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“第24話 私、案ずるに。”双子が退院して1週間が経ち、この生活にも慣れてきた。家は散らかり放題、母と妹の会話はめっきり減り、ついついため息が漏れるよう。かろうじで双子にはかわいい声で話しかけるが、それもいつまで持つか…。私も、泣き声はいつしかBGMとなり、少々ぐずっていようが聞き流せる余裕が生まれてきた。妹も、もう授乳やおむつ交換は手慣れたものになった。やっぱり初めは母に頼るところがあり、妹自身も初めてのことに戸惑いや躊躇があったようだったが、今ではまるでお代官様。妹は少しばかり疲れてきたり機嫌が悪かったりすると、上からものを見て、こちらが一言も言い返せない威圧感を纏う癖がある。私に対しては大抵そうだし、それはもう慣れっこだが、母にもそういう態度を取っている。私の友達のお姉ちゃんが出産して里帰りをした時、1年も実家にいたんだって、と妹に話すと、本当にうんざりした顔をして「もういい」と即答。9月のどちらかの連休にはもう家へ帰るらしい。どさくさに紛れて、「子どもを持つと母への尊敬心が生まれるというが妹はどうか」と聞いてみたが、「まだ今はない、これからだと思う」という返答だった。お姑さんにならこの態度は通用しない訳で、これから大丈夫なのかと、妹をちらりと横目で見てしまった。話は変わるが、まだ入院中に、病院に出入りするあるおむつメーカーの営業の方に、モニターになってほしいと頼まれ協力したらしい。それは、もんたともんじのように未熟児として小さく生まれた子どもを対象にしたもので、『マイクロ』という名前の一番小さいサイズの極小おむつだった。最近、不妊治療などで多胎児妊娠が急激に増えているそう。おそらくそういう極小サイズのおむつの需要が増えているのだろう。私は、なんだか矛盾を感じる。子どもが欲しくて不妊治療をする。結果、多胎児を妊娠し、出産する。育児が大変になる(双子でこれだけ大変なのだから三つ子や五つ子などは想像もつかない)。ついには、疲れや育児方針の相違などから家族関係がぎくしゃくし始め、不和が生まれる。不妊治療をして待望の出産だったはずなのに、虐待に発展するケースに陥り、相談に訪れる母親も少なくないという。果たしてこれでいいのだろうか。妹の場合も典型的な今の日本を現していて、お姑さんには自分のお姑さんの介護がのしかかっている。旦那さんはまだこの過酷な生活を知らない。呑気に育児に関する本を買って読み、妹に口頭で教えてあげると言っているらしいのだが、妹は「右から左やな」と鼻であしらう始末。旦那さんは旦那さんなりに親になった自覚が芽生え、勉強しているのだとは思うが、それなら旦那さんも育児休暇を取って積極的に育児に関わるべきだ。双子を世話するだけで手いっぱいで、家事などはできるはずもない。仕事は二の次。だって、こんな小さな生命が二つも誕生したのだから。不妊治療云々制度云々、今日はいまいち上手くまとまらないブログになってしまったけれど、汲み取っていただけると幸いです。因みに、今日は旦那さんとお姑さんが来ていました。妹はやっぱりうれしいようで、朝から声がワントーン上がり、パジャマも服に着替え、コンタクトを入れ、「写真撮るかもしれへんからな」と言ってメイクまでしていました。そこは、やっぱり一人の女性ですね。と言っている間に、8月が終わっていましたよ。
2013/08/31
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“第23話 もんたともんじ、全然違っておもしろい。”もんたは、たれ目。もんじは、たれ眉。もんたは、模範ベビー。もんじは、ママを手こずらす。もんたは、空気が読める。もんじは、自由気ままで我が道をゆく。もんたは、生まれてきた時から旦那さんにそっくりだったそう。…ということは、もんじは妹似か?もんたは、正確な腹時計が3時間をお知らせし、ママがミルクを準備する間はじっと静かに待ち、飲むのは上手で早く、与えられた分はきちんと飲み干す。だから、急に体が太ってきて二重あごになった。大きさももんじの1.5倍。もんじは、急にぎゃんと泣き、ミルクをもらってちょっとお腹がいっぱいになってきたらそれで満足し、まだ口にミルクを含んでいるし哺乳瓶も咥えているのにうっとりとした顔をして寝てしまう。一度寝たら長く、寝ない時はまったく寝ず、次のミルクのタイミングも予想できず。もんたは、少し背が高く生まれた。もんじは、少し体重が重く生まれた。もんたは、しーんと静かに眠る。もんじは、ぶひひひと鼻を鳴らして眠る。もんたは、少し高いか細い泣き声。もんじは、派手に静寂を破る(おそらくご近所さんも被害を被っているだろう)。もんたは、少し肌が弱いようで、日焼けした後のように皮がめくれている。もんじは、つるり。もんたは、髪の毛はきれいなストレート。もんじは、少しくせ毛。もんたは、穏やかで優しい顔。もんじは、未だお猿さんから抜けきれず。もんたは、冷静でクールでおとなしい。もんじは、よく手足をバタつかせ、将来はスポーツ選手か?もんたは、ママとよくお話している。もんじは、自ら哺乳瓶に手を添えて、ママのお手伝い。もんたは、大きくブリリ、とうんち。もんじは、ぷ、とおなら。2人とも、抱っこが大好き。2人とも、お風呂が嫌い。2人とも、バンザイしても、頭の上に少しだけ手が出るぐらい。2人とも、足の小指の爪は1ミリ。2人とも、よくしゃっくりとくしゃみをする。2人とも、お互いの方を向いて眠る。2人とも、妹の子ども。2人とも、母の孫。2人とも、病気なんか寄せ付けない頑丈で健康な身体になってほしい。私からの願いは、ただそれだけだ。
