青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2025.07.31
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カテゴリ: 美味しいもの
先日閉店した『聘珍楼』には
沢山の良い思い出があり、
百貨店のお惣菜も安定の味で頼りになったので
突然閉店してしまってとてもショックでした。

ニュースで聞いて驚いて、大好きな杏仁豆腐の素などを
購入しようとしましたが、
店頭から既に撤退していて何も買えませんでした。

デパ地下食品売場の方によると
倒産がニュースになる前日の開店時間すぐに

聘珍樓店員さん達も寝耳に水で作業していたそうです。

せめて楽しかった思い出を覚え書きとして書いておきます。
(ただの長文の思い出話です。)


池袋サンシャインシティ

よく行っていたのは、25年も前の
池袋サンシャインビルの高層階にあったお店です。

当時池袋の会社に勤めていて
同僚に誘われてお昼に行ったらあまりにも美味しくて
2日おき位に行っていました。

店内は豪華な中華風でありながらも
大きなシンプルな花瓶等を配置して
アーバンモダンな雰囲気も上手く演出し、


窓側は接待にも使われる個室がいくつかあって
お店の方たちはマナーと気配りがあって感じが良い、
老舗店舗らしいサービスでした。

料理人も接客も本物、上質、って感じのお店でした。

お客さん達も中高年以上の


当時はサンシャインシティはギャル系若者のメッカのように
なっていた時代で、
地下から2階3階位までとプラネタリウムや
水族館は若者だらけでしたが、
聘珍楼のお客さんは、
わざわざこのためだけに来たみたいな
常連さんがほとんどだったんだと思います。

私はだいたいランチメニューから選んでいて、
日替わりコースで3種類位、1500円~3500円位まで
あったような。
どれも美味しいけど、2000円台のコースの
日替わりの大蝦の炒め物がすごく美味しかった。

さらにメニューには載っていないのですが、
デザートに別でコーヒーを頼むと
当時はそういうサービスは日本では少なかったのですが、
トリュフチョコが小菓子としてついてきて
コーヒーもすごくおいしかったし、チョコも絶品でした。
中華料理店なのにですよ。
このお店すごいなって思いました。

聞いてみると、
このお店の先代料理長がコーヒー好きで
豆は特別にオーダーしお店で焙煎している
こだわった裏メニューなのだそうです。
チョコもコーヒーに合わせて選んだ輸入品との事。

豆もいいんだろうけど、淹れ方が上手なんだろうな、
味覚がすごく良い人が料理を担当しているんだろうなって
思いながら、毎回感動して味わってました。

ちなみにコースのデザートの定番は
聘珍楼独特のやわやわの杏仁豆腐で
これだけでもとっても美味しいんですが、
コースではなくてデザートとして注文すると
メロン含むフルーツが載っていてメロンの果汁が
杏仁豆腐にすごく合ってるんですよね。

大人しくランチメニューを食べてる
よくいるただの一顧客だったんですけど、
あまりにもよく行っていたので、
ある時会社の偉い人達の接待に
下々の一人として同行した際に
個室に向かう一行に
お店の人達がずらっと出迎えて挨拶してくれていた時、
偉い人達が通り過ぎた後で私や同僚が入る際に
お店の方たちがすごく丁寧に挨拶してくれ、
同僚にかなり怪しまれたことも。

当時は赤か何かのスタンプカードがあって、
それが一杯になると今度は緑か何かのVIPカードになり、
特典がつくんですけど、丁度その頃職場が変わって
池袋にも聘珍樓にも行けなくなってしまいました。


溜池山王

VIPカード特典の連絡が沢山来てたんですけど
仕事で忙しくて利用できず残念に思っていたところ、
溜池山王の聘珍楼からお誕生日のお祝い特典の
お知らせが届いたんです。

お誕生日のディナーコース予約のお客様に
ふかひれの陶板姿煮1人前8800円位のをサービスという
豪華な案内で、これは行くしかない、と
仕事ですごく忙しくて、週末は寝ていたかったんですが
母にも食べてもらいたかったので
夕食に誘って出かけました。

