2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全19件 (19件中 1-19件目)
1
カムイ伝講義田中優子・著小学館 2008・10落語ビギナー本によく見られる、江戸の庶民生活、商人、武士やらのありふれたイメージに嫌気が差していた頃に見つけた本。江戸文化研究家の田中優子氏が、法政のゼミで白土三平『カムイ伝』をテキストに使って江戸時代の農民、さらには穢多(えた)、非人、下級武士の生活を講義した講義録。『カムイ伝』は1964年から1971年まで漫画ガロに連載された長編劇画(漫画)。非人のカムイ、農民の正助、武士の竜之進の3人を主人公に、江戸時代の被差別民、農民、漁民、武士での社会が描かれる。時代劇を筆頭に、江戸時代の農民は、あわれに語られることが多いが、カムイ伝では農民の生きる知恵、結束力の強さ、したたかさが描かれている。穢多や非人もそう。下肥(人糞を集めた肥料)の商社化、一揆の実態、河原乞食・芸能、養蚕、干鰯(ほしか)を使った肥料、綿花栽培など、カムイ伝から抽出された農民の生活は、身分制度で固定されながらもいきいきとしている。7人の侍で黒澤明が描いた百姓の老かいさみたいなものもしっかりある。多様な農業改革、全員の意見が一致するまで話し合いを続ける自治体制、非人やマタギ、サンカの生活。江戸時代、人口の8割が農民だったというから、時代劇や落語で描かれる庶民の生活などはほんの一部。自分たちが知らない別の江戸が見えてきた。カムイを使った講義ですが、いわゆる漫画評論にもなりうるので、評論家としての立ち位置やアプローチの方法としても勉強になる。
January 31, 2009
コメント(0)
新作落語・聖せめ達磨学園 Vol.18なかの芸能小劇場19時~21時25分(前説)今輔、天どん、百栄、らく里玉々丈「楽にしてやる」 (タクシーに乗せた客)天どん「節分」(引きこもりの元に赤鬼と青鬼がやってきて)百栄「午後の審理」(末廣亭の高座中、土瓶でお客を殴った百栄が裁判で(もちろん架空の話です…))ゲスト 宮田 陽・昇 漫才 アメリカ他 仲入り今輔 「男たちのウォーミングアップ」(銀行強盗を実行する前に駄菓子屋襲撃でウォーミングアップする男2人)らく里「旅行代理店」(旅行代理店店員が10件のノルマを課せられて…)南口のゼロホールで三三独演会があったらしく、会場を間違えて慌てていた俳優の渡辺哲氏(町工場の親方とかやる強面系の人)を発見。前説でぬう生さんの脱退を正式発表。実は前回の時点で決まっていたらしい。うーんもったいない。せめ達磨ではいつも楽しみにしていただけにかなり残念。惜しむファンは多いと思うのですが、帰ってきてくれないのだろうかしら。百栄さん、「百栄」自身が裁判で裁かれる話。末廣亭の元お茶子・谷田部さん(もちろん架空の人物)が証言台に立ったり。落語家・寄席の世界のネタが入っていて、新作の悪魔と古典の天使のような、マニア向けカテゴリーに入りそう。天どんさんは青鬼、赤鬼が出てくるし、今輔さんは駄菓子屋強盗を実行するセコくて気の小さい男子2人が出てくる今輔さんらしさが発揮されたネタ。今年もこんな感じでいくんでしょうか。それにしてもぬう生さんの出ないせめ達磨は寂しい。
January 27, 2009
コメント(0)
大丈夫であるように Cocco 終らない旅ライズXCoccoのライブツアー「きらきらLive Tour 2007/2008」を「誰も知らない」の是枝監督が追ったドキュメンタリー映画。自分自身、Coccoを知ってるとか、好きとかそういうのはない。ただ人間的に興味があったから。実際見てみて、歌への取組み方が一般の音楽家とは全く違う次元。自分のようにCoccoをよく知らなくても十分感じることができた。生まれ故郷沖縄の現状、日本の現状、世界の現状に絶望しながら、その中で「自分は何もできない」と自分を責め続ける。自分ができることは歌うことしかないと言って歌い続けるが、歌で世界を大きく変えることができるわけでもなく、それで余計に自己の無力さを悟る。それでも歌うことしかできない自分。