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おはようございます、紙太材木店の田原です。9月も最終日。明日から10月、今年も残り3か月。今週は新住協の総会が香川県の琴平で開催されます。推進会員の各メーカーの展示ブースもあり。サッシや断熱材、換気装置をはじめ高性能な家づくりに欠かせない資材メーカーのブースもあったりで今から楽しみです。今回は木製サッシメーカーの参加も多いですし、YKKもAPW631(木製サッシ)で参加します。サンゴバンもECLAZ(イークラッツ)で参加予定。総会では毎回新住協の会員の建てた家のバス見学ツアーがあるのですが、今回のツアーでは佐藤の窓の組立工場の見学も入っています。もともと佐藤の窓は工務店でもあるパッシオパッシブの佐藤さんが新規の事業で始められたもの。今回はパッシオパッシブのモデルハウスにも行く予定です。鎌田先生の基調講演もあるのですが、実は一番の目的は全国の工務店の皆さんとの交流の場である懇親会です。昨年の青森に続き今年も温泉旅館スタイル琴平温泉が会場なんですが、以前は丸いテーブルを8~10人が囲むスタイルでした。温泉スタイルは100畳敷きの畳の宴会場お膳を前に浴衣スタイルという昭和な宴会ですが、椅子にテーブルより勝手に移動して座り込めるのでこの方が込み入った話ができるんですね。次年度の総会の開催場所は毎年この総会の締めで発表されます。総会の前の理事会で審議して決めるのですが、今回の総会をどこで開くかコロナ明けと言うこともあって決まっていませんでした。なので今回香川で新住協の総会を開くことも、青森の温泉宿の昭和な宴会場の片隅で決まりました。展示品やモデルハウスなど最新のものや設計や施工などを見ることは大切ですが、その裏にあるものあるいは意図と言ったものは結局その人とコミニケーションをすることでより多く得られます。世間では高断熱高気密あるいは高性能住宅と言われていますが、会員の中ではそれは普通の事なので一般に言われるようなUa値やC値がどうのこうのと言う話しはありません。話しの中心になるのはその先にあるデザインや耐久性コストや施工性あるいは性能も質も落とさない大型パネルでの生産性の向上気候変動対策や猛暑が続く中での空調の在り方など話題には事欠きません。ある意味、次の時代の家づくり討論会でしょうか。2025年には建築基準法が改正されますが、省エネ基準などは欧米から20年遅れていると思っていいでしょう。改正されてもまだその水準であることを知っておく必要がありますし、2030年までにもう一度省エネ基準の改正があることも覚えておく必要があります。次の時代の家づくりというと自分自身は関係ないように思われるかもしれませんが、次の時代と言うのは20年から30年先ですから今年家を建てる方たちの家ももちろん対象になります。次の時代の家はお子さんたちの世代が喜んで住み継いでくれるような家である必要があります。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月30日
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こんばんは紙太材木店の田原です。東京のYKKapのフェアから続いての所用で、ただいま帰りました。今年のエコハウス大賞のグランプリは新住協の重鎮楽園住宅(金子建築工業)+鎌倉寿建築設計室の岩村パッシブハウス実はYKKのフェアには金子建築工業の林さんや堀さんも一緒に新住協の中部東海のメンバーで行きましたから、道中、お二人からいろいろ話を聞くことが出来ました。大型パネルを使って建てたこともあって、実は新住協の研修で受賞した建物の建前当日に見学会も開催してます。来週、新住協の総会が香川で開催されますから審査員に入っているダイシンビルドの清水さんに色々とお話を聞けそうで楽しみです。今回のYKKのフェア今年出したYKKの木製サッシの実物がどんなものか凡その金額も含め確認できました。今までの日本の木製サッシはそれほど大きくない小規模な企業がある意味手作りで作ってましたが、今回、巨大メーカーであるYKKが算入することでどう変わっていくのか気になるところです。紙太材木店で木製サッシを使う場合、以前はアイランドプロファイルのものでしたが最近は佐藤の窓スマートウインを使っています。これはもっぱらガラスの性能によるもので日射取得と断熱の数値がいいんですね。この両方の数値がいいというのがミソです。日本の従来のガラスは一般に日射取得がいいと断熱性能が落ちたり、断熱性能がいいと日射取得が悪くなる傾向にありました。