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管理人は元サラリーマンで、現在は年金生活を送っている。なので、税金の確定申告にはほとんど縁がない。かつて申告をしたことがあるのは、亡くなった母親の土地を譲渡をしたときだけだった。昨年、また土地を譲渡したので、確定申告をしなければならなくなった。管理人はそれほど多くの年金をもらっているわけではないので、本来なら確定申告をする必要がない。ところが、土地譲渡という雑所得が発生し、その金額が20万円以上なので確定申告をしなければならないのだ。12月ころから少し気になってはいたのだが、特に何もアクションを起こしていなかった。今年になってからざっと税金の計算はしてたのだが、詳しくわからないので税務署に用紙を取りがてら内容を説明してもらいに行った。今回の土地は共同の名義になっているので、いろいろな書類をどうすればいいかもわからなかったのだ。結局、申告は各人が行い、書類はコピーでいいということが分かった。実際に計算してみると、土地の所有期間が短いので、税率が高い。どっちみち母親からの贈与なので仕方がないが、思いのほか高く少しショックだ。次いでに医療費の控除も申告しようと思っているが、当ブログの場合、通院している回数が半端ないので、少し煩雑なことは確かだ。以前の土地の申告の時は、最終日に現場で書類を作成したせいか、結構いい加減な書類で、こんなのでいいのかと思った記憶がある。まあ、税務署の職員はいちいち細かいところまで見ることはないだろうと思うが、仕事とはいえ、本当に大変な作業だなと思ったことを覚えている。今回は、早めに申告書を作成して、15日前に見てもらいに行きたいと思っているが、今は税務署が込んでいるので、15日以降に確定申告の会場で見てもらったほうがいいのかもしれない。それにしても、手続きはもう少し簡略化してほしいと思うし、商売をやっている方などは毎年大変だなと思うことしきりだ。
2018年01月31日
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金曜日の夜マイクロSDカードをamazonから購入した。あとで、容量が大きすぎたことに気づき、キャンセルリクエストの手続きを行った。この商品は他社の販売委託であり、発送準備中のためか、メールが届かない。土曜日もリクエストを出したが、結果は同じ。調べたらamazonのカスタマーサービスが処理が早い様なので、チャットで話しをした。結論は販売先に連絡してくれとのこと。当ブログはプライム会員なので、注文すると次の日には届く。なので急がないと手遅れになる可能性がある。ところが土日は連絡ができない。平日でも営業時間以外は対応できない。そうすると、営業時間以外で間違いに気づいても、手遅れになるタイミングがあるということだ。商品の発送は別に動いていて、連絡もできないので、どうしようもない。この会社では、客都合の返品はできないことになっているので、諦めるしかない。今回の教訓は、急がないものはお急ぎ便を使わないことと、買うときに十分検討することが大切だということを改めて実感した。このお急ぎ便、客は気にしないかもしれないが、amazonもさることながら、流通業者のプレッシャーはハンパではないと思う。なので、ユーザも配慮のある使い方をすることが大切だ。少し高い買い物になってしまったが、教訓としたい。最終的には、売っぱらうしかないだろう。--------------------------------------------------------------上記内容は土曜日に書いたものだ。今書いているのは月曜日。まだ商品は届いていない。amazonの注文履歴を見たら、何故かキャンセルになっていた。どういう仕組みでそうなったのか分からない。タイミングの微妙なズレがあったからだろうか。何れにしても、当ブログにとってはラッキーだったが、今回の教訓は今後活かさなければならない。
2018年01月29日
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恒例のGIA WIND PROJECTの新譜がリリースされた。今年は昨年に比べて、だいぶ早いリリースのような気がする。通常ならばGIAから直接するのだが、ミュージックストア・ジェイ・ピーのほうが安かったので、こちらから購入した。価格以外にも早く入手できるというメリットもある。今回は、いつものウインドアンサンブルのCDと主にマリンバを主体としたパーカッションをフィーチャーした作品を集めたCDの2枚。通常打楽器をフィーチャーした吹奏楽作品はつまらないと相場が決まっている。なので、今回もあまり期待していなかった。ところが、このCDは期待?を裏切って、面白い曲が揃っていて楽しめた。録音は2001年から2016年の間に5回行われている。主にフィーチャーされているのはマーク・フォード。ノーステキサス大学の先生だそうだ。吹奏楽のために書かれたのは、マッカーシーの「マリンバのための室内交響曲 第1番」のみ。他は管弦楽からの編曲。気に入ったのは、そのマッカーシーの作品。そこはかとなく漂うユーモアが、聴き手をくすぐって何ともいい感じだ。それに、アメリカの典型的なウインド・バンドのサウンドが聴かれるのも、とても心地よい。特に第3楽章のハーモニーとアニメの音楽を思い出させるような下降音型が楽しい。ヒグドンの「打楽器協奏曲」の管弦楽版は,2010年度のグラミー賞を受賞している。ヒグドンの打楽器協奏曲はマリンバ、ヴァイブのほか多種多様な打楽器が使われている。しゃちほこばったクラシックではなく、もう少しポピュラーよりで、ダンス音楽やアフリカン・フレーバーも感じられる。全体的にリズミックで、聞いていてとても楽しい音楽。この曲でも、典型的なアメリカのウインド・バンドのサウンドが聴かれる。原曲はこちらで聴くことができる。バックがあまり活躍しないこともあり、吹奏楽版との違いはあまり感じられない。実際の映像を見ると、打楽器奏者としてオールラウンドの力量が必要な曲だと感じる。演奏者はとても大変だ。いろいろな打楽器があるが、フライパンをさかさまにしたような楽器はなんという楽器なのだろうか。因みにシンバルで有名なジルジャンでも売り出されている。中心に穴が開いているので、当然楽器なのだろう。ソロイストのクローズアップが出てくるので、客席から見るよりは、とてもよくわかる。安倍圭子(1937-)の作品は、このアルバムの中では一番シリアスな作品だ。シンフォニックでスケールが大きく、重低音が充実している。邦人作曲家らしいテイストも感じられる。作曲者は第1マリンバを担当している。ホームページのコンサート情報は2010年のものしかないので、現在演奏は行っていないのかもしれない。この時の演奏会は70歳を超えている。俊敏性が要求されるマリンバという楽器を、その年で演奏できるというのは大したものだ。