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「北京の空は、またまた灰色吐息とか?」「ドイツよ!お前もか? 」「裏切られたVW車の信頼!」先日、独自動車大手フォルクスワ-ゲン社(VW)のディ-ゼル車排ガス違反問題が世界を震撼させた。今後その余波が、どこまで及ぶのか全く掴めない状況である。これこそ、全世界を排ガスのスモックの真っただ中に、引きずり込んだと云ってよいだろう。ドイツのVW社といえば世界の自動車業界をリ-ドする名門である。特に、燃費の良いディ-ゼル車分野では世界一の市場を占有している。そして昨年は、日本のトヨタを抜いて新車販売数で世界一位となり、ドイツ経済の中心でもある。ドイツでは、7人に1人が自動車産業に従事していると云われ、今後この事件による影響はVW社だけでなく、ドイツ全体に及び、更に今やEUの中心的支柱であるドイツの悪影響は、西欧から世界へと飛び火する恐れがある。米環境保護局(EPA)の発表によると、VW社はディ-ゼル車に違法なソフトウエアを搭載し排ガス値を誤魔化していたという。このソフトはドイツ自動車部品メ-カ-のボッシュ社が提供したもので、「排ガス試験をやっている」と感知すると、車に積まれたNoxを抑える装置がフル稼働をして効果を出すが、実際に路上走行時には、装置の働きを弱めるように働いていたようだ。米環境保護局(EPA)の試験では、走行中最大で環境基準値の40倍の窒素酸化物(Nox)などを含む排ガスを放出してたという。この不正による米国内だけの罰金が180億ドル(約2兆円)といわれ、世界では1100万台が対象になるという。VW社のマルテイン・ウインタ-コルン最高責任者(CEO)は、早々と辞任したようである。何故世界一環境問題に積極的で、かつ歴史的な伝統と優れた技術を持つ国ドイツが、特に技術面では絶対的な誠実さがあった国ドイツのトップ企業が、こんな幼稚な不正をしたのだろうか?まさか、ヒトラ-の亡霊が起こしたノルマンディ-の復讐ではあるまいし、これには他に何か理由がある筈である。それに、この技術の発達した現代においては、日本や米国のメ-カ-の車だって、ほぼ同じ技術的水準である筈だ。そうなると、日本の空も排ガスだらけだと思う人も居るかも知れない。ご安心あれ、日本の場合はディ-ゼルVW輸入車は230台程度あるが、台数が少ない上、また走行距離も車検期間も短いため、大気汚染への影響は少ないと推測される。EUは燃費の良いディ-ゼル車が好まれ、従って台数が多いからかなりの影響を受けるだろう。何と言っても一番影響を受けるのは米国であろう。米国の排ガス基準は日欧より2倍も厳しく、19万キロ走ってもNox浄化能力を維持する必要がある。それをクリア-するためには、高価な触媒などを使う必要があり、そうなると車のコストが上がってしまう。どうやらそこで、VW社は、表向きは排ガスの一部をエンジンに戻してNoxを減じる方法に新たな工夫を加えたと偽って、裏ではそんな細工は所詮不可能なのだから、偽のソフトを使って誤魔化したらしいのだ。ここでディ-ゼル車の概要に触れておこう。ディ-ゼル車はエンジン内で圧縮された高温となった空気に、軽油などを噴き込んで燃焼させ、動力源とするシステムである。この時光化学スモックや酸性雨につながるNoxや、大気を汚す微小粒子状物質(PM)を含む排ガスが出る。ではNoxを抑える方法として、2つの方法がある。(1)まず、排ガスの一部を再びエンジンに戻す方法これはエンジン内の酸素の濃度が下がるため燃焼温度も下がり、これによりNoxの発生量も減じる事ができる。VW社はこの方式で、画期的なエンジンを開発したと世界に偽っていた訳だ。実はこの方法では、PMを多く出す欠点がどうしても生じてしまう。PMの処置には、まずフィルタ-で濾過した後、燃料で燃やす処理をとるため、燃費が悪くなる弱点がある。燃費は自動車の生命線であり、ここが悪くなれば販売競争に敗れる訳だ。(2)次に排ガスを触媒に通して、化学反応により別のNox物質に変える方法。この方法は、高い触媒を使うため、どうしても高価となってしまう。そこで苦肉の策として選んだのが、信じられないが今回のソフトによる誤魔化しである。西欧(EC)は今、シリア難民問題で揺れている。その難民を積極的に受け入れているドイツは、何と言っても経済が安定しているからである。今回の問題は、その基礎が根本から覆されそうな事件の発覚でもある。(つづく)