そんなことまでしなくても、と凡人の自分は思いながらも、音楽の神に選ばれたCoccoは自分を傷付けながら歌っている。とりあえずそれを見るしかなかった。友だちの死がきっかけでできた「鳥の歌」、神戸の慰霊と復興のモニュメントを見てできた「バイバイパンプキンパイ」、ひめゆりのおばあ達のために歌った「お菓子と娘」ほか、「ジュゴンの見える丘」等、歌の意味も語られている。ドキュメンタリーは、2007年11月~2008年1月までを追っているので、わずか1年前のできごと。冒頭で、ツアー中、Coccoは「黒砂糖しか口にしてない」と字幕が出て終わりの字幕で「2008年初春、拒食症の治療のため入院」とあったりして、微妙にメンタル的な繊細な部分も映画からわかるし、Coccoとは、音楽とは、故郷とはみたいなことを考えさせてくれる映画だった。
January 26, 2009
コメント(0)
ほっとする禅語70石飛博光・著二玄社 2003・03書家の石飛博光氏が、「日々是好日」「行雲流水」「不可思議」「老婆心」等の禅語を解説。昨年末、NHKで柴咲コウのドキュメント見てたら、ライブのMCで紹介してたので。70の禅語が、わかりやすい文章でしたためられている。説教くさくないので、すーっと染みいってくる感じ。占い師の言葉に耳を傾ける人ってこんな気分で聞くんだろうな、といった感じの心地良さがあるかもしれない。柴咲が感銘を受けたといった禅語は「和敬清寂(わけいせいじゃく)」。「キュウリとしらすの和え物は、それぞれの味が引き立って美味しいけれど、これをミキサーにかけてどろどろのジュースにしてしまったら、どちらの味も死んでしまう。キュウリとしらすは、それぞれの個性はそのままで一緒に小鉢にいてくれるのが平和です。」といいながら「相手を敬えば和になる」と説いている。
January 25, 2009
コメント(0)
新宿駅最後の小さなお店ベルク井野朋也(ベルク店長)・著ブルース・インターアクションズ 2008.07口コミで噂が拡がり、隠れたベストセラーとなっているビジネス本。吉本のダイノジ大谷氏が、なぜかブログで絶賛してたので。ベルクは、JR新宿駅東口改札から徒歩15秒にある個人営業のビア&カフェ。東口有料トイレの隣といえばわかる人はわかる。要点は、超一等地とはいえ、個人経営の無名カフェが、知名度と宣伝力で勝る大手チェーンを相手に、どうやって18年間生き残って来たかという、お店作りの話。1日の来客数は1500人。コーヒー200円、生ビール300円。15坪の窮屈な店内に老若男女の客が集う。街の喫茶店のように時間つぶしというよりは、さっと軽食とったり、さくっとビールを飲んだりして出て行くお店。お店の特徴はかなりシンプル。「早くて、安くて、うまい」。大手のように広告宣伝費はかけらないからひたすら「安くて美味しい」にこだわり続けた結果、客が増えて「常連」率は8割を占めるという。コーヒーもパンもソーセージも全部職人がこだわって選んだものばかり。効率をあげるためには商品を絞るのが普通だがここは個人店ならではの努力でメニューを減らさないようにしているという。この本がなぜビジネス書としてヒットしてるかというと、「商品力」の磨き方であったり、「接客術」であったり、アルバイト店員の「育成術」であったりが、店長の言葉で素朴な言葉で書かれていることなのかもしれない。零細個人VS巨大大手チェーンという図式も大衆好み。本の後半には大家であるルミネから理不尽な立ち退きを迫られ、現在闘争中であることも明かにされている。自分らのような個人事業主に響くことも多く、日々不安を抱えながらお店を運営していく店長の姿勢に、個人事業主たちも勇気付けられる。ダイノジ大谷氏のブログには「とりあえずこの本読んで、JR新宿駅改札出て左の「ベルク」でコーヒーとソーセージとパンを食え。生きるってこと、働くってこと、そしてサービスって何か考えるだけでむちゃくちゃ人生豊かになるよ。 吉本興業みたいな巨大なチェーン店にいるとさ、その巨大な流れや組織に組み込まれないと番組出れないわけだが、その前に一組一組の芸人が個人経営として成り立てばこれからの芸人の生きる術があると思うのね。」