全188件 (188件中 101-150件目)
昨夜9時ごろ、東の夜空を見上げましたら、中天に赤い火星がくっきりと見えていました。残念ながら我が家には天体望遠鏡はありませんので、8倍の双眼鏡で見てみますと赤い点が少し大きな点になりましたが、表面模様は識別出来ませんでした。それでも、夜空に輝く赤い星、今度の日曜日10月30日は火星大接近の頂点となるようで、マイナス2.2等星となりますので別に天体望遠鏡が無くても夜空のロマンを満喫出来そうです。実はこの情報、先日府中市の郷土の森プラネタリウムで教えられていたものです。郷土の森プラネタリウム訪問日記はこちらです2年前の2003年超大接近に比べると見える視頂角(視直径と言うらしい)が20.2″(秒)と20%小さくしか見えない様ですが、大きなメリットもあるそうです。2003年超大接近の際は南中高度が34度でしたが、今年は70度に達しますので、地上近くの気流乱れの影響も少なく、住宅密集地でも見上げさえすれば天心に見える好条件とのことです。それに日食・月食と言った瞬時の天体ショーではありませんので、10月30日以外でも、9月上旬から12月上旬までの4カ月間はマイナス1等星より明るいので、秋の夜長ですから晴天の日を見つけて心ゆくまで火星を観望出来ます。何時でも見えると言うことで緊張感はありませんが、怠惰ながらも天体浪漫を愛する人達には最適の教材でしょう。2005年火星大接近の紹介Webサイトはこちらです視直径20秒超の火星接近が実現する次の機会は2018年になってしまうとのこと、「月天心貧しき町を通りけり」ではありませんが、ひっそりとした田舎雰囲気の中、ゆっくりと夜空を眺めたいものです。
2005.10.28
コメント(3)
夜、めっきり乏しくなった虫の音あれほど賑やかだったコオロギ達何処に行ってしまったのやら朝、身が引き締まる冷たさ見上げれば雲一つ無い青空紺碧の深い秋の空だ昼、気持ち良い日の光ふと下を見れば落ち葉が多く見渡せば街路樹は色とりどり夕、驚く程早くなった日没暮れなずむコスモス寂しく見えるのは何故朝晩の冷たさを感じる近頃、深まる秋は気持ちを感傷的にする様です。暫く前には青々としていた落葉樹もグラデーションに染まって、葉が疎らとなる木々も目立って来ました。今日は又晴れとなり日陰が気持ち良く感じられましたが、それでも20℃前半ですので暑さもそれ程でもありません。日の光もめっきり弱くなり、木枯らしの吹く晩秋も目の前に迫っている雰囲気です。
2005.10.24
コメント(2)
一昨日ケイヨーD2と言うDIYの店に行きましたら、古い洋画DVDが多数480円で売られていました。名画として名高い「風邪と共に去りぬ」、「オズの魔法使い」、「カサブランカ」、「真昼の決闘」等、何回と無くテレビ放映されたものが殆どでした。パック裏面には小さな文字で次の様な注意書きが書かれてありました。“この作品は製作されて50年以上経過しているため、原版のフィルム状態によっては見づらい部分、聞きづらい部分のあることを予めご了承下さい”、なるほど製作・配給会社が映像権を主張しないことでこの安い価格が実現出来た様です。その中に未だ見たことが無かった「QVO VADIS(クオ・ヴァディス)」を見つけ、税込み480円でしたので、何の迷いも無く購入しました。ポーランド人作家シェンキェヴィッチの名作「クオ・ヴァディス」(1896年刊で1905年ノーベル文学賞を受賞)を、MGMがイタリアのチネチッタ撮影所で作った1951年度作品で、登場人物3万人と称される大作です。DVD画像は一部鮮明さを欠く部分もありましたが、殆どの部分では観賞するに際し何の支障もありませんでしたし、主演はRobert Taylor(ロバート・テイラー)とDeborah Kerr(デボラ・カー)、イギリスからハリウッドに移ったばかりのデボラ・カーの理知的な美しさには目を見張るばかりでした。皇帝ネロの迫害を恐れてローマから逃げ出そうとする使徒ペテロは、師キリストに出会い「Quo Vadis Domini(クオ・ヴァディス・ドミネ)」(主よ何処に行き給うや)と尋ねると、「余はローマに赴きて再び十字架にかからん」と答えられたので、ペテロは翻然悔悟してローマへ戻り、逆さ吊りの十字架に掛かって殉教したとされています。シェンキヴィッチはこの伝説を元に、迫害に耐えたローマのキリスト教社会を描きながら、プロイセン・オーストリア・ロシアの3強国によって祖国が分割され領土をすべて奪い尽くされたポーランド人が、侵略や抑圧に立ち向かうのを鼓舞したと言われています。「クオ・ヴァディス」を初めて読みましたのは今から45年前のことで、感動したことは覚えていましたが、その本も何処かに四散して無くなってしまい、あらすじも定かではありませんでした。購入したDVD映画、一寸スペクタクル巨編過ぎましたが、気軽に面白く見ることが出来ました。只小説では、ヒロインであるリギアを守る護衛の巨漢ウルススの活躍は血湧き肉踊るものだったと記憶していましたが、映画では脇役のせいか平板な描写で少し残念な思いを禁じ得ませんでした。文章から惹き起こされる想像力は映画の描写力に勝ると言うことなのかも知れません。又、こんな掘り出し物のDVDを見つけて見ようと思いますが、480円では破格過ぎる価格で、今後続くのか否か甚だ疑問に思ってしまいます。
2005.10.08
コメント(4)
先週から国税庁のWebサイトに入って、平成16年度確定申告書調製の操作をしていましたが、今朝出来上がりましたので、最寄りの税務署に出掛け提出して来ました。車で行こうか公共交通で行くか迷ったのですが、郊外ですし午前10時頃行けば空いているだろうと見込んで、車で行って見ることにしました。確定申告期間の最中ですので幸いにも臨時駐車場が設けられていましたが、未だ2月下旬、混雑して停められない程ではありませんでした。それでも、庁舎前に設けられているプレハブ建屋の相談所の中は、雲霞の如く申請者で一杯、座る席も無く暫く待たされました。漸く席に着いて、係員にパソコンのプリントアウトを見せますと「出来ているのなら、提出は庁舎内の受付へどうぞ」と言うばかりです。この様な「パソコン絶対視」現象をデジタル時代の弊害と言うのかも知れません!パソコン結果が正しいとは思わないのですが、そう言われましたので90%OKと自己判断し、源泉徴収票と保険支払証明書をホチキスで添付して、庁舎に行きそのまま提出してしまいました。昨年技術士事務所を開設したのですが、開業届を税務所に提出していませんでしたので、税優遇措置のある青色申告とはならず、白色申告となってしまいましたのは残念です。控除額が断然違うのです。とは言っても事務所開設は有限会社としてでは無く、「人格無き社団」ですから、開設費用は一切掛かってはいないのですから良しとしましょう!「人格無き社団」に依る開設に付きましては、こちらの日記をご覧下さい!しかし、従来は厚生年金には所得税は掛けられなかったのですが、平成16年度から課税制限が下がり、個人年金も所得として合算、事業所得も入れますので一挙に10万円が課税されることとなりました。これで地方税も上がりますので、年金生活者も今後年々課税が強化され、生活の切迫感が増加することが懸念されます。今後私の事務所経営がどうなるか分かりませんが、ついでに開業届、青色申告承認申請書も当該税務署に提出して来ました。本年度は必要機材(パソコンの更新、デジカメの買い替え等)を購入し、経費処理をどんどん増やす意気込みです。その前に昨年度分の「消費税申告」期限が3月末ですので、これもクリアしなくてはいけません。
2005.02.21
コメント(3)
梅も綻んで咲くこの季節、日本南岸には移動性の低気圧がやって来て、北にある高気圧から東風が吹くことが多いと言われています。東風を「こち」と呼ぶことは良く知られていますが、その他の各地でも風の呼び名はその土地特有なものがあり、由来も明確で無いこともあって聞いても分かりませんし、日本語の難しさを実感させられます。各地の方言との関連もあるのかも知れません。こち (東風)春に東方から吹いて来る風。あまりに有名な道真の歌で知られています。「東風(こち)ふかば にほひ起こせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」語源については、次のような出典もある様です。東よりふく風をこちと名付く、如何。これを推するに、虎うそぶいて、風を成といへる事ある歟。虎は、木神なれば木也。こと言いつべし。ふき返りて、ひ也。こひとなる。こひをこちとばしいひなせる歟。 (『名五記』巻五)要するに、「こ」は「虎」で、「ひ」が「風」で「こひ」となり、訛って「こち」になったとの説明です。信憑性については判断し兼ねますが・・あい(え、ゆ)(東風)中部地方、富山、福井県を中心に用いられ、東風のこと。大伴家持が任地越中で、越中ではコチ(東風)の語がないことも珍しく思ったらしく「東の風越の俗の語に東の風をあゆのかぜと謂ふ」と言い、次のような和歌が残されています。「東風(あゆのかぜ)いたく吹くらし奈呉(なご)の海人(あま)の釣する小舟(おぶね)漕ぎ隠る見ゆ」はえ(や)(南風)山陰、西九州地方でよく用いられ、南風のこと。南風(はえ)が吹くと雨が降り海が荒れ出航不能となり、南風の時化が治まる迄風待ちして待機するとのことです。北原白秋が「思ひ出」の中のTONKA JHONの悲哀として「南風(ハエ)が吹けば菜の花畑のあかるい空に」 と歌っていますし、俳句にも、「川がりは先凉みとれはへの風」(毛吹草-五・夏) とあるそうです。ならひ(い)(北風) 太平洋岸東日本で用いられ、冬の季節風のこと。「江戸にては東北の風をならいと言う。つくばならいというあり」(物類称呼)とあって、東北の風としています。たま(ば)(北風)冬に北日本の日本海側で吹く北寄りの風。
2005.02.15
コメント(3)
サンマの丸干しは早春の時期が旬で、丸干しの代表格で知られるウルメイワシより美味だと思います。関東近辺では「サンマの丸干し」と言うと伊豆旅行した時のお土産とイメージがあり、残念ながら東京には余り出回っていません。昨年は3月上旬河津桜を見に行き、会場のテント売り場で買った記憶があります。サンマは春から夏に、日本の西南海域から北海道の沖合まで北上して生育し、産卵の為親潮に乗って8月中旬から南下する回遊魚の様です。南下する10月頃が栄養を蓄えていますので、食べ頃で旬とされています。北海道、三陸沖、銚子沖等で獲れる脂の乗った秋刀魚も、駿河湾迄下って来ますと脂も落ちて身もパサパサで塩焼きしても美味しく無いのだと思いますが、丸干しにしますと絶品の味に変化します。しかし、「サンマの丸干し」の本場と言うと三重県、和歌山なのかも知れません。実は先日地元デパートの地下食料売り場で和歌山の「ウルメイワシの丸干し」「サンマの丸干し」が売っていたのです。丸干しの乾燥のさせ方も伊豆のお土産干物に較べ徹底している様で、見るからに堅そうでした。そう言えば、サンマの大きさも伊豆のものより大きめで、脂の少ない特性を活かして、生で「サンマ寿司」、干物にして「丸干しのサンマ」として食しているとのことでした。となりますと、伊豆・駿河湾で獲れるサンマは小振りですので」「落ちサンマ」でなく逆に「上りサンマ」かも知れません。確認はしていませんが・・何れにせよ、和歌山の干物両方を買って、その夕方食べたのですが「サンマの丸干し」は「ウルメイワシ」より美味なのです。サンマは秋だけのものでは無く、春の小振り「のぼりサンマ」、晩秋・冬の「落ちサンマ」を干物用と工夫すれば一年中「旬」で食べられる魚だったのです。インターネット検索すると「サンマの丸干し」は各地にあり、九州から北海道まで日本の海ならどこでも獲れている素晴らしい大衆魚だったことが分かりました。
2005.02.11
コメント(1)
日本で最初に「たい焼き」を考案したと言われている「浪花家」が、立川伊勢丹のデパ地下に1月26日から2月1日迄出店すると言うので行って見ました。別に「たい焼き」の実演がされている訳ではなく、小さな売り場があるだけで予約販売をしているだけ、しかも一人最大5個で購入個数も制限され、予約してから80分待ちで受け取れると言うことでした。1つ140円ですから700円を支払い、整理券を貰って後で来ることにしましたが、開店から2時間で整理番号は61番目、それほど人気があるとは感じられませんでした。やはり、B級グルメは実演販売しないと美味しそうには見えないのでしょう、老舗の名前だけで売れるほど商売は甘くない様です。「浪花家」は文京区にある老舗で、1909年から「たい焼き」を売っているようです。それでも、家に帰って電子レンジで暖めなおして食べますと、薄い皮は香ばしくパリッとしていますし、皮に包まれた餡子は程良い甘さの小豆の風味がして、普通の「たい焼き」より格段に美味しかったと思います。やはり、昔風の鉄製型で焼き上げた「たい焼き」は、しつこくない甘さと風味が良く、冷めても美味しく食べることも出来そうです。近頃「たい焼き」と言いますとアルミ鋳物のようなもので、一度に大量に焼ける設備で売っている店が多くなりました。これですと、皮がパリッとせず柔らかくて美味しくありません。昔は東京の街中でも、「浪花家」の様なお店が沢山あったような気がしますが、いつの間にか消えてなくなってしまいました。何れも小さい店でしたので、店主が一人で拵え出来上がると暖かい「たい焼き」を新聞紙に包んでくれたものですが、後継者も無く閉店してしまったのは残念なことです。
2005.01.27
コメント(2)
今朝のニュースによりますと、米地質調査所は昨日発生したスマトラ沖地震のマグニチュードを8.9から9.0に修正したとのことです。12月26日インドネシア西部のスマトラ島沖で発生した強い地震で、10mを越す大規模な津波が次々とスリランカ、インド、タイ、マレーシアを襲い、津波は遠くアフリカ沿岸まで達しソマリアでも死者が出ている様です。午後1時での報道によると、各地の死者総数は13000人を越え、更に行方不明者が多数となっており、クリスマス観光旅行中の日本人観光客も20名も含まれている模様です。マグニチュード9.0とは聞いたことが無い程の地震の大きさと思っていましたが、新聞記事によりますと、1900年以降4番目の大きさで、最大の地震は、日本の三陸地方にも大きな津波災害をもたらしたチリ地震だそうです。1.チリ地震 M 9.5 1960年 死者 5700人2.アラスカ地震 M 9.2 1964年3.アリューシャン沖地震 M 9.1 1957年4.カムチャッカ沖地震 M 9.0 1952年4.スマトラ沖地震 M 9.0 2004年 死者13000人以上スマトラ島はユーラシア・プレートとインド洋・プレートが衝突している地域で地震多発地帯だとのことですが、日本ではユーラシア・プレート、北アメリカ・プレート、太平洋プレート、フィリッピン海プレートがせめぎ合う地域ですから、同クラスの地震の可能性もあり他人事とは思われません。テレビニュースでも、津波の来る様子を撮影した映像が放映されていましたが、将に激流で、車など掴まっていた人達が次々に流されて行く姿が痛ましいものでした。映像を見るまではこれ程とは思いませんでしたが、凄まじいものです。この年末に発生しました自然災害、本当に今年は自然災害の厳しい年でした。日本政府はスリランカ政府からの要請に基づき、救急専門チームを27日に派遣決定、他の国からも要請あり次第、医療チームや捜索・救助チームの派遣を検討するとのことです。今回のスマトラ島沖地震エネルギーは、関東大震災の40倍、阪神大震災の500倍にもなる凄まじい巨大地震ですし、津波の被害は史上最大となりました。各国・国連等が支援に動き出しましたが、被害地での、一刻も早い復旧作業と各種救援が望まれます。
