2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全32件 (32件中 1-32件目)
1
![]()
私:格差知的街道の一つだが、この本はいろいろな右、左の考えを掲載して論争の全体像を知るために編纂された。 今年、最後の読書にふさわしいかもね。A氏:相対性思考だね。私:言われているような格差はないとか、あるとか、格差はあっても悪いことでないとか、17人のいろいろな意見が出ているが、対談と鼎談があるから、テーマは12だね。 このうち「ニート」について4テーマがあるが、これは労働していないのだから俺の知的関心がある所得格差問題とちがうね。 この本で小谷野氏が「不平等社会論とか『下流社会』とかそれを広めたのは新書版である。 ニート論争なるものは単に新書戦争の副産物に過ぎないのかもしれない」と言っている。 けだし名言だね。 この本では所得格差は拡大しているという認識は皆同じようだが、その原因で意見が分かれている。A氏:以前、所得格差を示すジニ係数というのがあって、それが1980年度くらいから上昇している、すなわち、格差が拡大しているという国会での野党の指摘があったね。 それに対して、それは人口の老齢化が原因という政府答弁があったようだね。私:それは、この本にもあるが大阪大学の大竹教授の意見によるようだ。 ただし、教授は同時に30才未満の層で以前に比べ所得格差が拡大しており、これは若年層のなかで失業やフリーターが増えたためと考えられるとしているね。 これがあまりクローズアップされていない。A氏:今年はバブル以来の企業の学生争奪戦だというが、「失われた10年」当時の新卒者の就職難、リストラや企業倒産による失職はすごかったね。これらの層は、その後、正社員になかなかなれない層だね。 ワーキングプァとなる一因ともなっている。私:ところが、これが人口の老齢化による格差拡大という理屈にかくれてしまっている。 だから、大竹教授は一時的な貧困に対し、そこから脱出する意欲を持ち続けることが可能な制度の設計が必要としている。 再チャレンジだね。 生活保護はもう這い上がれない人のためのものだという。A氏:タクシーの運転手を選んだ人はどうするというのかね。私:白波東大助教授の「みえる格差」と「みえない格差」は何を言っているかわからない。 仲正昌樹金沢大教授の「『規制緩和』と『格差拡大』は無関係だ」というのは、ホリエモン騒動に八つ当たりしたりして、左翼への攻撃だね。 灰色のものを左翼はクロだといい、右翼はシロの部分もあるという。 不毛の議論だね。A氏:右翼系の人が左翼を攻撃するときに、その言い方が左翼と似ているのはどういうことかね。 ちょっと、品がないときがあるね。私:「格差批判に答える---日本人よ、『格差』を恐れるな」は竹中平蔵氏に宮崎哲弥氏が聞き手となっている対談だ。A氏:竹中氏は市場原理主義で、シカゴボーイズと内橋氏から言われているではないの?私:竹中氏は否定しているが、どこがどう違っているかを聞いていないのであいまいだね。 それに格差の原因をITなどの技術進歩をあげているが、中国、インドなどの低賃金国との競争が日本では最大の格差原因ではないのかね。 竹中氏は「失われた10年」で賃金があまりさがっていないという。 それがここ数年、賃金は上がらなくなった反面、企業の利益は増えたのは、その調整だと言う。A氏:賃金は逆に低下しているのではないの? 格差拡大が竹中氏のいう調整だろうかね。私:機会の平等というけれど、タクシーの規制緩和で、失業しないでタクシーの運転手になれたという点はあるが、タクシーの運転手しか選択の余地がないとなると、機会の平等ではないだろうね。 しかし、対策は容易ではないね。 森永卓郎氏と二神能基氏の対談「一揆か、逃散か---格差社会と『希望なき時代の希望』」は多少、格差解消にあきらめムードだね。 スローライフや田舎に帰れとなる。 「『勝ち負け』の欲望に取り憑かれた日本」として佐藤俊樹東大助教授が不平等について述べているが、これは派遣社員などの問題の格差と論点が違うようだ。A氏:格差肯定論はあるの?私:一番、はっきり言っているのは、渡部昇一氏と日下公人氏の「二極化社会も悪くない---『金持ちは悪』という発想を捨てよう」だね。 格差は昔からあったというような観点なんで、今、問題になっているワーキングプァのような特異な現象の話ではないね。A氏:お二人とも保守的な考えの代表だね。私:最後の作家日垣隆氏の「『格差社会』なんか怖くない---サバイバルのための子育て術」があるが、具体的に自分自身の子育てを例に説明しているね。 しかし、今の経済の流れは個人レベルの抵抗では弱いような気がするね。 太平洋戦争で、世の中の流れがずるずると戦争に流れていったように。A氏:全般に登場している人は大学の先生が多いね。 生活は安定しているし、給与も良いね。 企業現場をあまり知らない人が多いように思うね。 現場感覚が問題なような気がするね。私:中堅、中小企業でもいいから経営者や人事担当の本音も欲しかったね。 国際競争に生き残るのは大変だからね。 しかし、一方では、仕事をしてくれる従業員のことも考えないといけないしね。 株主でなく、彼らが仕事をしてくれるのだから。 逆にリストラされた人、ワーキングプァの人の意見も欲しかったね。A氏:一方で企業活動の合理化、機械化で単純労働の増加があるね。 一方で、競争に勝つために知恵のいる高度の仕事も要求される。 労働の質の格差も急速に変化しているしね。私:そういう現場の声もほしかったね。 その点でこの本の相対性は不十分だと思ったね。 新書版ではムリかな。 しかし、この問題は教育問題とともに、来年の大きな問題になるかもね。 来年は、安部内閣を占う参議院選挙もあるし、多難な年だね。 本当に「美しい国」になるのか、「金と競争にまみれた堕落した国」になるのかの分岐点となる年になりそうだね。 とりあえず、いい年を迎えてくれよ。A氏:君もな。
2006.12.31
コメント(2)
A氏:君が派遣社員、偽装請負から知的興味をもってきた格差街道とその背景にある市場原理主義は、労働ビッグバンの一環として、いよいよ正社員の給与引き下げまで降りてきたね。 成果主義もその一種だね。 私:今回、何が登場したの?A氏:ホワイトカラー・エグゼンプションだよ。私:俺たちの若い頃、似たようなことを残業代の節減で企業側がよくやったね。 俺が工場に新人で入った頃、現場の班長たちは、百時間くらいの残業が当り前だったね。 当時は、高度成長の始まりだから、仕事は忙しく、残業は必要悪だし、残業が多い人は英雄視されていたね。 当時、入社早々だから、まだ、独身で独身寮にいたから、給料日前は金がなくなる。 そこで班長らに「何か3時間くらいの残業がないか」というと、すぐに探してきてくれた。 3時間残業なら、会社の費用で夕食は好きな店屋物をとれるからだ。 俺はいつも当時100円の「カツ丼」だったよ。 出前の若いのが、「あなたはいつもカツ丼だね」と言っていた。 それがあるとき、会社から「管理職手当て」をだすから、残業代は出さないとなった。 残業は悪となった。A氏:管理職手当て?私:課長などの組合に属さない人以外でも、班長など、長がつくものには、残業代を払わず、手当てで固定するというものだよ。 会社は増加しつつあった残業代を削減するために考えついたわけだ。 手当ては大体、30時間分くらいの残業に匹敵したから、総体では残業代は減ったね。 しかし、班長たちはむくれて「俺たちは残業代が欲しいために働いているのではない」といって、あいかわらず、残業していた。A氏:一種のホワイトカラー・エグゼンプションだね。 しかし、現場の管理的な職種だから適切でないね。私:だから、もし、こういう職種にホワイトカラー・エグゼンプションを適用するなら、今、もらっている平均的な残業代を基本給に組み込まないと、あくどい制度になるね。 しかし、当時、残業が悪だという目で見ると、当時は昼間から無駄が多いことに気がついたね。 無駄を省くと、定時間でも同じ仕事ができるようになった。 生産性はあがったね。 現場向けはそういう効果はあったね。 しかし、1年でこの制度は終わった。A氏:何故?私:労働基準監督署から、基準法違反で指摘されたんだ。 だから、ホワイトカラー・エグゼンプションをやるには、今の基準法が障害だ。 また、規制緩和だね。 労働者保護のね。 しかし、慢性的な残業をなくす効果はあったね。 しかも、当時は高度成長でベースアップがぼんぼんあったから、管理職手当てはベースアップで吸収されて収入減にならなかった。 しかし、これは製造業などの現場的な職種のことだね。 君のように、一時やていた研究的な仕事とは大きく違うね。A氏:俺は一時、研究所にいたことがあるが、残業代ゼロだったね。 出張をしても宿先で寝ながら考えているし、新幹線の移動中も考えている。 あるとき、総務部長が「君の労働時間が明確でない」と言ったから「24時間だ」と言ったよ。 夜、夢にアイデアが出ることもあるからね。 打ち合わせがなく、研究所にわざわざ行かなくてもよい場合は、自宅調査といって、家で本を読んでいることもあったね。 残業時間管理になじまないね。 この場合、問題になるのは研究成果だね。 しかし、こういう仕事は一般的ではないのではないの? なんで、法改正だと騒ぐのかね。私:君の研究は、個人でできるが、技術研究など、チームでやるときは場合によっては徹夜になることもあるね。 職種を明確に決めて適用しないと弊害もあるね。 俺たちの時代と違うのは、ホワイトカラーといってもリストラで雑用的な部分の人が減り、そのために正社員のホワイトカラーに雑用がしわよせされていることだろうね。 仕事の段取りや後片付け的な仕事だね。 雑用ホワイトカラーだよ。 それが長時間のサービス残業となっているケースが多いようだね。 これらは、ホワイトカラーというけれど、成果で測れるような創造的な仕事ではない。 それで仕方なく残業しているのに、残業代を削減するために、ホワイトカラー・エグゼンプションだとして、残業代をカットされたり、法的にお墨付きを与えたら、奴隷社会だよ。 偽装請負の蔓延のように企業は法の目をくぐる癖があるから、必ず悪用は発生するだろね。 こういう小手先の手を使ってまでしても、市場競争に勝つために人件費を節減したいのかね。 「美しい日本」が泣くね。A氏:たしかに、俺の研究所時代のようなホワイトカラー・エグゼンプションを適用したほうがいいが、それは現行の基準法でも問題なかった。 もし、明確にするなら、法律全部を変えるのでなく、例外として認めるだけでいいのではないの。 ホワイトカラー・エグゼンプションを適用する職種、年収の下限(年収1500万円以上とか)など、適用範囲を明確にして、違反は摘発するなど労働側のことも配慮しないと、不公正な労働環境や格差問題の拡大につながるね。 経済は栄えても社会はギスギスして衰退するね。
2006.12.30
コメント(2)
A氏:12月27日の夕刊の論壇時評コラムで政治学者の杉田氏がいじめについて、最近の雑誌に載ったいろいろな意見をまとめて論評しているね。 相対的な思考だね。 中味が濃い。 切り抜きを持って来たよ。私:なるほど、まず、安易なマスコミの自殺報道は「群発自殺」の原因になるとしているね。A氏:自殺という事実があったのだから、報道は避けられないが、自殺の方法とか自殺をロマンチックに報道するとかは避け、同じ悩みを持った人が他の方法で解決した具体例をあげることが望ましいというね。私:ただ、「頑張って死ぬな」というのはかえって自殺を煽ることになる。A氏:いじめの蔓延について、その原因は日本人のDNAに染み込んでいるとすら思われる「みんな一緒主義」にこそ背景にあると言う考えもある。 学校では給食も一緒、掃除も一緒という集団行動を強要され、それからはみ出す者ははじかれる。 こうした協調性の欠如を非難する態度からいじめは生ずるという。私:なるほど、いじめの傍観者、暗黙の加担者が多いのは、今の若者は「たえず場の空気を読みながら、友人との間に争点をつくらないように心がける」とあるのが原因とあるね。 友だちとの対立のない「優しい関係」を維持したい人々にとっては、いじめられっ子の存在は好都合だという。 国外に敵を設定して国内の格差を隠す大人のナショナリズムにも似ているという。 村八分もそうだね。A氏:江戸時代にも士農工商の階層を維持するために、さらにその下に部落民を作ったね。私:自殺者の心理には、自殺を悲しむ周囲の人々をメディアで見て、ここに究極の自己承認があると誤解してしまうという。 俺の11月25日の日記でふれたように、それは、死はすべての終わりでなく、何か別な世界が始まるという期待心理だね。 死の肯定には、死が無駄でないという説得が必要だからね。A氏:俺たちのように小学生時代、軍国主義で育った者は、死の美化カルトが盛んだったね。 天皇陛下のために死ぬのは名誉だという。 楠木正成のように、七度、生まれかわって、国に尽くすという「七生報国」を教えられる。 「硫黄島の戦い」などの日本軍の精神主義の背景にそれがあるね。私:昨日、夕方のテレビニュースで、大阪のほうのある中学校で、生徒が「朝、おはようと言おう」「授業の開始とともに自主的に机に座ろう」などのルールを自主的に決め、生徒がいじめをなくすように自主的に協力しているという。 しかし、これも先の論理によると、自主性の美名のもとに「皆一緒カルト」のルールを作って押し付けていると考えられるね。 別ないじめをつくるのではないの?A氏:結局、多様性を認めないという絶対思考との関係があるのかね。 いじめ問題の解決に多様性を認めるという相対思考が必要なのかね。私:そうかといって、集団として守らないといけない規制ルールがあるね。 他人の自由も尊重するという原則だね。 自由と放縦はまったく異なるからだ。 どうもその点が基本的にボタンのつけ違いがあるね。 だから、規制はむしろ、生徒の自主性オンリーでなく、大人が中心になって、責任をもって教える問題ではないのかね。 生徒個人が、その規制が嫌なら、多様性を生かして、学校という団体から離れる選択もありえるのだからね。 エジソンの母親はそうやってエジソンを育てた。A氏:俺なんか、中学時代、授業中に内職といって国語の時間に英語をやっていたり、小説を読んだりしていたこともあるよ。私:生徒の間にそのくらいのユーモア的な余裕は欲しいね。 先生が決めたルールの真の意味を侵さない程度の反抗だね。 思考の多様性、相対性は尊重したいね。 しかし、それは「優しい関係」と衝突するかもしれないがね。 結局、日本人のDNAは「和」なのかね。 江戸時代は多様性があったというのにね。
2006.12.29
コメント(2)
![]()
