フリーページ
コメント新着
「山奥の田舎駅に、あれ、杉下さんだ。こんなところで何してるの? 電車だけど……あと二時間は来ないね。しばらく待つか……あれ他にも人がいる。誰だろう。一方カイトはカフェに。何時間もカフェで座ってた女性にナンパしだしたよ。どうも非番で出かける予定が悦子さんに急な仕事が入ってパァになったみたい。杉下さんも非番だけど暇だし返上しようかとも思ったそうだけど、ダメだよー休めるなら休まないと。んで二人は休暇中……なのかなぁ」
「杉下さんといる客は友部という男性。靴職人だそうで、足で相手の職業を推測するのが特技。公務員と言った杉下さんの足を見ましたが、残念ながら国立大の教授ではありません。ま、んなこと言う必要ないですけど。実は友部は長年やっていたわけではなく、元々靴職人になるのが夢で修行していましたが、最近までトラックの運転手をしていました。昔の夢をもう一叶えようとしているのですね。同時刻、一課の二人は殺人事件の応援に駆り出されました。津久井という日雇いの仕事を転々とする男が殴り殺されたんですが、おうおう伊丹さん特命がいないと知るとなんか杉下さん意識し出しましたよ。大丈夫でしょうかこの人。そういえばこの被害者ポケットに手袋入れたままだし、靴が脱げてます。犯人と揉み合いの際脱げた?」
「カフェでナンパした雪美という女性だが、待っていた男に別れのメール一本送られてポイそうだ。やはり君とは一緒になれない……簡素なものだ。しかしいい恋愛とは思えんしなあ。不倫だったんだろ? まあ夫も不倫してるみたいだし同罪だがな。だが彼女は本気のようだ。その時一課は米沢から新しい情報を入手した。どうも被害者の衣服に付着していた血痕が犯人の物の可能性が出てきたらしい。範囲を広げよう。――今回はどうも視点があっちこっちに行くから面倒だな」
「友部の家は元々靴屋だったが、友部が子供の頃に潰れて父親も亡くなっている。しかし友部は靴職人へと進んだが、ある日母親が詐欺に遭った。なんでも元従業員の男の連帯保証人になったら、そいつがあっさり雲隠れしちまったと。だから実入りのいい仕事して、何十年もかけて必死に借金を返し終えた。母親はその苦労が元で死んじまったと」
「雪美の相手は十五の時の初恋の相手。ファッションに興味があった二人はすぐ仲良くなり十年間付き合い、結婚を考えるようになったが、ある日突然男から別れの電話一本でおしまい。その後すぐお見合いし結婚したが、三か月前偶然再会し関係が戻る。復縁かとも思われたが今日また別れを一方的に告げられた――突然だよなホント。いったいその男とやらに何があったんだ? んで一課に戻るが、現場付近から血痕が発見された。どうも犯人は被害者を追いかけていたようでな、手袋してないのは直前まで室内にいたから、靴は脱げたんじゃなくて履く暇がなかったんだよ。おお伊丹が冴えている。つーか忘れがちだけど伊丹も警視庁の捜査一課という第一線で働いてるんだから馬鹿のわけないんだよなぁ。血痕を辿るとあるアパートの一室に辿りついた。名前は……友部!?」
「えーっ! 特命が朝に来てたの!? つーか事件発生直後の現場にたまたまいた!? んで伊丹さんと同様の推理をして友部の家に辿りつき、パソコンの履歴から自殺の名所である場所に行く気だと杉下さんは友部を追い駅に行き、カレンダーから雪美さんとの待ち合わせ場所にカイトが行ったんだ。全然休暇してないじゃん。とにかく今は友部を説得しないと」
「説得に応じますかねぇ? 友部の動機ですが、話の展開から推測できる通り金をだまし取ったのが津久井です。でも最初友部は殺す気はなく家に入れたんですが、津久井は少しの罪悪感も抱いていませんでした。母を死なせて人生を棒に振らせた男を許せず、逃げるのを追いかけて殺したんです。もう完全にヤケ起こして死ぬ気ですね。これは雪美さんに説得を――あら、旦那来ちゃいました。自分は散々浮気しておいてヨリ戻そうって酷い話ですねぇ。ですがもう帰るつもりはありません。後になって、雪美さんは友部が借金を背負い巻き込まないように嘘をついたのだと知りました。待っていれば良かったと後悔しています。どうせまた今回も一緒だろうと思った彼女が、返信したメールには……」
「友部からすればどうしようもなくきついだろうなぁ。不本意な人生を歩みようやくかつての夢と幸福が取り戻せると思ったらより苦しみを背負ってしまった。自殺したくなるのもわかるが、それを許すわけにはいかない。それにそんな簡単に人生を諦めていいのか? 彼女の返信は――「貴方がどんな絶望に落ち入ったのだとしても、私はあなたを待ち続けます。今度こそ」――もう、電車に乗らなくてもいいな」
「なんとか事件は解決か……んで、伊丹は真夜中になってようやく駅にたどり着いたが電車は終わっていて泊まる気に。いや連絡くらいしろよw 二人とも全然休暇してないなあ」
「次回――信じられんね。あの人がまた出てくるなんて。カイトに特命の過去を伝える回なんだろうが、中々不安にさせてくれる予告だぜ」
現実VS虚構(ニッポンVSゴジラ) 2016.08.31
レビュー企画 相棒Legend12 2015.09.20
レビュー企画 相棒Legend11 2015.07.28
PR