2004.12.27
コメント(3)
近頃は自己欲優位・金銭万能の時代で、遊興費獲得の為の恐喝・殺人が横行する時代となり、老いも若きも自己防衛に気を付けなければならなくなりました。ほんの数十年前はそうでは無く、若い世代は夢に燃え社会の一員となることに喜びを感じる世情でありました。1964年安田講堂で行われた東大卒業式での大河内一男氏(その頃は学長で無く東大総長と言っていました)の卒業生への訓辞「肥った豚であるより、痩せたソクラテスたれ」は良く知られています。1960年の安保騒動が終焉、池田内閣の所得倍増論が華やかで、産学共同が叫ばれ、卒業後の就職先も選り取り見取で学生は浮かれていた傾向がありました。南原、矢内原と学究肌でキリスト教徒であった法学部出身の総長に次いで、茅誠司氏が理工系として初めて総長に就任、産学共同を押し進めたのでした。大河内一男氏は経済出身の労働問題研究者で、そんな傾向に忸怩たるものがあり「自己繁栄を追求するより、社会全体を見て社会貢献せよ」と言いたかったのでしょう。実際はこの句は新聞記者に配られた講演原稿にはあった様ですが、卒業式の訓辞では言われずじまいだったのです。反って新聞記者の書いた記事となって有名となってしまいました。その後1968年東大闘争では闘争拠点となり、占拠した学生と警察との攻防が繰り広げられ、ついには学生側の落城で決着となりましたが、安田講堂内部は占拠によって相当荒らされていた模様でした。昨日は久し振りに安田講堂に行って見ましたが、偉容を誇った時計塔も、講堂裏には高いビルがあって見下ろされていました。その他設備更新が此処彼処で行われていて工事現場の様相を呈していましたが、国立大学から学校法人となり自己経営が求められたことで研究設備を充実させているのでしょうか?三四郎池は健在でしたが、緑はどんどん少なくなって行くようでした。40年振りに入った講堂内部は記憶していたより小さく、2000名を越える入学式・卒業式は一度には出来ないと思いました。しかし500~1000名程度の集会にはゆったり出来る良いホールです。
2004.11.27
コメント(1)
震度6強から7に変更された新潟県中越地震、今朝のニュースでも伝えられた被害地の状況は、目を覆うような惨状です。高速道路の陥没、山崩れによる一般道路寸断、倒壊した多くの家屋、避難所のすし詰め状態、中継される大きな余震、等々凄まじい。衣食住のライフラインを断ち切られた住民は、取りあえず食糧を求めて役所に行っても貰えない様子で、余震に怯える住民達は疲労困憊の様子です。NPOの人達も、道路寸断で素早いアクセス方法が見当たらず、支援作業が進まず手を拱いて待機せざるを得ず、直下型地震の物凄さを目の当たりにし、テレビに釘付けとなりました。阪神大震災とは異なり、住宅密集地区が無かったので、発生した火災の類焼が無く死者の数がそれ程でも無かったのが、せめてもの慰めでしょうか?被害地は今晩から雨の予報で土砂災害も予想され、名だたる豪雪地帯ですから来月早々にも雪も近いと懸念されます。一刻も早いライフラインの復旧と、素早い被害者支援を政府非常災害対策本部が的確に実施して頂きたいと思います。こう言う緊急事態になりますと、IT・携帯電話はインフラ破壊で使い物にならず、車も使えず、人力と公共放送しか頼りに出来ないのだと愕然としています。インターネットニュースでは、次の様に伝えています。新潟県中越地方を襲った地震の被害は24日、確認作業とともに拡大、県警の調べで死者は23人に上り、負傷者は2100人を超えた。死傷者数による被害規模は1995年の阪神大震災以来。政府は非常災害対策本部を設置した。震度5強の余震が続き、避難者は夜になって85000人に達した。新潟県は被害が大きかった小千谷市や川口町など26市町村に災害救助法を適用した。県によると、全半壊と一部損壊を合わせ建物の被害は住宅約2700棟、事務所や公共施設などが約1200棟。警察庁によると、約60ヶ所で山崩れが起きた。24日は、周辺の道路が寸断された山古志村から自衛隊ヘリコプターが高齢者らを長岡市へ輸送。これとは別に同市の太田川上流などで、住民や温泉の宿泊客ら計約700人の孤立が続いた。電気は少しずつ復旧しているが、停電地域も多く水道やガス、携帯、固定電話サービスの復旧見通しは立っていないという。JR東日本によると、上越新幹線は脱線車両が線路上に残されたままで、東京と新潟を結ぶダイヤは全て運休。脱線した上越新幹線の復旧には2週間以上掛かり、新潟迄の運転再開には更に時間がかかる見通しだと言う。取りあえず、東京―越後湯沢間で1時間に1本程度折り返し運転している。日本道路公団によると、北陸、関越両自動車道は路面の段差やひび割れ、道路脇の斜面崩落などが見つかり、新潟県内で通行止めが続いた。警察庁によると、国道など一般道路でも200ヶ所以上で損壊や陥没があり、通行止め区間が相次いだ。台風による大雨で地盤が緩んでいるうえ、26日からは再び雨になるとみられ、土砂災害への警戒を呼びかけている。
2004.10.25
コメント(2)
93才を越えた父と実兄夫婦が神奈川県秦野市に住んでいますので、良く訪問するのですが、今頃はおやつに出してくれます「ゆで落花生」が美味しい時期となりました。秦野市は「落花生発祥の地」とも言われ、都市化がどんどん進む中、未だに落花生農家も健在です。明治初期、外国から入った落花生を二宮町で栽培を始め、秦野市が火山灰に覆われた畑が多く、土壌も落花生栽培に適していることから広がったそうです。現在は主生産地が更に広がって千葉県に移ってしまいましたが、神奈川県としては未だ第三位を保持しています。落花生は収穫後乾燥させてから出荷するのですが、ゆで落花生は商品とし難い小さい殻のもの・殻の色が悪いものを捨てることなく、美味しく食べられないかとの生産農家の工夫から始まったのだと思います。かなり昔から、落花生は塩ゆでにして食べるのが、この地域ではごく普通の食べ方でした。生の落花生を塩ゆでにして、殻を剥いて、落花生を皮ごと食べるのですが、柔らかい塩味が絶妙でこれが、美味しいのです。しかし、ゆでた落花生は傷みやすいため流通が難しく、食べることができるのは地元の人に限られていました。ところが、落花生最大の生産地である千葉県で、このゆで落花生をレトルト加工することにより、時間が経ちますと黒ずむ弊害を克服し、産地でしか食べられなかった食味・風味を常温で保存できるようにしたのです。NHKテレビで紹介されたこともあり、その美味しさが評判となって、最近は生協や大手スーパーでも、販売するところが出て来ました。つい先日、自宅近くのスーパーでレトルトでない普通の「ゆで落花生」パック詰めを見つけて、買って来ました。食べて見て成る程とは思いましたが、やはり茹でたてのしっとりとした熱さが残る風味には適いませんでした。少しでも時間がかかると堅くなってしまいますので、レトルトパックでないと駄目かも知れません。
2004.10.10
コメント(1)
自宅近くの多摩中央公園の中にグリーン・ライブ・センターと呼ばれる植物を育て、園芸指導をしてくれる所があります。グリーン・ライブ・センターのWebサイトはこちらです昨日、散歩をしながら立ち寄りました所、いろいろな植物の鉢植えが売られていましたので、その中からレモン・グラス、珈琲の鉢植えを買って見ました。各々200円ずつの価格でした。両方とも冬に弱い種類の様で、戸外に置きますと寒風吹き荒ぶ多摩丘陵地帯の寒い冬には立ち枯れてしまうと言うことでしたの、冬になったら屋内に入れると言うことにして持ち帰って来ました。珈琲の木は、瑞々しい若緑色の葉が美しく、少し大きめの素焼きの鉢に植え替えました。それで、グリーンを楽しんで見ようかと思っています。美味しい珈琲を飲みながら・・植え替えて、水やりのつもりで庭に置いておきましたら、夜来の雨で、葉に着いた水滴が綺麗でした。珈琲の木と言うぐらいですから、このまま枯れないで育ったらこの熱帯の木の処置に困るでしょうが、将来については考えないことにして置きます。珈琲は1000年以上前のアラビアが起源で、当初は実を潰した団子で薬として用いられた様ですが、その後13世紀頃には種を煎って粉にして使う様になった様です。アラビアからイスラム全土に広まった珈琲は16世紀にトルコで、煮出し珈琲が大流行、17世紀にはイギリス・ロンドンのトルコ人貿易商がコーヒー店を開業、あっと言う間に3000軒が林立したと言われています。現在主流のドリップ式珈琲は1763年、フランスの珈琲好きのブリキ職人によって考案されたもので、豊かな味と香りが最大限に抽出出来ることになったそうです。バッハの世俗カンタータ「珈琲カンタータ」が有名ですが、バッハは1750年に死去していますので、その頃は煮出し珈琲しか無かったのだと、珈琲店で頂いた小冊子を読みながら、初めて知りました。ドリップ式の味が楽しめたら、バッハももう一曲素晴らしいカンタータを作ったかも知れませんね。
2004.09.06
コメント(6)
今日8月6日は広島原爆の日、平和式典の様子をテレビニュースで見ていました。秋葉広島市長は「憎しみによる暴力の連鎖が止まらず、アメリカ一国主義による新たな核兵器開発が平和の危機となっています。被爆都市として核廃絶へ向かって運動の先頭に立ちたい。政府には「核兵器廃絶の世界のリーダー」として、平和憲法を守り、戦争や核兵器容認の風潮を正す様求める。」と平和宣言を宣誓。これに対して、小泉首相は淡々と「平和憲法を堅持し、非核三原則を遵守し、核兵器廃絶に努力したい。」と挨拶しましたが、日米同盟強化と憲法改正を主張している本人ですので、「理念と現実政策との乖離」が感じられ、この挨拶には違和感を覚えました。この1年でも、5100余名の方々が原爆症で亡くなり、慰霊者の数が23万人を越えたと言うことは驚きですし、60年もの間苦しんで亡くなって行く原爆後遺症とは、想像を絶する悲惨さがあります。所で、今年も猛暑は記録的、梅雨前線、台風等に依る集中豪雨も観測され、日本が熱帯化している様な気がします。雨が降ると言うよりスコールが来ると言う感じがしますから・・しかし、明日8月7日は立秋、暦の上では秋となり暑さも残暑となりますので、暑さも峠を越えて呉れることを期待しています。又、今年は例年に無く、自宅周辺には赤トンボが多く見受けられます。アキアカネと呼ばれる種類の赤トンボで、朝な夕なに乱れ飛んでいますが、暑さも為に依るものか赤色が定着していませんので、赤トンボと言うより未だオレンジ又は黄トンボの状態です。それでも、住宅街の中でも自然が戻って来ているのかと思いますと楽しく眺めることが出来ます。多摩ニュータウン地区は相当な乱開発が行われたのですが、計画的に緑が整備され、水道水を用いた溜池が設けられましたので、自然の治癒力が働き出し、トンボ・蝉等が戻って来つつあるのだと思います。
2004.08.06
コメント(4)
7月下旬過ぎから猛暑になって、蝉の大合唱、アブラゼミが殆どで多少のミンミンゼミが混じって、聞こえて来ます。毎年同じことだと思うのですが、今年は一寸鳴く時間帯が狂っているのではと疑っています。私が抱いている例年の感覚では、朝の暑さが募ってくる午前8時頃鳴き出し、暑さ真っ盛りの午後に一休み、夕方鳴いて、夜はお休み、となっているのです。しかし、今年は、朝8時からはでは無く、午前10時を過ぎてから合唱が始まり、午後の一休みはありますが、夕方鳴き出して夜も止まること無く、数は少なくなりますが真夜中まで鳴き続けているのです。今年の猛暑特有の現象なのでしょうか、昨年は凶作となった様な冷夏でしたので気が付きませんでした。我が家周辺には、アブラゼミを餌として狙うヒヨドリも多くいますので、その食事時である朝を避け、活動を停止する夜に鳴く時間をずらしているのかと考えたりしています。実際、木々の下には、頭を食べられてしまったアブラゼミの死骸が多く見受けられ、自然の摂理とは言え可哀相な感じもします。蝉は地中で約7年ほどを過ごし、成虫となって地上に出ますとおよそ1週間で子孫を残してその生涯を終えるとされていますので、そのサイクルを全うする為、種族防衛機能が自動的に働き、鳴く時間をずらしているのでしょうか?それとも、住宅から洩れてくる照明を夕方の光と錯覚しているのかも知れません。何れにせよ、人間の活動が、生体サイクルにも影響を与える地球環境の変化をもたらし、それが音もなく深く静かに進行していると感じざるを得ません。
2004.07.27
コメント(5)
遂にUFJ銀行を統括するUFJホールディングスが、三菱東京フィナンシャルに吸収合併されることになった。三和銀行を中核として第4番目に位置するメガバンクとして2002年に誕生してから僅か2年しか経過していません。竹中金融相から眼の敵にされ「検査忌避で挙げてやる」と凄まれ、業務改善命令を発動、「組織的隠蔽」を激しく指弾されて刑事告発される可能性が高まり、完全に白旗を揚げて降参と言うことに相成りました。三和銀行は、大阪第十三銀行として発足、つい近年迄は、中堅の割合目立たないが堅実な銀行でした。1980年代から、利用客の利便を重視した営業方針に転換「駅前に三和のATM(現金自動支払機)」が大いに人気を呼び、大型銀行に変貌しました。バブル後の日本の銀行群の格付けでは、土地への投資なども少なく最良のA格付けを誇っていました。その頃は「日本は諸外国から閉鎖的だとか言われていますが、現実にわが国に進出してきている外国銀行と邦銀は国内での法律、制度は同等だと思うし、ただ利用者がどこを選択するか、ということです。グローバリゼーションの中で、金融業務は国内、海外という壁はほとんどなくなりつつあり、ただ、われわれ銀行業として日本国内で大蔵省の規制でできる仕事とできない仕事があることはあるが、出来る限りの金融業を行うユニバーサル・バンクを目指し三和銀行としては取り組んで行きます(1992年10月)」と自信を覗かせていました。しかし、好事魔多し、頭取派と会長派の血で血を洗う抗争が勃発したのです。こうなると堅実な経営戦略は影を潜め、長期戦略も何も無く茶坊主の暗躍する修羅場となりました。銀行再編には、他行の後塵を拝して、東京三菱、みずほ、三井住友に遅れること久しく、合併メリットが疑問視される第4のメガバンクUFJホールディングスが誕生、株式交換比率は三和銀行1、東海銀行0.62、東洋信託0.46とし、2002年4月に発足となりました。金融庁の目論見ではメガバンクは2~3で良いのですから誤算だったと思われます。自己保身と権力維持の茶坊主ばかりののUFJ銀行、経営の根幹となる不良債権処理も一番出遅れることとなり、金融庁には解体の対象第一候補、要注意銀行として眼の敵とされ、本日シナリオ通り、吸収合併されるに至りました。しかし、竹中金融相の描く姿は「アメリカの金融業界の現状を最善とする」と言うことの様で、国民・顧客の視点からの規制緩和の構造改革では無く、受け売りの論理を実践しているに過ぎません。日本長期信用銀行は税金をつぎ込んだ後、構造改革の一環として国有化し、アメリカ企業に有利な条件で譲った結果、株式上場でその企業に大儲けさせたのです。この辺の判断の誤りに付いての弁明はありませんが、臭い物に蓋と言う姿勢にも問題があります。将に曲学阿世の徒です、この男は!