2015年09月29日
「北京の空は、またまた灰色吐息とか?」去る9月3日を終戦70年・「抗日戦争勝利70年」として捉へ、巨大な軍事パレ-ドを行った中国。その会場であった北京の空は、あの青空から一転、今や「またまた灰色吐息」の状態という。「世界一」の大好きな中国で、自他ともに認める世界一は、間違いなく「空気汚染」であろう。でも、あのパレ-ドのあった日の北京の空は、近頃見たことのない美しいブル-であった。一年中スモックで遠くが霞んで見えない北京の空が、どうしてあんなに魔法のように綺麗になったのだろう。これには、当然魔法と云える深い訳、すなわちカラクリがあったのである。この日のために、当局の取った魔法は、15日前から実施されたいう。まず、北京近郊の2000社以上ある工場の操業を停止させ、工場から発生する煙や燃焼ガスなどを減らさせた。次に500万台あると云われる首都圏の車の半数を路上から追放したという。ある報道によると、この対策による中国経済への損失は200億元(約3800億円)といわれている。この予算があれば、あの北京オリンピックのメイン競技場だって、あちこちに5ヶ所も造れる。それは兎も角、その甲斐あって、9月3日当日の大気汚染を示すAQI(大気質指数)は、非常に綺麗な状態を示す17まで下がったという。しかし、規制が解除された4日のAQIは、なんと一気に160に跳ね上がり、これは「全ての人が健康に悪影響を感じ始め、敏感な人には深刻な影響がある」とされる危険な値となったのである。また、近年話題となっているPM2.5で見ると、3日には10μg/m3だったのが、150μg/m3と急上昇してしまったが、これは基準値の何と4倍を超える異常な数値である。それは兎も角、今回の式典は、明らかに日本を意識して行ったパフォ-マンスであった。新型ミサイルや空中給油機など、新たな武器をチラつかせながら、その馬鹿げた有刺(主催者側は雄姿と取るだろうが、間違っても「雄姿」ではない)を世界中に曝け出したに過ぎない。人様は兎も角、小生の眼には、どこから見ても、70年前に行ったヒットラ-率いるドイツの軍事行進や、帝国日本軍のそれらと全く変わない、同種・同類・同根の人間の最も醜い姿であり、恥部に他ならない。そして、70年経過しても一歩も進化しない人類の根本的な精神の幼稚さと、一方で進みすぎる科学技術の進歩のアンバランスに、大きな不安を感じざるを得ないのである。どんな人間であっても、そこにナイフがあれば、持って切れ味を試したくなり、銃があれば撃ってみたくなる。それが人間の最も本質であり、大統領や主席、首相、そして聖者とて同じである。ただ、大統領や主席、首相、王様、そして聖者の方が、ほんの少しだけ民衆より理性が効く程度に過ぎない。しかし、その分、あるいはその分以上に民族・国家・あるいは集団のためという、最後には組織のトップとしての大義とかいう責任感が求められるから始末が悪い。その大義とかいう最も曲者の重圧に押されて、大概の指導者は「撃て!」と命令してしまう訳である。これがナイフでなく、ミサイルや核弾頭に代わっても同じことである。国のため、民族のため、あるいは思想・宗教のため、これとて同じ小さなエゴの根元からに他ならない。だから怖いのである。歴史は正直にその愚かな足跡を、永遠と残して来ている。せめてどうして、人間は「人類のため」という少し大きなの発想にたどり着けないのであろうか?環境問題などで軽く使われる「地球のため」という言い方は、まだまだ人類には遥か彼方のセリフなのである。従って残念ながら人類は、その内必ずまた大きな戦争という醜い殺し合いを始めるであろう。20世紀に2つの大きな世界戦争を経験し、その残酷さと虚しさを経験した筈なのに、今の世界情勢は何もたいして変わっていないのである。変わったのは、勝利国と敗戦国がハッキリ区別され、武器だけが数万倍殺傷力を増しただけなのである。(つづく)
2015年09月26日
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