2013/08/30
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“第22話 私、呼びかける。”双子が退院し、やっと家での役割を確立した私。妹に「うるさくて申し訳ない」と言われたので、「こちらこそ何もできなくて申し訳ない」と前置きした上で、母が買物に出かけた時やお風呂に入っている時など、母がいない時に双子を見ていたり抱っこしたり、妹の話し相手になったりする。後は、たまに洗い物をしたり大量の洗濯物を畳んだり、掃除をするぐらい。双子育てにはほとんど携わっていないけれど、それでも少しだけ居場所ができた。退院してすぐの時は生活が乱され、自分の居場所が定まらずにイライラしたものだが、5日が経ち、人はその環境に順応する能力を持ち合わせているようだ。そして、これは声を大にして言いたい。母と子が退院してからおそらく半数以上の女性が里帰りする期間という間に、旦那さんが不在というこの状況。この期間が親子関係を築き上げる最も重要な期間のはずなのに。これが核家族ということなのだろうかと、そういう現代の風潮に少々疑問を持つ。男性のみなさん、長い仕事人生の中のほんの数ヶ月ではないか。育児休暇を取って、生れたばかりの我が子に触れることをお勧めします。夕化粧。
2013/08/29
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“第21話 妹、母親の顔になる。”双子育てに四苦八苦している妹と母。夜中にはそれぞれが時間差で泣くので、1時間半置きにミルクやらおむつ交換やらバタバタ。昼はそれに加えてお風呂と着替え。これでもかというぐらい全力で泣きじゃくるもんたともんじ。行儀よく並んで寝ていたのに、とっ散らかる双子。暗闇でなかなか眠らないどちらかを抱き、疲れ果てて微動だにしない妹のめがねだけが光る光景。そして、大口を開けていびきをかいてしばしお昼寝をする母…。とてつもない生活が始まったと実感している様子である。でも、妹はそれ以上に双子育ての喜びを感じているようだ。囁くように耳元で話しかける姿や、顔を近づけて目を細めて笑いかける姿や、「よくねたねー、よくのんだねー、おはよー、もう(うまれて)はつかもたったよ、 すごいねー」と聞いたこともない優しい声音を出している。私が、本当に少ししかできないけど、(お祝いは)自分の物がいいかそれとも子ども物がいいかと聞くと、妹は一瞬しんとなって考え「…子どもの」と言った。てっきり私は、おそらく友達や職場関係の方からのお祝いは大半が子どもの物だと思うから、私には自分の物と言うと思っていた。それが、あの妹が子どもの物と言うなんて!それが子を持つ親になったということだ。私は姉としてなんだか一回り大きくなった妹を感じた。と同時に、親になった妹が初めて垣間見られた瞬間だった。
2013/08/28
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秋の気配とともに昨日はご心配をおかけしました。今日は家でゆっくり過ごし、落ち着きました。2007年6月に多発性硬化症(MS)を発病し、入院して退院した直後に頭部のMRIを撮った時、実は「再発という再発ではない」とこれまたまどろっこしい言い方をされたことがありました。そしてあれから6年が過ぎ、今回「2度目の症状の出ない再発」ということになるのでしょうか。主治医は物をはっきりとは言わないようですが、私は個人的に好きだし、信頼しています。発病した当時から予防薬は使わない方針、だけど私が望めばいくらでも予防薬を勧める医師を紹介する、というスタンスでした。私自身も自分で予防薬は使わないことに決め、今までそれを通してきました。おそらく、今回は予防薬を勧める医師の診察を受けることになるのでしょう。どちらにせよ、決めるのは私だと思っています。もちろん新しく紹介された医師の説明はきちんと聞くつもりだし、その上で主治医の考えも参考にされてもらいたいと思います。なかなかやっかいな病気です。やっぱり昨日は不安になったし、正直、症状は出ていないとは言えショックでした。一体どうすればいいのでしょうね。今は妹と双子も家にいるし、考えられない暑さだったし、少なからず疲れています。なるべく上手にストレスを発散し、私が私らしくゆっくり過ごしていけるように、それに限るように思います。最近は、考えさせられることが多いです。秋の気配とともに、今日はおやすみなさい。くろねことたぬき。
2013/08/27
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揺れる 水面実は、今日診察を受けてきました。頭部のMRIも撮りました。「増えているような、いないような…」という濁した言い方をされ、主治医からある先生を紹介されました。どういう方向へ話が進むのかはまだわかりませんが、今までとは治療方針が変わるかもしれません。今になってこのような展開になるとは思ってもみなかったので、少し戸惑っています。もちろん私には何の症状も出ていません。だけど、そういう病気なのです。またここで報告したいと思います。