2004.07.15
コメント(2)
曽我さん家族がインドネシア・ジャカルタで1年9月振りに再会したニュースはテレビ各局が中継放映していました。拉致被害で苦しみながらも、拉致された北朝鮮で生き抜き、米国脱走兵のジェンキンス氏と結婚して、二人の子供を育て小さな家族の幸福を味わっていた曽我さん、日本帰国以来バラバラになった家族の絆を取り戻そうと懸命に訴えた希望が漸く叶えられたのですから、日本国中が祝福していると思います。ジェンキンス氏は1965年在韓米軍の軍曹として駐留していたのですがベトナム戦線への派遣転出命令に対し、北朝鮮亡命で拒否の意志を示したと言われています。ベトナム戦争は泥沼化し、結局は米軍撤退となって終結したのですが、米国の残虐行為が明るみに出て、道徳頽廃気運が米国中に蔓延し、自由主義国リーダーとしての威信失墜、経済大国の自信迄もが揺らいだ時期でもありました。日本国内でも脱走兵は多く出て、小田実が主宰する「べ平連」は救済活動を積極的に展開していましたが、国を捨てて敵前逃亡したことで訴追は免れなかった様に記憶しています。ジェンキンス氏も個人の行動として悔いる所は無いのでしょうが、国に訴追される怯えはずっと持っているのでしょうし、亡命以来40年も経過していますが、日本に入国すれば訴追は免れ無いと判断しているのでしょう。日本政府のこの件に対する対応は、小泉首相の5月訪朝では“ I Guarantee”と身の安全を請け合いましたし、今回の再会に際しては「日米間の強い信頼関係がありますから」と、折衝した形跡も無いまま、極めて軽い気持ちに終始しています。つまり、解決に努力するよりも「何とかなる」と言う判断で、ことを進めているに過ぎない様です。信頼関係だけで法を曲げての決着、軍法違反訴追免除が勝ち取れるのか、大いに疑問でしょう。拉致家族連絡会の「ジェンキンス氏の訪日説得を、曽我さんに任せるのでは無く、政府が積極的に解決する努力をして欲しい」との声明が出されていますが、現在の状況説明と進むべき方向を明らかにするのは政府の義務である筈です。拉致疑惑の発端となった横田めぐみさん、他の拉致被害者の北朝鮮国家犯罪も一刻も早い解明も待たれます!そうでないと、参議院選挙の劣勢逆転を意図した場当たりパーフォーマンス、政治ショーだけでは無いのかと疑われても仕方がありません。
2004.07.10
コメント(5)
原子力発電・核燃料サイクル推進政策に赤信号が出ました。原子力発電は発電単価が火力よりも安く、二酸化炭素も排出せず、地球温暖化防止のCOP3促進にも大きな役割を占めると言われて来ました。昨年来、維持整備費、将来の解体処理費を考えますと、どうも従来火力より割高とのことが明らかになって来ました。この議論は長い間封印されていたのです。今回は、核燃料サイクル費用が直接処分より割高となる隠蔽資料があることが判ったのです。これも10年間封印との新聞記事があります。経済産業省・資源エネルギー庁が推進して来たことは、“初めに国策ありき”を押し通すことでした。しかし、経済的に合理性が無いのですから、これは推進の是非について再検討を要します。のみならず庁内縦割り弊害の多い資源エネルギー庁は再編を考慮すべきでしょう。エネルギー政策や環境政策は、複雑に変化し且つ相互関連がありますので、総合的・横断的な対応が求められますが、省庁間「縦割り」弊害のある現状の官僚組織・制度では、対応が出来ないと言って良いと思われます。数年前に省庁再編が実施された際、資源エネルギー庁の解体分割が検討され、省エネ・新エネルギー、資源・燃料部隊は環境省昇格に伴い環境省に編入、総合的観点から環境・エネルギーを取り扱う、と言う案もあったと記憶しています。小渕政権がもう少し長続きすれば、そうなったかも知れないと残念でなりません。しかしながら、絶大な利権構造を誇る経産省は、従来通りの経産省管轄に戻してしまいました。現在の資源エネルギー庁はどうでしょうか? 電力自由化、新エネルギー、原子力政策は互いに矛盾を縫合させたままで、庁内の省エネ・新エネルギー部、資源・燃料部、電力・ガス事業部間の「縦割り」弊害さえも顕著となっているのです。批判派のNPO法人「環境エネルギー研究所」の飯田所長は、進まない風力発電の元凶は資源エネルギー庁にありと、インターネットで次の様に手厳しく糾弾しています。「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」、通称「新エネRPS法」が原因である。RPSとは、1990年代後半から欧米から広がってきた自然エネルギー促進制度で、「Renewable Portfolio Standard」(再生可能エネルギー割当基準)の略称である。電力会社や消費者に対して、電力販売量や電力消費量に占める自然エネルギーの比率を高めるよう目標値を義務づける制度で、その過不足をクレジットの形で販売することで、自然エネルギーの設備の有無にかかわらず、全ての電力会社が義務を達成できる仕組みである。しかし、先行する欧州で制度の欠陥のために混乱が生じ、国家管理的な性格もあって、徐々に懐疑的な見方が広がってきている。経済産業省は制度設計でも致命的なミスを犯している。官僚特有の縦割り性向のために、電力自由化政策や地球温暖化政策との調和を試みた形跡すらない。不透明なプロセスから、電力会社の政治圧力を受けて、2010年までにわずか1%増という「小さすぎる目標値」に抑える姑息な策が弄されているが「目標値」とはいえず、むしろ「抑制値」と呼ぶべきであろう。これほど見事に失敗した政策も珍しいのではないか。官僚主導の政策決定プロセスは、自然エネルギーの普及という「公共性」を真摯に追求したというよりも、官僚組織としての「私的利益」の追求に他ならない。結果として、自然エネルギーの促進そのものの普及が滞り、混乱に陥っている現状を考えれば、「公共性」に反していることは明らかだろう。
2004.07.04
コメント(1)
昨日、夕方のテレビニュースを見ていましたら、「夜に搾乳した牛乳にはメラトニンが多く含まれ、健康に極めて良い」と報道していましたので、この名前を思い出しました。メラトニンと言う名前を教えて呉れたのは、会社時代の6年前に訪問を受けたアメリカ人からでした。「時差呆けで、なかなか大変ですね」と言う私の挨拶に対して、そのアメリカ人は「睡眠薬でない、メラトニンと言う薬を服用、副作用の無い自然な眠りが出来ているので大丈夫」と言ったのです。その次の訪問時、カプセルを入れたプラスティック瓶を「試して見て!」と持参して来て呉れました。有り難く頂戴し、自宅に持ち帰ったのですが、服用することもなく何処かに置いたままとなって仕舞いました。テレビ報道を見て、薬箱を探して見ましたが行方不明です。必要性の無いものは行方不明のままが良いのでしょう。しかし、6年経ってもメラトニンは日本では販売されておりませんので、インターネットで輸入する他無く、日本での薬事検証対応が遅すぎる気がします。インターネット検索して見ますと、次の様な情報が見つかりました。メラトニンは、米国で1995年頃より、ガン防止、抗癌剤の副作用緩和、免疫系強化、さまざまな病気への抵抗力強化,エイズに対する有効性、不眠症治癒、血圧を下げ心臓病を予防、まさしく世紀の発見、不老長寿の秘薬であると言った報道がされて来た。それ以来、米国では栄養補助食品として販売されているために、入手が容易の様です。アメリカのニューズウィーク誌では、典型的なコメントとして「みなさん,メラトニンを試してみましたが,最高ですよ。睡眠サイクルを元にもどしてくれて元気がでました。」と大きく紹介している様です。 ヨーロッパではニューロホルモンと考えられており、市販薬としては販売されていません。日本でも正式に認可、販売はされていませんが、個人輸入などで入手することに対する規制は行われていません.インターネットの普及によりこういった薬剤も国内で容易に入手できるようになっており、中毒情報センターへの問い合わせも増加しています。インターネットでメラトニンを検索しますと、国内で1000件近くの情報が掲載されていました。一例として3mg60cap 2800円+消費税+航空便送料で輸入を代行しているところも簡単に見つかります。結構、高価な薬を頂戴して、アメリカ人には迷惑を掛けたのだと今更思い出すこととなりました。
2004.07.01
コメント(3)
唐代の詩人、詩聖と呼ばれる杜甫の詩の題です。彼は青年時代から、詩の才能が高く認められたのですが、官吏登用試験に失敗、政治に揉まれた悲運の生涯でしたが、死後も詩の評価が高まり、今なお世界最高の詩人とされています。絶句とは起承転結の4節からなる詩の形態を言いますが、自信もあったのでしょうか、杜甫は簡明にも詩の題とした様です。江碧(みどり)にして鳥いよいよ白く山青くして花燃えんと欲す。今春、看(みすみす)又過ぐ何れの日か 是帰年ならん起承の自然描写から転の社会情勢、結での自分の思いを述べる手法は見事なものです。口語体に直しますと、次の様に解釈されるのでしょう。口語体に直しますと、次の様に解釈されるのでしょう。“長江も山も今を盛りの春を迎えている。それをじっと見つめる我が目前を、今年も又無駄の様に過ぎて行く。何時、かねての望みである故郷に帰る日が来るのであろうか?”「改革無くして成長無し」と清新なメッセージを掲げて、日本政界・官界の構造改革を標榜した小泉政権の登場は三年前には鮮烈でした。国民は両手を挙げて歓迎し、その推進を期待したのです。しかし、目論見は崩れ、「今春、看(みすみす)又過ぐ」が続き、名目は別にして内容のある構造改革は頓挫してしまいました。「人生いろいろ」と嘯き、彼こそ旧来の特権意識の塊であることが露呈して来たのです。遂に、李斯(りし)状態に陥っている様にも思えます。趙高(ちょうこう)に誑かされて奸計に与し、行政の能吏から陰謀・守旧派に変節してしまった秦の宰相です。李斯-荀子の門下生。楚の人。法治主義の実践者。呂不韋の家臣から始皇帝の丞相となり、統一国家の確立に貢献。趙高-始皇帝の末子胡亥を二世皇帝に立てる陰謀を計り、李斯を誘い遺言を捏造、権力を握った宦官:陳舜臣「小説十八史略」の登場人物一覧より抜粋李斯は、趙高を「能力も無く、陰謀しか能が無い」と馬鹿にして多寡を括っていたのですが、結局は趙高の陰謀に掛かり、五刑(鼻、耳、舌、足を切り、笞打って腰斬)に処せられてしまいました。平家物語でも“李斯、趙高の類”と悪臣の典型例とされるに至りましたのは、身から出た錆とは言え、切ないことです。
2004.06.28
コメント(2)
組織として活動する団体・業界はその取るべき倫理を忘れて来ています。政界は政治倫理を忘れて権力維持に執着し、官界は公僕精神を無視して省益保護に身を費やし、企業は企業倫理を忘れて利益追求に没頭し、学会は研究倫理を問わずに成果のみを追求、宗教団体も宗教倫理を無視して団体増殖に奔走する。社会の最少構成単位である個は、生活の安泰を願うには、組織群に帰属するより仕方がありませんから、清く正しく美しくも単なる麗句としかなりません。しかし群を構成するその個体も倫理感を喪失して、享楽追求に狂奔、恐喝・窃盗・賄賂何でもござれ、挙げ句の果ては殺人まで犯す世の中となりました。群に入っていない個の象徴の若年層は目標を見つけられず右往左往するしかありません。低年齢化する少年犯罪は、乱れる世の鏡、教育の名の下に道徳教育を強要し、法改正しても、社会全体が倫理観を取り戻すことがなければ無くならず、唯物史観による物質文明の狎れの果てかも知れません! それだからと言って昔の日本が善い姿だと言うことは短絡的で戴けませんが・・宗教倫理学会のWebサイトには次の様に書かれています。一面的で承伏出来ない所はありますが方向性を示している様な感じがします。宗教と倫理の関係をめぐる問いは、宗教が一般社会の中で存在する以上、不可避的に立ち現れる根元的な問いとして、既に長い歴史を持っている。宗教的信念が超越的・脱日常的な方向を指し示すとき、それは社会で共有されている価値規範との間に、独特な差異を生み出すことになる。それが宗教の存在意義の一つであることは言うまでもないが、同時に、宗教の生み出す価値が、社会の価値形成や倫理観にしばしば大きな影響を与えてきたという現実がある。社会の世俗化や宗教の多元化が世界的な規模で進行する今日にあっても、宗教と倫理との間には、絶えず問い直さなければならない緊張関係が存在している。しかし、科学やテクノロジーの急速な進展によって、人類は未曾有の価値混迷の時代に直面しており、既成宗教が旧来の価値観を一方的に振りかざすだけでは、到底その混迷を打開することはできない。過去の伝統を踏まえながら、宗教と倫理の関係を、近未来を見据え根本的に問い直さなければならない。キリスト教、イスラム教の根幹をなす聖書は、日本で年間平均200万冊以上販売され、その売上数は世界第2位とのことです。我が国のキリスト教信者は精々50万人と言われていますので、おかしな現象です。これは宗教書としてより、文学書として購入されていると言うことでしょうか? 混迷する価値観を象徴しているのかも知れません。私はキリスト教信者では無いのですが、我が家の書棚にも新旧約聖書、聖書解説、聖書物語など少なくとも5、6冊が散見されます。
2004.06.26
コメント(1)
今回の参議院選は小泉政権への信任投票だと言われ、無風状態で、公明党の支援を受けて単独過半数となる56議席獲得可能と取り沙汰されていました。しかし、直近の世論調査では年金法案強行採決、多国籍軍への唐突な参加表明、等のやりたい放題の施策が、国民の嫌気を増大させ内閣支持率も急降下しているとの報道もあります。確かに、全て途中での説明責任放棄、決定後の事後了解なのですから国民も嘗められたものだと感じざるを得ません。構造改革の目玉であった道路公団民営化も、実質採算性の悪い高速道路は直轄方式での全て建設推進にて決着、官僚思惑通りとなり、郵政公社の民業圧迫も叫ばれる昨今、構造改革も頓挫・終焉を迎えていると思われます。こんな体たらくでも、信任が得られるのか、7月の選挙結果が注目されます。朝日新聞6月25日夕刊に堺屋太一氏(元経済企画庁長官)の参議院選に寄せる記事が掲載されました。橋本、小渕内閣での大臣でしたので、小泉政権からは当然抵抗勢力と見なされる人物の一人でしょうから、恨み節も当然入っているとは思いますが、歴史感覚としては傾聴に値します。小泉内閣は昭和初期の「海軍内閣」に似ている。大正デモクラシーの流れが浜口雄幸内閣の不況を機に失速し、犬養毅内閣のデフレ脱却の試みがテロで断たれた。その後の体制内非主流とも言える海軍内閣は「昭和維新」を掲げたが、実態は官僚主導の復活だった。小泉内閣も自民党内の非主流で、族議員を追い出すとは言ったが、結果は官僚依存になった。橋本、小渕内閣で政治主導による、金融自由化、農業自由化が進められた。ところが、小泉内閣で全てが逆転した。大正デモクラシーの流れが官僚主導に戻ったのに似ている。多国籍軍への参加も、国会論議や閣議了解さえ無いままに首相が国際約束した。全てが事後了解で、「関東軍」を思い起こさせる。官僚主導を打ち破るには、有権者が選挙によって、政治が強大な力を持つことを示す必要がある。官僚の受け売りでなく、自らの信念を語る人を選ぼう。確かに自民党主流派宏池会は森派軍門に下り、昨年の総裁選に出た橋本派、亀井派、高村派は閉門蟄居状態で、実質的な活動が出来ませんので、森派のやりたい放題の党内事情となりました。人格、識見共竹中平蔵より数段上を行く堺屋太一の歴史感覚、当を得ている様で今後の成り行きに注目です。