氏の作品リストを見ると、改作が多いこともあるが、70曲以上書いている。初演した作品も177曲あるという。氏がこれほどの方とは知らなかった。どうやら、マリンバの巨人であることは確かなようだ。マーク・フォードはマリンバや打楽器のための作品を多数作曲している。この作品はアメリカの吹奏楽の典型のような作品。第1主題は真面目腐っていて、あまり面白くないが、ラテン的な第2主題が出てくると一変してしまう。少しミステリアスなムードもあり面白く聴ける。マリンバが3人なのだが、当ブログには何人いるか判別がつかない。初演者であるコーポロン指揮のローン・スター・ウインドアンサンブルの演奏がyoutubeにアップされている。それを見ると1台のマリンバを三人でたたいている。ソロイストは作曲者以外は今回の演奏者ではないようだ。グレーのシャツを着ているのが作曲者。North Texas Wind Symphony:Contact(GIA CD-1043)1. Mark Ford:Stubernic Fantasy(2012)2. Daniel McCarthy:Chamber Symphony No. 1 for Marimba and Winds(1993) Deer Hunting in Michigan Harmonic Rhythms The Stuff of Adventure 5. Keiko Abe:Prism Rhapsody II(1996)6. Jennifer Higdon:Percussion Concerto(2009)Mark Ford(marimba track 1-5,6 ,perc. track 6 only))Paul Rennick, Sandi Rennick(marimba track 1 only)Keiko Abe(marimba track 5 only)North Texas Wind SymphonyEugen Miglialo CorporonRecorded 2001-2016、University of North Texas Winsperar Performance Hall,Murchison Performing Arts Center
2018年01月27日
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原題「釜山行き」普段韓国映画は余程のことがない限り観ることがない。この映画で、その余程のことが起こったのは、本やネットでの評価が高かったからだ。それも激賞といってもいいほどだった。去年観ようと思っていたが、結局映画館に行くことはなかった。火曜日にTSUTAYAにいったら、この映画のブルー・レイがあったので、早速借りて観た。韓国の新幹線KTXの乗客にゾンビが紛れ込んだことから起きるパニックを描いている。ゾンビの弱点が世の中でどの様に定義されているかは知らないが、この映画では二つ弱点があることになっている。ゾンビがKTXに乗ることによって、その弱点が本来の弱点となる状況が発生し、映画のキーとなる。ゾンビが出る場所が新幹線にしたのか、弱点を最初に考えたのかは分からないが、この設定がツボにはまっている。中宮崇(サヨクウォッチャー)がIRONNAにあげた映画評には、韓国人の自己中ぶりを描いているという一節があった。なるほど、いわれてみれば、乗客である主人公もどこかの会社のお偉いさんも、その自己中ぶりが何回も描かれている。彼らと真逆な自己犠牲の塊の様な老婆も描かれている。成る程言われてみればそうなのだ。それがパニック状態になったから発揮されたのではないこともある。主人公にもそういう性向があることを描かれているということは、主人公が特殊な人間なのではなく、国民が一般的にそういう民族なのだろうと、少なくとも監督は考えているようだ。ツッコミどころもいろいろあるが、例えば軍隊がゾンビとはいえ素手の連中にやられるなんてありえないだろう。最後の方で涙するシーンがあり、其処で感動する観客が多かったらしいが、当ブログは特に感動しなかった。映画館で見るのと自宅でブルー・レイをみるのとの違いだろうか。殆どのシーンがKTXの車内。乗ったことがないので、興味深かった。座席は両側に2席づつだが、日本のようにおしゃれではない。前の座席との間隔は、日本の新幹線よりは広め。連結部に予備の椅子が出るようになっているが、あれの目的は何だろう。ホームが低いので、乗り降りはステップを出してやるようだ。電車の床とホームの高さが同じなのは、地下鉄を除いて、世界の中でもあまりないらしい。同じ高さにするには、車両をすべてステップのないものにする必要もあり、いろいろ難しいことがあるらしい。キャストは充実しているが、特によかったのはゾンビとの戦いで活躍するサンファ(マ・ドンソク)、主人公ソグ(コン・ユ)の娘スアン(キム・スアン)。それから自己中男ヨンソクを演じたキム・ウィソンは、人間のいやらしい側面を実に見事に演じていた。儒教の影響で上下関係が厳しい韓国では、調子に乗るやつは、上になるとこんな感じの人間になりやすいのだろうが、部下はたまったものではない。公式サイト
2018年01月25日
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前回に続いてオーディオの話題を一つ。オーディオにおける当ブログの最近の最大の懸案?はハイレゾ音源を入れているNASの空き容量が少なくなってきたことだ。2台あるのだが、どちらも100GBを切っている。逼迫している原因はファイルサイズが大きいからだ。理由はWAVをアップコンバートして無圧縮のflacとして保存しているからだ。以前はアップコンバートしないで48kHz、16bitの無圧縮flacで保存していたのだが、96kHz24bitの音質とあまりにも違いすぎるので、だいぶ前からこのフォーマットで保存しているからだ。WAVだと700MGなのだが、このフォーマットだと、5GB程になってしまう。奴で、急速にNASの未使用領域がなくなっているのだ。こういうこともあり、DSDのファイルをNASに入れて楽しむのはアップコンバートの含めてあんまり現実でないとずっと思っていた。そのために現時点での最適解はCDをリッピングしてWAV変換し、其れをアプリでDSD再生するという方法だと思っている。その方法が確立できれば、NASの空き容量が増えるし、増えるぶんにしても今みたいに心配する必要がない。なので、其れを早く実現したいのだが、時間がかかる。一方CDはハイレゾで聞くのが習慣となってしまったので、今更CDで聞きたいとは思はない。そうすると課題が解決するまでは、NASの容量を増やすことを考えなければならない。方法としては二つある。現在のNASの容量を増やすか、別なNASを追加するかだ。NASの容量を増やすことは全く頭になく、無しの追加を考えていた。NASといっても、オーディオ用でDNLA、ギャップレス再生、DSD再生などの必要条件があり、いきおいオーディオ用に限られてしまう。