南面では日射の取得が良ければそれだけ暖房負荷は低減されますが、断熱性能が下がるので夜間にはガラス面にコールドドラフトが発生します。殊に南面は大判のガラス、つまり開口の大きなサッシを使用しますからガラスも大型で面積の大きいものになります。冬季にこのガラス面からの冷気をいかに感じさせないか厚手のドレープのカーテンや障子、あるいはハニカムシェード等で冷気が極力室内側に来ないように、その冷気を感じさせないような工夫が必要でした。冷気を遮断すればその空間が冷えるわけで、今度は逆にガラス面やサッシの枠に結露が発生する可能性が高くなります。もちろんそれは樹脂サッシを使っても言える事なので、設計者は頭を悩ませることになります。この二律背反をどう成立させるか?日射取得が出来て断熱性の良いガラスを使えば大丈夫と言うことになります。今回のフェアでは同業の工務店や設計者も来ているので、展示品を見ながらすれ違ったり挨拶したりするわけですがその時の何気ない立ち話や一緒にコーヒーを飲んで話しをしている時などに、今日一番の有益な情報がつまり、ここに来なければ絶対知ることが出来なかった家づくりのヒントなどがあります。セミナーの後の懇親会の方が有益なんてケースもあるわけです。今回は棲栖舎 桂の桂山さん(PHJ東海支部 支部長、新住協会員)から、今年一番のお話が聞けました。実は桂山さんは西方設計の西方さんから教えていただいたとか。これから建てる家で計画していると話してました。住まい手に取っても我々工務店や設計事務所にとっても職人さんにとっても三方よしです。紙太材木店でも早速取り入れますが、どんな話かは今しばらくお待ちください。ガラスとデザインと価格に関することです。住まい手の方はお楽しみに。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月27日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。青森は最近朝から肌寒い天気で日中でも16度程度とか…むつ市では朝晩に暖房を入れている家が、普通にあるとのこと。東海地方も先週までの蒸し暑さもどこへ行ったのか秋の気配を感じるこの頃です。今日から三日間東京のビッグサイトでYKKapのフェアがあり、これから出かけるところです。三日間なのでセミナーやイベントは目白押し断熱や耐震、構造など実務者であれば誰でも知っている方が登壇されたり、講演されたりします。YKKは2012年からAPWフォーラムを各地で開催して断熱の重要性をアピールしてきました。APWの発売に平行して、一般の工務店に窓の重要性を喚起する狙いです。紙太材木店が初めてAPW430使ったのが2014年の10月の粟野の家今から10年前、当時はAPWの生産工場が北海道にしか無くて石狩工場からの出荷でした。当時のYKKのAPWの販売戦略は北から順次、南下していくというのも手始めに北海道それから東北そして関東中部地方での販売は北海道に遅れる事2年、YKKにはいつからこちらで販売するか何度も問い合わせた記憶があります。粟野の家は紙太材木店が初めて付加断熱をした家。屋根はHGW16K 30センチ壁はHGW16K 22センチサッシはAPW430と吹抜けに330を使いました。Ua値は0.33C値は0.3現在の基準で言うと6地域ですから断熱性能等級は6基準の0.46よりはかなりいいのですが、等級6であることに変わりはありません。2015年に新住協の総会が名古屋で開催された時の分科会の見学先になっています。当時の一般の建築仲間の反応はそんなに高い性能はいらない!なんでそんなのが要るのか?トリプルガラス?考えられん、何を考えてる?日本で初めてのパッシブハウス鎌倉パッシブハウスが建てられたのは2009年ですから、それから既に5年経過していても当時の反応はそんなものでした。北海道では既に300ミリ断熱なども言われていた時代ですが、北海道以南の内地での認識は今とは隔世の感があります。今の時代断熱性能等級6程度で断熱やり過ぎと言う方は恐らくいないでしょう。ここで皆さんにお伝えしたいのは断熱性能を考えるとどうしても断熱性能等級や断熱材の厚さそれにUa値などに目が行きがちになります。国の基準が今のところそうなっているのでそっちを見てしまうのも仕方がない面もありますが、住まい手としてあるいは実務者として意識しなければならないのは、冷暖房負荷です。暖房費にいくらかかる家か冷房費にいくらかかる家か断熱等級やUa値なんて、実際に住む人には単なる数字でしかありません。