2004.06.25
コメント(2)
この所ワン・フレーズも無くなり、奢ったトリック放言&なし崩しポリティクスが目立つ小泉首相にはフラストレーションが溜まっています。超大国アメリカとの友好関係を良好に保って行くことに異論はありませんが、米国のすることに全て賛成すると言う傀儡隷属関係にも見えてくるのは残念です。論議の尽くされないままの年金法案採決、国会論戦の全く無い自衛隊の多国籍軍参加の閣議決定など、正面突破でなく言葉のトリックで国民が納得すると思っているのでしょうか? 国民も嘗められてしまったものです。近頃、影は薄くなっている田中真紀子女史、彼女の毒舌を聴いて見たくなりましたので、インターネットで調べてみました。この様な記事は、三大新聞には掲載されず、「夕刊フジ」にのみ次の様に載せられています。毎日では食傷気味となりますが、偶にはこの様な恨み節毒舌発言も良いかなと思えます。真紀子女史は現状すっかり表舞台から影を潜めメジャーでは無くなっているのは残念です。6月15日の衆院本会議で、 “変人”内閣の不信任案に初めて賛成票を投じた田中真紀子女史は、不信任案が与党の反対多数で否決された後、報道陣に「三年前はちょっと期待して(首相を)売り込んだわけですからね。担いだ責任を非常に感じています」と懺悔、“親不孝息子”小泉純一郎首相を「政治家として極めて恥ずかしい存在」とこき下ろした。続けて「とても不誠実で不真面目。外交も年金も混乱を招いているにも拘わらず、本人は平然とし、茶化している」と非難。国会審議の無いままブッシュ米大統領に多国籍軍への参加を約束したことに関しても「総理大臣の職務権限をしっかり考えたことがないんじゃないですか」と切り捨てた。「強い人には面と向かってものを言えない人」「国内外で言うことがまったく違う。場当たり主義なのよ。役人もみんな笑っている」「閣僚の放言が目に余るけど、小泉さんごときが注意するなんて恥ずかしいことじゃない」…などと言いたい放題。更に「大道芸人みたいな方。お手玉をしたり、口から火を噴いたり、一輪車に乗ったりするが、スキャンダルが出たりして不利になると風呂敷を頭からかぶって引っ込んじゃう」と大道芸人にも失礼な“真紀子節”で相変わらずの毒舌トークが炸裂した。
2004.06.20
コメント(2)
昭和39年卒航空学科同期会が、昨夜(6月12日夜)神田学士会館で行われましたので出席して見ました。この前の同期会は卒業30年会でしたので、将に10年振りでした。機体コース27名、原動機コース21名の総勢48名だった同期の桜は、死亡が各コース1名ずつ計2名あったので現状46名、出席者は17名で4割弱の出席率でしたが、10年振りに見る顔が多く懐かしく歓談しました。出席者各人の現状と経歴、思い出が披露されましたが、63才ともなりますと、大学に残っていた教授も他の大学に転身、公共機関に働いていた人達も多くは退職又は転身、企業戦士も多くは退職しての年金生活者となっていました。それでも、昔を懐かしむ・子供を語ると言うより、現状の生活をエンジョイし生き甲斐を見つけて行こうとする意気軒昂な気迫が感じられました。この学科は太平洋戦争の敗戦にて、GHQからの航空機研究禁止命令て廃止され、戦後10年余を経て復活した経緯がありますので、戦後の航空学科卒の50年同期会と言うのは未だありません。そこに向かって頑張ろうとの意気で、取りあえず5年後に45年同期会をやろうよとのことで再開を約して散会となりました。30年同期会では、大学の主任教授、公共機関の幹部、企業の中堅幹部として働き盛りの感のある年頃でしたが、今回は様子が一変しました。果てさて、老年に突入してどんな人生となることでしょうか?
2004.06.13
コメント(1)
フリージャーナリストの橋田信介氏(61)の妻幸子さん(50)の気丈な記者会見には感心させられました。常日頃から覚悟出来ていたと出発前の記者会見でも言っていましたが、今回の現地会見でも冷静な態度での応対でした。何故、50才でこれほど達観出来るものなのでしょうか!「自分の目で100%本人と確認し、心の整理は出来ました」気丈に語っていましたが、達観していてもこの様に淡々と話すことは出来ないのが普通です。「橋田と知り合ってから27年、幸せでした。特に子供が生まれてからは充実した生活を送らせて頂きました。今後この様な生活が出来ないことが残念です」社会情勢に恨み辛みを言うこと無く、活動中の逝去と言うジャーナリストの本望かも知れない本人の気持ちを、淡々と気丈に代弁しました。常日頃に互いに話し合い、余程覚悟していないと言えない言葉です。「帽子の此処から弾が入り、ここから抜けた。多分この1発で即死状態、後の苦しみは味わわなくて済んだのでは・・」せめても苦しむことなく死亡したのだと、自分にも納得させる言葉には無念の気持ちが滲み出ていましたが、良くも此処まで冷静に語れるものです。「橋田が今回イラクを訪れた目的であるイラク人少年の日本での目の治療、やり残した仕事をどうにかしたかった。皆さんの協力で連れ帰ることが出来そうです。本当に有り難う御座います」ホテルに残された遺留品にあった航空券チケットを使って、戦闘で左目を負傷したイラク人少年モハマド・サレハ君(10)は6月4日朝に成田に到着しました。夫の意志をその死後受け継ぐことを、この様な状態でも遂行する強い姿勢は、私の如き凡人には出来ませんので感心するばかりでした。甥の小川功太郎氏(33)の母洋子さん(57)は、兄と息子を一度に失い「橋田は兄らしい最後だったが、功太郎の顔は生前そのままで、辛かった」、父親の博氏は「功太郎は電話の声に張りがあり、生き甲斐を見つけた様だったのだが・・」と無念の思いを語りました。覚悟はしていてもこれが遺族の率直な無念な気持ちだろうと思います。昔のこととなりましたが、某大学名誉教授だった人が、航空機事故のニュース番組に出て来て、「私は航空機事故で死ぬなら本望・・」なる発言をして物議を醸しだしたことがあります。自分を掛けた人生の目的に死ぬと言うことは、もしかしましたら羨むべきことなのかも知れません。
2004.06.04
コメント(2)
今回の小泉訪朝は拉致家族8人の内5人の帰国が実現したことで、高い評価があったことを新聞各紙で報じられています。しかし、人道支援供与については否定的な意見が多く、全面的な肯定評価では無い様です。外交は相手国の事情も複雑に絡んで即断即決には行きませんが、今回の小泉訪朝は事前の事務方交渉も無く、日帰り交渉で成果を狙ったものでしたが、見事に北朝鮮の術中に嵌ってしまいました。退去させたくて措置に困っていた蓮池、地村両家の子供達の帰国を外交カードにして食糧支援、医療支援を勝ち取られてしまったのです。又10人の行方不明者の再調査を約束しただけで、拉致問題が何ら解決しないまま日朝正常化交渉の再開言質を取り付けました。核開発問題は従来通りの方針通り米国次第で対応するとのことで譲歩は一切ありませんでした。一方、小泉首相は「経済制裁の発動無し」「国際機関を通じての人道支援」「正常化交渉再開」とオンパレードと思われる程、北朝鮮の喜ぶカードを切り続け、今後の交渉で切るカードが無くなってしまいました。世界に冠たる悪の独裁国家に対して何たる浅はかな判断だったことでしょうか。首相報告を受けた拉致被害者家族連絡会は、「総理にプライドがあるのか。米国逃亡兵ジェンキンス氏に、米国政府の訴追免除確認も無く、何故あそこで意思確認したのか。」「結果だけ見ると一番悪い。食糧支援を帰国の引き換えにしたので無いかと疑惑を持たれるかも知れない。」「これでは子供の使いに等しい。先行き真っ暗な気持ちです。」「政治家として責任を取るべきだ。」と非難の嵐となりました。拉致議連の平沼赳夫会長も「経済制裁をしないと言う約束は安易な妥協をしたと言う批判は免れない。」とコメントするに至りました。今回の訪朝で、子供5人が帰国出来れば国民から一定の評価が得られ、それを梃子に年金問題で揺らいでいる自民党の支持率アップを図り、参院選を有利にしようとの考えだったのですが、世論調査結果を見ますとそれには一応成功した様です。しかし、あまりに近視眼的な党利政策の結果で、長続きするとも思えません。寧ろ屈辱外交の結果と言うべきで人道名目で支援することで、北朝鮮国民を弾圧・搾取したことで終焉に近い金日成・金正日一家の共産党独裁体制を延命させてしまい、長期的観点からは日本の国益をも損ねたのでは無いかと懸念せざるを得ません。やはり「拉致問題の解決無くして国交正常化無し」のワンフレーズ・ポリティクスの有言実行を完遂して貰いたいものです。
2004.05.24
コメント(1)
竹中平蔵氏は慶大教授から経済担当相となりましたが、学者とは言いながら著書は殆どが入門書、住民税を国外に持ち出しての脱税、国民年金の未納等、個人的に利益を得ることに奔走する姿は醜態だと思います。現在の小泉政権では竹中氏が、経済財政諮問会議を主宰し「骨太の方針」と称して経済運営の舵取りをしていると言われています。この所、経済回復の動向が顕著になって来たこともあり、政権公約「2006年度に名目2%成長達成」を確実なものにしようと、竹中氏は政府・日銀一体となっての実現に向けて日銀に対して協力を求めました。小泉改革のブレーンと言われる本間阪大教授も同調し、更に「デフレ脱却時期明示」も求めましたが、日銀の福井総裁は頑強に拒否したとのことです。G7で谷垣財務相が述べた様に「景気回復は民間努力」が妥当な判断で、「骨太の方針」が寄与している所は少ないと見るのが一般的でありますので、「功を諮問会議だけのものにしたい」曲学阿世の徒とも思われる竹中・本間両氏の誘いに乗らなかったと言うのが真相の様です。彼の主宰する諮問会議は経済運営の舵取機能が無いのではないかと危惧する状態です。インターネットニュースでは下記の様になっています。政府がデフレ克服に向けて掲げる「2006年度に名目2%成長達成」という目標について、日銀の福井総裁が26日の経済財政諮問会議で「数字を伴った名目成長率は金融政策のターゲットとしない」と述べ、政府との政策目標の違いを明確にしていたことが30日公表の議事要旨でわかった。会議では本間阪大教授ら民間議員が経済財政運営の基本方針を示す「骨太の方針2004」に「政府・日銀が一体となって2006年度に名目2%成長を目指す」と明記するよう提案。これに対し福井総裁は「金融政策では消費者物価指数がターゲット」と強調、「政府・日銀が一体」との文言の修正を求めた。更に「デフレ脱却の時期はなお明確でない」と述べ、当面は量的緩和を堅持する意向を表明、その上で「物価が安定的にゼロ%以上という通過点を過ぎても屈折は生じず、連続線上で考える」と強調した。また景気回復による長期金利の急上昇を抑えるため、政府には財政規律の確保を要請した。日銀は金融市場に潤沢な資金を供給する量的金融緩和を進めているが、福井総裁は「最終ゴールまでの姿について新しいメッセージを出す可能性はある」と述べ、望ましいと考える物価水準を提示することなどに含みを持たせた。
2004.05.03
コメント(1)
「正直者が馬鹿を見る」の典型的な例で、産業界・国家からの嫌がらせにあって倒産を余儀なくされた「西宮冷蔵」が営業再開することになったと言うのは本当に明るいニュースです。雪印の牛肉偽装を告発したために廃業に追い込まれた「西宮冷蔵」、水谷社長は自主廃業を宣言してから1年半の間、生活費にもこと欠き、歩道橋で雑誌を売ってしのいだ日々もありましたが、多くの人々の支えによって2年ぶりに営業再開しました。その間、支援カンパ金を生活費に流用することも無かったと言うのですから立派の一語、凡人には真似出来ません。インターネットニュースに次の様に掲載されています。2002年1月、水谷社長は西宮冷蔵の大口顧客だった雪印食品の牛肉偽装を内部告発。食肉加工品メーカーの不正が次々と明るみに出ました。しかし、告発した西宮冷蔵に対して国は「伝票を改ざんするなど雪印の偽装に加担した」として営業停止の処分を行い、取引先の撤退も相次ぎました。街頭で拡声器を持ち「勇気を持って不正告発しようとする者への報復行為」と告発者保護法の制定を訴えて出馬した辻元議員の補欠選挙にも落選。その後まもなく「自主廃業」を決めた西宮冷蔵と水谷社長の存在は、人々の記憶から次第に消えて行きました。自主廃業に伴い、13億円の借金を背負った水谷社長は、学費が払えず大学を中退した息子の甲太郎さん、娘の真麻さんの三人と共に、料金滞納で電気を止められた倉庫と事務所で電気も無い生活を続けていましたが、こんな水谷社長を支援しようという動きが出て来ました。心ある出版社からの援助申し入れがあり、JR大阪駅前の歩道橋で、露天商の様に本と雑誌を売って生活費を稼ぐことになりました。又「消費者の立場に立って犯罪を告発したのに廃業に追い込まれたのは不当」と消費者団体が、全国からカンパを募り、営業再開に最低限必要な資金およそ1100万円が集まりました。今年3月末には倉庫に電気が通り、営業再開準備の知らせを受けて解雇された社員らも戻って来ました。冷凍設備の本格稼動には、まだ1ヵ月程度かかりますが、すでに複数の荷主が商品の預け入れに応じている様です。それにしても、国税の無駄使いを止めた告発は、実際は表彰ものだと思うのですが、産業界の規律を乱したとの懲罰で対応したのです。加点主義を持たずに減点主義のみで対応し、公僕の精神を軽んじ人間味を持たない官僚機構は改善して行かなければなりません。
2004.04.29
コメント(4)