とあるので、そのあたりが響いのでしょうか。ちょっと興味深かったのは、井野店長が「大衆娯楽接客業」と意識していること。大衆芸能の定義とかぶる部分もあって面白い。「まず「大衆娯楽接客業」の大衆とは何でしょうか。ベルクにいらっしゃるお客様のことです。商売では誰の迷惑にもならず、いただくものさえいただけば、お客様の性別・年齢・職業・人種等は問わないことになっています。とはいえ、実際に何をいくらで売るかで、すでに客層をある程度選別していることになりますね。世の中には、若い女性相手の商売もあれば男性相手の商売もある、外国人相手の商売、お金持ち相手の商売、といろいろあります。ベルクのように新宿駅というターミナルの中に位置し、商品アイテム数が100以上、しかもワンコイン=500円で飲めて食べられて「一段落」できる飲食店は、文字通り多種多様な人達がお客様=大衆となりえます」私自身はベルクで1回だけコーヒー飲んだことがありますが、ごちゃごちゃしてて落ち着かない印象が残っている。駅でのんびりする機会もないのでそれっきりですが、ソーセージとパンは食べてみたくなった。誰かと行ったら立ち飲みでビールもいいかも。でも、個人的にはコーヒーは、ベルクよりドトールのほうがおいしい。
January 24, 2009
コメント(0)
漫才入門 ウケる笑いの作り方、ぜんぶ教えます元祖爆笑王・編リットーミュージック 2008.09松田さんの「テレビの笑いを~」を読んだ時、アマゾンの「あわせて買いたい」にあった本を読む。元祖爆笑王(高田文夫一門)、松本哲也、大隈一郎の3人が、東京アナウンス学院・芸能バラエティ科で行った特別授業を収録。講義は、18、19、20歳くらいの漫才師を目指す専門学校生なので、対象読者はその当たり。内容も「漫才はどうやって作るか」の初歩の初歩。WindowsVista入門編みたいなノリ。とはいえ、20歳向けで平易な言葉でわかりやすく語られているので、今の漫才に興味がある人にも役に立つ。もっといえば、しゃべりが苦手、プレゼンが苦手といったビジネスマンにも、文章の構成力を磨きたい人にもいいかもしれない。基礎編の基礎にある「アンテナを張って情報を集めよ」なんてことは社会人研修の一番最初に言われること。ネタ作り編3つのボケの段階を踏んでいくお客さんの共感を得るために、3つのボケを段階を踏んでいかないといけない。それは「あるある」「ありそうありそう」「なしなし」というもの。この3つのボケの段階をちゃんと踏んでいかないと笑いを取るのは難しいと思います。」そんな感じで、これだけで一定のネタ作りの入り口まではたどり着ける。逆に今の1、2年キャリアの漫才ネタが画一的な理由も何となくわかる。差別化し、売れていくことがどれだけ大変か。内容とは関係ありませんが、元爆氏の講義録で「ところで何で「ニュース」って言うか知ってますか? 実は、North、East、West、Southの頭文字なんです。今日は勉強になったでしょう。」という下りを読んで笑ってしまった。ウソバスターのネタ元がこんなとこにあった。さぞかし削除したいだろうなぁ。
January 24, 2009
コメント(4)
志の輔らくご in PARCO 2009渋谷・パルコ劇場19:00~21:40分(仲入り15分)志の輔「ハナコ」(作・志の輔)志の輔「狂言長屋」(劇中狂言・茂山正邦(シテ)、志の輔(アド))仲入り志の輔「柳田格之進」DM先行で取ったら、前から2列目中央あたりだった。10年で初めて。「ハナコ」は、去年大きく世間を騒がせた「偽装」がテーマの新作。偽装店を180度ひっくり返して過剰にリスクヘッジをする旅館。、志の輔さんにしては珍しいブラックユーモア。筒井康隆、星新一ライン。構成で聴かせるというより、ギャグのアイデア勝負。突拍子もない設定ですが、笑えるギャグも多く、しっかり入り込むことができた。ハナコとは、黒毛和牛の名前。「狂言長屋」、志の輔さんもアドとして劇中狂言をやるのですが、狂言のセリフ回しとか多少の違和感を感じるところもあり。志の輔師匠は狂言やらなくていいんじゃないかと思うのですが、独演会で狂言を知ってもらうというサービスは嬉しい。