全3件 (3件中 1-3件目)
1
2019年3月刊メリッサ文庫著者:小山内慧夢さん舞踏会の最中、一方的に婚約破棄を突きつけられたフレデリカ。その場から颯爽と立ち去ったものの、それは悲しみからでもくやしさからでもなく、パンツが切れた焦りからなのだった!しかしその疾走の果てに、建国以来最強の武神と名高いブレナン将軍にぶつかってしまい、足首まで下がりきった布とともに、フレデリカは力尽きるのだが!?出会いは切れた紐パンから!?ドン底お嬢様×堅物将軍が繰り広げるロマンチックラブコメ! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 フレデリカ=子爵令嬢。一方的な理由で婚約破棄された直後、とある縁でフォル カーと出会い求婚される。 フォルカー=近衛将軍。堅物で長らく独身だったがフレデリカと恋に堕ちる。 ユージィン=公爵家の跡取りで、フレデリカの元婚約者。 ユリカ=平民出の中性的な外見の少女。ユージィンの新しい婚約者。ムーンライトノベル発のラブコメですが、コミカライズ版が人気なので、そちらを目にされた方も多いかも。かく言う私もコミカライズから入りました。詳細を書くととんでもない長文になりそうなのでざっくりと。新興貴族であるキャストレイ子爵家の令嬢・フレデリカは、ある日舞踏会にて衆人環視の中、婚約者から一方的にに婚約破棄されてしまった。元々、公爵家と子爵家では家格のつり合いが取れない。それに、王太子よりも気位が高く周囲から「王子」扱いされていて我儘放題のユージィンはフレデリカを嫌っていた。成金の娘と卑下し、女らしい外見も気に入らない。彼は女と言う生き物を嫌悪していたのだ。そんなユージィンが、最近領地にてユリカと言う中性的な少女に一目惚れ。おかげフレデリカはあっさり捨てられてしまったと言うわけだった。だが、いくらなんでもこの扱いは酷過ぎる。それでも異を唱えることなく了承した彼女は急ぎその場を離れた。影で泣くためなどではなく、履いていた下着の紐が切れ、今にも脱げそうだったから。慌てる彼女は、その日会場の警護に当たっていた近衛将軍・フォルカーと衝突。何だかんだと精神的ショックもあって昏倒したフレデリカは、後日邸に見舞いに訪れたフィルカーと再会。美しいフレデリカに一目惚れした彼は、彼女に求婚し、トントン拍子に婚約にまで至ったのだが、世間ではあの婚約破棄劇が全てフレデリカの至らなさのせいだと、謂れのない悪評が飛び交っており・・・。フレデリカの元婚約者がとことんアホ男で、悪評を流したのは当然こいつ。飽く迄あの婚約破棄に正当性を持たせる為でした。ホントにムカつく奴なので、一体いつザマァされるのかと思いきや、物語の最後も最後。公爵相手だとここらがいい所かって感じで、あんまりスッキリ行く感じではありませんでした。とはいえ、フレデリカ自身がさほど恨んでもなかったんで、王家に睨まれたって罰だけで充分なのかもしれません。主役カップル二人は年の差はあれど、とにかくラブラブで、中盤には結婚もしちゃいますし、以降もずっとイチャイチャ。そりゃ、あんないけ好かない元婚約者のことなんてどうでもよくなるよね。それに、フォルカー自身が実は王家の血筋と発覚し、それが縁で王太子やらその婚約者の公爵令嬢など、フレデリカには逞しい味方が付いていきます。ユージィンを追い詰めたのも王太子たちでしたし。実はユリカも、な展開もあるんですが、この辺は彼女の正体含め実際に読まれた方が楽しめるかと。終始ラブコメ調で、バカップルっぽい二人のやり取りが主ではあるんですけど、周囲の人々の思惑や、その昔、キャストレイ家の先祖が多大な貢献をしていたことなど、諸々判明して面白かったです。評価:★★★★★
2023.05.22
コメント(0)