サラリーマンが加入する厚生年金は少子高齢化の影響から給付減額が行われていますが、尚一層の納付増額と給付減額は避けられないと言われてから久しいものがあります。又、自営業者の多くが加入する国民年金の未納者が多く納入要請が強くなっており、強制徴集も法政化して存続を図ろうとしていますが、破綻を来しているのが実状です。年金制度改革は国民の将来設計に重要なものですので、国民に分かり易い国会論議で決着をつけて欲しいと思っていました。政府案では基礎年金の国庫負担割合を現行の1/3から1/2に引き上げる前提で、厚生年金と国民年金で2100年度までに給付する3070兆円の内、現行の保険料水準では賄えない不足分、厚生年金440兆円、国民年金40兆円を保険料引き上げで不足分を解消する計画。しかし国家負担財源は不明のままであるのが問題となります。民主党が政府の年金制度改革法案の対案として消費税3%を財源とした税年金改革推進法案を衆院に提出、衆院厚生労働委員会で質疑を行う予定の矢先、三閣僚の国民年金未加入・滞納問題が明らかになりました。インターネットニュースでは次の様に掲載されています。国民年金の未納・未加入期間があったことが明らかになった中川経産相、麻生総務相、石破防衛庁長官は、衆院厚生労働委員会に出席し、改めて経緯を説明したうえで陳謝した。野党側は「国民の年金不信を高めた」などと引責辞任を求めたが、三氏は「大臣任命権は首相にある」として揃って拒否。保険料を納めないという意図はなく、単純なミスだったと釈明した。小泉首相は記者団に対し「閣僚も気づかない、払わないことがあるのだから、どういう改善策があるか、考えていかなきゃいけない。国民だって分からない、払ってないという方も多いと思いますよ」と述べ、複雑な制度に問題があるとの認識を示した。一方、民主党の枝野政調会長は「今回の政治責任は、単なる勘違いやミスというレベルでは通じない」と批判した。 三氏は先のイラク人質事件では、声高に自己責任を叫んでいた面々。ネガティブキャンペーンを展開し、人質となった人達への誹謗誘導に成功しました。兎に角この三氏は他人の責任追及には厳しいが、年金改革法案署名者としての自己責任・政治責任には極めて甘いことを露呈してしまいました。小泉首相も身内に甘い責任回避発言であり、改革法案提出者として「どういう改善策があるのか考えなければ」と番記者に述べるとは、真に政治責任を弁えない不適切な対応です。人質事件ではキャンペーンに乗って付和雷同した人々にも問題あると思いますが・・、これ程簡単な情報操作で世論が変わってしまうのも驚きです。年金問題は国民生活のインフラともなるべきもので、少子高齢化の社会環境の変化をどの様に克服して老後の生活を維持して行くかが問われていますので、議員年金に安住し国民年金を蔑ろにした議員諸君によっての小手先決着では、真の解決とは言えません。国民の立場に立った幅広い議論を期待します。
2004.04.25
コメント(2)
多摩ニュータウンは、都、都市基盤整備公団(旧日本住宅公団)、都住宅供給公社が中心となり1966年に急増する東京の人口の受け皿として造成を開始。八王子、町田、多摩、稲城の4市にまたがり、現在約20万の人々が住んでいますが、高齢化が急速に加速して地域となっています。意欲のあるニュータウン構想でしたので、自然破壊も強烈だったのですが、結果として緑に溢れた住居地域が計画されました。「多摩ニュータウン今昔写真展-宅地開発の夢跡」はこちらの日記を参照下さい開発が開始された多摩市永山地区では、昔ながらの団地スタイルの中層住宅が多く建設されましたが、1980年代初頭の多摩センター地区では独立住宅に近いタウンハウスの低層住宅がメインとなりました。1980年後半には、八王子市堀之内、南大沢地区では当時増加する一途の流入人口を受け入れる為、高層マンション計画に変更されてしまいました。現在も住宅地開発は町田市多摩境地区、稲城市若葉台地区で高層マンション建設が積極的に続けられていますので、既に需要よりも供給の方が多いのでは思われます。その結果、1980年後半から建設された八王子市堀之内、南大沢地区では多くの高層マンションが売れ残ってしまいました。そこで数年前から都市基盤整備公団および都住宅供給公社では、完売を目論む安値販売を掛けて、既入居者からも契約金額の割引訴訟が行われるようになりました。いずれも入居者敗訴ですが、予想計画の杜撰さが問題となっています。今度も事業撤退前の投げ売りですから堪りません、既入居者は買い換えた方が借金も少なくなり有利なのですから不満を言うのも尤もだと思います。[読売新聞]インターネットニュースに拠りますと次の様に掲載されています。東京都の多摩市、八王子市などにまたがる「多摩ニュータウン」で、都住宅供給公社が最高7割引で売り出した分譲マンション17戸に購入希望が殺到している。4月15日から見学・購入申し込みの受け付けを始めたが、最初の日曜日となった18日には約2000人が来場し、申し込みの平均倍率は66.7倍に跳ね上がった。17戸は11年前に完成し、売れ残った同公社の最後の物件。損を承知の「投げ売り」で在庫をさばき、同公社は分譲事業から撤退する。1993年に完成した八王子市別所のマンション「ノナ由木坂」(総戸数252戸)のうちの17戸で、駅から徒歩10分の丘陵地にあり、床面積は91~107m2となっている。当初の価格は平均7625万円だったが、今回は周辺の中古相場を参考に、平均2477万円に下げた。公社は1998年にも約3割引きで売り出しており、その売れ残り分を再値下げで一掃する考え。見学者は4日間で約4800人に上り、これまでに1133人が購入を申し込んだ。一番人気は2181万円の4LDKで、倍率はすでに191倍。申し込み期限は25日だが、公社職員は「どこまで(倍率が)上がるか分からない」と話し、「バブル経済時代のにぎわい」と苦笑いも。来場者は多摩地区の人が多いが、千葉、神奈川からも訪れている。高齢夫婦の姿も目立ち、公社職員は「若者の都心回帰が進んでいるが、高齢者は郊外で環境のいい場所を求めているのでは」と推測する。千葉県から夫婦で訪れた男性(62)は「ちょっと古いけど、昔7000万円だったと聞いて、思わず申し込んでしまった」と話していた。公開抽選は4月30日。
2004.04.20
コメント(2)
イラクでの人質事件直後、麻生総務大臣の「退避勧告の出ている中、出掛けた人の危険遭遇は自己責任」との発言以来、政府与党の中には自己責任論が主流となり、遂には救出対策費用請求の声も噴出している様です。人質家族へは「自己責任で拘束された人質救出を政府に依頼するのは筋違い」由の郵便物が殺到しているとも言われ、マスコミ会見でもその批判に付いての質問も多くなり、家族からは「世間への謝罪」的色彩が濃くなってしまいました。表現の自由に名を借りたバッシングに近くなったのは残念です。解放された高遠女史のアルジャジーラ局インタビューで述べた「今後も活動を続けます」発言を、日本マスコミが故意に曲解し「人質の中にはイラクに残りたいと言う人もいる様だが・・」と小泉首相に水を向け「如何に善意の気持ちがあっても、他人の救出努力を忘れてそう言うことを言うのですか? やはり自覚を持って頂きたい」との非難めいた発言を引き出し、報じています。マスコミ番記者の質問が「今後も活動を続けたい人もいる様だが・・」とすれば「そうした善意は大事にして頂き、治安の安定を待って再開頂きたい」となったのではと推測します。首相番記者の哲学不在と思われる質の悪さが露呈したものと言わざるを得ず、それこそ自覚を持って頂きたいものです。TBS系のインタビューに応じた米国のパウエル国務長官は、「人質になった市民の自己責任を問う声があるが・・」との質問に関し、「誰も危険リスクを冒さなければ、世の中は進歩しない。より良い目的の為、自ら危険を冒して活動した日本人がいたことを私は誇りに思うし、日本の人々も誇りに思うべきだ」と語っています。ネオコンの影に隠れていた感のある国際協調主義のパウエル国務長官が、遂にイラク復興の表舞台に登場の予感です。ネオコンによって破綻したイラク占領統治は一朝一夕には改善することは無いでしょうが、より良い方向に向かうことは確かな様に思います。既成組織命令主体で「組織防衛主体で活動評価が減点主義」の日本に対して、規制緩和で自由活動を奨励し「開拓精神旺盛な良い所を評価する加点主義」のアメリカ、彼我の差を痛感してしまいました。主体外交と従属外交の差かも知れませんが、残念です。
2004.04.17
コメント(1)
昨夜午後10時のニュースからテレビに釘付けとなりました。イラク武装勢力による日本人人質事件が発生したのです。この様な迅速を要する場合はテレビが良いのですが、何せニュースソースが少なく、中東アルジャジーラ放送を横流ししたものが殆どです。遂に日本を標的にした攻撃が開始されたのでしょうか?サマーワ自衛隊駐屯地に向けたと思われる砲弾が炸裂した事件に引き続き、日本の民間人3人が拘束・人質となり、自衛隊撤退を3日以内に実施しないと人質を火炙りの刑の処するとの声明が出されています。自衛隊派遣の動機は米国政府の要請に従ったものでしたが、航空自衛隊の輸送支援はいざ知らず、派遣本体となる陸上自衛隊サマーワ駐屯地では飲料水供給、学校の再建・建設などの人道支援に限定、米国占領軍と歩調を合わせた治安活動に従事していないことは明らかです。拘束された人達は、孤児への学用品配布活動、劣化ウラン弾の調査解明活動、フォトジャーナリストの3名ですから、イラク国民にとっては有益ではあっても、害になる人達ではありません。武器・警備機能を持たない善意の人間を人質にするのは目的如何に拘わらず、重大な犯罪行為です。3日以内の自衛隊撤退は実際には不可能ですので、3日後、実際に残虐な処刑を実行するのでしょうか? 米国占領統治とは一切関わりを持っていない人達ですので、一刻も早い解放を願わずにはいられません!民間人拘束は、イスラエル人、イギリス人、カナダ人等多岐に亘り出しました。韓国人拘束は、日本人と間違えての拘束と思われ解放された、と報じられています。スペインに続き、日本、イタリア、オーストラリア等、国連決議無しの状態での米国のイラク侵攻を支持した国々への時・場所・手段を選ばないソフトターゲット攻撃が始まったのでしょうか?
2004.04.09
コメント(4)
昨日の判決に驚いて、新聞をじっくりと読みました。この様な場合はテレビニュースの話し言葉では良く分かりませんので、文章で書かれ読み返すことの出来る新聞が最適です。個人的信条・理由は憲法に保証される権利ですから個人的行動についてとやかく言うのはいけませんが、嘗て日本を破局に追い込んだA級戦犯が合祀されている靖国神社への公人としての参拝に対しては疑念を持たざるを得ません。新聞によりますと、判決骨子は次の様に記載されています。(1) 2001年8月の靖国参拝は内閣総理大臣の職務執行に当たる。(2) この参拝は憲法20条3項が禁止する宗教活動に当たり、同条項に反する。(3) この参拝は、原告の信教の自由を侵害したものとは言えない。(4) 原告の利益の侵害があったとは言えず、不法行為の成立は認められない。画期的な判決をした裁判長は亀川清長氏、「裁判所が判断を回避すれば、今後も同様な行為がなされる可能性が高く、違憲性を判断することは自らの責務」として、英断を下したこの人の氏名は良く覚えておく必要がありそうです。行政の長たる首相を糾弾したのですから、今後幾多の嫌がらせを受けることは想像に難くないからです。靖国参拝については中国、韓国からも、日本への反対・批判が相次ぎ、物議を醸しだしていました。特に中国からの非難は激しく、内政干渉と思われる言動が続きました。覇権主義・共産主義独裁の中国は、台湾への干渉、新彊ウィグル地区・チベット地区での不満分子弾圧を強行して「一つの中国」を標榜し自国の臭い所への非難を封じ、北朝鮮の拉致問題を長期間黙認しての日本への非難でしたから嫌みなもので、何をか況やと思える中華思想の発露でした。福岡地裁(亀川裁判長)は「憲法上の問題および国民や諸外国からの批判があり得ることを十分承知しつつ、敢えて自己の信念或いは政治的意図に基づいて行った宗教活動」とし違憲判断を導いた様ですが、日本国内での日本人による英断として高く評価出来るものだと思われます。これに対して、小泉首相は「何故憲法違反なのか判らない。靖国参拝は個人的心情に基づいて行っていますので今後も続けます」との判決無視を貫き、又、自民党安倍幹事長は「地裁などの下級裁判所では、起こりうること」との談話で判決を軽視する様です。三権分立の法治国家とも思えません。与党である公明党からは「判決を重く受け止め、参拝を自粛して欲しい」との、日本を破局に導いたA級戦犯が合祀されている靖国神社への参拝に反対する声明が出されました。
2004.04.08
コメント(2)
スーパーのレジの近くにオリーブオイルで揚げた最高級のポテトチップスで、添加物は一切無し、塩は海塩のみ使用とのアメリカからの輸入食品が置いてありました。アメリカは「遺伝子組み換え食品は実害がはっきりする迄は食用にすべきだ」と恐ろしいことを宣言する国ですので、気にして袋の表示を見ますと「遺伝子組替え無しのラセットポテト(メイクウィーン系の黄色肉質のポテト)使用」と書いてありましたので、安心しました。アメリカ政府の強硬な対外的食糧戦略とは別に、アメリカ国民は遺伝子組み換え食品に対してやはり相当気を遣っている様子です。中身は142g(5 oz)で販売価格は400円、通常のポテトチップス(90gで120~150円)の倍以上ですので、高いと思いましたが試しと思い、買って見ました。クラックドペッパー(Cracked Pepper)と表示されたアメリカ人好みのポテトチップス、厚めに切ったジャガイモをオリーブ油で揚げて粒コショウで仕上げてあります。通常の倍位の厚みがあり、高温で揚げてあるせいか歯ざわりが硬いので食べ応えもあります。オリーブ油の味が強く、又粒コショウがかなり効いていて塩気も十分にあるので、ビールのツマミにはよく合いそうな気がします。抗酸化油と知られるオリーブ油処理ですのでコレステロールが皆無、肥満の原因になる脂肪分が30%少ないのだそうで、兎に角カルビーや湖池屋からの通常のポテトチップスとは次元が違う様です。輸入販売元のシーエフシージャパンのHPを覗いて見ますと、下記4種類のポテトチップスが販売されている様ですので、胡椒だらけの辛いチップスでなく、日本人の口に合う他の製品を試して見たいと思います。-プレーンじゃがいもの味を生かすあっさりとした塩味。-クラックドペッパー砕いた黒胡椒がピリっと来る味。-ガーリックニンニクの旨味。-ローズマリー香草の香りと刺激的な味。-レモンさっぱりとした上品な味。しかし、日頃のスナックとしてはいささか高くオリーブ油特有の味も強いので、お試しを別にすれば、高すぎるので買い続けることは無い様な気がします。「サクッ」「パリッ」が取り柄のポテトチップスが、半額ですので・・
2004.04.02
コメント(2)