「柳田格之進」、志の輔師匠らしく、こってり、しつこく、たっぷり。長めの間(ま)。パルコ劇場が咳払い1つなく「シーン」とする空気は何ともいえない緊張感があってライブを見てるな~という気になる。年々あっさり目の落語が好きになっている自分ですが、志の輔さんは長年ずっとサービス精神たっぷりの濃いめの演出で初級・中級のお客さんを落語の世界に引っ張り続ける。席が前過ぎて毎年恒例の有名人チェックできず。トイレ前でラサールさん見たくらい。帰りに同行の編集者の方に焼き肉ご馳走になる。「ハナコ」見たら、やはり焼き肉って気になるもの。
January 23, 2009
コメント(2)
テレビの笑いをすべて記憶にとどめたい 笑TV爆笑シーン採録2006~2008松田健次 白夜書房 2008.09「5500本のお笑い番組を完全視聴し、本当に笑ったシーンだけを厳選コレクション」(帯より)放送作家の松田健次さんが笑ったシーンを抜き出してコメントする構成。テレビのお笑いタレントに「面白かった」ということは、要はその人の「仕事」をほめているわけでビジネス本にもなる。松田さんバラエティにおける芸人の仕事が面白さにつながっていることを暗に言及しているのではないか。テレビタレントは、メンバーの中で役割を察知し、連携プレーで最高の笑いを生み出すことが求められる。そう考えると組織の中で仕事をする社会人と同じ。社会でも仕事ができる人は限られてくるわけで、この本でも劇団ひとり、バナナマン設楽、くりーむ有田、今田耕司 、元U-turn土田あたりがひんぱんに取り上げられている。他にも千原JRだったり、雨上がりだったり、よく見る芸人の仕事ぶりがこと細かに紹介されていて、彼らがいないと2007年前後のテレビが成り立たない。年代的にもちょうど30代から40代。働き盛りのビジネスマンとほぼ重なる。バラエティできちんと仕事するためには10年、20年の芸歴が必要なんでしょうね。経験が浅い人や瞬発力がない人にはこの役割は勤まりそうにない。その中で、若手では柳原加奈子、ベテランでは明石家さんま。そのあたりの活躍は画期的。この本は、単にお笑い好き、お笑い番組好きより、少し上のレベルの人向きかもしれない。ブログや2ちゃんで語ることが好きな人。番組を見ていなくても、読むだけで脳内で再生できて、雰囲気が察知できると面白みはぐっと増す。
January 18, 2009
コメント(0)
末廣亭深夜寄席21:30~23:00林家たけ平 辰巳の辻占 入船亭扇里 ねずみ柳家ほたる 天狗裁き柳家喬の字 棒鱈 深夜寄席の快適度は観客次第。飲酒後の人や、焼き肉後の人が周りにいないことを祈るのみ。前2人が中堅二ツ目、後2人が新人二ツ目。「天狗裁き」「棒鱈」は聞く機会が多いってことは最近流行っているネタなんでしょう。反面、あまり寄席で聴かない「辰巳の辻占」が出た。「ねずみ」のフルバージョンが聞けるのも深夜寄席ならでは。喬の字さん、多少客を小ばかにしたもの言いが、いかにも若手らしくて面白い。
January 17, 2009
コメント(0)
感染列島一般試写で当たったので。監督・脚本/瀬々敬久、出演/妻夫木聡、檀れい、藤竜也、国仲涼子、田中裕二、池脇千鶴、カンニング竹山、ダンテ・カーバー他2011年の正月5日、1人の患者が原因不明のインフルエンザ(ウイルス)に感染したことをきっかけに日本中が大パニック。医者も看護婦も感染して。しまいには感染者は1億の国民の半分の5000万、死者は1000万になるといったパニックもの。ウイルスのミステリーや謎解きはいいとして、普通のドラマ的な部分がかなりつまらない。昼ドラを見てるかのような類型的な人物、行動、セリフのオンパレード。大してひっかかる部分がなく、恐らく脚本はあまり練られてないか、骨抜きにされたかのどっちかかもしれない。爆笑・田中もいい役割でちゃんと仕事してるものの、そもそも爆笑田中パートそのものが必要なのかどうなのか。上映時間も長い(138分)わりには見どころも少なく、口コミがマイナスに働いて大こけしそう。最大に見どころは檀れい。キャラクターもいいし演技もいい。全出演者の中で存在感は飛び抜けていた。ちなみに金麦は出てこなかった。