必ずしも等級が良ければ冷暖房費が少なくなるわけではありません。しかし、暖房費や冷房費はあなたの懐にダイレクトに影響しますしそれは同時に環境にも影響を与えます。これから家を建てる方は、上辺の数字がどんな意味を持ってるのかよくよく考える必要があります。冷暖房負荷を計算すると実は上記の数値や等級がほとんど意味がない場合もあったりします。何度も言いますが、Ua値などは参考程度にとどめ冷暖房負荷を気にしてください。新住協でもPHJでも問われるのはそちらです。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月25日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。快晴です。気温も20度を切ると湿度が高くても、気持ちのいい朝になります。子供の頃はお盆を過ぎるとこんな朝になってましたから、夏がひと月伸びた感じです。先日、鵜沼山崎町の家に5年点検に行ってきました。外観はモルタルを塗った塗り壁そこに吹付がしてあります。日射の関係で白く見えますが、淡いベージュの外壁です。住まいの外観つまり、外壁をどのような素材で仕上げるかで、住まいのイメージはかなり違ったものになります。紙太材木店では最近は杉板とガルバリウムがメイン。二つを組み合わせる場合もありますが、写真のような全面モルタル+吹付は、この家が最後です。この家の前後に建てた家では、1階と2階を分けて1階がモルタル+吹付2階が杉板のケースもあります。モルタルを塗ってその上に漆喰を塗ることもありますが、総じて金額の差から塗り壁から杉板やガルバに移行しているように感じます。建築家の伊礼さんのソトン壁の外観はとても惹かれるものがありますから希望される方もありますが、全面ソトン壁となるとそれなりの金額がかかります。塗り壁が敬遠されるもう一つの理由は、施工側である工務店の事情もあります。それは外壁の通気層の確保です。外壁は耐力壁に面材を使うことが主流です。通気層はこの面材に垂木や胴縁を縦に取付けて、空気の通り道を作って確保されます。そして、その外側に塗り壁の下地になる貫を取りつけます。そして、防水紙を張りますが、それだけでは柔らかい水を含んだ塗り壁を塗った時に落ちてしまいますから金網を防水紙の上に張ります。この金網をラスと言います。ラスはラス屋さんと言って専門の職人さんがいます。面材の上に胴縁や垂木を取り付けてガルバや杉板を張ることに比べると、塗り壁の工程が何段か複雑になることが分かります。もちろん、工期もその分長くなります。上記のような理由もありますが、もう一つの理由は左官職人さんの減少です。モルタルのようなゲル状のものを平滑に塗るには何年もの経験年数が必要です。コテムラと言いますが、このムラが出ないように塗るのが素人では至難の技なんですね。その職人さんが高齢化して廃業依頼する左官屋さんがいくら探してもいない一昔前まで住宅の外壁はモルタルが主流でしたが、今ではサイディングが主流。和室も絶滅状態ですから和室の壁を塗るということもありません。住宅の中で左官屋さんの仕事自体が無くなっているんですね。住宅業界も住まい手も手間をかけず、いかに安く、いかに早くを追い求めた結果とも言えます。耐久性や性能と言った質は二の次になりがちで、その究極の姿が800万戸の家余りとも言えます。紙太材木店の社屋になる建物は大正2年(1913年)に建てられてますから110年ほど経っています。外壁は漆喰、戦争中に白い漆喰を炭で黒くしたくらいでなにもしていませんが、なんの問題もありません。さて、110年ノーメンテナンスはオーバースペックでしょうか?だから漆喰にしようと言ってるわけではありません。この100年で特に戦後の日本の建築は得るものもありましたが、それ以上に何かを失ってきたように感じます。効率や生産性が行き過ぎれば耐久性や性能だけでなく建築文化も衰退していきます。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月23日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。今日の名古屋は最高気温は37度と報じてました。岐阜も36度東海地方の2週間天気の最高気温を見ると、9月中は30度を越えてます。ビールが美味しくいただけるのは嬉しいけれど、来年以降の夏がどうなるか温暖化の行きつく先が心配です。写真は先日名古屋で断熱、気密の見学会を開催した工事中の住まい紙太材木店では家の中で使用する木材は建具を除いて、無垢材に決めています。