一番いいのはいま使っている製品を購入ゆうすることだが、既に販売されていない。中古でもと思ってヤフオクなどを見ても出品されていない。中古で売り出されていると思って見ると、20万円ぐらいする。IOデーターのオーディオ用NASも売り切れの状態。といっても、バッファローの30万円もするNASは手が出ない。色々探していたときに、amazon.comで見つけたのがLD421DEという、ハードディスクのないモデル。DNLAの機能があるということと、現在使っているNASの型番にEが付いているだけなので、ダメ元で購入した。ハードディスクは国内で3TBのものを2台購入。最初EMモード(emergency モード)という、ハードディスクがいかれているモードになったのだが、ハードディスクが壊れているという表示はされていなかった。ファームウエアを更新すれば直る可能性があることが分かり、トライしたが上手くいかない。ハードディスクの出し入れや、蓋の着脱を繰り返していたら、何と!エラーがでなくなってしまった。今のうちにと思って、設定をしてしまった。今のところ、それらしい動作をしているが、いつおかしくなるか分からない。国内モデルではないので、修理も対応できないだろう。ただ、設定をしていたら、ファームウエアが共通で、Linkstationというアプリも同じだったので、どうやら、国内と海外のモデルの違いだけのように思う。違いはハードディスクの有無だけの様だ。ハードディスク無しのモデルが199$で、3TBのハードディスクが一万円×2で約4万円となり、現在の2TBのNASが六万円以上したので、約2万円コストダウンできたのは怪我の功名。廃品種になる前に、予備に1台購入することも考えている。1昔前はこんなことは絶対にできなかったことを考えると、全くネット様さまだ。
2018年01月23日
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11月末にoppoのUSBDAC sonica dacを購入したことは以前のブログに書いた。そのときは、アプリでネットワークプレーヤーとしている動作させることしかできていなかった。本来のDACの機能はPCにドライバーを入れないとダメで、最初インストールしたときに音が出なかったので放置していた。最近、重い腰を上げて、再びトライをし始めた。ドライバーのイベントログを見たらインストールが途中までしか終わっていないと表示される。何度かやり直してだめなので、oppoに問い合わせた。この製品はドライバーをインストールするときに、何故かDACを繋がなくてはならない。メーカーに問い合わせたら、USBケーブルの重要性を力説されていた。インストールの時に使ったケーブルはプリンターとPCの接続に使っていたものだった。これは頻繁に接続不良になるという曰く付きのケーブル。それを思い出し、新しいケーブルを使ったが結果は変わらない。次にPCが悪さをしているかと思い、他のPCにドライバーをインストールした。このPCはOSが前のPCとは違うので、ドライバーも別だったが、何事もなくインストール終了。ところが音が出ない。ドライバーのイベントログを見たら復元ポイントを作れないというエラーが出ていた。これはドライバーの動作とは関係ないはず。そうこうしているうちにoppoのアプリのフォルダーができていることに気が付いた。動かすと、それっぽい動きをする。それではということで、dacに光ケーブルを繋いでいろいろ動かしていたら、なぜかスピーカーから音がでた。DACの画面に出る入力の絵をノブで入力を選択したあと、ノブを押して、選択を確定しなければならなかったのだ。当ブログが、つまみを動かせばその入力につながると勝手に思い込んでしまったことが間違いのもとだったようだ。マニュアルにはその旨書かれているが、当ブログがマニュアルをちゃんと読まなかったのが原因だった。何とも間抜けな話だが、できれば図解してくれれば間違いもなかった、と他人のせいにしてしまった。振り返ってみると、今回のトラブル、結局2つの問題がある。一つは当ブログが注意深く取扱説明書を読まなかったこと。もう一つは、取扱説明書の記述が曖昧で、間違った操作をしてしまったこと。間違える原因は、ノブをまわして入力を選ぶ機能と、ノブを推して選定結果を確定するという二つの機能を一つのノブで行なっていることにある。ひとつのノブに機能を2つ以上持たせると、使うほうはわかりにくい。わかりにくさを軽減するためには取扱説明書が直感でわかるようになっていなければならない。この製品の取扱説明書では、それが絵ではなく文章で書かれている。それも注意深く読まないとわからない書き方だ。一番いいのは各モードにノブを割り当てて、ひとつのノブが押されたら、他のノブがメカ的にオフになるか、表示で示すのが望ましい。おそらくコストを下げるための仕組みだろうが、なるべく考えずに済む操作方法を考えて欲しかった。製品の設計ではコストを下げるために、一つの部材にいろいろな機能を持たせることが普通だが、それはユーザー・インターフェースを悪くする原因にもなる。直感でわかるようにするということは、当ブログのような年寄りには有難い。ソフトの設計をしていた時は、平気でこういうロジックで設計していたが、実際に使うときにはこういうことが起きるということを、この年になって初めて実感したようなものだ。やはり、シンプルなのが一番だ。ということで、sonica DACを本来のDACとして使ってみると、ネットワークプレーヤーとして使うよりも音の輪郭がはっきり出ることが分かった。これで当初の目標であるWAVからのDSDダイレクト再生の入り口にやっと辿り着いた。再生用アプリはfoobar2000を使っているが、DSDのためのプラグインのインストールが上手くいかなかったという課題が残っているので、また再トライしなければならない。取り敢えず懸案事項が解決したので、今日は安心して眠ることができそうだ。
2018年01月21日
