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デミタスコーヒーとは?の話これ調べてて本当にびっくりしたんやけど、コーヒー豆研究所っていう「国内最大級のコーヒー情報メディア」を謳うH.P.で、とんでもない記事があったので取り上げる。小生もたいがいええ加減なことを言っているので人のことを言えた義理ではないが、ここまで酷いと本当に驚きとしか言いようがない。コーヒー豆研究所https://labo-cafe.com/demitus-coffeeより一部抜粋デミタスコーヒーとエスプレッソの違いは、抽出される量です。デミタスコーヒーは1杯あたり60~90mlですが、エスプレッソは30ml前後とより少ない量になっています。また、デミタスコーヒーはネルドリップで淹れることが多いですが、エスプレッソはエスプレッソマシンなどを用いて淹れる方法もあります。また、エスプレッソはコーヒー豆を極細挽きにして淹れるのが一般的です。高い圧力をかけて一気に抽出するエスプレッソは、香りが飛びにくいためコーヒー豆がもつ本来の香りを存分に楽しむことができます。これ、部分的にはあってるんだが、記述の仕方が悪すぎるというか、ずいぶん誤解を招く表現になっている。まず最大の問題は、最初の一文。「デミタスコーヒーとエスプレッソの違いは、抽出される量です」ちげーよ( ゚д゚)と最速で突っ込みたいところ。あのね、この定義がまず根本的に間違っとる。本当に日本最大級なのか?絶対コーヒーのことなんて1ミリも分からんやつが編集しとるわ。ただ、デミタスコーヒーの定義がエスプレッソを含める場合もあるので部分的にはあってるんだが、「抽出量の違い」をメインに持ってくるのは明確に間違いだと言いたい。「また、デミタスコーヒーはネルドリップで淹れることが多いですが、エスプレッソはエスプレッソマシンなどを用いて淹れる方法もあります」この記述についても何かおかしい。もしかしたら日本語が分かってないのかもしれないが・・・。たしかに、エスプレッソもデミタスコーヒーの一種として見る定義はあるものの、この説明だと、「エスプレッソはネルドリップで淹れることもある」ということになってしまう。そうなるよね??エスプレッソは沸騰加圧するために、ペーパードリップやネルドリップなんかとは全く違う機材・設備が必要になるし、現代ではエスプレッソマシーンを使うのが一般的。古典的なアナログ機材を使っている人は、よほどの好事家を除いてはほぼ皆無に等しいはずだが・・・。ちなみに、エスプレッソという概念に対してデミタスはかなりふわっとした概念になっていて、正直なところ言う人によってだいぶニュアンスが異なる場合が多い。語源を辿れば、デミタスという言葉自体はエスプレッソ等のコーヒーを飲む時の、比較的少容量・小型のカップを指す。正確には半量という意味だったかな?ちょっと記憶が曖昧。普通の半量で作るコーヒーということは、基本的には濃厚になるわけで。そういうわけで、デミタスコーヒーとは、比較的濃度高めに抽出したコーヒーのしかしながら、こんなメジャーなサイトがこれほどまでに堂々とめちゃくちゃな情報を発信していると思うと先が思いやられるな。ぜひ淘汰していきたいところ。
2024.06.29
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ORIGAMI COFFEE(折紙珈琲)岐阜県瑞穂市別府1170open 10:00-16:00土日祝10:00-17:00close 第1水曜日 毎週木曜日P10台https://www.instagram.com/origami_coffee/瑞穂市カーマ横の折紙珈琲、3度目の訪問。初回こそすさまじく印象的なヌルめのコーヒーだったものの、2回めでだいぶ客観的に見れるようになった同店。一通りラインナップは試したものの、季節変わりの豆なんかがあると良いなと思いながらの訪問。営業時間、定休日も変わっていない模様。さて、まだ飲んだことのないのはあったかな・・・たしかこいつはまだ飲んだことなかったはず。グァテマラといえば個人的には割りと思い入れがある産地で、自分で初めて選んで飲んだシングルオリジンでもある。盟友S氏に最初に勧められたのはマンデリンだったが、専門家からの意見を聞いて真面目に選んだというだけあって、自分から飲んだコーヒーがこれなんだよな。バランスが良くこれといったカドもなく、フレーバーがとにかく上品なものが多い。ただ、この仕様書の中で一際目を引く項目があるとすれば、精製方法がナチュラルだということか。一般的に流通しているスペシャルティコーヒーのグァテマラといえばその大半がウォッシュト精製(湿式)。ミューシレージを除去して乾燥させるタイプの精製方法で、クリーンかつ豆そのものの素材の良さが生かされやすい(素材という概念をどう定義するかによるとは思うが)が、こいつはナチュラル精製(乾式)なのだという。グァテマラでナチュラルってのは初めて見た・・・かもしれない。いちおう、中米でナチュラル精製といえば、たとえばニカラグアなんかは比較的盛んだし、拘りがあってなおかつ高品質なナチュラル精製が存在しているのはよく知っている。ずいぶん前の話になるが、10年ほど前にLCFで一時期流通していたパナマ・カジェホン農園のゲイシャにもナチュラル仕様があり、異次元の果実感とクリーンネスを実現していて思わず唸ったものだが、グァテマラにもあったとは・・・驚かされた。そして、オーダーした後によくよく落ち着いて読んでみると、パワーワード過ぎる( ゚д゚)いや、たしかに、ナチュラル精製やパルプトナチュラルだと、印象的な発酵感を伴うものも決して珍しくなくて、「ワイニー」「ブランデーのような」「完熟」といったカッピングノートが用いられることも割りとよくあることなんだが、まさかの「赤味噌」という言葉が用いられるとなると、かなりクセのある発酵感が出てしまってるんだろう。ちなみに、一般的にスペシャルティの世界では「発酵」という評価はネガティブな評価として使われることの方が多く、発酵豆=欠点豆であって、小生のようにかなり肯定的な意味で評価する人は少ないんではないかと思う。クリンネスよりも尖った特徴を優先して求めがちの自分としては言葉の使い方にこまるところではあるんだが、とりあえず一般的な評価は置いといて、けっこう期待したくなるパワーワードだった。と思っていると、カウンターの方ではちょうど抽出が始まり、その瞬間に強烈に発酵感のあるフルーティなアロマがふわふわと漂ってくる。素晴らしく幸せな香り。これは期待大。あっという間の抽出からの着丼。早い早い。グァテマラ オリエンテ ナチュラル精製 フルシティフルシティということで、一般的にはいわゆる「深煎り」「中深」あたりに相当。さて、まずカップを持った第一印象は、相変わらずヌルいな~といったところ。ハンドルを持たなくても普通にカップを持てる(さすがにちょっと熱いが)レベル。アンチ熱々派として常日頃主張し続けている小生としては、これこそがスペシャルティコーヒー専門店のホスピタリティであり至高の飲み方だろうと思いたいところなんだが、おそらくはほとんど理解が得られないであろうことは想像に難くない。特にこのモーニングサービス界の魔境、東海地区では・・・。といった世間の風潮にもめげずに、これからもずっとヌルいコーヒーで孤軍奮闘していただきたい。肝心の官能評価だが、改めて思うのは、この店の焙煎豆そのものって、かなり苦みがシャープなんだなということ。これはどちらが先なのか分からんけど、焙煎環境を考慮するとどうしてもこういう仕上がりにしかならないために抽出温度を低めに設定しているのか、ヌルめで提供したいがゆえにヌルくてもある程度苦みが出るように焙煎しているのか。おそらくは前者だと思うんだが(ただの勘)、結果として、提供された直後はかなり香ばしく、マンデリンの深煎り的なスモーキーささえ感じるほど。コスタリカやグァテマラに共通したカカオ感も上々で、付け合せのミルクチョコとの相性は抜群。しかし、抽出中はかなりフルーティなアロマだったが、こうしてカップで出てきた時の香りの印象は全く違う。これは自分でも毎日淹れているのでよく分かるが、こういうもんなんだよね。抽出中のアロマとほとんど差が無いコーヒーって、自分の体験ではのべ5%ぐらいかな・・・。ほぼ記憶にない。後半戦に差し掛かり、元々ヌルめで提供されたコーヒーは明確にヌルく、はっきり言えば冷めた状態に。ただ、小生に言わせてもらえば、ここからがスペシャルティが真価を発揮するところ。素材が悪いとこのあたりから嫌な酸味と苦みが舌に絡んで嫌悪感だけが増してくるタイミング。結論から言うと、提供直後と比べると、明らかに冷め切ってからの方が美味い。スモーキーと言って過言でないほどの鼻につく香ばしさがすっかり影を潜め、エチオピアのナチュラルと見紛うほどの華やかで軽やかな香味、そして赤い果実系コーヒーに共通する深い余韻と、絡みつく舌触り。誤解を恐れずに言えば、ちょいと雑味の多い中品質なイルガチェフェナチュラルの雑味を意図的に出しまくったような味か。温度の変化を楽しめるスペックを持つコーヒー=良質というのが小生の中では既に定式化されているが、これはむしろ、変化後の方が10倍楽しめるコーヒーと言って良いか。これを狙ってやっているとしたら店主はそうとう曲者。料理なんかでよく聞くのは、「最初の一口が一番美味しくなるように作っておりますので、どうかできるだけ早く手をつけてください」みたいな文句だが、こいつはむしろ、「最後の一口が一番美味しいので、とにかく時間をかけて食べてください」といったところか。個人的にそういう設計思想やアプローチは嫌いじゃない。むしろ大歓迎だね。と、一見するとベタ褒めなんだが、最後の四口ぐらいまでは正直なところかなり微妙だった。赤味噌感もよくわからなかったし、全体的に苦みが脳裏にチラついて、終盤までそうとう時間稼ぎをしたので(5分ぐらい読書してた)、もう少しチューニングしてほしいなと。あくまで主観やけど。
2024.06.23
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コーヒー備忘録エチオピア イルガチェフェ ナチュラル(AlbertCoffeeRosters)昨日のパンダコーヒーのイルガチェフェ ウォテに続いて、Albertさんのイルガチェフェ。昨日のウォテに比べると、同じイルガチェフェ同士でもやはりだいぶ個性が異なる。こちらの方がかなり酸が明るく舌触りもしっかりしているが、複雑で熟成発酵感のあるワイニーなウォテに比べて、ずいぶんすっきりとしていて軽い。とはいえ、飲みごたえが無いというわけでもないところが絶妙なバランス。中西さんGJだな。悪く言えば奥ゆかしさにやや欠けるところがあるものの、こういう明るい酸味の方が分かりやすいっちゃ分かりやすい。軽めながらチーズの味と甘さのはっきりとしたさるぼぼワッフルクッキーとの相性は上々。
2024.06.21
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エチオピア ウォテ ナチュラル(パンダコーヒーロースターズ)何年ぶりなのかというウォテのナチュラル。10年前はエチオピアのナチュラルといえばもっぱらこればっかりだった(選んでいたというわけではなく、珈琲豆に音のラインナップがこれだったから)んだが、ここのところ別の産地に定番の座を奪われつつあるこちらのコーヒー。特にナチュラルに関しては、パンダコーヒー倉橋氏からかなり厳しい評価だったことが続いていたが、久々に導入してるってことは、今季の豆が当たりだったか。期待せざるを得ない。あら、オードにしてはえらい挽目に安定感がないな。何でこんなにばらついたのか。やはり開封して一発目はとことん濃く淹れたい。抽出温度やや温めで、手加減無しのスーパースロードリップ。ちなみにこの淹れ方だとあまり派手に豆が膨らむことはないが、絶妙な鮮度のおかげでかなり上々。とはいえ、膨らみすぎないのがパンダの優秀なところ。そして素晴らしいアロマ。これだけでクラクラするね。エチオピア イルガチェフェ・ウォテ ナチュラル手作りプリン久々のウォテ。10年前は自分の中でスペシャルティのイルガチェフェ=ウォテという方程式があるほどの定番だったが、あの頃の記憶のままに素晴らしい味わい。まず特筆すべきはこの凝縮された生々しい果実感。熟したプラム、クランベリー、ぶどうのような複雑かつ発酵感のある、深みのある華やかさ。華やかさと深さって正反対のように思えるんだが、ウォテのナチュラルを何とか形容しようとすると、どうしてもこうなってしまう。酸も素晴らしいが、決してケニアのような厚い旨味と強烈な明るさの酸ではなく、アシディティ自体は大人しい部類。こりゃ久々に急冷式でアイスでも飲んでみたい味。ゴロ・ベデッサが華やかさと軽やかさに重心があったのに対して、こちらはその対極である、ある意味での重さに重心が偏っている。もともとこれに慣れていただけに、懐かしさもあいまってついつい贔屓してしまいたくなる。今年のウォテはなかなかどうして、悪くないがね。あ、プリンのこと忘れてた。
2024.06.21
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cafeterada(カフェ テラダ)営業時間 11:00-22:00定休日 毎週月曜岐阜県岐阜市美殿町46https://www.instagram.com/cafeterada/訪問5回目本日のコーヒー コロンビア ナリーニョ JOKER(焙煎7日目)今日もついでがあって寄った開屋フードコート(?)。既に食事は済ませてあるので今日はコーヒー1杯だけ。先日までの京都農園に変わって、ナリーニョのJOKERという、いかにも厨◯臭い名前の生産者に変わっとる( ゚д゚)。今回はハイロースト。前よりもちょいと浅めなのかな?ちなみに、今回は飲まなかったが、スペシャルティではまだまだ珍しい感のある中国。生産コストはどうなんやろ。コロンビア ナリーニョ JOKER ハイローストそれではいただきます。つーか毎度毎度、産地の紹介が律儀だねえ。これ専用の手彫りの判子つくってるんだよ。茶目っ気あるよね。さて、中身の方はどうかというと、前回のコロンビア(京都農園)に比べると、全体的な印象は一言で言うならストロング。どの要素をとっても強い。寺田君とこのコーヒーはどれも共通して香ばしいんだが、今まで飲んだものの中でも一際深煎り感の強い香ばしさ。苦みもしっかり。と思いきや、ハイローストらしい輪郭のくっきりとした明るい酸も有る。これだけはっきりと酸が感じられるのはこの店にしては珍しいが、しかしながら寺田君が求める香味の方向性は、基本的に果実感よりも香ばしさ寄りなんだろうな。こういう嗜好になるのは、同店の代名詞でもあるバスクチーズケーキやサバランといった重量級の甘味たちを見るとずいぶん納得できるものではある。これぐらいツンと苦みや香りが立っていて深煎り気味の方が飲みごたえもあるし、油分や糖質の多い付け合せとの相性も良い。なかなかどうして、悪くない。
2024.06.20
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エチオピアゴロ・ベデッサ ナチュラル(パンダコーヒーロースターズ)フルーチェみかん味ここのところよく飲むゴロ・ベデッサNのフレンチローストを、いつもより2目盛りほど細かめにして試してみることに。見るをフジローヤル“みるっこ”からフェロー“オード”に替えてから既に1ヶ月近く経過したが、まだまだ使い方は攻めきれている感じがしない。かなり心理的な躊躇いがあるが、やはりある程度細挽きにしていた方が、微粉が多かった以前のコーヒーと同じような条件が作れやしないかと画策。見るからにいつもより細かい。深煎りであることと豆の鮮度もあるが、やはり細かい方が明らかに膨らみも勢いが良い。エチオピア ゴロ・ベデッサ ナチュラル精製 フレンチロースト(パンダコーヒーロースターズ)フルーチェみかん味さてどんな感じかな。香りは相変わらず華やかで爽やか。熟成感よりもフレッシュネスが強調されたエチオピア。やはりいつもよりも1〜2段階細かく挽いている分、単純に濃度がだいぶ上がっている気がする。ややぬる目で淹れているので苦みはそれほど出ないはずだが、苦味成分も割と出ている感じ。いつもは比較的柔らかく感じる酸も今日ばかりはけっこうツンツンしてるか。ただ、単品で飲むわけではなくフルーチェが横にあるので、相互作用を考えるとこれでちょうど良い感じではある。いずれにせよ下手な豆ではないのでどう足掻いても不味くはならないんだが・・・やっぱり自分の思い通りの成分だけを抽出することができていない感。なかなか難しいな。やはり微粉とある程度の粗さが必要なんだろうな(不揃いという意味での粗さ)。
2024.06.17
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家コーヒー備忘録エチオピアハロバンティマウンテン(パンダコーヒー)タイトルと一切関係無いんだが、庭の桜の話。今朝は割と早く起きたので散歩していると、いよいよ桜の蕾が開花し始めたようで。こういうのって一気に来るよな。まだ蕾だなーと思ってたんだが、こりゃ週末の祭りの時には間違いなく八分咲か満開やろうな。テンション上がるけ。今朝の朝コーヒーはハロバンティマウンテン。いちおう、ゲデブウォレダのゴティティのコーヒーなんだが、こちらの方は単一農家によるセレクトなのでより精度というか純度が高いか。パンダコーヒーではゴティティやハロバンティマウンテンはエチオピアのウォッシュトを象徴するコーヒーの立ち位置となってしまっている感があるが、実は前はそれほど好きなタイプでもなかったんだよな。ただ、倉橋さんが好きそうな方向性だとは思ってた。高品質でクリーンなウォッシュトやからね。エチオピア ハロバンティマウンテン ウォッシュト シティロースト今回のハロバンティマウンテンは、例のごとく葡萄系かつすっきりとしたクリーンな酸と果実味で、フローラルさ、華やかさはゴロベデッサに比べれば当然劣るものの、以前よりもずいぶん柔らかく後腐れのない酸になったように感じる。悪く言えば余韻が短いんだろうけど、その長く残ってしまう余韻こそがコーヒーの欠点とも言える部分なので、キレが良いとみなすことができれば非常に美味しいコーヒー。前回と変わったことといえばやはりミルがオードになったことなんだが、やはりもともとクリーンであることが印象的なコーヒーゆえに、適性が高いのかもしれん。最近めっきり飲めなくなったけど、ゲイシャなんかもこのオードで挽いて淹れてみたくなるね。ナチュラルよりもウォッシュトの方が光るかもしれん。とりあえず、オードに変わってから唯一、以前よりも美味くなった例だわ。ちょっと一安心かな。ただ、使い心地や静電気除去については全く問題無いどころか、以前より格段に優れているオード。とりまわし、インターフェースの良さを取るか、ただひたすらに結果を取るか。これは難しい選択だな。みるっこの方が味は良いんだが、静電気による余剰は勿体ないとも思うし、悩ましいところだ。
2024.05.27
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家コーヒー備忘録アルバートブレンド(AlbertCoffeeRosters)アルバートコーヒーのメインブレンドこと、アルバートブレンドを。普段あまりブレンドを飲まないことが多い小生だが、こいつは勧められて買った。いちおう、酸味や果実感よりも、どっしりとした飲みごたえのヘヴィなコーヒーが好きだと言ったら、「香味の厚み」という点で飲みごたえのあるコーヒーとのことで勧めてもらった。使っている豆の品質に対してかなりお値打ちな内容になってるし、これは飲む価値あるなと判断して250gで購入。つーか250gで1500円台ってヤバいな( ゚д゚)。クォリティを知ってるだけに安すぎると思うわ。決して安物の価格ではないけどね。毎日ビール飲むよりは安い。さて、オードでアルバートブレンドを淹れるのも初。分厚いレイヤーとバランスが持ち味のコーヒーなので、ペラペラになったらつまらんなぁと心配しつつ、いつもの淹れ方で抽出。あんまりシャバくなると嫌なので、抽出温度はあまり下げないように気をつける。丁寧に粉の上にのっけるように少しずつ注ぎ、25gを4分半でフィニッシュ。アルバートブレンド・フルーチェブルーベリー・ヨーグルトフルーチェ好きすぎか( ゚д゚)。昔はそんなに作ったことなかったが、最近家族がみんな気に入っている。さてアルバートブレンドだが、やはり自分の舌には全体的にややシャバく感じられてしまうところがあるものの、酸については以前よりも豊かに感じられるような気もする。他のコーヒーと比べると、比較的苦みはシャープには感じられず、全体のバランスが崩れた感じはしない。これはこの豆の特性なんやろうな。すっきりとクリーンかつ、複雑な香味が表現できていて、なかなかどうして悪くない。ドリップの感じを何となくつかめてきたのもあるか。いずれにせよ、やはりややボディに欠ける仕上がりになってしまったのは間違いないので、今後もオードの使い方については研究・調整が必要か。なかなか難しいもんだな。そしてみるっこが優秀過ぎる。
2024.05.27
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フェロー・オード使用2回目テーブルトークブレンド(タストリーコーヒー)マンデリン・オナガンジャンに続いて、フェローオード2回目の試行は、タストリーコーヒーの超マイルド系ブレンドことテーブルトークブレンドをチョイス。世界最強レベルの極太系シングルオリジンを淹れてみた結果としてはやや苦い立ち上がりとなったが、バランスと果実的酸味が印象的なこの豆ならどうなるか。挽目については前回のマンデリンと同じく。抽出についても基本的に同様に行った。やはりマンデリンの時と同様、マンデリンほどではないものの、以前より明らかに湯抜けが良い。むしろ挽目自体はみるっこの時より若干細かくなっているはずなんだが、微粉の有無でこんなに変わるものなのかと感心。バタークッキーと合わせて。さて、さっそく飲んでみると、やはりみるっこと比べてずいぶん舌触りさっぱりで、味の厚みよりも苦みがシャープに出てくる。なるほど、こうきたか・・・。マンデリンの時と同じような傾向だが、要するに、これが雑味の無い状態なんだろう。ただ、欲しい成分までしっかりとカットされているようで、何とも物足りない。どうしてかな。たしかに、みかんともオレンジともつかない絶妙な優しさかつ明るい酸、適度な香ばしさと、テーブルトークブレンドの要素そのものはちゃんと感じられるんだが、濃度が下がって苦味成分が前に出てしまい、欲しい成分をスポイルしてしまっているという印象。まだ挽目や抽出温度など、試すべきところはたくさんあるんだが、ちーとこれは考えものだね。どうしたもんかな。やっぱり、みるっこを引退させるにはまだ早いかもしれない。静電気さえなければ文句無しでみるっこなんだが、利便性をとるか、味をとるか。どっちかな・・・。
2024.05.24
