偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2018.11.22
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カテゴリ: 偐万葉
​​ ​​ 偐万葉・ひろみ篇(その14)
 本日は、偐万葉シリーズ第297弾、ひろみ篇(その14)とします。
  <参考>過去の偐万葉・ひろみ篇は コチラ
  ひろみちゃん8021氏のブログは コチラ

  偐家持がひろみの郎女に贈りて詠める歌25首ほか
  並びに ひろみの郎女が詠める歌4首

濁り酒 濁り茶もよし 言の葉は 濁すも心 きよらけくあれ (清濁家持)

飛鳥川 畝傍ををしと 花越しに 見つつや今し  石橋 ( いははし ) ​​ 渡る ​​

いたどりを 隣の人が 蕨とを 持ち ( きた ) りける 春になるかも (ひろみの皇子)

​(本歌)石ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌え出づる春に なりにけるかも
                           (志貴皇子 万葉集巻 8-1418

(20180330イタドリとワラビ)

この世をば わが世と ( ) へど 御堂殿  泉路 ( せんろ ) ​の道の 長手は一人
                                (不知原未知長)

(注)御堂殿=御堂関白、藤原道長のこと

​   泉路=黄泉路。「泉路の道の長手」に「道長」を潜ませている。

(20180403平等院鳳凰堂)

​   ひろみの郎女の追和せる歌1首

この世をば わが世とぞ思ふ 桜咲く 心躍らせ 阿字池廻る
                           (舞い上がるひろみ)

わが庭の 白きをだまき 咲きそめて
   鳴く鳥の声 今かと待ちぬ (上り坂郎女)

ふたととせ あまりいつとせ へていまも
   むかしもかくと うめださとやま (新梅田八一)

(二十年 余り五年 経て今も 昔も斯くと 梅田里山)

(本歌)ちとせあまり みたびめぐれる ももとせを
      ひとひのごとく たてるこのたふ (会津八一)

いかな花 咲くとや待たむ 我妹子の
   植ゑにしホヤの いや珍しき (ナマコ家持)

桜花 散りたるのちは 桜蘭 咲くらん夏を 妹待つらんか (蘭家持)

20180412ホヤ<サクララン>

蓮根の敵とふ我を言ふ前に 売り買ひ止めよ捨つるを止めよ (緑亀家持)

  ひろみの郎女の追和せる歌 1

ミドリガメ有害に指定されてつゆ知らずゆるゆるゆらり歩いてる
( 知らぬが仏ミドリガメ ​)

(20180429ミドリガメ)

父母の 面影立ちぬ 細道は 藤の花咲く 奥津城の道

藤波の 風は清みか 父母の 居ませるそらゆ 吹き ( ) とそ見ゆ

(本歌)藤波の 影なす海の 底清み  ( しづ ) ​く石をも 珠とそわが見る
                        (大伴家持 万葉集巻 19-4199

(20180429藤の花)

鶴見かや晴れてひろみがジャカランダ (不精「あさのより道」)

(元句)象潟や雨に西施がねぶの花 (芭蕉「おくのほそ道」)

(20180613鶴見緑地のジャカランダ)
庭見れば 花とりどりに 咲きにけり

   それなめくじは 消えてあらしも (ひろ刀自)

(本歌)野辺見れば 撫子の花 咲きにけり
        わが待つ秋は 近づくらしも (万葉集巻 10-1972

なめくじは今は叶はん逃げ出さむ それひろ刀自は薬撒くらむ (蛞蝓麻呂)

(本歌)憶良らは 今は罷らむ 子泣くらむ それその母も 我を待つらむそ
                             (山上憶良 万葉集巻 3-337

(20180626ナデシコ)
  ひろみの郎女が返せる歌1首

なめくじは 吸い付けられて 甘い餌 じつは悶絶 騙してごめん

音に聞く 高師の浜の あだ波と 知らぬ子ゆゑに 波と遊びぬ
                               (臨海学校家持)

(本歌)音に聞く高師の浜のあだ波は かけじや袖の濡れもこそすれ
                             (紀伊 金葉集巻 8-501

かしましき をみな 三人 ( みたり ) の 五風荘 食べてたらふく 十雨となるや

(20180811五風荘)

  ひろみの郎女が返せる歌 1

岸和田の 街中響く 笑い声 五風十雨と なれと祈りつ

龍田姫いづくおはすやもみぢ葉を 迎へか行かむ待ちにか待たむ (偐之媛)

(本歌)君が行き ( ) 長くなりぬ山尋ね
      迎へか行かむ待ちにか待たむ (磐之媛 万葉集巻 2-85

映画まで 有りとは知らず 散り椿 (偐阿)

(元句)こしらへて 有りとは知らず 西の奥 (宋阿・辞世の句)

(20181007五色八重散椿)
これやこの生くも死ぬるも生まれては 食ふも食はるも蟷螂の道 (虫丸)

(本歌)これやこのゆくもかへるもわかれては
      しるもしらぬも逢坂の関 (蝉丸 後撰集 1090  小倉百人一首 10

いさや川 群れ咲く壱師 あかあかと わが師の筆の いや若々し

(注)いさや川=不知哉川。犬上川のこと。

不知哉は、「さあ、どうなんでしょうね、存じません」の意。

冬瓜を  ( ) つも ( にな ) ひて 若草に  ( きた ) れる背子の 大きなザック

彦星のホヤをモデルに絵をかかむ 鉢をひろみの持ちて ( きた ) れば (偐智麻呂)

(本歌)狩り暮したなばたつめに宿からむ天の河原に我は来にけり
                                                         (在原業平 古今集 418

あきらけき 秋にぞ咲ける 菊の花 妹が庭にも 楚々とし咲ける (偐菊持)

淡路島の旅よくあらしブログ記事  明石大門 ( あかしおほど ) の橋の出づ見ゆ (洲本人真似)

(本歌) 飼飯 ( けひ ) の海の庭好くあらし 刈薦 ( かりこも )
      乱れ出づ見ゆ海人の釣船 (柿本人麻呂 万葉集巻 3-256

(20181030明石海峡大橋)
葦の辺の  ( をぎ ) ( もと ) には 思ひ草 さらにもあらず  物思 ( ものも ) ひもなし (荻家持)

(本歌)道の辺の 尾花が ( もと ) の 思ひ草 今さらになぞ 物か思はむ (万葉集巻 10-2270

キジバトもしかにしあるか何にもや まされる宝子にしぞあれる (山上鳩良)

(本歌) ( しろがね ) ( くがね ) も玉も何せむに
      まされる宝子に ( ) かめやも (山上憶良 万葉集巻 5-803

あれやまあ邪魔と切らるもこむらさき
   いでそよ人をうらみやはする (大工の源さん)

(本歌)ありま山猪名の笹原風吹けば
      いでそよ人をわすれやはする
      (大弐三位 後拾遺集 709  小倉百人一首 58

(注)掲載の写真はひろみちゃん8021氏のブログからの転載です。 ​​ ​​





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最終更新日  2019.06.23 18:04:28
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