私:ようやく図書館の予約で俺の番が回ってきたので読んだよ。 俺の後、まだ、40名ほどの人が待っているから優先で読んだ。 これは昭和19年6月25日に硫黄島赴任から昭和20年2月3日までの硫黄島から家族宛の手紙が中心だね。 11月5日の日記の「『玉砕総指揮官』の絵手紙」はその前のアメリカ時代の手紙だね。 A氏:アメリカの艦砲射撃、空爆の総攻撃が2月16日、上陸が19日だから、もう島は孤立だね。 もう、手紙を送ることはできない。 栗林中将は有名な最後の電文を3月16日に出して、3月25日に最後の総攻撃をしている。私:手紙の内容は、上陸前の硫黄島での日常生活と、家族の生活の心配が中心だね。 硫黄島での生活は敵の毎日のような空襲とものすごい数の虫の攻撃に悩まされている。 それとわずかな雨水のみの生活だね。 その生活をくりかえし、手紙で書いている。 長男の太郎にはもっと男らしくなれということば繰り返し書いている。 家族への心配は疎開だね。 疎開を早くするように、繰返し書いている。 次女はすでに長野に疎開しているが、妻、長男、長女が1月末の手紙ではまだ東京なのだね。A氏:この間、栗林中将が心配していた3月10日に東京大空襲があるね。私:B29が300機くらい、ものすごい爆音で3月9日に硫黄島の上空を東京に向け飛んで行く。 これを硫黄島の市丸少将や日本兵たちが見上げるシーンがTVドラマ「硫黄島・戦場の郵便配達」に出てくるね。 栗林中将もすでに大量のB29による本土爆撃を予測していたから見上げただろうかね。 そのとき、家族は疎開していたのだろうか。A氏:栗林中将の実家は長野の松代だから、有名な地下の大本営があったところだろう?私:かなり立派な地下壕で、延長10km、朝鮮労働者が7千人投入されたという。 碁盤の目のような通路で、天皇陛下はじめ皇族が生活する部屋もあったという。 本土決戦になったら移転していたかもね。 ここは、今、見学できるが、一時、この近くに栗林大将の記念館もあったとどこかで読んだようが気がしたがね。 長野市は敗戦間際に1回、艦載機の機銃掃射があったくらいで空襲はなかったね。 もう、冬の頃から多くの東京の小学生が善光寺の坊に集団疎開していた。 松代は、川中島の戦いで有名な海津城(後に松代城)や妻女山がある。 江戸中期に財政難となり、「日暮硯」で有名な恩田木工が立て直す話は有名だね。 幕末には佐久間象山が出る。 小さな田舎町だが歴史のあるところだよ。A氏:そういえば、今週の「週刊現代」ではスクープとして「栗林忠道の『埋もれていた日記』を本誌が発見」という特集があったね。 俺は、ふだんは「週刊現代」は読まないんだが、今回は買って読んだよ。私:「硫黄島からの手紙」をちょうど読み終えたところで、グッドタイミングで俺も買って読んだよ。 松代の生家の土蔵に少年期の日記、手紙、手記、絵、小学校の通知簿まであった。 これを「週刊現代」の記者が取材したわけだね。 カラー写真で紹介しているが貴重な資料だね。 これを見ると、子供の頃から文や画を書くのが好きだったんだね。 実に細かい描写だね。 アメリカにいたときに長男に絵手紙を送っているのは、この延長だね。 硫黄島に行っても細かいことを手紙に書いているね。A氏:小学校の通知簿で算数が丙だったのは驚くね。 週刊誌の本文のほうに、この資料を基に保坂氏、加藤氏、福田氏の鼎談があるが、特に目新しいものはないようだね。私:映画でも話題になったせいか、今、栗林ブームだね。 しかし、たしかにあまり賞賛するのは、問題だね。 「昭和の魔法」を語った司馬氏は、23才で群馬の佐野市の戦車隊で敗戦を迎えるが、そのとき同じ年令だが士官学校上がりの隊長が「これは戦争でなかったなぁ」と言ったという。A氏:どういう意味?私:要するに、戦争とはある程度、力が均衡していて始まるものだ。 相撲で言えば、幕内同志の戦いだね。 ところが高校生くらのアマチュアとプロの横綱が試合をしたら、それは勝負といわないね。A氏:勝負にならない戦争をしたと言うことか。 なぶり殺しとなるね。私:だから、圧倒的な戦力に対して戦うというのは死しかないね。 負けることはわかっている。 栗林中将はその覚悟を手紙で繰返し書いている。 いくら抵抗しても結末は明らかだ。 戦争ではないということになる。 悲惨だよ。 それを美化してはならないと思うね。 TVドラマの「硫黄島・戦場の郵便配達」で、銃を送ってくるように大本営に要請したら、航空機で竹槍を送ってきたシーンがあったね。 敵の膨大な量の自動小銃、火炎放射器、大砲、戦車、飛行機に対して、竹槍で戦えというのは、ブラックユーモアになってしまうね。 司馬氏が「昭和の小説は書きたくない。息苦しくなるからだ」というのがわかるね。 それがわからないクリント・イーストウッドの映画「硫黄島からの手紙」は、俺は見る気がしないね。 それから、「南京虐殺」をアメリカが映画で描くなら、「広島、長崎の原爆と東京大空襲による一般日本市民の虐殺」の2部作にして同時公開すべきだね。
2006.12.28
コメント(2)
![]()
私:原油の高騰によるガソリンの急速な値上げは、専門家も予測していなかっただろうね。 俺が知的興味を持ったのは、これは何かまた、世界を走り回る市場原理のグローバルフアンドの投機のせいかということだ。 そこで図書館で借りて読んだ。A氏:やはり、投機のせいかね?私:この本では先物取引での投機資金の存在は認めているが、それが急速に増加しているわけではないので、直接の影響はないとしているね。A氏:では急速な高騰は何が原因?私:基本的に需要と供給の関係で、需要が増加して、供給がおいつかないのでないかという不安からだという。A氏:謎と言うほどのことではないね。私:もっとも、実際の需要増加はそれほどでないという。 やはり今後の供給不安予測が原因だろうね。 中国のエネルギーも石炭が中心で、今のところ、石油はそれほど多くはないようだね。A氏:1950年頃の石油価格の高騰で倍くらいガソリンが上がったと思うが、あれも需給のアンバランスかね。 確か、ガソリンがリッター50円くらいだったのが一時、100円くらいになったと思うね。私:あれはOPECの一方的なものでかなり政治的なものだろうね。 これでかなり日本では省エネが進んだがね。 最近の需要増は、アメリカの自動車、それも燃費の悪いSUVのブームが続いたことや中国、インドなどの経済発展が大きな要因になっているとのことだ。 やはり、アメリカの消費はすごいね。A氏:まだ、あがるのかね。私:石油というのは、値段があがったから需要が急に下がるわけではないね。 ガソリンの値段が上がったから、すぐに車に乗らなくなるというわけではない。 一方、値段が下がったから、急速に減産できるものでもない。 そういう意味で市場性が硬直的な商品だね。A氏:でも1950年のように政治的な値上げがあるのではないの?私:著者は、現在は市場性が高くなり、ある意味で需給を正確に反映していると見ているね。 そして需要と供給コストからのバランスで、現時点で原油価格が取り得る範囲は10ドル台半ばから90ドル台前半と見ている。 そして天然ガスとの関係から、50ドル台前半から80ドル半ばがその中心とみているね。A氏:当分の間、高止まりかね。私:著者は石油の増産は時間がかかるし、イラン、ナイジェリア、ベネズエラは政治的に不安で供給に問題も残る。 一方、世界経済は拡大基調だから、需要はまだ伸びるだろう。 だから、短期的には高止まりという見方だね。 いずれにせよ、この本で石油問題の全体像については、短時間で勉強できるね。
2006.12.27
コメント(2)
私:これは週刊日経ビジネスで筆者が週替りする一頁のコメントコラムだ。 日経ビジネスの新春合併号では、堺屋太一氏が表題のテーマで、意見を述べている。A氏:俺も読んだよ。 敗戦後の日本には明確な2つのコンセプトがあったという。 1つは外交で日米同盟を基軸とするもの。 2つ目は規格大量生産の近代工業社会を築くというもの。私:2つ目は明らかに、太平洋戦争がアメリカの圧倒的な戦力、それも工業力に敗れたコンプレックスから来ているね。 そして、1980年台、日本は人類史上最も完璧な近代工業社会が実現したと堺屋氏はいう。A氏:この頃には、日本の工業製品は世界を制覇していたと言えるね。私:しかし、その後、冷戦構造がなくなり、世界は1つの経済圏となってきた。 技術もITなどを中心にハードからソフトになってきた。 堺屋氏がよくいう知価社会の到来だね。 経済も物から金融中心になってきた。 日本は新しいコンセプトが必要になってきた。A氏:特に、バブル崩壊後は日本はバタバタし出すね。 よく言われたことだが、小泉改革は古いものを打ち壊すといいながら、その後の青図が見えないと言われていたね。私:堺屋氏は、2つのコンセプトを示しているね。A氏:一つは格差の拡大を罪悪視して官僚の規制と助成の強化を求めるもの。 もう一つは、世界的な知価革命を受け入れて「自由+セーフティーネット」を志向するもの。私:堺屋氏は、後者を推奨しているね。A氏:しかし、今更、社会主義国家に近いコンセプトはなじまないのは当然で、何か単純な比較だね。 この人らしくないなぁ。 それに、「自由+セーフティーネット」というのは一種のグローバル化した市場原理主義ではないの? 違いはあるのかね。私:堺屋氏は右か、左かの2つのコンセプトを列挙しているが、内橋氏の言うように、その間を行く、発想を変えた3つ目の道があるのではないの? その点にふれていないのが専門家のこの人の評論としては残念だったね。 それに安部首相はせっかく「美しい国」というコンセプトを出しているんだからそのコメントがほしかったね。 もっとも安部首相の経済政策は、企業減税で景気を回復したと言われるアメリカのレーガン大統領時代のレーガノミックスの真似と言われていて、アベノミックスと言われているがね。 これはアメリカの格差拡大を促進したね。 美しい国は「自由+セーフティーネット」型かね。
2006.12.26
コメント(2)
私:朝日新聞の土曜日に出るbeの逆風満帆コラムに3週連載で、日本ハムGMの高田繁氏の記事が載っていた。A氏:君の10月29日の日記によると、君は日本ハムの優勝を球団マネジメントの特徴という視点から興味があるといっていたね。私:この日記でも書いていたんだが、当時の朝日新聞の社説では、「親会社の出向組が幅を利かせがちな球界で、現場のユニフォーム組と背広組の責任を明確にして分担を進めた成果だ」と言っていたが、その詳細にふれていなかった。 それで知的な欲求不満が残ったんだ。 それをこの3週連載が解消してくれたね。 背広組とは高田GMのことだね。A氏:ヒルマン監督の力の裏にGMの高田氏の力があったということか。 高田氏というと、巨人の外野手として有名だね。 野球選手としてはエリートコースを歩いてきたね。 しかし、日ハムの監督を最年少の監督ということで4年やっているが、優勝なしで終わっているね。私:その後、巨人のコーチ、2軍監督を経て04年秋から日本ハムのGMになるね。 今年は11月21日にドラフトがあったが、ヒルマンは帰国で不在。 高田氏が王、落合、原などの監督とともに出席。 ここにすでにGMと監督の分業の姿が現れているね。 すなわち、チームの選手編成・強化はGM、ペナントレースの指揮は監督が責任を持つという分業が明確だね。 GMというのは広岡氏などの先例はあるが、高田氏は初の優勝GMだね。A氏:そういえば、04年のドラフト会議で他球団が見送ったダルビッシュを一位単独指名しているね。 ダルビッシュの今季の活躍は、優勝に大きく貢献しているね。 巨人からの岡島のトレードも成功しているね。私:高田氏の選手の目利きには定評があるというね。 星野前阪神監督は「天才肌というか、野球センスの固まりみたいな人」と評する。A氏:そういう彼を日ハムは何故、GMに招いたのかね。私:04年秋に日ハムの球団社長(現オーナー)から「自前で選手を育てて長期に強いチームを作りたい」とGMの要請があったという。 こうして高田氏の札幌での単身赴任となる。A氏:高田氏は今年の日ハムの優勝を確信していたのかね。私:彼も監督も「シンジラレナーイ」だったらしいが、本当に評価されるのは若手が育つ四、五年後だという。 理想は一つのポジションを争って複数の選手がしのぎを削る状況だという。 それは彼自身の体験によるという。 高田氏が張本選手の巨人入団のとき、左翼のポジションが重なり、三塁にコンバートされた。 そのときには、人相が変わるほどの練習をしたという。 天才的な選手だったので、練習量が少なかったが、このときには必死だったらしい。 それで選手生活も延び、コーチもできるようになったという。A氏:中日の落合監督も選手のポジション争いによる自発的な練習の重要性を言っているね。私:星野前阪神監督は「日本はドラフトからトレードまで監督の責任になりがちだが、高田さんの実績がその体質を変えるのではないか」という。 巨人のように監督が毎年結果を求められると、実績のある大型選手をとりたがる。 それが中長期的なチーム編成を妨げる。 それを防ぐのもGMの役目と高田氏はいう。 日本は、スター選手が監督になってすべてを仕切る。 これではダメだ。 高田氏はヒルマン監督と手を携えてそれを近代化しつつあるという。A氏:監督が代わるたびにコーチが総入れ替えでは長期的な強化は不可能だね。 それにヒルマン監督は、スター選手ではなかったが、アメリカで監督としての経験は長いね。私:今まで、球団のフロント幹部は、親会社から野球を全然知らないで来た人が多かったが、高田氏が優勝させた意味は大きいというね。A氏:そうなると日ハムの今後の活躍には目を離せないね。私:来年は小笠原が巨人に、岡島は米大リーグに移籍したが、これらも考慮済みだという。A氏:日本のプロ野球はアメリカの金で植民地されたプロ野球となり、アメリカの大リーグの2軍化していると批判されているね。 君が知的街道でとりあげていたアメリカの市場原理主義は、ついに日本の野球市場をも吹きまくっているのだろうかね。 その後は荒廃が残るだけかね。 「国家の堕落」だけでなく「プロ野球の堕落」となるのかね。私:それを防止するにはプロ野球が地元ファンに根付き、そして、近代化することが重要だね。 その意味でも高田氏の活躍が期待されるね。
2006.12.25
コメント(0)
![]()