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フェロー・オード デビュー戦マンデリンオナンガンジャン導入したばかりの新型家庭用ミル、フェロー社製のオードのテストプレイ。左:フジローヤル・みるっこ 右:フェロー・オードついさっき引継ぎ式を行ったばかりのフェロー・オード。みるっこと比較する上で、仕様上の一番分かりやすい違いは静電気除去機能が徹底していることだが、粒度が非常に安定していて微粉が出にくいということは既に前情報でよく分かっている。さてどうなるか。記念すべきデビュー戦は当然のごとくオナンガンジャン。当然とは言うが、実はマンデリンは淹れるのが難しい豆でもある。品種のせいか精製方法のせいなのか、マンデリンはとにかく硬くて繊維が粗いので、他の豆と同じ感覚でドリップすると、凄まじい速さで落ちてしまい、シャバシャバになってしまう。フルボディであることに価値の大半があると言っても良いコーヒーのくせに、最もシャバくなるリスクが高いという非常に厄介な豆なんだが、初めてのミルを試すためにこいつを使うのは実は非常にハードルの高いことなんだよな。無難にバランス系のブレンドで試しとけば良いんだが、小生にとって最も重要なのは、「一番大切な豆=マンデリン」を淹れた時にみるっこと比べて何がどう違うのかを比べて最適化すること。これが急務。というわけで1回目がマンデリンなのはどうしても譲れん。いや、こうして読み返してみると全然論理的じゃないわ。感情の問題やな。上蓋を開けてとりあえずいつものように豆25gを投入。そう、初めてのミルを使う時に毎度のごとく一番悩むのが粒度の調整。これ、上蓋の裏側に書いてある挽目の基準なんだが、親切なのか不親切なのか全く分からん使用。とりあえず英語ができることと、かなりコーヒーに詳しいことが前提になってる造りだわこれ。舐めとんなおい( ゚д゚)とりあえず、説明書やネットにあるマニュアル等で色々確認してみると、思った通り、数字が大きいほど粗挽き。小さいほど細かくなるね。まわす向きもだいたいどこのメーカーも一緒なので不安は無いが、いちおう確認しとかんとな。今をときめく最新メーカーやからな。ただ、右から順に見ていくと「コールドブリュー」だの「フレンチプレス」だの書いてあるんだが、これが何のアテになるんや?っていう話でね。あの、基本的にこういう凝った電動ミル使う人の中で一番多いのってペーパードリップじゃね????何でペーパードリップの基準が書いてないわけ?ふざけてんの??と思いつつも、「電動コーヒーメーカー」の基準が、ほぼペーパードリップにもそのまま対応するであろうことは何となく推測できる。基本的にやや粗挽きの方が良いと言われることが多いのがペーパードリップなので、およそ、7~9の目盛りの範囲で当たりをつける。基本的にみるっこでもカリタでも挽目は右端もしくは、右端から1目盛りだったので、このグラインダーなら8ぐらいが妥当かなと推測。とりあえず1回やってみんとわからん。とりあえず8に合わせる。からのスイッチオン。おお~なるほどなるほど。静かだとは聞いてたが、みるっこの10倍ぐらい静かだな。さすがに破砕音はみるっことそう変わらんというかガラガラと五月蝿いんだが、モーター駆動音自体は極めてサイレントやね。立派立派。伊達に高いわけではないらしい。グラインド速度はさすがにみるっこの超速には及ばないものの、カリタのネクストGの鈍足と比べるとまるで新幹線レベル。この静かさと精度でこの速さを両立してるのは凄いわ。テクノロジーって進化するのね( ゚д゚)挽いた豆をドリッパーに移して、準備完了。ちなみにこちら、静電気除去仕様の専用粉受けカップ。今日はめちゃくちゃ乾燥してて静電気の出やすさMAXという悪条件にも関わらず、豆を移した後の状態がこれ。マヂで革命的( ゚д゚)まだ味を見てないけど、これだけでも替えて良かったなと思う。みるっこの静電気っぷりはほぼ最悪と言って良く、挽く間には豆を飛び散らかすわ、移した後の粉受けにはびっしりと粉がこびりついて処理が大変だわと困ったことばかり。影で見えにくいが、豆の粒度の均一性については文句なしの精度やな。やたらチャフが混じってんのが気になるけど、何でこんなチャフ出るんやろ?(実はこの後に続けて何回か挽いたが、どの豆使ってもやたらとチャフが出る。まぁそもそもチャフ自体は豆に必ず存在するものなので良いんだが、妙な印象。均一ではあるんやけど、それぞれの粒がけっこうトゲトゲの長細い形をしている。これはみるっこには無かったな。安いグラインダーだとこうなるイメージなんだが・・・。でも驚くほど微粉が無い。これはネクストGも同じタイプなんだが、挽く速さが5倍ぐらい違うから比べ物にならんわ。膨らみ方は悪くないし、粒度はだいたい狙った通りの理想的な粗挽きなので問題は無いんだが、今までに比べてやはり湯抜けが圧倒的に良い。というか、良すぎるんよね。豆がしっかり膨らんでくれてるから良いが、これちょっと鮮度の落ちた豆つかったらツーツーだろうな。抜けるのが早い早い。後半になってもそんなに速度が落ちないな。湯抜けが良すぎるのが少し気になる一方で、これは湯抜けの良さと関係があるのか無いのか分からんが、香りの立ち方は前以上に素晴らしい。むせ返るようなマンデリン香が爆発的に広がる。ええアロマや。かなり慎重に抽出したが、4分30秒ほどで完了。みるっこで挽いた豆と同じ感覚でやって30秒ほど早く終わったことを思うと、やはり湯抜けの良さは体感以上だな。マンデリンオナンガンジャン・フルーチェ桃さて実食。コーヒー液の状態になっても香りの立ち方はやはりよりストレートで強い。まず一口目。ん~~予想通り、かなりすっきりとした飲み口だな。オナンガンジャンとは思えないほどクリアですっきりしていて、驚くほど“クリアな”苦みがツンとしているのが印象的。その一方で味の厚みや舌触り、曖昧に言うならばボディについてはだいぶ物足りない感じになっている。すきりしすぎているんだよな。いや~これが今どき流行りなんやろうけど、根っからCONO&堀口党の小生としては、ちょっと軽すぎる。エチオピアとかコロンビアの比較的浅めの焙煎のものなら、その軽やかな酸と果実感を十分に味わえそうな気がするが、タンザニアやケニアのような、分厚い旨味と酸味が持ち味のストロング系のコーヒーとの相性はもう1つな気がする。ブラジルなんかでもちょっとシャバくなりそう。これは悩みどころだ。みるっこを完全に引退させてしまうのはちょっと考えものかもしれないな。みるっこは職場に提供して完全にオードに移行しようと思ってたんだが、そこについてはちょいと保留だな。だが、いずれにせよ、ここから半年ぐらいはオードの使い方をまずは研究することにしよう。みるっこの時もそうだったが、まずはこの機材を使いこなさずしてあっちこっちしてても仕方がない。こいつの旨味を最大限に引き出してなおみるっこの方が優秀なのであれば元に戻せば良いだけ。しかしながら、案の定というか、物理的にも精神的にもやや苦い立ち上がりになったなぁ。こいつを使いこなす道は長そうだ。ただ、誤解の無いように言っておくと、コーヒーミルとしては紛れもなく極めて“高品質”。コーヒーに求めるものによっては合わないというだけで、一般的には大絶賛される超性能だと思う。あとは耐久性かな。
2024.05.24
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家用コーヒーミル代替わりみるっこ(フジローヤル)からオード(フェロー)へコーヒー豆に音とお別れした2019年春以降、ずっと世話になってきたフジローヤルみるっこ。カリタのナイスカットミルとは比べ物にならない品質と剛性で今まで本当にお世話になったんだが、この度、昨年フェローがリリースした新作「オード」に代替わりすることを決意したものの、去年からなかなか踏み切ることができず、ここまでずるずると来てしまった。実は昨年の11月には既に購入済だったんだけど。代替わり前に今までの汚れを全部落とす。ほぼ毎日使っていたので(最低でも年間400杯は淹れてる)そう大した手入れもしなかったが、とにかく全く不調なくここまで動いてくれたのは有り難い。そりゃ業務用で耐えうるレベルのものやから当然だわな。このみるっこだが、いかにもなデザインでホッパーの容量が大きく、しかもグラインドスピードがとんでもなく速いことで定評がある機種。これだけ速いのに粒度の安定感もあって素晴らしいミルなんだが・・・あえて弱点を挙げるなら、かなり微粉が多いことと、静電気かな。ちなみに、近年の高級ミルだとこの微粉がとにかく出にくい。粒度の安定と微粉が出にくいことは良いミルの必須条件的なところがある。が、しかし、これについては必ずしもデメリットと言い切れない部分がある。実は、完全に均質で微粉無しの豆って、透過速度が速すぎて、もう一つボディ感が出ず、すっきりしすぎるきらいがあるんだよね。以前にカリタのネクストGでも既に検証済みなんだが、おそらく似たような傾向にあることは間違いないと思われる。さて、オードの箱の方を開けていくか。基本的にドリップ用のグラインダーだとは聞いているんだが、正直このコールドブリューという単語の意味が分からない。当たり前のように書いてあるけど、これは知ってて当たり前の常識なのか?この辺りがこの業界の不親切さに感じるんだが。まぁ言葉から予測するに水出しコーヒーのことだと思われるんだが、実際に調べてみるとそうらしい。ただ、水出しってcoldじゃなくて常温だからね?。それをわざわざコールドと呼ぶのは何でなんやろか。さらに調べてみると、最近では「アイスコーヒー」のことを「急冷」と呼び、「水出し」のことを「コールドブリュー」とわざわざ呼び分けているらしい。耳障りの良い言葉で流行らせたいという浅はかな思惑が見え透いてるな。どっちもアイスコーヒーには違いないやろうに。普通に「急冷式」と、「水出し」で何がいかんのやろうね。かえって頭が硬いと思うな。箱の中はなかなか厳重ですな。マニュアルもついてる。昨今はマニュアルがWeb化されていて紙がついてないことも珍しくないが。ベールを剥がしますか。なるほど、知ってたけどこんな形か。ホッパーが上についてない分、背はだいぶ低くなって収納性上がるな。本体上部のこの平たいところがホッパー。みるっこと比べるとかなり小さい。このあたりが、「業務用ではなく家庭用です」ってとこなんだろう。これだけの高級品をなぜ業務用と呼ばないのか不思議なぐらいだったが、きっとこういう規格の問題なんだろうね。知らんけど。そして実は個人的に一番目玉だったのが、この粉受けカップ。ミルの本体そのものにも静電気除去の仕組みが搭載されているが、このカップもまた静電気除去機能付き。上のこの中途半端な蓋は絶対に要らないやつだと確信。おそらく使う時は下側の金属カップ部分だけだろう。粉の出口には、粉がまとまって出てくるようにフィンがついている。挽目調整用のダイヤル。数字が大きいほど粗挽き、小さいほど細挽きやね。基本的には真ん中よりも右寄りで使うことになるだろう。こいつはホッパーの蓋。なにげに、蓋の裏側には親切なのか不親切なのか、豆の挽目の基準が載っている。ただ、まったくもって解せんのは、ごく一般的なペーパードリップ向けの挽目の基準が一切示されてないことだ。なんだかんだで一番メジャーだとは思うんだが、何でコーヒーメーカーとかフレンチプレスしかないねんて。つーか家庭用のくせに「カッピング」とか要らんやろ、アホか( ゚д゚)この辺の勘違いした拘りが随所に見られる点については大きなマイナスポイントかな。モノが良いのは間違いないんやけど、インターフェースが何ともお粗末な感じがする。いや、これが実情なのかな??そんなことないと思うけどなぁ・・・。このツマミ、上からおさえて弾くように離すと、詰まっている粉とかくっついている粉が剥がせる。ただでさえ静電気対策もしているが、こういうアナログな装置がしっかりついているのはポイント高いね。この手の仕組みを組み込んでる家庭用ミルって今まで見たことないわ。業務用だとあるんやけどね。いちおう組み立てるとこんな感じ。手入れ用の専用ブラシつき。地味に有り難い。こうしてみると、オードの方がずんぐりむっくりしているが、やはり上のホッパーが無い分、トータルで見ると遊びが少なくすっきりとしている。収納性もなかなか悪くない。さて、あとは実際の挽目と味の方だな。実戦テストは次回の記事にまわす。
2024.05.24
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cafeterada(カフェ テラダ)営業時間 11:00-22:00定休日 毎週月曜岐阜県岐阜市美殿町46https://www.instagram.com/cafeterada/訪問初回ブラジル サントス セラードウガンダ アフリカンムーン ジャッカルバスクチーズケーキオレオさなえ食堂さんを出た後、昼間の美殿町を歩くのも我ながらだいぶ珍しいなと思いぶらぶらしていると、いつも見ない看板を発見。cafeterada・・・カフェ・テラダか。たぶん店主の名前が寺田なんやろな。寺田といえば某子役のこころ君がぱっと思い浮かんだが、そういえばさいきん心君、見なくなったな。大きくなりすぎたか。店先に出ている看板には、でかでかと「サバラン」の文字。サバランって何やったっけ??そもそもいつも通ってるここにカフェが営業してたなんて全く気づきもしなかったんだが、そういえばたまに夜中に人だかりができてんのはこの店だったんだな。ちなみに、この店があるのは、美殿町における八百屋の老舗である「開屋」さんの入口で、ここには4軒テナントが入っている。大家さんは開屋さん。開屋さんの店舗自体は奥の方にあって、玄関口が共用飲食スペースになっており、それを囲むように4軒の店があるわけ。その4軒のうち、じゃがいもドーナツのぱたーた岐阜店は表側の方にあって比較的目立つし知名度もあるんだが、テラダさんとこは右奥にあって、外からはちゃんと覗き込まないと存在自体が分からない。ただ、年中通して昼から夜まで営業してるのは、こちらのカフェテラダさんだけらしい。ちなみにお店を覗き込んでみると、いかにも人の良さそうな若者が。表看板のイラスト通りの感じだな、あれは肖像だったのか。表看板のイラストだとなんだか期限が悪そうでツンとした表情してるんだが、実物はかなり謙虚で優しそうな柔らかな人柄がにじみ出ている。お年を伺ってみると、まだ23才?だったかな。大学卒業してそのまま店を始めたようで、最近の若者はすげーなと。さて、カフェというぐらいなんでコーヒーのラインナップはいかなるものか、と思って見てみると、どうもシングル2種類のみらしい。ブレンド置かずにシングル2つだけってなかなかおもしろいな。ただ、この店、どうやら深夜まで営業して酒類も出しているということで、こじんまりとした店の割に色々手広くやってる。コーヒーもそんなに出るわけではないようだし、甘味のメニューも、隠れメニューもそれなりにあるそうで、そんなにたくさんの種類の豆を用意しておいても消化できんわなといったところか。しかもその2種類がウガンダとブラジルという、またレアな組み合わせで。ブラジル自体は全く珍しくもなんともないんやけど、ウガンダってまた珍しいな。また来るかどうかも分からないので、とりあえずウガンダにしとくか。と思ったが、とりあえずケーキに合わせることを考えるとブラジルにしておきたい。ウガンダはそれ飲んでから決めよう。ショーケースにはバスクチーズケーキとカヌレ。バスクチーズといえば、このすぐ近くにはreverbがあるんよね。なかなか勇気あるなぁ。カヌレって実はまともなやつ一度も食ったことないので興味はある。でも今日はバスクチーズにしとくか。しかもオレオフレーバーって( ゚д゚)もうこれしかないな。なにげに手作りチップスの中に「くわいチップス」が混じってるところがポイント高い。マニアやな、この子( ゚д゚)。待っている間に飲食スペースを。これ、席の一番奥から表に向かって撮影してるんだが、いちおう10人ぐらいは余裕で座れそうなテーブル。夏になると右手にあるかき氷屋さんが有名で評判が良いらしく、そちらのお客さんで賑わうのだという。この日は平日の昼間だったからか、ほとんど客の出入りは無かった。ブラジル サントス セラードブラジル着丼。ちなみに、この店の規模にして小ロットにも関わらず、カフェテラダさんは自家焙煎らしい。マヂか。おそらくかなり小ロットでの焙煎なので安定感に難がありそうだが、ともかくどんな感じの仕上がりになっているか。ちなみに聞いてみたところ、焙煎してからはちょうど4日ぐらいで、割と落ち着いた飲みごろだ。楽しみだな。店主寺田君のイラスト。難でこんなしかめっ面してんのかね(笑)。本人は本当にもっと人の良さそうなイメージ。さてコーヒーの方だが、ブラジルにふさわしく露骨な香ばしさに土臭さ、そしてはっきりとした苦みと分厚いコーヒー。他店と比べても、豆の色の割にかなり香ばしい系に寄ってる感じがするな。ただ、ケーキと合わせる前提ならこれで大正解。ここでチーズケーキも着丼。バスクチーズケーキ(オレオ)やたらと作るのに時間かかってると思ったら、生クリームを1から泡立ててたらしい( ゚д゚)拘り強いなおい( ゚д゚)とりあえず先にオレオチーズケーキから。ねっとりとした生地に香ばしい表面、濃密なチーズに、オレオのクランチ感とカカオが絶妙なアクセントに。もっと酸味も強い方が味にキレが出て好きなんだが、甘く重く、アクセントもあり、全体的に不思議とまとまりのあるバスクチーズだ。繊細さ、完成度ではさすがにリバーブに軍配が上がるが、なかなかどうして、香ばしい系コーヒーに合わせるならこれも悪くない。というか適正高いな。作りたて生クリームを絡めても非常にGoo。いずれにしてもブラジルとの相性最高だなぁ。失礼ながら、期待以上のクォリティに驚いてる。しかも、気になって尋ねてみたところ、寺田氏は料理もデザートも完全に独学らしく、どこぞで教えてもらったり他店で修行したりという経験が無いらしい。それにしてはこの味への感覚は素晴らしいな。こりゃもう一方のコーヒー、ウガンダも期待できるというもので、さっそく追加オーダー。ウガンダ アフリカンムーン ジャッカル意外と早く着丼。さっき遅かったのはすべて生クリームのせいらしい(笑)。しかしこのコーヒー、なんかいちいち厨二心をくすぐる名前やなぁ・・・ジャッカルって何やねんジャッカルって( ゚д゚)なにげにウガンダ産のコーヒーは飲んだことないので楽しみ。つーかよく見ると、謎の拘り( ゚д゚)いちおう、それぞれのコーヒー専用の判子が作ってあって、無い場合は手書きとのこと。謎の拘り( ゚д゚)。でもそれが良いな。ちなみにウガンダだが、能書きにあったような爽やかな果実感と酸どころか、エチオピアナチュラル顔負けの華やかさに驚き。目の覚めるようなフローラルなアロマだね。ウガンダってアフリカだっけか。と思って調べてみると、ケニアのお隣。肥沃な土地、高山帯、豊富な降雨と、自然には恵まれた土地か。赤道直下ではあるが、地方によって気候はだいぶ変わるらしい。それはどこも同じか。難にしろ、アフリカンコーヒーは個性は違えど、果実感と酸に非常に特徴があるね。ウガンダ良いな。しかし、味もなかなか良かったが、それ以上に店主の人柄や謎の拘りがけっこうツボったし、いつも来ている美殿町の数少ないカフェなので、今後も通うことになるかもしれない。寺田くん、今後もよろしくお願いします。
2024.05.23
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BOIS BARISTA&ROASTERS(ボワカフェ) 〒501-0204 岐阜県瑞穂市馬場春雨町1丁目4911:30~16:30月曜定休(と公式では言っているがGoogleでは火曜定休)https://www.instagram.com/burgers_bois/訪問2回目supremeボワカフェ、2回目の訪問。前回の訪問で、コーヒースタンドとして極めてハイレベルハイクォリティであることは充分に分かったので、今回はあえてハンバーガーなしで純粋にエスプレッソ系のコーヒーのみを目的で。この店、エスプレッソ&ミルク系のコーヒーメニューだけで片手で収まらないほどあり、しかしどれも特に説明も何も無いので手探りで頼んでいくしかない。知人の話によれば、下手にメニューについて質問すると「分からないのならラテでも飲んでおけば良い」という旨の返事が返ってくるらしく(笑)、親切なのか不親切なのかよく分からん店なんだが、まぁ黙って頼んでおくか。とりあえずカフェラテなのかなぁなどと考えつつ、supremeというメニューにどうしても目を奪われる。ふりがなを見ると「スプリーム」と書いてあるので、イタリアかフランス語読みなのかなと推測。英語だと「シュープリーム」と読み、一般的には「至高」とか「究極」的な意味で解釈される言葉のはずだが、こういう名前のアレンジコーヒーがあるのは聞いたことがないんだよなぁ。ちょっと調べてみたが、supremeというファッションブランドや、supremeという名前のコーヒー屋のことしか出てこない。やはりこの店独自のメニューなのか。エスプレッソを「インプレッション」という名前で出してるぐらいなので、たぶんそうだな。と、自分に言い聞かせつつオーダー。いちおう、見る限りではカフェラテの派生版・・・のようにしか見えない。店内の様子。誰もいなかったので窓の外に向かって全体の雰囲気を。supreme今日はちょうどアイドルタイムに入れたのか、他の客が少なかったので比較的早く着丼。さっそくいただいてみる。見た目はハートのアートのラテなんだが(やっぱり先にラテを飲んでおくべきだったかな)。店主の言う通り、提供されてすかさずまず一口。前回、素のエスプレッソ(インプレッション)でも香ばしかった焙煎したてのアーモンド感に牛乳の甘さが加わって何ともゴージャスな風味。混ざりきっていないミルクとの対比でよりいっそう香ばしさが際立つ、見事なコントラスト。あのドロンとした超濃厚なエスプレッソの舌触りは、ミルクによってかえってサラっとしたものになっているが、トータルで見た味の厚みや飲みごたえはやはりこいつの方がだいぶ上。ひとまず、今まで飲んだラテと比べれば、こいつの圧勝かな。まさにシュープリームという名に偽りなし。まなや君ごめんやけど、エスプレッソ系についてはちょいと格が違うわこの店。中盤戦以降、少しずつ温度が下がって底のエスプレッソの方が強く出てくる。温度は下がっているのによりいっそう香ばしさと厚みのある心地よい苦みが表面化し、最後は器までねぶり尽くしたいほどの強烈なヒキ。今までの経験では能書き垂れる店=口だけ、というパターンがほぼ100%だったんだが、口だけで終わらない確かな実力だなぁ。マヂで感心。ごちそうさまでした。これで究極だとしたら、他はどうなんやろ。心配だな( ゚д゚)
2024.05.22
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Coffee備忘録TASTORY COFFEE AND ROASTER〒503-0805 岐阜県大垣市鶴見町288 栄光ビル 1Fhttp://tastorycoffee.com/https://www.instagram.com/tastory_coffee/エチオピア ゴロベデッサ ナチュラルタストリーコーヒーではユーザーのハードルを上げないためなのか、あえて生産者表示を産地(国)までにとどめている。変な先入観を持たせないため、シンプルにするためであれば、たしかにその方が良いかもな。国だけでなく、地方や農園、精製方法のレベルまで興味のある人って、結局マニア層なんよね。「表現者の思いとは裏腹に大半のユーザーがライトユーザーなのだから、どれだけ拘っててもそれに意味があるのかどうか分からん。というか意味無かったよなー」という境地に最近たどり着いた某孤高の焙煎士がいらっしゃるが、難しいもんだのう。そういうわけで、タストリーのゴロ・ベデッサをいただくことに。いちおう地域としては昨今高品質なコーヒーを出し続けているグジなんだが、品質の平均レベルで言えば、イルカチェフェやジンマなどの水準を上回っているのではないかと思う(イルガチェフェは品質がピンキリであることは既に昔から有名。大きいところほどそうだよな・・・。)。昨年の秋以降、LCFの主力エチオピアNとなったこのゴロ・ベデッサだが、比較的ぱっと華やかですっきりとしたフルーティなコーヒー。タストリーはどんな焙煎に仕上がっているのか。エチオピア グジ ゴロ・ベデッサ ナチュラル(タストリーコーヒー)バタークッキー(ブルボン)コーヒーのお供に「ブルボン」ってのが何とも洒落が利いてて良いなと思ったんだが、まぁコーヒー好きな人しか分からんよなこれ( ゚д゚)。ちなみにこの豆ってブルボンなのかな・・・まぁいいか。タストリーさんのゴロベデッサは超軽やかで意外と明るい。突き刺すような酸とは全く違うものの、華やかさよりも明るさの方がしっかりと立っている印象。かといって全然カドが立ってないところは本当にタストリーらしい仕上がり。後半の方がギュッと詰まったベリー感が強く出てきてよりいっそうジューシーに。焙煎度がやや浅めなだけかもしれないが、飲み慣れているパンダのシティローストと比べるとやはり全体的に軽やかなイメージ。これはクッキーぐらいでちょうど良いね。あげ潮の方が良かったかな。チーズケーキやとちょっと負けそう。テーブルトークブレンドの方が汎用性は高そうだな。そりゃブレンドだから当然か。
2024.05.21
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Coffee備忘録TASTORY COFFEE AND ROASTER〒503-0805 岐阜県大垣市鶴見町288 栄光ビル 1Fhttp://tastorycoffee.com/https://www.instagram.com/tastory_coffee/Table Talk blend久々のタストリーコーヒーにて、それこそ久々に購入したテーブルトークブレンド。おそらく5年前に初めて行った時に買って以来じゃないかな。タストリーコーヒーでいくつかあるブレンドのうち、抽象的に言えば最もマイルドなタイプのブレンドコーヒー。気兼ねなく、ゆったりとテーブルトークを楽しみながら飲めるようなコーヒーをコンセプトに作られているだけあって、有り体に言えば非常に飲みやすいコーヒーだった。ただ、あの頃の小生はとにかく個性的な香味を求めていた頃だったので、この手のカドが無いバランス系のコーヒーにそんなに食指が動かなかったんだよなぁ。ただ、ここ数年は高品質なブレンドにたくさん触れられたこともあって、どちらかというとトータルバランス系のブレンドにもかなり理解が深まった感があるので、きっと今なら美味しく飲めるんじゃないかと。さて、とりあえず初回なので、全力で濃く淹れてスペックを測る回。適度に落ち着きのある膨らみ。これぐらいだと思った通りに淹れやすいね。つーか焙煎日をちゃんと確認してなかったので(聞けば良かった・・・)、もしかして焼き立てだったらどうしようかと少し恐れてもいたんだが、全くそんな必要はなかったな。手応え的には、おそらく焙煎から1週間〜10日程度かなと思う。ちょうど良いわ。ちなみに、抽出中のアロマはオレンジかみかんかといった感じの鋭すぎない柑橘香でありながら、物足りなさは全く感じさせない。これだけ香り豊かだと期待度はどんどん膨らむね。タストリーコーヒー テーブルトークブレンドヤマザキ 大きなツインシュー今回のお供はヤマザキの代名詞大きなツインシュー。つーか本当に最近まで知らんかったんやけど、大きくない普通のツインシューも存在した( ゚д゚)あったんかい( ゚д゚)それではさっそく。まず口の中がニュートラルなうちに・・・テーブルトークブレンドの方から。とりあえず結論から言って、あの頃はそれほど感じられなかった美味しさがビシバシと伝わってくる。やっぱり経験と年月なんやなぁ。味わうって難しい。抽出中のアロマの通り、酸の質はオレンジというよりもみかんに近いものがあって、明るすぎない爽やかさと口当たりのマイルドさが印象的。全体的に尖ったところがなく、苦みや厚み系のコーヒーとも言えないし、ケニアのような赤い果実の酸味系コーヒーでもなければ、エチオピアナチュラルのような軽い果実感を味わうコーヒーでもない。とにかくトータルバランスに長けていて、何という心の休まるブレンドか。この手のバランス系コーヒーにありがちな物足りなさも感じず、露骨に複雑さを感じさせないながらも、味わおうと思えばどこまでも複雑さと素材の上質さを感じさせる。そして、飲み始めは何だかんだでぱっとした明るさと香ばしさである香味は、温度が落ち着く後半になるにしたがって、より蜜柑的な優しい酸とジュース感の強い香味に。強いといっても、ツンとしたエッジが目立つようなことはなく、終始落ち着いた味が続く。最後の1滴までゆっくりと楽しめる一杯。かつてタストリーのコーヒーをここまで絶賛したことは無かったと思うが、このブレンドに関しては師匠のパンダコーヒー倉橋さんに正面から立ち向かえる出来なのではないかと思ってしまう。それほど魅力的なブレンド。一般的な表現を使うなら、「飲みやすい系」にカテゴライズされそうなこのブレンドだが、正直なところ、飲みやすいっていうのはずいぶん消極的というかネガティブな評価だなと感じるので、あまり使いたくはない。「飲みやすい」っていうのは「飲みにくくはない」とほぼ同義で、引っかかるところもないが、取り立てて魅力もないということになる。この10年ほど、何軒ものロースターさんと話をする中で、「飲みやすいって言われても全く褒められてる気はしないんですよね。美味しいと言ってもらえないし、具体的な評価でも何でもない」と言った声はよく聞くものなんだが、コーヒーに限らず、「食べやすい」「飲みやすい」といった言葉は気をつけて使うべきだと思うね。悪くはないけど、具体的に評価できるところも特にないって言ってるのと同じやからね。