January 13, 2009
コメント(0)
必殺必殺2009、1回目見る。SPは見なかったのでこれが初めて。今までは22時台だったのが今回は21時台。時間帯が早くなっても残忍な殺しシーンも変わらず。1回目はホストクラブをモチーフにした必殺らしいテイスト。藤田まことも仕事人の仕事をするし、菅井きんと白木万理も2人揃って出てくるのがうれしい。山内としおは出てこないのが残念。TOKIO松岡、針で心臓をひと突き。往年のレントゲン演出。不意打ちくらって吹き出す。何でも屋のお加代の役回りは和久井映見。BGMも往年のものと一緒。平尾昌晃の音楽はちっとも古びない。このテイストなら全部見てもいいかな、という気持ちになってくる。テレビ埼玉で朝9時から「必殺仕事人3」を毎日放送してるので、調子に乗ってこちらも見てしまう(毎日)。1983年版。藤田、三田村、中条、鮎川いずみ、ひかる一平(エレキテル)、山田五十鈴(不定期)版。受験戦争だったり、杉花粉症だったり、自宅ソープだったりと、時代の風俗をたっぷり盛り込み。女性手籠め&殺され、夫(または父、きょうだい)が殺されのパターンは同じなのに、子どものころはなんであんなに楽しみにして見ていたのか。落語作家の三田純市氏(「まめだ」とかの)も今シリーズで脚本書いていたのをクレジットを見て初めて知った。
January 12, 2009
コメント(4)
夢月亭清麿 物語・落語現代史(9回)中野ZERO視聴覚室19時~21時20分第9回「昭和50年代/衰退期 落語家の副業とホール落語」雨交じりの中でもお客さん多し。タイトルは「昭和50年代」だが、中身は丸々落語協会分裂騒動について。円丈師の「御乱心」、後年自殺した一柳師による「噺の咄の話のはなし」など個人的な視点で書かれている本はあります。清麿師はあえて人間関係の部分には踏み込まず、二ツ目として渦中にいた当時を冷静に振り返りなら、当時の「落語界の状況」が騒動を引き起こす一因になっていると指摘している。清麿流にいうと、ポイントは2点。・落語家の数が増えすぎた、当然真打を機械的に作らなければ組織は維持できない・にも関わらず落語家が食えるようになった、芸が未熟でも辞めなくて済む圓生や志ん朝等の落語エリートはそれが我慢できなくなっていったというのが師匠の分析。落語家の収入や副業について語れるのが現役ならではの視点でした。次回は2009年2月6日(金)第10回 「新作落語の潮流/実験落語から始まった 円丈~喬太郎、白鳥まで」
January 9, 2009
コメント(0)
R-1ぐらんぷり(1回戦)渋谷・TEPCOホール(電力館)予定していた取材が延期になったので、平日の昼間が丸空きに。雨混じりの中ですが、ここぞとばかりにR-1ぐらんぷりの1回戦予選へ。ここ逃したら、休日開催がほとんどで、会場は女子や若者で占領されてしまう。1回戦は、記念出演のアマチュアも、10年選手のプロも、テレビで活躍するタレントも混在するごった煮の戦い。アマにとってはプロと同じ舞台に立てる喜びと緊張感、プロは芸歴も格も関係なくただの1エントリーとして扱われる微妙な立場。1回戦で落ちたら恥みたいなプレッシャーもあり、そのあたりの空気がオモシロイ。1人の持ち時間は2分。昼12時から17時まで、5時間見た。(本来は11時~18時)疲れはしたものの、飽きずに見ることができた。見るに堪えないものもあったりしましたが、B級、C級好きには、それこそ1回戦を見る意味があるというもの。長年1回戦を見てるとわかりますが、芸人さんは流れ作業で出てくるので観覧する時はネットで出場者のプリントアウトは必須。自分も含め、マニアは大体そうやってた。ダントツに面白かったのは2丁拳銃の川谷。ネタには触れないが、2分間でもきちんとコンセプトがはっきりしていてパンチがある。「酒場に2時」の名前でエントリーしていたしずるの地味なほうの1人コントも、あるフレーズのインパクトあり。さすが注目のコントコンビ。渡辺直美、ビヨンセでもマドンナでもない正統1人コント。