A氏:君はマンガを読まないのに、なんでこの本を読んだの?私:この本は「文化の多様性」の知的街道からたどり着いたんだ。 それに、日本文化がアメリカに根付くというのは、今までアメリカから文化を一方的に真似ていた姿とまったく逆だからだ。 著者は1986年、34才のとき、たった4人で日本マンガをアメリカ人に読んでもらうベンチャーをアメリカで起こす。 20年の波乱のビジネスの戦いの物語だね。 そして、百人を超す会社に成長する。 この物語を読むと、背景にあるアメリカ文化の多様性を尊重する体質が理解できるね。 それが相対性を生むのだろう。A氏:昨日の司馬氏の多様性、そこからくる相対性だね。 最近、MITで出したグローバル企業500の企業戦略の研究で、アメリカの多様性が力になっているというね。 MITの教授陣の三分の一から半分は米国外の出身だという。 アメリカの強さは、一方で格差問題を抱えながら、一方でその文化の多様性を抱える懐の深さだね。私:著者は別にエリート的な人生を歩いてきたわけでないね。 大学時代は学園紛争時代で、音楽などに入り浸りという生活を送り、アメリカに放浪生活してヒッピーのような生活を送る。 後に、これによる人間関係がベンチャー設立に役立つ。A氏:アメリカでもマンガは古くからあるのではないの。私:日本みたいにサラリーマンが電車でマンガを読むというようなマーケットはなかったんだね。 コレクター中心のマーケットで、そしてマンガは普通の本屋では扱っていなかった。 マンガの流通経路と一般図書の流通経路が違っていた。 そういう市場を相手に、違った日本文化のマンガを英訳して売り込むのだから、やりがいはあるけれど、まさにベンチャーだね。 はらはらする勝負の連続だね。 たしかに心身タフでないとつとまらない。 パートナーは、20年後に健康問題で去っている。 しかし、一方でアメリカの多様性を認める自由の土壌があるね。 超・格差社会の一面だね。 そして次第に日本と同じようにマンガの読者層を広げ、本屋に並べるようになる。 2003年には「少年ジャンプ」がそのままのタイトルでアメリカで発売される。 また、日本のマンガのライセンス料をとる仕事もする。A氏:ポケモンもヒットするね。私:このヒットでこの会社も一時、壁にぶつかったのが幸運に恵まれる。 マンガ文化はヨーロッパにも拡大する。A氏:しかし、日本マンガをアメリカに売り込んだことは日本文化をアメリカに売り込んだことになる。 そうすると、もとになった日本文化の独自性の自覚が逆に問われることになるね。私:著者は日本人の柔軟性がその文化の基礎になっているが、それが次第に失われていることに危機感を持っているね。 著者は日本を離れて30年になるというが、日本の「八百万の神々が住む国ニッポン」の美しい自然を思い起こすという。 日本のいい点を生かすべきだというね。 国際的な多様性だね。A氏:君の12月6日の日記で、クローズアップ現代の国谷裕子氏が似たようなことを言っているね。 すなわち、自分の国のことをしっかり知って、自分の国はこうだとはっきりいえるような知識や自信を持つ人が本当の意味で国際的な場で活躍できるとね。私:当然のことだけど、日本があまり特殊なので、明治維新でもそうだし、敗戦でもそうだし、次第に、日本自身を見失いつつあるようだね。 教育基本法改正で「我が国と郷土を愛する態度を養う」とが明文化されたが、それは重要なことだね。 しかし、まだ、具体論が見えてこないね。 これからの問題だろうが。
2006.12.24
コメント(0)
私:このシリーズの最終巻だね。 何故、硫黄島のような戦いをせざるを得なかったかという知的散歩でもある。 結論的に言うと、根本的な原因として昭和の日本人は絶対的な思考になっていて、相対思考ができなくなっていたとあるね。 江戸時代のような多様性の欠如だね。 司馬氏は、ある国のことを考えるとき、その国の人になりきるという思考訓練を若いときからしていたという。 その国の人になりきるには、その国の歴史などをよく知らないといけない。 牧野伸顕という昭和の有名な政治家がいるが、昭和2年頃、イギリスの女性が国に帰ることになったので、友人たち十人くらいで送別会をした。 そのとき、ある人がそのイギリス女性に「これから日本はどうなるでしょうか」と聞いたら、その女性は「日本は亡びるでしょう」と言ったという。A氏:何故?私:ヨーロッパでは、フランス軍もドイツ軍もそれぞれの長所短所を相対してよく把握している。 しかし、日本軍は、自分たちが世界で一番強いと思っている。 相対的な思考がない。 したがって、軍部の権力が強大となり、それが国を滅ぼすという。A氏:その話は昭和2年だそうだが、当たっているね。私:孫文が大正13年に神戸で講演しているが、そこでこの30年くらい前までは、アジアで植民地でなく独立した国はなかったと言っていたという。A氏:日本は、徳川幕府で安政条約があるんじゃないの?私:これは不平等条約だね。 日本では横浜居留地とかきれいな言葉で逃げているが、上海租界と同じで、日本国土ではない。 日本の政治、司法の及ばない植民地だね。 明治27年になってようやく対等な条約にこぎつける。 それまでは、孫文の目から見ると日本は独立した国家ではないんだね。A氏:なるほど、孫文のように外から見ると、そういう見方もできるね。 それが相対的な見方か。私:孫文はそれで、独立した日本が今後、欧米のようなアジアに対して覇道(力で抑える道)を行くのか、中国とともに王道(それぞれ自立して協調していく道)を行くのか、それを選択すべきで、孫文は王道を行くべきだという。 聴衆は大きな拍手でそれに応えたというね。 残念ながら、孫文は翌年、ガンで亡くなる。 ところで、日露戦争を陸軍がまとめた膨大な「日露戦史」というのがある。これは悪書で有名だそうで、司馬氏はこれを古本屋で購入する。 そして少しずつ読んで、長い間かけて全部読んだというが実につまらない本だという。A氏:なんでそんなにつまらないの?私:これを書いたのはある陸軍大佐だが、後に彼は陸軍の閑職に回される。 ある人がその彼にあって聞いたところでは、彼が「日露戦史」を書いていると、当時のいろいろな大将などが来て「このように書け」というのだという。 正確に書いていたら、出版してから、それらの大将からクレームがつき、閑職に追われたという。 アメリカは第二次世界大戦の戦史は、軍人に書かせない。歴史家や学者に書かせたという。 日本軍は相対的な思考、自己解剖的な思考ができなかったという。 明治初期は、日本は欧米に遅れており、追いつこうしているが、本当に追いつけるかという不安の時代だから、相対主義であった。 むしろ、国としてノイローゼ気味であった。 それが日露戦争以降、絶対的になる。 これに対して、ジャーナリズムも責任があるともいう。 ジャーナリズムは日露戦争は、すれすれの勝負であり、危ないところだということを強調することをしなかったという。A氏:そういう相対主義のジャーナリズムが明治後期から大正にかけて一般的になっていたら太平洋戦争は避けられたかもしれないね。私:司馬氏は「昭和の小説は書きたくない」とはっきり言っている。 書くとどうしても戦争にふれないといけない。 昭和は戦争の時代だからね。 書くことを想像するだけで息苦しくなるという。 事実、「坂の上の雲」でも203高地の戦いでは何べんも息苦しくなり筆を置いたという。 確かに、硫黄島の戦いなど、書くと息苦しくなるだろうね。 自分たちの民族が悲惨で書く気が起こらないだろうね。 黒澤明が、本当の戦争を描く映画は観客に弾丸が飛んでこなくてはダメだということを言ったというがそうかもね。 黒澤明が、唯一、昭和の戦争映画をアメリカと共同で描こうとした「トラトラトラ」はハリウッドと意見が対立し、監督を解任されているね。 司馬氏は、1980年代の偏差値問題にもどって心配している。 その当時、高知県の偏差値は最低線にあった。 司馬氏は、高知は多くの名文家を出していると言って、偏差値では測れないものがあるのではないかと言っているね。 ある女子学生が「日本は息苦しい」、だから、西洋人と結婚して欧米に行きたいと言っていたという。 人生の多様性を失うと、子供の自殺も増えるのではないかね。 司馬氏は、その問題解決は、これからの若い人の宿題だとして終わっているね。A氏:冷たいなぁ。 君や俺の孫の時代が心配だよ。 昭和の魔法というカルトは形を変えて生きているのかもしれないね。私:それはひょっとしたら、市場原理主義かもね。 司馬氏が生存のときは、まだ、問題になっていなかったので、それにはふれていないがね。 司馬氏がなくなってから「国家の品格」がベストセラーになったからね。 いずれにせよ、日本はカルトにひっかからないためには、相対的な見方を失わないようにすべきだね。 司馬氏は重要な問題解決を宿題にしてしまい、このTVの雑談後、10年でなくなってしまったね。 司馬氏には孫がいなかったので、一般の若い人への宿題になってしまったね。 今後、若い人は昭和と違った意味で大変な時代を生きていなければならないことは確かだね。
2006.12.23
コメント(4)
私:司馬氏は昭和の問題から、明治にさかのぼり、明治維新は実は江戸の多様性を背後に持っていて成功したという。 江戸時代の多様性は、10月17日の日記にあるように、多くの藩が江戸時代は藩と言わず、国だったわけで、政治経済は各国にまかされていた。A氏:今のように国の交付金などない。 小さい国(藩)ほど、知恵を出さないといけない。 それが多様性につながるのかね。 地方文化の多様性だね。 市の財政が破綻した夕張市も、中央の真似や指導で、安易に観光事業に膨大な投資をしたのは、一律の箱物行政の知恵のなさかね。 戦後、多様性を失ったのかね。私:江戸時代、姫路の播磨辺には、数学の大会があり、試合があったそうだ。 このへんは有名な和算の天才関孝和がいた。 これが工業に応用され、大阪の発明家工楽松左衛門が生まれる。 また、東京の多摩地区は天領だが、百姓が剣術が好きな風習があった。 この中から近藤勇らの新撰組が生まれるが、これらの剣術使いを播磨に期待できないね。 各国それぞれの特徴がある。 鍋島藩は勉強熱心で高等教育に熱心だったが、薩摩藩は逆にあまり教育熱心ではなかった。 蘭学も宇和島藩、越前の大野藩などの小さい藩で盛んに学ばれる。A氏:そういえば、江戸期にはいろいろな特徴のある学者がいるね。 内藤湖南、山形幡桃、家永仲基などだね。私:明治は富国強兵一辺倒でもないのだね。 夏目漱石の「吾輩は猫である」は日露戦争で国をあげての戦いのときに発行されているという。 しかし、明治初期、政府は近代化のために多くの投資を政府がするのだが、汚職がないね。 裏口入学もない。 これは当時のエリートたちの特徴かね。 国家のためという「公」の考えが徹底していたんだね。A氏:今度の教育基本法の改正で「公」の考えの重要性が強調されたね。 戦後、日本はあまりにも「私」を重視したために、バランスを欠き、わがまま勝手が堂々と許されるようになってしまったからね。私:秋田の大館というところの出身で狩野享吉という人がいた。 明治のときに第一高等学校の校長に若くしてなり、その後、京都大学ができると文学部の創立をする。 しかし、彼はその後、退職して、貧乏しながら、「日本人にオリジナリティがあるか」を研究する。 当時は、西洋の真似がはやっていたからだ。 そして、江戸時代に八戸にいた安藤昌益を発見する。 要するに、司馬氏は、自分が育った昭和時代よりも江戸やその影を残す明治のほうが多様性があったという。 この司馬氏の雑談をしている1980年代の頃は偏差値が学校教育で問題になっていた頃らしく、司馬氏は日本全国、子供のお母さんは偏差値一色で、多様性がないとこぼしているね。 明治の頃には、陸軍の上層部が長州などの閥の支配を受けていたので、一部の幹部が大正から昭和にかけて、幼年学校から士官学校を経て陸大の最優秀の成績を得た者から選抜にするようにした。 これが統制権を得て無茶をやるようになる。 司馬氏はこれと偏差値主義を結び付けているようだね。 多様性を尊重しない点が似ている。A氏:その1980年代の戦後の偏差値問題で今度はゆれて「ゆとり教育」が生まれ、学力低下で失敗だね。 司馬氏が生きていたら何と言うかね。 今、夕張市はじめ、地方の疲弊が問題になっているが、それは江戸時代に持っていた地方の多様性を喪失したためかね。私:明日は最後の第12巻に挑戦だね。
2006.12.22
コメント(0)
私:昨日からの知的街道の続きだ。 司馬遼太郎は、何故、日本人はあのようなバカな戦争をしたのだろうかという疑問から、日本の歴史では、昭和の最初から敗戦までの20年は異常な時期であったという。 いわゆる「昭和の魔法」にかかって、日本人はバカな戦争をし、多くの人を失ったという。 それは昭和10年から20年の軍部の統帥権が日本を独裁的に支配した時期であるという。A氏:司馬氏は明治ファンだね。私:そうだね。 だから、せっかく、明治の人が欧米の植民地化から逃れ、明治憲法の下で独立した国家を短い期間で作りあげたものを、大正末期から昭和のはじめにかけてぶっ壊してしまったというわけだ。 このビデオシリーズは、「昭和の魔法」を解くシリーズだが、この第10巻は幕末から明治政府が徳川幕府に代わり、そして明治22年に憲法を作るまでの間の話だ。A氏:幕末というと、坂本竜馬が登場するかね。私:実は、倒幕の志士たちは、幕府を倒してからその後、どのような政治体制を作るかの青写真をもっていなかったという。 唯一、例外だったのは坂本竜馬であった。A氏:どういう青写真なの?私:俗に「船中八策」といわれるもので、正式には「新政府綱領」という。 この一つに、上院、下院の2つの議会制をひくことが書いてある。A氏:幕末によくそういう近代的な案ができたものだね。私:実は、幕末はすでにいろいろな海外の情報がかなり広まっていた。 竜馬が20才の頃、郷里の土佐で名もない蘭学の先生から、オランダの自治政府の話を聞いている。 オランダは歴史上初めての市民国家を作っている。 また、ジョン万次郎が帰ってきたとき、それを取調べした河田小竜という人のところに竜馬は行っているね。 後にアメリカに渡航している勝海舟の話も聞く。A氏:なるほど、すでにかなり欧米先進国の政治体制は一般的な知識となっていたわけだ。 しかし、何故、新政府の青写真を作ったのが坂本竜馬なのだろう。私:坂本竜馬は、世界の情報から日本のような国は海運を起こさないとダメだと感じて、海運業を起こす。 これが海援隊だね。A氏:ベンチャーだね。私:ところが海援隊を有効に動かすためには、国が統一されていないといけない。 そこで彼は幕府を倒して新政府を作る必要が出てきた。 薩長連合をひそかに進めるのもそこから来ているという。 しかし、議会制は薩摩との連合で薩摩の反対で削除される。 そして、幕府は倒れるが竜馬もいない。 青写真は落ちてしまう。A氏:青写真なき明治政府ができたというわけか。私:明治憲法ができるまで、一種の専制政治が行われるね。 司馬氏は、青写真的なものを明治新政府は最終的にドイツに求めたという。 これが後の昭和の精神主義に影を落とすのかね。 ドイツは、昭和にヒットラーのナチズム時代となるが、これもカルト的だからね。A氏:そうだね。 ドイツ哲学などは論理的過ぎて、論理が空回りするような気がするね。 西欧の朱子学かね。 それに対して、イギリスもアメリカも現実主義だね。 前回もあったように、今思うと、明治でのドイツの選択が日本の歴史を大きく変えた分岐点だね。私:明治憲法ができるのが明治22年だが、その間、西欧の文化の取り入れはものすごいスピードだ。 廃藩置県、武士の廃止、四民平等など次々に専制的に改革が行われる。 当然、反対勢力の反乱がある。A氏:佐賀の乱と西南の役だね。私:その後、反乱はなくなり、野党的な勢力は土佐の民権主義運動くらいなもので、これに対しては司馬氏の点数は辛い。 何故なら、後で憲法ができて議会ができるとこれらの人は議員となってしまうからだ。 次回は、「昭和」への道はもう一度、江戸にもどる。
2006.12.21
コメント(2)