2024.05.20
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家珈琲備忘録ブドワビーンズスペシャルブレンドフルーチェオレンジいよかん前回から少し間を開けて、ブドワのスペシャルブレンドのリベンジ回。絡みつくような不快な後味とサビ臭さだけがやたらと目立つこのブレンドをどう飲むか色々考えたんだが、フレンチプレスや金属フィルター系を使うのは自殺行為でしか無いと思われ(今以上に強烈に雑味だらけになるのが目に見えてる)、とりあえず粗挽きで抽出温度を下げてある程度早出しにすることに。物足りなさ全開だが、とにかくまずは超絶無難に飲めるレベルにまでしなければ。というわけで、いつもは沸騰した湯をドリップポットからカップに1杯だけ移して元に戻して終わりのところを、ポット → カップ2杯 → サーバー → ケトル という順でまわしまくって超冷ます。80℃ぐらいまで落ちてるのを確認して、できるだけ豆が波打たないように慎重に、しかしいつもよりかなり早めに落としていく。抽出温度を下げているので当然膨らみにくいんだが、そんなことよりも飲めるレベルになってるかどうかだ。ブドワビーンズ スペシャルブレンドフルーチェオレンジ味いよかん偶然にもフルーチェオレンジ味を作った日に限っていよかんをもらうという。さて一服。シャバく淹れたので当然ではあるんだが、前回やたらと気になったサビ臭さとドロ感はだいぶ抑えられた。やはり酸味は全くパっとしないし、とにかく特徴らしい特徴が読み取れない。かといってバランスが取れているという感じもない。豆がこんだけ膨らまんのだから、焙煎から軽く2週間以上経った後での冷凍保存になった可能性は疑いようもないんだが、このままだとブドワビーンズがあまりに不名誉。ぜひこれは焙煎したての状態から経時変化込みでちゃんと評価したい。ただ、包み隠さず言うが、いくら味が主観的なものとはいえ、これをスペシャルティコーヒーのブレンドだと言われて信じられる人がいるんだろうか。プレミアムコーヒーまでのランクでリーズナブルに仕上げてるコーヒーゆーあさんの方がよほど高品質な焙煎豆をあげてる。無念。
2024.05.14
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TASTORY COFFEE AND ROASTER〒503-0805 岐阜県大垣市鶴見町288 栄光ビル 1F11:00-18:00 (定休日:月曜+不定)http://tastorycoffee.com/https://www.instagram.com/tastory_coffee/テーブルトークブレンド・エチオピア ゴロベデッサN 購入これまただいぶ久々のタストリー訪問。年に2回ぐらいしか買いに行かないにも関わらず毎度毎度覚えてもらってて恐縮。サービスマンって凄いな・・・何で覚えてるんだろ。ほぼナビ無しでも行けるぐらい道はおよそ覚えているのに、いつ来ても店の看板を見逃して通り過ぎる。一撃で駐車場に入れたのは2回ぐらいしかないんだが、何かジンクスでもあるのだろうか。何でかここ、見てても分からないんだよなぁ。せっかく近くまで来たし、最近パンダにも行けてないことも踏まえて、とりあえずゴロベデッサとその他ブレンド1種類ぐらいにしておこうかな。と思って、今回はこの2種類にした。ゴロベデッサはLCF系列では最近のエチオピアナチュラルとしては一番入荷が安定しているのか、だいたいどの店でもナチュラルはこればっかだな。パンダ、シェルパとの飲み比べもしてみたいし、何にしろエチオピアナチュラルはどれだけあっても困らないので買っておく。テーブルトークブレンドは、最後に買ったのがいつだったか・・・おそらく5年前の久々に通い始めた時期以来かな。特別でもなんでもない時、肩肘張らず、気のおけない友人や家族とゆるゆると飲めるブレンドというのがコンセプトだったかなと記憶しているが、当時、特徴的な豆ばかり求めていた自分としてはずいぶん大人しすぎるように感じた・・・と思う。ずいぶん前の記憶なので自信は無いが、たぶんそうだな。むしろ最近はトータルバランスのコーヒーも大好きなので、今ならまた新たな感覚で楽しめるだろう。また家コーヒーの楽しみが増えたな。美味しかったらリピートしよう。
2024.05.07
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ブドワビーンズ〒500-8144 岐阜県岐阜市東栄町3丁目 4−番地39:00~17:00定休日 日・月スペシャルブレンド購入~実食最近通うようになったカレーショップのスパイスアディクトさんから歩いてすぐの所にあるこちらブドワビーンズさんは、岐阜地区の喫茶店・カフェに焙煎豆を卸している、このあたりではけっこう名のしれたロースターながら、お世辞にも停めやすいとは言えない駐車場(先に入ってる車の駐め方によっては1台入ってるだけでも既に無理ゲーレベル)のせいで、今まで何度も通りかかったいるのに一度も縁がなく、知ってから購入まで7年近くかかってしまった(記憶微妙やけど)。今回はスパイスアディクトさんのついでにようやく駐車場が空いてるのを見つけたので寄ってみた。外看板の露骨な素朴さに対して、中は県内のカフェや焙煎所と比べても屈指のオシャレっぷり。写真にこれだけ無頓着な小生でもつい撮りたくなるほどだったが、店内にはお客さんが2組もいて、どこをどう撮っても写り込みがあったので遠慮しておいた。まぁそこらじゅうの人がアップしてるから今更だろう。ちなみにこちらの店、昔は岐阜駅の近くの方で(だったと思うんだが・・・)ル・ブドワという喫茶店を経営していたんだが、知らん間にビーンズショップになってた。いつからやろ。で、この店だが、そこらじゅうに豆を卸してるデカい店だとは知ってたが、やっぱ色んなところに卸してる関係で、扱ってる豆の種類がとにかく雑多。やたらと種類が多いのはコーヒーローストなんかも同じなんだが、扱っている豆のランクもかなり上下に振れ幅がデカい。こういうのは珍しいよね。たいていの店って、スペシャルティを専門に扱うか、プレミアム・コモディティをメインにしながらもスポット的にスペシャルティを扱うか、とにかく手頃な価格帯のものを扱うかの3択だと思うんだが、とにかく上から下まで、シングルからブレンドまでラインナップが多すぎて、慣れてない人が買うには目に毒だわ。事前の評判では割とリーズナブルな価格帯のモノがメインだと聞いていたが(200g1000円以下)、とにかく迷うな。豆の鮮度的な意味では一番出てるブレンドを買うのが最無難。そのセオリーでいくか。と思ったら、ショーケースを眺めていると、メインブレンドの中にどうやらスペシャルティコーヒーばかり使った、名前の通りのスペシャルブレンドがあるということで、とりあえずこれにした。今どきのコーヒー事情を鑑みると、200gで1200円はかなり安いな。頑張ってるわ。オーダーすると、スタッフの方が(店主は常連さんとずっと話し込んでるらしき様子)カウンターの奥の方が急ぎ足で豆をもってきてくれる。渡された時の感触で冷凍だと分かったが、これをどう取るべきか。豆の保存のことを考えて冷凍するということ自体については非常に信用できるんだが、問題なのは、ピーク状態を保つために冷凍したのか、焙煎したものは良いものの全然出ないので古くなりすぎる前に冷凍庫に入れたのか。後者でないことを心から祈りながら、この日こんなこともあろうかと持ってきていた保冷剤とクーラーボックスが大活躍。いや~持ってて良かった。冷やしたり温めたりすると結露してあかんでね。というわけで、いてもたってもいられず帰ってすぐにチェック。で、とりあえず開封前の時点での所感なんだが、いくら冷凍してあったとはいえ、驚くほど香気が漏れてこないことに不信感。腐ってもスペシャルティコーヒーなら袋越しにでもいわゆるジャスミン香か果実感が溢れ出てくると思うんだが(しかもそんなに焙煎度深くないはず)、全くそんなことなし。開封してもごく控えめな無個性の焙煎臭がするだけ。あかんこりゃ悪い方の予想が当たってしまったか・・初回なのでちょっとだけ警戒してややヌルめ仕様での抽出。丁寧に湯を落としていったんだが、全くとは言わずとも信じられないぐらい膨らまない。死んでるとまでは言わないが豆はやや死にかけだな・・・そいてドリップに入ったにも関わらず、アロマからは華やかさも果実味も香ばしさも感じられない。ブドワビーンズ スペシャルブレンド月餅なんかお茶請けないかなと思ったら仏壇の月餅がそろそろ賞味期限やばかったので処理することに。すまんな親父、食い物を粗末にはできんのじゃ( ゚д゚)まずは一口・・・なんじゃこのサビ臭は・・・( ゚д゚)もしかして水かポットの方に問題があったのかと思わせるほどの不快な金属臭というかサビ臭さに家族とともに眉をひそめる・・・こんな不味いコーヒー久々やな。何かの間違いじゃないか?それほど深煎りでもないのにスペシャルティらしい明るい酸もなければフローラルさ、華やかさもないし、かといって香ばしさもない。前述のサビ臭さと泥臭さあふれる雑味だけがやたらと口の中に残り続けてびっくり。本当に何かの間違いでは?ということで、夕食後にも改めてアルバートコーヒーのアルバートブレンドと飲み比べ。さすがに同じ条件で同時に淹れれば・・・・と思ってやってみたが、やはり同様に強烈なサビ臭さ。いったい何なんだこれは。アルバートブレンドの方は全く問題なく・・・というか、ほぼ同額のスペシャルティコーヒーオンリーのブレンドでここまで差があるのかと驚愕。水にもポットにも何も問題がなかったとわかり一安心だが、これでこの味というのは全く安心できん。とはいえ、せっかく買った豆を粗末にするわけにはいかないので、何とかこいつにあったドリップ方法を見つけ出してできるかぎり美味しくいただきたいところ。しかしここまでえらい豆をつかまされたのは◯田珈琲以来やな・・・びっくりやわ。
2024.05.04
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家Coffee記録エチオピア・ウォルカ アダメマゾリョ(SHERPA COFFEE ROASTERS)さて、シェルパで買ってからかなり楽しみにしていたアダメマゾリョ、ようやく家で淹れることができる・・・・先日のナチュラルベースBBQでも淹れたんだが、あの時は水も違うしいつもと全然環境が違うところで4杯出しだったので、今回とは状況が比べ物にならん。全力でこいつのスペックを引き出してやる。豆の色からして、エチオピアにしてはやや深煎り気味のこいつ。カーンと明るい酸というより、落ち着いた酸に、プルーンや葡萄的な黒い果実感、熟成感のある香味であることは既に分かっているので、手加減抜きで超デミタス仕様で淹れたる。25g、目標抽出時間5分。ファーストドリップまでたっぷり1分。湯はやや温め。ペーパーを濡らさないよう、豆全体にしっかり湯が浸透するように最新の注意を払って進めていく。久々に超集中力使ってる。我ながら完璧ジャマイカ。ミスらしいミスなく順調に豆が膨らんでいく。この時点でようやく1滴。最高に濃い状態で抽出できてるやんけ。豆の状態は最高で、おそらくピークのタイミングで冷凍できたため全く問題無し。下手に注ぐと爆発するので余計慎重になるんだが、とにかくこの山を最後まで崩さずにいってみたい。最初神経つかいまくったおかげか、終盤はそれほど苦労することもなく、泡を上にキープしたまま最終局面まで。こんなとこ撮影しとる余裕があるのも我ながら珍しいな。エチオピア・ウォルカ アダメマゾリョフルーチェ ブルーベリー味黒い果実感と前述したのをはかったかのようにフルーチェブルーベリー味。さて、今までさんざん敬遠してきたシェルパの豆だが、飲んだ瞬間に一目惚れだったこいつを自分で淹れた結果はいかに。まずアロマ。明るさとはまた全く違った方向性で、熟成したワイニーな香気に、確かな華やかさも感じる。けっこう深煎りなので(パンダならフルシティかフレンチ扱いされる)、スモーキーとまではいかないが香ばしさもしっかりと。舌触りはスムーズで、絡みつくような後味はなくむしろすっきりしているが、不思議とトロっとしたテクスチャ。矛盾しているようだが矛盾していない。不思議。完熟プルーンというか、赤ワイン的というか、柑橘系や赤い果実系とは全然違うね。ここ数年は酸味酸味と我ながらうるさかった気がするが、結局一番好きなエチオピアってこのタイプなんだよなぁ・・・決して酸味が無いわけじゃないんやけど、こういう果実感が一番ツボや。ただ、派手で尖った部分がなくトータルとしては極めてまったりとしているので、あんまり味の強い菓子や塩気のあるものは合わせたくないな。コーヒー単品で楽しみたいわ。これは勿体ない。フルーチェ涙目(´・ω・`)
2024.05.04
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Albert Coffee Roastersコスタ・リカ パルプトナチュラルコスタリカといえばなぜか火山のイメージだが、アルバートコーヒーさんのパッケージにも漏れなく手描きのボルケーノが( ゚д゚)アルバートさんで買ったコーヒー、どいつもこいつも素晴らしい出来で、こいつも実はかなり楽しみだったのよね。初回は全力で濃厚に抽出するのが私の流儀。25g、粗挽き、抽出温度やや低め、抽出時間5分の2杯出し。コスタ・リカ パルプトナチュラルハニー精製と呼ばれることもあるパルプトナチュラルらしい、はちみつ的なツンとした甘さと舌に絡みつくようなまさしくシロッピーフィーリング。キレとは正反対の、長く続く余韻もこれまた個性的で素晴らしい。淹れたて最初の一口ではコスタリカやグァテマラ産のコーヒーらしくほのかなカカオ的な香ばしさも感じられ、クセとバランスの両面でなかなか素晴らしく飲み応えのあるコーヒー。個人的な好みとしては、このタイプならもう少しだけ深煎り気味の方が好きかも。やや酸が勝ちすぎているきらいもある。このあたりは好き好きかな。綺麗なコーヒー、クリーンカップとはまた対極的な美味しさを味わえる1杯やね。たまにはこういうのも飲まないと。
2024.04.27
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エチオピア ゴロベデッサ(フレンチ)(パンダコーヒーロースターズ)最近にしては珍しく付け合わせ無しでのコーヒー。ちょうど菓子も作り置きも切らしていたっていうのもあるんだが、コーヒーのチョイスがこれなので、特にアテが無くてもいけるよなぁと。つい先日買ったばかりのゴロベデッサのフレンチ。買ったのは先週だったかな?久々にパンダに行ったところ、午後だったからか、いつも買うゴロベデッサのシティが売り切れ。正確には店頭分の在庫が無かっただけなんだが、わざわざ倉橋さんの仕事を中断させてまで袋詰めさせるのは気が引けたし、そういえばエチオピアナチュラルの深煎りなんて何年飲んでないんだろうということもあったので、一期一会だと思って買ってみた豆。※後から履歴を調べてみたところ、パンダコーヒーでフレンチの豆を買ったのは、マンデリンを除けばジャスト2年ぶりということが判明( ゚д゚)。以前あんなにフレンチ党だったことを思うと我ながら呆れるしかない。人は変われば変わるもんだ。色を見て分かる通り、フレンチローストといっても、この店の他のフレンチと比べると比較的浅めに思われる。そもそもどの豆でも同じ時間の同じ火加減で同じように焼けるわけでもないので一概には言えないものの、エチオピアらしさが残るギリギリのところをちゃんと攻めてるんだろうなと。とはいえ、せっかくの深煎りなので、深煎りらしく超デミタス仕様で抽出しちゃいましょう。温度はやや低めで、25gの5分抽出を目標に。手加減なく濃厚にいってしまいましょう。フィルターに湯が流れ込まないように慎重に。ドリップメソッドは人それぞれやけど、最初に中心から一番外までまわしかけて蒸らす淹れ方では、粉とドリッパーの隙間から湯が素通りしてしまってシャバくなる。何にも優先して濃度を求めるのであれば、ファーストドリップまではこうやって外周部に落ちないように落ちないように丁寧に「載せていく」感覚で湯を注いでいくと良い。注ぐ時には、ケトルの口と粉との距離ができるだけ近くなるようにして、できるだけ粉の表面に圧がかからないよう、重力と浸透圧だけで湯が伝わっていくよう優しく。できる限り物理的に豆が動かないようにすることで雑味が出るのを抑え、なおかつ濃度を高く保つことができる。静かにゆっくりと、しかし湯が落ちきらないよう、膨らみをキープしながら最後まで走り切ることが肝要。この段階まで来たらある程度雑でも大丈夫。早かろうと遅かろうとあまり関係なくなってくる。後半に入ってから点滴法で淹れる人いるけど、あれほとんと意味無いっつーかマジで意味無いと思うのでやめた方が良い。後半の抽出液が好きというのなら止めはせんが。でも一般的に後半戦の抽出液が好きだって人はほとんどいないと思うんだが。エチオピア ゴロベデッサ ナチュラル精製 フレンチロースト(パンダコーヒーロースターズ)さて淹れ方云々に紙面を割いたばかりについ官能評価がおろそかになってしまっていたが、もちろん挽いた時のフレーバーも抽出中のアロマも素晴らしく華やか。いわゆる単純な酸味に関しては間違いなくシティローストよりも控えめになるはずなんだが、フレーバーとアロマについてはその華やかさに全く陰りはなく、フローラル感はそのままに純粋にそこに香ばしさが+されたような印象。「浅煎りだからフルーティとかそういうことじゃないんですよ」と倉橋市がいつも口を酸っぱくして語る通り、焙煎が深くなったから果実感があるとか無いとか、そういうことを言ってるから先入観が出てきちゃうんだろうなぁ。華やかで均整の取れた焙煎にかけては頭2つ以上抜けてる同氏。いつもながら、さすがやなと感嘆のため息すら漏れるわ。香りはさておき味の方は、ベリー系の明るい酸とピーチ系のやわらかな酸の間のような感覚で、華やかさそのままに果実の完熟感だけが上がったような味わい。酸が減衰したような感じは不思議となく、「上質な豆は深煎りでも酸を失わない」という堀口氏の言葉をそのまま体現したような出来。文句無しかつ、パンダコーヒー哲学が最大限に発揮された素晴らしい豆だったなぁ。ここ半年間のエチオピアNでは抜群の出来ね。昨年末のアルバートさんのグジもなかなかに個性的だったが、あれはちょっと変化球ではないけどイロモノ感があった。バランスと品質を兼ね備えた上で特徴もよく出たバランス型の王道コーヒーと見れば、やっぱりこのゴロベデッサに軍配が上がるか。いや~ちょっち久々に感動。ドリップが上手く行き過ぎたのもあるが・・・この豆は大事にいただこう・・・・。
2024.04.24
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エチオピア ハロバンティマウンテン(パンダコーヒーロースターズ)ゲデブ・ウォレダのハロバンティマウンテン、久々の購入。パンダコーヒー倉橋氏こだわりのウォッシュト。エチオピア=イルガチェフェとかナチュラルという誤解がまかり通っている現状に、「品質」という概念で味を評価することで一石を投じたい同氏の志が垣間見える商品だが、以前からこのウォッシュトが本当に素晴らしいんだよなぁ。今季のハロバンティマウンテンも楽しみだった。そもそもこの豆、ゲデブのゴティティのうち単一農家で生産しているものだったか。いちおうゴティティですっていう話を3年ほど前に聞いたような聞いていないような。すっかり記憶から抜け落ちてしまったが、今回はどんな感じか楽しみ。まず今回は得意の温め&激遅抽出でスペックを最大限に引き出す。まぁどこまでもエチオピアなのでもう少しライトな出し方をした方がバランスが良さげな気がするが、とりあえず最初はこれで良かろう。焙煎からほとんど日が経ってないのでかなり膨らみも勢いが良い。さすがにウォッシュトだけあって、むせ返るほどの華やかでフローラルな香りは無いが、ワインぶどう系のしっかりとした果実味を思わせるアロマはある。昔の記憶のハロバンティマウンテンよりもずっと香り豊か。エチオピア ゲデブ・ウォレダ ハロバンティマウンテン ウォッシュト珍しく市販のプリンおオカズに。さて、いちおう香味の特徴としてはおおよそ昔の記憶の通り。全体的にソリッドで引き締まった香味。ブドウ系の明るすぎない柔らかで厚みのある酸。エチオピアというよりどことなくケニアを思わせる厚みとコクが持ち味のエチオピアだが、何だかんだエチオピアなのでそこまで重たくもないという絶妙なバランス。この華やか過ぎないところが飲み飽きしない系だわな。一般的なイルガチェフェのナチュラルが日本酒でいう生酒だとしたら、こいつはちゃんと火入れした吟醸ってとこか。生酒はフレッシュで華やかな香りが良いけど、どうしても軽すぎて飲みごたえがなく意外と飽きる。アフリカンコーヒーを飲み慣れている人にとっては、このハロバンティマウンテンぐらいの飲みごたえがあればきっと飽きないんじゃないかな。そう思わせる香味。
2024.04.23
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手網焙煎 smz邸にて久々にsmz氏とゆっくりと食事をした後、最近彼がハマっているという手網焙煎からの煎りたてコーヒーをいただく流れに。実はそれなりに長いことやっているらしく、最近は豆の量にしても焙煎にしても、ほぼ目分量でいけるらしい。イケてんな〜。そういえば、手網焙煎については、小生も以前からよく「自分ではやらないの?」と訊かれるんだが、自分でも意外なほどに「やってみよう」という気にならない。不思議だな。コーヒーや茶については、どこまでも自分は飲む側で良いやという気持ちがある(それ以外に色々と手出しすぎてるからね)。業務用焙煎機で適切に処理されたものと比べれば、間違いなく格段に劣るし安定感もないからなあ。ただクォリティの高さと味を求めているだけなので、今後も自分でやろうという気にはならない、と思ってたんだが、smz氏のおかげでこうして間近で触れる機会を得た。我が親友ながら感謝感謝。手慣れた様子で、思いの外早く終了。1杯分しか焼いてないってのもあるが、驚くべき早さ。マンデリンを中心に深煎り向きの豆でいわゆるフレンチブレンドを作っているわけなんだが、仕上がりの色は小生がイメージするフレンチローストとほぼ一致。もともとの好みが同じなので、彼がそこを外すことはないだろうと思ったが、見事なもんだなあと感心。粗熱が取れて落ち着いたら早速ドリップ。なつかしのカリタのナイスカットミルで粗挽きに。やはり焙煎したばかりだと豆の個性よりも焼いた香ばしさそのものの方が強く出るが、ロースターでしか味わえない香りが漂う。これが自宅で楽しめるのは特別感あるね。smzブレンド(手網焙煎→即淹れ)かれこれ20年近い付き合いになる親友に久々に淹れてもらった1杯。いただきます。さて、普段は煎りたて全否定派として辛辣なコメしかしない小生だが、smz氏の腕が良いのか小生の好みにドンピシャなのか、焼き立て特有の煙たさや苦さはそれほど気にならず、意外とマンデリンらしさ(ちょっぴりグラッシー)やコロンビアの酸が微妙に出ていて、予想の4倍ほど楽しめるクォリティ。申し訳ないけど、能書きだけの下手なスペシャルティコーヒー店より遥かに味わい深いぞ。この辺りが感覚でできてしまうあたり嫉妬ポイントなんだが、彼には本当に叶わないなぁと思う。でも何事も積み重ねよな。ただ、それと同時に2日ぐらい寝かせたものも飲み比べしたいなと思ったり思わなかったり。そんなわけで、不定期飲み会の夜は更けていくのであった。smz君マジでごちそうさん。
2024.04.20