2013/08/26
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“第20話 私、呟く。”昨夜、母がどこかへ消えたほんの一分ほどだけもんじとご対面、今日、並んで寝ているもんたとご対面したわ。もんたは、見たことのない人がまた登場したわ、という顔をしたわ。ずっと、泣いているわ。一人が泣き、一人が泣き、二人が泣き、一人が泣き、二人が泣き、結局ずっとなのよ。夜中は大雨と雷が轟いていたけれど、双子大合唱と入り乱れて何とも表現し難い音だったわ。カラス、ミンミン蝉、のらねこのケンカ、双子大合唱、どれも似たようなものね。『職種 世話係』『実働24h(休けいなし)』日給は一体いくらなのかしら。3時間置きに授乳してその間におむつ交換、こりゃあ大変だわ。一人に一人が付きっきりにならないとこれは無理よ。退院して環境が変わったし、大勢の見たことのない大人がいるから余計に泣いているみたいよ。妹の背中がますますたくましくなってきたわね。私はね、母が「尚の小さい時はああだった、妹の小さい時はこうだった」と話をされるのが一番嫌なの。6畳の和室に4人息苦しい様子で寝ているわ。共倒れにならなければいいけれどね。子育てに携わっていない私でさえ、もう既に寝不足なんだから。お風呂と着替えもひと騒動よ。以前から2匹だったけど、ついには6匹も飼うようになっているわね、あ、妹の目の下のクマのことよ。2300gぐらいだから、まだお腹の中にいる大きさなのよ。手や足は骸骨みたいに細いわ。新米ママ奮闘記が書けるわね(代筆)。「エンプティ!」と叫べば軽にガソリンを入れに行かせていただき、鶴の一声ね。さっき旦那さんから電話があったみたいだけれど、少し話して「もう切るわ」と言って妹の方から切っていたわ。こんなものが出てくるなんて、人間の体はどうなっているのかしら。大雨は止んだのだからもう怖くないのよ、もんたともんじ。ついに軽の名義変更をしたわ。みんなみんなみーんなないものねだりなのよ。私はまた食欲がなくなりそうだわ。妹はもぐもぐ食べているわ。ほら、今もずっと泣いているわ。あまりに泣くものだから、終いにはなんだか笑えてくるわね。クーラーが24h稼働になったわ。今日はお昼寝をさせてもらったわ。先日おねえさんのカフェに行ったばかりなのに、もう行かないといけないようね。ちょっとそれは早すぎるから、他のお気に入りのカフェへ行っておいしいものを食べてくることにしましょう。そうしましょう。二人を保育所に預けて働きに出た方が妹にはいいのかもしれないわね。妹の服装がTシャツにスパッツになっていて、部活動みたいね。切開は横って聞いていたけれど、お腹を見せてもらったらおへその真下からざーっと縦に切開してあったわ、はて…?まぁいいわ。テレビは見ないけれど、私だって一週間に2番組だけは録画して見ているのよ、それも見られないわ。10kgになった時、二人抱っこして20kgは無理って言っているけど、そりゃあそうでしょうね。確かにもんじの方が泣き声が大きいし、よく動くようよ。泣き声というものは、心をざわつかせるわね。ついつい「もん…」と言いそうになるわね。弾いていないことをいいことに、ピアノが荷物置きになったわ。甘ったるい声を出してあやす母を見ていると、私もこうやって育てられたのね、とヘドが出そうになるわ。どさくさに紛れて母との関係が良くなるかもしれないと淡い期待を胸に抱いた私がバカだったわね。もう、修復は一生できないようよ。もうブラジャーもいらない、胸なんて出しっぱなしでいいわと言っているわ。この家に過去最高5人もの人間が住んでいるわ。言うまでもなく妹は人生の絶頂期、母はおそらく人生最後の絶頂期でしょうね。間違いなく、私はそうではないわ。もんたはへあああへぇへぇ、もんじはほげぇほげぇぐるるる、ほげぇと泣くわね。珍しく今は静かね。もんたはB型もんじはAB型だそうよ、個性的な兄弟ね。既に手のかからない良い子ちゃんのもんたは、『おりこうさんな子』として育てられるのでしょうね。いつか爆発しなければいいけれどね。明らかにもんたが妹、もんじが私ね。双子大合唱をBGMには小説は進まないわ。泣いていない時も泣いている声が聞こえるわ、これは幻聴よ。私だったら産後うつになって虐待に発展しかねないわ。特別な感情が沸き出すのかと思っていたけれど、私にとってはお散歩途中に野花を見つけたりのらねこに遭遇した時と何ら変わらなかったわ。もう、私には、心がないのかも、しれないわね。妹には申し訳ないけれど、私も体調は崩せないのよ。私は私の生活を今まで通りに送らせてもらうわね。でも、何が違うかって、この双子と私とは血が繋がっているということなのよ。触れたら、産毛がふさふさして肌はふわふわしていたわ。一年ぐらい前に買っためがねがまだ慣れないと言っているけれど、それは合っていないんじゃないかしら。私、おばになったみたいね。ほら、今度は二人とも泣いているわ。耳線が必要かしら。人はまだまだ自分は若い、まだまだ先は長い、年なんてとらない、と思っているけれど、すぐそこにこの世とあの世の境目はあるのよ。あら、少し呟きすぎたようね。喉がカラカラに乾いたから、今日はこの辺で水分補給にするわ。