私:昭和の魔法街道の続きだね。 硫黄島戦争など日本陸軍のリアリズムを失った自殺カルトの知的追及の旅だね。 自殺カルトの旅は江戸までさかのぼる。 司馬氏は、江戸幕府は朱子学を儒学として採用するが、韓国と違い、朱子学だけということではなかったという。 多様な考えが生まれ、特に荻生徂徠のように朱子学に批判的な考えも生まれる。 これは朱子学の観念論よりも実践的な陽明学より早いというね。 その基本はリアリズムであり、合理的な思考だ。 江戸期にはそういうリアリズム的な思想家が多く生まれた。A氏:数学でも和算というのがあり、関孝和など、高等数学者まで出るね。私:ところが明治維新でこの江戸の近代がプッツリ切れて、一挙に西欧の近代が導入される。 それはできあがった技術の導入だね。 それは機械技術だけでなくあらゆるものを欧米から導入する。 あるドイツ人が明治維新で日本人が過去の優れたものもどんどん捨てていくのに驚くが、すべての過去は遅れていて恥であると考えたんだね。A氏:戦後と似ているね。私:いや司馬氏は、戦後のほうが変な昭和のイデオロギーから開放され、江戸時代も見直されるようになったというね。 しかも、職人芸が復活し、日本人が本来持っている技術好きが復活し、戦後の技術による経済発展に寄与したという。A氏:ようやく江戸期につながったというわけか。私:しかし、幕末に尊皇攘夷で朱子学が水戸学として復活するね。 日本的なリアリズムと違った理屈っぽい観念的な思想だね。 明治新政府は、西欧を買い続けたが、精神面ではこの朱子学が復活して教育勅語になるね。 一方で、近代とは欧米の近代だね。 日本自身の江戸の近代的な思想は明治から消えている。 そして、たまたま、明治維新のはじめにヨーロッパで普仏戦争があり、当時、プロシアといわれたドイツが勝つ。 それから、ドイツの輸入が中心になる。A氏:哲学もドイツ哲学だね。 医学もドイツだ。私:司馬氏は、ドイツを日本が選んだというのもその後の日本の運命をきめたというね。 イギリスやフランスを選んでいたらというイフが考えられるね。 軍部も参謀本部を置くというのもドイツ流だね。 これが昭和10年ごろから、統帥権の中心になる。A氏:それだけ西欧のものを買い続けたのに、どうして、軍の幹部は昭和期に合理主義を失い技術音痴になるんだろうね。私:おそらく当時、和魂洋才といって、精神は日本精神、技術は西欧だったんだろうが、この精神が問題だったんだろうね。 ちゃんとした魂があるから技術も使いこなせるのじゃないかね。A氏:魂とは思考力だね。 それが精神主義的だということかね。 江戸のリアリズムを失っているから、昭和では西洋の技術を使う思考力が育っていないのかね。私:そこに天皇の軍隊がつながるのではないのかね。 朱子学と神道が結合したイデオロギーだね。 正しい思考停止作用を起こす。 カルトになる。 司馬氏のいう「昭和の魔法」ではないかねA氏:今の北朝鮮のような将軍様イデオロギーと似ているね。 北朝鮮も朱子学の土壌がある。 しかし、金日成の外交はしたたかだね。 精神主義ではないね。 民衆のほうが将軍様カルトの犠牲になっているようだね。 でも最近、あまり経済が苦しいのでそのカルトにだまされないという風潮が出ているそうだね。私:司馬氏の雑談はまだ、続く。 VHSで後、3巻ある。
2006.12.20
コメント(0)
私:タウンミーティング調査会の報告とそれを受けて処分が決まったが、原因追求が相変わらず浅いね。 すみませんで、一件落着か。 イベント化したのが原因だというが、それは表面的な一次原因で、何故、イベント化したのか、さらなる追及がない。 個人に任せたということも原因の1つに挙げているが、何故、個人に任せたのかそのまた、原因追求がないね。 知的に浅いね。 こないだから、問題になっている政府税調会長の本間氏の問題も「なんでそういうことをしたのか?誰が入居を許可したのかか?本人は何故、それを受け入れたのか?」の原因が明確でないね。A氏:驚いたのは、タウンミーティングは01年から始まっているので5年間続いていたんだね。 こんなことは意味がないという内部の疑問がなかったのかね。 ただ、ダラダラと5年も続けていて、共産党が告発して初めて気がつくというだらしなさだね。私:時系列で見ると最初は、かなり討議が盛んだったらしいね。 しかし、次第にだれてくる。 そのまた原因がわからない。 俺は、先週の水曜日は用事で日中は国会中継を見られなかったので、報道ステーションでのニュースを録画しておいた。 これを今日、録画を整理しがら、ちょっと国会の質疑の場面を見たが、驚いたよ。A氏:何が?私:9億円の請求書に日付記入がないという議員の追及に対して、内閣府山本官房長が答えた日本語だよ。 これが正常な日本語かね。 「原則として請求書に日付が明記されることが必要ですが、日付を記入してもらうところが、なかったと認識しています。」A氏:「日付のない請求書を受け取っていました。これはいけないことです。」で終わりなのにね。 日付なしの請求書を見るのは「認識する」ものなのかね。私:そして「すみません」も絶対に言わないね。 さらに議員が「いつその請求書が来たのか把握しているか?」という質問に対して、例の如く、また、長々と無意味な言葉が続く。 「現時点でいろいろ調べていますが、いつ届けられたがハッキリしません」A氏:要するに「わかりません。」だね。 「いろいろ調べた」というが、「いろいろ」とはどういう「いろいろ」かね。 9億円を請求するほうは、大金だから大体の月くらいはわかっているよ。 聞いてみたのかね。 請求するほうがわからないなら、脱税のうたがいがあるよ。 請求によって支払っているなら、銀行振り込みなら振込日から推定できるよ。 どうも、日付なしは意図的ではないの?私:臭うね。 しかし、もう、追及は終わりだ。 考えてみると、ある意味で質問者をバカにしているね。 慇懃無礼というやつだね。 聞く議員のほうもバカらしくて諦めているんだろうね。A氏:これでこのタウンミーティングの税金の無駄使いの真の原因はわからず、一巻の終わりだね。私:安部首相お気に入りの本間税調会長のスキャンダルも出るしね。A氏:いずれにせよ、こうスッキリしないゴタゴタが続くと安部内閣は来年の参議院選挙で大丈夫かね。
2006.12.19
コメント(2)
私:先日、ニュースステーションに出たゲスト・コメンティターの経済評論家の寺島氏が、松坂投手のボストン・レッドソックスの入団で興味あるコメントをしていたね。 今日、録画しておいたのを見た。A氏:松坂投手は6年契約で約60億円だから、年収最低で約10億円だね。 そのコメント?私:いや、違うんだね。 寺島氏はこのニュースをちょっと一歩下がって全体の視点から見ると、日本のワーキングプアとの対比が見えるという。 すなわち、格差がグローバルになってきたと言うことだ。A氏:なるほど、松坂投手のニュースはそういう見方もできるわけか。 ワーキングプアの人は、年収200万円くらいだね。 ワーキングプアの500人分を松坂投手は一人で稼ぐことになる。私:寺島氏は、強い人は国際的な水準で報酬を受けるが、弱い人は中国やインドなどの低賃金と競争されるという。A氏:しかし、おかしなものだね。 こないだふれた本の「超・格差社会 アメリカの真実」では、アメリカを「特権階級」「プロフェッショナル階級」「貧困層」「落ちこぼれ」と4つに分けている。 アメリカで松坂を見に来る観衆の大部分は、ここでいうところの「貧困層」「落ちこぼれ」ではないの?私:この本の「落ちこぼれ」がアメリカのワーキングプアにあたるようだね。 「特権階級」「プロフェッショナル階級」の合計でアメリカの全世帯の5%だが、それがアメリカの冨の60%を占める。 残り95%が「貧困層」と「落ちこぼれ」で、「落ちこぼれ」が人口の25%から30%を占めているという。 格差は日本よりはるかにひどいね。 10年後に日本もそうなるのだろうか。A氏:松坂投手はいわゆるアメリカの「プロフェッショナル階級」だね。 だから、アメリカでは松坂投手が期待したプロフェッショナルの働きをしないと厳しいだろうね。 観衆の多くは「貧困層」と「落ちこぼれ」だろうから。私:君はどのように思うね。A氏:イチローなみの活躍をするか、リスクを高く見ると五分五分かもね。私:今年の1つの楽しみだね。 これで日本のテレビ局から放映権料がレッドソックスに入るのは確実だね。 逆に、日本のプロ野球は苦しくなるかね。A氏:いや、両方見ることも考えられるね。
2006.12.18
コメント(0)
私:今日、車で5分くらいのところにいる娘の孫が2人遊びに来た。 上の孫は男で幼稚園の年少組で4才だ。 先週、幼稚園で先生との面談があり、娘が行った。 そしたら、先生が孫のことを仲間に対するしゃべり方がやさしいので、家庭では育ちがいいのではないかと言われたらしい。 ところが、孫はアニメのクレヨンシンちゃんフアンだ。 あのアニメは、大人の言葉使いが荒い。 だから、娘は先生のほめ言葉に面食らったらしい。 面談が終わり、娘が孫2人を連れて帰ろうとして、幼稚園のグランドを横断したとき、グランドに幼稚園バスの運転手がウロウロしていた。 その運転手に向って孫が大きな声で言ったね。A氏:何と言ったのかね?私:「仕事をしなさい」だよ。A氏:私:まぁ、もう先生は見ていなかったが、見ていたらビックリしただろうね。 運転手は人のいい中高年で、園児からは普段、あだ名で呼ばれていたらしい。 運転手はうれしそうにニコニコ笑っていたそうだよ。A氏:それはそうだよ。 可愛いいくらいの発言だね。私:運転手はちょうど、運転の仕事を終わり、グランドで一休みしていたんだろうね。 彼には次にグランド整備の仕事があるのでその準備していたんだろう。 その移動中のスキを突かれたね。 別な話だが、あるとき、先生が頭に来たらしい。 先生が園児の移動を指示しても、園児がバラバラで勝手な動きをしていたからだ。 そうしたら、いきなり、孫がその先生の顔色を見て「先生の頭に角が出ている」と大きな声で言った。 その声でバラバラだった二十数名の園児の動きが先生に集中し、それぞれ「角が二本出ている」「鬼だ」「ナマハゲだ」「やっつけろ」と連呼して、ついに先生に襲いかかったと言う。A氏:群集心理だね。 しかし、先生にとっては思いがけない可愛い展開だね。私:だから、先生の孫の評価は、発言の声が大きいので、クラスがその声につられて動くということらしい。 「ナマハゲ」事件はその一例らしい。 運転手に「仕事をしなさい」というのは、大人に対する発言だね。 同じように、俺が孫の前で女房とちょっと言い合いをすると、いつの間にか、俺のほうに飛んできて、俺に向って「ジジ、そういうことは言ってはダメです」というから面白いね。 「先生の頭に角が出ている」も大人に対する発言だね。 子供は大人をちゃんと見ているね。 だから、教育といっても、大人のほうがしっかりしないとね。 こないだのタウンミーティングの一連のゴタゴタは孫に見せられないなぁ。 孫に「お役人は仕事を真面目にしなさい」と言われそうだね。
2006.12.17
コメント(0)
私:「硫黄島・戦場の郵便配達」は、12月9日土曜日にフジテレビで夜9時から2時間余にわたって放映された。 俺は都合で見られなかったので録画しておいた。 これを今日、見たよ。 A氏:「硫黄島からの手紙」の栗林中将は出るの?私:このテレビドラマのサブタイトルに「あの硫黄島にあったもう一つの"真実"」とあるように、これは海軍司令官の市丸海軍少将の話が中心だね。 その話をつなぐ航空隊のパイロットと郵便配達の話がからむ。 実際の日米の記録映画を交え、ドラマは展開する。 海軍と陸軍は同じ島でも行動が分かれていたんだね。 栗林中将は陸軍司令官だね。A氏:文藝春秋の対談によると、陸軍と海軍を一元化してくれと栗林中将は直接、侍従武官長に電報を打って進言しているようだが、結局、それは無視されたんだね。私:だから、このドラマには栗林中将のことはまったく出てこないね。 例えば、地下壕の隣同士の部屋にいれば「おい、どうしている?」と声を掛け合うだろうがね。 そういうシーンもないね。 二人はそろって合理主義者だから、話は合っただろうにね。A氏:市丸少将の最後はどうなったかは不明だろうね。私:そうだね。 ただ、本土に伝令を出しているね。 伝令は捕虜になったが、彼の意図は捕虜になってでも祖国に帰って、この戦争の事実を伝えよということであったと思うね。 無駄死には嫌だったのだろうね。 市丸少将の長女がラジオを通じて、硫黄島の将兵に激励の放送をする。 それを市丸少将は知っていたというね。 捕虜になった部下が戦後、遺族にそれを伝えている。 伝令として生き残り、日本に帰った人は遺族を探して戦場を語って回ったという。 それと市丸少将は「ルーズベルトに与える書」を残しており、それを米軍が硫黄島で拾いアメリカ海軍兵学校に保管してあるのを紹介している。 これはかなり広く国際的な視野で述べている遺書だね。 しかし、このテレビドラマでは61年後に硫黄島戦で生き残った人や、手紙を書いて送った人もいるが、すでに戦場にいた人は80才を越えているし、その手紙に登場する子供たちも70才代だね。A氏:これらの人の死とともに、この記憶は消えて行くのかね。私:クリント・イーストウッドが描くのではなく、本来、日本人の監督が描くべき映画だったんだろうね。 もっと、日本人はもっとあの戦争ときちんと向き合うべきだね。 それにしても、栗林中将、市丸少将が生きて戦後、活躍したら、ソニー、ホンダを築いただろうね。 あの戦争は、このような貴重な日本の人材も殺した。 しかし、そのソニーも創業者の井深さんがなくなってからおかしくなっているようだ。 風化現象は止むを得ないのかね。
2006.12.16
コメント(3)
![]()