きちんとしゃべれてオモシロイ。生でみる体型はすごかった。桜塚やっくん、スケバンでなくて幼稚園の先生。ハイブローなネタ。やっくんの出番が終わったら、観客の女性客の3割くらいが一斉に帰っていった。生で見るみっちーは、予想以上に福山に似ていた。くじらの釣り物まねもテレビより面白い。あらびきのジョッキー芸人重政豊の江田照男デムーロさくらんぼは面白かったが落ちていた。はんにゃ、風藤松原はコンビをばらしてもいい感じのネタをやる。パッション、あさりどの片方、流れ星のボケは微妙にすべっていたが1回戦は通っていた。パルデン・スコフィールドはラヴドライブの白人の人だった。NSC系の研修生はなぜか客席を指して「べっぴんさん、べっぴんさん、1つ飛ばして、○○さん」というボケをやる人が多かった。2人続いた時はさすがに失笑が起きた。
January 9, 2009
コメント(0)
代官山東京に長く住んでいますが代官山は3、4回しか行ったことがない。そこにあるライブハウスに島唄のライブで出る。今までは仲間内だけの発表会だけだったのに、今回はセミプロやプロに混じっての出演。前日には大城美佐子&よなは徹のライブがあり、翌日には新良幸人氏、翌々日にはミヤギマモル氏が出る舞台に本当に立っていいんだろうかと思いながら。人前に出ることすら苦手なのに、三線弾いて歌うなんて。舞台で足が震えまくりで何やったか覚えていないほど。舞台に出て講演したり、芸をやったり、歌を歌ったりする人はスゴイと思い直しました。また、やるからにはきちんとやないととも。
January 7, 2009
コメント(0)
古今亭志ん朝新聞広告にでかでかと出ていたので買ってしまった。「落語 昭和の名人・決定版」小学館から出たCD付きマガジン。隔週刊で昭和の名人をラインナップ。「サライ」責任編集。12月までに全26巻出るようです。創刊号(志ん朝)は490円ですが次回以降は1190円。ディアゴス商法と同じ。マガジンの目次は解説CD鑑賞ガイド連載 噺の「お約束」 雲助連載 江戸のしきたり 田中優子連載 落語の履歴書 山本進CD収録演目は「夢金」「品川心中」CD付きでこの値段だからお得ですが、次回以降は特にいいかな、といった感じ、個人的には。箱はかなり豪華。
January 6, 2009
コメント(4)
悲願千人斬の女(小沢信男)小沢信男 著筑摩書房 2004.8奈々福さんの浪曲の元となった原作を読む。筋がわかっているから理解しやすい。原作は、歌人・松の門三艸子がなぜ「千人斬の女」と言われたのかを数々の文献や新聞などをあたりながら検証していく評伝ミステリー。昭和2年生まれという小沢氏の文章はリズミカルで英知に富んでいて面白い。またそれを人情浪曲ストーリーに仕立てた奈々福さんの創作力も改めてわかった。特に三艸子以外の人物には原作では簡単にキャラ付けしてるだけなので人物像の作り方は勉強になる。小沢氏の三艸子評伝では浪曲では省かれている晩年の姿まできちんと説明しているので浪曲の後日談を知りたい人は面白いと思う。その他の収録作は・いろは大王―木村荘平・日本一の狂人―芦原将軍・超俗の怪物―稲垣足穂の3本。木村荘平は日本最大の牛鍋チェーン店「いろは」を作り、火葬場社長、ヱビスビール社長、肉卸問屋組合頭取、区会議員、市会議員、東京府議会議員等を勤めた実業家。妾ができるたびに牛鍋チェーンを出して店を任せて最盛期には30店まで拡大した。芦原将軍は、自称将軍。誇大妄想症統合失調症で入院し、松沢病院の主となって死んでいった昭和初期のトリックスター。稲垣足穂は「少年愛の美学」「A(アナル)感覚とV(ヴァギナ)感覚 」などを発表した小説家。ということで三艸子も含めて4人の奇人を扱った評伝だったのです。出てくる人物がそれぞれ魅力的でした。
January 6, 2009
コメント(0)