もちろん使用する木の樹種は様々、桧であったり杉であったりあるいは栂(つが)やオーク(ナラ)カバもあります。一般の方はあまりご存知ありませんが日本家屋の場合無垢の木材を使用する時、鉋で削ったものをそのまま取り付けることはありません。ひょっとして聞いたことがあるかもしれませんが桧の柱などは米ぬかで磨かれていました。調べてみると分かりますが米ぬかには20%くらい油が含まれています。綿の袋に米ぬかを入れて巾着のようにして柱や敷居、鴨居を磨きます。一昔前、土壁が使われていた時代の家は柱が室内側に出てきますし和室では敷居や鴨居長押と言った無垢の木材が使われていました。大工さんや工務店が磨く場合もありますが、住まい手の方が自ら磨くケースも多くありました。米ぬかであればどの家庭にもありますからお金がかかるわけではありません。米ぬかで磨くというひと手間をかけることで、無垢材に艶が出て磨いた人の気持ちを豊かにしてくれます。紙太材木店では米ぬかではなく荏油を使いますが、住まい手の方には床に使う無垢材に荏油を塗ってもらいます。住み始めたすぐには何の艶もない床や木部が、1年.2年と月日を経ることで艶が出てきます。下の写真は木製の階段手摺の1年後とお引き渡し直後のもの住まい手が手をかけてあげることで、無垢の木はそれに応えてくれます。ラテン語のパティーナ(時を経た風合い)2000年も前からある言葉です。人は年齢を重ねるに従い感性は豊かになっていく傾向にあります。20代、30代の時には何の感慨も感じなかった事に、目が行くようになります。経年変化もその一つでしょう。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月20日
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こんばんは紙太材木店の田原です。本日は所用で早朝に出かけましたのでこの時間のブログ更新となりましたm(__)m最近の住宅でひところに比べ余り見かけなくなったのが出窓構造体で作る出窓やサッシとして一体になった出窓等各種ありますが、総じて少なくなっています。もちろん無くなっている訳ではありませんから目にすることもあります。実は住宅のデザインも流行り廃りがあってその時々の時代の流行が反映されています。HMの住宅の外観を5年10年と言う単位で見直すとなんとなく、イメージできるんじゃないでしょうか。服や靴など自身が身に着ける物も時代を反映しますし、30代と40代あるいは50代と言った年齢によっても異なります。一般の方の購買活動は比較的短期な需要でなされますし、それが主な購買経験となります。長期的な需要にもとづく購買経験はほぼ皆無です。自動車の購入経験がギリギリ長期購買経験と言えるかもしれませんが・・・何が言いたいかと言うと住宅は長期に渡って使用するものですから短期の購買経験と同じような判断基準で外観などのデザインを決めるべきではないと言うことです。つまり、30代で素敵だと思う住まいの外観などのデザインは、10年後の40代になった時あるいは20年後の50代になった時なぜこうしたのかしら?服や靴であれば年齢にあわせて変えていくことができますが、住まいはできません。ベストセラーになった本も10年という時を経ると記憶に残っているのはごく僅かですが、古典と言われる本はいつの時代でも読まれます。住まいも時代の流行を追ったデザインでは、5年10年と経つうちに自分自身がそのデザインに飽きてしまいます。住まいの外観は奇をてらうのではなく、ある意味シンプルで虚飾を排したデザインがいつの時代も幾つになってもこうしてよかったと言えるものだと思います。用の美は道具のことを言っていますが、住まいにも当てはまるところがあります。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月18日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。昨夜の雨で高湿度ですが快晴な美濃地方。気温が25度でも湿度が95%なので少し動けば滝のように汗が出てきます。連休中は新規の来社のお客様や工事中の現場での打合せなどが入りましたが、今日は何とか時間を確保して土場と竹藪の草刈りをする予定。体力が持つかが問題です。昨日は工事中の現場打合せ。職人さんと打合せするのではなく住まい手の方との打合せです。大手のHMなどでは契約時の図面でそのまま完成までいきますから工事の途中の現場打合せなんてありませんが、工務店や設計事務所案件ではよくあることです。