A氏:今週、水曜日のテレビ朝日の「相棒」を見たかい?私:見たよ。 「相棒」は毎週、欠かさずに見ているね。A氏:今回、チャンドラーが出てきたね。私:美術大学の学生が殺される。 ところがその学生をさがしていたという40才くらいの男がいる。 大学のキャンパスでは学生ローンの会社の者と名乗り、下宿先の大家には大学の学生課の者と名乗り、アルバイト先では高校時代の友人の父と名乗る。A氏:アルバイト先でその40才くらいの男が携帯で電話しているのを店長が聞いて「マーロウ」と言っていたという。私:そこで右近は、これは私立探偵だと推理して、電話帳を借りて調べ、「チャンドラー探偵社」という広告を見つける。 この推理は、マーロウがチャンドラーの小説の主人公であるということを知らないとわからないね。A氏:そしてマンションの一室の小さな探偵社に行く。 そこには、貧乏な自称マーロウという私立探偵の矢木がいる。 帽子にトレンチコートいうスタイルで、コートは刑事コロンボみたいなよれよれだ。 中肉中背で、チャンドラーのマーロウとは似ても似つかないね。 チャンドラーのマーロウは俳優のケリーグラントが似ていると言われているからね。 これが殺された学生を調べていた私立探偵であることがわかる。私:いろいろあって、この私立探偵が襲われてケガをする。 そこで右近がよく行く小料理店「花の里」に連れて行き、店のママに手当てをしてもらう。 そのとき、この探偵が「男はタフでなければ生きていけない。やさしくないと生きていく資格がない」という。A氏:これを聞いて、右近がすぐに「それはチャンドラーの『プレイバック』 にあるセリフですね。もっとも訳には異論があるようですが」と言うね。私:これはチャンドラー・フアンならマーロウのセリフとしては有名だね。 「プレイバック」はチャンドラーの最後の小説という。 その第25章にある言葉だ。 英語は “If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive." だね。 これは会話の相手の女性の「あなたのようにしっかりした男がどうしてそんなにやさしくなれるの?」という問いに対して答えたセリフだね。 この英語は “How can such a hard man be so gentle?” ここにhardがあるので答えもこれを受けているね。A氏:訳に問題があるとTVでは言っているが?私:清水訳は「しっかりしていなかったら、生きていられない。優しくなれなかったら、生きていく資格がない」。 小泉太郎訳は「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」とあるね。 hardの訳語が違うが意味は大体同じだね。 タフはかなりの意訳だが、このほうが一般的になっているようだね。 問題なのは、時制だね。 会話なので、本来は現在形だね。 女性の質問は現在形だが、マーロウの答えは過去形だが、これは仮定法だろうね。 だから、仮定法を意識して訳すと「生きていられないだろう」と「資格がなかっただろう」となるのかね。A氏:最後に犯人を捕まえて、事件は無事に解決する。 そこでこの探偵と相棒の2人が別れることになる。 右近が「これでロンググットバイですね。」と探偵にいう。私:これはチャンドラーを知っている人でないと、シャレがわからないね。 チャンドラーの名作「長いお別れ」(ロンググッドバイ)を引っ掛けているね。A氏:探偵は「ええっ、もう会えないんですか。」という。 この探偵のセリフは野暮だね。 「しゃれましたね。でも、また会えますね」とでいうと右近のしゃれが通じたことになるんだが。 ドラマのほうは、右近が「また、いつか会うことがあるでしょう」となり、探偵は「それでは See you」ということで分かれる。私:「相棒」のドラマにしてはちょっと軽いタッチだったね。 チャンドラーとちょっとたわむれに遊んだという感じだね。
2006.12.15
コメント(0)
![]()
私:クリント・イーストウッドは果たして、神がかりな日本の異常な軍国主義を理解して「硫黄島」の映画を作れるのだろうかと心配したが、やはり、その心配は当たったね。A氏:どういう点だね。私:12月10日発売の文藝春秋新年特別号で「硫黄島・栗林忠道の士魂」というタイトルで「硫黄島からの手紙」に主演した渡辺謙と栗林中将を書いた「散るぞ悲しき」のノンフィクション作家の梯久美子さんの対談があるんだが、そこで栗林中将の死に方が話題になっていたんだね。 最初のアメリカ側の脚本では、栗林中将は切腹することになっていたという。A氏:どうのようにして彼らは理解したのだろうかね。私:渡辺謙が説明したらしいが、理解を得られるのに大変だったらしいね。 海外では「死んで美学を追求する」という「サムライ像」がしみついていたんだね。 渡辺謙の説得でやっとハラキリはなくなったということだね。A氏:栗林中将は、玉砕が嫌いだったそうだね。 そして徹底的な合理主義者だったわけだ。私:現場と同じ目線と平等主義は、現場主義だね。 だから、不合理な作戦を立てる大本営には頭にきていただろうね。 栗林中将が最後の電報にある辞世の句は「国のため重きつとめを果たし得で、矢弾尽き果て散るぞ悲しき」が、大本営によって「散るぞ口惜し」に改ざんされる。 このエピソードをなんとか映画に取り入れたいと渡辺謙は思うが、「悲しき」と「口惜し」のニュアンスの違いが残念ながらいくら説明しても米国人にはわからなかったという。A氏:最後の電報で「宛然、徒手空拳をもって」という文句も削られているね。 大本営の無策に対する皮肉に聞こえるからね。私:しかも、最後の電報の数日前に、天皇の近くにいる侍従武官長宛に電報を打っているそうだ。 本当に「口惜しい」でなく、「悲しく」なったんだろうね。 梯さんは、寄せ集めの日本兵が兵備も数も絶対的に勝る米軍に対して、何故、あのような戦いができたのか、栗林中将の指揮があったとはいえ、60年後を生きる我々にはわからないかもしれないといっているね。A氏:それはやはり、一種のカルト集団となっていたからではないの? 司馬氏の言う魔法だね。 何故、魔法にかかったのか、司馬さんもよくわからないと言っているがね。私: 「父親たちの星条旗」の原作では、アメリカの硫黄島攻撃をした若者はあらかじめ、 硫黄島向けの十分な訓練を受けて投入されていたことが書いてあるね。 オーアール(OR)も活躍したしね。 実に入念な準備をしただけに意外な抵抗だったんだろうね。 しかし、クリントも硫黄島を戦った十代、二十代の米兵たちの出来事を、今の若者に説明するのはむずかいしいと言っていたというね。A氏:クリントが尊敬する黒澤明は昭和の戦争映画は作っていないが、本当に観客に戦争の怖さを伝えるには、客席に弾が飛ばないとだめだと言っていたそうだ。私:それから、クリントは「南京虐殺」の映画も撮るということを以前聞いたが、これは原爆を落としたアメリカにとの2部作にすべきだね。
2006.12.14
コメント(0)
![]()
A氏:文芸春秋新年特別号に「成果主義がソニーを破壊した」という記事があった。 書いているのは、ソニー元上席常務であるということだから、生々しい記事だね。 ソニーは今年で創業60周年を迎えるというが、かっての創業者井深氏の「仕事の報酬は仕事」という考えが消え、煤にまみれた会社になってしまったという。私:その原因が1955年頃から始まった成果主義としているね。 外部のコンサルタントの指導で行われたんだね。 成果主義は、正社員の人件費の削減が最終目標だね。 技術者の内側から自然にこみあげてくる衝動から生まれる技術者の「燃える集団」が消えた。 おカネが欲しい、出世したい、名誉が欲しいという外部の報酬を求める心に変わってしまった。A氏:個々の査定だけでなく、事業部全体の評価で報酬を決める。 だから、事業部間の溝は拡大し、お互いの連携がなくなった。私:実はアメリカでは成果主義に対して、内的な向上動機を重視した「フロー理論」というのがあり、その中心人物であるチクセントミハイ教授の講演を筆者は2004年に聞いている。 その理論の内容は井深氏と同じもので、井深氏の考えを取り上げていたという。 ソニーが活力を失ったのは成果主義のためだ。 ところが、筆者は皮肉なことに成果主義の本場アメリカでは、ソニーをお手本に、成果主義を否定する「フロー理論」が語られているということに大きな衝撃を受ける。A氏:筆者は井深氏のマネジメント・スタイルを「長老型マネジメント」と名づけた。 「長老」とは「徳がある人」だという。 そしてダメ上司を次の6つに分けている。・マイクロ・マネジメント型:細かいことまで介入する。・馬頭観音型:ことあるごとに部下を罵倒、叱責する。・ヒラメ型:常に上を向いている。・逃げまくり型:保身に走り、責任を取らせられないことだけ考える。・放任型:何もしない。・改革かぶれ型:自分を改革のヒーローと位置づけ、自己流にあらゆることを変える。 筆者はこの最後の「改革かぶれ型」は数が少ないが組織に甚大な被害をもたらすという。 このダメ上司が導入した無責任な合理主義経営が社員を痛めつけ、うつ病などメンタルな問題を抱えた社員が増加していると筆者は言う。 昨日の日記の「国家の堕落」で藤原氏は、アメリカのような人口あたりの精神カウンセラーが日本の60倍という世界が待っているというが、まさにその道を進んでいるんだね。 「企業の堕落」だね。 「唯金論」に侵された日本だね。 なお、天外氏は「マネジメント革新」という本を出しているね。 私:2年ほど前に富士通の人事部の人が書いた「内側から見た富士通『成果主義』の崩壊」(光文社刊)があるね。 俺たちの時代には、まだ成果主義が一般的でなかったので、成果主義がピンとこなかったが、この本は具体的に書いてあったのでわかりやすかったね。 例えば、著者本人は、人事部でルーチンワークをやっていたので、確固たる「目標」はない。しかし、「目標シート」を書かなければならない。 そこで「退職に関する稟議が上がってきたら3日以内に処理する」「退職金の計算を間違えない」など、まるで小学生のような目標を「目標シート」に記入し、上司の了解を得たという。 俺はこの例で成果主義の問題点がピンと来たね。 些事は大事だね。 著者が出席したある部の評価会議では、部長の前に、約千枚の「目標シート」が積まれ、その山を見た部長は、評価が嫌になり、個別に見なかったという。A氏:俺もこの本を読んだよ。 この本の著者はその無理な「成果主義」の推進の根底には、それを推進した人事部やコンサルタントの「机上理論」にあることを指摘して、次のように述べている。 「『机上理論』の特徴は、それを振り回す人間に、生身の人間に対する洞察力が欠落している点にある。新しい『評価システム』をつくり、そのマニュアルを従業員に配布しさえすれば、あとは従業員がそれにしたがって完璧に作動するはずだという思い込みである。 人間は部品ではない。 だから、理論やマニュアル通りには動かない。 そんなことは誰にもわかっているはずなのに、彼らにはわからない」 この人事部やコンサルタントは、上記の天外氏のダメ上司の最後の「改革かぶれ型」の典型例だね。 私:今月号(12月号)「ウェッジ」では「ビジネススクールの流儀はもはや人を幸せにできない」という原丈人氏(デフタ・パートナーズ事業会社グループ会長、米共和党ビジネス・アドバイサリー・カウンセル評議会名誉共同議長)の記事がある。 ストックオプション、成果主義など、アメリカのビジネススクール流の考えだね。 原氏は「会社の仕事を通じて生きがいをつくり、その結果として個人も金銭的な冨や社会的な充実感を得る。 その実現のために会社がある。 米国は株価を上げる経営者であればなんでもよいという時代になっている」という。 中長期のことを考える経営者はクビ。 短期の勝負だ。 その結果、営利とは異なる目的を持つ大学や中高等学校を株式会社化しようという完全な間違った発想まで生まれるという。 完全な市場原理イデオロギーだね。 このようなアメリカの手段と目的の取り違えは人々を不幸にすると筆者は指摘している。 そして日本をそのような国にしてはならないと強調している。A氏:「国家の堕落」の藤原氏流に言えば「金儲けのために堕落した企業」、そしてその上に立つ「堕落した国」にしてはならないということだね。私:今週のTVタックルで市場原理主義のアナリストが「企業が利益を出せば、従業員も潤う」から一体だといっているが、リストラの場合、する者とされる者は一体ではないね。 そこにリストラする強者とリストラされる弱者がある。 弱肉強食がある。 その現実を知らない経済アナリストが知ったかぶりでのさばるようになったね。A氏:しかし、今日の朝日新聞の小さい記事で、「労働ビッグバン否定意見相次ぐ」とあるね。 自民党の「雇用・生活調査会」の初会合のニュース記事だ。 衆参両院約40名が参加したという。 政府の経済諮問会議が打ち出す労働市場改革「労働ビッグバン」に対して「我々とは違う意見だと表明し、宣戦布告をしていただきたい」との発言に拍手がわいたという。 会長の川崎前厚生労働相は「希望がかなわず非正社員になった人たちを、正社員の中間層に招きいれる政策こそ必要なのに、諮問会議はひっくり返った議論をしている」と言っているね。 君の格差街道のおかげでこういう小さな記事も気になるね。 この調査会の今後の活躍に期待したいね。
2006.12.13
コメント(3)
私:12月10日発売の文芸春秋新年特別号で、昨年ベストセラートップの「国家の品格」の著者藤原正彦氏が「国家の堕落」と題して、特別寄稿しているね。 市場原理主義の徹底的な批判と、バブル崩壊後、それを日本に導入した小泉改革の徹底的な批判だね。A氏:俺も読んだが、君の格差街道のおかげで、この内容が内橋氏の「悪夢のサイクル」とまったく同じように、市場原理主義によるいろいろな格差を指摘しているね。 市場原理主義は必然的にいろいろな格差を生んできたという。私:そして小泉内閣を支援した市場原理主義の学者、エコノミスト、財界人のグループの責任を追及しているね。 内橋氏が「悪夢のサイクル」でシカゴボーイズとしたグループが含まれるね。 そして経済的な格差は一過性だが、教育の格差は次世代までつながるから見逃せないという。 安部首相の唱える教育の場に市場原理を持ち込む「教育バウチャー」制度はイギリスでは、教育格差を拡大させ、大失敗だという。A氏:なんで安部さんは教育バウチャーに熱心なのかね?私:経済諮問会議の民間委員の一人である御手洗キャノン会長は「労働ビッグバン」でますます労働市場の市場原理の徹底化を推進しようとしているね。A氏:御手洗氏は君の日記にときどき登場するが、なんでもレーガン時代にアメリカにいてレーガンのいわゆる企業減税で経済を活性化した影響が大きいとしているね。 レーガノミックスというやつだね。私:レーガノミックスの複雑なからくりは昨日の日記の「超・格差社会 アメリカの真実」で解明しているね。 簡単に言うと、ワーキングクラスからの徴税を増やして、投資収入で生きるトップクラスの税負担を減らすという「減税策」だったという。 格差拡大を推進した。 だから、レーガノミックスみたいに、御手洗氏は、企業減税に熱心だが、一方で消費税の導入、社会保障の抑制を提言しているね。A氏:庶民には厳しい。 富者の経済はよくなるが格差はますます拡大するという結果が予測できるね。 そういえば、同じ文藝春秋の「新聞エンマ帖」で道路財源のことで御手洗氏が矛盾したことを言っているが、新聞の追及の詰めが甘いというようなことを指摘していたね。私:月曜のTVタックルをみていると、野党は格差で賃金が下がっていることを強調し、与党や藤原氏が言う「市場原理主義のエコノミスト」は景気が回復した良い点をいう。 先日、チリーのピノチェット元大統領がなくなったが、彼はチリーに市場原理主義を導入して、経済に奇跡を起こしたといわれている。 しかし、内橋氏は正確に調べると事実は違い、そんなに経済は拡大していないし、むしろ、格差が拡大して、規制を戻し出し、ついには左派政権に変わった結果になったと解説しているね。A氏:藤原氏も改革で良くなった点があることは認めているが、「市場原理」がイデオロギーになって、失ったほうが大きいとしている。 特に、教育まで市場原理を適用するのは許しがたいとしているね。 全部市場原理、全部市場原理否定の議論でなく、あるものは市場原理、教育のようなものは規制するとか、内橋氏がいうようにバランスのとれた第三の道が必要だね。 イデオロギー化すると全部市場原理で動かそうとなる。 そうなると、むき出しの弱肉強食の世界が展開することになるね。私:とにかく藤原氏は、市場原理の行く先は、アメリカのような弁護士が人口あたり日本の20倍、精神カウンセラーが日本の60倍という世界が待っているという。A氏:「美しい国」はどんどん消えそうだね。 藤原氏は、今、進んでいる市場原理主義の道は「堕落した国」への転落だとしているね。私:これで本当に俺の格差街道は終わりかね。A氏:いや、まだ、あるよ。 同じ文藝春秋に「成果主義がソニーを破壊した」があるよ。 これは正社員も「仕事の市場原理主義」で悩んでいる姿だよ。 市場原理主義社会では正社員も楽でないね。明日、とりあげようよ。