パレスチナのイスラム過激派ハマスの精神的指導者ヤシン師がイスラエル軍に殺害された事件は、中東和平への道筋を閉ざすとして世界的にも非難の嵐が吹き荒れています。ヤシン師の武力闘争主義の是非は兎も角、平和への希望は遠くなってしまいました。イスラエルは今後軍事行動を拡大しアラファト議長殺害も考慮しているとのことで、これでは虐殺テロだと非難されても仕方がありません。国連事務総長、欧州諸国の外相が、国際法に反する暴挙だと声明を出し、米国に追従すると見られる日本政府も「遺憾」表明から1日置いて「批判」声明を出さざるを得なくなりました。ガザ、ヨルダン川西岸の占領地区をイスラエル国民住居地区として既成事実化しているのが最大の問題と思うのですが、イスラエル国内では違った見方が主体的な様です。パレスチナが全面戦争を叫び報復テロが続発しても、圧倒的な軍事力の差から全体的には押さえ込めると考えているのでしょうが、世界中から批判を浴び孤立した状態で、安定した国家経営が永く続くとも思えないのですが・・超大国アメリカの支持だけが関心事、その他の反対非難は織り込み済みとのことで、受難を克服するシオニズムは生き残ることが出来るのでしょうか?朝日新聞のインターネットニュースには以下の様に書かれていました。イスラエル主要紙は3月23この事件について世論調査結果を発表した。イスラエル国民の過半数は殺害を肯定しており、シャロン政権の政策を基本的に支持していることがうかがえる。最大紙イディオト・アハロノトが500人を対象にした調査では、殺害が「正しい」とする答えが60%、「誤り」が32%だった。しかし、「テロ減少につながる」との見方は32%にとどまり、「組織には深刻な打撃」(ヤアロン参謀長)という軍の見方と国民感情にはずれがみられる。 「テロに巻き込まれる恐怖は増したか」の問いになると、「増えた」が47%、「変わらない」が52%。「減った」はわずか1%だった。 マーリブ紙の調査でも同様の傾向が表れた。イスラエル外務省高官は「感情的な賛意と、それによって将来なにが起きるか分からないという不安感がまざっている状態だ」と解説する。 イスラエル放送によると、イスラエル国防省は3月22日夜、イスラム過激派の殺害作戦を今後も続ける方針を確認した。 シャロン政権にとってアラブや欧州諸国からの批判は織り込み済み。最大の関心は後見役の米国がどういう態度を示すかにあった。ブッシュ米政権の反応は、懸念をにじませつつも「イスラエルには自衛権がある」と殺害を支持するもので、シャロン首相はお墨付きを得たことになる。 3月23日、イスラエル治安当局は全土で報復テロを想定した警戒態勢を続け、エルサレムでは各所で検問が行われている。路線バスやショッピングセンターなど人が集まる場所の警備も強化された。モファズ国防相は国際テロ組織が連動する可能性を想定し、イスラエルの在外公館の警備強化を治安当局に指示した。
2004.03.24
コメント(2)
東京地裁は週刊文春の異議申し立てを退け、再度出版差し止めの仮処分命令を維持する決定を3月19日出しました。既に配送済みの雑誌については回収しなくて良いとの付帯条件が付きました。文春側は東京高裁に保全抗告する方針とのことで、最高裁までも争う姿勢を見せています。このニュースを報道するのが、出版放送業界である為、メディアを萎縮させる「表現の自由抑圧」決定として反発の方が多い様ですが、私は出版側に非があり、インターネットの普及、若い世代の活字離れ、等から出版不況から抜け出せないことから、面白可笑しく暴露記事を掲載し販売促進を図ったことに問題があると考えています。社会の木鐸を自認し青臭い正義感を前面に押し出し「表現の自由」を標榜していますが、倫理観の欠如した横暴な取材、「個人の尊厳」は「表現の自由」の旗の下では何程も認められないと言う、業界の論理が脈々と伝えられていることは確かでとても不快です。週刊誌の編集部に務めていた、現在ジャーナリストの亀井淳氏がこの問題の核心を突いた発言をしている様に思います。ロッキード事件以降、文芸春秋社には、「田中家に関するネタは書き得」と言う空気が生まれた。今回も同じ感覚だったのだ。今回は公共性も公益性も無い記事で、脇が甘すぎると言わざるを得ない。この様な記事により、雑誌ジャーナリズムのあり方を変えかねない重大な司法判断を引き出す結果を招いた責任は重大、週刊誌は安易なスキャンダル報道で自己満足するのでは無く、権力と対峙する原点に立ち戻るべきだ。文春は田中角栄氏のロッキード事件では確かに時の権力の金権体質を暴いた金星情報を提供しましたが、田中真紀子氏外相時代のバッシング記事では暴露情報に終始し、今回は真紀子氏長女の離婚暴露報道、「売らんかな」の姿勢ばかりでとても社会の木鐸とは思えない体たらく状態に陥りました。初心を忘れた長年の惰性とは恐ろしいものです。報道出版業界の関係者には、「自由には責任が伴う」と言う原則に立ち帰って自分達の体質を見つめ直して欲しいと思います。
2004.03.20
コメント(6)
毎週土曜日深夜11時10分NHK海外ドラマ「ホワイトハウス2」を楽しみに見ています。昨晩のストーリーは、多発性硬化症を患う大統領、それをどの様に公表すべきか、再選も念頭におきながらホワイトハウス内で議論する筋書きでした。来週が、公表・再出馬宣言しての最終回となる様です。「ホワイトハウス2」はアメリカ政治の内幕をダイナミックに描いたシリーズドラマの第2シリーズ。アメリカ内外の社会的背景を取り入れたリアリティーある政治ドラマですが、大統領とスタッフたちの個性や人間模様を丁寧に描いたヒューマンドラマと成っていることに魅力があります。日本のテレビ界では見応えのあるドラマが消えてから久しいものがあり、偶に政治ドラマがあったとしても黒い内幕を暴露することが多く、陰湿で楽しく見ることがありません。ホワイトハウスに相当する日本の内閣官房では、人間的魅力に欠けた官房長官が記者達を小馬鹿にしながら面白く無さそうに記者会見するのが眼に浮かんでしまいますが、アメリカでの機知に富んだ専門の報道官が的確にマスメディア対策を講じる姿が如実に描かれていて魅力的です。主役のバートレット大統領役はマーティン・シーン、人気高いチャーリー・シーンの実父ですが、正義感が強く、気さくで、ユーモアも豊富な性格を熱演。秀逸はクレッグ報道官役のアリソン・ジャニー、吹替声優の夏木マリの存在感もあって、ホワイトハウス内の記者会見での記者の鋭い質問をユーモアでかわす飾らない性格で頼りになる姉御タイプが見事に演じています。第2シリーズは、「大統領狙撃」という衝撃的な形で幕を開け、次席補佐官の負傷、エイズ問題、中国人難民の宗教亡命、NASAの火星探査計画、ロシアでのミサイル爆発事故、クリスマスの夜のヨーヨー・マの演奏会等のトピックスが次々と放映され、クライマックスは大統領の難病(多発性硬化症)の発覚による大統領職の続投、再選への危機打開が数回連続で放映されています。インターネットでNHKに入って調べて見ますと、アメリカではNBCで1999年9月から現在に至るまで、毎週水曜日夜9時のゴールデンアワーに放送していると言うことで、ホワイトハウス2は2000年10月~2001年5月に22回のシリーズドラマとして放映済みのもので、2001年9月の同時多発テロ事件の半年前には放映完了となっていたものとは、一寸驚きです。現在も第5シリーズが放映中で、これまで常に高視聴率をマークしており、視聴率ベスト10の常連とのことです。来週は、第2シリーズの最終回、予告によりますと多発性硬化症の難病を発表して、大統領再選に向ける決意をすることで終わることに成りそうですが、その最終回だけでなく、第3シリーズも楽しみになって来ました。NHKも娯楽性の強い大河ドラマでなく、この様に魅力的なドラマが創れないものでしょうか?民放も早く芸能人離れし、独自のメッセージを込めた魅力的なドラマを企画して欲しいと思いますが、アナウンサー自体が芸能人化し喜ぶ惨憺たる現状では先ず無理でしょうか?
2004.03.14
コメント(2)
テレビ報道は話題性を追って、面白可笑しく報道することしか念頭に無いらしい。遂に過激取材による自殺者を出してしまいました。報道される側の人格を無視し、夜討ち朝駆けの取材を重ねることは、青臭い正義を掲げて当然だとして憚らない。良識に欠けた社会の良心と言う傲慢さが剥き出しとなった醜悪さは目に余るものがあります。今回の京都浅田農場での鳥インフルエンザ騒動も、何度も記者会見を強要して、非があったと謝罪する浅田農産会長に対して、「それで会長職がつとまるのか」と譴責することしか能の無い若い記者連のあくどさ、これで社会の木鐸と言えるのでしょうか? 暴露のみで建設的な意見が一切無く、良識不在の取材程醜いものはありません!この件、国会でも論議され3月8日の参議院決算委員会でも、小泉首相が「国民の激しい反応、自らの責任を考えられ、ご苦労は大変なものだったと思う。自殺は痛ましく残念なことです」と述べるに至りました。それ以来反動的に、この騒動は報道され無くなりそれについての反省報道もありません。若い取材記者を隠蔽して守り、臭いものに蓋をする民間テレビ各局のこの無責任体制は、警察庁、病院の隠蔽体質と何ら変わる所が無い様に見えますが、既にテレビ報道された映像の暴力には救い様の無い程の影響力が出てしまっていますので単なる謝罪報道ではことは済みません。思い起こしますと、オーム真理教オカルト集団が引き起こした松本サリン事件も被害者河野氏を犯人扱いにする報道に専念しましたし、他のバスジャック事件犯罪等でも家族の所に押し掛けて謝罪させる過激テレビ報道は後を絶ちません。テレビキャスターだけでなく、取材記者・編集局担当者も実名で責任の所在を明らかにしなければ、映像暴力の改善はあり得ない様に思われます。所沢での野菜ダイオキシン汚染報道では、報道された農家が裁判に訴えたことでテレビ報道局側、敗訴となりニュースステーションの久米キャスターが放映謝罪しましたが、取材記者・編集局も実名開示すべきだと思いました。引退した野中広務氏が「劇場民主主義」と揶揄したテレビ政治報道もありましたが、タレントと化したアナウンサー(特に女子アナが酷い様ですが)、反省することも無く芸能人共々面白可笑しく報道するだけのテレビ局、本来のレゾンデートルを失いました。どこまで腐って行ったら目が覚めるのでしょうか?
2004.03.10
コメント(2)
成功企業の経営者が、経営責任を問われて辞任して行くのは、寂しい様ですが30年以上の成功は続かないと言うことかも知れません。GE社ワンマン会長ウェルチ氏は、製造から資金運用への変革を成し遂げ20余年君臨し栄光のまま退任しましたが、この様な例は極めて少ないのです。「老兵は死なず、唯消え去るのみ」と述懐した人もおりますし、惜しまれつつも華のある退き時とは難しいものです。経済界に限らず、政界にも同じ事が当てはまる気がしますが、生活直撃ですから事は重大です。どこかの独裁国家でもそうですが、政治の世界でも大きな変革無しには30年以上のシステム維持は無理だと言う教訓にもなりますので、日本での地方自治体首長の多選禁止の動きもその意味では、良い予防策だと考えられます。米ウォルトディズニー社を、30年に亘って引っ張って来たカリスマ会長アイズナー氏は、業績不振から、会長職を退き最高経営責任者(CEO)のみに専念することになりました。近い将来に全ての役職が解かれるとも思われます。今から1年前、ユダヤ的日本人(Japanese Jew)と呼ばれ日本マクドナルド社を30年率いた会長兼最高経営責任者(CEO)の藤田氏が、やはり業績不振の責任を取り2003年3月の株主総会で退任しました。「年齢と体力を考えると、役員を続投するより退任した方が良い」と説明し、名誉職にも就かずマクドナルド本体の役職すべてから退きました。藤田田[でん]氏は1926年大阪生まれ、1950年に「藤田商店」を設立し、1971年世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月銀座三越に第1号店をオープン、10年余りで我が国外食産業界トップにし、全国約3900店、売上高約3200億円の国内最大の外食チェーン網に発展させ、1980年には米国の玩具小売業トイザらス社との合弁会社「日本トイザらス(株)」を設立し、全国各地に展開。藤田氏は、発言も奔放で、異色の経営者として知られ、次の様な語録を残しています。今でも通用する、意識革命を込めた良いシステム構築だと思います。-マクドナルドこそ、典型的超国家企業であり、マクドナルド社員はアメリカ人でも日本人でもないマクドナルド人間、すなわち世界人である。-我々が日本のFF界をリードする者であると自負するには1000億円企業であるべきである。-味覚という微妙なものを相手にしている私達のビジネスは、気候・風土・民族の多様性を越え、同じ笑顔で、同質の味を提供するが、更に定着させるために、緻密なる計画と大胆なる行動が必要である。-日本人がハンバーガーに馴染むことから本当の国際化が始まる。日本食を食べないと力が出ないと言うが、単なる習慣を錯覚しているに過ぎない。-我々は今、世界最大の玩具チェーン「トイザラス」との合弁事業による店舗展開作戦を開始します。同一の顧客をターゲットとして相乗効果により、売り上げの飛躍的な拡大を図ろうとするものです。-食材を焼いたり、煮たりする調理法は、5万年前も今も同じだ。しかし、マクドナルドのハンバーガーにはシステムがあり、このシステムこそが文明だ。-健康の秘密は働くことだ。マクドナルドが伸びたのも日本人の勤勉性の故だ。あと200年は勉強しなければ長期休暇などダメ。-これからこわいのは韓国だ。勤勉で、よく働き、日本に追いつけ追い越せとやっているから立派だ。
2004.03.08
コメント(1)
此処数日テレビニュースで証券商品「リート」の魅力・問題点が報じられていましたので、インターネットで調べた所やはり従来投信と同様ハイリスク・ハイリターン商品の様で、昨年の配当実績から証券会社は売り込みに積極的ですが、あまり鵜呑みすることは宜しくないと考えます。REIT(不動産投信)とは、Real Estate Investment Trustの頭文字を取って「REIT」(リート)と呼ばれ、多くの投資家から資金を集めて「不動産」を購入し、そこの賃料や売却益を配当する商品で、投資家には投資証券が発行され、「株」と同様に証券取引所で売買が可能なもの。日本版「REIT」(リート)は、バブル経済時代から企業が抱えた不動産取引を活発にして、不動産市場に個人投資家の資金を導入する為の金融商品として、2001年鳴り物入りで取引が開始されました。不動産不況もあって取引状況はずっと低調だったのですが、安定的な賃貸料収入によって昨年分が4~5%を越える配当実績があることから、近頃人気急上昇しているとのことです。REIT(不動産投信)の特徴 -証券取引所に上場している 株式と同様、全国の証券会社を通して売買が出来る。-リスク分散、専門家が不動産を運用 不動産の専門家が複数の物件に運用するので、リスク分散の効果がある。-安定した分配金、相対的に高い利回り 分配金は、多数の物件等の賃料などであり、高い利回りが期待出来る。-比較的、手の届く金額で投資できる 20~70万円前後から投資が可能であり、手の届く金額で投資が出来る。ハイリスク・ハイリターンの株式投資に較べて、リスクが小さいことを売り物にして各証券会社は投資意欲を高めようとしていますが、下記の注意事項を見てみますとやはり株式投信並のハイリスク型だと思わざるを得ません。特に東京周辺では都市再開発で臨海地区を中心にオフィスビル建設が隆盛、都市型マンションの建設も盛んですが、早晩供給過剰で空室が増えることは避けられませんので、昨年ベースで考えることは危険です。投資の際の注意事項 -値下がりなどの可能性 市場で取引されるため、購入価格を下回る可能性もある。-配当も変動する 様々な経済情勢等の影響を受け、分配金が減少する可能性がある。-全損もあり得る 地震、火災、投資法人の倒産等により損失を被る可能性がある。 取引所が定める上場廃止基準に該当する場合、上場廃止になる。REIT先進国の米国では1992年頃から脚光を浴びましたが、既に米国ではブームは去ったとのニュースもある様で、日本は何時も後手に廻っています。