住まい手の方にとって図面と言うのはそれまで見たこともない絵と同じ。平面図はともかく、展開図を見て空間を想像しろと言われても多くの方はできません。そこに明るさや使い勝手まで想像しろと言われても現実的には無理なので、設計者の言葉を信じるしかありません。現場での打合せはそこの部分の擦り合わせができるんですね。何しろ決めなければならないことはウン百もあり、更に設計期間や工事期間は何か月もあるわけで、決めたことも忘れてしまっていることも間々あります。加えてスマホやパソコンを見れば、新居で思わず欲しくなってしまうようなモノが溢れています。住まい手の方が頭の中に描いていた最初の計画通りなんて、そのままと言うことはありません。なので、工事中の打合せは必須。それと、実は設計者も同じです(^^♪やっぱりこっちの方がいいかなぁああした方がいいなぁこうした方が・・・色々考えているとそんなことが頭に浮かぶんですね。自分がその家に住むならこうするだろうあるいはこうした方がいいと思うそんなことをお話しします。設計中に図面に反映しろよと言われればその通りなんですが、住まい手は百人百様家族の中でも考えは違いますから思い至らないことも多々あります。時間を経てそれでも尚残ったことをお伝えしますが、最終的に決められるのは住まい手の考えで住まい手自身が考える暮らし方がどのようなものかで決まります。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月16日
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定期メンテナンス(2年)で訪問 外塀は最近造らせていただきましたおはようございます、紙太材木店の田原です。昨日は全館空調講座で一緒だったN.style建築工房の仲田さんのマンションリノベの空調の実測でした。鳳建設の森さんやJIN建築工房の小森さんなど、何人かで計測しました。参加者は西紋建匠の西さん二ケンハウジングの田中さんコウリュウの酒井さん西さんは大阪から・・・エアコンの空気が各部屋に必要な分だけ計画通りに流れているか温度や湿度はどうなってるかなど面白いのは、空気の流れを目で見ることができるんですね。森さんが動画を撮ってましたから興味のある方は、乞うご期待です。今年の夏は35度を越える日が何日もありました。昨日も名古屋は35度を越えていました。家全体の冷房負荷は簡単に計算できますが、住まいは個別の部屋に分かれています。お風呂の前の脱衣室やトイレ南に面した寝室と北側にある子供部屋では冷房負荷は大きく異なります。部屋の大きさや日射の入り具合その部屋で使用している家電製品からも影響を受けます。太陽光パネルのパワコンが脱衣室のように狭い空間に取り付けられていると、パネルが発電している昼間は相当程度の熱を発します。変換効率にもよりますが、5Kw屋根に載せていれば250wなんてこともつまり、2畳ほどの脱衣室をこの暑い夏に250wの電気ストーブで暖めていることになります。もちろん5Kwではなく、8Kw、10Kwなら更に発熱しますから暑くなります。ただ、逆に考えると冬にはそれだけ脱衣室が暖かくなることになります。住まいの性能が高くなるほど家全体の冷房負荷あるいは暖房負荷と言った大雑把な計算ではなく、個別の各部屋の計算が求められます。各部屋に必要な冷暖房エネルギーをダクトを使って送るのであれば、将来的なダクトの交換や定期的な清掃は必須です。それをどうやって?誰が?設計者は住まい手に代わって考える必要があります。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月13日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。なかなか涼しくならず意識せずともこの夏の猛暑の疲労が溜まっているようで、少し体の重い朝です。さて、写真は前回お伝えした断熱、気密の見学会の家の2階の屋根を見た所です。屋根と言っても外から見るのではなく、部屋の中から見てますからこんな風に見えます。写真で見えている合板の下の面に断熱材が取りつきますが、厚さは30センチほどになります。なので屋根を支えている太い木(登り梁)は断熱材で隠れてしまいます。(屋根断熱と言います)この断熱材で隠れてしまう前の合板の表面温度はどれくらいでしょう?この合板の上にはガルバリウム鋼板の屋根があります。