2013/08/25
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“第19話 双子、確かにいる。”できれば避けて通りたい道だった。エスケープしたくて仕方がなかった。姑も来るということで、私は自室に。賑やかな話し声と、双子の泣き声が聞こえてくる。双子とのご対面はすぐそこに迫る。本当は会いたくはなかった。でも、ほんのほんの少しだけ会いたいような。ご対面の様子は、明日へ。
2013/08/24
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“第18話 妹、とめどない。”9月は旦那も自分も誕生日でお互い30歳になるから、我が家で新しい家族と4人だけで過ごしたかったのに、まだもんたともんじは退院もしていないわ、とか、旦那は週末が休みだから今週末退院できなかったら9月に入ってしまうわ、とか、9月半ばにはもう家に帰りたいんだけど、とか、不思議なことに、母乳を絞ったら子宮が痛み出して、だんだんお腹が小さくなって元の体型に戻っていくわ、とか、もんたはちょっと肌が弱いわ、とか、毎日母乳をあげに通っているのにも関わらず、行く度に「大きくなった!?」と感じて成長著しいわ、とか、ワクチンは各種何を基準に取捨選択するのかしら、とか、ワクチン接種は姑に付き添ってもらわないと一人じゃ無理だわ、とか、でも、姑の姑が何度も脳卒中を起こしていて姑も介護が大変そうだわ、とか、一緒に住んでいないからこうしてずっとお母さんと一緒にいられるんだわ、とか、妊娠線はもう取れないわ、とか、もんたは細い垂れ目だけど、もんじは出目金だわ、とか、病院の規定で一応2300gにならないと退院できないと言われているけど、まだ2100gしかないから体重増加待ちだわ、とか、9時頃家を出て、二回分母乳をあげて4時頃帰ってきているけど、毎日のことだしそろそろ疲れてきたわ、とか、明日のおにぎりの具は何を母にリクエストしようかしら、とか、自分自身の次の外来は9月11日だわ、とか、友達から出産祝いとして双子お揃いのリュックが送られてきてめちゃくちゃかわいいわ、とか、ここにおむつを入れて背負わすことにしましょう、いい考えだわ、とか、被災地の子どもたちの話とか、これからの育て方論とか、旦那の職場の人からお祝い何がいい?と尋ねられていたから、旦那と相談した結果木の積み木にしたわ、とか、旦那は既に親バカで「いいとこどり」だわ、とか、お腹から上へめくり上げる授乳服は、授乳している時に顎の下で服を止めておかないといけないけど、ちょっとでも気を抜いたら授乳中の双子の顔にベロリと垂れ下がってあれは良くないわ、とか、一緒に母乳をあげているママたちを偵察した結果、シャツのようにボタンで左右に大きく広げられる授乳服がいいのね、とユ○クロで服を一着買ってきたわ、とか、病院の帰りにあまりにのどが渇いて、生しぼりジュースを飲んでかなりおいしかったわ、とか、やっぱり本音は障害がなく生まれてきてくれて良かったわ、とか、一見どこが悪いのかわからない赤ちゃんも入院しているわ、とか、GCUもおじいちゃんおばあちゃんは立ち入り禁止だから、いつまで経ってもご対面できないわ、とか、職場復帰は一年後だけど、もう復帰したくないわ、とか、とは言っていられず、保育所はもう探し始めないと間に合わないわ、とか、しばらくの間はお給料が入っても、トントンらしいのよ、とか、産休は一人子よりも数ヶ月長くもらえたのに、育休は一人子も双子も同じなんて不公平だわ、とか、骨盤を締めるコルセットのようなベルトをずっとしているけど、汗をかいて蒸れて痒くなってきたわ、とか、病院の授乳時間はみんな1時、4時、7時、10時と決まっているから、双子を無理矢理起こして授乳するけど、もんたはかろうじで飲むけど、もんじは眠た過ぎて口を動かすことすらしないわ、とか、暑いわ、とか、病院で知り合った人は、1000gずつの三つ子を産んだわ、とか、だから、1000gなんて退院はまだまだ先だわね、とか、仲良くなった双子のママは退院してしまってもう会えないわ、とか、病院に行く道が混むわ、とか、「妊娠 双子」でネット検索しても、嫌な情報ばかりが目に入ってしまってしんどくなるから、もう検索しないことにしているわ、とか、夜中も3時間置きに起きているから、もう顔をいつ洗ったらいいのかわからないわ、とか、朝ごはんは二回必要ね、とか、旦那の実家が近いから姑に子育てを手伝ってもらうけど、うまくやっていけるかしら?とか、洗車していないから、軽が汚いわ、とか、聞いている私も、相槌を打つ暇もなく、とめどない。…と言っている矢先に、明日もんたともんじが退院することになりました。なんじゃ、そりゃ。
2013/08/23