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フランスのソプラノ サビーヌ ドゥヴィエルの3枚目のアルバム。フランスのオペラのナンバーを集めている。バックはフランソワ=グザヴィエ・ロト率いるレ・シエクル。ベルリオーズのみアレクサンドル・タローのピアノ伴奏。最初の2作は昨年まとめて国内盤が出たが、今度のアルバムは、おそらく海外版とさほど変わらなくリリースされたようだ。今までの二枚の評判が良かったのだろうか。何れにしても、当ブログが好きな歌手なので、他人事ながら嬉しいことだ。どの曲も文句のつけようがない。特に最高音が力強い上に、声の透明度が高く、聞いていて気持ちがいい。私見では全盛期のデセイを上回っているように思う。この新盤で、彼女の評価は確立されたのではないだろうか。出来にむらはない。ラクメの「鐘の歌」のような難曲も完璧な仕上がり。モーリス・ドラージュ( 1879-1961)の「四つのインドの歌」(1912)はインドの雰囲気がよく出ていて、サウンドも当時としては新しい響きが聞こえる。彼はラヴェルの弟子で、藤田嗣治とも親交があった作曲家だそうだ。wikiトマの「ハムレット」からの「狂乱の場」は初めて聞いたが、とてもいい曲だ。ラクメの「花の歌」とタイスではメゾ・ソプラノののマリアンヌ・クレバッサがつきあっている。声質が似ていて、とても美しい仕上がり。この歌手もドゥヴィエル同様ライジング・スターとしてワーナーがプッシュしている歌手で、今まで2枚CDをリリースしている。レ・シエクルロトの往時のフランス・オケのサウンドが、とても曲にマッチして、気持ちがいい。Sabine Devieilhe:Mirages(ERATO 0190295767723)1. 歌劇「お菊さん」~昼は恵みの太陽のもと2. 歌劇「ペレアスとメリザンド」~私の長い髪は3. 歌劇「ラクメ」~<鐘の歌> 若いインド娘はどこへ行く4. 歌曲集「四つのインドの歌」~マドラス:美女5. 歌曲集「四つのインドの歌」~ラホール:孤独な樅の木6. 歌曲集「四つのインドの歌」~ベナレス:仏陀の誕生7. 歌曲集「四つのインドの歌」~ジャイプール:彼女を想えば8. アリエルの恋歌(ロマンス)9. 歌劇「ラクメ」~<花の二重唱> おいで、マリカ……アーチの下10. 歌劇「ナイチンゲール」~ナイチンゲールの歌; ああ!わたしの心は喜びにあふれ11.歌劇「ハムレット」~オフィーリアの狂乱の場; お友達のみなさん 12. オフィーリア(オフェリ)の死13. 歌劇「タイス」~今やってきた女は美しい14. 旅 作品84-215.歌劇「ラクメ」~貴方は最も美しい夢を下さったSabine Devieilhe(s)Jodie Devos(s track 13)Marianne Crebassa(ms track 9,13)Alexa dre Tharaud(p track 8,12,14)Les SièclesFrançois-Xavier RothRecorded Philharmonie d Paris,Salle de repetition no,Ⅰ,27 February-2 March 6-9 2017
2018年01月19日
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ゴッホ(ダグラス・ブース)が親しくしていた郵便配達人ジョゼフ・ルーラン(クリス・オダウド 声 イッセー尾形)の息子アルマン(ダグラス・ブース 声 山田孝之)が、を知るために、パリの北西にあるオーヴェル村の関係者から話を聞くことによって自殺の真の原因を探るというサスペンスミステリー。先月篠山紀信の写真展に行った時に置いてあったチラシで、この映画のことを知った。先週は見に行けなかったのだが、幸いなことに二週目の上映が行われていたので、見ることが出来た。開場は盛岡の中劇。いつも映画を見に行くときには通る場所なのだが、行った記憶がない。あまり期待していなかったが、施設が比較的新しく、座席の間隔がゆったりしていて、とても快適だ。それに通路は昔ながらのスロープで、飲食可なのも点数が高い。ただ入り口から外の光が漏れるのが気になった。日曜日だったが、観客はせいぜい20人ほど。あまり知られていないのかもしれない。この映画は俳優の演技を撮影し、それを元に、総勢125名の画家がゴッホのタッチで1秒12コマ絵画描き、フィルムで撮影するという、大変手間のかかった映画だ。その甲斐があって、素晴らしいアニメ映画になった。12コマなので動きが荒いのはしょうがない。ただ、本来静止しているべきもの、例えば郵便配達人が話しているシーンで郵便局の帽子の「postes」(郵便局)という文字が動くのが気になる。モノクロのシーンが何回か出てくるが、風景は油絵にはしていないようだ。人物がアニメみたいに加工されているので、カラーのアニメの部分との違和感はない。最初観た時モノクロのシーンが実写とばかり思っていた。映像の殆ど全ての素材が、実際にゴッホによって描かれた絵画から抜き出されたものだ。人物は肖像画に描かれた人物に良く似た俳優が選ばれている。最期に実際の写真と映画に出てくるキャラクターが対比されている。これは、最後ではなく最初に見せた方が、観客の理解の助けになったと思う。公式サイトに、役に扮した俳優たちの写真、ゴッホの書いた肖像画、俳優たちをゴッホ風に描いた絵の3つが対比されていて、違いがよくわかる。これを見ると、ゴッホの描いた人物ではなく、俳優を元にした絵を使って正解だったと思う。ゴッホの絵のそのものが動く映画であれば、人物にあまり魅力がないので、あまり面白い映画にはならなかっただろう。風景や家などは実際の風景というよりは、ゴッホの印象だろう。実際の風景がゴッホの絵のようだったら、息苦しくなってしまう。「ローヌ川の星降る夜」や「カラスのいる麦畑」など有名な油絵がそのまま映画の風景に使われていて、其処で人間が動いているのを見ると、観客が映画の中に入りこんで観ているような不思議な感覚に襲われる。ゴッホの自殺は他殺という意見も映画の中で出てくるが、最後はうやむやになってしまうのは、少し物足りない。まあ、そこまで追求したらきりがないのだが、何故自殺に落ち着いたかは明らかにしてほしかった。それに聴く人によって自殺の顛末がまるで違っていたり、ゴッホの性格も穏やかだったり、変人だったりと材料がいろいろ出てくるのはいいのだが、最後のまとめがないのがミステリーとしては消化不良だ。キャラクターでは主人公のアルマン、ゴッホが止まっていた宿の娘アドリアーヌ・ラヴー(エレノア・トムリンソン)、ガシェ医師(ジェローム・フリン)の家の使用人ルイーズ・シュヴァリエ(ヘレン・マックロリー)が印象的だった。日本語吹き替えで、観る前は少し不満があったが、吹替でも満足だった。やはり日本人の吹替えはうまい。知らなかったとはいえゴッホが28歳から絵を始めたということは、人間は年に関係なく何かを初めて、その分野で才能を発揮できることもあるということも知らされた。最近の話題だと遠野出身の女性が63歳のデビュー作で芥川賞を受賞したということ出来事もあった。ところで、映画では10年間に描いた絵画800点のうち売れたのは1点だけと出てくるが、最近の研究だと数点売れていたらしい。出典:HUFFPOST 2015.10.15公式サイト
2018年01月17日