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SHERPA COFFEE ROASTERS(シェルパ)〒502-0842 岐阜県岐阜市早田1901−610時00分~18時00分火曜定休https://sherpacoffeeroasters.shop/https://www.instagram.com/sherpacoffeeroasters/イルガへフェ ウォルカ アダメマゾリョコスタリカ コラソンデヘスス シェリバタ下手したらもう二度と来ることもなかったかもしれないシェルパ、およそ5年ぶりの訪問。豆に音が閉店した直後に2回来たっきりなので・・・やっぱりちょうど5年ぶりだわ。軒にこんな表記あったっけか。たぶん気づかなかっただけ。そうとう久々に来たんだが、店内レイアウトがすっかり変わってしまっていて、最初どこに行けば良いのか戸惑うほどだったが、店に入って右手側のスペースが丸々展示場になったんよね。前はレジの横がすぐ壁だったと思うんだが、えらい明るくて広くなったな。実際はほんの少しの違いだとは思うんだが、印象変わるな。フレーバーマトリクスの黒板も、北側の壁ではなくてカウンターの下になった。ちょっと腰を落とさないと見にくいんよね。そもそも何でこんなに長くシェルパに来てなかったかというと、大好きだった豆に音のマンデリンに比べて、シェルパのマンデリンはあまりに焙煎が深すぎてせっかくの複雑でスパイシーな風味が飛んでしまっていて単相的な香味に感じたからなんだよな。LCFグループ店であれば当然マンデリンに期待したいんだけど、どうしてもシェルパのマンデリンに対するスタンスが気に入らなくて、必然的に足が遠のいてしまった。自分が好きなコーヒーに限ってやたらと極端に深いor浅い焙煎が多かったのも原因か。シェルパといえば昔から同じ豆の浅いものと深いものを同時に出すことがちょくちょくあって、飲み比べと思えば美味しいんだが、どちらも絶妙に美味しいと思うポイントを外れていることが多くてどっちつかずだった記憶が多い。結果として、今のようにパンダコーヒーにひたすら通うようになったわけだが、あの頃とはまた味覚も変わってきているので面白いかもしれない。そんなことを思いながら、久々にわくわくの訪問なわけで。ひっさびさにウォルカの豆見たわ。とりあえずこれにしよ。パンダコーヒーでは3年か4年ほど前に数種類の個性的なエチオピア飲み比べを実施していた時があって、その時に飲んだエチオピアの中でもかなり好きな部類だったのは覚えている。個性としてはややおとなしめながら、葡萄系の柔らかな酸と落ち着いた果実感で、典型的なイルガチェフェとはまただいぶ異なる香味が素晴らしかった。そのウォルカ地域でアダメ・マゾリョという方が手掛けた豆とのことだが、さてさて一体どんなものか。エチオピア イルガチェフェ・ウォルカ地区 アダメマゾリョお、以前は無かったサービスだな。最近、スペシャルティ専門店ではこうしたトレサビリティ表示のカードをつけて提供するのが流行ってるようやね。たしかリバーブでもやってた。カッピングノートを最初から見ると先入観が湧いてしまうので、後からじっくり見せてもらうとして。とりあえず一口。まずエチオピアのナチュラルらしい華やかでフローラルなアロマ。そして、華やかではあるものの、分かりやすく明るい酸ではなく、葡萄を思わせるような優しい果実味で、舌に引っかかる感じはほぼ無い。カッピングノートにある「ピーチ」「マスカット」は言い得て妙だな。果実の中なら間違いなくその2種類だろう。ふわっとした甘みに、しつこさの無い柔らかな酸で、意外と香ばしく味に厚みを感じる。久々のウォルカ、めちゃくちゃ良いやん。というかシェルパの焙煎でビタっと好みに一致したの初めてやな。いつも浅すぎるか深すぎるのばっかりの印象だったんだが、もともとウォルカの豆は好きなものが多かったので余計に良い。帰りに豆もらおう。さて、貴重な機会なので、今度はもうちっと攻めたタイプのコーヒーで。ウォルカはだいぶカドの無いモノだったのでね。良いね。シェリバタのカトゥアイ種のレッドハニーか。たしかパンダではウォッシュトしか飲んだことがないイメージなんだが、レッドハニーってどういうタイプのパルプトナチュラルなのかな。他のハニー精製があるのならぜひ飲み比べてみたいところだが。コスタリカ コラソンデヘスス シェリバタ レッドハニーとりあえず先入観無しで(選ぶ段階である程度見ちゃってるけど)。さきほどのウォルカに比べるとコーヒー液の色が明らかに薄いので焙煎度については何となく察しが付く。口に含んだ瞬間にハニー精製らしい油脂感のあるまったりとした甘さに朝華やかで生々しい酸。やっぱりこれぐらい浅い焙煎だと、自分の中ではシェルパらしいなと思ってしまうが、こいつはなかなか凄い。さすがにかなり浅めなのでどうしてもレモンフィールが勝ってしまうが、舌にまとわりつくようなテクスチャのおかげで、よりいっそう酸も甘みも強く感じる。かなり特徴的な豆。単純な濃度とはまた違うこのまとわりつくような口当たりを、カッピングノートでは「シロッピーマウスフィール」と表現しているが、文字通り「シロップのような」という意味。サラッとキレの良い感じとは全く無縁の、後味までビシビシと主張してくる、良いコーヒーだわ。好みは分かれると思うな。正直、もう少しだけ深めに焙煎してほしいなとは思うけど、それはそれでまた全体のバランスが変わるやろうから、憶測では何とも言えない。なるほど、アプリコットか。ピーチというには強烈な酸だったが、華やかさは抜群だったな。エチオピア系とはまた全然違う系統の華やかさやけども。というわけで、めでたくウォルカのアダメマゾリョを購入。こりゃ楽しみだなぁ。
2024.04.12
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Albert Coffee Roasters〒452-0821 愛知県名古屋市西区上小田井1丁目13410:00~17:00月曜定休https://albert-coffee.com/https://www.instagram.com/albert.roasters/まさか同じ月のうちにまた来ることになろうとは思いもせんかった・・・が、せっかく西区に来る用事があったのであれば寄らざるを得ない。ありがたやありがたや。そういえば前回はあまりに目的がはっきりしすぎていたせいで、何というかコーヒーを選ぶために迷う余地もほぼなかったんだよな。いちおう例のイルガチェフェの実験結果を伝えるという目的もあったものの、それは一瞬で済むので良いとして、せっかくなので商品ラインナップを隅から隅まで一通り見せてもらうとするか。左が前記も買ったイルガチェフェ。昨年末にトランジットやHATで飲んだグジのアナエロビックやナチュラルは信じられないぐらい発酵した果実感が強くエキセントリックな香味だったが、あれよりももう少しケニアやタンザニア寄りの、ソリッドながら厚みのある旨味と香ばしさが持ち味といった印象。飲み飽きしない飲みごたえのあるコーヒーかな。そして個人的に目を疑うのが、右にあるインドネシアの「最高級ロブスタ」という言葉。実は昨今の(ここ5年ぐらい)のコーヒー市場事情を知らないのでどうなってるのか分からんのだが、今ってロブが高級品になってるのか?需要と供給の関係でモノの価値なんてのは容易に変わってしまうものだというのは分かってるつもりなんだが、ロブが高級品ってのはにわかに信じがたい。とりあえず美味いロブ種というのは経験が無いので、今度あったら買ってみるか。200gで1300円クラスのロブスタって興味あるな。アルバートさんが下手なものを出すとはとうてい思えんので。ちゃんとデカフェも容易してんのね。グァテマラはデカフェ仕様しか用意してへんのかな。グァテマラとコロンビアはバランス系コーヒーの鉄板やし、ロースターの哲学が最も反映される豆だと思ってるのでこいつらも飲んでおきたい。あかん買いたいもんばっか。このブルンジとイエメンについては既に購入&試飲済み。ブルンジ産のコーヒーはこの店でしかお目にかかったことがないんだが、かなりクリーンで上品な豆だったという印象。クセを求める人にとっては物足りないかもしれんが、いわゆる「高品質」なコーヒーの条件を高次元で満たしていると思う。今季のこのイエメン バニーマタルについては、イエメンにしては珍しくエチオピア以上にエチオピアらしい特徴をもった香味だった。マンデリンとは少し違うが、イエメンといえば軽やかな華やかさとともに香ばしさとスパイシーさを含んだかなり複雑な香味をもっている印象があるんだが、こいつは果実感に振り切った超フルーティな素材。イルガチェフェの最高級品とかゲイシャとか言われたらたぶん騙される。前期のものよりも好きだね。特徴が振り切ってるタイプのコーヒーの方が好きやからね。ルワンダはどうしても優先順位が低くなりがちなんだよな・・・たどり着けるかな。コスタ・リカもかなり特徴的なものが多くてお気に入りがけっこうあるが、そもそもモノがあまりなくて巡り会える機会が少ない。良いと思った豆も続けて毎年入手できないことが多く、一期一会ばかりなのが悲しいところ。パンダの倉橋氏はコスタリカに関しては特に審査基準が厳しいので(笑)ここのコスタリカも試しておきたい。次回はこれかな。このグジのナチュラルは前回めちゃくちゃ印象的だったんだよね。ただ、今年に入ってからのニュークロップは、前期のモノと比べるともう一つとのこと。今ならイルガチェフェを推すとのことだが、自分でも飲んでおきたいな。あ、けっこう高いわこれ(爆)ケニアの説明は納得感あるね。ケニアってよく柑橘の産で喩えられるんやけど、小生の感覚ではアフリカのコーヒーは柑橘ではないんだよなぁ。中米のコーヒーは柑橘で良いと思うが、どちらかというとアフリカンコーヒーは(モカを除いて)トマトの酸味と旨味なんだよな。ピザとのマッチングというのは間違いないわ。となると期待しちゃうんよね。HATブレンドのケニアはこのケニアなんやろか。インドネシアスマトラとは控えめな書き方だが、たぶんマンデリンだろう。これは次回必須やな。まだこの店のマンデリン飲んだことないんだ。となるとブラジルも優先度低くなってしまう。この店、こんなに小規模な割にめちゃくちゃ種類多いんだよな。飲みきれん。困った。さて、今回は飲みごたえのある汎用性の高いコーヒーを求めて来たんだが、コクというより味の厚みという点でこの店のメインブレンドを勧められた。そりゃそうだろうな( ゚д゚)しかしこのブレンドのコスパ抜群なんだよな。バランスが良いだけでないところも素晴らしい。安けりゃ良いとばかりのブレンドが氾濫する中で極めて良心的なスペシャルティブレンド。初めて飲むならこれで間違いない。で、結局ごちゃごちゃ言いながら買ったのはブラジルとコスタリカ。(優先順位どうしたし)めでたし。
2024.04.06
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Albert Coffee Roasters〒452-0821 愛知県名古屋市西区上小田井1丁目13410:00~17:00月曜定休https://albert-coffee.com/https://www.instagram.com/albert.roasters/いつも通っているHATバーガー&コーヒーショップとその姉妹店のトランジットコーヒーに焙煎豆を卸しているロースターことアルバートコーヒーさんに1年ぶりとなる訪問。名古屋市西区ということで、パンダコーヒーからも車で15分とかからず訪問できるため、梯子もしやすい。個人的には有り難い。小生の所感では、こちらアルバートコーヒーさんの焙煎の特徴は、いつも通っているパンダコーヒーと比べると、コーヒー豆のもつ素材の良さを、その雑味も含めて最大限に引きずり出す焙煎、という印象。特にHATバーガーのメインブレンドであるHATブレンドは、酸味・ボディ・香ばしさと、どれをとっても極めて強力でバーガーに負けない仕様になっているが、この店のコーヒー自体が全体的にそういった特徴が強く出る傾向があるように思われる。店が掲げるコンセプトは、ホームページや本人の言動を元にして端的に表現すれば「サイエンティフィックな焙煎」なんだが、その結果として表現されている香味は、「強い特徴」と言って差し支えないのではないかと認識している。逆に言えば、パンダコーヒー倉橋氏は、かなり早い時期からコーヒーの「品質」という面に強い拘りを持っていて、同じスペシャルティコーヒーでも「きれい」か「汚い」か、ということについては事あるごとに言及されていた印象がある。「エチオピアといえばナチュラル」というのがあまりにもてはやされていることについて、「ナチュラルだから特徴的、個性が強い」というのは品質とは関係なく、「ウォッシュトのクオリティが高いことこそが現代スペシャルティコーヒーの評価になるべき」といった趣旨のことを仰っていたのは記憶に新しい。もちろん、それは一般消費者が意識しなければならないことではないが、それを追求するのがスペシャルティコーヒー焙煎屋としての矜持だったんだろうと思う。つまり、特徴(クセ)が強いことだけがコーヒーの価値ではないという思想の持ち主だ、と小生は認識しているが、それゆえに小生の氏に対する信頼はこの6年間では他の追随を許さぬものがあった。いや、与太話が長くなった。脱線し過ぎ。店の壁にはかの有名なアルバート◯◯◯◯◯タイン氏の肖像画(笑)屋号の由来になっとるところやね。つーかこれって著作権とか肖像権は考慮しなくて大丈夫なんだよな。あのあたりの法律ってどうなってたっけ。今回ここに来たのは、パンダまで来る用事があったということがまず1つ。もう1つは、鮮度が間違いなく保証されているこちらのイルガチェフェがどんな状態かを確認するため。あまりはっきりとは言えないが、少々気になるところがあったので、その検証のためかな。とはいえ、なかなか来られない名古屋の西区。どうせならと思い、店主中西さんとみっちり談義した上で3種類購入。左から順に、エチオピアイルガチェフェアルバートブレンドイエメン(バニーマタル)昨年末にHATで飲んだエチオピアグジのナチュラル、トランジットで提供していたグジのアナエロビックがあまりに出来が良くて、この店のエチオピアにはちょっとばかし期待がデカかったんだが、今季のニュークロップに関してはグジよりも明らかにイルガチェフェの方がはっきりとした香味で魅力的とのこと。なるほど、そういう理由での採用だったかと思ったんだが、以前トランジットで購入したものはすっかりガスが抜けてしまっていて香りがいまひとつといった感じだった。聞いてみたところ、焙煎から2日しか経っていない超新鮮なモノだったので、確かめるにはちょうど良い。今日で2日目、冬場の寒い時期ということもあったので、開封は明日だな。だいたい焙煎から3~7日目ぐらいが旬なのでね。焙煎したてにはしたての面白さがあるが、ロースターが提供するスペシャルティコーヒー(しかもシングル)を焙煎したてで飲むなんてあり得ない。勿体ない。本当に誤解が多いが、煎りたて神話には騙されないほうが良い。それでも煎りたての方が美味しいという人は、ブラインドテストでもしてみてから決めるべきだな。これがイルガチェフェ。さてどうなることか。ただ、開封前にして既に袋から素晴らしいフレーバーがばっちし漏れてくる。もうこの時点でクォリティは保証されてるわ。充分に鮮度が保たれている証拠だ。とりあえずアルバートブレンドだけは量が多いので、さっそく冷凍の準備。エチオピアとイエメンは確実に1週間以内で消費してしまうので、キャニスターに移して使用。明日が楽しみだな・・・
2024.03.27
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PANDA Coffee Roasters名古屋市北区若鶴町235 パークサイド小川1F電話: 052-903-7073https://pandacoffee.com/https://www.instagram.com/pandacoffeeroasters/正月にパンダに行けなかった年なんて久々というか初か。どうも最近2ヶ月か3ヶ月に1回しか訪問できず、こまめに切り替わるラインナップの撃ち漏らしが出てしまうのは遺憾の極み。店の前まで来ると何か懐かしさを感じてしまう。こりゃいかん。年明けてから初なので挨拶に迷う。あけましておめでとうございますというには、既に50日が経過している。おはようございますで済ませておこう。あえて現行の商品ラインナップを調べずに来てみたんだが、どうやらレブドゥレテン(東ティモール)とハロバンティマウンテン(エチオピア・ゲデブ・ウォレダ)が久しぶりにレギュラー入りしている。試飲のレブドゥレテンを1杯淹れていただきつつ、今回購入を選ぶことに。ちなみにこのレブドゥレテンというのが比較的ソリッドでストレートな酸味が持ち味なんだが、このパンダコーヒー本店で淹れてもらうと不思議と華やかですっきりとした香味に仕上がる。いつも「おそらく水の違いだよね」、という話になるんだが、ウチで淹れてもこのパンダで飲むコーヒー独特のこれが全然出ないんだよな。逆に、ウチで淹れた時に出るボディがパンダでは出ない。一長一短か。これは抽出の仕方の差ではないだろうな。というわけで、最近はだいたいいつも買うゴロベデッサ(エチオピア・グジ)とオナンガンジャン(インドネシア・マンデリン)に加え、もう1種類のウォッシュトのエチオピアとレブドゥレテンを購入。からの小分け(1包25g)。このゴロベデッサだけは、淹れる前のこの時点で華やかでフローラルな香りがプンプンしてる。頭ひとつ抜けてるな。3日後には冷凍庫行きかな。そういえば、とあるところで「冷凍は良くない。キャニスターでの常温保存を勧める。」と指摘されたことがあるが、管理の仕方ってけっこう人によって理論があるね。冷凍のリスクは、冷凍庫からの出し入れの際における結露、そして冷凍庫から出して挽く際に温度が下がりすぎていることなどが挙げられるか。ただ、小生の場合はそもそも小袋に小分けしてから整理して冷凍するので、冷凍庫から出す際はほぼノーリスクかつ最速で豆を取り出せるし、そもそも豆を挽く際にどうしても発生してしまう熱のことを考えると、ミルに放り込む際に冷凍状態だからといって問題は無い、どころかむしろ良い気がする。豆の温度が下がると単純に抽出濃度が下がる(端的に言えば味が薄くなる)という指摘だが、実際どうなんだろね。むしろ抽出温度をある程度下げたい小生にとっては極めて好都合なんだが。また、焙煎したコーヒー豆に含まれる水分量の少なさを考えると、ますます冷凍するリスクは皆無に近いと思うんだがなぁ・・・。ちなみに、ブラインドテストもしたことあるが、冷凍だろうと常温だろうと、差は分からなかったな。あくまで自分の舌なんで信用はできんけど。これから温かい季節になることを考えると、豆の状態がピークを超える時には確実に冷凍しておきたい。まぁ、明確にリスクがあるとすれば・・・・冷凍庫の容量をやたらと圧迫することかな。小袋で小分けしてるので、意外とかさばるんよね。
2024.03.27
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家コーヒーTRANSITCoffeeケニア(たぶんウォッシュト)この前購入したエチオピアと一緒に購入したケニア。エチオピアの時と同じく、HATブレンドでは感じられたケニアらしい芳醇なトマト香はかなり希薄。こちらも仕入れからかなり時間が経ってしまっているのか。抽出時の膨らみもかなり希薄。温度を上げてもう一度やってみたがそれほど変わらず。今回は自家製杏仁豆腐と合わせて。これまたエチオピアの時と同じで、香りの立ち方はもう一つながら、ケニアらしい厚みのある赤い果実感溢れる味かつ、香ばしさも。香ばしさというのはアロマやフレーバーのことではなく、ある程度深煎りのコーヒー特有のあの風味のことね。いやそれじゃ分からんか。
2024.03.25
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家コーヒーTRANSITCoffeeエチオピアイルガチェフェ ナチュラル精製つい先日トランジットで買ってきたエチオピアを。っと、いつもなら袋をもった時点で漏れ出てくるフレーバーが全然無いな。袋を開けてみても、わずかに香るだけで、むしろ紙袋の香りの方が勝ってる。こんな珍しいことがあるものか。小生、買ってからの温度管理は完璧で、日当たりの悪い乾燥した寒い部屋で保管してまだ2日。そんな味が変わるわけがないんだが・・・挽いてもほとんどうっすらとしか香らない。イルガチェフェのナチュラルなら、下手なものですら露骨にベリー系のフレーバーが立ち上るものなんだが・・・どうなってんだこれは。もしかしたら焙煎から1ヶ月近く経過してるかもな。ちょっとやらしいけど、ちょうど今度西区に寄るチャンスがあるので、アルバートさんで新鮮なのを仕入れて比べてみるか。ちょっと怖いので温度低めで抽出は慎重に、雑味が出ないように。案の定、それほど浅煎りでもないにも関わらず、いまひとつ豆が膨らまない。膨らめば良いというわけではないということを、パンダに通い始めて5年間でよく分かってはいるのであれなんだが、それにしても膨らまない。どう見ても経時劣化してる。S君にもらった大阪土産のたこパティエと、TAYASUのチョコを付け合せに。さて、香りについてはドリップ中に確信した通りにまったくもって希薄だが、その割には味はしっかりしている。イルガチェフェというより、むしろケニアの方が近い厚みのある柑橘系の酸と旨味。面白いもんだな。不快な雑味は感じないので、本当にフレーバーさえあればめちゃくちゃ良いのにと思う。全然不味くないというかむしろ充分美味しい(さすがに豆が良いな)んだが、これはやはりアルバートさんで確かめる必要があるわ。
2024.03.24
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TRANSIT Coffee(トランジットコーヒー)〒500-8455 岐阜県岐阜市加納栄町通4丁目2810:00〜16:00 / 定休日: 火日祝https://www.instagram.com/transitcoffee_gifu/今回は喫茶ついでに豆の仕入れにTRANSITへ。この日は新従業員のすずちゃんがカウンターに。最近マエストロまなやの店内試験に合格したらしく、客にコーヒーを出すことができるようになったとのこと。めでたしめでたし。さて、今季の限定はどんな感じかな。ケニアとエチオピアやね。エチオピアは年末のグジのナチュラルとアナエロビックが非常に印象的な香味だったが、今回はイルガチェフェになったとのこと。イルカチェフェって香味の特徴は分かりやすいけど、近年はネームバリューが先走りして、名前に品質が追いつかないことも頻繁に。カフェ・バッハ系列の店ですらイルガチェフェは基本的に欠点豆が多い、品質が良くないということを口にするほどなのでよっぽどだろうと思うんだが、そんなわけで、とりあえずイルガチェフェと聞くと最近は期待よりも警戒することの方が優勢。実際はどんなもんかな。ただ、このケニアの方もまだ飲んだことが無いので、とりあえず今日はケニアから。ケニア(アルバートコーヒーロースターズ焙煎)このTRANSITコーヒーはロースターではなくコーヒースタンドで、仕入れはアルバートコーヒーさんから。能書きでは「赤い果実感」「力強さ」「コク」とのこと。どんなもんかな。ファーストインプレッションとしては、果実感や酸よりもまず香ばしさ。これは意外。ただ、意外といっても深煎りのケニアは割とこういった香味になるので、不思議でも何でもない。ただ、もう少し浅めの焙煎をイメージしていたので意表を突かれた感があっただけ。熱々の前半は深煎りのTRANSITBlendと大差ない、厚みのある香ばしいコーヒーだが、ふーふーせずに飲める程度に冷めてきた中盤、やっとこさケニアらしい赤い果実感、鮮やかな明るい酸が前に出てくる。ケニアといえばやっぱりこれでしょ。よくケニアを表現する時に「赤い果実感」って言葉が使われるんやけど、ケニアや良質なタンザニア特有の香味で、何度も飲まないとわからないんよなこれが。ちょっと他に喩えるのが難しい特徴なんだわ。ゆっくりと変化を味わってフィニッシュ。すずちゃん、美味しゅうございました。なにげにチョコチップクッキーが気になる。いや、食ったことはあるんだが、ついさっき焼き立てのを買っていった人がいて店の中に甘いチョコレートの香りがぷんぷんしてんのよね。さて、喫茶で飲んだケニアがけっこう美味しかったものの、やっぱり自分で淹れなきゃ分からんでしょということで、TransitBlend、ケニア、イルガチェフェと全て100gずつ購入。家で淹れるのが楽しみね。
2024.03.22