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“第17話 私、リフレッシュする。”妹が退院した途端に食欲がなくなってしまった私。3日間ほど、お腹が空かないものだから半分ぐらいしか食べられず。これじゃせっかくここまで元気になっているのにダメだわ、と思い、この間はおねえさんのカフェへ行き、昨日は友達と一日中それは楽しい時間を過ごしてきた。おかげ様で食欲は回復し、リフレッシュ&充電満タン。それは、改めて妹のパワーに圧倒された出来事でもあった。そんな中で、私は自分の『役割』というものはこれでいいさ、と位置付けをし、自分なりに3人の生活を過ごしやすくするための決意を新たに。例えば、先日であれば、車で病院に付き添った際に、母乳をあげに行った妹をただ待合室でじっと本を読みながら待っている。次に母乳を絞る時間は夜の12時半だけど、寝るか起きたままでいるか中途半端な時間で迷う、と言えば、「12時半まで付き合ってあげよか~」と話し相手になる。母は一日中妹にべったりくっついて家政婦状態だ。私はそれには一切関わらない。その代わりに私には私なりの関わり方があるはずで、ひっそりと大きくはないが、それでいいと割り切った。そんな私の存在も必要だろう、と胸を張って。昨日の帰り道、満月(昨日はブルームーンでしたね!)と歩幅を合わせて歩きながら、私は、無事に妹が自分の家へ帰ったらご褒美を下さい、とお月様におねだりする。実はもう決めているんだ。ずっと、ずっと、一番行きたかった、望んでいた、あの場所へ。幸せのおすそ分け。
2013/08/22
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“第16話 妹、比べない。”妹は、我が子は双子だけど、「比べない」と言った。名前も、明らかに双子とわかるような名前は付けなかったし、個々として育てていきたいそう。それを聞いて私は「それは無理だろう」と思う。双子なんてものは、いくら二卵性とは言え、比べない方が不思議ではないだろうか。比べてなんぼ、だと思うのだ。長男はもう立てたのに、次男はまだ立てない。次男は絵に長けているのに、長男はさっぱり。と、まぁ、こんな風に。だって、既にお腹の中にいた時点から、ちょっと大きい方、ちょっと小さい方、という風に比べられてきたのだから。妹の口から出る会話すべてが比較なのだから。NICUに入っていたもんたともんじ情報。昨日、状態が安定してきたら入ることができるGCUに二人揃って移ることができたそう。妹は、窓から太陽の光が入り、屋外に近い明るい部屋だと言っていた。へその緒ももらったらしい。このお部屋が卒業できたら退院になるそうです。チャペルです。
2013/08/20
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“第15話 妹、2台持つ。”これは先月の話だが、今私の家にある車を妹に譲ることになった。ちょうど10年前、父が亡くなった後に車がない生活はやはり不便だろうということで、軽自動車が我が家に来た。当時私は大学4回生で、既にピアノを何人か教えていたので、もっぱら私のピアノ出張専用車だった。その後妹も免許を取ったのだが、ピアノの生徒は目減りしたし、どうしても電車の方が便利な環境にあるので、年々乗らなくなっていき、今では無理に動かしているという状態だった。そんな時、妹が2台目の車を買おうかと言い出した。今持っている車は旦那さんの通勤に使っているので、いずれは子どもも欲しいし、自分も車で通勤した方が通勤時間が半分になると言うのだ。だったら、この車があるよ、と当然そうなる。妹は大喜びだし、なかったらなかったで私は少し不便な思いをすることもあるかもしれないが、車も乗ってもらった方が嬉しいだろうと思い、私もそれに賛成した。そんなこんなで、妹との契約完了。後は、駐車場が空くのを待つのみとなった。妹は、マンション内に駐車場を1台分だけ契約している。このマンションは原則1世帯に1台なのだそう。だが、もちろん車を所有していない世帯もあるので、その分は申し込めば抽選で決まると言っていた。なかなか決まらずヤキモキしていたところ、先月やっと決まったと妹からメールが来たのだった。何というか、このタイミングの良さ。双子を出産して家に帰る頃には、ちゃっかり自分専用の車と駐車場が用意されているという素晴らしさ。さすが妹だわ、とまたまた皮肉に思わずにはいられなかったが、まぁ、みんなにとってそれがベストになるのなら私はそれでいい。ちょっとぶつけたりもしたけれど、10年間ありがとう、私のかわいい軽。妹一家をよろしくね。ところで、妹は昨日から母乳をあげにこの軽で病院へ通っている。ナビなどというものが付いているはずもなく、基本的に私も妹も知らない道は通らない。だから、「助手席に乗っているだけでいいのでナビ係として付いてきてほしい」と言われ、昨日と今日は付き添わさせていただいた。私は、妹のあまりの自分本位の運転に少々驚く。以前はこんな荒い運転ではなかったのに。おっと、少し話が横道に逸れてしまったが、もうこの家での出番はないかと思われたのに今頃になって本領を発揮することとなった愛車をこの場で褒め称え、本日は〆ることにしよう。もう風は秋ですね。
2013/08/19