2016年7月刊一迅社メリッサノベルス著者:葉月クロルさんシュテラウス国の末の姫君マリエッタは、政略結婚で軍事大国オルタイルの将軍ベルヴァントの元へ嫁ぐことに。ベルヴァントは鬼神のごとく恐れられる戦士。マリエッタは華奢で可憐な姫君。誰もがマリエッタに同情するのだが……実はマリエッタの目には、将軍がとても素敵に見えていた……! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 マリエッタ=シュテラウスの妖精姫と呼び名の高い可憐な王女。ベルヴァント=オルタイル国の将軍でマリエッタの婚約者。 シエラ=シュテラウスから付いてきたマリエッタ付きの侍女。 アドラン=べルヴァントの補佐を務める副将軍。さすがに発行年的に電子版のリンクしかないようで(^_^;)ピッコマでの連載を読んで面白かったのでアマプラにて購入。結構な厚さだったこともあり読み応えがありました。小説投稿サイト・ムーンライトノベルスで掲載されてる(されてた?)ようで、そちらでご覧になった方もいらっしゃるかと。さながら美女と野獣の年の差カップルのエ〇ティックラブコメディ。可憐な容姿と素直な性格で誰からも愛される王女・マリエッタ。いずれ父王は可愛い末娘を然るべき国の王族に嫁がせるつもりだったが、近隣諸国による情勢不安により小国故の心配事も増え、そういうわけにもいかなくなったらしい。軍事大国である隣国・オルタイルの後ろ盾を得るべく、数々の武功を挙げたかの国の将軍・ベルヴァントにマリエッタを降嫁させるとのこと。しかし、オルタイル側が送って来たベルヴァントの姿絵は多少の誇張はあるとしても、さすがは将軍。見事な強面の筋肉男だった。父王始め、彼女を愛する者たちは申し訳なさと我が子可愛さに心を痛めていたのだが、彼の姿絵を一目見たマリエッタは内心で小躍りしたい程喜んでいた。こんなに素敵な方が私の旦那様になるなんて、世界一の幸せ者に違いない。可憐な外見ながら、彼女は筋肉萌え娘だった。しかし、この両国の結びつきを快く思わない国があり、オルタイルへの道中、マリエッタの乗る馬車は暗殺者たちに襲われた。間一髪、未来の妻を迎えに来たべルヴァントの率いる一団によって事なきをえたものの、マリエッタは予定より早い彼との遭遇に感動。姿絵も素敵だったが本物はその何倍もカッコイイ。小柄なマリエッタより頭二つ以上高い身長に、なによりその全身を覆う見事な筋肉。皆が怖いと言っていた顔も彼女の好みにドンピシャ。彼女は元より小説や芝居でも王子様より、竜や魔物を打ち倒す腕っぷしの強い男を推しにしがちだった。ベルヴァントは何もかもが彼女の理想そのもの。そんなマリエッタの内心を知らず、オルタイル王家の人々も、この婚姻を薦めた罪悪感に苛まれていた。だって可憐で小柄な姫がこんな武骨な男の妻になるなんて気の毒過ぎる。国王たちは、この結婚は国家間の重大事、くれぐれも姫を大事にし、式を挙げるまで絶対に一線を越えるなとベルヴァントに厳命。しかし、素敵な婚約者に惚れこんだマリエッタはベルヴァントに懐き、無自覚に煽って来る。彼はこの姫にあっという間に心奪われ、すぐにでも押し倒したい欲と理性で戦っていた。何より国王からの厳命もある。二人は周囲に砂を吐かせるほどのバカップルとなっていったが、ベルヴァントの鉄の意思にて何とかマリエッタの純潔は保たれていた。それでも一線を越えていないだけでアレコレと教え込んでけれどけれど。マリエッタに付き添ってオルタイル入りした侍女・シエラもとある理由から、ベルヴァントの腹心アドランと急接近。こちらは一足飛びに深い関係となりアドランの根回しで早々に婚約まで果たしてしまった。その間、ベルヴァントが婚約者に惚れこんで笑顔を見せる様になったことで、強面の時にはありえなかった貴族令嬢達による将軍争奪戦が勃発。