直射日光で熱々になってるガルバリウムの表面温度は70℃以上・・・そのすぐ下に上の写真の合板があったら相当程度熱くなってるはずですが、測ってみると33℃これは合板の上の通気層があるのでこの程度の温度になっています。もし通気層が無ければ、もっと高い温度になります。前回の写真で2階の室温は30.8℃でしたから約2.2℃分、ガルバリウム鋼板の輻射熱の影響を受けていることになります。既に屋根の断熱材が取りつけてある1階の天井は室温と同じ30℃でした。(写真を撮り忘れ・・・)合板からの輻射熱は赤外線ですから冬のストーブと同じ働きをします。いくらエアコンで空気を冷やしても、赤外線の熱が体に届けば暖かくなってしまいます。昭和な住宅の2階が、エアコンをかけていても暑くていられない理由はここにあります。もちろん現在の住宅でも屋根や天井の断熱材が不足してれば同じです。屋根からどれだけの熱を浴びるかと言うと簡単な計算式で分かります。屋根や天井の表面からの熱供給は屋根面積x屋根のU値x温度差通気層がなければex50m2x3w/m2Kx40K=6000w通気層があれば50m2x3w/m2x6K=900w屋根のU値は断熱材の性能や厚さで決まりますし、温度差は通気層のあるなしなど屋根面の構成でも変わります。最近はパネルを屋根面に設置しますからパネルと屋根面の間に空気層があることになります。パネルがある分、天井や屋根からの輻射熱は低減されることになりますが、基本は上記の計算式に基づいた断熱仕様の決定です。屋根や天井の断熱材は皆さんが思っているより厚い方が効果があります。屋根の通気層は自立循環型住宅設計ガイドラインでは3センチですが、水蒸気の排出だけでなく通気層内の温度を下げようとすれば3センチよりもあった方が効果があると考えます。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月11日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。昨日は名古屋で工事中の住まいの断熱、気密の見学会でした。お越しいただいた皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げる次第です。台風10号に振り回され壁と1階の屋根の断熱と気密シートは出来ていましたが、2階の屋根の断熱材はまだ取り付けられておらず気密シートもまだと言う状態でした。写真はお昼過ぎの気温と湿度1は外気で気温は37.9度 湿度は35%計算すると絶対湿度は14.5g/Kg2と4は室内で1階と2階の気温と湿度1階が30.4度と44%2階が30.8度と43%扇風機を回せばなんとか凌げる温湿度です。微妙に温度と湿度が異なりますが計算すると絶対湿度は同じ11.95g/Kg実は2階の窓にウインドエアコンが取り付けてあります。1.4Kwの冷房能力ですから2.2Kwを6畳用とすると63%ですから、3.8畳用クラスと言ったらいいでしょうか。外気が37.9度、35%の時のこのエアコンの限界は室内を30.4度、44%まですることと言うことが分かります。もちろん、家の大きさや壁や屋根、床の断熱材の性能やどんなサッシかとか日射や気密にも左右されます。つまり、上記の性能に加え何人の人が生活するか発熱する設備機器例えばTVや冷蔵庫などの家電製品乾燥機の有無や室内干しの水蒸気など冷房負荷を計算すると昨日のように気温が37度湿度が35%の時、家の中を例えば27度、55%にするには冷房能力がどれだけのエアコンが必要か必要な除湿量はどれだけかなどが計算できます。能力の大きなエアコンを設置すれば問題なしという訳ではありません。寒くなりすぎるあるいは温度は低くできるけれど除湿が足りず、サラッとしていなくてジメジメした感じがするこれなどは典型的なUa値頼みのエアコン選定で起こる現象です。冬は気温だけですから暖房はなんとでもなりますが、日本の夏は温度と水蒸気の二つを相手にする必要があります。この水蒸気が曲者で、持ってるエネルギーを何とかしなければ夏の快適は得られません。2時間に1回家中の空気を入れ替える換気をしながらストレスのない環境にするカタログにある全熱交換の交換率の数値を信じてエアコン選定をするとババを引くことになりかねません。東海地方では今週もまだ猛暑日が続くと報じてました。せめて家の中では、ストレスのない環境で過ごしたいものです。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月09日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。