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最近TSUTAYAからCDをレンタルすることが多くなった。その中で、欲しいと思っていた「日本の吹奏楽 1958~1972」という4枚組のアルバムが在庫していることを発見し、さっそくレンタルした。管理人のような年寄りには懐かしい名前が出演者に並んでいて、昔を思い出してしまった。今津中学や豊島区立第10中学校、天理高校や広島市基町高校など当時のトップクラスの学校が並んでいる。今津中学の得津先生は天ぷらを揚げる時の長い菜箸で指揮をしていたということも思い出した。また、吹奏楽業界の大御所の秋山紀夫さんが埼玉の高校の指揮をしていたというのも初めて知った。当然ながら演奏は現在の水準から行くと落ちるが、全くダメということはない。昔の演奏の傾向がよくわかり、懐かしくもあった。恣意的なテンポ設定や癖のあるフレージング、フォルテシモでの力づくの演奏など、資料とはいえ、あまり聞きたくない演奏もある。これはDISC1,2に収められている昭和30年代の録音で目立つ傾向だ。この中ではDISC3の出雲市立第1中学校の演奏がダントツに素晴らしい。高校生バンドの演奏を上回っているほどだ。サウンドの透明度が高く、片寄哲夫先生の指揮も、解釈やダイナックスに時代を感じさせる部分があるものの、現代の基準でも爆演として立派に通用する。これは有名な録音らしく、youtubeでDISC3に収められている「トッカータとフーガ」「ジェリコ」を聴くことができる。音も悪くなく、50年ほど前の出雲市立第1中学校の演奏が現在の水準と遜色がないというのは実に驚異的だ。ここに収録されている大部分の演奏に比べると、現在の吹奏楽の水準の凄さが分かる。県大会レベルで、これらの水準を超える演奏はいくらでも聞くことができる。また、指揮者の技量もかなり上がっていることは確かで、現在のバンドでこの録音に聞かれるれるような特異な解釈は、まず見当たらなくなった。ところで、ここに聞かれる曲で、現在レパートリーとして残っているのは何曲くらいあるだろうか。オリジナルはほとんど聞かれなくなったし、残っているのはクラシックのアレンジだけだろうか。当時席巻していたモートン・グールドやウイリアム・シューマンなどはコンクールではほぼ聞かれなくなった。演奏会で細々と生き延びているのだろうか。好きな作曲家たちなので、少し寂しい気がする。音は当然良くないが、鑑賞には差し支えない。ところで、このアルバムはどういう方をターゲットとしたものだろう。各学校のライブラリーとして購入されることを狙ったのだろうか。amazonでも「学校行事・教材」の分類になっている。資料としての価値は確かにあるが、演奏そのものを楽しむといった用途ではないように思う。当時の演奏者たちが昔を懐かしむためのものと言ったら言い過ぎだろうか。管理人みたいな好き物が購入するとは思うが、それほどのセールスは見込まれないだろうし、レンタルで済ませる、ちゃっかりした人もいそうだ。日本の吹奏楽 1956-1972(Sony Music SICC-39003)DISC1 昭和30年代の中学・高校バンド1. 行進曲「トム・タフ」 [モノラル録音]2. ペルシャの市場にて [モノラル録音]3. 行進曲「ミリタリー・エスコート」 [モノラル録音]4. 序曲「イシターの凱旋」 [モノラル録音]5. 行進曲「先頭指揮官」 [モノラル録音]6. 喜歌劇「美しきガラテア」序曲 [モノラル録音]7. 行進曲「RMB」 [モノラル録音]8. 序曲「エグモント」 [モノラル録音]9. 行進曲「リトル・ジャイアンツ」 [モノラル録音]10. 歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲 [モノラル録音]11. 行進曲「ブースター」 [モノラル録音]DISC2 昭和30年代の中学・高校バンド1. 行進曲「前衛隊」 [モノラル録音]2. 序曲「鐘楼よりの展望」 [モノラル録音]3. 祝典行進曲 [モノラル録音]4. 序曲「トロイのヘレン」 [モノラル録音]5. フランス組曲より [モノラル録音]6. 行進曲「ジュビリー」 [モノラル録音]7. 交響組曲より第1・2・3楽章 [モノラル録音]8. 狂詩曲「ジェリコ」9. 行進曲「希望」10. 音詩「海の肖像」DISC3 昭和39年~44年1. エルザの大聖堂への行列 [ワーグナー]2. トッカータとフーガ ニ短調 [バッハ]3. 歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 [ワーグナー]4. 狂詩曲「ジェリコ」 [M.グールド]5. サンタフェ物語 [M.グールド]6. 組曲「ニュース・リール」 [W.シューマン]7. 交響詩「ローマの松」よりアッピア街道の松 [レスピーギ]8. 軽業師の踊り [リムスキー=コルサコフ]9. フェスティーヴォ [ネリベル]DISC4 1970~19721. ロシア領主たちの入場 [J.ハルボルセン]2. 序曲変ロ長調 [ジョヴァンニーニ]3. ア・ジュビラント序曲 [リード]4. 交響的序曲 [カーター]5. ジュビランス [ジョヴァンニーニ]6. 「王宮の花火」より序曲 [ヘンデル]7. 歌劇「ナブッコ」序曲 [ヴェルディ]8. ファンタジア ト長調 [バッハ]9. ハンガリー行進曲 [ベルリオーズ]
2018年01月14日
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渡辺香津美がストリングスと共演したアルバム。ほぼスタンダードを取り上げている。最後の「花ごよみ」雑踏の音から始まる「花ごよみ」が情感がこもっていていい。カルメン・マキの歌はブラザース・フォーの「七つの水仙」で使われている。原曲のイメージとは大部違い、とても爽やかな歌声だ。雨上がりの街の爽やかさを感じさせるような、映画の一場面を思い起こさせるような使い方がとても音楽的だ。渡辺のソロは「七つの水仙」の演奏と間奏の時に入っていて、かなり熱い演奏だ。打ち込みも効果的で、全体が一編の抒情詩になっている。渡辺の編曲のセンスが光っているだけに、全曲が渡辺の編曲であれば、と思ってしまう。弦は積極的にギターに絡んでくることもなく、訴求力に乏しい。最後の曲ではいい感じなので、多分に編曲のせいもありそうだ。渡辺のソロは曲によってカロリーが低いものもある。曲想に合わせたのだろうか。ジョージ・ハリソンの「While My Guitar Gently Weeps」でも熱のこもったアドリブを聞かせる。他では何と言っても1曲めの「哀愁のヨーロッパ」が泣かせる。谷川公子という作曲家の「ハヴァナ」はカラッとした雰囲気が、ハヴァナを感じさせる(行ったことないけど)エキゾチックな雰囲気が漂い、面白く聴くことができる。因みに彼女は渡辺の奥さんなそうで、ピアニストとして一緒にコンサートをしているようだ。「バードランド」は弦の動きが鈍く、渡辺だけが一生懸命頑張っている感じがする。メロディーが少し寸詰まり気味に弾かれているのは渡辺の好みだろうか。全体的にリズミックな曲は出来がいまいちだ。ジャケットのイラストはなかなかクールだ。下に半分くらい見えているマンホールがいい。渡辺香津美:Tokyo Wanderer(Warner WPCR-17910)1. カルロス・サンタナ, トム・コスター:哀愁のヨーロッパ2. ジョー・ザヴィヌル:バードランド3. フラメンコ・レッド4. リチャード・ロジャース:マイ・フェイヴァリット・シングス5. ボブ・クルー, ボブ・ゴーディオ:君の瞳に恋してる6. ミッシェル・ルグラン:これからの人生7. 谷川公子:ハヴァナ8. ジャコ・パストリアス:スリー・ヴューズ・オブ・ア・シークレット9. チック・コリア:スペイン10. ジョージ・ハリソン:ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス11. 渡辺香津美〜リー・ヘイズ/フラン・モズリー:花ごよみ~七つの水仙渡辺香津美(g)奥村愛ストリングス カルメン・マキ**(vo)編曲:*渡辺香津美, 萩森英明