とはいえ、二人のラブラブぶりにライバルたちは土俵にすら上がれず次々と脱落して行ったのだが。ベルヴァント達の腐れ縁である魔術師・リーベルのいたずらによってマリエッタが子猫にされたり、式直前にまたもやとある国の陰謀に巻き込まれたり騒動やトラブルを乗り越えた二人は無事夫婦に。書下ろしの番外編ではその後の二人とシエラとアドランの恋模様が描かれています。ひと回り歳下の可愛い姫君とそれに翻弄される強面将軍とのイチャイチャが主な内容なんですけど、コメディタッチなので終始笑いがw王様からの命もあって理性で何とか抑えるも、婚約者はそんなことは露知らず無自覚に煽って来る。気の毒にと思わないでもないものの、ラブラブ故の贅沢過ぎる悩みなので、周囲もバカップルを生暖かい目で見ていると言う。体格差も凄いので、果たして姫は受け止められるのかと王様の心配も婚礼の祭に降臨した神様の祝福によって無問題に。なるほど、そういうオチか。シエラ&アドランのカップルも可愛いし、やはりこの作家さんの書くお話はキャラが面白くて良いです。個人的に異世界トリップ~よりこちらの方が内容は好みかも。評価:★★★★★
2023.01.14
コメント(0)
2022年3月刊一迅社・メリッサ文庫著者:すずさんあっさり顔が至上主義の、美醜逆転世界に転生した私、ノア。目が細くて鼻ぺちゃな私が、ここでは美女扱い。そんな私を、人喰い魔竜を倒して国を救った英雄ガラファント様が褒賞として嫁に差し出せと言ってきて…!?-そんなの、全力でYESに決まってます!この世界的には超絶不細工。でも私的にはどこからどう見ても最高にかっこいい旦那様。優しくて強いあなたに、私のすべてを捧げます!猫かぶりな聖女と、強引だけど不器用な英雄のハイテンションラブファンタジー。 ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 ノア(セナピノア)=ヒロイン。25歳の平凡な会社員だったがヤケ酒の末浴 槽で溺死し、異世界の貧しい平民の娘に転生していた。 奇しくも前世と同じ容姿に育ったが美醜逆転の世界のた め、あっさり顔の自分は誰もが羨む美少女と知って衝撃 を受けた。 加えて癒しの魔術の才があり7歳の時にリネステ伯爵家 に引き取られる。 8年後、結婚適齢期になるもこの世界の美的感覚が合わ ず、理想の夫探しの為に巡礼で世界中を回れるらしい神官 になることを希望。しかしその美しさから聖女に祭り上げ られた。 後にガチ好みの青年ガラファントに出会い、恋に堕ちる。 ガラファント=ヒーロー。腕利きの冒険者で、世界を恐怖に陥れた邪竜を 討ち英雄となった。 前世の世界なら文句なしのイケメンであるが美醜逆転の世 界であるため醜男扱いされている。 国を救った褒賞として兼ねてより想いを寄せていたノアを 貰い受けたいと希望し、周囲の批難をものともせずに彼女 と結婚を果たした。 ルィヘン=ガラファントの腹心で魔術士。 お家騒動で命の危機に瀕していた所をガラファントに救わ れて彼の部下になった。 見事なキツネ顔で自他ともに認める色男。 リネステ伯爵夫妻=長い間子供に恵まれず、口減らしで親に売られたノアを伯 爵が結婚前に恋人との間に作った婚外子として引き取った 。後に奇跡的に実子・ファラサールを授かっても変わらず ノアを溺愛している。久しぶりにTL小説です。コミカライズ版が大人気と言うこともあって、そちらを目にされた方は多いかも。原作小説は元々小説サイト・ムーンライトノベルで掲載されたもので、後に加筆訂正されて書籍化。ノベルス版と文庫版で発売されています。因みに所持しているのは文庫版。ごく普通の会社員が不慮の事故で亡くなり、転生したのは異世界。