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「課長と銃不法所持の男逮捕に同行した杉下さん。って大木さんが撃たれた!」
「落ち着け。こういう時防弾チョッキは標準装備だ。さて、逃げられたからには管轄の奴らに協力依頼しなけりゃならんが、大丈夫かな、神奈川県警か……大丈夫かな。本庁との仲の悪さは有名だぞ」
「一方こちらは同じ神奈川の藤堂さん宅。娘さんが誘拐されたぞ。要求は五億。早速神奈川県警から早川刑事が来た」
「とりあえずは情報規制ですね。でも今八時なのに十二時までに身代金五億って……え、できるんですか?」
「怪しいな。短時間にそんな金が用意できるなんて、どんな金だ? となると、犯人はそれを知っている人物の可能性が……」
「む、さっきの犯人が緑ヶ丘で目撃されたらしいぞ……ちょっと待て、藤堂さんの家があるところだぞそれは」
「ローラー作戦が展開されて、杉下さんに潜伏場所あっさり見つかったがね。しかし誘拐犯も迷惑そうだ」
「大丈夫ですよ、捕まりましたから。赤子の手をひねるより簡単でしたね」
「……あ、いけない。杉下さんに誘拐事件気付かれた」
「杉下さんが不審者扱いとは……ま、家覗いてたら当然か。すぐに誤解解けたけど」
「そんなことより調査だ。犯人は横浜みなとみらい周辺に潜伏しているらしいが、移動までの時間からすると一回目の電話は移動中にかけたことになる。どうしてそんな急いだんだ?」
「藤堂さんがいる間に電話したかったんじゃないですか? 調べてみたところ用意された五億円は藤堂さんの会社で用意された政治家への献金、つまり裏金用のものらしいですから。となると、犯人はそれを知っていた人物です。それと、藤堂さんには愛人がいるそうですよ」
「あ、愛人?」
「そうなると、狂言誘拐の可能性もあるな。投資で失敗したらしいし、裏金を使って埋め合わせする気では……あ、五億円来た」
「派閥?」
「どうも藤堂さんと会社の専務である丸岡さんとの間には確執があるらしいな。となるとこの話は聞かれたくあるまい。家政婦さんの話ではそうだとさ」
「この家政婦さん例の失敗で首になるらしいですからね。十年以上仕えた方を可哀想に……はて、家も売って引っ越す予定だったのがどうにかなったらしいですよ。どうして?」
「え? ナンバー控えるって、五億円ものお金どうするの?」
「パラパラ漫画の要領だな。札束のナンバー部分を高速でめくったのをビデオカメラで撮っておいて、後で再生する。全部は無理だかそれなりにできるだろう。おっと電話だ」
「受け渡し場所は横浜の港。藤堂さんが1人で車へ、か。携帯にかけると言ったが、やはり近い人物が犯人か」
「とりあえず行くしかない。赤レンガ倉庫で車を降りるよう指示されて……あー乗り込んで行っちまった発信機つき車を。ん? 随分簡単に娘さん解放したな」
「はて、こういうのって普通お金が届くまで待つでしょ。あっさり捕まっちゃいましたし車盗んだ相手。それに気になってたんですけど、三回目の電話で「この辺りが騒がしい」って言いましたよね? 横浜にいるはずなのに「この辺り」ですか?」
「それは言い間違いじゃないの? だってあれはイレギュラーの電話だったんだし」
「しかし、だからこそ真実を口にしてしまったのかもしれない。それにヘリの音、ここら辺でバンバン飛んでたろ。本当は犯人横浜になんぞいなかったんじゃないか?」
「は? いや、犯人確保して娘さんも取り戻したんだろ? じゃあ神奈川県警が間違ってるとでも」
「いやそれはないだろう。てことは……間違ってるのはこの神奈川県警、いや、偽神奈川県警の方々さ」
「に、偽刑事!?」
「最初から電話はジャックされていたんですよ。110番を受け取り刑事のフリをして入り込んだ。何とも斬新な手ですね。もっとも、杉下さんに感づかれてしまいましたが。だけど人質がいるから下手に騒ぐわけにはいかない。それで騙されたフリしてたわけですね」
「あとは犯人達の隙を見計らって課長に連絡を取り、本物の神奈川県警と連携して犯人の潜伏先を発見して捕まえた、と。一網打尽だな。で、誰なんだこの早川とやらは」
「義賊、みたいなもんらしいぞ。今回の裏金のような金を誰も傷つかない方法で奪ってたんだってさ。今回が初めて見破られたんだと」
「何が義賊だ。幼い子供一人誘拐して正義ぶるな。貴様なんぞただの悪人だ、牢獄で猛省しろ」
「次は官房長が出てくるらしいよ、大変そう」
「まあ、相棒自体社会派で知られる作品だからな」
現実VS虚構(ニッポンVSゴジラ) 2016.08.31
レビュー企画 相棒Legend12 2015.09.20
レビュー企画 相棒Legend11 2015.07.28
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