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“第14話 妹、昨日退院する。”目覚めれば、妹が、家にいる。さて。入院中よりさらに体型は戻り、お腹の大きさは男性のビールっ腹という感じだ。自分で自分の股が見られるようになった時はとても感動したと言っていた。手術後の痛みに関しては、驚異的な回復らしく、まったく以てないそう。本人は歩けないというが、既に歩く速度は私よりも早い。これも、さすが妹だわ、と私は納得。だけど、半月以上も入院していた訳だから、やっぱり体力や筋肉は落ちていて、外気に触れるだけで疲れると言っている。そりゃあ、そうだろう。双子はまだ入院中だが、母乳は3時間置きに絞らないと出なくなってしまうそう。だから、夜中は目覚ましをセットしようとするのだが、目覚ましを止めてまた3時間後にセットし直すのは面倒くさい、はたまた時間を固定した時計を数個並べても、今止めた時計がどれだったかこんがらがってくるだろうし、終いにはまだ鳴っていない時計を止めてしまいそうだ、とブツブツ。その他にも子どものようなわがまま発言ばかりで、お姫様状態。因みに、もんたともんじは順調に育っていて元気とのこと。もんたの方はあまり手のかからない様子で、母乳も与えられた分はきちんと飲むし、さほど泣くこともなく、お澄ましさん。一方、もんじはぎゃあぎゃあ泣くらしく、飲みたくない時は母乳も飲まないそう。そしてすぐに寝る。だけど、その分顔の表情は豊からしい。もうこれだけ性格が違うものなのだな、と私は何やらおもしろく聞き入った。ところで、昨日の夕食は、なんと、お赤飯にすき焼きに大粒の巨峰だった。いつも母と二人でつましい生活をしているので、こんな豪華な夕食はいつぶりだろう。と同時に、「あ、母にとっては孫が生まれ、妹の退院はそれだけ喜ばしいお祝い事なのだな」と初めて痛感した。逆に、それは私にとっては「突き付けられた」という感じだった。だから、どうしてもすき焼きには手を付けられず。私にはこんな豪華な夕食を頂ける資格はない、と。そんなこんなで、3人の生活は前途多難です。
2013/08/18
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“第13話 私、実感なし。”もうすぐ妹が帰ってくる。このpcを共用で使うことになりかねない気がしたので、一応整理をしてみた。こんな時間に更新することはまずないが、ついでに本日の日記投稿。さて、中だるみ中の私。えーっと、本当に妹は出産したのだろうか。えーっと、まだ姿を見ていないけれども、もんたともんじは本当に生まれたのだろうか。妹は半月以上病院にいるし、さらにもんたともんじはNICUにいるので、妹に双子が誕生したという実感はまったくなし。出産から10日が経ち、確実に私の中から記憶が薄れている。自分自身が体験したことでなければ、所詮、人とはそういうものだ。そんな妹もついには帰ってくる。恐れていた3人の生活がいよいよ始まる。私は今まで通りの生活を淡々と送るだけだと心に決めているが、家の中の雰囲気が妹中心になるのは否めない。秋が待ち遠しくてたまらない。
2013/08/17
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“第12話 妹、母と攻防戦を繰り広げた末、命名する。”妊娠5ヶ月の頃、母と一悶着あったらしい。そう、双子の『名前』についてだ。そろそろ名前を決めようか、と姓名判断の本を読んで旦那さんと悩みに悩んだ末に、なんとか候補を上げ、それを母に相談したところ、その漢字は最悪だと一蹴されたとのこと。妹曰く、母の知り合いの知り合いに姓名判断をしている人がいるらしく、その人に見てもらったらしい。最悪だとまで言われれば、却下するしかない。そうやって何度も母とやり取りをした末に、やっとこさ、4つの候補に絞ることができたと言っていた。ありがたいことに、旦那さんのご両親はさほど干渉せず。妹は一言、母に対して「疲れ果てた」(笑)と、4つの候補に絞ってみたものの、そこから2つに絞り、さらに生れてきた双子の顔を見てどちらにどちらを付けようかどうやって決めるのだろう、と口を尖らせてう~んと悩む妹を見た時、なんだか平和だな、と思った。そして、ついに命名したらしい。何やら、今時の読めない、書けない、かっこいい名前を付けていたが、もんたともんじは名前に負けないように男らしく育つのだろうか。(ま、健康ならそれだけでいっか。)
2013/08/16
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入道雲と蝉の合唱クーラーの風がどうも苦手。さすがに暑すぎるので、昼間の数時間はクーラーを入れているのだが、目は乾燥し、鼻とのどもなんだか変。自然の風ではならないのにまったく不思議なものだ。だんだん頭も重くなっていくし、身体もだるくなっていく。息苦しいような感覚にもなるため、ドアと窓は開けっぱなしにしないといられない。以前はさほど感じなかったように思うが、今年はとても顕著に現れていると思う。おそらくそれは身体が自然に近い形になりつつあるからだと思うので、良いことであるとは思う。だけど、この暑さでクーラーなしでは到底無理だ。身体はクーラーが嫌だと言っているのに、クーラーを付けるという日々。なんだか、心も身体もすっきりしない。
2013/08/15
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夜空を見上げるのが 習慣です。三日月は、清らかな色っぽさ。満月は、内に秘めた強さ。下弦の月は、男女の秘め事。新月は、生命の誕生。私なりの勝手な解釈。つくつくぼうしが鳴いたよ!秋だ!