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ORIGAMI COFFEE(折紙珈琲)岐阜県瑞穂市別府1170open 10:00-16:00土日祝10:00-17:00close 第1水曜日 毎週木曜日P10台https://www.instagram.com/origami_coffee/瑞穂市のカーマのすぐ横にあるこちら自家焙煎店の折紙珈琲さん、2回目の訪問。夏に来てかなり好感触だったものの、なんやかんやで立地が微妙なだけに(小生の活動範囲を絶妙に外してるので)なかなか通えず、気づけば半年経過。ショギョウムジョウ。名前は折紙珈琲だが、折紙ドリッパーとは何一つ関係が無い。折紙全盛のコーヒー業界において、よくこの名前で店出したなと今でも感心するが、本当に知らなかったんだろうか。今の限定珈琲はコスタリカか。この5年ぐらいではかなりマイフェイバリットではあるんだが、当たり外れも多い。つーかこのご時世にいまだにコロナ対策徹底してるんだよね。ある意味感心だな。ただ滞在時間1時間半ってのは対策としてどうなんだ。それで意味あるのかね。さて、また次来るのはいつになるか分からんし、とりあえず限定のコスタリカでもいっときますかね。さて、店の能書きの方はどうかと思ってよく見てみると、コスタリカのくせにパルプトナチュラルではなくウォッシュト。へえ、ちょっと期待したくなっちゃう仕様だがね。パルプトナチュラルやハニー精製の方が露骨にらしさが出るので好きな人は多いと思うが、本当に豆の品質に自信があるなら、やっぱりウォッシュトで出してナンボのもんやからな。勘違いしてる人が多いが、基本的にウォッシュトの方が“品質”は上やからね。もちろん絶対ではないけど。まぁ何を以て品質というかにもよるが、いわゆる規格品としての品質ではと考えれば良いかな。厨房の方を見やると、相変わらず無口な店主とお袋さん(かなと思うんだが違うかも)が黙々とドリップ中。ドリップ自体はかなり速いが、湯はしっかり冷ましてるね。コスタリカ(タラス ガンボア農園 カトゥーラ W シティロースト)能書きの通りなら、酸はクリアで、風味は焼き栗のような感じらしい。香ばしいけど煙たくはないって感じなのかな。まずは一口含んでみると、相変わらずの「ヌルさ」に感服。熱々こそ至高だと思い込んでいるパンピーどもにこの心意気を飲ませてやりたいと思うところだが、この拘りは良いよね。好感度高いわ。別にヌルいのが一番良いとは言わないが、東海地方では熱々=至高というドグマが根強く蔓延っている。価値観が固定化されるのはおもんないからな。さて、実際の味はどんなもんかというと、一言で言うならバランスが良く明るい珈琲。最近わりと好きなんだよなこの系統。意外と渋みもあり苦みもありの濃厚な1杯で驚き。前はもっと全体的にマイルドで繊細な印象だったが、今回は割とエッジが立った味してる。逆に、あの超速ドリップでこんだけボディが出てるのが不思議。ちなみに、アロマやアフターフレーバーで焼き栗の感じが出ているかというとちょっと微妙かな。ただ、ドリップ時には確かに焼き栗や蒸し栗独特の淡く甘い香りがぷーんと立ち込めてきたのはけっこう印象的ではあった。酸味は「すっきり」「クリア」というだけあって、それほど強く印象的な感じではないものの、あえて言うなら熟成したブドウ系統の風味。端的に言うなら赤ワイン系。提供温度が低めなので酸はけっこう感じやすいんだが、これぐらい後腐れない感じだとすっきりしてて良いね。と思っていたら、 背後にある焙煎機が起動した。今から焙煎か。客席の片隅にどんと構える業務用焙煎機。さて、当然ながら、めったに来られない店で1杯で終わるわけもなく、もういくつか試しておきたいかな。やっぱりマンデリンか。マンデリンといえば期待したいのは、アーシー、グラッシー、スパイシー(EGS)の三拍子が揃っているかどうか。ここにドーンと充実した甘みとボディが加わったら最強なんだが、苦味が強すぎてこれは感じられないマンデリンも少なくない(つーかたぶんそもそもそういう品質の豆はマンデリン名乗っちゃいかんはずなんだが実際は出回ってる。某○○○ィの豆はマンデリンじゃなくてマソデソソと言いたくなるぐらい酷い。)さすがにSCA84点は信用したいところ。良い豆使ってんな。インドネシア ミトラ マンデリンG1以前感動したマンデリン。店で飲んだクォリティでは、豆に音、カジタに迫るモノがあったが今回はどうか。とりあえず一口、また最高の温さでGoo。前回はアーシーさと甘みの方に気を取られてたが、意外とそこそこ酸味も残してあるな。前の方が深くなかったか?ハーブ感、グラッシーな感じは控えめながら、十分に魅力的。そしてさっきのコスタリカもそうだったんだが、今回はわりと切れのある苦味が目立つ。季節の問題なのかな。どうなんだろ。もうちょい香味に厚みが欲しいところだが、充分に及第点といったところ。そして3杯目こいつはまだ飲んだことないんだよな。たしか前回はグァテマラだったはず。で、さすがに昼飯抜きでコーヒーばっかし空きっ腹に3連発もきついので、ちょいと甘味を・・・あったんかい( ゚д゚)いや、硬派な店やからデザートなんて無いと思ってたが、さすがにあったか。カフェリバーブのバスクチーズケーキでバスクデビューして以来、妙にバスクチーズには弱くなってしまった小生であるが、なんとこの店はバスク風。あくまでバスク“風”というところに謙虚さと逃げの両方を感じてしまうのは穿った見方だろうが、小生、こういう人間なのでどうしても考えてしまう。でもこれは謙虚と受け取っておきたい。余計なことをgdgd考えているうちに着丼。コロンビア マグダレナ SUP ウォッシュト フルシティチーズケーキ(バスク風)このコロンビア、能書きによれば余韻が豊かで飽きないタイプとのこと。飽きないって表現って難しいよね…なにをもって飽きないと定義するかが難しいところ。よく日本酒の大吟醸は最初の吟醸香は素晴らしいけどすぐ飽きるとか、生酒は飽きるけど火入れした方が飲みごたえがあって飽きないとかいうのを聞くんだけど、正直よく分からんのだよね。小生にとって飽きが来ないとは変化に富んでいることであり、強すぎないことを意味するんやけど、世間ではどうあう基準で飽きないを定義してるのか。日本酒に関して言えば、飲みごたえのある(要するにボディが強い)ものを飲み飽きしないと言っている気がするんだが、そもそもアルコール分解酵素を一切持たない小生は酔うことができないので全く分からないんだよな。誰か教えてくれ。感覚的なもので済ませておくのは正直あまり好きではない。閑話休題このコロンビアはかなりしっかりしたテクスチャで、酸とコクのバランスがよく、渋みや苦みの少ないすっきりとしたコーヒー。先の2杯がどちらもちょいと苦味というかエグみが強かったので、ずいぶん上品に感じる。香りもクセがない(というか正直ちょっと物足りないかな)…が、不思議なアフターフレーバーが印象的。強くはないものの、トマト的な酸とほのかな旨味が特徴的かな。なんとなくオレンジ系の明るい酸を中心とした香味かと思ったが、総合的に言えばどちらかというと軽めのケニア的な味わいか。ケニアっつっても色々あるのでアレなんだが、いわゆる赤い果実感を若干感じられる、そんなコーヒーじゃね。わりに軽いけど。チーズケーキは、チーズ感はそれほど強くはない、ややライトな風味のチーズケーキ。質量感が軽めなのよね。わりとほどけるような食感で、これもまたやや物足りない。たしかにこの表面の香ばしさはバスク風なんだが、濃度は圧倒的に足りない感じはするね。ただ、この店の温めで繊細なコーヒーの味には、これぐらいの大人しくて軽い味わいのケーキの方がマッチするわ。たぶんリバーブのバスクチーズを持ってきたらケーキが一方ガチして、コーヒーの良さが全く分からんやろうね。まぁリバーブのコーヒーもけっこう負け気味のバランスではあるけど。いや~バランスをよく考えてるな。ごちそうさまでした。当然ながら、ロースターに来て豆を買わないという選択肢は無い(つーかこっちがメイン)。迷ったんだが、結局前回来た時に買って印象的だったグァテマラの方を購入。ちゃんと焙煎日を書くあたり非常に好感が持てるね。つーか三ヶ日からご苦労さまです・・・よく働くな。
2024.02.08
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年越し用コーヒーラインナップまとめ年末年始を無事に過ごすためのコーヒーセレクション。なんとか年を越す前にパンダコーヒーに寄ることができたのはデカい。そして結局初めて会った時には豆買いができなかったチンゴンさんの、最初で最後の豆購入も無事に。Troy's American BBQのクソスマスイベント会場にて飲んだメキシコ ムンドマーヤ。豊かな柑橘フレーバーながらタイトで引き締まった酸、冷めるほどに奥深さを増す甘みと熟成果実感と、今まで飲んだメキシコ珈琲の中ではぶっちぎりのクォリティだったので迷わず購入。100gしか無いので大事に飲みたいところ。パンダコーヒーで買ったラインナップの中では久々のグァテマラ産コーヒー。10年前、豆に音で意識的に最初に飲んだ豆ということもあってグァテマラにはかなり思い入れがあったのだが、万人受けするバランスコーヒーの代表ということで、逆に最近は割りと敬遠しているところがあった。最低限の品質が確保されていてある程度クリーンなコーヒーであれば、どちらかというとクセの強さを求めがちなのでね(・・;)。中米諸国、南米諸国の豆をブレンドしたかのような複雑な香味+トラベシア独特のエレガンスを楽しみたいところ。そんなに強くないコーヒーだろうから、お供も大人しめか、コーヒー単品だな。これまたタンザニアも久々。ケニアほど複雑ではないものの、タンザニアもトマト系の分厚い酸味と旨味が持ち味。たまにケニアよりもケニアらしいタンザニアも出てくるので、今回も楽しみ。ここ最近はずっとお世話になっているエチオピアはグジゾーンののナチュラル、ゴロベデッサ。この2年ぐらいはずっとエチオピア産の豆が入れ替わり続けたパンダだが、この1年では一番好きなナチュラルモカかな。グジのエチオピアはどれも尖った(クセのある)豆ばかりだったが、久々にもろイルガチェフェ系(主観バリバリやけど)の香味のグジで驚いている。ベリー系の酸味に芳醇な甘みとフローラル感。LCF不動の帝王マンデリン(と小生は思い込んでいるが異論はあるはず)。単品でも菓子と合わせても何でもござれだが、グラッシーかつアーシー全開の香味は意外と嫌いな人も多い。でもこのマンデリン飲んだらみんなイメージ払拭されると思うけどな。堀口珈琲の扱ってるマンデリン、ちょっと他と格が違いすぎる上に、倉橋さんの焙煎がマッチし過ぎてる。ということで、盤石の品揃えで年が越せる。超安心。
2024.02.01
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TRANSIT Coffee(トランジットコーヒー)〒500-8455 岐阜県岐阜市加納栄町通4丁目2810:00〜16:00 / 定休日: 火日祝https://www.instagram.com/transitcoffee_gifu/トランジットコーヒーはこれで3回目の訪問だったか?HATとの混同があるのと、来ても臨時休業ってことが多かったのでどうも記憶が怪しい・・・2回目訪問時の記事を書き忘れてしまったか、何か違和感を感じるがとりあえずスルー。今回は以前にHATで飲んだエチオピアナチュラルの片割れ、アナエロビックの方を目当てで。ちょっと前までアナエロビックが何を指しているのかあまり分からなかったものの、ものはコーヒーチェリーのジュースに漬け込んで嫌気性発酵による精製で処理されたコーヒーの総称で、個人的にはそんなに好きではなかったんだよな。これは考え方というかコーヒーに何を求めるのかの違いなんだが、小生が知る限りでは、アナエロビックという手法は、ウォッシュト精製では風味不足でイマイチなコーヒーに無理やり付加価値をつけるための工夫であって、極めて特徴的で強烈な香り(シナモン・洋梨・オレンジチョコレート的な)がするものの、ボディも酸も極めて軽薄なものが多いという印象が非常に強かった。正確には間違った言い方ではあるんだが、正直なところ、大枠としてフレーバーコーヒーの域を出ないというのが小生の見方であって、基本的に品質の良い(複雑で飲みごたえのある)コーヒーといえるものはほぼ皆無という認識だった。正直なところ、まずいコーヒーにシナモンをカカオパウダー振ったらこんな香りになるやろ、という感じ。しかも、アナエロビックはその独特過ぎる香味を活かすためか、やたらと焙煎の浅いものばかり。深くてもハイローストぐらいのものしかなく、深く炒れば風味が消えてしまう、やはり低品質な豆という固定観念が余計に強くなってしまう。パナマのゲイシャで有名なかのソフィア農園ですら、アナエロビック精製に使ってる豆はやっぱり下位グレードでしょ?素性の良いやつを嫌気性発酵させてしまうのは勿体ないがね。というわけで、基本的にわざわざアナエロビックコーヒーを飲みたいなんて全く思わないんだが、HAT店主まなや氏にさんざん煽られたし(笑)、飲んでもみてないのに美味しくないと断ずるのは小生のモットーに反するので、やはり飲んでから文句を言おうと決意。さて、さっそくレジを見てみると、ありますねアナエロビック。右じゃなくて、左のやつね。エチオピア グジ アナエロビックファーメンテーションもう値段見た時点で気づいたけど、これガチのやつやん( ゚д゚)アナエロといえばスペシャルティではないってイメージが強いんだが、よくよく考えれば、ここの豆を焙煎してるアルバートコーヒーロースターさんが上っ面だけの下手なアナエロビック生豆を扱うはずがなく、期待したくなってしまう。東京のコーヒー並の価格やからな。しかもグジね。グジのコーヒーはパンダでしか飲んだことないものの、今まで飲んだものはどれも特徴的な香味をもつものばかりで、イルガチェフェなんて目じゃない品質の高いものばかりだったわ。これは期待したくなる。グジだから良いとは限らないんやけど。【まるでアップルパイ】とはHAT店長まなや君談だが、リンゴというより、シナモンの香りのことやね。たしかに、今まで飲んだアナエロビックにおおよそ共通する香りはこのシナモン香。さて実際にはどんな感じかな。とうことでさっそくオーダー。ちなみに、どうせなら自分でも淹れていないと分からないので(間違いなく自分で淹れた方がまろやかでフルボディになるし特徴も強く出るからね)、当然のごとく豆もオーダー。高そうなので100gにしておく。ちなみに、豆売もオッケーとは言いながらも、豆で買おうとしたのはどうやら小生が初らしく、慌ててHATまなや店長に確認の電話をする奥さん(・・;)。申し訳ない。つーかあんだけ俺のこと煽っておきながら、豆買う可能性は考えてなかったんかいなwww今度行ったらさんざんイジってやろう・・・いつもの仕返しや( ゚д゚)さて、期待を膨らませつつ、丁寧にドリップしてくれるのを待つ。着丼。それではいただきますか。まず香りやけど・・・・ちょっと待て、どこがアップルパイや( ゚д゚)想定してたシナモン香のアロマではなく、どちらかというと、オレンジピールのチョコレート。これが一番しっくり来るな・・・この手の香りといえばコスタリカのパルプチュラルでよくあるやけど、それを遥かに強くしたような、まぁアナエロビックらしい香り。安易にシナモンぽくなくて逆に嬉しいねこれは。想定外。けっこう熱かったので冷ましながらゆっくりと飲んでいく。いや~これは意外。一口目の感覚ではさすがに焙煎かなり浅めかなと思われるほど明るい酸を感じたんだが、アナエロビックらしい香味を差し置いて、とにかく酸も香ばしさもボディもめちゃくちゃ厚みあるじゃん。これ本当にエチオピアか??エチオピアってどうしても飲みごたえが軽くなりがち(うっすいレモンティーみたいになりがち)なんやけど、なかなかどうして、こいつはどちらかというとタンザニアやケニアの方が近い感じがある。味に厚みがあるのよ。さすがアルバートさん。エチオピアといえば、どちらかというとベリー系、もしくはブドウ系のワイニーな酸に喩えられるような香味が多いものの、こいつはそんな暗い感じの酸じゃなくて、バリバリ柑橘系の明るい酸なんよね。こりゃ珍しい。アナエロビックだからか。そして、最初のアロマに導かれるようにオレンジピールのチョコレート感がふっと鼻をよぎる。ずっとクチの中で転がしたいねこれは。さすがに抽出時間が早いので(一般的に言えば遅い方やけど小生の手法に比べるとめちゃ早い)それなりにあっさりしてるんだが、自分で淹れたらどうなるか既にイメージは湧いた。これは間違いなく美味いわ。奥さん、アナエロ嫌いなんて言って申し訳ない。許してくださいませ。そんなわけで無事に豆の方も購入。これは後日楽しませてもらいましょか・・・・奥さん、ごちそうさまでした。
2024.01.06
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LCFマンデリン(パンダコーヒーロースターズ)何ヶ月ぶりになるか分からないLCFマンデリン開封。もうかれこれ1年近くマンデリンがオナンガンジャンに以降したままもとに戻らないLCF。LCFマンデリンはいったいどうなっているのか(´・ω・`)いくら冷凍してあるとはいえ、いつまでも放っておくのも持ったないと思い、ついに淹れることを決意。残り3包・・・失敗は許されない。代わり映えしないが、やはりマンデリンの時はCONO一択。ペーパーもCONO。まぁ正直なところ、蒸らしをしない淹れ方であれば、どの円錐ドリッパーを使っても(何ならフレームドリッパーを使っても)それほど大きな違いは出ない。豆のコンディションや気温・湿度の方が影響大。大事に大事に低温かつ5分で2杯抽出。オナンガンジャンの野性味あふれる香気と少し違っていて、アーシーな感じはやや控えめになりつつも、ミルキーで包容感のある上品なアロマ。今回は特に抽出温度低めにしたので、めちゃくちゃ雑味無く仕上がってる。実に飲み頃な温度で提供できてるので、最初から最大限に楽しめる。まず一口、舌でなめらかなテクスチャを楽しみつつ、口腔内で香りをくゆらせて楽しむ。このバニラエイジドされたような高貴な風味はオナンガンジャンとは違うんだよな~毎年ちょっとずつ違うものの、LCFマンデリンは毎度この香りが好きで飲んでるようなモノなんだが、個人的には、最高品質のパナマゲイシャの香味でもこの魅力には勝てないと感じる。それぐらい他には無い特徴だね。甘くて滑らかなだけのマンデリンなら腐るほどあるけど、年に2~3回で良いからこういうマンデリンが飲めたら幸せだな。思わずため息が出るほどの充実感。右に置いてあるプチレアチーズは、どこかのコンビニか何かの商品だとは思うのだが、貰い物なので詳細は分からぬ。しかしながら、幸いにもマンデリンの香気に合わせるにはこういう甘くてねっとりしたモノが最高。有り難くいただいた。しかしマンデリン単体でこれほど特徴が強く、なおかつ酸味からボディまでバランスが良いとなると、まるで肴を必要としないんだな。本当に優秀なコーヒー。アーシーなのが苦手な人にとってはマンデリンってどうしても受け入れがたいところがあると思うんだが、パンダのマンデリン(この1年はほぼオナンガンジャンのみ)はぜひ飲んでみて欲しいところ。インドネシアのコーヒーに対する固定観念を打ち破ってくれる可能性は十二分にある。さて、あと2杯分・・・いつ飲むかな。
2023.12.31
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エチオピア ゴロベデッサ ナチュラル精製 シティロースト(パンダコーヒーロースターズ)住所: 名古屋市北区若鶴町235 パークサイド小川1F電話: 052-903-7073https://pandacoffee.com/showcase/ここのところ長らくエチオピアのナチュラルに巡り合ってなかったんだが、本当に久々にパンダで買ってきたこちらのゴロ・ベデッサのナチュラル。地域としてはグジのウォレダなのね。グジといえば、ウラガなんかはけっこう印象的な香味だった。懐かしい。発酵感が独特で(悪い意味での発酵ではなくて)、超上品な納豆的な複雑な香りが魅力的だった。今回のゴロベデッサはどうだろうか。なんやかんやでエチオピアのナチュラルでシティなので、まずはすっきりと淹れてみようと思い、バートドリッパーをチョイス。25gを3分半ほどで早めの抽出。湯はおよそ90℃。ちょっと下回ったかも。ここの所、毎日コーヒーの付け合せにしているジャンボンドヒメキのスモークハム&チーズとあわせて、いただきま。っていうか抽出中にすでに気づいていたが、まぁなんと華やかなアロマか。実際飲んでみるとまさに華やかで果実感に富んでおり、いかにもベリー系の、高品質なエチオピアの王道的な味わい。イルガチェフェで品質が良いとこんな感じだろうか。早出しした割にはテクスチャもなめらかで濃さにも不足感は無い。さすがにマンデリンの飲みごたえには及ばないが、クセがなく、非常に充実感のある豆やね〜。この前のウォテのナチュラルよりずっと良いわ。ちょっと物足りない感じだったからな。というわけで、残りの豆は大事に飲もう・・・こんな美味いのはそうそう飲めんわ。早めに冷凍しといてよかった・・・・
2023.12.08
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コスタリカ ディビーニョ ニーニョ ウォッシュド精製(パンダコーヒーロースターズ)ずっと淹れるのを楽しみにしていた、パンダコーヒーロースターズのコスタリカ。今回のディビーノ・ニーニョは初めて見たかな?おそらく初。コスタリカといえばパルプトナチュラルとか嫌気性発酵の何だっけ・・・アナエロビックか。そういう精製方法の方が割りと有名になった感があるけど、素質の良い豆ならウォッシュトが一番クリーンで素材そのものの良し悪しが出るね。パンダの倉橋さんはそのあたりの価値観とスタンスがしっかりしていて、やっぱりコーヒーの品質を問うのであれば、ウォッシュトが美味しくてなんぼでしょという。その通りやと思うわ。というわけで、よりいっそうウォッシュトらしさを活かしたクリーンカップを・・・と思うなら、CONOではなくバートドリッパーを使わざるを得ないか。みるっこのメモリは9.5。できる限り粗挽きで。粗挽きにした分、抽出はやや丁寧に。しかしこのバートドリッパー、コンセプトも耐久性も素晴らしいんだが、このドリッパーの上に突き出た6本の柱が実に致命的。できるだけ粉にストレスを与えず抽出したいので、可能な限り低い位置から湯を落としたいのに、この上に突き出た柱のせいでケトルがいちいちカンカン引っかかって、ストレスがマッハ。はっきり言って、このデザインだけはクソ以外の何物でもないね。バートドリッパーをデザインした人は、何を思ってこうしたんだろうか?洗う時にも邪魔やし、百害あって一利なし。本当に、この一点だけのせいで全体の機能美が損なわれている。こんなに惜しい商品を今まで見たことが無いわ。購入を検討している人には絶対オヌヌメしないので、よく考慮してください。紅茶みたいに高いところからダバダバ湯を注ぐのが好きな人は買って、どうぞ(皮肉)先日来、ちょくちょく消費しているジャンボンドヒメキのスモークハムと合わせて。生ハムではなくてナチュラルハム。とりあえず先にコスタリカの方からいただく。イメージ通りに淹れられたからか、もともと素材が良いのか、極めてクリーンな1杯に。すっきりした酸味の中に、コスタリカらしいカカオ感と、強烈過ぎないすっきりとした酸、後味の余韻の豊かさ。生々しい発酵感や果実感を求める人には綺麗過ぎるかもしれないが、これは極めて高品質な豆やね。コスタリカっていろんなパラメータに特徴がありすぎて、やや器用貧乏になりがちなコーヒーなんやけど(と小生は思っている)、良くも悪くもそのバランスが絶妙に取れたタイプの豆だね。やっぱりウォッシュトだからこそなんやろうな。綺麗なカップだった。そしてこの微妙なカカオ感とハムとの相性がGoo。煎茶の方がもっと合うけど。
2023.12.07
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朝イチコーヒー記録トランジットブレンド(トランジットコーヒー)スモークナチュラルハム(ジャンボンドヒメキ)最近朝ちょっと早く起きられるようになってきたので(季節の変わり目は寝付きも寝起きも最悪。この日は珍しく4時半にちゃんと覚醒できたので、諸々の作業を終わらせてから出勤前に一杯)、久々に朝の一服。今回は信州土産のスモークハムを肴に、新進気鋭のトランジットコーヒーのメインブレンドを味見することに。買った日に小分けして冷凍しておいたので完璧。既に1回淹れてみたのでおよそ味は分かっているが、それを踏まえて淹れ方を最適化して楽しむ。寒くなってきたので、コーヒーを冷ますのもだいぶ楽になってきた。存分にヌルいコーヒーを楽しませてもらうとしよう。こちらは今回のコーヒーの肴。昨年の冬にワークショップに参加した、あのジャンボンドヒメキさんの商品。長野県は「マルメロの駅ながと」内のマルシェ黒耀で販売しているので、気になる人はぜひ長野に寄った際にはどうぞ。通常のハモンセラーノかと思いきや、どうやらこいつはワイン用の葡萄の樹でスモークをかけているらしい。葡萄の樹ってなかなか無いので今までスモーク材としては使ったことがないんだが、どんな香りなんだろ。ちなみに、熟成前にスモークにかけているらしい。そもそもスモークというのはホルムアルデヒドによる消毒こそが目的のはずなので、なるほど、けっこう最初の方の工程で行うのね。ただ、熟成前に消毒をするということは、熟成しにくくなるんじゃなかろうか(素人なので知識が無い)とも思ってしまうんだが、その辺はどうなんだろう。去年のワークショップの際、藤原さん(ジャンボンドヒメキのオーナー)はスモークは基本的にしないとおっしゃっていた気がするので意外なんだよな。もしかしたら聞き違いかもしれんけど。前述したようにTRANSITBLENDはHATと比べて深煎りで、やはり低温でじっくり濃厚に淹れてみたいタイプの豆。今朝は遠慮なくコーノで25g5分ドリップにトライ。抽出温度は下げてるので、雑味はほとんど出ないはず。ここ最近あまり体験していない深煎りの香ばしさよ。やっぱり淹れてる時が一番美味いんだよね。それでは、ジャンボンドヒメキの藤原さん謹製のスモークドハムと、トランジットブレンドの組み合わせでいってみよう。まずはトランジットブレンドを一口。さすがにできる限り最適化しただけあって、前回すこしだけ感じたエグみも全くなく、いかにもアルバートさんが焙煎したらしい印象的な香ばしさと、わずかながら素材の良さを感じさせる明るい酸が素晴らしいね。ただ深いだけではないな。酸味=浅煎りという誤解を覆してくれる、良いコーヒーじゃん。ハムの方もつまんでみるか。葡萄のスモークって初なんだよな。・・・????おお〜〜これは渋い( ゚д゚)淡い香りかと思ったら、かなりツンとしていて刺激的な香味だわ。燻製してから熟成工程に入ってるからってのもあるかもしれんが、これはガチで保存食系のスモークだわ。このまま食べるのはちょっとばかし刺激が強すぎる感もあったので、ここは少々小細工を弄することに。冷蔵庫にカマンベールが封印してあったので出してきた。ナチュラルハムとチーズとは何と贅沢な。カマンベールのモッチリ感とまろやかさのおかげで少し風味が和らぎ、あまじょっぱく心地よい味に。昨年冬に試食したハモンセラーノと比べるとやや控えめながら、調味料に依らない、熟成された旨味が味わえるハム。素晴らしいね。どちらかというと、コーヒーよりも煎茶とか玉露の方が合いそうだな。コーヒーの肴は甘味の方が良い。