2006.12.12
コメント(0)
![]()
私:評判の小川洋子の作品はどういうものか、知的興味で読んでみたよ。 翻訳されて外国でも読まれているらしいね。A氏:君の知的街道の若い作家の作品街道になるかね。 柴崎友香著「フルタイムライフ」、長島有著「泣かない女はいない」、伊藤たかみ氏の「八月の路上に捨てる」の流れだね。私:たまたま、図書館で大文字文庫といって、大きな字の文庫があり、この小説が3巻からなっているのが空いていたのですぐに入手できた。 単行本は予約待ちが長そうなのでやめた。 大きな文字なので読みやすく、4時間くらいで一挙に読み終えた。 文章はわかりやすく読みやすく、ストーリー展開もさわやかでよかったね。A氏:2004年のベストセラーで映画にもなった小説だね。 博士というのは数学の博士で、交通事故で頭をやられ、80分で記憶がなくなるという設定らしいね。私:そうだね。 主人公はその面倒を見る家政婦だ。 そして、その10才になる息子だ。 博士、家政婦、その息子の3人が主人公とも言えるね。A氏:数学が出てくるの?私:出てくるが、話の道具としての登場だね。 うまい使い方だね。 すでに2年前のベストセラーだし、映画にもなっているので、インターネットで見るとたくさんのコメントがあるね。 ほとんどがべた褒めだね。 きわめて少数派が、スラスラ読めるだけに何か残らないという感じを指摘しているね。 なんでこの本が100万部も売れたのかというコメントもあったね。 それとタイガースや江夏の大々的な登場がストーリーとしては違和感があるというコメントもあったね。A氏:君はどうだったの?私:何かきれいごとのような、幻想的な童話のような感じは否めないね。 おそらく著者は、数学にヒントを得て、現実と非現実をたくみにつないだのだろうね。 それは成功しているね。 しかし、作者自身が自己撞着しているような感じだね。 映画は現実的になるので、映画向きではないの? 俺は映画を見ていないがね。 それに、タイガースや江夏の仰々しい登場は、たしかに違和感があると言えば言えるね。 最近、人気の小説とはどんなものかという流れを知り、読んで損はしなかったがね。A氏:主人公が短時間の記憶しかできないという外国映画が確かあったね。 題名は忘れた。 主人公は忘れないように盛んにメモする。私:この本の場合は、博士は80分で記憶がなくなるというのが大前提だが、頭の悪い俺にはどういう意味か理解できないね。 A氏:記憶したことが80分で消えるんじゃないの?私:具体的に考えてみよう。 例えば、家政婦が朝7時、博士の家に来て会うとする。 家政婦に対する博士の記憶はそこから始まる。 しかし、朝の挨拶の会話の記憶は80分たつと記憶がなくなるから、8時20分には消えることになる。 家政婦が夜7時に帰るとする。 帰りの挨拶の記憶は家政婦が帰ってからも80分は残ることになる。A氏:なるほど、連続して80分ずつずれて記憶が消えて行くことになるね。 日中でも、家政婦が80分、別の部屋にいて顔を合わせないともう家政婦であることを忘れる。 不法侵入者と間違えられるかもしれない。 家政婦はそういう事態を避けるためには、常に時計との勝負だね。私:そういう緊迫したシーンはなかったような気がするね。 秒単位で80分ずつ記憶が消えて行くのか、分単位で消えて行くのか、それとも10分くらいのブロックでずれて消えて行くのかね。 5分ずつ記憶が消えて行くなら、日中でも家政婦は5分単位で博士にメモを書いてやらないといけない。 アナログなのか、デジタルなのか? A氏:外国映画の場合は、アナログ的にどんどん忘れていくような設定だったような気がするね。 本人は、ものすごく不安になっているね。 なんだか、この小説の大前提が崩れるような気がするね。私:とにかく、この小説には、日本の政治、経済や文化的なことはあまり深く関わっていない。 そういうことを話題にしないで、タイガースや江夏を話題にする。 その頃は、日本が歴史的な高度成長時代であるから、その点と現代の比較をさらりと入れてもらいたかったね。A氏:昨日の「超・格差社会 アメリカの真実」の著者の大学時代のアメリカの友人との話題のように、面白いけれど軽い気がするのと似ているのかね。私:作者の小川洋子氏がこの本が数学を扱っていることで、数学者でもある「国家の品格」の藤原氏と対談したらしい。 そしたら、ある女性読者が藤原氏が女性天皇を認めていないことに小川洋子氏はどう思っているのかと、インターネットのコメントで疑問を投げつけていたね。 そこでこの街道は、明日は今月号(新年特別号)の文藝春秋に特別寄稿している藤原氏の「国家の堕落」とつなげたいね。 この寄稿で藤原 氏は猛烈に怒っているね。 内橋氏同様、新市場主義を批判しているから、格差街道にも関係するね。
2006.12.12
コメント(0)
![]()
私:昨日に引き続き、格差街道を進む。 この本を読んでいくうちに、この著者は男の人かなという錯覚を覚えたね。A氏:何故?私:文章が自己主張型だからだ。 本の最後の「おわりに」を読んでその理由がわかった。 著者は英文を書くスタイルでこの本を書いたとある。 原稿を一通り書いたところで数人の友人に見てもらったところ、「原稿から受ける印象と著者の印象とのギャップが凄まじい」と言われたという。 著者は一つには英語には関係代名詞があるから階層構造であるが、日本語にはないから、短文で切って並べるようになるという。 そうなると断定的な文章が並ぶことになる。 日本語と英語の裏にある文化の違いだね。A氏:主語を最初に押し出す発想だね。 この本の宣伝を見ると著者はニューヨークとシリコンバレーで日本人初女性エコノミスト、証券アナリスト、コンサルタントとしてアメリカで26年間活躍してきたというね。 だから、英語発想になっているんだね。 そういう人が語るアメリカはまさに現場体験の真実だね。 ところでアメリカの格差の実態はどうだね?私:著者はその体験からアメリカは4つの階層に分かれているという。 「特権階層」「プロフェッショナル階層」「貧困階層」「落ちこぼれ」だという。 そして、メーカーなどで働いていた中産階級の大半は「貧困層」へと落ちているというね。 いわゆる、俺たちが理想としたアメリカの豊かな市民生活をしていた中産階級が崩壊してきたのが、1970年代からだという。A氏:君が「アメリカの没落」で指摘したことだね。私:この本はアメリカ建国からの歴史を経済的な視点で説明しているので、この俺たちが白黒のハリウッド映画で見た中流階級のアメリカが中心だった時代は、稀な時代であることがわかるね。A氏:日本も中流階層が出現したのは、戦後の高度成長時代だけだろうね。 それ以前は、格差はかなりあったからね。私:アメリカは戦争などで他国に征服されていないから、「特権階層」は固定されている。 それにアメリカを動かしている頭脳として、世界から集まった多くのエリート集団がいる。 その一つに「フーバー研究所」があり、この研究所のフェローに就任できた日本人は“ミラーマン”だけだという。A氏:ミラーマン?私:植草教授のことだよ。A氏:ところでアメリカはクリントンのときに財政黒字になったのではないの?私:2000年度に1年だけ1960年以来初めて、わずかながら黒字を計上した。 しかし、その後、史上、最悪の膨大な赤字になる。 それでトラストファンドまで手を出す。A氏:トラストファンド?私:国民から預かった社会保障用の資金だよ。 これに手を出すがこげつきだす。A氏:日本の財投に似ているね。私:そして、老人医療補助の削減となる。 ガソリン税なんかこの10年間に4.6倍に増えたという。 いずれも貧乏人には厳しいね。A氏:しかし、貧困階層が多数なら、選挙でもっと政策で反映されるのではないの。私:その点、アメリカの民主主義は「特権階層」ががっちり握り、うまくコントロールしている。 それに貧困階層でも努力すれば、成功できる道はあるから、希望はある。 それに日本より職場間の流動性が高い。 これは安部首相のいう「再チャレンジ」システムが、アメリカではすでにかなりあるんだね。 A氏:アメリカの政治が問題をかかえていることはケネディ暗殺で明らかだね。私:貧困階層に落ちる人は、日本と違って、アメリカ人は明るい、というようなことを著者は言っている。 しかし、「アメリカの没落」では、メーカーにつとめていた中流の従業員が貧困階層に転落していく姿を「気が重い」「人の生活を踏みにじった」「ひどい仕打ち」という暗い言葉で描写しているね。 著者はシリコンバレーやニューヨークに暮らしていたようだから、デトロイトやピッツバーグのような工業地帯が崩壊していく状況はあまり密接に体験していないのかもしれないね。 日本の格差の暗さはこのデトロイトやピッツバーグの暗さではないのかね。A氏:まぁ、それは1970年から80年にかけての日本製品の進出とも関係するね。 デトロイトの自動車労働者が日本車をハンマーで壊しているのをテレビで放映していたものね。 よほど、頭にきたらしいね。私:しかし、俺が知的興味をひいたのは、日米の格差の性質の違いだね。 著者は、日本の格差は「労働報酬格差」だという。 アメリカの格差は「資産格差」が大きいという。 アメリカでは資産家は、資産を運用してその運用益を形成して、雪だるま式に資産を増やし、資本分布の格差を拡大する。 その圧力であらゆる企業は人件費を極力下げる努力をする。 日本はその世界的な枠組みの中で「労働報酬格差」が発生しているが、この問題と「資産格差」は分けるべきで、「労働報酬格差」のほうが対策は立てやすいというね。A氏:そうすると日銀の福井総裁は1千万を村上ファンドに投資して1千万余ほど稼いだと日本では騒いでいるが、これはまだ、福井総裁のサラリーマンとしての「労働報酬格差」レベルの話だね。 アメリカでは、このくらいのクラスは、何億円という投資で、何倍の利益を得る階層の話だから、その点、福井総裁の話はミミッチイね。 アメリカの「資産格差」は途方もなくスケールが大きいようだね。 私:そして、特権階層は余った金を芸術など文化活動に提供する。 まさに、かっての王朝時代のようだね。 日本の特権階層にはまだ、それだけの余裕はないようだね。 著者は、アメリカは資本の偏在と粗末な公共基礎教育が根底にあるので格差社会の解消への道は程遠いという。 A氏:「資産格差」は新市場主義とからんでアメリカだけでなく世界を駆け巡り、利益をむさぼるのかね。私:残念ながら、この本はアメリカの新市場主義(新保守主義) との関係にふれていないが、「資産格差」の展開はそれを示しているね。 新市場主義(新保守主義)との関係を強調している内橋氏の「悪夢のサイクル」と併読するとよいと思うね。A氏:しかし、一方で多くの問題を抱えながらアメリカの成長があるのは、創造力を重視する社会体制だね。 格差があってもやる気があればチャンスはあるから、「心地よい」というわけだね。私:これは、余談だが、著者がアメリカで学んだとき、友人たちとすぐに仲良くなったが、会話は日常的な軽い話で、政治、経済、人生論などの話は一切なかったという。 そして、勉強の目的はより多くの金を得るためだね。 イギリスから来た学生もそれを感じ「アメリカはまだ歴史が浅いからだ」といったというね。 著者は、アメリカは文化の多様性がある反面、公表される意見や目に見える行動はおどろくほど、標準化しているという。 「人種差別が悪い」となると反対意見は姿を消して、その原因を突き止めて問題を解決しようとする努力も停止するという。A氏:禁煙もダイエットもすごいね。 標準化しているね。 戦後、共産主義に対するマッカーシズムがあったが、あれもすごかったね。私:まぁ、イラク戦争もアメリカの階層構造との関係から理解することもできる。 今のアメリカを全体として知るにはいい本だね。 そして、著者が言うように、アメリカの真実を知って、日本ははるかに長い伝統文化を持っているのだから、よく足元を見るべきだね。A氏:しかし、時代の流れとして、これから日本にも「資産格差」が生まれるのかね。 それとも朝日新聞で先週、連載していた「ファンド列島・うごめく巨大マネー」にあるように、今後、10年くらいで約1500兆円の日本の個人資産を狙って、アメリカのファンドが日本の資産を飲み込み、国際的な「資産格差」に拡大するのだろうかね。 並行して、「労働報酬格差」もアメリカ並みに拡大するのだろうか。 一方では、日本では大企業の増益と、派遣社員、偽装下請、パート、外国人労働者などの間では「労働報酬格差」が始まってはいるが――――。 日本の株式市場でのアメリカファンドの動きには目を放せないね。 「資産格差」の前兆か? 君の日記につぎのような文があるね。 「グローバリゼーションは、国を征服するよりも、市場を征服しようとするものである。 この近代的権力の狙いは、大々的な侵略が行われた植民地時代のような領土の征服ではなく、 冨の所有権の奪取である。 この新たな征服には圧倒的な破壊がともなう」 「この地球上の全人口のうち、最も豊かな5分の1が80% の資源を所有し、もっとも貧しい5分の1は、0.5% 以下の資源しか所有していない」 新しい金融植民地化の拡大による「資産格差」の拡大か? そして、日本は伝統文化を忘れ、アメリカ並みの軽い文化的なノリで過ごすようになるのかね。私:―――――。格差街道も終点か。
2006.12.11
コメント(0)
