アラ還の独り言

アラ還の独り言

2014年04月28日
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カテゴリ: ドライアイ

昨日は日曜日だったのでプレスリリースはめぼしいものはありませんでした。

で、ドライアイについて少し書きます。
先日、花王が血めぐり研究会の調査を発表しました。内容はマスカラなどで眼球のうるおいを保つ役割をもつ「マイボーム」腺を詰まらせる「新型ドライアイ」が増えているということです。
 (参考:http://www.chimeguri.com/special/special_vol20.html)

ドライアイの定義は「ドライアイとは、様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、目不快感や視機能以上を伴う。」(参考:2006年ドライアイ診断基準 ドライアイ研究会:http://www.dryeye.ne.jp/teigi/definition_citerion.pdf )

 この定義には自覚症状が含まれています。今までは、涙液分泌の少ない患者も含まれていましたが、自覚症状のない患者に関しては治療の必要性を認めていないといえます。自覚症状が全くないヒトが涙液分泌量を量ることはないと思いますが。

 診断基準:涙液の異常、角膜上皮障害、自覚症状が 三つそろうと確定になります。一つでもかけると疑いと診断されます。涙液の異常がなく、角膜上皮障害がある場合には、ドライアイ以外の原因検索を行うことを推奨しています。

ドライアイの発症原因

  • コンピューター作業
    コンピュータ作業中は普段1分間に平均20回程度の瞬きが、読書、運転、コンピュータ作業中には5~10回と激減します。
  • エアコンによる低湿度
    エアコンの普及により温度は快適に保たれますが、湿度は低くなります。エアコンの風に当たるような場所にいる場合には感想が一段とひどくなります。
  •  視線の角度も問題
    モニターを正面よりも上に置くと涙液の蒸発量が下に置くより2倍になることが知られています。
  • ソフトコンタクトレンズ
    ソフトコンタクトレンズは、含水率が高く、角膜全体を覆うことによって、涙液の蒸発を亢進させます。
  • 加齢
    加齢によりマイボーム腺の機能が落ちて涙の油性が変化し、涙液の安定性が低下することが原因です。
  • その他
    具体的にはどのようなことから起こっているかはわかりませんがムチン層の異常もドライアイの原因になります。

  • 人工涙液
    涙が減ったり変化しているのであれば補給してやればいいという発想で作られたものです。
    現在の人工涙液と涙液は実際にはかなり差があります。ベースは生理食塩水をベースにビタミンや粘調剤、収斂剤を加えたものです。
    最近ではヒアルロン酸が含まれているものが出ています。ヒアルロン酸は涙を眼表面に長期間とどまらせ、角結膜の傷を修復する機能があります。残念ながら市販品ではヒアルロン酸の濃度が低く、処方薬の防腐剤無添加のヒアルロン酸点眼剤が望ましいといえます。
  • 血清点眼
    人工涙液には角膜上皮細胞の活性化や障害の修復作用はありません。
    涙液と同等以上の生理活性物質を含んでいる血液から血球を遠心分離によって血球成分を除いた血清を5倍程度に薄めて点眼するものです。
  • 涙の質の向上
    眼表面の炎症に注目した免疫抑制剤であるサイクロスポリンの点眼。
    涙腺を刺激して涙の分泌を促進したり、ムチンを出させる作用のある点眼。
    その他が研究中あるいは処方薬として世に出ています。
市販の目薬でドライアイ症状が取れない場合は、医師を受診して自分にあった点眼剤を処方してもらうと、自覚症状が劇的に改善する場合があります。
今日はここまで。 





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最終更新日  2014年04月28日 09時42分12秒
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