快晴で23度、93%の朝です。湿度が高くても気温が23度だと快適ですね。もう1度下がって22度になると不快指数も「快い」に変わります。寝る時はそろそろエアコンから窓を開けての通風に切り替える時期で、ナイトパージと言います。最近、隈研吾さん設計の広重美術館 が話題です。築24年、屋根の木材が傷んで改修費用が3億円必要とか。屋根を覆うように杉材が取り付けてあり風雨にさらされた木材が腐朽して見るも無残になっています。隈さん曰く当時の防腐剤の質が低かったから・・・木材は雨に当たれば防腐処理をしてあっても、長い短いはあってもいつの日にかは朽ちていきます。逆に言えば雨に当たらなければ100年でも200年でも大丈夫一般の方の住まいで建物の外部で木材が使われ、目で見えるところは板張りの外壁、デッキ、玄関ポーチの柱や梁破風や鼻隠しもあります。デッキを除いて、軒や庇があって真上からの水滴は木部にはかかりませんから長持ちします。もちろん雨は真上だけからではなく、風が吹けば横からも吹き付けますから水に濡れます。長い年月(50年以上)の間には交換や補修も出てきますが新築で建てられた方はそれほど心配する必要はありません。ただ、最近はやりの軒ゼロの家は壁も含め雨にあたる頻度が格段に増しますから、軒ゼロで建物の外部に木部が出るような設計はお勧めしません。それを隈さんがされたので批判的な意見が出ているのですが、24年で3億円なので毎年1250万円を積み立てていれば何とかなったのかもしれませんが、いきなり3億となるとやはり大変です。住まいも同じでリフォームも含めメンテナンスには30年間で400~800万くらいかかると言われています。30年以上の耐久性のある設備機器はありませんからエアコンx3台やIH食洗機に換気装置ウォシュレットや冷蔵庫なんてのも含めると設備機器だけでかなりの金額になります。外れの機器ならその間に2回交換なんてことも…対策は積み立てですが、機能が複雑で高価な設備機器が本当に必要か?15年後の交換時期にもう一度それと同じものが欲しいかどうか立ち止まって考えても損はありません。30万円のトイレと10万円のトイレ2台で差額が40万あれば、断熱材を厚くしたりサッシを樹脂やトリプルにすることも可能です。設備機器はある意味消費財ですが住まいは消費財ではありません。かけるべきお金は限度がありますからどこに使うかじっくり考える必要があります。雨がかりのデッキ修繕は傷んだところから順次張替えが原則我慢できなくなるまで放置して一挙にしようとすると費用も時間もかかります。一枚二枚程度でしたら、ご自分でもできます。でもその前にデッキもなるべく雨に当たらないような設計が大事です。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月06日
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リノベーション時には断熱気密改修おはようございます、紙太材木店の田原です。先日お知らせしたクローズアップ現代の家が暑すぎる問題業界関係者は随分見ていたようですが、一般の方にこそ見ていただきたい内容でした。視聴率も高かったようで何よりです。断熱改修の良さを工務店や設計者が伝えても、売り込みと取られてなかなか伝わらないのが現状ではないでしょうか。その意味で断熱改修を実際に経験された一般の方の意見はとても貴重です。もう一つ伝わらない理由の一つが断熱改修しても費用をかけただけの効果はないのではないかそう思ってる方も多くおられますし半信半疑というのが実情でしょう。なぜそうなるかと言うと自分の住んでいる家にも壁や天井に断熱材は入っているなのに暑いし寒いだから、断熱材なんてそんなに効果は無いしある意味気休めでしょ少しの間、暑さ寒さを我慢すれば何とかなる自身の体験や経験からそう感じてしまいますが断熱材が入っていても暑い寒いの理由は断熱材の量が足りない(厚さが薄い)サッシがペアガラスでも枠はアルミ(結露する断熱性能の低いサッシ)隙間風がどこからともなく入ってくる(気密が取れていない)年齢が50代、60代の方で、30代の頃に建てられた家の多くは上記に該当します。骨組みである構造体の柱や梁は築30年程度では問題ありませんから、断熱改修をすればまだまだ住めますし次の世代も住むことができます。暑さ寒さと言った身体的なストレスからも解放されます。新住協の技術資料やBISのテキスト自立循環型住宅への設計ガイドライン(改修版)等でわかるように断熱改修の技術は、既に確立されています。