2013/08/14
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“第11話 父も母も妹も私も、喜ぶ。”今日からお盆。仏壇がお盆仕様に。家族が一気に二人も増え、きっと父も喜んでいることだろう。妹の退院も土曜日に決まった。もんたともんじはまだ小さいため退院できないので、一足先に妹だけが退院。その後は、妹が毎日病院へ母乳をあげに通うそう。医師は明日退院でも構わないと言ったそうだが、母乳をあげに通うのもしんどいだろうから、少し延ばしてもらったらしい。帝王切開というものはそんなすぐに退院できるものなのだな、とある意味びっくりしたが、順調に回復していて何より。少し話は変わるが、私は美術館へ行くことが趣味なので、無料招待券なんかはせっせと応募している。それが、不思議なことにここ最近やたらと当たる確率が高い。自分で言うのも何だけど、私だって、妹のことなどそれなりにがんばっていると思いたい。これは父からのちょっとしたご褒美かな、などと思い、仏壇に手を合わせた。家族が久々にみんな集まった。しかも、二人も増えた。今年は賑やかなお盆だね、お父さん。
2013/08/13
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“第10話 私、まだ続く。”昨日の続きです。だけど、私は、自分のこれまでの道を、多発性硬化症(MS)になったことも含め、これからの道も、誇りを持って歩んでいこう。それがきっと無理せずに私が私らしく生きられる道なのだと信じて進もう。時に妹と比べてしまって自分をどん底まで突き落とし、時に何をそんなちっぽけなことでくよくよしているんだとバカらしく思い、でもそれが私なのだから仕方がないんだよ、と自分を慰め、すべてを認めてあげる。それで、いいのだ。それが、尚という一人の人間。のびーん。
2013/08/12
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“第9話 私、心境は複雑。”状況報告の日記が続いていたが、さて、今日は肝心な私の心境について。私の心境は、複雑だ。双子が生まれたことについてうれしくない訳ではない。だが、正直、そこまでうれしいとは言い難い。むしろ私は、妊娠中の妹を訪ね、病室で語り合い、そして手術をして双子を産み、笑う妹と少しばかりわかり合えたことの方が、どうもうれしかったらしい。結婚する前のように、姉妹二人であれやこれやと話をすることはほぼ皆無になったので、時間が巻き戻された気分だったのだろう。妹に対して少なからずわだかまりはあるのだけれど、だけど、やっぱり私にとってはたった一人の妹なのだ。そして、もう一つ。妹は顔が広く、知り合いが多い。面会に来る人も多い様子。さらにこれからはますます旦那さんとの共通の知り合いも増え、人脈を広げていくのだろう。母と旦那さんも、何やら良い関係だ。双子が生まれてからは、旦那さんが車で母を送り迎えし、母の手料理を食べて帰っていく。母は毎日私と会話のない生活をしているから、話せる相手がいることだけでうれしいだろうし、双子が生まれたことによって、息子という意識が芽生え、愛情も沸いてきたのではないだろうか。いわゆる家族の絆、というものか。片や、私は、社会からも家族からも距離を置いた隠居生活を送っている。友達付き合いは減りに減って数人となり、母との関係も悪く、旦那さんとも顔も合わせていない。間違いなく私の病室には誰も来ないだろう。物も減る一方。車もついには妹に譲ることとなった。もちろんそれは無理にそうした訳ではなく、自然とそうなっていったのだ。多発性硬化症(MS)を患ったのを機に徐々に考え方が変わり、妹の暮らしのような表面的な豊かさの中に、心の豊かさを感じられなくなったからだ。なるべくシンプルに、自然とともに、近い将来には都会から離れてひっそりと田舎で生活がしたい。妹は、そこに根を張りますます繁栄。逆に私は小さく小さく衰退。それは、この世に生まれた一人の人間として、社会に反した行動なのではないだろうか、と思わなくはないのである。みなさん、かなり暑いですが身体は大丈夫でしょうか?くれぐれも無理のないようにしましょうね。
2013/08/11
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“第8話 妹、手術の体験談を語る。”さて、昨日妹から聞いた破水から帝王切開の手術までの体験談がかなり興味深かったので、ここに記録しておこう。【8月7日18時】夕食を食べる。【20時】ん?もしかしてパンツが濡れてる?と思い、看護師さんに尋ねる。「あのー、尿漏れ(妊婦さんには多いそう)かもしれないんですけど、 なんかパンツが濡れてるような気がするんですけど…」。看護師さんは妹のパンツを持って走る。看護師さんから羊水の陽性反応が出ていると告げられる。車いすで運ばれ、当直の医師にも診てもらう。やっぱり破水だった。【21時】手術決定。病院から家が遠い人から順番に電話をするように言われ、まずは旦那さんへ、そして母へ電話する。22時半までならなんとか待てるよ、と。【23時】手術開始。腰に麻酔。足先からじんわり感覚がなくなっていき、胸の下辺りまで麻酔が効く。意識はあり。さて、切開の方法だが、縦の切り方と横の切り方とがある。モデルさんなんかは術後の見た目のきれいさを訴えて、ビキニラインより下でほとんど傷跡が残らない横に切開してもらうのだそう。医師によっても様々で、とにかくどちらでも可能。妹は横で切開された。ただ、難儀なことに、お腹の右側にいた長男はまっすぐお腹に入っていたのだけれど、次男の方が、長男にクロスXするように斜めに被さって入っていたらしい(だから余計にお腹が前にせり出していた)。しかも、長男の頭がお腹の一番深いところに。ということで、縦にも少しだけ切開する。長男が23時29分、次男が23時31分、無事に誕生。妹はというと、本当は帝王切開というものは絶食して臨むらしいのだが、まだ予定日が一週間も先だと聞かされていたので、夕食をいつも通りに完食済み。手術が始まった時点からひどい吐き気に見舞われる。縫合する時になっても吐き気は続き、お腹が絶えず動いて縫合できないため、それまでは意識はあったのだが、何かの注射を打たれ、気絶。肩をトントンとたたかれた時には、すべてが終わっていた。結果的に、二卵性は二つの部屋にそれぞれが入っているので、ぎゅうぎゅうで耐えきれなくなった長男の方が破水した。二人とも未熟児だったが、妊娠36週での出産だったので、健康には何も問題なし。その後、夫婦揃って待ちに待った我が子とご対面する。完。体験した本人からしか聞くことはできないであろう体験談は、とても貴重だと思った。ところで、このブログで長男次男と呼ぶのもちょっと味気ないので、私、あだ名を決めた。どうしても私にはお猿さんにしか見えない→8月7日は……、バナナの日!ということで、長男がもんた、次男がもんじに決定(笑)みなさん、バナナの日に生まれたもんたともんじをよろしくね。