2018年01月12日
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予告編を見て、面白そうなので見に行った映画。山崎貴監督の西岸良平原作のコミックの実写化。コミックは見たことがないが、永遠の愛とはこういうことを言うんだ、と教えられた気がした。それがタイトルのdestiny(運命)に示されている。キャストが豪華。主役の作家一色正和夫婦(堺雅人、高畑充希)、編集者に堤真一などが出演。主役たちの心のこもった演技、特に高畑充希の純真な演技に打たれた。気恥ずかしくなるようなセリフがたくさん出てくるが、衒いな無く演技できる俳優はそれほどいるとは思えない。そういう意味で適役だろう。脇は主役級の方々が投入されているが、かなり贅沢な使い方だ。貧乏神の田中泯、死神の安藤サクラ、お手伝いの中村玉緒が印象深い。堤真一の飄々とした演技も相変わらずうまい。この中では、特に安藤サクラの起用がはまっている。イメージよりも少し痩せた感じだが、中性的な魅力があり、キャストを知らずに見ていたら、男と思ってしまった。また、かなりのお年のはずだが、若々しく、楚々とした吉行和子の演技が光っていた。セットは鎌倉の古い佇まいの雰囲気がよく出ていた。まるで1970年代の古き良き日本の風景を見ているようだった。作家の家の中など、かなり凝っている。妖怪どもがいたるところにウロウロしているのもなかなかシュールな風景で、とくに夜市の場面は素晴らしかった。圧巻は黄泉の国の風景。島々の上に何重にも重なって家が作られている。東南アジアあたりの集合住宅を思い出させる。調べて見たら、スケールはちがうが、セルタ ラルン・ガル・ゴンパというチベットの四万人あまりの僧侶が住んでいる家のイメージに近い。FSXの手が込んでいて、アメリカ映画に引けを取らないし、日本人らしい繊細さも感じられる。レトロ感満載だが、古臭いとは感じられない。ストーリーが面白く、最後まで飽きることもなかった。黄泉の国での天頭鬼(声 古田新太)一味との戦いはコミカルで、西岸の作風であるほのぼの感を逆に感じてしまった。音楽は佐藤直紀。オケ・メインの久石譲の音楽に似た甘くせつない音楽。普通の映画より音楽の主張が強い。メインテーマがファンタジーにふさわしい甘さと夢のある音楽で強い印象を与える。宇多田ヒカルの主題歌も良かった。spotifyでサントラがないかチェックしたがなかった。レンタルにも出ていなかった。しばらく様子をみたい。まだ新年が始まったばかりだが、いきなり秀作に巡り会えたのは幸先がいい。公式サイト
2018年01月10日
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最近ジャズ・ヴォーカルを取り上げることが多いが、今回もジャズ・ヴォーカルもの。エラ・フィッツジェラルドの新作だ。といっても、未発表録音ではなく、エラの既存の録音に新たに録音されたオーケストラを被せたもの。輸入盤は昨年のリリースだが、国内版は先月、未発表だった「Ella at Zardi's」という1953年のライブアルバムと同時リリース。今回取り上げるのは輸入盤。どういういきさつでCDが作られたかは輸入盤のブックレットには載っていないが、エラの生誕100年記念の企画だそうだ。エラのヴォーカルにロンドン交響楽団の伴奏を追加したもので、エラの音源はデッカやヴァーヴだそうだが、細かいデータは書かれていない。元の録音を探すのはそれほど難しいことではないようだ。ゲストはグレゴリー・ポ-ターとルイ・アームストロング。ルイとの録音は「Ella & Louis」(They Can't Take That Away From Me)と「Ella & Louis again」(Let's Call The Whole Thing Off)だった。声だけを抜き出したのかと思って比較したら、元の録音をそのまま使っているようだ。ただ、エラやルイの声はオリジナルよりもぬけのいい音になっているのは収穫。オケのアレンジはJames MorganとJorge Callandrelliで作為を感じさせないで、肌触りの良い豪華な衣装を着せている。元の録音が褐色に色あせた古い写真とすると、今回のものは鮮やかな色彩と被写体が豪華な衣装をまとった写真みたいな感じだろうか。ただ、元の録音に合わせたアレンジなので、全体に微温的で、古臭く感じる部分もある。本当は声だけを使って、バックはすべて新録音というのが一番だが、コストがかかるので難しかったのだろう。ポーターはもちろん新たに録音されたものだろう。エラのヴォーカルはオケに負けない堂々たるもの。今でも全く古さを全く感じさせない。コンボの伴奏よりもエラのうまさが際立っているように思う。全体にイージーリスニングふうの仕上がりなのは、アレンジャーがジャズ畑ではないので仕方がないが、ジャズ・ファンには物足りない。当ブログとしても、少しパンチの利いた曲も聞いてみたかった。オーケストラはスタイリッシュで涼やかなサウンド。管は目立たない。Ella Fitzgerald:Someone to Watch Over Me(Verb B0027297-02)1.People Will Say We're In Love featuring Gregory Porter2.Someone To Watch Over Me.3.They Can't Take That Away From Me featuring Louis Armstrong4.Bewitched.5.I Get A Kick Out Of You.6.Misty.7.Maskin' Whoopee!.8.These Foolish Things (Remind Me Of You).9.Let's Call The Whole Thing Off featuring Louis Armstrong10.What Is There To Say.11.Let's Do It (Let's Fall In Love).12.With A Song In My HeartElla Fitzgerald(vo)Gregory Porter(vo track 1 only)Louis Armstrong(vo track 3,9)London Symphony OrchestraRecorded at Abbey Road Studios,London