2004.03.03
コメント(3)
2月17日朝、電子レンジで温め操作をしていましたら、突然バチッと言う音がしてヒューズ・ブレーカが落ちました。ブレーカを復旧しましたが、電子レンジは加熱不能となっていることが分かりました。型番RO-250AF、三菱電機製で多分13年程経過していたと思いますので、修理は考えずに代替を購入することにしました。従来が内容積20リットル、レンジ出力500Wでしたので、同程度のものを候補にしました。候補条件として-値段が3万円前後、高くても4万円以下-旧レンジと同等の機能(内容積、特にスチームは不要)-インバーター制御採用した、省電型-ターンテーブルレスが便利を考え、次の3~4点から絞り込むことにしました。1. 三菱電機 RO-L3A2. 東芝 ER-A6 又は ER-B6(数日前に新発売)3. サンヨー EMO-FR300インターネットで各候補の価格と仕様をチェックすることにしました。楽天市場も他のインターネット市場も見てみましたが、複数候補を使用する立場から比較評価することは出来ませんので、使い慣れた¥価格.com¥で比較することにしました。「¥価格.com¥」には種々の店の値段及び掲示板による消費者の声、疑問&回答等が載せられていますので、必要に応じてアクセスしています。カバーする範囲は広く、家電、新品・中古パソコン、保険、外国為替取引、スポーツ用品迄ありますので、何か購入しようとする時は非常に役に立ちます。アクセスした人達の評価に拠りますと、三菱R0-L3Aが一番高い評価となっています。最安提示価格は25700円となっていましたが、手数料・送料が800円掛かりますので、実質26500円程度です。そこで、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、さくらやのHPで価格調査しますとヨドバシカメラ、ビックカメラで26500円、さくらやで28500円となっていました。2月18日に自宅から車でおよそ30分の所にあるヨドバシカメラ町田店に行き、上の4点を目で確認してから、結局は三菱R0-L3Aに決めました。店頭価格はインターネットより200円安い、26300円で送料無料、それに加えてポイントが3590円付きましたので、22710円で購入出来ました。一番安く買えたのかも知れません。それにしても、価格半減し、性能は倍近く(内容積1.3倍、高周波出力2.0倍)向上した家電の進歩を感じました。使用電流が大きくなり、又ブレーカが落ちてしまうのではと心配も出て来ました。
2004.02.19
コメント(3)
全体的には一向に景気回復の基調が出て来ていませんが、デジタル家電は好調の様です。やはり、情報等のソフトだけでなく、売れ行きの良いハードが無いと本格回復はしないと思います。ハードが活況を呈すれば、製造・物流・販売など広範囲で産業が動き、雇用も増大し、景気回復となるですから・・中国とアメリカの需要が高いことが要因の様で、それに応じた民間努力の結果であり、小泉構造改革が効力を発揮した訳ではありません。1980年代の日本経済は質の良い製品を手頃な価格で消費者に提供することにあり、その象徴がソニー家電であり、ホンダのオートバイ、トヨタ・日産の車で、常なる創意工夫と抜群の品質管理によってその評判を高めました。原型モデルを改良しての性能向上、小集団活動による従業員の生産活動効率化(TQCとTQM)と相俟って「日本製」は故障が無くて質が良いことの代名詞となり、工業製品の世界供給国となりましたが、その成功は韓国、中国に刺激を与えキャッチアップ(追い付かれる)されることに変化して来ました。ソニー、ホンダ、トヨタも経営本位の会社に変貌し、創意工夫にも品質向上にも多くあった工業所有権は職務発明の名の下に、会社がそれを吸収して経営に生かすだけとなり、地道な工業生産に従事することが報われにくい仕組みとなりましたので、若い世代の理科離れが拡大、少子高齢化の時代背景と共に、日本の沈没が懸念される状況となりました。研究分野だけでなく、全ての生産分野での個人の努力が、個人に妥当な比率で還元される「夢と希望を叶える」仕組みが、日本経済再生の鍵になることは間違いありません。朝日新聞2月16日夕刊の「経済気象台」に次の様な記事が掲載されました。この記事に賛成しかねる所もありますが、民間企業の再生は自分達の手でと言う能動的な意義付けから読むと面白いと思います。追い付きモデルの亡霊1980年代迄の日本の経済成長は奇跡とまで言われ、現在は「キャッチアップ(追い付き)モデル」と呼ばれている。それは「西欧の知的財産」と「日本の安い労働力」を結合し、世界のハード供給源としたことにある。日本の成功に対し、米国が打ち出したのが「情報化社会」のコンセプトで、キャッチアップモデルに対抗するものであった。つまりハードがソフトの下部機構として位置づけられたのである。これもキャッチアップで行けると考えた日本政府は、米国のこの新施策に易々と乗った。不況脱出の切り札として、情報化社会インフラを構築し500万人の雇用を創出すると宣言したのである。だが、皮肉なことにハードの国際競争力を失ったエレクトロニクス業界は人員の大幅削減を始めてしまった。情報化社会の本質は変化の速さにあり、時間を掛けてのキャッチアップでは克服出来なかったのである。明治の開国から今に至るまで、外国語が堪能となると、その知識をひけらかすエピゴーネン(模倣者)が国中に充ち満ちている。それは最も容易で責任を問われない手法で、日本政府はそれを踏襲し、キャッチアップ思考から抜け出せない。今漸く、デジタル技術を軸とした日本独自の家電の動きが活発となって来た。これらは政府の施策とは全く違う方向で、苦悩する民間の思考と基盤を下に起こったものである。政府は要らざることをするな、と言う好例になるだろう。
2004.02.18
コメント(0)
利便性を目標とする電子政府が国民・住民にとって良いことか否かは、情報漏洩セキュリティを考えますと未だ議論の余地はありそうです。海外での電子政府は着実に進化しているようですが、新システムは必ず初期故障を伴うものですし、住基ネットも情報漏洩がありましたので、税金確定申告も日本での活用は当面最小限にした方が賢明では無いかと思っています。2001年から2003年迄、3年連続1位にランクされましたのはカナダで、進捗度は成熟期を越え、カナダ政府の推進する「ガバメント・オンライン(GOL)」がサービス変革期に入っていると言うことです。成熟期に分類されるのは、第3位米国、ドイツ、第4位デンマーク等に加え、第2位シンガポール、香港が入っています。日本は成熟期には至らず、イタリア、スペイン、マレーシア等と共に活用段階で電子政府進捗度ランキングでは第15位に過ぎません。2003年春の調査では、カナダ国民の70%が電子政府のサイトを利用している結果が出されました。しかし意外なことに、コミュニケーション手段の第1位は従来型の電話/ファクスで42%、インターネットは27%で2位に過ぎず、3位が郵便で21%、対面相談は10%にしかならなかったそうです。カナダ政府が現在国民に提供する1600以上の情報/サービスの中で、申請や許可など何らかの処理行為が発生する135分野について、全てオンライン化したとのことです。しかも、省庁横断的な組織を作り、予算庁長官の下に最高情報担当責任者を設け、16省庁から情報担当者からのニーズを組み入れる柔軟な対応をする様になっています。気になるOSは現状Windowsの様ですが、Linuxベースのオープンソース・ソフトウェア(OSS)の採用を決定し、本年度は取りあえずリンドウズ(Lindows)OSを使ったパソコン導入が本格的に始めるとのことです。日本では今年2月の税金確定申告が漸く一部の地域で実施される段階ですから彼我の差は大きいと認めざるを得ません。それにしましても、IT革命の時勢ですが個人情報が読みとられるセキュリティ問題が危惧される現状を鑑みますと、途中の情報収集はインターネットを利用するにも拘わらず、最終コミュニケーション手段として電話/ファクスを使って情報漏洩を防ごうとするカナダ国民の姿勢にも感心してしまいます。
2004.02.16
コメント(1)
青色LEDを開発した米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授が、かつての勤務先日亜化学工業に対し、発明に見合った対価の一部として200億円の支払いなどを求めた訴訟の判決が1月30日、東京地裁で出されました。「小企業の貧弱な研究環境の下、個人的能力と独創的な発想で世界的発明を成し遂げた、職務発明としては稀有な事例だ」とし、「発明の対価」を収益の半分の604億円と認定した上で、請求通り200億円の支払いを命じたのです。前日の1月29日東京高裁判決で認められた光ディスク読み取り装置特許に対して退職した発明者に対し日立製作所への1.6億円支払判決が出されたばかりでした。今後、発明の対価の算定に影響を与えるのは必至で、従来日本特有と言われグローバルスタンダードから逸脱している企業の職務発明使用権に対する是非論が論議を呼ぶことになりそうです。高額の報酬と言えば「体育会系のスポーツ選手」、「お笑い系のタレント」、「個人経営の著作家」の報酬金額ばかりがニュース報道されていますが、「頭脳系の技術者」が発明対価に対しての契約に際して、報酬金額が大々的に報道されて可笑しくはありません。近年は国立公立の研究機関でも特許申請が重要視され、発明対価は半々とする改訂がなされています。民間企業では対応が遅れていましたが、優先使用権を主張するだけでは良くないと発明対価を引き上げる方向となって来ました。松下電器も幸之助の「二股ソケット発明」から端を発した会社でしたし、ソニーも汎用テープレコーダ開発から起こされた会社でした。それぞれ商才に長けた人との連携もあったのでしょうが、1980年代迄の日本の経済躍進は、この様な技術者が支えて来たのだと思っていますし、これからの日本再生には技術立国は欠かせません。従来、日の当たらなかった技術者の能力が客観的に又金銭的にも評価されることで、理科でノーベル賞、工学で高額報酬と言うスローガンに乗って若者が向学心を高めて欲しいですし、理科離れが著しいと言われている風潮に変化が出てくれば良いと思います。訴訟の基になった職務発明について特許法では、以下の様に規定されています。第35条 使用者等は、従業者等がその性質上当該使用者等の業務範囲に属し、かつ、その発明をするに至った行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明(以下「職務発明」という。)について特許を受けたとき、又は職務発明について特許を受ける権利を承継した者がその発明について特許を受けたときは、その特許権について通常実施権を有する。3 従業者等は、契約、勤務規則その他の定により、職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、又は使用者等のため専用実施権を設定したときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する。4 前項の対価の額は、その発明により使用者等が受けるべき利益の額及びその発明がされるについて使用者等が貢献した程度を考慮して定めなければならない。
2004.02.01
コメント(2)
社会の木鐸と言われますマスコミのバッシングは時宜を得て正当なのでしょうか? 単にニュース性のみを追求し直ぐに見向きもしなくなるマスコミの自己欺瞞も露呈しているのかも知れません。大相撲初場所で、優勝を果たしたモンゴル出身の朝青龍、久しぶりに全勝優勝しそうな勢いですが、相撲協会に意に添わない私生活が非難の的となり、新聞各紙がバッシングを続けています。「和服以外の服装で公の場所に出た」、「先代親方の葬儀に出席しない」等がその理由で、その様な生活態度が続けば、引退勧告まであり得るとの報道が面白可笑しく新聞紙面を踊っています。それらに反抗する為、制限時間一杯の仕切を終えて、立会前には放送カメラに向かって、カメラ目線で自分の存在を誇示する態度は暴力団関係者の眼を着ける態度に通じて、見ていて気分の悪いもので、是非治して欲しいと思います。好漢が相撲協会に意に添わない反抗的な対応で、そのスポーツ生活を終焉させてしまうのは如何にも惜しいことですから・・通常国会では小泉首相が野党質問に、自分の方針に反対する同様な質問だとして答弁拒否をしました。憲法前文迄持ち出して「イラクへの自衛隊派遣を無理に正当化させる方針」に異議を唱えた関連質問には答弁済みとしたのです。多くのマスコミが世論調査を下に、説明責任が足りないとのバッシングしていることに苛立って業を煮やしたものと思われます。イラク侵攻の大義、即ち「大量破壊兵器の破棄」目的が疑われる様な報道が、ブッシュ政権の元中枢からも洩れ聞こえて来る様になりました。いち早く、米国のイラク侵攻を支持し、大義を問われて「フセインが見つからないと言ってフセインがいなかったことにならない如く、大量破壊兵器が見つからないと言って無かったことにならない」との珍答弁したのです。野党のみならず、自民党内でも加藤氏、古賀氏、亀井氏等が米国追従外交に異を唱え始めました。多分イラク国のアメリカ占領統治への協力が、テロ攻撃に晒されて武力行使となり「戦力放棄と言う憲法精神に迄波及する」のを懸念し、国連枠組みの中でのPKO自衛隊派遣が最善と考えているのだとしているのだと思います昨年9月の自民党総裁選で反旗を翻した、藤井氏、高村氏、亀井氏を一切の自民党役職から遠ざけ閉門蟄居状態とし、軍門に下った額賀氏、堀内氏を愛い奴として登用しての森派閥に乗っての政権を続けたのですが、今後どの様に展開するのでしょうか?道路公団民営化問題でも委員の多くが辞任し、小泉構造改革は終焉を迎えたと思っているのですが、異様に内閣支持率が低下しないのは、不気味に見えて疑問が残ります。組織に反抗する朝青龍と違って、小泉首相は国家最高権力を保持していますので、50%を越える内閣支持率を背景に、マスコミ批判に耐えて権力を笠に着て正面突破と行くのでしょうが、果たして思惑通りに行くでしょうか?
