイタカシギ成鳥と若鳥、アオアシシギ、ソリハシシギ、トウネン、オジロトウネン、ウズラシギ、エリマキシギの姿を堪能してきました。(出会った鳥たちの観察メモ)・ソリハシシギは干潟や砂浜で出会うことの多い種類ですが、浮島では嘴を蓮田の中に突っ込んで餌探しをしている姿を観察することができます。・オジロトウネンは、上面は灰色味が強い冬羽に換羽中の個体でした。・ウズラシギは上面に赤褐色の羽が残る個体の姿がありました。・エリマキシギは雌雄が同じ蓮田で採餌をしている姿を観察しました。全長は雄が約28cm、雌は22㎝程と言われ、雄より雌が一回り小さいと図鑑類にはありますが、もっと違いがある印象でした。(写真)2025年9月8日撮影
2025.09.08
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柏の葉キャンパス駅東口と西口の調整池を探索しました。東口の商業施設前の調整池ではバン成鳥、若鳥、幼鳥の三世代の姿がありました。若鳥が成鳥のヘルパーとして幼鳥の世話をしていところを観察できたらよかったのですが、遭遇はかないませんでした。また、カルガモが水面に広がる藻の中で嘴で濾し取って採餌している姿も観察しました。このほか、高層住宅の一角でイソヒヨドリが囀り、上空をサシバが旋回する姿も発見。その後、西口の調整池に移動し、周囲を見て回りました。アオサギ、そしてコガモの姿を見つけました。コガモは頭頂から過眼線までがヘルメットを装着したように一様に濃く、嘴の基部側面に黄色味があるのを観察しました。しかし、記録撮影しようとトライしましたが、身長以上に高さのある草がレンズ前を隠してしまい、コガモの2枚のうち1枚はかろうじて特徴がわかる程度のもの、もう一枚も斜め正面から姿を記録するのがやっとでした。(写真)2025年9月7日撮影
2025.09.07
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鳥友の町でカラスの古巣で誕生しヒナ5羽は順調に成長を続け、23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。先月26日には第一子が林を離れ、幼鳥4羽となり空中で獲物を捕獲する姿を目撃しました。今月2日には2羽の幼鳥が残るだけとなりました。5羽のうち3羽は営巣林の外で生活するステージに入ったものと思われます。昨日の台風での大雨にも負けずに過ごした2羽の幼鳥のうち、1羽は飛翔し林の外に出かけていく姿を目撃しましたので、そろそろ幼鳥すべてが林を離れる時期にさしかかっているものと思います。(営巣林の残る幼鳥について)一枚目、二枚目の個体は、三枚目から五枚目の写真の個体に比べると、一回り体が小さく、胸の縦斑の色が茶色に見え、下腹部のハート型の斑も少ないのがわかります。また、5枚目の写真は、親鳥並みの鋭い鳴き声をあげた姿です。(写真)2025年9月6日撮影(1枚目のみ9月4日撮影)
2025.09.06
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稲刈りが終了すると、手賀沼沿岸の水田地帯にノビタキが飛来する時期となります。多くの方がフラキャッチをする姿を双眼鏡で探す姿を見かけますが、実は地面を這う虫を捕食する個体も見かけます。(ノビタキの採食行動は2タイプ)先崎(2016)は、知見を整理し、次のように報告しています。その内容は、「採食方法は主に2種類あり、空中を飛ぶ昆虫を食べるときは見通しの良いところからフライキャッチを行なう。一方、地面を這う昆虫を食べるときは,目視で対象を見つけ地面を歩いてついばむ。主要な採食手法ではないが、被度の高い草地の内部に入り込んで,イモムシなどを探す個体もいる」と記されています。ホームグランド手賀沼沿岸でも見通しのようポイントに止まりフライキャッチをする個体と畑地に降りて土の中の虫を探している個体の2つのタイプを見かけます。写真一枚目と二枚目は、畑地の地面で採食していた個体です。(ノビタキの羽衣)手賀沼沿岸で見かけるノビタキは、第一回冬羽が多い印象があります。(1)第一回冬羽の幼羽の証第一回冬羽個体は、初列雨覆先にバフ色のスポットがあります。スポットが幼羽の証しです。三枚目、四枚目の写真が第一回冬羽です。(2)成鳥冬羽五枚目の写真は、成鳥冬羽と思われる個体です。頭部、体上面の黒味が強く、喉に黒味が残っています。六枚目の写真も成鳥冬羽と思われます。下面がオレンジ褐色で喉の黒味が少し残っています。(3)雌第一回冬羽七枚目の写真は、雌第一回冬羽個体と思われます。眉斑が淡褐色で全体的に褐色で背と肩羽に黒斑が点在しています。(写真)一枚目、二枚目:2023年10月2日手賀沼沿岸、三枚目:2014年9月20日さいたま市、四枚目、五枚目:2015年9月30日さいたま市、六枚目:2019年9月28日手賀沼沿岸、七枚目:2018年10月7日手賀沼沿岸(引用)先崎理之.2016.ノビタキ Bird Research News Vol.13 No.10.p1-2.