2018年01月08日
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ゴルトベルク変奏曲の編曲はオルガン、弦などの室内楽、サックスやクラリネットの独奏やアンサンブル、ジャズ的なものなど、二桁は軽くいくだろう。ここに、合唱とピリオド楽器の組み合わせの編曲が新たに加わった。何故この曲がこれほど編曲されるかはわからないが、編曲をせずにはいられない何か特別な魅力があるのだろう。当ブログも何種類か所有しているが、じっくりと聞いたことはない。というか、どちらかというと苦手な曲の一つだ。あのけだるい暗い感じのアリアの旋律からしてあまり好きではない。この録音を購入したきっかけは、レコード芸術の山野楽器の広告を見たからだが、なぜ購入したか自分でも理由はわからない。これを機会に、最近の録音から小山実稚恵のピアノやマハン・エスファハニのチェンバロなどを中心に聞いた結果、おぼろげながら少しは理解できてきたように思う。合唱は世界初とのことだが、ユリ・ケインというジャズとクラシックの垣根を行ったり来たりしているピアニストのアルバムでは、一部ではあるが声が取り入れられている。これは実験的な作品だが、大変面白いので、機会があったら一聴をお勧めする。今回のアルバムは、バロック様式に沿った合唱と合奏なので、ユリ・ケインみたいなおふざけとは違う大真面目なもの。コレギウム・デルフトの編成は弦楽四重奏、リコーダー、オーボエ、オーボエ・ダモーレ、バスーンというもので、管が入っていることでヴァラエティにとんだ編曲になった。雰囲気もかなり明るく、弦だけだとこうはいかないだろう鄙びたサウンドがシャープな合唱と鮮やかなコントラストを描いていて、この曲に新たな魅力が加わったように思う。曲ごとに編成が変わり、単調にならないところもいい。パダムは4声部4人ずつとバランスが取れているが、編曲によるのか、女声が若干優位な感じがする。女声の透明なサウンドが美しい。全体的にはカンタータを聴いているような宗教的な雰囲気が濃厚だが、リズミカルな変奏は、活気に満ちていて、聴き手も浮き浮きしてくる。全32曲のうち7曲がコレギウム・デルフトだけの演奏だが、合唱が加わった場合とさほど遜色がない。歌詞はバッハのカンタータからとられている。第11変奏と第12変奏のように、関連した歌詞が使われている曲もある。第28変奏の"Nein"や第29変奏の"Hahaha"など曲にぴったりの歌詞だ。編曲はスペイン出身グスタボ・トルヒーリョ(1972-)あえてジャケットに「recomposition」とうたわれているのも、頷ける力作。ところで、今回入手したのはPrestoClassicalサイトからのダウンロード音源。ここでは「CD Quality FLAC」しかなかったが、¥1480と安価なのでそれを購入した。ブックレットは含まれていなかったが、こちらから入手できた。Cobra Recordのサイトではハイレゾが売られているのをこの項を書いているときに知った。サンプリング周波数はDSD256(DSD 11.2MHz)まで用意されている。因みにPCMだと705.6kHzとなり768kHzに対応したDACが必要になる。チャンネルもバイノーラル、ステレオ、マルチ、ステレオ+マルチと取り揃えている。価格も最高でも25€(\3400)ほどでリーズナブルだ。ハードが対応している方は、最高の音質を味わうことができる。ということで、当ブログの既成概念をひっくり返してくれた、活力に満ちて楽しい演奏に拍手を送りたい。是非お聴きいただきたい。器楽で聞いているイメージが変わること請け合いだ。youtubePA'Dam sings Bach: Goldberg Variations(Cobra Record WAV 16bit 44.1kHz)1-32.Johann Sebastian Bach(arr. Gustavo Trujillo) :Goldberg VariationsKamerkoor PA’damCollegium DelftMaria van Nieukerken(dirigent)Recordeded October 12-15, 2015,Waalse Kerk, Amsterdam,The Netherlands
2018年01月06日
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少し前に大西順子の新譜が二枚リリースされた。前回は菊池成孔のTabooからのリリースだったが、今回はディスクユニオン傘下の「SOMETHIN' COOL」というレーベルからのリリース。メジャーでは用なしになったのか、復帰後の所属は確定していないのだろうか。知りたいところだ。二枚のうちでは今回取り上げる「Very Special」はデュオのアルバム。今までになかった滋味あふれる大西の演奏が聴かれるアルバム。今年50歳になったそうだが、これも年齢のなせる業だろうか。ソロとデュオまたは3重奏というシンプルな編成で大西の音楽のコアな部分を聴くことができる。タイトルチューンの「very Special」は大西のオリジナル。最初とエンディングでテンポを変えて演奏される。彼女のイメージからは想像できないが、ヨーロッパのトリオが取り上げそうな哀愁に満ちたバラードでなかなか格調が高い。最初はイントロというくらいでごく短いが、晩秋の寒々とした風景の中を疾走しているようなシンバル・ワークが効果的だ。ショパンの前奏曲第4番の雰囲気にどこか似ている。エンディングは井上陽介とのデュオで、落ち着いたテンポで演奏される。とてもいい曲なので、もう少し聴きたかった。クラシックが何曲か取り上げられているのも彼女にしてはめずらしい。それでも、ありきたりの仕上がりになっていないところが大西順子らしい。特にユニークなのは、ヴェルディの歌劇「オテロ」の中の「柳の歌」挟間美帆の手になるクラリネット、バスクラリネット、ピアノのための編曲で、アドリブはなく、クラシックの室内楽の雰囲気が濃厚だ。死を予感したデズデモーナの悲しみと諦念が伝わってくる。ピアノ主導ではあるが、クラリネットの低音を利かせた編曲が成功している。特にエンディングの下降するピアノとクラリネットの重厚なハーモニーが陰鬱な気分をもたらしいている。原曲(カラヤン、テバルディ)を聴いたが、訴えかける力は今回のアルバムのほうが強い感じがする。オペラはきれいごとで終わっている感じ。クラリネットのタンギングがあまりきれいではない、というか、オンマイクなのが少々つらい。チャイコフスキーの「四季」からの「舟歌」はエレクトリックとアコースティックをうまく使い分けていて、中間部の扱いもうまい。ホセ・ジェームスが付き合っている2曲は、2011年にホセ・ジェームスが来日した時に録音されたトラック。