2023.12.03
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路の駅 マルメロの駅ながとIRISコーヒー(いりすこーひー)〒386-0603 長野県小県郡長和町古町2424−19https://marche-kokuyou.jp/信州は長和町の道の駅、マルメロの駅ながとを再訪。昨年の12月のナチュラルハムワークショップツアーの一貫で寄ったんだが、思いの外良い駅だったのでよく覚えていた。というかここに出店しているIRISコーヒーさんに寄りたかっただけなんだが、こんなところで(と言っては失礼)ずいぶん拘ったコーヒーを出していらっしゃる。このエリアでは他にスペシャルティ専門店のことを聞かないだけに、自分としては非常に貴重だ。「独自のスイートロースト」という点に限っては懐疑的なんだが(そこまで独自の製法なのか、という点がね)、実際非常に美味しかったので問題はない。昨年訪問した際とは違い、マルシェ黒耀の中扉の狭いスペースに出店してるな。おそらく中の売り場に入った業者が増えたんだろう。こんな清々しいお天気日和ならいっそのこと外に出せば良いんじゃないかと思うんだが、まぁ出店条件や衛生管理的に仕方なしなんだろう。こちらメニュー一覧。マルシェ黒耀とのオリジナルコラボと言っているが、ここのマルシェへの出店が基本と仰ってたので、おそらくはこれがIRISのメインブレンドなんだろう。そしてこの狭いスペースでやっているとは思えないぐらいシングルオリジンの種類が多いこと多いこと。これちゃんとハケてるのかな?こういう観光地だと、特定の常連じゃなくて一見さんやライトユーザーもかなり多いだろうから、こんなにたくさんシングルオリジンを置いてもほとんど注文が入らないんじゃないかと思うんだが。と思って見ていると、今日は暖かく絶好のお出かけ日和だからか、次から次へと客が並び、有名ラーメン店並の長蛇の列に。こりゃすごい。と思ったら、入店の列と勘違いしていた人もいたようで^^;しかしお客さんとの会話を聞いていると、どうも常連が多いらしい。こんなに人がゴタゴタとしている中で特定のリピーター客層がついているというのは素晴らしいね。やっぱり美味けりゃこの価値は伝わるわ。今回はルワンダのナチュラル精製がオヌヌメとのこと。前は無かったやつだ。しかもナチュラルか。ウォッシュトの品質が良いことこそが生産者のバロメーターとはいえ、何だかんだでナチュラルの発酵感のある雑味好きなんだよな。かなり興味ある。と思いながらも、実は前回訪問した際に次に飲むコーヒーは決めてあった。あの時は直後にワークショップが控えていた関係であまりコーヒーを飲みまくるわけにもいかんと思い、1杯しか飲めなかったんだ。今回は他のメンバーに気を遣う必要は無いので、2杯はいけるかな。とりあえずマンデリンを。と思っていると、隣に並んでいた常連らしきライダーのお兄ちゃんと店主がゲイシャの話をしている。どうも今日はいつものゲイシャモカブレンドだけでなく、ゲイシャ単品でも出してるらしい。限定という言葉に弱い日本人。今日の2杯目はこれだな。そしてオーダーした後に待つ間、そのバイカーのお兄さんと店主としばし歓談。今朝は3℃近くまで冷え込んで真冬並やったけど、10時をまわった段階ですでに22℃。「盆地の気候はいつもこんなんですか?」と訊いてみると、「まったく、昼は厚いぐらいですねえ」と返ってくる。二輪乗りとしては最高の気候条件らしく、今日の天気もあって非常に気持ちよく走ってきたとのこと。さすがに岐阜から5時間かけて下道で来たと言ったら目を丸くしてたな(笑)マンデリン アチェ レッドガヨ ウェーイラン能書きは「深いコクと程よい苦味に甘い酸味の独特な香味」いちおう、一番好きなコーヒーはと訊かれたらLCFマンデリンと自信をもって答える小生なので、やはり一度は飲んでみたかった。しかしマンデリンに対して「甘い酸味」というカッピングノートは独特やね。マンデリンは数あるコーヒーの中でも強烈な酸を持っていて、それを抑えるために比較的深煎りにすることによって他のグラッシーな香味やミルキーな甘み、苦味が印象的になるコーヒーというのが一般的な認識だとは思うんだが、なかなかどうして面白い。ゲイシャ種 シングルどこのどんなコーヒーかまでは聞けなかったので分からんが、ふだんはゲイシャを中心としたモカブレンドに使用している豆を単品で。メニューには出してないみたいで、常連さんにしか出さないみたいなんだが、私の手前に並んでいた人がたまたまその話をしていたので、私も合わせてオーダーすることにした。アロマはすこぶる華やかではあるものの、非常にすっきりとした飲み口で酸味が映える。イルガチェフェのナチュラルのような露骨な果実感よりもタイトな感じだが、ゲイシャらしい香味の複雑さもほどよくある。美味いね。2杯目なのにしんどい感じはまるでない。ただ、本音を言えばもっと濃くドリップしたいかな。ただでさえすっきりしがちなのでね。さて、IRISコーヒーさんはじっくりと堪能したので、他の目当ての品も。ここはマルシェやからね。おそらくここでしか一般販売されていないジャンボンドヒメキの商品たち。昨年末にワークショップに参加して黒豚のジャンボンを仕込んできたが、完成まであと10ヶ月ってとこかな。とはいえ、丸2年待つのもやっぱりしんどいので、今日はいくらか買っていくことに。右上のハムはどうやらスモーク仕様らしい。以前ワークショップの時にオーナーの藤原さんに伺ったところ、ジャンボンドヒメキのナチュラルハムは、基本的に燻製の工程を経ないタイプのハムだということだったので意外だった。あくまでここに出す商品用ということなんだろうな。しかも、説明を見る限りだと、ワイン用の葡萄の樹で燻製したものらしい。葡萄の樹のスモーク自体が経験したことないから、どんな香味かも想像つかず。面白い。とりあえず1つ貰っていこうと思ったら、そもそもラス1だった( ゚д゚)あとはスモーキーリエットとサラミも購入。こちらは日持ちするので、年末年始あたりのおつまみでも良さげ。↑リエットとサラミ。この数年でこういうパテ系の料理がさらに好きになったんだが、これ最初に考えた人はほんまに凄いと思うわ。脳みそどうなっとるんやろうな。
2023.11.29
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TRANSIT Coffee(トランジットコーヒー)〒500-8455 岐阜県岐阜市加納栄町通4丁目2810:00〜16:00 / 定休日: 火日祝https://www.instagram.com/transitcoffee_gifu/ようやく来られたトランジットコーヒー。こちらトランジットさんは、岐阜駅南にあるHAT burger&coffee shopの姉妹店。どちらの店舗も岐阜駅南口から歩いて5分とかからない、いわゆる駅近というやつ。ちなみに、HATからトランジットまでは2分で行ける( ゚д゚)ハットバーガーは道1本奥に入っているが、こちらは表通りからもよく見える一等地。モダンさと古めかしさが同居した、なかなか味のある見た目かつ、キャッチーだよね。一面水色というのが意外とインパクトある。さて、こんな近くにもう1軒コーヒー専門店を建てようなどというまなや君の考えは実は僕には全くわからないんだが(ディスってるわけじゃなくてね)、こちらはHATと違って、あくまでコーヒースタンドオンリーでやっていくとのことなので、差別化もできているんだろう。しかもお持ち帰り限定営業で、イートインは不可。店の前で飲むのは消費者の自由やろうけど。さて、このトランジットコーヒーをオープンするにあたって、メニュー開発からデザインから大忙しだったまなや氏だが、たしか9月の終わりか10月あたりに体調不良で倒れて、やむなくオープンを延期したとのことで。初日が平日だったのでオープン日に駆けつけられなかったのが心残りではあるものの、とにかく今日は1杯楽しんでみたい。しかしながら、改めて見てみると、よくデザインしたもんだと感心。クリエイティブだよなぁ。表看板のコーヒーメニュー表示。オレンジアメリカーノや、エスプレッソジンジャーなど、HATでもたまに出してたフレーバーコーヒー系のメニューもあって、コーヒーだけでかなりバリエーション豊かなラインナップやね。いかにもコーヒースタンドといった感じ。そして恥ずかしながら、この時小生は「ドリップコーヒー」があまりに主張してなさすぎて、ドリップはしないのかと勝手に残念がって落ち込んでいた。そのノリで「今日はラテにしとくか・・・」と思ってオーダーしてしまったんだが、この選択がやや悔やまれるな・・・個人的に、ドリップは一番上にあって然りだと思ってるんだが、このコーヒースタンドのターゲットはそういう客層ではなくて、もっとカジュアル路線なんだろうね。中に入って見ると、お祝いのお花がたくさん。商品棚には、HATのカフェオレベースも売ってある。てっきりトランジット用の商品しか置かないのかと思ってたんやけど、このあたりは姉妹店らしいわね。ハットのアンテナショップとしての機能ももたせてるわけだ。そしてこれが今回のメインターゲットのTRANSIT BLEND。さて、まなや君からの事前情報ではHATとの差別化を図るとのことだったので、どんな仕様に仕上がっているか非常に楽しみ。当然のことながら、この後HATに寄ってHAT BLENDも購入する予定。比べてみないとわからんからね。と思ったら、これよく見るとドリップバッグじゃねえか!!あぶねえあぶねえ、間違えるとこやった。こっちやね。あら、300gで買うとだいぶお得感あるな。300g売りって珍しい規格やけど。大きすぎて普通の人は買わなそうだが、美味かったら今後はこれで買ってみても良いな。HATのTシャツ買ったばっかなんだが、こりゃトランジットも買わなあかんかな(笑)まぁなんというか今どきかつダイナーっぽい雰囲気もあるね。価格表示がドルっぽくしてあるのは、今の若い子なら普通に分かるんだろうか。チョーキーズダイナーに行った時もちょっと面食らったんだが、こういう分かりにくい価格表示は法的には大丈夫なんやろか。まぁ分かるからええけど。というわけで、一通り店の中も見て奥様にも挨拶できたので、目当てのものを買っていくことに。とりあえずテイクアウトでカフェラテ。こちらの店でのラテに関しては、もはやまなや君より奥様の方が圧倒的に手慣れているらしく、亭主は怒られたとか何とか(笑)そしてトランジットブレンド豆200gとチョコチップクッキー3枚も購入。クッキーはカントリースタイルのやわこいやつね。手作りカントリーマァム的な。最近あのタイプのクッキー流行ってるけど、何でやろ。色々考えている間に一瞬で着丼。手際良いな。ちゃんとリーフ描いてくれました。有難くいただきます。さて、そもそもカフェラテというものを滅多に飲まないので(HATのラテ以外は飲んだ記憶がほぼ無い)実はあまりこれの良し悪しはわからないんだが、ラテでも豆の個性が生きてればそれは美味しいということなのだという基準で味わってみる。HATとはどんな差別化を計ったのかな。一口泡をまず含んだ感覚としては、これはだいぶ深いなという印象。そもそもエスプレッソは割りと深煎りの方が多いかなというイメージがあるので、こっちの方が普通かとも思ったんだが、ラテですらかなり酸が明るいHATとは全く違う方向性。なるほど、甘ったるく重めのカントリー菓子に合わせようと思うと、やはりほろ苦くずっしりとした飲みごたえのあるコーヒーの方が合うか。これは良い差別化やね。そもそも岐阜の人はまだまだ酸が苦手。この地方でやっていこうと思うなら深煎り一択かな。とはいえ、上質な酸の片鱗がちゃんと残っているあたりは流石アルバートさん。HATと同じアルバートコーヒーロースター焙煎&ブレンドの豆を使っているはずなので(後で確認した)、ブレンドの内訳もスペシャルティだろう。ただ、豆の云々を置いておいても、あの店の焙煎は信用に値すると確信しているので、クォリティは疑う余地無し。なにげに提供温度も絶妙だった。後半は苦味も甘みもくっきりしてきて、一瞬で全部飲んでしまったもったいない。今度はもう少し味わいたいところ。今後も躍進を期待しております。ごちそうさま。
2023.11.22
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LCFマンデリン(パンダコーヒーロースターズ)&ひかえめに言ってもクリーム多めのシュークリームカスタード&ホイップパンダコーヒーのLCFマンデリンを久々に解放したわけなんだが、やっぱりめちゃくちゃクォリティ高すぎて悶絶モノだったので忘れないうちに。ちなみに今回のお茶請けは、ゲンキーのプライベートブランド(?)のシュークリームこと、「ひかえめに言ってもクリーム多め」シリーズから、基本中の基本のダブルシューをチョイス。やたらと名前の主張が強いこちらのシュークリームだが、まさに言葉通りにクリームパンパンに詰まってる。生地:クリーム比でなら業界トップなのではないかと思われるほど充実。とにかくめちゃくちゃ詰まってる。同価格帯で出てる他所のメーカーのと比べると雲泥の差。格安プライベートブランドでも頑張ってるのはあるもんですね。さて、今現在LCF系列のお店では、インドネシアマンデリンに関しては基本的にオナンガンジャンしか扱っていないはずなんだが、こうなることを予測してかれこれ半年近く前からLCFマンデリンを冷凍してとっておいてある。残り4包とかなり貴重なので大事に大事に飲んできたんだが、そろそろ消費しておこうと思い立ったのだった。今回の挽目はフジローヤルみるっこで8.5。完全に粗挽き。豆は25gで贅沢に。もちろん2人前で淹れる。抽出時間は計5分。マンデリンは濃く淹れてナンボなんだが、繊維が粗い関係で湯抜けが良過ぎて、他の豆と同じ感覚で淹れるとシャビシャビになりがち。だからこそ、ファーストドリップまでは尋常じゃないぐらい慎重に淹れる。濃く入れたいからという理由でマンデリン=ネルドリップの方程式に拘る人もいると思うが、なんやかんや雑味もけっこう出るので、小生としてはペーパードリップでできるだけネルに近づくのがベターかなといった見解。そしてドリップ中に立ち上るアロマのエレガンス・・・・この土臭く荒々しそうでありながらもいかにも上品なハーブ感はオナンガンジャンに無いんだよな。と小生は思うんだが、実際どうなんやろ。ぶっちゃけそんなに鼻には自信が無いので(幼稚園上がる前からアレルギー性鼻炎な上に喘息にかかったので二重に隙がない)、ワンチャン気の所為かも。まぁプラシーボでも良いや(感覚こそが真実( ゚д゚))さて、抽出完了して久々のLCFマンデリンを堪能。時間をかけてゆっくりと出したので期待通りの濃厚さに。アーシーで甘い香気でまったりとした気分に。そしていつものスパイス感も。アーシーな感じ自体はオナンガンジャンの方が強いんだけど、どうも荒々しいんよね。そして苦味もやや勝つ。これに対してLCFマンデリンのこの気品のある香気は・・・。種類は違うけど、下手なゲイシャなんかよりもずっと色気のある香味なんだよね。そして甘味との相性もやっぱりマンデリン一強やな。フルーティさが際立つコーヒーはどうしてもデザートや果物と香味がかぶるところがあって、お互いにもったいない感じになるんやけど、マンデリンやブラジルだと絶対にお互いを引き立て合うよね。ということでごちそうさまでした。
2023.10.17
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ORIGAMI COFFEE(折紙珈琲)岐阜県瑞穂市別府1170open 10:00-16:00土日祝10:00-17:00close 第1水曜日 毎週木曜日P10台https://www.instagram.com/origami_coffee/本巣縦貫道と21号線の交差点付近、DCM21瑞穂店のすぐそばにあるこちらのコーヒー専門店。以前偶然通りかかった時からあまりに謎な看板のせいで気になっていたんだが(その時はパンダコーヒーに直行した)、ちゃんとロースターだったのでめちゃくちゃ安心した( ゚д゚)なんと言ってもこの店、道路から見える場所には一切屋号が無く、ただ「OPEN COFFEE」と表示されているだけ(上の写真参照)。店を見ようと思うと、一方通行道路から後ろを振り返らなければならない(1枚目の写真参照)という、極めてもどかしい立地なのである。店には一切責任の無い話だが、これは車を運転しながらではなかなか気づかない。ここに気づいたのは本当に僥倖であった。しかしこういったロースター&カフェにしてはかなり駐車場が広く、店舗内もかなり余裕のある構造になっているようで、外から見ただけでも広々としているのが分かる。それでは中へ。中に入ったらようやく屋号が分かった。「折紙珈琲」というらしい。ここでぱっと思いつくのは、ここ最近コーヒー界で話題を独占している(は言い過ぎか)ORIGAMIドリッパー。この2年ぐらいでオープンしたカフェはどこもかしこもORIGAMIを使っているんだが、まさか屋号にこれを冠しているということは、ORIGAMIさんの直営店なのか??と勘ぐってしまうのは決して小生だけではないと思う。しかし、ORIGAMIが本巣地区にアンテナショップを出しているなんて噂すら聞いたことないな・・・と思ってさらに入ってみると、なるほどなるほど。ORIGAMIとは一切関係無いぽいわ( ゚д゚)だってHARIOのV60が置いてあるもん(´・ω・`)とはいえ、実は内心ではけっこう安心している。ORIGAMIドリッパーも試してみたが、濃厚に淹れて美味しい豆の時はやはりCONOかHARIOの方が良い。こればかりは好き好きやから仕方がない。ただ、軽く淹れたい時やクリアな酸が欲しい時はやっぱりフレーム系、もしくはORIGAMIが良い。だから、目的次第と言った方が正確なのかもしれん。とはいえ、同じ円錐ドリッパーなら、実はそう大した違いは出ないがね。これもまた淹れ方次第なんだが。一筋縄ではいかぬな。さて、店に入って正面にはオープンキッチンスタイルの広々としたカウンター、しかしコロナへの配慮か、カウンターに座れる席は無し。ドリップ場の正面に1席だけ椅子が置いてあるんだが、試しに訪ねてみたところ、やんわりと断られた。どんな風に淹れるか観察したかったんだが、これもまぁ仕方がないね。※店に入って右手側から撮影した図。空間的にはかなり贅沢な感じがする。このカウンター、1枚板っぽいが、これをカウンター席で利用しないのは個人的には勿体ない感じがする。とはいえ、感染への配慮なら致し方なしか・・・カウンターは諦めて、入り口から見てすぐ右手の少人数用の席に。落ち着いた雰囲気。ゆったりとしたモダンジャズが適度な音量でしっとりと漂う店内の雰囲気は、むしろバーと言った方が似合うような気がする。最近開拓したコーヒー屋が尽くロック系の若者向けカフェが多かったせいか、やっぱこれだよなぁと思ってしまう。これもまたイデオロギーなのかね。メニューが3種類。右上にはコーヒーおかわり150円とある。これは安いな( ゚д゚)どれぐらいのグレードの豆を使っているのか分からんけど、美味しかったら2~3杯飲んでみたいところ。また、やはりこちらのお店は喫茶店ではなく、あくまでロースターであり専門店であるということで、いわゆる東海地方お得意のモーニングサービスは無し。その代わり面白い取り組みがあって、午前中のみ、シングルオリジンのコーヒーの中から2種類を選んで、好みのブレンドを出してくれるらしい。これはコーヒー好きにとってはかなり刺激的な提案ではなかろうか。でもちょっと待てよ、ということは、この店もしかしてブレンドが無いのかな????個人的にはかなり好きなタイプやけど、今どきオリジナルブレンドが無いロースターというのも相当珍しい気がする。とりあえずメニューの方を見てみるか。これは豆売り用のリストなんやけど、ドリンクとして出しているものとメニューとしては同じ。なるほど、この6種類がレギュラーラインナップとしてあるわけね。シングルオリジンだけにしては随分絞ったメニュー構成。ただ、南米、中米、アフリカ、南アジアと、およそ世界の特徴的なコーヒーを網羅している。コーヒー好きが来て、飲みたいコーヒーが無いという事態には陥らないね。まずは南米からブラジル。ブラジルといえば、香ばしさ・甘み・苦味といった、日本人が想像する典型的なコーヒーの良さをシンプルに味わえる厚みのあるコーヒーが多い。特に東海地方は長らく深煎り文化がドミナントなので、迷ったらこれを飲めという店の指摘は間違いないだろうね。でも今回はやめとこうかな。ルワンダといえばすっきりとした酸が特徴であることが多い印象。店のカッピングノートの方もそうした感じだね。左下のパラメータを見ると、どの数値も低めなので美味しくないのではないかと錯覚しそうだが、これはクセがなくクリーンな香味であることの証明でもあるので、早とちりしてはいけない。その証拠に、なんとこのコーヒー、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の基準で85点と高得点を叩き出していることが分かる。SCAAの基準が絶対ではないけどね。精製方法もウォッシュト(湿式)なので、客観的な品質として非常に優れているであろうことが予想される。っていうかSCAAで85点ということは、れっきとしたスペシャルティコーヒーやがね( ゚д゚)最初にあったブラジルは「プレミアム」と書いてあるので、てっきりプレミアムコーヒーまでしか取り扱わないかと思ったが、豆にもお金かけてますね。しかもこれ200gで1500円以下とは、お値打ちやな・・・・。コロンビアはウィラの豆か。これもしっかりとスペシャルティ。コロンビアは、中米系に共通した柑橘系のすっきりとした酸と、ブラジル的な香ばしさや甘さを持ちつつも全体的に柔らかな香味のものが多いんだが、店によればバランスの取れた味わいとのこと。ただ、今回はもうすこし特徴的な豆で飲んでみたいんよね。これは次回にしよう。グァテマラでナチュラルか( ゚д゚)コスタリカやグアテマラだとパルプトナチュラル(ハニー精製)のイメージなんやけど、ナチュラルもあったんかいな。ちょっと驚いてる。綺麗さには欠けるかもしれないが、これはけっこう特徴ありそう。かなり気になるね。これは2杯目用だな。マンデリンあったあった。これにしよう。ちょっと迷いはしたが、これも評価84点のスペシャルティ。雨上がりの土臭さという表現が良いじゃない。綺麗さよりも、こういう特徴のあるコーヒーの方が好きなんだよなぁ。ノートコーヒーさんのマンデリンはもう1つ特徴に欠ける感じだったんで、期待したい。最近アーシーなコーヒーで面白いコーヒーに出会ってないんだよな。とりあえず、1杯目はこれで。よく紅茶に喩えられるエチオピア。供給量からいって、実質的にモカとして扱われるエチオピアやけど、実はモカはイエメンのコーヒーのことなんよね。近年はトレサビリティにうるさいので、エチオピアがモカ扱いされることはだいぶ少なくなった気がするが、モカブレンドと言ったらたいていイルガチェフェの安い豆を使ってる。この豆だけはどうやらハイローストみたい。ウォッシュトでハイローストでエチオピアやと、ちょっと軽すぎかな・・・気になるけど、これも次回以降かな。朝サービスの2種類ブレンドで香ばしい系のコーヒーと割ってみるのも面白いかもしれない。さて、とりあえずのマンデリンをオーダーして、しばらく店内を観察。店内撮影の許可をとるために店主に話しかけたところ、いかにも真摯で静かそうな雰囲気で、快く許していただけた。誠実そうな人だ。入り口際の席の隣に焙煎機。それほど大きくはないタイプかな。入り口から左手の方にあるこちらのテーブルスペースは、南面にあるからか、明るく広々とした感じ。4人がけテーブルもあるので、大所帯の時はこちらやね。ただ、基本的にシングルオリジンのコーヒーだけのこの店に大所帯がわざわざ来るかどうかは微妙なところ。好事家たちにとっては関係無いけどね。いちおう甘味メニューもそれなりにあったが、店のコンセプトはあくまでロースターだと思うんだよな。ずいぶん拘りを感じる。1杯目 インドネシア ミトラG1マンデリンドリップの様子を見る限りでは、一気に注ぎ&蒸らしから始める典型的なドリップだったのだが、出てきたコーヒーの色合いとテクスチャの感じからして、ずいぶん濃く淹れたように見える。これはけっこう不思議。まずは一口。!!!???????????久々に超絶驚いた。何が驚くかって、超絶ヌルい( ゚д゚)!!!これは悪い意味ではなくて、めちゃくちゃ良い意味でヌルいんよ。これ、東海地方の喫茶店では特に顕著なんやけど、長らくここいらでは「熱々チンチン」のコーヒーこそが正義であって、支配的な価値観なんよね。これはコーヒーの質を落としてモーニングを充実させた結果として、香味のごまかしのためにこうした熱々文化がドミナントになったのだと思うが、しかしまぁ最初っからこれだけヌルいカップが出てきたのは人生初。マジで感動してる。・コーヒーは冷めてからが美味い・冷める過程こそが美味い・冷めても美味しいコーヒーこそ良い豆こういったことは、高品質なコーヒーを扱うプロにとって常識中の常識ではあるものの、実際に千差万別な客に一杯を提供する上では、ある程度熱々でサーブせざるを得ないというのが現実だったはず。だから、店側もヌルい方が美味しいと分かっていながらも渋々ながら熱々で提供し、ゆっくり飲んでください(冷ましながら)というのがせめてもの妥協だった。ところがこの店は初っ端から全力でヌルい。これは既に70℃以下じゃないかな。実は一昨日の晩に唇を噛んでしまったせいで、飯もろくに食えやしないんだが、そんな小生でもするっと飲めるということは、提供温度が相当低いことの証拠。これは感動。本当に感動。なかなかここまで低温で出す店は無いよ。香ばしさよりも味を、という人は、この店に足を運んだ方が良いわ。ずいぶん興奮してしまったが、では香味の方はどうかというと、非常にマンデリンらしいアーシーでスパイシーな香り、上品で分厚い甘さで、文句無し。抽出温度もかなり下げているようなので、マンデリンとは思えないほど柔らかな香味なんやけど、とろっとした舌触りがあって飲みごたえもかなりしっかりとしている。あの高速ドリップからは全く想像もつかんけれども、このマンデリンはわざわざ飲む価値があるわ。LCFマンデリンほどのインパクトとエレガンスは無いけれども、良い意味で土臭さは十二分に味わえるので、満足感のある一杯やね。これは素晴らしい。コーヒーの選択肢が1つ増えたわ。これはぜひパンダの倉橋さんにも教えてあげたい。2杯目 グアテマラ オリエンテ ナチュラルめっちゃくちゃどうでも良いんやけど、このお店、なぜか手が左の状態でサーブされるんだが( ゚д゚)左利き用?もしかしてこの出し方が正しいのか??知らんけどグアテマラのナチュラルは小生にとってはかなり珍しいんだが、果たしてどんな感じかな。そしてカップを持った瞬間の安心感。そう、これも例に漏れずちゃんとヌルい( ゚д゚)最高やん。そして一口、の前に、すでに非常に特徴的なアロマが漂ってる。能書きの通り、もうストロベリーチョコレートなんよね、何なんだこれ( ゚д゚)パルプトナチュラルを超える発酵感、熟成香。いかにもカカオという感じ。一口すすってみると、これまた充実した舌触りに、優しいミルクチョコレートの味、しっかりと日を浴びた完熟フルーツの香り。いや~なるほど、これはいかにもナチュラル精製って感じやね。ここまで特徴的なフレーバーだと、ナチュラル精製ではなくてアナエロビックあたりを疑ってしまうほど。これは面白いね。この温度帯での抽出だからこそって感じがするな。これは掛け値なしで特徴的な香味だわ。非常に美味い。個人的な趣向とはやや違うけれども、わざわざ新店開拓しに来た甲斐がありました。そして迷わず豆も購入。家で淹れたらどんな味になるかね。これは楽しみが増えたなあ。しかもこちらのお店、ちゃーんと焙煎日まで記入するマメさに感心。落ち着いた雰囲気で客の出入りもそれほど無いので回転率はどうなのかなと思っていたが、買った豆の焙煎日はいずれも本日。ありがてえ・・・・3日後ぐらいに冷凍かな。それまでに経時変化を記録したいね。それぐらい魅力的だったわ。抽出温度と挽き目を変えてあれこれ試したい~~~~これは豆に音、パンダコーヒー以来のテンションかも・・・。ちょっと舞い上がりすぎかな。絶対また来ますわ。ごちそうさまでした。
