成功したロジックを共有しやすい利点がある
ルメルト 氏は『 多角化戦略と経済効果 』で、
まずは専門比率・垂直比率・関連比率を駆使して、
専業・本業中心・垂直的総合・関連事業・非関連事業と
いった 多角化のカテゴリーに分類することを考えました。
そのうえで業績を比較すると、関連の薄い分野や
関連のない分野に進出するよりも、
本業に近いところで多角化したほうが、
業績が良かったことが分かったのです。
では、なぜそうなるのでしょうか?
それには後 にプラハラッド 氏と ベティス 氏が
提唱した ドミナント・ロジックが
関係しているのではないかと考えられています。
ドミナント・ロジックとは、
一言でいえば、「成功の方程式」です。
それぞれの組織で、これまでの長い経験のなかで、
失敗したロジック(考え方)は捨てられてきました。
これは 組織学習の一種で、
アンラーニングと呼ばれます。
このアンラーニングによって、
成功したロジックだけが選び抜かれ、
組織の中に残っていくわけです。
そして組織の課で共有され、
支配的なロジックになっていく。
それがドミナント・ロジックです。
たとえ異業種であっても、
自分たちの成功の方程式が使えるような事業であれば、
新規事業進出の成功確率は当然高くなります。
これも一種の シナジー効果です。
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