溜池山王は当時出来てそんなにたっていない
馴染みのない駅で、周辺も新しいオフィスビルばかりで
勝手わからずに行ってみると、
聘珍樓は高層ビルの上階の奥にひっそり入っていて
落ち着いた大人の雰囲気。

中に案内されると、高級感溢れる洗練された内装で
2面が大きなガラス張りで、
照明でライトアップされているように見える首相官邸を
見下ろしながら食事するという
都心ならではの贅沢な時間でした。

食事もコース料理だったので
燕の巣のスープから始まって北京ダックとか
どれも美味しかったけど
やはり一番美味しかったのは
プレゼントのフカヒレの陶板姿煮でした。
プレゼントでついてきたのは1人前なので
母と半分こしましたけど、
これを母に食べてもらえたのは
今でも良かったなあと思うことの一つです。

聘珍樓全体で言えば
一番美味しく、雰囲気が並外れて良かったのは
溜池山王の夕食だったので、
大事な食事の時のお店にって思っていたんですが、
立地的にわざわざ行きにくい場所&予約が混んでるので
その後全然行けず、
ある時、知人を仕事関係でちょっとサポートした際
お礼にランチに素敵な場所を教えてほしいと言われて
ここのランチをご馳走になりました。

昼間の高層階の眺めも良く
知人は大感激していたんですけど、
ランチはやっぱり私達のような一般会社員が多く
あの夜の落ち着いた雰囲気とは大きく差がありました。

お店って昼と夜とではずいぶん雰囲気が違うんだなって
このお店で実感。

味も夜の一流シェフの味に比べて
ランチは普通に美味しい感じで、
ランチとしての味はサンシャインシティの聘珍樓のほうが
美味しかったです。
あそこに当時いたシェフがきっと凄かったんですね。


横浜中華街本店

まだ池袋で仕事をしていた時ですが、
サンシャインシティの聘珍樓が
とっても美味しかったので、
このブログにも書いている母の妹にも食べてほしいと思い
母の誕生祝いに横浜中華街にある本店の個室を予約し
叔母も誘って食事に行くことにしました。

池袋のお店がこんなに美味しいんだから
横浜本店はもっと美味しいのだろうな、
母と叔母に最高の料理を味わって欲しいなと思い
奮発して予約したんです。

そしてせっかく横浜まで行くのならと、
当時まだ出来て8年位の超高層横浜ランドマークタワーの
横浜ロイヤルパークホテルに一泊して
横浜観光を兼ねて行くことにしました。

ホテルには広い大理石の浴室があったりと
豪華な作りで、
朝食サービスも良くて
普段自分に贅沢はしていない叔母に
そういうところに泊まってもらったのは
今でも良かったなあと思っているし、
いつも優しく親切にしてもらったお礼が
ほんの少しでも出来たかなあと思います。

母と叔母はとても仲が良かったので
できるだけ二人でのんびり話ができるようにと
気をくばりました。

肝心の聘珍樓本店個室でのランチコースですが
私が期待しすぎていたせいもあって
私的にはサンシャインシティのほうが美味しいなと
少しがっかりしたんですが、
叔母や母は、店員さんのサービスも良いし
お料理もどれも美味しかったし
なにより個室でゆっくり食事出来たのが良かったと
喜んでくれました。

その話を後日、
中華街で老舗料理店を親族が経営している
華僑の知人に話すと、
中華街の聘珍樓は観光客向けだから味もそれなりだと
言っていましたけど、そうだったのかもしれませんね。
美味しいことは美味しかったんですけど。

それにサンシャインシティの当時のシェフが
飛び抜けて腕が良かったんだと思いますが、
今思えば、聘珍樓本店の個室で叔母と母をもてなせて
良かったなと思います。


池袋サンシャインシティ再び

サンシャインシティの味が忘れられず、
仕事が変わって数年後、母を連れてランチの為だけに
池袋に出かけた事があるのですが、
その時にはもう味が変わってしまっていて
お店の方に聞いたところ、シェフも変わっていたそうです。