ホームレスどっこいお気楽名言集矢野弥八 著ベスト新書 2008.1012月頭に図書館で借りた本を、年越し派遣村がなんたらと言われている今読むのは微妙な気分になる。著者が99人のホームレスに取材したインタビュー集。下は30代から上は80過ぎの人まで。実際は300人くらいに声をかけてOKが出たうちの99人を紹介。1人1見開き。右ページは「名言」とプロフィール。左ページが本文。コンパクトで読みやすいが、1人の半生がたった600字足らず。著者のインタビューは1人に1、2時間。「帰れ」と相手にされないこともあれば話したがりのホームレスの話に4時間以上もつきあうことも。取材場所は主に上野駅パンダ橋、上野駅中央口、浅草口、地下鉄上野広小路駅構内、上野公園東京文化会館裏など、ほとんどが上野界隈。知らない場所でもないだけに「あそこか」と場所が浮かんできてしまう。当然ですが、ホームレスの人の人生はいろいろ。最初は普通に読んでても、99人分を読んでいくとどんどん暗くなっていく。特にこのご時世。「人間てぇものはなりたいと思えば、本人の心がけ次第で何にでもなれるものだ。ことに乞食はなりやすい」というように、千早ぶるは間違ったことを言ってない。本のタイトル、本人も前書きで「内容とはやや誤差があるのではと心配になるけれど」と書いているように、編集者が付けたもの。確かに内容とは離れていますが、せめて「お気楽」とつけないと、どんよりする中身とのバランスが取れないので、まあこれはこれでいいのでは。私自身、年間で200~300人くらいの人にインタビューしていますが、ホームレス300人に声をかけて99人に話を聞く仕事、想像しただけでその大変さがわかる。人の人生に向き合うインタビューは精神的にハード。
January 6, 2009
コメント(0)
2009年新作落語お正月寄席(3日目)なにがなんでも爆笑大会新宿・プーク人形劇場18:00~21:00三遊亭玉々丈「禁煙クリニック」金原亭駒次「デパートの祭典」三遊亭ぬう生「遅刻ホスト」桂花丸 「???(手術の話)」柳家小ゑん「レプリカント」仲入り春風亭百栄「エコラーメン」三遊亭円丈「アマゾンの朝は早い」混み過ぎる落語会は好きでないので平日一発目の3日目が狙い目。そこそこゆっくり見ることができました。寄席(初席)の持ち時間の短さゆえのストレス、長くしゃべりたい落語家独特の気持ちが前面に出ているのが正月ならでは。駒次さん、デパート同士(新宿エリア限定)が対決するシュールな噺。意欲作。テーマのチョイスが鉄道だったり皇族だったり視点が清麿師と似てるのが面白い。花丸さんは真打昇進と同時に三代目桂枝太郎襲名という話。今年1年いい年になればいいですね。百栄さん、コント師の本領発揮。ほぼ漫才コントで使えるネタ。円丈師の「アマゾンの朝は早い」は2度目ですが2度目でも衝撃的で好きなネタ。日本語を使わず「ノニハ」とか「ヘレヘ」とか、4,5個のお約束語と動作だけでアマゾン秘境の部族の1日を追う。意味ある言葉がなくても落語が成立することを教えてくれる。浮気を示す仕草と浮気を疑う嫁、義父のやりとりが一番好き。痛みを部族全体で分かち合う集団のエピソードも師匠らしく。何にでも頭を突っ込み金にがっつくねずみ男風の男キャラが面白い。
January 5, 2009
コメント(0)
情熱大陸 談春2009年の1回目は立川談春。2007年の1回目は志の輔、2006年1回目は昇太と、正月は落語家率が高い。番組は歌舞伎座の談志親子会から年末25日の大阪大独演会 (フェスティバルホール) までの談春を追ったドキュメント。親子会で「芝浜」やって家元不機嫌にさせて、ホリープの手術乗り越えて最後に再び「芝浜」で決着というストリー。ストイックな談春というイメージを演出。プロフェッショナルの小三治師もそうでしたが、ドキュメントではなぜか病気を出したがる。談春さんは良性のホリープ。家元の現在の声とつながるから余計劇的になるのですが別に触れなくてもとも。さすが家元とか落語家だな~と思うのは、いい番組にしてあげようとテレビ側に気を遣って協力しているように見えること。コメントとかにもサービス精神が見えそう。駆けつけた花緑さんが感激してなぜか泣いてるところがやたらと面白かった。ただでさえチケット取れない人なのにこれだけやられるとまたまた取れなくなってしまう。
January 4, 2009
コメント(0)
全19件 (19件中 1-19件目)
1

![]()
![]()