2025.09.05
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飛行が軽快で速い小型の水面採餌ガモのコガモがそろそろ飛来する時期です。飛来したばかりの雄個体は、雌のような目立たない羽色のエクリプスと呼ばれます。完全なエクリプスが見られるカモ科の種類は、叶内(2020)が記しているようにオシドリ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、コガモなどです。(雄エクリプスの覚えておきたいポイント)・頭頂から過眼線までがヘルメットを装着したように一様に濃く見えます。・嘴の基部側面に黄色味があります。・最外三列風切の黒条の出方が羽先に向かって伸びています。(アメリカコガモは黒条の上辺が羽先3分の一程度の位置にむかって伸びています)(1)エクリプス個体について一枚目の写真は、は2016年9月14日に手賀沼で観察したエクリプス個体です。エクリプス羽が第一回生殖羽に換羽する個体では、脇最上列の羽が換羽せずに残っている個体では各羽が丸みを帯びています。二枚目の写真は、2020年10月11日に手賀沼沿岸で観察した個体です。嘴には黄色味がなくほぼ黒くなっています。最外三列風切の黒条の出方が羽先に向かって伸びているのが一枚目と同様にご理解いただけると思います。(2)雌非繁殖羽個体について三枚目の写真は、2020年1月4日に手賀沼で観察した雌個体です。飛来した秋には嘴基部側面に黄色味があるのに、非繁殖羽では黒くなります。脇羽は丸みを帯びています。(幼鳥では脇羽がV字状に見えるのとは違いがあります)(3)雄エクリプスから生殖羽へ換羽中の個体について四枚目の写真は、2020年12月12日に手賀沼で観察した個体です。肩羽には幼羽に見られるような白い斑がありません。(軽快な飛行を可能にしている秘密)斎藤(2024)が「カモのなかまとしては翼面荷重(*)が比較的軽く狭い空間でも離着陸できる」と述べている点がほかのカモより軽快に感じる秘密のように思えます。(引用)斎藤安行.2024.華麗なる野鳥飛翔図鑑.p32.文一総合出版.(*)カモの体重をその翼の面積で割った値を翼面荷重と呼びます。体重の軽いカモでは翼の面積あたりにかかる重量が小さいので軽快に飛翔できます。
2025.09.04
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秋の渡りの時期、カッコウ科の鳥類が公園、霊園などに立ち寄る姿を見かけます。中でもツツドリは、一番出会う機会の多い種類です。鳥友からどんなところに注目して観察したらよいかと質問をもらいました。ポイントは、頭部、嘴、虹彩、上面の色、腹の横斑、胸、下尾筒、尾の特徴がその種類に該当するかを確認する点にあります。(類似種との違い)ツツドリと近似種のカッコウ、ホトトギスとの違いを整理してみました。(1)頭部:濃い青灰で黄色のアイリングを確認します。カッコウでは淡青灰色で黄色のアイリングがあります。ホトトギスでは青灰色。黄色のアイリングがあります。(2)嘴ツツドリでは黒褐色で下嘴基部に黄色味あります。カッコウでは黒褐色で基部に黄色味あります。ホトトギスでは黒褐色で下嘴基部に黄色味あります。(3)虹彩ツツドリは黄色から黄褐色です。カッコウは黄色から橙黄色、ホトトギスは褐色で暗色に見えます。虹彩に橙色があるか、暗色ではないかを確認しておきたいところです。(4)上面ツツドリの背はカッコウより濃い青灰色で、翼は黒褐色です。カッコウの背は淡青灰色で雨覆は暗青灰色、翼は灰黒色です。ホトトギスは、背は青灰色で翼は黒褐色です。上面の色が濃い青灰色かどうかをしっかり観察しておきたいところです。(5)腹ツツドリの腹は白地に太めで間隔の広い黒色横斑が9本から11本カッコウの腹は白地に細い黒色横斑が11から13本ホトトギスの腹は白地に太めで間隔ま広い黒色横斑が7から9本(6)胸ツツドリは濃い青灰色です。カッコウは淡青灰色、ホトトギスは青灰色です。