この二人がつながりがあると思わなかったが、ニューヨークで「バロック」を録音しているときに、ホセが聴きに来て意気投合したのだそうだ。「ラッシュ・ライフ」での大西の尖ったプレイが素晴らしい。現在はこのような演奏はしないだろう。ホセ・ジェームスの歌唱もクールだ。馬場孝喜のギターとのデュオが5曲。どの曲も息の合ったリラクゼーションに満ちた演奏。馬場孝喜のプレイが絶賛ものだ。この組み合わせでアルバムを作ってくれるといいのだが。。。。彼女の解説では今回の曲はどれも思い入れがある曲のようだ。「 I Cover The Water Front」は彼女が1990年から2年ほどベティ・カーターのピアニストだった時に、カーターがレパートリーしていた曲で、当時はこの曲も含め知らない曲をいきなりやらされてお客さんの前でしごかれたといっている。ルグランの「How Do You Keep The Music Playing」は心に沁み渡る。終わった後の何かの軋み音が聞こえる。何度も聴くものなので、出来ればカットしてほしかった。イヴァン・リンス、EWFの曲もいい。特にEWFの「After The Love Has Gone」は原曲のイメージはほとんど感じられな。完全にジャズ、それもピアノとギターのデュオに相応しい渋い編曲が素晴らしい。ということで、大西の今まで聞かれない側面が記録された傑作アルバム。これから長く聞き継がれていく行くに違いない。大西順子:Very Special(SOMETHIN' COOL SCOL-1024)1. 大西順子:Very Special~Intro~ feat. 高橋信之介2. Johnny Green:I Cover The Water Front feat. 馬場孝喜3.Billy Strayhorn: Lush Life feat. ホセ・ジェイムス4. Cole Porte:Easy To Love feat. 馬場孝喜5. Pyotr Ilyich Tchaikovsky:舟歌(ピアノ曲集『四季』第6曲より) feat. 大西順子(Rhodes)6. Giuseppe Verdi(arr.狭間美帆):帆柳の歌(オペラ『柳の歌』第4幕より) feat.森卓也, 佐藤芳7. Ivan Lins:Começar De Novo (The Island) feat. 馬場孝喜8. Billy Strayhorn:A Flower Is A Lovesome Thing feat. ホセ・ジェイムス9. Michel Legrand:How Do You Keep The Music Playing feat. 馬場孝喜10. David Foster, Jay Graydon, Bill Champlin:After The Love Has Gone feat. 馬場孝喜11. 大西順子:Very Special~Outro~ feat. 井上陽介大西順子(ピアノ/Fender Rhodes on Tr.5, 9)馬場孝喜(ギター on Tr.2, 4, 7, 9, 10)ホセ・ジェイムス(ヴォーカル on Tr.3, 8)挟間美帆(編曲・指揮 on Tr.6)森卓也(cl tr.6)佐藤芳恵(b cl Tr.6)高橋信之介(シンバル on Tr.1)井上陽介(ベース on Tr.11)Recorded at Sound City A-Studio on September 7-9,2017
2018年01月04日
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グリモーの旧譜「Resonances」(2010)をハイレゾ音源で聴く。藤倉大の「チャンス・モンスーン」をハイレゾで買おうとしてe-ONKYOのサイトを見ていた時に、グラモフォンのハイレゾのセールがあり、通常価格¥3200のところを¥2000で購入した。CDは輸入盤だと¥1200ほどで手に入るが、96kHz/24bitでもあり、思わず購入してしまった。モーツァルト、ベルク、リスト、バルトークといういろいろな作曲家の作品が並んでいる。ディストリビューターのサイトには「今回のテーマはオーストリア=ハンガリー帝国の時代精神を映し出した偉大な作曲家の作品、時代を築きあげた作品の系譜ともいうべきもの」と書かれている。なので、タイトルの「Resonance」はここでは「共鳴」という意味のようだ。最近のピアニストは思索的な思考の結果をアルバムにまとめる(コンセプト・アルバム)傾向がみられるが、その狙いが正しく聞き手に伝わっているとはいいがたい。なので、ピアニスト自身が解説を書くようなことも、しばしば見受けられる。これも、聴き手次第で、丹念にブックレットを読む方以外には正しく伝わっているとは思えない。冒頭のモーツァルトのピアノ・ソナタの第一楽章は左手の刻みがアチェレランド気味に刻まれるので、気ぜわしさがかんじられ、あまり気に入らない。他の楽章はおおむね普通の表現。第3楽章が少し早すぎる気がしたので、他のピアニストの演奏をいくつか聞いてみた。グールドのモーレツに早いぎくしゃくした感じの演奏が異彩を放っているほかは、常識的な演奏だった。ベルクのピアノ・ソナタ。現在では現代音楽という扱いでなくなったのは喜ばしいことだが、それと同時に刺激的な表現はあまり感じられないようになってしまった。これは聞き手側の問題ではあるが、少し寂しい気もする。グリモーの演奏はとても美しいのだが、刺激はあまり感じられない。リストのソナタも、昔だったら大曲の扱いだったが、最近はプログラムを構成する一曲という位置付けになったのも最近の傾向だろう。昔なら考えられないことで、それだけピアニストの技術が向上し、この曲に対する意識もだいぶ変わってきたのだろう。熱演だが、少し力不足。ルーマニア民族舞曲は洗練された表現。野蛮さが感じられないし、あまり土の香りがしないのが不満だといったら、無いものねだりだろうか。録音はハイレゾらしい透明感があるが、幾分細身で、録音レベルも高くない。ただ、再生機器を変えるとだいぶ様子が違ってくる。当ブログの装置ではUSB DACでの再生よりはネットワーク・プレーヤーでの再生のほうが肉厚のサウンドになる。Hélèn Grimaud:Resonances(DGG Hi-Res)1.モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310(300d)4.ベルク:ピアノ・ソナタ 作品15.リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S1786.バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 BB68エレーヌ・グリモー(P)2010年9月 ベルリン・ラジオ・ステーション
2018年01月02日
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