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「さて、そろそろやるか、相棒最終回」
「まあ、色々ありましたからね」
「な、なんだ、全速力で誰か山道を走っているぞ!?」
「晋平とかいう男に車で送られたが……なんだこいつ、すごく動揺してるのはいいとして、周りの反応も変だな。普通じゃない?」
「それと、紙をトントン叩いてるけど、何あれ……?」
「山小屋に人が集まってますよ。……え? 死体?」
「村長の源一さんと住職の法春さんがいる。みんな暗い顔してるけど、どうしたんだ?」
「なんか、殺してくれだの殺しただの騒いでいるぞ……? さっきのきぃちゃんとやらに見られたとか言っているが、だとしたらどうしてもっと大騒ぎせん彼は?」
「わからん。とにかくこの死体を病死扱いしたいらしいが、病死でも医者に看取られたわけでないから駐在呼ばなきゃいかんぞ。変死だから。住職でも一定の手順踏まなきゃ。貞子さんとやら……本当に殺されたのか?」
「え……誰この人、警備局の警視?」
「神戸尊……噂の特命係新たな相棒か。重役前に特命係の資料読んで、何なんだ?」
「どうもただの左遷じゃないようですよ。陸の孤島呼ばわりされている特命係ですがその能力は本物。いずれにしろ無視できない存在と化した特命係が警察にとって有益か無益か、杉下右京が必要か排除すべき存在か神戸さんに見極めさせる。というわけで、半年間特命係に表向き左遷の名目で行かされます」
「……何を今さら。あれだけ排除しようとしたくせに」
「警察も一枚岩じゃない。排除しようとする動きもあれば、それを利用しようとする奴らもいるさ。……しかし、幹部連の冷たい反応を見ると、こいつ本当に左遷されたんじゃないかとも思えてくる」
「というわけで神戸さん特命係へ……あれ、杉下さんいないよ?」
「どうもどっか行ってるらしいな。しかしこいつホントに左遷されたんじゃないかと思うほど癖の強そうなやつだ。逆らいはしませんが意見は持ちますって……それ逆らってるんだよ」
「挨拶回りも冷たい反応。推薦組のエリートらしいですが、まあ表向き降格の上島流しじゃねえ。とにかく着任初日の報告書はいないので肩すかし。無茶苦茶嫌われてるのにやっかみか人間性に問題があるのかと。ああ後者ですそれ」
「こらこら。ところで捜一のところに出向いたが、死体を見て驚いているぞ? 慣れてないのか? 捜一からも冷ややかな反応。お、米沢さんから情報を得たぞ。どうもどこかの山村に向かったそうな。これから杉下さんが事件化する事件か」
「んなのに好印象示すやつはいないよな。てか、こいつ運転荒っぽいな。ん? 誰か倒れているぞ。死体か?」
「いや、単なる酔っ払いみたいだよ。ムカつくけど警官だし見逃すわけにはいかないから家まで送って……ってこの人さっきの死体の人の息子!?」
「やけ酒かよ。落ち込む気持ちもわかるけど。お、杉下さんから電話だ。なんか反応冷たいなあ。毒が濃い。さて何の事件を担当しているのか……え? なんだこれ」
「死体に……刃物を持った男? まさか、殺人現場の写真か?」
「いいえ。絵です。サヴァンと呼ばれる知的障害者にも関わらずある種のことに天才的才能を発揮する人々がいますが、この村にそのサヴァンがいるんです。山口喜一というんですが、その彼が書いたものですが、どう見ても殺人現場、しかもさっきの源一さんや奥さんの貞子さんが。ですが死因は急性心不全だとか」
「血だまりすら書いてあるがな。どう見ても病死ではない。麻縄も描いてある。なんなんだこりゃ。ところで包丁持ってるもう一人の人物は村長の源一の弟で晋平だとか。こいつが殺したように見えるが」
「一方そのころ、例の三人が話し合っていました。神戸さんの言動から杉下さんが警部だって漏れちゃった。てか聖書の販売人って名目で来たの?」
「杉下さん一番似合わない仕事だぜ……とにかく、なんか対抗策を講じられそうだ。そんなことはいいけど、やっぱ杉下さん対応冷たい気がするぜ。亀山とは付き合い長かったから呼吸が読めていたのか、もしかして神戸の裏察してるのか……「君は亀山君のかわりにはなれません」か。これは神戸個人を見て亀山のかわりを求めているわけでないということか、杉下さんにとって相棒は亀山一人ということか。取り方は分かれるな」
「とにかく事件捜査だ。差出人は喜一くんの姉である直弓さん。喜一くんは郵便出せないからな。しかし、よく特命係を知っていたな」
「いいえ、知っていたのはここの駐在である真鍋巡査です。喜一くんは見たものしか描けないので、本当にあったことだと確信した姉が捜査を懇願したのですが巡査はイタズラだと相手にしない。それでも食いついてくるから窓際の無能警官のたまり場と聞いた特命係を紹介したら本当に来てしまった。巡査は暇つぶしだと断じていますが……やれやれ、一番呼んじゃいけない人呼んじゃいましたね。とにかく三人からは帰ってもらうよう脅迫されちゃいました」
「しかし、聖書の商いとした理由……なんとなく近寄りがたそう。確かに、あんま近寄りたくはないな」
続く
現実VS虚構(ニッポンVSゴジラ) 2016.08.31
レビュー企画 相棒Legend12 2015.09.20
レビュー企画 相棒Legend11 2015.07.28
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