(7)下尾筒ツツドリは淡いバフ色地にはっきりと黒色横斑があります。カッコウは白地に細かな黒色横斑、ホトトギスは淡いバフ色で横斑は見えません。下尾筒がバフ色であれば、ツツドリかホトトギスで、横斑の有無を確認する必要があります。(8)尾ツツドリは黒褐色で羽軸に沿って白斑があります。カッコウは灰黒色で羽軸に沿って白斑があり、ホトトギスは黒褐色で羽軸に沿い白斑があります。尾が黒褐色で白斑があれば、ツツドリかホトトギスのいずれかです。(参考)渡辺修.考える識別・感じる識別 カッコウ類.BIRDER.第19巻.第6号.p60-65.文一総合出版.(ツツドリの成鳥雌雄、幼羽、赤色型)過去撮影したツツドリの写真をアップし外観の特徴を記してみました。1枚目の個体は、頭部と体上面が濃い灰色で虹彩がオレンジ色で成鳥普通型です。2枚目の個体は、胸に褐色味があるので雌個体と思われます。3枚目の個体は、上面に黒と褐色味があり、若鳥と思われます。4枚目の個体は、頭部、背、翼が灰黒色で先端に白色の斑があり、幼羽から第一回冬羽に換羽中の個体と思われます。5枚目の個体は、頭部、体上面が赤褐色で黒い横縞が目立つ雌赤色型です。(写真)1枚目:2015年9月2日千葉県野田市、2枚目:2017年9月11日同左、3枚目:2022年9月28日千葉県柏市、4枚目:2018年10月18日都内水元公園、5枚目:2023年9月7日千葉県松戸市で撮影
2025.09.03
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鳥友の町でカラスの古巣を使って産卵し、雛が誕生し順調に成長を続け、23日にはすべての幼鳥が巣立ちました。しかし、巣立ったとはいえ、林内でセミの捕獲はできるようになったものの、主食の獲物は1日数回、成鳥が捕獲したものを受け取って食べています。それ以外は、林の中に分散し羽をやすめ、セミを捕獲する姿を目撃するのみです。さて、先月24日に1羽の頭部の羽毛が脱落している個体がいるのに気がつきました。誕生時には羽毛の異常はなかったので、外的要因てダメージを受けた可能性が高いのではと思い、その後の様子を注視してきました。1枚目、2枚目の写真が今朝の状態、3枚目が先月24日、4枚目が先月29日の姿です。3枚目と4枚目では頭頂から後頭にかけて白くなり、頭の形状が欠損しているように見えていました。今朝の状態では、羽毛が生えてきているように見え、他には何も異常がないようなのでほっとしています。林の一角で待機していると、気配を感じて振り向くと、ピーピーと声を上げて地面を凝視している幼鳥1羽の姿がありました。細い眉斑、黄色の蝋膜、暗褐色の上面、鋭い爪は迫力満点でした。これ以外は、枝に止まって羽を休めていた2羽、セミを捕食していた1羽の姿を観察。(写真)2025年9月2日撮影(3枚目、4枚目は8月24日、同月29日撮影)
2025.09.02
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手賀沼沿岸で稲刈りがスタートしました。大型コンバインが複数稼働し、あっという間に稲刈りが終了していきます。刈り取った田んぼでは、ダイサギ、チュウサギ、コサギが降り立ち昆虫、カエルを捕食する光景を目撃しました。ダイサギは、嘴の長さ以上のサイズのカエルを捕獲し、一気に丸呑みしたかったようですが、悪戦苦闘していました。このほか、複数のツバメ、複数のスズメ若鳥が電線に止まり、昆虫類が飛び出すのを待っている姿、ホオジロが電柱の上で囀っている姿も観察できました。稲刈りのスタートした田んぼのそばの手賀沼の水面には、カイツブリ幼鳥、カワウ成鳥が日光浴をしている姿、遠くの杭にカワセミが体を縦長にして止まっている姿を観察。さすがに、ノビタキの姿はありませんでしたが、稲刈りが終了し田んぼにボッチが置かれるとその上に止まり、昆虫類を捕食する姿と出会うのもそろそろです。(写真)2025年9月1日撮影
2025.09.01
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