2023.08.21
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パンダコーヒーのマンデリン(オナンガンジャン)BLUE SEALの焼きドーナツ有り難いことにお中元でBLUE SEALのドーナツセットをいただいた。これけっこう高いんよね。本当に有難うございます・・・っていうか何で小生の好み知ってたんやろ・・・誰にも話したことなかったはずなんだが。やはりこれだけ迫力のある甘味がお茶請けということで、当然ながら飲みごたえのある香ばしいコーヒーで合わせたい。となるとマンデリン一択なんだが、最近ちょっとワンパになっている気がしないでもない。そしてオナンガンジャンが終わればこれがもっと悪化するんだよな・・・・LCFマンデリンが待ち遠しい。今回マンデリンに合わせていただくのは、さんぴん茶と塩バターのフレーバーの2種類。正しい知識かどうか若干自信がないんだが、さんぴん茶は沖縄におけるジャスミンティーのこと。沖縄ではどこでもこのさんぴん茶のペットボトルが売っているんだが(14年前に行った時はどこでも売ってた)、苦味も渋みもかなり控えめだったのを覚えている。もっとハーブらしいフレーバーが強い方が好きなんだが、食事に合わせるならアレぐらい大人しい香味の方が良かったかもしれん。そもそも食事中にお茶を飲むのはマナー違反らしいけど。とりあえずさんぴん茶フレーバーから。ん~~下手なジャスミンティーよりも香りの立ち方がはっきりしてるね。もちろん茶として淹れたものとは香りの種類自体が異なるか。これは両方同時にないと比べようがないけど。茶フレーバーの甘味ということで控えめな味付けかと思いきや、黒糖味と比べてもかなり甘みは強め。意外なほどに油っけもある。ジャスミンの香りのおかげか不思議なジューシーさがあるね。ジュワっと来る感じがある。マンデリンと合わせても最高やな。そういえば、スペシャルティコーヒーの香味の話になるとき、良いコーヒーはジャスミンの香りがするという話が出てくるが、生豆も、焙煎豆も、抽出したコーヒーであっても、小生はいまだにジャスミンの香りを嗅ぎ取ることができたことがない。本当に似てるかな?要するに花のような香りの形容だとは思うんだが、何でもかんでも全部ジャスミンで片付けるきらいのある店もあって、それはちょっとどうかなと、いつも疑問に思ってたな。どこの店かっていうと、地元の某有名老舗ロースターなんだけど。あの店は100g3,000円のゲイシャを焙煎から1ヶ月半近く経った状態で平気で売りつけてくる程度に職業倫理が崩壊している店なので誰にも勧めていないが・・・なんか懐かしいなこの話。どんな淹れ方しても完全に香味の抜け殻みたいな酷い味だったので焙煎日を店に問い合わせたら、堂々と教えてくれたんだが、その対応してきたスタッフのフォローがあまりに酷かったな。「豆が膨らまなかったということで、お客様のコーヒーを淹れる楽しみを奪ってしまい申し訳有りません」だったかな。全くの見当違いなんだよなー。淹れ方の楽しみとか100%どうでも良い。豆が膨らまなかったこと自体は極めてどうでも良い。味が全て。明らかに品質基準を満たしていない商品、しかも高級品を平気で売りつける神経が信じられなかった。扱う商品が嗜好品で賞味期限切れの商品を売りつける。袋詰してあるゆえに、カスタマーには中身の真偽を確かめることは不可能。圧倒的に客が不利なんだよな。次は塩バター味。BLUE SEALと言えば塩。沖縄といえば塩。沖縄の塩といえばヌチマース。これがヌチマースを使っているかどうかは確認してないが(きっとヌチマースだと信じたいな)、ぬちまーすといえば海塩のくせに非常に不純物が多くて甘みのある塩。塩は甘みを引き立て、暑い夏には塩分補給にももってこい。まぁ塩分過多になりがちな現代人には要らん気がするけど( ゚д゚)しかもここにバターが絡むというね。塩バターって聞くとどうしてもジャガイモを連想してしまうのは小生だけではないと信じたい。そもそも無塩バター意外の普通のバターには塩入ってるからな( ゚д゚)さて、さすがにこっちのドーナツの方がさんぴん茶味よりもこってりして甘いんだろうなと思ったんだが、食べてみると意外とそうでもない。塩気で甘みを引き立てているからか、糖質自体はけっこう少なめなんじゃないかな。予想よりもシャキっとした味(これが適切な表現かどうかは分からん)だったので、胃もたれ感も無いな。そしてマンデリンとの相性もなかなか・・・これは良いな。ごちそうさまでした。BLUE SEAL、ソフトクリームだけじゃなかったんやなぁ。美味いわ。
2023.08.15
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パンダコーヒーロースターズ(名古屋本店)住所: 名古屋市北区若鶴町235 パークサイド小川1F電話: 052-903-7073https://pandacoffee.com/showcase/またえらい長いこと間があいてしもたわ(´・ω・`)。車が代車だったこともあるしとにかくタイミングが合わんくてなかなか来られなかった。パンダのコーヒーが補充できんのは致命的なので、今の生活を何とかしないとな・・・比較的早いスパンでラインナップが入れ替わってしまうこちらの店。2ヶ月近く来ていないと、中米系はすっかり交代してしまうのではと思って来てみたが、予想通りまぁまぁ替わってる。しかし残ってて欲しいものはちゃんと残ってたので安心。お~昼下がりに来た割には在庫がよく残ってるわ。有り難い~。たいていこの時間だといつも品切れだらけなんよね。タンザニアはここ最近買うチャンスが無かったので、今回は気合を入れて購入することに。かなり久々かな?もしかすると、豆に音で買って以来かもしれない。そうすると5年ぶりになるのか。ケニアの方が酸が明るくて複雑な香味なので、どうしても個性的に埋もれがちなタンザニアなんだが、もともとこういう力強くてシンプルな香味のコーヒーの方が好きだっただけに、LCFの新しいタンザニアがどれほどの潜在能力を持っているかは楽しみだった。コスタリカのオルティスも捨てがたいなぁ・・・でも買い過ぎになるのでここは我慢。おそらくオルティス2000を飲むチャンスは今後も何度もあるはず。というわけで今回購入したモノを。ここ最近は安定してお気に入りのブレンドSAKURA。パンダのメインブレンド(何をもってメインなのかは難しいところ)で、シティローストね。一般的には中深煎り~深煎りといったところ。パンダに通い始めて4年、豆に音時代よりもかなりシティロースト寄りに好みが傾いてきてる。かといって浅煎りは全然興味が引かれないんだけど、香ばしさと果実感、酸味がある程度バランスよく味わえた方が良いなぁと最近は思う。前はブラジルみたいなシンプルで厚みのある土臭いコーヒーが好きやったんやけどな。いちおう店主の倉橋さん曰く、一番人気はフレンチローストの黒々ブレンド。同じくフレンチローストのラインナップには黒ブレンドが元々あるんだが、どうも黒々の方が人気らしい。個人的には黒の方が好きなんだが、これはぜにユーザーさんたちに訊いてみたいね。タンザニアのハイツ農園は先に説明した通り。もともと好きな産地だったので今回はちょいと楽しみ。LCFのタンザニアといえばブラックバーンやけど、明らかにブラックバーンより高品質なものも過去にはあったので(あの頃はこうして日記をつけていなかったので思い出せないのが実に歯がゆい)、どんな個性の香味が楽しみね。アタリのものだと、下手なケニアよりも出汁感に優れていてボディ感と鋭い酸を味わえる。もしくは意外な華やかさがあったりして。楽しみやな。タンザニアと同じくアフリカのコーヒーからもう1つ、エチオピアのウォテ(ナチュラル)のシティロースト。3ヶ月前に、ほんっとに久々にウォテがラインナップに入ったんだが、何だかんだナチュラルの方はどうなんかなと思っていた。今回こういうタイミングで来られたのは僥倖やな。ウォテ(N)といえば自分がエチオピアの香味を覚えたコーヒー。一般的にイルガチェフェってネームバリューばかり選考して品質が悪い(というか安定しない、ばらつきが酷いと言った方が適切なのか)ということで有名なんやけど、同じイルガチェフェG1で一緒くたにするには問題があるくらい色々とある。とはいえ、どこで聞いても相対的にイルガチェフェは品質が悪いという。どうしても選別が必要みたい。どうしても安定したクリーンカップにならないのはアレだやけど、クセも含めて個性が楽しめれば良いかなと思う。そんなわけで、本当に久々のイルガチェフェ・ウォテ(N)を満喫したい。マンデリンのラインナップがオナンガンジャンになってから半年近くなるか。そろそろLCFマンデリンの味も忘れて純粋にオナンガンジャンが楽しめるようになってきたが、ここに来てオナンガンジャンがニュークロップに!そういえば南アジア系の豆はだいたいニュークロップの時期か。1年って早いな。今年の新米の香味を楽しもう。LCFマンデリンに比べると香りのエレガンスがもう1つ及ばないという印象だが、他所のマンデリンと比べれば圧倒的にクリーンかつ強烈に印象的なマンデリン香(コーヒーらしい香ばしさと苦味系のスパイス、ヴァニラが混ざったような極めて複雑な香り。あまりに独特なので小生が勝手にこう呼んでいるだけ)が特徴の豆。LCFより高いリントンマンデリンは色々飲んできたけど、この水準に達しているのはLCFグループの焙煎豆だけだった。ノートコーヒーさんのマンデリンも、この複雑な香味は全く無かったな。買ったこと無い人は、ここのマンデリン1回飲んだ方が良い。岐阜のシェルパさんでも同じものを売っているけど、あちらは焙煎があまりに深すぎて(以前飲んだ時の印象は、イタリアンローストレベルだと感じた)マンデリンらしい特徴が飛んでしまい、やや香ばしさに寄ってしまっている印象。なお、堀口珈琲よりもパンダさんの焙煎の方が洗練されてるという印象。以前ブラインドテストもやってみたけど、圧倒的にパンダコーヒー。小生の淹れ方のせいかもしれんけどな(これは実際あるある)。ここん所、夜でも尋常じゃなく気温が高いのでとっとと冷凍。小袋に移して冷凍しとくと、使う時も素早くストレスなしでいけちゃうし、良いことづくめ。常温でもどうせ変わらないと言っている人は、試してから言ってほしい。焙煎4日後の冷凍と、常温で2週間保存した豆なんかで比べてみると良いよ。美味いかどうかは人によるけど、どちらがより香味の特徴が鮮烈に出るかは明らか。素性の悪い珈琲は、特徴が抜けた後に落ち着いて美味しくなっちゃうことがあるけどね。要するにカドがとれてるんだけど、その分、香味の個性も飛んでるから。夏場に常温で4週間放置したら完全に抜け殻やね。挽いた状態の粉は論外。せめて買ったその日に冷凍しましょう。それだけで劇的に変わる。
2023.08.05
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HAT Burger & Coffee Shop HATブレンド中煎り(豆購入)〒500-8474 岐阜市加納本町6-2営業時間 11:30 〜 18:00(L.O.17:00)ランチタイム 14:00まで定休日 火曜日https://www.instagram.com/hat.burger.coffee/ハットバーガーでなんだかんだ初の豆購入。この店、バーガーもすさまじいのにコーヒーの品質も妥協無し。そこらの喫茶店に見習ってほしいほどの絶品を家で淹れてみる。の前に、とりあえず購入時まで時は遡る。(↑カフェオレベース)この日の夕方、既に15:30をまわっているのにカウンターはほぼ埋まっていて大盛況。豆だけ買ってとっとと帰るには忙しそうな雰囲気だったので、一杯飲んで待つことに。この後の予定の時間調整もあるのでちょうど良い。カウンター左端にはここ2ヶ月ぐらいで商品ラインナップに入ったカフェオレベース。いちおう店長オヌヌメは牛乳で3倍希釈とのことだが、もう少し薄めてもじゅうぶんコーヒーの香味が出る。安くはないが、飲み方次第ではコスパが良いかも。自分でドリップするほどでもない、という人にとっては貴重なアイテムだろうね。加糖仕様なので、肩ひじ張らずに、ただ美味しくいただきましょう。閑話休題、中煎りコーヒーを一杯淹れていただくことに。そういえば、注文時にホットかアイスか訊かれたが、たしかに今日はホットでオーダーするのがためらわれるほどの猛暑。一日しんどかったね。でもそんなの関係無いね。このブレンドは間違いなくホット向き。個人的にはね。相変わらず酸味も香ばしさもズンと利いた一杯。ドリップの仕方に妥協が無いからだろうねえ。感心感心。これだけアクの強い味してるのにも関わらず雑味を感じないのは不思議。焙煎とブレンドを担当しているアルバートコーヒーロースターズさんに拍手やね。もちろん、ここいらでは類を見ないほど濃厚なドリップをする店長にも乾杯。さて、店での味もしっかり確認したところで、帰ってからまた一杯淹れますか。と思っていたんだが、この日は色々あって帰宅が遅く、次の日に持ち越しとなった(´・ω・`)そして買った豆がこちら↓。HAT専用の中煎りブレンド(正式名称は何なんやろ)。というかまなや君、こんだけデザインやら何やら拘っとるんやから、どうせなら商品の名前もしっかり決めた方が良いんでは?(笑)しかしながら何度見てもこの公式マスコットのアバンギャルドさとシュールさは群を抜いとるね。危険な香りしかしない・・・・あかんやろこれ( ゚д゚)さて、この日はフジローヤルみるっこで挽目が設定9、ドリッパーはCONOで。さっぱり淹れようかフルボディにいくかさんざん迷ったんだが、やはりHATとは違った味わいを楽しみたいと思うなら、自分らしく超濃厚系で攻めきってみるか。豆は割りと粗目なんで一般的な淹れ方やと薄くなりがちやけど、抽出時間で濃厚にするのが私流。開始直後は点滴で少しずつ。重力と表面張力によって湯が粉に染みていく内部の様子をイメージで補いながら、少しずつ少しずつ浸透させていく。一般的によく見る抽出法は、一気にダバダバ溢れるのもいとわず最初に一気に湯を注いでペーパーまでまんべんなく濡らし、「蒸らし」を行った後からゆっくりと抽出していく方法。Youtubeとかで「世界一のバリスタが」と謳われているやり方は、概ねこの系統だわね。ただ、このやり方が悪いとは言わないけど、どう足掻いてもシャバシャバになるんだよな。また、開始直後にドリッパーからダバダバと抽出液が溢れるような淹れ方を「蒸らし」などと呼ぶのは本質的に勘違いしているとしか思えんのだよね。あのビジュアルのどこが「蒸らし」なのか、マヂで教えてほしい。あれに「蒸らし」などという言葉をあてはめた先人の感性は、正直なところ実に疑わしいものだ。日本人の感性で、あれを初めて見た人が「蒸らし」と認識できる人が何人いるだろうか・・・罪深いわ。完全に洗脳としか言いようがない。危ない危ない。愚痴と価値観の押しつけは老害。でファーストドリップに時間をかければかけるほど極めてフルボディで濃厚な呑み口の一杯が入るわけなんだが、今回は気合を入れすぎたか、ファーストドリップまでしっかり1分半以上かけてしまった。後半は、序盤に我慢した分、一気に注いでいく。ただし、粉よりも上に湯が盛り上がらない程度に。これは意外と知らない人も多いかもしれないが、湯を注いで膨らんだ粉よりも上まで溢れるぐらい湯を注いでいくと、湯が粉の中を通らずドリッパーのフチを素通りしてしまい、コーヒー液がシャバくなる。そんな淹れ方をするぐらいなら、松屋式よろしく、ある程度濃厚な液が出たらドリッパーを外して湯で薄める方がすっきりクリアな一杯に仕上がる。また、あまり勢いよく湯を注ぎすぎると、粉が撹拌されて雑味が出やすい。日本茶を淹れる時もそうやけど、抽出時には、とにかく葉っぱや豆が動かないように静かに抽出してやるのが大原則(雑味無くクリアな味を目指すのであれば)。ガンガン撹拌して、雑味も旨味も酸味も出したいというのであれば、最初からサイフォンみたいな淹れ方をしたら良い。フレンチプレス、エスプレッソなんかでもめちゃくちゃ出るよね。そんなわけで、わざわざペーパードリップで出したいのなら、できるだけ雑味が出る要素は排除した方が良い。これは目的の違い。これを考えずして「この淹れ方が一番美味しい」なんてことは言えない。あくまで「自分が一番好みの淹れ方」と言うべきだわな。ちなみにこの日は本当に暑かったので、抽出温度を下げるためにけっこう常温にさらした。なかなか下がってくれなくて焦ったけど( ゚д゚)さて、かなり濃厚に入ったな。今回のドリップはここ1ヶ月で見ても強烈。飲む前から手応え有り。まず香り。ん~ハットで飲んだ時と同じく鮮烈な酸の香りと焼いた香ばしさ。そしてちょっとだけ発酵感のある複雑なアロマ。ん~~よしよし、やっぱり最初に時間かけるだけでここまで変わるんだよな。そして一口。ケニア由来の超明るい酸は、間違いなく柑橘系の酸でありながらもトマトのような図太い旨味も内包している。そしてここまで明るいと軽くなりそうなものなんだが、狙った通りしっかりとフルボディ。渋みは予想以上に控えめ。慎重に淹れた甲斐があったというもの。からの、極めて複雑でワイニーなアフターテイスト。これこれ。軽めに淹れるとこういう香味が出てこないんだよな。悪い意味での発酵感ではなく、熟成された果実酒にあるようなあの酔いそうなフレーバー。こりゃ酔い。冷めるほどに酸は際立ち、それに反するようにフルーティな甘みも出てくる。温度が下がるごとに香り立ちは大人しくなるはずなんだが、特徴的なアフターテイストはかえってより前面に出てくる。変化も面白い。お茶請けのロータスも良い具合に進む。素晴らしきかな。印象的で良い豆やな~アルバートコーヒーさんも良いGJ。パンダコーヒーの方が高品質で洗練された綺麗な味してるけど、こういう攻撃的な強い味わいの豆もなかなかどうして、たまに飲みたくなる。明日は深煎りの方を試すかな。大満足。
2023.07.23
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アルバートコーヒーロースターズ(略称ACR)イエメン(バニーマタル)NAhttps://www.instagram.com/albert.roasters/https://albert-coffee.com/〒452-0821 愛知県名古屋市西区上小田井1丁目134営業時間:10:00am~17:00pm定休日:月曜(月曜が祝日の場合は営業 翌平日が振替休日)名古屋市西区のACRさんで購入したイエメン、大事に飲んできたんやけど、いよいよ最後の一杯となったので久々にコーヒーの話を。閑静な住宅街に実にひっそりと本拠地を構えるACRさん。いかにも民家を回収しましたというこじんまりとしたこちらのロースターさんは、屋号に“アルバート”と冠している通り、店先にはいたるところにアインシュタインらしき人影が(笑)こういうのって著作権とか肖像権は大丈夫なんかな? まぁいいか。しかし、なぜわざわざここで買った豆が最後の一杯になってから語ろうと思ったのか、それには深い事情なんてあるわけがないんだが、いちうお事情はある。こちらアルバートコーヒーさんを知ることになったきっかけは、岐阜市のハンバーガーの雄、HATバーガーの店主まなや君からの紹介だ。ハットバーガーは、実は正式名称がHAT Burger & Coffee shopなんだが、とんでもない拘りのバーガーの横で、同時にそうとうな拘りのコーヒーを出している。これだけのクォリティを、コーヒー専門店でもないところで実現しているというのは日本全国探してもそうとうレアだと思うんだが、そのおかげで豆の仕入先にも興味がわき、そういうわけで豆の提供元であるACRさんにお邪魔することになった。そこで色々勧められた商品のうち、気になって購入したのがこちらイエメンのバニーマタル。マタルと言ったりマタリと言ったり発音が安定しないこちらの土地のコーヒーなんだが、同じバニーマタリでも小生の知っているそれとは、能書きが全然違っていたのね。小生にとってのバニーマタリというのは、それこそ8年前にコーヒー豆に音でよく飲んでいたLCFのバニーマタリ。エチオピア的な露骨な果実感は控えめで、ほのかにスパイシーさを感じさせつつも、Natural精製とは思えないほどの圧倒的なクリーンなカップが印象的なコーヒーだったんだが、このACRさんで扱っているバニーマタリ産の豆はそれとは180度逆のコーヒーだった。こちらの扱っているバニーマタリは単一農家の豆ではないどころか、他のスペシャルティコーヒーでは考えられないほど質が安定せず、あまりに色々と混ざっているせいで淹れる度に香味が大きく変化するという、商品の品質という点では極めて低品質と言わざるを得ない状態の豆。ただし、それぞれの豆はいずれも特徴的な香味があり、無個性でクリーンなだけの豆よりもずっと面白いものではある。単一農家産でないことをネガティブに捉えず、逆に「一杯ごとの変化が面白い」と思えば、それはそれでポジティブに捉えられる、そんなコーヒーだという。LCF系のロースターさんに長く触れてきたせいか、この考えは自分にとってはえらく歪に感じられるんだけれども、結局それは価値観の違いであって、まずは実際に試してみてから色々と言うべきだなといったところ。HATさんで飲んだ時から、豆選びと焙煎とブレンドの腕が確かなことは確信があったし、その拘りと思想には心動かされるものがあったので、迷わずこのバニーマタルを購入する流れとなった……。回想終わり。長いな~。で、何の話だっけ(認知症)そうそう、このイエメンの味なんやけど、ACRスタッフさん(おそらく焙煎担当の長髪の方)が言った通り、最後の1杯までまるで安定感を感じさせない1袋だったね。(この煎りムラを見ると、本当に大丈夫なのか?と思えてくるのよね(笑)だいたいこういう豆ってのは単純に品質が悪いことの方が多いんだけど、さすがに美味かったね。まさに淹れる度に違うブレンドをも飲まされているような気分で、2回ほどハズレの日もあったものの、おおよそ個性の違いを楽しめる範疇に収まっていた。クリーンネスとはまた違った魅力を素直に楽しめたかと思う。自分でも自信が無いので、つい“思う”なんて言ってしまうが、また機会があれば買ってみたいかな。あえてケチをつけるなら、やや酸が強くてイエメンらしいスパイシーさがスポイルされているような印象を受けたことか。これは自分の淹れ方や挽き方の問題もあるので一概に言えることではないし、あくまで好みの話なので難しいところだが。しかしこう面白いイエメンを飲んだ後ゆえに、久々にパンダのめちゃくちゃ洗練された高品質なイエメンが恋しくなってくるな。そうえばずっとイエメン売ってたのに、この期間に限って全然買わなかったな……つくづく巡り合せやわ。
2023.07.20