美味しいことは美味しいけど
普通の美味しさになっていました。

その時は都電を懐かしいと思うかと
荒川線で王子公園まで往復したり
都電沿いの薔薇を見たりしたんですけど、
母が疲れていたようで、あまり何もできませんでした。

私が母と出かけるようになった時には
母も70代で膝が痛かったり、疲れやすかったりしたので
どこかに出かけても
ゆっくりできる食事がメインになることが多かったけど
今考えれば美味しい物を食べてもらえたのは何よりかなと。

サンシャインシティの聘珍樓には、
当時はかなり充実していた東急ハンズに行ったり
友人とランチする際にその後も7~8回は寄り、
杏仁豆腐もコーヒーも堪能しましたけど、
やっぱり以前の味が懐かしいなと思いました。


吉祥寺

吉祥寺は輸入リボンやボタンなど
他ではなかなかない凝った素材を扱う
手芸専門店が充実している街だったので
年に1~2回行っていました。

コットンフィールド
きむらや
ホビーラホビーレ
ゆざわや
どこも閉店か大幅縮小してしまいましたが
当時は夢みたいなものが詰まっている街でした。

レストランも美味しいところが沢山あるので
行く度にいろんなお店を楽しんでいたのですが、
あるとき歩いていたら、何と聘珍樓があるじゃないですか!
でも入り口が他の聘珍樓より狭かったせいか
何か入りにくい感じで、
中はがらんとして古びていて他の聘珍樓と雰囲気が違い、
味は美味しかったんですけど数回行っただけでした。

吉祥寺に美味しいお店が沢山あったから
そちらに行ってしまっただけで、
もっと行っていろんなお料理を試してみたかったなと
思います。


日比谷聘珍樓

ここは聘珍樓の中でも格調が高いお店だったようですが、
私は行ってないんです。

日比谷界隈も美味しいレストランが沢山あるので
聘珍樓に行く機会がありませんでした。
でも、広さ的には日比谷よりこじんまりしていたと思うけど
溜池山王の夕食を経験できたから良かったかなと。


東京駅大丸地下食品売場

東京駅大丸地下は、場所柄日本各地へ向かう人達が
お弁当を調達するポイントなので、
地下食品店売場がとても充実していて、
私も東京駅に行くときは寄るようにしてます。

聘珍樓は小さめのスペースで
肉まん系を中心にお惣菜を少し販売していたので
時々購入していました。
有名中華料理店が出しているお惣菜売場は
どのデパ地下にも数店舗は入っていますけど
安定安心の濃すぎない味、
いつでも買える頼りになるお店としては
私は聘珍樓が一番位に来るかなと思っていました。

それが急に購入できなくなってしまったので
残念だなと思います。


聘珍樓通販

聘珍樓は点心セットなどを通販でだしていたので
母にお中元やお歳暮で贈った事があったと思います。

ちゃんと食事が取れているかな、
調理が大変になったのかな、と心配し始めた時期で、
6~7品が冷蔵で送られてくるので
楽しめるかなと送ってみました。
母は大半を叔母達にお裾分けしちゃったようですが、
少しは楽しんでもらえたかと思います。


急に閉めてしまわずに、
せめて数ヶ月位前から閉店のお知らせを出して
聘珍樓が大好きなお客さん達に
お店巡りをさせてほしかったし、
杏仁豆腐の素も大量買いストックさせてほしかったけど
それも出来ない位、会社が逼迫していたのかもしれません。

ファンが沢山いらっしゃると思うので、
関係者によっていつか復活してもらえたらなあと思います。

下:聘珍樓のレシピ本。これはお宝かも。


聘珍樓系列のお店のセット。


画像をクリックすると詳細が見られます。





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Last updated  2025.08.15 19:07:02
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