紙太材木店(CatsReform)のリフォーム工事で8月の補助金申請の件数は8軒そのうち窓リノベ等省エネに関するものを合計すると13項目総額は200万を越えます。もちろん窓だけでなく、断熱材を厚くすることにも補助金は出ます。まだまだ、我慢して省エネ我慢して節約をされている方も多くいますし涼しい家暖かい家は贅沢と考える方もおられます。ただ、その我慢や節約で健康を害してしまっては元も子もありません。暑い家、寒い家の断熱改修は贅沢でもなんでもありません。住まいが持つべき基本的な性能が欠けている家と見るべきです。国の政策や基準の低さ建築業界の怠慢そのしわ寄せが及んでいた住宅です。その欠けている性能をきちんと直すのですから誰からも後ろ指を指されることはありません。迷っている方は誰でもいいという訳ではありませんが、工務店や設計事務所にご相談ください。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらからCatsReformHPこちらから
2024年09月04日
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断熱材の吹き付けおはようございます、紙太材木店の田原です。今朝はまだ雨模様。昨夜もそれなりに降りましたが、今回の台風の直接的な影響は私の住んでいる地域ではありませんでした。ただ、日本中どこでも台風や地震の可能性はあるわけで、日頃の備えが大切と実感した次第です。予報ではまだこれから35度を越える日があるなど残暑が厳しいようですが、温暖化の事を考えると残暑というより夏が長期化している・・・多くの方がこの夏を過ごしてみて、改めて地球温暖化を実感したのではないでしょうか。個人でできることは小さなことかもしれませんが、大勢がすれば大きな流れになります。環境に負荷をかけない生活は小さなことでも実践することが大切かと。ただ、それはそれとして喫緊の問題は夜、暑くて寝られないあるいはエアコンで冷房していても2階にはとてもいられないそんな家は日本には数多くあります。実は、まだそんな家も建て続けられています。今夜、NHKのクローズアップ現代はテーマが「家が暑すぎる問題」東大の前先生やPHJの森さんが出演します。お二方が出演なので、それなりの対策や原因の解説があると思われます。今暑い家住んでる方には断熱改修や暑さ対策の改修のヒントになりますし、これから家を建てようとする方にはなぜ暑い家になるのかそうならないためにどうしたらいいか?が理解できると思います。一般的に天井や屋根の断熱材の厚さは、壁の断熱材より厚くなっています。一昔前(80、90年代)断熱材が入っていると言っても壁も天井もグラスウールで5センチ程度の時代次が(2000年代)壁5センチ、天井10センチそれから(2010年代)壁10センチ、天井15センチ一般的な住宅の断熱材の変遷はこんなイメージでしょうか。断熱性能等級4が最上位だった2022年の3月までは大手のHMの多くも天井の断熱材の厚さはせいぜい15センチ程度それが今では断熱性能等級は7まであってかつての等級4は来年の4月には義務化されるレベル(最低限してくださいね)2030年には既存不適格つまり、そんな等級4レベルはNGになります(確認申請が下りない)これからの日本は、過去に建てられた暑い家に住んでる人が大勢いるのでその人たちのQOL(生活の質)の改善が求められます。エネルギー(エアコン)を使えば可能でもそれは温暖化になりますから、エネルギーを極力抑えてとなると断熱材を厚くするしかありません。壁の断熱材を厚くしようとすれば壁をめくったりとかなりの費用が掛かりますが、天井なら天井裏に断熱材を重ねて敷き込んだり吹き込んだりして今より厚くすることができます。器用な方なら自分で断熱材を買ってきて天井裏に敷き込むことも可能です。厚さは最低15センチ出来れば20センチ余裕があればもう少し厚く同時に窓の改修も両方とも補助がありますし実は思った以上に補助が出ます。低い性能を基準にしていた国の罪滅ぼしかと・・・暑さ対策だけでなく寒さ対策になりますし、電気代も少なくなって温暖化対策にもなります。ポイントは誰に相談するかどこに依頼するかそれが問題です。冷暖房負荷が計算できれば多分大丈夫でしょう。でも計算だけでなく施工も大事ですから実績もでしょうか。紙太材木店インスタグラムこちらから紙太材木店HPこちらから
2024年09月02日
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