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TASTORY COFFEE ROASTER営業時間11:00-18:00 (月曜+不定休)イートイン休止中岐阜県大垣市鶴見町288 栄光ビル1Fhttp://tastorycoffee.com/https://www.instagram.com/tastory_coffee/大垣のタストリーコーヒー、久々の訪問。ついでが無いとなかなか来ない大垣、いつも気づくとだいたい1年ぐらい経ってる。これはいかん。こちらタストリーさんはいつも通ってる名古屋のパンダさんとも縁があるお店で、使ってる生豆そのものも被っているものがある、LCF系のお店。同じ豆、同じ焙煎機を使っていたとしてもけっこう仕上がりには違いが出てくるのが本当に面白いんだが、焙煎度だけで言えばほぼ同等のものであっても全然違うんよね。私がコーヒーを選ぶ基準の1つが、マンデリンが美味いかどうかなんやけど、以前飲んだ時の感じでは、シェルパさんもこのタストリーさんも、自分の描いているマンデリン像とはだいぶ違っていた。それぞれ数回買ってみたものの、この店はシティローストぐらいが美味しいんじゃないかと思い、その後は中米系かブレンドをメインで購入していたんだが、最近割とブレンド熱が高まっているので(自分の中でね)、久々にメインブレンドを買ってみようかなと思ったり。何にしろ本当に久しぶりなんだな。ついでにペーパーも買っておいた。CONOのペーパーくださいって言ったらなんか違うの出てきたけど、これどこのメーカーだ?まぁいいか。さて、このメインブレンドことGood day blendだが、公式の説明ではこんな感じ。みかんのようなやさしい酸と甘み、ほどよいコク、まろやかな苦み。コーヒーのおいしさをバランス良く仕上げた当店のメインブレンドです。お料理やスイーツなど食材の味を邪魔しないフレーバーなので、毎日飲んでも飽きのこない味わいです。1日のはじまりにぜひどうぞ。何かが突出している系というよりは、お茶請けの邪魔をしないバランスの良さにこだわったタイプのブレンドやね。店のメインブレンドというだけのことはある。「みかんのようなやさしい酸」や「まろやかさ」という部分で言うなら、おそらくブレンドの中核はコロンビアあたりか。それではさっそく淹れてみるかね。今回は何となく厚みのある味で淹れたいので、ドリッパーはCONO。にしようかと思ったんだが、悩んだあげくに結局バートドリッパーを使うことに。ボディの方は淹れ方で出すとしようか。すっきりとした酸とボディを両立したいなんていう欲張りやな。フジローヤルみるっこの挽き目は、ここのところしっかり出したい時に関しては、最も粗挽きから1メモリだけ細めに動かしてる。コロンビアメインのブレンドなら(勝手に決めつけとる)かなり濃く淹れてもそう尖った部分は出てこないはずなので、抽出時間は4分半程度を想定。この日はそれほど気温が高くなかったので、ポットからケトルに移した湯で温めるカップは半個分にとどめておく。温度計使えば良いんだが、そこまでは拘っていない。今回はしっかりとボディを出していきたいので、ファーストドリップまでは特に丁寧に淹れる。点滴スタイルで豆の膨らみの様子を見ながら、香りを楽しむ。コロンビアやブラジル系のわかりやすい香ばしさと、コロンビアっぽい柔らかな柑橘のアロマ。柑橘っぽいというと明るい(鋭いと言ったら良いのかな)酸の代名詞みたいなもんやけども、このコーヒーのアロマはギラギラした酸ではなく、実に柔らかい。どこか赤い果実感もあるんだが、「みかんのような優しい酸と甘み」というのはどうやら間違いではないらしい。そこそこ深煎りだからか、豆の膨らみはほどほどに心地よい。あまりに新鮮過ぎると異常に膨らむので、かえって警戒するんだよね。無条件に「膨らむほど良い」と考える人がいるが、あれは間違い。全く膨らまない豆の鮮度は推して知るべきだが、ブクブク膨らんで頻繁に泡が割れるような状態のコーヒーは、ドリップでの抽出がかえって困難になるだけ。あまりに膨らみすぎると思ったら、2〜3日豆を寝かせるのもアリかな。ちょうど飲み頃だと思った時点で小分けして冷凍するとなおよし。劣化も味だと思う人は、そのまま常温で置いといて変化を楽しむと良し。・・・閑話休題ファーストドリップを確認したら注ぐ量を一気に増やす。豆の膨らみよりも上に湯がたまらない程度に、そこそこの速度で注いでいく。これよりも上まで湯を注がないのは、ちゃんと湯を豆にくぐらせるため。あまり入れすぎると、豆を通らずに、紙の外側とドリッパーの間を通り抜けていってしまうからコーヒーがシャバくなる。想定した通り2人前を5分弱で抽出完了。それではいただきますか。抽出時から非常に品の良くフルーティで爽やかな香りだったが、カップから漂う香りがとにかくまろやか。まろやかといっても、個性が弱いわけではない。これはいまだかつてない期待感。まず一口。香りからして明るい酸味が印象的そうだと予測していたが、第一印象は意外にも南米コーヒーの深煎系の香ばしさ。だいたいこの手の焙煎の香ばしさは苦味と比例しやすいんだが、苦味は全く鋭くなく、どこまでも優しい。そして予想していた酸味はアフターテイストの中にはっきりと印象強く現れた。たしかに、これはオレンジというより“みかん”の方が適切かもしれない。ツンとした酸ではなくて、果実由来のやわらかな甘みも印象的に感じられ、トータルの印象としては「ふんわりバランス型」といったところ。わずかながら、ケニア的な旨味まで感じられるのは実に贅沢な味わい。香ばしさ、ボディ、酸のいずれも非常に均整が取れており、とんがった主張は無いものの、トータルとしての満足感が高い。誰が飲んでも安心して飲める、気負わずに飲める、ブレンドの名前に恥じぬ出来。正直なところ、今までのタストリーさんはどうしてもパンダコーヒーに一歩及ばないと思うことが多かったのだが、このメインブレンドに関してはパンダのSAKURAより好み。もしかすると、自分のドリップの仕方に相性が良いのかもしれんね。そしてこういう柔らかな酸のコーヒーは、冷めるほどに特徴がしっかりしていく。より果実的な味になって良いよね。もしかすると、これからの暑い季節には、アイス用の豆としてもってこいかもしれない。エチオピアのナチュラルのアイスもなかなかクセがあって美味いんだが、あのフローラル感に負けない何かが生まれる予感も。これは夏に試してみたいところ。Good day blend、ごちそうさまでした。また伺います。
2023.07.16
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パンダコーヒーロースターズ(名古屋本店)名古屋市北区若鶴町235 パークサイド小川1F電話: 052-903-7073https://pandacoffee.com/showcase/愛知県名古屋市は北区のスペシャルティコーヒー専門店(ビーンズショップ)のパンダさん。数えてみると本格的に通い始めてかれこれ4年以上経過。職場が変わってからなかなか来られなきうなってしまったが、今回は1ヶ月半ぶりの訪問。最近色々と他の店の豆を飲み比べてる関係で比較的頻度が下がったが、何だかんだここより信頼できる店が他に無い。特にマンデリンはここのが無いとあかん。シェルパもタストリーコーヒーも同系列で同じ生豆使ってるけど、マンデリンだけはここに明確にここに及ばない。直前まで斜向いの葉豆屋で一服してからの訪問。オープンジャストに合わせたから当然なんだが、先客無しのPPゲット。早く来ないと欲しい豆が品切れになってることは多々あるんでな。最近来られる頻度が下がったせいで、けっこう出会えずに終わっていく豆が多いんだが、ちょっと前にブログ情報で気になっていたコロンビアがあった。良かった~。そして見慣れぬ【夏ブレンド】が。去年までこんなのあったか?全く覚えがない。そういえば最近、マンデリン以外はほぼ全くフレンチを買っていない。たまにはこういうブレンドも買わないとな。シティ系のブレンドはまだ冷凍がそこそこ残っていたはずなので、今回はこれを中心に。エチオピア系は今回はそれほど気になっていないので、次回の楽しみにとっておく。久々に変わり種のエチオピア入ってこないかな~~。PEK COFFEEコーヒーでゴティティを飲んだばかりなので、忘れないうちに飲み比べておきたい感もある。まぁでもこれは忘れるパターンだな( ゚д゚)というわけで、最終的に購入を決めたのはこちら。・期間限定【夏ブレンド】・【マンデリン(オナンガンジャン)】・【コロンビア(キトパンバ集落)】マンデリンだけは切らすわけにはいかんので毎度確定なんだが、今回の注目はやっぱりキトパンバ。かれこれ10年ぐらい色々飲み続けてきたが、これは全く聞き覚えのない生産者。ちなみにこの日も一杯淹れていただいたんだが(パンダでは豆買いの客にはサービスで試飲がある)、ちょっと前のイベント用に焙煎したコロンビアとのこと。推定20g、試飲用のサービスにしては贅沢に豆を使った一杯を小さな試飲用カップでいただく。ほんの僅かに渋みを感じるものの(これは濃厚に淹れてるから仕方がない部分もある)、パンダのコロンビアらしい非常に華やかで柔らかな酸、長くのこるアフターテイストが絶品。冷めるにつれて酸はよりいっそう華やかに、余韻はより長く強くなっていくんだが、何ともいえない多幸感。これ不思議なんだけど、同じ豆を買って家で淹れても絶対このアフターテイストが出ないんよね。機材も淹れ方も大きな違いがないので、まぁ十中八九、水の違いだろうという結論になっている。コーヒー好きの人に誤解が多いんだが、実は抽出方法や多少の豆の量の違いでは、出来上がりのコーヒー液にほとんど差なんて出ない。もちろん違いはあるんだけど、そもそもこういうコーヒーは同じ淹れ方したって二度と同じ味で抽出することはできないし、毎回味は変わるもの。抽出技術については、挽き目の粗さ、抽出速度、抽出温度の加減のバランスが原則で、それ以上でも以下でも無い。“美味いかどうか自体”は、そもそも焙煎までの段階、豆の管理の段階で90%決まってる。そんなことよりも影響がデカいのが抽出液の水質。この要素があまりに大きいんだけど、なぜか目を背けてる人が多い。閑話休題で、めちゃくちゃ美味かったんだが、このコロンビアよりも今回買ったキトパンバの方が美味いらしい。倉橋さんが美味いと言うということは、より華やかでクリーンなカップに仕上がるんだろうと予測。小生はどちらかというと多少クセがあっても個性的な方を好むので、エチオピアNAやコスタリカPNのちょっとぐらい汚いぐらいのものがツボに来ることが多いのだが、店長が自信を持って勧めてくださるものは喜んでいただくとする。今まで勧められてハズレたことは無い。とりあえずは小分けして冷凍しておくとして、実際に飲む時が楽しみでならない。
2023.07.03
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PEK COFFEE岐阜県岐阜市石原1-239-1https://www.instagram.com/pekcoffee_4c/https://www.canvas-jpn.com/PEK COFFEEさん、3回目の訪問。前回行ってからあっという間に1ヶ月経ってしまった。今日は朝からまったくもって梅雨らしい蒸し暑い天気で、こういう日ぐらいは最初からアイスフラッペ系の変化球で攻めてみても良いかと思っていたんだが(ちょうど先週から期間限定の「チョコレートミント クラッシュ」が販売されている)、メニューをよくよく見てみると、本日のスペシャルティ(シングルオリジン)にゴティティの名が。エチオピア ゲデブ ゴティティ(この店ではゴチチ表記)といえば、いつも通い慣れているLCF系のお店では鉄板メニューなんだが、他の系列の店で見るのは初めて。ゴティティといえば、ナチュラル/ウォッシュトを問わず、豊かな果実感と明るい酸で信頼の厚い豆なんだが、まさかこんなところで出会えるとはね。同じ銘柄のスペシャルティでもまた違う生産者のモノなんだろうけど、おおまかな特徴は同じはず。ということで、当然ながらホッとで注文。前回飲んだ時に、カップに蓋がついているのが残念だったので、あらかじめ「蓋なしで」とオーダーしたら、快く受け入れてくださった。思いの外対応が柔軟で好感度高いね。(カフェのテイクアウトでありがちな、蓋に口がついていて直接飲むタイプのカップは、香りが全然楽しめないという、コーヒーサービスにあるまじき仕様。誰が考えたんだアレ…あの規格を考えた人はコーヒーの美味しさなんて1ミリも理解していないに違いない。金の亡者やな)そしてショウウィンドウに飾ってあるクッキーが目についたので、お茶請けにオーダー。2種類あったが、大判のクッキーの上にさらにロータスビスコフを乗せて焼いたタイプの、カントリーマーム系のソフトクッキーやね(これ何ていうジャンルのクッキーなんだべ。誰か教えて欲しい…)オーダー後、1回目に来た時にコーヒーを淹れてくれたお嬢さんがドリップしてくれた。折り紙ドリッパーを使ってやや速めの抽出。湯が完全に豆の上に浮いてしまうぐらいどんどん湯を注ぎ込んでいく。浅煎りの豆やと、豆が膨らまずにこうやって湯だけ上に出て来やすいんだが、もう少しゆっくり抽出してボディを出して欲しいと思うのが小生の好み。嗜好性の違いやね。そして着丼。エチオピア ゲデブ ゴティティ/NAロータスビスコフ乗せクッキー(商品名不明)イートインでも紙カップ。デザインも重要なんやけど、イートインでこの使い捨ては貧乏性の小生としては大変勿体なく感じる。というか恐れ多いというか。しかし贅沢だ。しかも紙カップであるにも関わらず、ドリップ時によく見ていたらちゃんと熱湯で温めてるんよね。実に丁寧。でも個人的には要らんサービスなんだよな……先に言っておけば良かった(・・;)とはいえ、せっかく熱々で淹れていただいた一杯、有り難くいただきましょ。さて、カップに口をつけた時点で、果実感たっぷり、酸味の利いたアロマが鼻から侵入。ちょっぴりスパイシーなところが、いかにもゴティティらしい香りやね。この時点で期待値がはかなり高め。熱いので少しだけ、口の中で回して充分に味わう。口あたりはすっきり、なめらかで、皮付きブドウ的な果実感、酸味の強い味ね。苦味はほぼゼロ。苦味を徹底的に排除してマイルドな味わいを届けたいというオーナーの思いが充分に表現されとるね。ちょっとシンプル過ぎて好みではないものの、概ね自分の記憶の中にあるゴティティと香味の方向性が一致。なかなか良いぞ。これは冷めてからじゃないと真価が分からんだろうと判断して、とりあえずクッキーの方を。甘く香ばしく、ナッツがふんだんに使われていて贅沢なクッキーやね。ベースになっている生地は充分にパワフルな味わいと香りで、ロータスビスコフが乗っている理由は全く分からない(笑)ただ、間違いなくコーヒーに合うし美味いね(*´ω`*)最近この手の、ロータスを乗せて焼いたタイプの焼き菓子が流行ってる気がするんやけど、ブームなのか?ロータスは単品でコーヒーのお供としての完成度がめちゃ高いので、正直なところこれ以上のアレンジが功を奏するとは思えないんだが、まぁインスタ映え的には良いんだろうな。ただ、そのまま食べた時の豊かなシナモンフレーバーとクランチ感が全く失われてて、味の上では何一つプラスになった要素は無い。どうせ使うのであれば、今後はこのロータスという素材の良さを活かしたアレンジに進化することを期待したいとこやね。きっと頑張ってくれるでしょう(偉そうやなー)さて、クッキーを食べている間に、良い感じにコーヒーが冷めてきたので……ああ、やっぱりコレやわ。果実味とスパイシーフレーバーを持っているコーヒーは、絶対冷めてからじゃないと香味が際立ってこない。さっきまではほぼ感じられなかったボディ、熟成感のある甘さ(コクとでも言うのかな)、より鮮烈な果実感。何よりも、ほんのりとナツメグとかコリアンダー的な爽やかなスパイス感が出て、味わい全体の複雑さがグッと増して良かったわ。ロースト自体がかなり浅め(たぶんミディアムかな?)なので香ばしさはほとんど出てないけど、これなら酸味スキーのスペシャルティコーヒーフリークも納得させられる味ではないかしら。深煎り勢力が圧倒的に強いこの岐阜でこの味でやってくのは大変やとは思うけど、同じく浅煎り系メインで売ってる老舗の山田珈琲と比べてもこちらの方が圧倒的に上。正直なところ山田さんはずっと昔からやってる割にコーヒー豆の扱いが信じられないぐらい雑で割高。惰性で買ってる人は、他所のスペシャルティ専門店とちゃんと比べてみた方が良い……明らかにおかしいのが分かるから。小生も騙されて賞味期限切れのゲイシャを掴まされてひどい目にあった。こんな近所でこれほどのクオリティの珈琲がいただけて大変満足。この近辺の新店には太郎丸のZUCCOなどもあるが、コーヒー好きの人であれば間違いなくこちらの方がオススメ。モーニング目当てならZUCCOもアリかもしれぬ。今後はスペシャルティコーヒー・シングルオリジンのラインナップが増えるぐらい、コーヒーのヘヴィユーザーの常連が増えることを期待。ご馳走様ですた。
2023.07.02
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cafe re:verb(カフェリバーブ)岐阜県岐阜市神田町6丁目3 エムテック神田町ビル1F営業時間…11:00〜18:00(L.O17:30)時短中定休日…火曜https://www.instagram.com/coffee_reverb/母の日に何も買ってきてやれなんだので、何とか時間を見つけてリバーブでバスクチーズケーキをゲット。生ケーキに関しては岐阜市内ではプレリュードが相変わらずぶっちぎりで他に選択肢が無いと思っているので(アタッシェも抜群に良いけど)、他の店でわざわざケーキを買うのは本当に稀なんだけど(そもそもケーキ自体滅多に買わない)、今回ばかりは何が何でも欲しかった。売り切れてなくて良かった…そしてテイクアウトの場合であっても、1ドリンクオーダーしなければいけないことを初めて知る。そうだわな、ここカフェやもんな・・・すまんかった。せっかくなので前から気になっていたマンデリンをオーダー。楽しみやね。小生と同学年の店長さん曰く、メインのブレンドに対してかなりしっかり系の香味らしい。(コーヒーで“しっかり”というと、基本的には深煎りで、苦味と油由来の甘み等が濃厚なタイプを指す。要するにコクがあるタイプということやな)車までの移動の間に多少は冷めてちょうど良い感じになってるはず。蓋はとっとと捨てて、とりあえず香りを。ほう、いつも飲んどるLCF系のマンデリンとは全然違う・・・どころじゃないな、めっちゃ酸味の香りがするわ。飲んでみると、案の定すばらしく明るい酸味!!(笑)マンデリン自体が実は酸味の強いコーヒーなので決して不自然じゃないんだが、基本的にこいつは深煎りにするほど香ばしいのでたいてい深煎りなんだけども、かなり浅めだ。しっかり系と聞いていたのに反してかなりフルーティさを残してあったので、これは驚きやね。たしかに、メインブレンドと比べればかなり重めの香味なんだけども、これは酸強いよ(笑)今度行った時に言ってやろう( ゚д゚)さて、この強い酸に押されて他の香味はというと、ほどよくスパイシーさがあり、マンデリンらしい香ばしさ、苦味、甘み、なかなかバランスは悪くない。複雑さと香ばしさについてはもう1つといった感じだけども、トータルとしては充分に満足。でも彼に1回パンダのマンデリン飲ませてみたい……と思ってしまった。まぁエゴだわな。箱詰め状態のバスクチーズケーキ。左:バスクチーズケーキ 右:マンデリン オナンガンジャン(パンダコーヒーロースターズ)本日の夕食のデザートに。超濃厚なリバーブのバスクチーズには、どうしてもパンダのマンデリンを合わせたかった…許してくれ(笑)リバーブのバスクの濃厚さに負けぬよう、今回は少しだけいつもより挽目を細めに。抽出時間は脅威の5分。最初の2分はほぼ点滴で、ファーストドリップまでひたすら命をかける。後半は泡が落ちない程度に、しかしできるだけゆっくり目で。こんだけ丁寧に淹れたのも久々かもな。最近はなんだかんだ妥協してる。今日は妥協一切無し。こりゃ美味いぞ。このバスクチーズがね。バスクチーズケーキといえば、香ばしくこんがり焼き目のついた表面と、とにかく濃厚な中身の対比が素晴らしくストロングで定評があるが、この店のは掛け値なしで強力。どれだけ素材に金がかかってるのか想像するだけで胸焼けがしそうなほど濃厚なんだが。基本的にバスクチーズケーキは材料中のクリームチーズの比率が圧倒的に高いと聞いているんだが、これカマンベールの風味がするのよね。家族全員がカマンベールカマンベール言うてたが(笑)しかしながら、こいつとマンデリンのコンビがあまりに強烈でたまらんね。単品でも素晴らしいんだが、このシナジーよ。もう何杯でもいける。やっぱり強力な甘味には、マンデリンやな。オナンガンジャンでこんな素晴らしいんやから、LCFマンデリンのニュークロップが待ち遠しくて待ち遠しくて……しかしこの待ち時間が最高のスパイスになる。清少納言も言っていた通りやな。欠けているからこそ待ち遠しいと思うのであり、それが何より趣深いのだと。
2023.06.21
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珈琲紅茶処 葉豆屋愛知県名古屋市北区如意1-14もともと寄る予定はなかったんだが、パンダコーヒーロースターズ本店の開店時間よりも随分早く来てしまったため、斜向かいにあるこちらの葉豆屋さんで休憩。こちら葉豆屋さんは名古屋市北区の喫茶店。つーか全然知らないんやけど、ここいつも駐車場いっぱい車パンパンの大人気店なんよね。東海地区で大人気の喫茶店っつーとおそらくモーニングなんだろうけど、ドカ盛り系なんかな……だったら嫌だなぁと思いながらもとりあえず店先まで行く。この日は雨だったので軒先に傘がいっぱい。中に入ると、入り口のベンチに待ちっぽい人たちがたくさん並んでる。こりゃ時間待ってる間にパンダコーヒーが開店しそうだと思いながら躊躇していたんだが、とりあえずウェイティング表に名前を書き込もうとしえいたら、案外あっさりとカウンターに通された。どうやら待っていた人たちは団体さんで、4人がけテーブルが空くのを待ってたみたい。しかし中はすんごい活気。いかにも人気店って感じで、中はかなり広く、ワチャワチャとした雰囲気。客席数もパッと見では数えきれない。メニューは極めてスタンダード。名古屋らしく、モーニングには小倉トーストの選択肢が。そうそう滅多に来ない喫茶店、どうせなら名古屋感を楽しんでおくか。とりあえず一番標準らしき中煎りブレンドでオーダー。モーニングのトーストは小倉あんを選択。ついでに忘れずに「フレッシュと砂糖は不要ですので」と断っておく。隣のお客さんを見たところ、この店は律儀にフレッシュをいちいちミニサーバーで出してくれる店のようなので、使わないのに出されるのは勿体な過ぎる。というかコーヒーって何も言わないと、砂糖とフレッシュが強制的についてくることが多いけど、アレなんとかならんもんかね。要るかどうかも分からんのに惰性だけで出してくる要らんサービスって多いけど、個人的には一番嫌いな類のものかな。ちなみにソフトドリンク頼むとついてくるストロー、無駄に多い氷も同じく。何でたかだかドリンクでわざわざストロー使うんだろう。というかそもそもストローの意義を1ミリも理解できないんだよな。あれで誰が喜ぶんだ?口紅を塗る成人女性相手なら分からんでも無いんだが、何でもかんでもストローを使うのはおかしい。誰かソフトドリンクにストロー使う意義を教えてくれ。閑話休題ほどなくして着丼。そして案の定いきなりテーブルにフレッシュを置かれたので、「あの、さっきフレッシュ不要ですと断ったんですが」から始めねばならんかった・・・向こうも面倒くさい客だと思っただろうが、気遣いが無視されるのはちょっと気分悪いんよね。まぁ心が狭いだけなんやろうけど。中煎りブレンド+モーニング(小倉あん)爆盛系ではなくて一安心。ゆで玉子に半トーストはかなりスタンダードやね。特に構成上は際立った特徴も無いが、これの何が人気なんやろうか?価格からしてコーヒーには何も期待できんが…とりあえず中煎りというコーヒーを一口。というか、中煎りのくせに、香りが超深煎りらしき焦げ臭さ。酸の気配はまるでないな。熱いうちにと思って一口だけ舐めてみるが、予想通り酸味のサの字も無い、東海地方の典型的な深煎りブレンド。UCCぽいな。まぁありがちな苦味と甘みだけの量産型コーヒー。エグみや渋みは無いので飲みにくくはないが、これといって味わえる要素もないので、冷めるまで放っといてトーストの方先にいくかな。ゆで玉子については特に何も言うまい(笑)半トーストには、セルフで小倉あんを塗って食べるスタイルらしい。わざわざ器を汚すぐらいなら、トーストに直接乗っければ良いのに…と思うのは自分だけか。小倉は業務用スーパーとかに売ってる量産型のくそ甘いあんこ。下手に小豆感が出るよりこういうやつの方が合わせやすいわね。トーストも特筆すべき点何も無し。てっきりトーストに手間暇かかってるのかと思った。このご時世にコーヒー杯モーニングつきで450円はまぁ頑張ってるとは思うけど、これといった魅力は何も感じなかったな。ここより充実してて全然流行ってない店の方がもっといっぱいある。立地がよほど良いのか?自分には分からんな…コーヒーが冷めてきたので改めて賞味・・・。冷めても全く酸は無いね。これで中煎りと言っているんだから、深煎りはどんだけ焦げ臭いんやろうな。あまり想像したくない。ちなみにUCCぽいなとは思ってたが、後で気になって業者さんに聞いてみたら、葉豆屋はUCCのはずだとのことだった。そして、UCCとかKEYの卸してる業務用のブレンドって、どれもこれもすんごい深煎りが基本らしい。“中煎り”という名前で売ってるような商品はよほど深煎りだとのことで、へぇ~という感じ。特徴も何も無いけど、致命的に飲みにくい要素も無いのは実は優秀なのかも。拘りまくってるのに苦味がきつくてとても飲めたものじゃない某岐阜の個人店よりは遥かに良いね。ちなみに、この葉豆屋の陰に隠れるように隣にあったケーキやさんがちょっと気になった。“ぬるたん”だと思ったら「めるたん」だった(苦笑)めるたんって何やろか。
2023.06.20
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