私:格差街道で「悪夢のサイクル」と「労働ビッグバン」まで来たが、ここでふれているように、アメリカは、日本に先立って、すでに1980年から1990年にかけて格差問題が発生し、いわゆる中流階層が崩壊する。 この「アメリカの没落」は1992年にアメリカで発刊されている。 著者はピューリツァー賞受賞記者だという。 日本訳は1993年だ。A氏:この本は「悪夢のサイクル」でも紹介されているね。 内橋氏が10年前に規制撤廃から現在の日本の格差問題を予測できたのも、このようなアメリカの実態があったからだといっているね。 日本の現在は、今、アメリカの十数年後を追いかけていることになるね。 私:その意味でアメリカの現在の正確な実態に知的興味が湧いた。 それで、新刊の小林由美著「超・格差社会 アメリカの真実」(日経BP刊) を読みたいと思い購入したよ。 帯には「アメリカの豊かな中流家庭は、なぜ貧困層へと転落したのか。日本の明日がここにある?」とあるね。 こういうクエスションマークがある宣伝文句は危ないがね。 例によってちょっと迂回して、十数年前のアメリカを先に知っておこうと思い、それでこの「アメリカの没落」を先に読むことにした。A氏:十数年前の本だと本屋にはないね。私:図書館にあったので借りたよ。 400頁近いね。 読み応えがあったね。 しかし、図表入りでわかりやすいし、いろいろな事例が豊富だね。 しかし、事例を読んでいるうちに、今の日本の正規社員の減少、派遣社員や偽装下請の問題と錯覚してきたよ。 中流層がどんどん貧民層に没落していくんだね。特にメーカーの例が多いね。A氏:所得の二極化が進むんだね。私:所得税率も1950年代に最高91パーセントとあったのが、1991年には31パーセントになる。 メキシコへ仕事が流出する。 企業家は利益を得るが、アメリカの労働者は職を失い、別な低賃金労働に移る。 メキシコの低賃金の影響を受ける。A氏:日本でも中国への工場移転は労働力としてどのくらい移動したのかね。 相当な移動だろうね。私:企業の節税も個人の所得税が穴埋めしている構造だね。 A氏:それからM&Aの急増で企業の破産も増加したのではないの。私:60年代に比較すると破産が80年代に一挙に4倍となる。 M&Aで企業を売り飛ばした経営者は膨大な個人利益を得る。 従業員は職を失うだけでなく、保険と年金も失う場合が多い。 そして長年正規従業員として働いた職場を去って、低賃金の労働につくようになる。 こうしてまた、所得の二極化が進む。 だから、教育も修士は、1950年代には理工学系が経営学系(MBA)より多かったのが、1970年頃から逆転し、1990年代ではMBAは理工学系の3倍を超えるという。 A氏:日本でも今、理工学系の大学は学生を集めるのに大変らしいね。私:規制の自由化は結果的に労働者と消費者にとって高くついた。 自由化した業界もその労働者の生活も崩壊したという。 航空業の自由化で、結果的に多くの業者が参入したが、ほとんどが破産し、フィラデルフィアからピッツバーグ間の往復運賃は自由化前の1978年の86ドルから自由化後の1992年では460ドルだという。 運送業も自由化による乱立で上位30社が1979年以降、20社ほど倒産している。 ここでも労働者が低賃金に追われている。A氏:日本では、その約10年後のタクシー業界の規制撤廃による運転手の低所得問題が今深刻になっているね。私:日本では健康保険は国民皆保険だが、アメリカは大変だね。 アメリカでは産業界は健康管理の費用を労働者に転嫁しているという。A氏:日本でも健康保険の本人負担率は上がってきているね。 特に老齢者には厳しくなっているね。 しかし、多数決のアメリカで貧しい人が多数なら、その解決は政治に反映するのではないの?私:その政治もロビーストの活動などで、変わってきているようだね。 予想した通りの内容だが、ここから十数年、アメリカはこの問題にどのように対応してきたのだろうか。 この間、9.11の同時多発テロ、アフガンとイラク戦争があったね。 現在の姿はどうか?この街道は、次は小林由美著「超・格差社会 アメリカの真実」(日経BP刊)の宿に向うとしよう。
2006.12.10
コメント(2)
私:先週、テレビの国会中継を見ていたら、例の教育タウンミーティングのやらせ関連の質疑をやっていた。A氏:俺も見た。 答弁は内閣府がやっていたね。 例のぬらりくらりの典型的な官僚答弁だ。 だから、事実の本質がよくわからない。私:特に静岡のタウンミーティングが問題になっていたが、その通知がインターネットに出ていたよ。 平成17年6月11日(土)で10:00~12:00の2時間、300人の募集とね。 場所は静岡県男女共同参画センター あざれあ大ホール 静岡市駿河区馬渕1-17-1とあるね。 出席者は、文部科学大臣中山 成彬氏、中央教育審議会会長 鳥居 泰彦氏、明海大学学長高倉 翔氏の3名。A氏:この出席者の3名は当日、家から来たのかね。 新幹線かね。 前泊ならホテルでタクシーは予約できるよ。 おそらく日帰りだろうね。私: 重要な集まりの場合、当日の交通事故などのリスクを配慮して、午前の集まりの場合は現地に前泊することが多いがね。 新幹線で直行の場合、ハイヤーに乗り換えるなら、スタッフの誰かが迎えに駅に出るのだから、その人がついてタクシー乗り場にいけばよいのだよ。 それとも3人とも家からスタッフ同伴かね。A氏:会場の「あざれあ大ホール」というのは静岡駅から歩いて5分というじゃないの?私:俺も用事で静岡駅に降りるときがあるが、正確にはもうちょっとかかるらしいね。 はじめてだと、歩くか、タクシーか迷う距離かもね。 それに今、駅は耐震工事中だしね。 しかし、どうもお役人は金のムダな使い方がうまいね。 巧妙な悪知恵を出しているね。 こういう知恵をもっと国のために出してくれるとありがたいんだが無理な期待かね。 20年位前に行政改革を推進した土光臨調の土光さんは、IHI(石川島播磨重工業)から当時、破滅に瀕していた東芝の再建に社長で乗り込んだ。 それまでの社長は社用車で秘書つきで10頃出社していた。 土光さんは社用車をタクシーに変え、秘書なしで、自分で書類かばんをもって、8時には出社したという。 それまで本社は9時始まりだった。 工場は8時半だ。 そこで本社を工場にあわせ、8時半始業にした。 社長室は8時から8時半まで誰にでも開放したというね。A氏:タウンミーティングなら、もっとタウンの人々に生で接する雰囲気作りが必要だね。私:それと国会答弁で驚いたのは業者とは単価契約なんだね。 だから、ハイヤーも人も後で実績数をかけるから、予算はメチャメチャ。 また、その数がいいかげんだから、いくら単価契約が厳密でもシリヌケだよ。 それに単価にはすでに多少の利益分も含まれているはずだよ。A氏:イベントを計画するときに、全部、数は決められるはずだね。 分担が決まっているんだからね。 しかも、土曜日だから、スタッフの人数はあらかじめ予約しておかないと集まらないよ。 通行人を任意に呼び込むわけでないからね。 数の計画のないイベント計画なんて考えられないよ。 私:質問する議員も計画をどう作って、誰の計画承認で動いたのか突っ込んでいないようだね。 どうもおかしいのは、野党は実績の明細書は細かく調査しているが、計画書の明細を調べてないことだよ。 だから、計画と実績が比較できないから、真の問題点が見えてこないね。 静岡のタウンミーティングは平成17年6月11日(土)で10:00~12:00の2時間、300人で、あざれあ大ホールで、3名の人を呼んでやるという計画書がまず、ある。 静岡タウンミーティングの映画を作るとすれば、その俳優を選びシナリオ作成がある。 映画の構成を計画したディレクターは誰かね。 脚本家は誰かね。 A氏:そうだね。 実際に活動した人数も固有名を持った人の集まりだよ。 数ではないね。 問題になったハイヤー台数の運転手も個々の生活がある個人だよ。 おかしな請求書をでっち上げたのも個人だよ。私:内閣府の個人は教育を受け、先輩に教えられて仕事をしてきているはずだ。 どういう教育を受けてきたのかね。 個人が出ないおかしな仕組みだね。 だから個人の責任も明確でない。 巧妙な仕組みかもしれないね。 その追及がないね。A氏:内閣府の職員の教育はどうなっているんだろうね。 管理の無教育だね。 だから無管理状態か。 君は頭をすぐ下げてすみませんというのが問題だというが、この問題では、すぐに頭を下げて謝る人すら出てこない。 もっと最低だね。 そういう内閣府教育再生のタウンミーティングを先に開いたらどうかね。私:――――
2006.12.09
コメント(2)
A氏:また、責任者がずらり並んで「すみません」 だね。私:なんだい?A氏:東京都羽村市の小学校の教諭が今年6月に著作権違反で家宅捜索を受けていたのに、その後、半年間も教壇に立っていたというね。 そして市教育委員会で事情を聞くように校長に指示したが、「処分するほどのことではない」として放置だね。私:それが11月下旬、マスコミから取材を受けた都の教育委員会からの連絡で、はじめてHPが問題だと知り、12月1日から自宅待機となったという。 半年近い放置だね。 結局、また、責任者がずらり並んで「すみません」というわけか。A氏:驚いたことに、直接、事情を聞いた校長も市の教育委員会も、問題となっているHPを見ていないことだね。 判断するときのイロハのイの字ではないの。私:製造業ではトラぶったときには、三現主義というのがあるね。 当事者は「現物」を見て、「現場」で、「現実的」に考えるというのが鉄則だね。 人の意見ではダメだ。 客観的な事実把握が先だよ。 そうしないとトラブルを正確に知らないので判断を間違って、トラブルが長引くね。 民間企業では、企業生命にも関わることもあるね。 最近ではパロマやシュレッダー事故があったね。 5W2Hでまず、事実を把握してから議論が始まる。 しかし、ちょっと、最近、日本の製造業もトラブルが多いね。 今日の朝刊はドコモ携帯の電池破裂を報じている。A氏:いろいろ議論する前に、まず、事実を確認するということは、常識だ。 こういう常識は先生自ら生徒に教える立場ではないのかね。 ましてや、上に立つ校長や市の教育委員会の人もその常識がないのかね。 今、教育再生会議で教員の資格を問題にしているが、その前に、校長と教育委員会の適性資格を問題にしたほうが早いのではないの?私:どのくらい量のホームページから知らないが、チェックするに1時間もかからないだろうね。 俺の知人で以前、ビジネスマンだった奴が田舎の村の教育委員を頼まれたが、つくづく、先生というのは世の中の常識がないとこぼしていたね。A氏:もっとも、うがった見方をする人は、本当はホームページを見ているのだが、うやむやにした責任を追及されるといけないので、見ていないことにしたのではないか言っているね。私:いや、警察が入ったので、すでにHPはなかったものとして解釈していたらしいね。 それも「思い込み」だね。 自分の都合のいいような思い込みで、 「もしかしたら」という危機感がないね。 自分の「目」での「念押し」の確認をしていない。 「念押し」がないのは、あまり、ことの重要性を認識していないせいだろうかね。 いずれにしても言い訳は多いが行動はいいかげんだね。 まぁ、すみませんといったのだから、その点は理解したのだろうが、高い授業料だね。A氏:「百聞は一見にしかず」もしていないし、「百見は一行にしかず」もしていないね。
2006.12.08
コメント(2)
A氏:植草教授は、9月に京浜急行の品川駅で痴漢行為でまた捕まったね。 だけど、今週、今度も裁判で 「天地神明に誓って無罪だ」 と言ったというね。私:2年前に駅のエスカレーターの登り階段で、女子学生の後にくっついて手鏡でのぞいたという事件のときも、記者会見で確か「天地神明に誓って無罪だ」といったと言っていたね。 これも同じ品川駅だが、JRのほうだったね。 結果は有罪で罰金刑。A氏:今回もどうも理屈にあわないね。 なんで、家に帰る方向と逆の電車に乗ったのか。 時刻的にラッシュでないのに、何故、女子学生にピッタリくっついたのか。私:泥酔したので分からないうちに社内の痴漢騒動に巻き込まれたというが、泥酔して立っていたのかね。A氏:それに両手にかばんと傘を持っていたので手がふさがっていたという。私:それじゃ、つり革をつかむことができないのではないの? 泥酔状態なのにね。A氏:どうやら、今度は手鏡のような簡単な事件とならないね。 迷惑行為防止条例とかの違反だという。私:2年前の手鏡のときは、ずいぶん、社会問題になったね。 当時、俺は地方都市に用事に行ったことがあるが、夜、たまたま、落語の寄席がその地方の同好会であったんで誘われた。 2人くらい前座があり、最後に出た年配の落語家が、この手鏡問題をとりあげていたよ。A氏:どんな風に?私:実は都内の駅のエスカレーターの登り階段のスロープの傾斜は決まっているから、女子学生のスカートの長さはそれに合わせて、のぞきがすれすれのところでできないような寸法になっているんだという。 ところが、そうなっていない危険な駅の階段が都内に一つあるという。 女子学生はこの階段では要注意。 男はこの階段を狙え。A氏:どこの駅の階段?私:品川駅ではないよ。A氏:----私:四谷駅だよ。A氏:四谷駅? その階段? あぁ、よつやかいだん。 私:お後がよろしいようで。
2006.12.07
コメント(0)
A氏:君は12月2日の朝日新聞の「私の視点・ウイークエンド」で労働ビッグバン反対論をとりあげたが、この欄では別に、広報コンサルタントのフォスター敬子氏が小学英語について、ユニークな提言をしているね。 君の小学英語街道は、ピーターフランクルさんのはなし、朝青龍のはなし、英語はいらない、I am apple 、発音の問題と続いているね。私:俺もこのフォスター敬子氏の記事を読んだよ。 筆者は多国籍企業を顧客としてコミュニケーションのアドバイザーをしているおり、その関係で語学教育に関心があるという立場だね。A氏:そして英語よりまずは国語をしっかりすべきであると思っているというね。私:そうかといってもそれでは済まされないので、中間をとった案を提言しているね。 会話重視でなく、小学校5年、6年の2年間を系統だった英語の基礎学習にあてるべきだという。 まず 「英語は主語から始める」という特性を幾つかの基礎動詞を使って体得させることだというね。 体得とは九九を覚えるように繰返し自然に覚えることだという。A氏:君は以前、I am appleという間違いでもいいから、まず、アイを先に押し出していうことに、多少の意味があるのでは言っていたね。 こんな英語でも「主語を先に押し出す」という発想訓練として意味があるのかね。私:皮肉で言ったんだがね。 筆者の理屈にはそれなりの合理性はあるが、一方で日本語のように主語をあいまいにするという表現方法と混乱しないかなぁ。A氏:もう、小学高学年になっていて、国語がある程度できていれば、混乱しないで使い分けるのだろうかね。私:筆者は結論として英語を効率よく教えることで時間を浮かせ、その分、国語の勉強を充実させるのに使ってはどうかと言っているね。 うまくまとめたね。 それにしても、日本人に英語を教えているネイティブや日本人でも専門で英語をやっている人は、英語コンプレックスがあまりないせいか、まず、国語を重視する傾向にあるね。 英語よりも日本語で論理的な表現力の訓練をすることを重視しているせいかね。A氏:そういえば、君の言った週刊朝日でホリエモンのインタビュー記事を読んだが、林真理子のNHKの「クローズアップ現代」のキャスターの国谷裕子氏との対談があった。 国谷氏は英語はペラペラだが、いわゆる帰国子女の体験があるんだね。 俺が興味を持ったのは、国谷氏は海外にいると「日本人のあなたはどう思っているの?」といきなり日本代表にされていろいろ周囲から問いかけられるという。私:俺も読んだね。 意見を持たない人はそこに存在しないという扱いを受けたという。 そこで自分のアイデンティティーをきちんと持つためにアメリカで就職しないで日本に帰ったそうだね。A氏:彼女は自分の体験から、自分の国のことをしっかり知って、自分の国はこうだとはっきりいえるような知識や自信を持つ人が本当の意味で国際的な場で活躍できるというね。 英語ができる人はやはり、日本語できちんと自己表現ができることを重視するね。 まあ、それにしても日本語にない発音の自然な習得は9ヶ月の赤ちゃんの脳で終わりだというからね。 L音とR音の違い、TH音、F音、V音などはどうなるのかね。 これはついてまわりそうだね。私:塾の先生の体験談もあるね。