2004.01.25
コメント(2)
同じ職場に入社し、30年弱一緒に働いていました同期の桜とも言う友人が昨年末に急逝しました。職場で近しい間柄でもあり、同じ社宅、同じ様な家族構成だったのですが、お互いに住居を構えてからは、職場内ですから賀状の交換もありませんでしたし、52才を過ぎてから職場も違ってしまった状況で退職しましたので、他の人達からの連絡メールがある迄、病気に就いても知らなかったのです。急遽、昨日はお宅に伺い焼香して参りましたが、お互いの愚痴の交換も無く永久の別れとなってしまったのは残念至極でした。残された奥様によりますと、毎年健康診断は受けていたのですが、昨年2月顎付近に違和感を覚えて診断して貰った所、癌だと判明しました。しかも、末期5段階と分かったそうです。医者の紹介で、飯田橋にある東京歯科大学病院に入院し、抗ガン剤投与されての闘病生活が始まりました。一時は効果も見られ、快方に向かった様に見え、本人も元気になり抗ガン剤投与以外の治療も試して見たいと申し入れた所、病院からは「他の治療法を試したいのであれば、退院してやって下さい」と、無理矢理退院させられてしまいました。病院の医療法に異を唱える人には容赦しない対応で、本来の仁術からは遠い存在となっている様です。その後、自宅近くの病院に入院していたのですが、血液中にミネラルの不足が激しいとの診断があり、ミネラル剤を飲み出してからは、病状は悪化の一途となってしまったとのことでした。命日となった12月9日は、午前中に本人と面会して帰宅した所、病院から病状悪化による逝去との連絡あり、急な容体変化に呆然としてしまったそうです。私とは同期の桜、満63才、優雅な定年後の生活を楽しむこと無く亡くなられたのが、残念です。1982年には、北米・カナダでの天然ガスパイプライン調査を行う為、私が駐在していたテキサス州ヒューストンにも来て呉れ、ミネソタ州、ノース・ダコタ州、カナダのサスカッチワン州を飛び回ったのが、まるで昨日の様に思い出されます。調査途中では、ミシシッピー川の源流も一緒に探しに行ったりもしていました。未だ40才になったばかりで、お互いに全てに於いて活動的でした。光陰矢の如し、次は我が番かと沈みつつ感傷的にもなりますが、友人の冥福を祈って、合掌致します。
2004.01.22
コメント(4)
アメリカ国防省は1月18日、イラクの石油施設修復事業(事業費12億ドル)について、競争入札の結果、ハリバートングループ(Halliburton)のケロッグ・ブラウン&ルーツ(KBR)と契約したと発表した。KBRは既に昨年3月に70億ドルに達する修復事業を競争入札無しの随意契約で受注し、水増し請求した疑いがあるとして、国防省が調査中であった。既に1兆円に近い金額がハリバートン1社に発注されたことになります。中近東地区の競争入札で行われる民間ベースでの石油・天然ガス関連プロジェクトは圧倒的にベクテル(Bechtel)、フロア(Fluor)が強かったのですが、イラク復興事業では様子に明らかな変化が見られます。KBRは元々ケロッグ(Kellogg)、ブラウン&ルーツ(Brown&Root)と準大手クラスの別独立会社であったのですが、圧倒的な企業差を克服する為ハリバートン(Halliburton)傘下となって合併して、生き残りを計った企業でしたが、一挙に勢いを取り戻しました。ブッシュ大統領の出身地テキサス州にあり、石油産業の本拠地であるヒューストン市に所在しています。これは、ブッシュ政権における公益と私利の衝突の一例で、ディック・チェイニー副大統領のハリバートン社との関係から生じた様です。ハリバートン社はペンタゴンと定常的に仕事をしている石油サービス・建築企業で、1995年から2000年までチェイニーが最高経営責任者だったのです。ハリバートン社は、2003年3月に、「戦後」イラクの油田の火を消す随意契約を手にし、また、2003年5月に米軍が明らかにしたように、イラクの油田を運営し石油製品流通を担当する随意契約を得て、従来苦しい赤字決算が一転黒字決算となりました。ブッシュ政権はイラク復興事業の競争入札を行うに際しては、イラク侵攻反対国であった、フランス、ドイツ、ロシアの常任理事国企業群の参加資格を認めず、物議を醸しだしています。それに加えて、アメリカ国内でも定評のある企業群を排してハリバートン社の肩入れが続いており、エンジニアリング企業の雄ベクテル社は一部参加辞退の声明が出される事態となりつつあります。利権構造も此処まで徹底的に行われますと、呆れてしまい開いた口が塞がりません。昔、ベクテル社出身のシュルツ国務長官も政権の中枢にいましたが、これ程の腐ったかに見える利権構造はありませんでした。やはり、国際協調を理念とした国連による復興事業に換える必要がありそうです。
2004.01.18
コメント(1)
円高ドル安が止まらず、財務省が日銀を使っての外為市場への大規模介入を続けています。今週中盤には106円から108円に急落したものの効果は一時的的でドル安基調は変わらず、100円を突破するのは時間の問題とさえ思われます。国際的な為替ファンドは1ドル=95円を見込んで円買いを続けていると推断せざるを得ません。経済回復基調には円高が阻害要因と言われていますが、ドル安時流に棹さす日本政府の政策は評価損を拡大させ、責任不在の税金浪費が将来の国民負担を強いているのでは無いかと懸念されます。インターネットでのasahi.comニュースを編集して見ましたのでご覧下さい。 日本の財務省は、昨年1年間に20兆円もの円売りドル買い介入を行った。これを更に補強するために、今年度の介入資金調達枠を、従来の79兆円から100兆円に増枠し、更に4月以降の分を140兆円に拡大する方針という。円高阻止の為替介入は財政出動や金融緩和という経済対策手段を出し尽くした政府・日銀にとって数少ないカードだが、9月以降、1ドル=115円、110円の防衛ラインを次々と破られ、介入効果には疑問の声すら出ている。 当局の認識は、民間資本がドル資産を買わないから、日本政府が買わないと、ドルの暴落や、米国債相場の暴落(長期金利の急騰)を招きかねない。ドル暴落も米国金利急騰も、日本経済には望ましくないから、とことん介入する、というものだ。 しかし、これにはかなり無理がある。日本が大量にドル買い介入をし、その金で米国債を買うから、ドル資産の値引きが進まない。その為、海外の投資家は依然としてドルに手を出さない。だから、日本政府がドルを買ってもドル安が止まらないし、外国為替特別会計の為替評価損が大きくなる。現在のドル保有状況からすると、10円の円高で約5兆円の評価損が出る勘定だ。その負担はいずれ納税者たる国民に跳ね返る。売れない米国債を大量に保有して、巨大な為替評価損を出すことに対し、政府は国民に釈明する必要がある。 しかも、米国はドル安の現状を容認している。スノー米財務長官は「強いドルを支持している」と繰り返しながらも「通貨の価値は市場で決められるべきだと信じている」とし、連邦準備制度理事会(FRB)も「ドル危機の危険性は低い」と発言するなど、米当局者の間には、ドル安を懸念する気配はない。 11月に大統領選を控えるブッシュ政権にとって、最大の経済課題は6%近くに高止まりしたままの失業率だ。海外との競争で雇用喪失が止まらない製造業を考慮すれば、米政府にとってドル安は、介入してまで止める必要のない状態といえる。 1月8日の東京株式市場でも、日本の輸出産業の受ける打撃のマイナス材料より、米国企業の業績回復による米株価の上昇というプラス材料を重視する買いが膨らんだ。 欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ高には傍観姿勢で、むしろ一時は下落が止まらなかったユーロの価値を高めることに腐心し、巨額の市場介入を続ける日本の通貨当局とは対照的に、ユーロ高阻止のための市場介入や利下げには消極的だった。 しかし、ユーロ圏の各国政府や輸出産業からの不満の声が強まるのは必至だ。ECBのトリシェ総裁も、8日の記者会見で、ユーロ高がユーロ圏の輸出業者に悪影響をもたらしていること自体は認めた。 市場では「1ユーロ=1.30ドルあたりでECBは介入を本格化する」との見方が強まるとともに、2月のG7にも関心が集まり始めた。ドル安の流れを止めるために、欧州側が、日本と足並みをそろえて、米国に政策協調を迫る可能性があるのではないか、という観測が広がり始めている。しかし、G7の場でも、米側は、ドル安是正を迫る日欧に対し、成長政策をとって内需を増やし、輸入拡大を通じて米の経常赤字減らしに協力するよう迫る可能性もある。来月のG7の場で、ドル安基調が確認されますとここ1年の日本政府の方針は否定されることになり、残念なことに国民の負担増は10兆円にも達することになってしまいます。個人財産保全の為には、ドル安を何処までと判断して何時ドル外貨預金するかは個人の責任となりますが、不安要因は一杯です。
2004.01.11
コメント(3)
小泉政権によって、永久比例代表第1位の資格を剥奪され引退を余儀なくされた中曽根元首相の怨念は相当深いようです。この所、政権批判の強い朝日新聞ですから、意図的に記事にしている感はあり、割り引いて読む必要がありますが、1月8日版には次の様な記事が掲載されています。中曽根元首相は1月7日、東京都内の外国特派員協会で講演し、小泉首相の靖国神社参拝について「首相がどういう気持ちで通っているのかは分からない。あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、アトランダムにやっている」と述べ、終戦記念日の8月15日参拝を公約しながら、首相就任後は8月13日、4月21日、1月14日、1月1日と年々参拝時期を前倒ししている首相の姿勢を皮肉った。中曽根氏は1985年8月15日に、首相として靖国神社を公式参拝したが、中韓両国の反発で、翌年からは見送っている。引退以来マスメディアに登場すると、小泉批判を展開する中曽根氏は「仁義無き資格剥奪」に相当怨念が深い様です。それにしても、各マスコミも権力亡者の森前首相、怨念の中曽根元首相等に何故コメントを求めに行くのでしょうか疑問に思います。記事に出来れば何でもするという嫌みが感じられてなりません。それにしても、A級戦犯を合祀している靖国神社を参拝するのは、侵略を受けた中韓両国民にとってだけで無く、悲惨な戦争体験を蒙った日本国民にとっても、やはり納得が行きません。元々A級戦犯は中国地方の神社にひっそりと祀られていたのを、強引に靖国神社に合祀させた経緯があるのですから、元の姿に戻すことが最善の解決だと思います。国民の代表として、公約実現の為に、姑息な手段を使って辻褄を合わせるのは大人のすることではありません。別に「この公約は大したことは無いのです」ですから中止して頂いて一向に差し支え無いのです。しかし公約実現に毅然と対応しないこの態度が、国民が望んだ本丸と目される構造・政治改革を終焉にしたのだと思います。
2004.01.08
コメント(0)
懸念されていたことが起きました。中国・広東省で昨年12月からSARSの疑いで隔離されていた32才のテレビ関係者が繰り返し検査の結果、1月5日真性のSARS患者として確認されました。昨夏終息したSARS再発生が心配されていたのですが、やはり昨年発生起源となった広東省でSARS患者確認となりました。WHOと中国衛生省の発表を受けて、広東省では食用として出回っているハクビシン1万匹の処分を業者に要求した様です。どうも朝日新聞を読みましても経緯が良く分かりませんので、此処からはニューヨークタイムズ1月5日記事からの要約です。中国衛生省の発表に拠りますと「採取されたウィルスの主肢蛋白は最終端アミノ酸に至るまで、ハクビシンから検出したコロナ・ウィルスの新型遺伝配列と同一」とのことです。一方、香港大学の細菌学者は「新型遺伝配列を持つウィルスが、昨夏蔓延したSARSウィルスであり、感染力・致命性も同じと決めつけるのは尚早では無いか?」と疑問を投げかけています。研究者達は「この患者がどの様にウィルスに接触したかは不明」と述べていますし、患者が12月16日に発熱する以前の1ヶ月程動物に触ったことが無いと主張しているのです。広東省病院関係者は「中国東南地区では冬は乾季で、ハクビシンの糞が乾燥して風に飛ばされて空気伝染する恐れが大きい。糞には10億倍に薄めても検出出来る程の高濃度のウィルスを運ぶ媒体となり得る。昨年も最初の患者発生から広東省に病気が蔓延する迄1ヶ月を要しているので、今期も要注意。」と警告しています。しかし、WHO研究陣の1人は「SARSウィルスがどの動物によって、どの様に伝染させるのか解明することが重要です。感染経路が理解出来れば、ウィルス撲滅についての方法が提示出来ますし、予防・治療に就いて処置も可能となります。」と述べています。ハクビシンは疑いのみで、伝染動物とは特定されていないのに、人間の都合だけで全て処分となりますと種の絶滅を招くのではと心配せざるを得ません。それとも中世ヨーロッパに猛威を振るった黒死病(ペスト)を伝染させた鼠の再来なのでしょうか?近年狂牛病、鯉ヘルペス、鳥インフルエンザ等知られなかった動物の病気が蔓延していますのは、ウィルスが地球環境の変化が原因で封じ込められていた地域から生息地域を拡大しているのでしょうか?朝日新聞によりますと、WHO中国駐在代表は、1月5日夜、北京で会見し、「1人の患者が確認されたからと言って、直ちに中国東南地区の人々の健康への脅威にはならない。広東省を含む中国全土への旅行は安全」とする見解を発表した様です。昨年と較べますとSARSに対する予備知識が多少はあり、マスクをする、手を良く洗う等の予防策もしますので、昨シーズンの様な病気の広がりは無いとは思いますが、出来れば暫く様子を見るのが賢明だと思われてなりません。
2004.01.07
コメント(2)
道路公団民営化法案の政府枠組みが発表され、石原国交相は「計画通りの高速道路は作らない(計画を変えて全ての計画路線を作ります)」と記者会見で胸を張りました。はしゃぎ過ぎて、「大臣が言うのだから」を連発する始末、この男は既に道路族に変節して国民の為の改革派の旗印は降ろしてしまった様です。しかしながら民営化委員会が賛否分かれて空中分解となりました。民営化された新会社は採算の合わない道路の新規建設は拒否出来るのですが、国交省で新整備方式での建設可否を判断するということで「官から民へ」方針は大きく逆展開、国の決定権を従来通り保持した枠組みです。民営化委員会報告書の根本精神である「借金返済」を優先させるので無く、「高速道路整備計画を予定通り進めて行く」方針が明確となって来たからです。一年前には、「借金返済」優先の報告書提出を直前にして道路整備推進派の今井委員長(経団連名誉会長)が辞任、中村委員(武蔵工大教授)の欠席(今だに継続中)となり分裂しました。新聞記事に拠りますと、二度目の分裂に就いて次の様に報じています。田中委員長代理(拓殖大教授)は首相に直接会って、「40兆円の債務を着実に返して、建設は採算の範囲内にすべきで、これは小泉改革では無い」と抗議し、辞表を提出しました。松田委員(JR東日本会長)は、記者会見の席上「政府・与党の決定は推進委の意見書と似て非なるもの。親のカードを子供に渡して、何を買っても良いと言っている様なものだ」と言って辞任を表明しました。川本委員(経営コンサルタント)は「民営化とは言えず、新しい特殊法人が増えただけだ」と批判しましたが、進退は明らかにしませんでした。猪瀬委員(作家)は、首相官邸に出向いて妥協案を探り建設費削減を取り付けたことで、「枠組み法案は何とか及第出来るものと判断する」と発言し、田中、松田両委員と批判される事態となりました。大宅委員(ジャーナリスト)の発言内容は報じられていませんが、一定の評価をしたと言われており、委員に留まる見通しの様です。理念無き小泉構造改革は遂に終焉となりました。医療改革では「三方一両の損」と言って健康保険の自己負担増加を決定、郵政事業民営化に向かっての公社設立でも民間事業の参入を困難化、年金改革ではビジョン無しにその場限りの数字合わせに終始し国民負担増加を決定、何れも国民に忍耐と苦難を強いる結果となりました。二年前、自民党の利権体質打破を掲げて総裁選に立候補して当選、国民の圧倒的な支持を得ましたが、政治は妥協の産物ではありますが全て国民が期待する所と違った方向となってしまい、国民の為の構造改革は何の成果も無しに終焉です。物事には、全て初めと終わりがありますが、何と寂しい「構造改革」失敗ストーリだったのでしょう!多分、内閣支持率は激減の一途だと思っています。
2003.12.23
コメント(2)
全188件 (188件中 101-150件目)