これが異世界転生かと最初は内心ワクワクしていたものの、寒村の貧しい平民の家で産まれたこともあり幼少期は生きるだけで精一杯。しかも、類まれな美少女だったこともあり、7歳になったある日、食うに困った両親によって羽振りの良いリネステ伯爵家に売られてしまった。だが、夫人が思いの外彼女を気に入り、加えて魔術の才があったことから、平民を養女にしたのではなく、伯爵の婚外子と言う体で引き取られることになった。その際、ノアからセナピノアと改名。長らく子宝に恵まれなかったと言う伯爵夫妻に溺愛され、以降は順風満帆な人生であったが、そんな幸せに恵まれながらも、前世の記憶があるせいでか、この世界の美的センスがどうにも受け付けずにいた。偶然にも、瞳の色以外は前世と瓜二つの容貌に育ったノアは、贔屓目に見ても自分の顔が誰もが羨む美人とはどうしても思えない。かと言って、あっさり顔なだけで決して不細工と言うわけでもないのだけど。この世界の美人の基準は飽く迄あっさりした平面顔であり、元の世界で持て囃されたパッチリお目目に彫りの深い顔は醜いとされている。この世界のハンサムとは所謂キツネ顔なのだが、申し訳ないけれど好みじゃない。伯爵家に引き取られて8年、ろそろ適齢期でもあるしそのうちに縁談も持ち込まれるであろう。幸いにも、ノアが引き取られて数年後、夫妻は奇跡的に跡取り息子を授かったため、ある程度自由にしていいとは言われている。そこでノアが考えたのは周囲に理想の男性がいないのなら、探しに行けばいいじゃない、でした。彼女は巡礼で世界中を回ると言う神官になることを希望し難なく神殿入りは叶ったものの、その美貌と癒しの魔術を買われて聖女に祭り上げられてしまった。とは言え、聖女ともなると世話係の侍女も多く付く。巡礼とは言え旅は快適だった。そんな生活の中、ノアはついに理想の男性・ガラファントに出会ったのである。腕利きの冒険者であった彼は、前世の世界なら十人中十人がまず間違いなくハンサムと答えるだろうほどにカッコ良く、ぶっきらぼうだが優しく人情味の有る彼にノアは恋をした。二人の出会いから暫く経った頃、世の中は邪竜による蹂躙で多くの国が滅びており、ガラファントが退治に乗り出すと、見事にそれを打ち取った。自ら志願し、回復係として彼の傍で手助けしていたノアは益々彼に惚れこみ、どうにか彼の妻になれないか思案していた。そのために、彼女は自らの術を磨き、彼の手助けができるよう頑張ったのだ。どうせなら報われてほしい。そして、彼の働きを称えた国王が褒賞を取らせると希望を聞くと、ガラファントは聖女・セナピノアを妻に貰い受けたいと言い出し・・・。当然、ノアの答えはイエス!でした。でも癒しの聖女で世界一の美女と呼び名の高い彼女を妻になどとは、英雄とは言え醜男のくせに身の程知らずだとガラファントは責められます。だが、お互い両想いの彼らは周りの非難などお構いなしで、さっさと結婚。二ヶ月もしないうちに子供を授かるも、周辺諸国の王族はセナピノアを諦めきれず、彼女に求婚しては悉く断られていました。その数なんと48人。結局誰も二人を引き離せず、後回しになっていた式を盛大に上げて本編は終わり。美醜逆転世界で美女と野獣が恋に落ち、幸せになったと言う、まさにタイトル通りの内容です。結婚後は終始イチャイチャしてて、読んでて砂を吐きそうでしたが、まあ本人たちが幸福なら良いんじゃない。そこそこのページ数でありながら、あっという間に読み終わってしまいました。積読が多くて、手を付けるまで二か月くらいかかっちゃったけど、面白かったし、先に読んでおけばよかった(^_^;)評価:★★★★☆カラーは綺麗なんですけど、モノクロの本文イラストはちょっとクセがありますね。ラブコメ好きなら読んで損無し。
2022.05.09
コメント(0)
全3件 (3件中 1-3件目)
1