2006.12.06
コメント(2)
A氏:12月3日のサンディー・プロジェクトでホリエモンが出たね。 田原総一郎氏がインタビューしていたね。私:俺は録画でみたよ。A氏:例の粉飾についは知らないということだね。 第一、粉飾ではないと言っていたね。私:公認会計士は違法でないと言っていたという。 違法ならそういう情報は事前にあったはずだという。 宮内氏にも当時そういう罪の意識はなかったようだと言っているね。A氏:君の日記の「粉飾の論理」では 「ライブドアはノリで新しいゲームをやっている感じだった。 彼らは専門家の意見を聞いてハイ、ハイという感じで、あまり考えもせず、その場その場でやっていた。 だから、これらのネットワークが持つ違法性について、ホリエモンや宮内らの理解度は低かったのではないか。」 とあったね。 まさに、事実はそういう感じだね。私:田原総一郎が、ホリエモンに「知らなくても粉飾は貴方の責任だろう」というような戦争責任みたいな変な責任論を言い出したので、もっと聞いてもらいたかったことが聞き出せなかったね。A氏:例えば?私:口座があったというクレディ・スイス香港銀行は知っていたか? 村上氏にはニッポン放送株を買うことを直接言ったのか? 彼の行動はインサイダー取引と思うか? とかね。A氏:それから、彼は拘置所で3百冊の本を読んだそうだが、大体、どういう本を読んで、それらの本を選んだ理由とかね。 まあ、今日、週刊朝日でもインタビュー記事が出るし、そのうちにマスコミでも盛んに報道されるだろうがね。 まだ、まだ、真相はどうなるかね。
2006.12.05
コメント(0)
![]()
私:労働市場の規制撤廃として「労働ビッグバン」が始まったね。 労働市場の「市場原理主義」の徹底だね。 公的教育への「市場原理主義」の適用と並行しているね。A氏:俺も君の「悪夢のサイクル」でアンテナが張られたのか、新聞記事が気になるね。 12月1日の朝日の朝刊トップに派遣労働者の直接雇用義務の規制撤廃検討とあるね。 経済財政諮問会議で民間議員4人の提言があり、この中にこの撤廃検討がある。 君の格差問題で登場する派遣社員の扱いについての改訂だね。私:今、3年の派遣期間を過ぎると正社員として直接雇用の申し込み義務が企業側にある。 しかし、企業側はできるだけ、正規雇用を増やすのを避けたい。 そこで3年たたないうちに派遣を打ち切る。A氏:ある大手自動車会社は、派遣社員の雇用期間が1年に近づくと、「クリーンオフ」と称して一旦、名目上は期間工に切り換え、3ヵ月後に再雇用するという。 永久に正規雇用にならない。 違法だね。私:そうだね。 この直接雇用の申し込みの義務という規制ために、かえって、長期に安定した派遣ができないというデメリットがあるというわけだ。 しかし、正社員になりたいのに、一生、低賃金の派遣社員で終わるという格差の固定にもつながるね。A氏:新聞によると「労働ビッグバン」は終身雇用などの「既得権益」に切り込み、正社員を解雇しやすくする規制緩和も狙うというね。 いよいよ、規制緩和の「悪夢のサイクル」が追い込みに入ったのかね。私:民間議員の御手洗キャノン会長は「派遣期間の規制は撤廃すべきで、労働市場は自然な需要と供給に任せたほうがいい」といっているね。「市場原理主義」による「規制撤廃」が見事にあらわれているね。A氏:キャノンは松下とともに非正社員が半分くらいだというので8月から朝日新聞がトップで派遣労働や偽装請負で報じているが、御手洗会長は規制のほうが悪いから撤廃すべきだと言っていると報じられているね。私:たしか、御手洗会長はアメリカ暮らしが長かったが、「アメリカはすごい国だが、学ぶべきことはなかった」と言って、日本の終身雇用は守るようなことを言っていたんだがね。 「市場原理主義」でアメリカ型の「唯金論」になってしまったんかね。A氏:労働社会学の木下昭和女子大教授は「経済界は『長期非正社員』という階層を作り低賃金を手厚くプールしたいのだろう。 企業の取り分が多すぎる。 子どもも養えないカップルが続出すれば、国の基盤すら危うくしかねない」 とコメントしているね。 これは格差の拡大を意味しているね。 「悪夢のサイクル」の「共同体の破壊」段階に入るのかね。 ジワジワと包囲されて来ている感じだね。 昨日の南米の話のようなよその国の問題でなくて、俺たちの日常の問題だよ。 怖いね。私:国際的な低賃金競争に勝たなければならないというのは、大義名分かね。 しかし、「労働ビッグバン」の検討会議に労働者代表がいないというのも不思議だね。 12月2日の朝日新聞の「私の視点・ウイークエンド」欄では全国ユニオンの鴨会長が「『非正規』増やせば社会破壊」として、非正規をさらに増やそうとする「労働ビッグバン」には断固反対としているね。A氏:朝日新聞の12月2日の土曜版b3にジャーナリストの莫邦冨(モーハンフ)氏の「『美しい国』の女工哀史」のエッセイが掲載されていたね。 トヨタの下請け企業で女性のベトナム人研修生が法定の最低賃金よりはるかに低い金額で働かされていたことがわかったという記事だね。 君が「トヨタ絶好調」の日記で田原氏のインタビューの詰めが甘いといっていたが、2兆円を超える利益の裏にこういう問題があるんだね。 これもコストをさげるための一種の格差だね。私:俺もこの記事を見て驚いたよ。 勤務中にトイレ行くと、1分あたり15円引かれたというね。 1年目は時給350円、2年目400円、3年目は450円でここから引かれる。A氏:繊維関係の工場で働かされている中国人の女性もそうだと言うね。 日本が移民を多くしていたら、この格差も大きな問題となるね。 歴史的なこと過去になっていた女工哀史がこの「美しい日本」でまだあり、昔と違うのは女工たちの国籍だけだと筆者は痛切な皮肉を書いているね。 従来から、研修生と称して、安い賃金労働と奴隷みたいな労働条件による扱いが多いが、こういう外国人は別の意味の反日となるのではないの? こういう「悪魔のサイクル」問題を民主党など積極的に取り上げれば政権交替のチャンスになるんじゃないの?
2006.12.04
コメント(0)
A氏:君の「悪夢のサイクル」の日記でアンテナを張っていたせいか、南米の大統領選挙のニュースが気になったね。 28日の朝日新聞では12月3日のベネズエラ大統領選で再選を目指すチャべス大統領に対して独裁を恐れるデモがあったとある。 チャべス大統領は「21世紀の社会主義」を掲げ、原油の利潤による社会事業で貧困層に根強い人気を持っているという。 しかし、人気が高いせいか、一方で独裁化する心配もあるようだね。 反米だね。私:その人気の強さに逆に独裁化を恐れる人が出てきているようだね。A氏:彼は98年の大統領選で「貧者救済」を掲げ、低所得層の圧倒的な支持を集めて大勝したという。 格差解消だね。 そのために大きな政府の政策をとったことになるね。 そして、さらに29日の夕刊を見たら、小さな記事だがエクアドル大統領選に親米派のノボア氏に対し左派のコレア氏が大差で当選したとあるね。 これも所得格差の不満による民衆の左派に対する支援があるらしいね。 コレア新大統領は、チャスベ大統領と協調路線をとるようだね。 これらの南米の国は市場原理主義から脱却しようとしているのかね。私:南米は市場原理主義の実験場となっていたんだね。 「悪夢のサイクル」ではチリーとアルゼンチンの例をあげている。 チリーは1970年代にクーデターで軍事政権ができるが、経済政策は市場原理主義をとる。 規制撤廃だね。 しかし、1980年前半に対外債務危機となる。 格差も拡大する。 そこで1980年代に規制をもどしだすが、1990年代に政権が変わり社会主義的な政策に転換する。 これによって格差が大きく減少し経済も改善してきたという。A氏:アルゼンチンのほうはどうなったの?私:アルゼンチンも1970年代にクーデターで軍事政権ができる。 やはり、当時、はやりの市場原理主義を導入し規制を緩和する。 しかし、1980年代はインフレとなる。 しかし、アルゼンチンはチリーと違い、さらに規制緩和、民営化を促進した。 通貨をドルにする。 結局、2000年代は対外債務危機に見舞われる。 チリーと違った結果になる。 そういう意味で南米のこの約30年は市場原理主義の実験となっているんだね。 そして、むしろ、格差解消には社会主義的な政策の復活となっているようだね。A氏:さて、今日のベネズエラ大統領選はどうなるか? 民主党も政権をとるなら、もっとダイナミックな政策を打ち出したらどうかね。私:格差問題の知的街道は身近な問題としてまだまだ続くね。
2006.12.03
コメント(0)
私:先月俺が風をひいたんだが、4才になる孫がその前に似た症状だった。 幼稚園でもはやっいたね。A氏:君は直ったの?私:どうにかね。 長かったね。 ところが先月末、ちょうど6ケ月になる孫が鼻水が出て咳が出るんだね。A氏:風邪かね?私:熱が出たので、娘が医者に行ったらRSウィルス感染症だという。 娘も聞いたことがない病名らしかった。 6ヶ月だし、あまり熱がないので様子をみるということになった。 2ヶ月未満で熱が出たらすぐ入院ということらしいね。 さいわい、その後、熱は出なかったし、1週間くらいで咳もおさまったがね。 一時は、ゼーゼーという呼吸音をしていたよ。 悪化すると喘息になりやすいそうだ。A氏:RSウイルス? 俺は聞いたことがないね。私:最近、よく言われるみたいだね。 10月から3月にかけてはやるらしいね。 よくきくワクチンがないらしく、幼児が母親から受け継いでいる抗体でもだめらしい。 特効薬もないらしい。 熱が出たら早期の手当てが必要だというしかないようだ。 2ヶ月以下だと熱を出して肺炎を起こし、死亡することもあるという。 娘のマンションでも入院した乳幼児が何人かいるというね。 今まで、乳幼児の風邪だといって軽く見ていたが、怖い病気だね。 2歳頃までに、ほとんどの子どもが感染するといわれている。A氏:そのウイルスはすぐにわかるの?私:鼻水を分析するとすぐにわかるらしい。 とにかく、2ヶ月以下の幼児は重症になりやすいから、周囲もウイルスをまかないように要注意だね。 簡単に感染するらしい。 風邪をひいたら、こまめに手を洗い、うがいをし、温度や湿度を適当に保ち、安静が第一とのこと。 入浴もよくない。A氏:2ヶ月以下の乳幼児の風邪は軽く考えてはいけないんだね。私:特に咳を伴うときはね。 それに、高齢者も関係あるらしいよ。 抵抗力、免疫力が落ちているとひどくなるらしい。 俺は鼻炎らしいが、ひょっとしたらRSウイルスかもね。 まさに風邪は万病のもとだね。
2006.12.02
コメント(4)
A氏:もう1週間近くなるが、26日のテレビのサンディプロジェクトで田原総一郎がトヨタの張会長にインタビューしていたね。 君は製造業にいたからこの日記でも トヨタの「人財」主義、「ゴール」との関係、10郵政公社での問題などでふれているね。私:このテレビ番組は俺は家にいなかったので録画で見たよ。 自民党の復帰問題もやっていたが、升添議員の意見はダメだね。 ところでトヨタは売上げは20兆を超え、利益も2兆円を超えるというね。 小さな国の国家予算なみだね。 インタビューではトヨタの「人財」(トヨタは「人材」と言わない)でふれたトヨタ生産方式の生みの親大野耐一氏語録の「百見は一行にしかず」が出てきたね。A氏:田原氏がソニーや松下はリストなどあり、業績のアップダウンが大きいが、トヨタはずっと上昇で来た理由を聞いていたね。私:電気関係と比較するのは、田原氏も不勉強だね。 同じ自動車業界のなかの比較なら分かるがね。 エレクトロニクスの業界は技術革新で、どんどん新製品が出る。 基本技術がものすごいスピードでどんどん変わっている。 比較にならないよ。A氏:なるほど。 音響でもレコードからCD、画像もビデオからレーザー、そしてDVD、HDDとどんどん変わる。 ウオークマン、MD、iPODと変わる。 テレビもブラウン管から液晶やプラズマとなる。私:コンピュータもパソコンへとどんどん変わる。 ワープロなんてもうなくなっているね。 製品そのものがなくなっていくものもある。 そういう業界と比較するのはムリだね。A氏:君の正社員の問題からすると、トヨタは正社員主義のようだね。 人の育成が重要だから、人の移動は避けたい問題だね。 そのためにできるだけ不要な人員の採用は抑えているという。 君の言う機能集団と共同体集団の一致だね。私:これもインタビューの突込みが甘いね。 それは、おそらく組立の作業が中心ではないかね。 テレビでも「カイゼン」の例は組立ラインだね。 この職場は複雑な手作業ラインだからね。 品質も厳しい。 エンジンラインなどの単純化したラインなどは、以前は季節労働者がやっていたね。 今はどうなっているか知らないがね。 その点、田原氏は聞くべきだね。 それと膨大な1次外注、2次外注、3次外注と、逐次展開していくピラミッドがあるね。 下のほうでは苦労しているようだよ。 十数人くらいの部品会社で、半分が違法滞在の外国人だったが、それがこないだ逮捕され、仕事が止まってしまったという事件を聞いたよ。 外注の努力もトヨタの膨大な利益に貢献しているんじゃないの。 田原氏は格差解消のために、なんらかのキックバックをしてはどうですかと聞くべきだったね。A氏:トヨタの売り上げも世界戦略があったので途中から伸びているようだね。 カローラもかっては、日本モデルを海外に売っていたのが、今では、現地に合ったモデルにしているので、何車種もあるという。私:テキサス工場の立上げは張会長が若いときにやったらしいが、最初、アメリカは個人主義の文化だからトヨタ生産方式の導入は心配だったというね。 ところがむしろ歓迎された。 それは会社で教育してくれるからだという。A氏:アメリカでは教育は普通は自己負担なんだね。 自己責任だね。 それをトヨタでは会社が無料でやってくれるし、雇用も安定している。 だから、歓迎されるのは当然だね。私:トヨタは11月17日にアメリカのテキサスにさらに世界一の新工場を開設したという。 そして大型ピックアップトラック「タンドラ」の生産に乗り出すらしい。 ここはアメリカのビッグスリーの独壇場だ。 しかも儲かる車だという。 トヨタのシェアはわずか5%。 トヨタはいよいよこのビッグスリーの聖域に乗り出すことになったが、ビッグスリーとの摩擦が想定されるね。 しかし、世界一になるのは時間の問題だろうな。
2006.12.01
コメント(0)
全32件 (32件中 1-32件目)
1