2013/08/10
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“第7話 妹と、真っ赤なお猿さんが二匹。”病院へ。私が行った時、また部屋を移動するとかで、荷物の整理中だった妹。「お、いいところに来た」と言わんばかりに、せっせとお引越しのお手伝いをさせていただいた。そしてその後すぐに、授乳をしに行くと言ってNICUへ。私はしばし病室でくつろぐ。傷口が痛むらしいが、遅いながらもちゃんと自分の足で歩けていた。顔色も良さそう。まだ何かの点滴をしていたし、少し猫背だったが、お腹も5ヶ月ぐらいの大きさにまでへっこんでいた。また、私はほっと一安心。30分ほどして授乳から帰ってきた妹は、「小さいわ。かわいいわ」とにっこりと微笑む。それを見て、あぁ、妹も母になったのだな、と姉として誇りに思った。双子はNICUに入っているので、当然私は双子とご対面できず。代わりに妹が撮った写真を見せてもらった。そこに映るのは、真っ赤な顔をした、しわくちゃだらけのお猿さんが二匹。妹曰く、よく見ると既に顔が違うとのこと(二卵性です)。二人とも妹が授乳をしに行った時、かなり前から目を覚ましていて、お母さんが来るのを待ちわびていたそう。よほどお腹を空かせていたのだろう。いっぱいお母さんのおっぱいを飲んですくすく健康に育ってほしい、望みはただそれだけだと、心から思う。さて、出産後は忙しい。自分自身の食事に加え、3時間ごとの授乳、母乳がよく出るように看護師さんからの指導、家族や知り合いとの面会。20分ほど話しただけで病院を後にした。私はというと、双子の実物を見た訳ではないので、まだ何の感情も沸いてこない。だけど、先ほど夕食で枝豆を食べていたら、豆が二つくっついた状態の双子の豆が出てきた。私は、なんだか、無性に、うれしく、なった。
2013/08/09
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“第6話 妹、二児の母になる。”「破水したから今から手術やわ」。昨日の夕方妹からやっぱり手術は予定通り15日だというメールが来ていたので、呑気な蚊のブログなんかを書き、暑いな~とだらけていたら、夜の9時頃このメールが。ということで、少し早いが、妹、無事に双子を出産した。ただ、思っていたより二人とも小さかったようで、1800グラムと1850グラムだったそう。だから、今はICUに入っているとのこと。というか、私は双子はこれぐらいの大きさで十分だと勝手に思っているのだが、その辺りはどうなのだろう?私で2650グラムで生れてきたので、先日生れた双子の2700グラムと2900グラムなどは少し大きすぎやしないか?どうしてもその辺りが気になっていまう私だった…。兎にも角にも、二人とも元気で、妹も元気らしい。本当にほっとした。ただ、心配が一つ。母は妹からメールが来た後病院へ向かい、深夜の3時半頃帰ってきたのだが、この1ヶ月程気持ちが高ぶった状態が続いているので、とても元気。カレンダーの『15』の数字に、未だかつて見たことのないお花マークを付けていたぐらいなので、よほど孫の誕生を楽しみにしていたのだろう。そりゃあそうだろう、初孫なのだから。だけど、私としては、疲れがどっと出ると思うので、ほどほどに気持ちを抑えてもらいたい。さぁ、明日は母になった妹を見にいこうかな。
2013/08/08
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明日へのエネルギーのろまな私を嘲笑うかのように、IQの高い蚊が、居着いていた。どこからともなくやって来て、おでこやほっぺたやあごを吸っていく。吸われた跡は大きく腫れ上がり、かゆくてかゆくて周りを見渡すも、時既に遅し。それは、その頃とっくに夢の中。恨めしさとともに、日にちは過ぎゆく。とにかく、姿を見たこともなければ、ぷーんという音もしない。今だ!という時にまっしぐらに私に突進し、お腹いっぱいで帰っていく。堪りかねた私は、“蚊 寿命”と打ちこんで調べてみた。どうやら、大体2~3週間らしい。いや、どう考えてももうすぐ3週間になるはずだ。もうそろそろいいんじゃなかろうか?と未だ見ぬ蚊に話しかけるも、また赤く腫れ上がる。ついに。ついに、その時が来た!まだ夢の中だった私の耳元にぷーんとやってきたところを、一打撃でお陀仏。やったー!とホッとするも、どこか釈然としない感情が私の頭を覆い尽くす。なぜだろう。「これは、あの蚊なのだろうか。私を悩ませ続けた蚊なのだろうか。 もしかしてもう一匹いたのではないだろうか」。なんだか、ミステリの世界に迷い込んだようだった。今日は立秋。暑さはピークですね。
2013/08/07
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“第5話 妹、その話はしたくない。”妹夫婦は、二人とも今年30歳。共に正社員だ。旦那さんはずっと軽自動車を乗っていたのだが、双子を妊娠したからどう考えても軽では手狭になるので、大型のワゴン車を購入した。「どう?私たち夫婦、すごいでしょ」と妹に上から見下ろされてから久しい。だが、双子を妊娠する以前にも、旦那さんは小言をもらしていたらしい。「30歳にもなるのに、軽なんて」と。だから、ついに念願叶った訳だ。そしてさらに。次は一軒家が欲しいと言い出したらしい。私はびっくり仰天して目が点。どうも、旦那さんは、今住んでいるマンションを売り払って、一軒家を購入したいらしいのだ。妹は、もうこのマンションを買ったのだし、ローンも組んで返しているし、ここでいいじゃないかと思っているらしいのだが、一度こだわり始めたら周りが見えなくなる旦那さんにほとほと困り果てている様子。この話になるのが嫌だと言っていた。今の時点では3人目の子どもは考えていないらしく、家族4人で一軒家に住む、という旦那さんの野望が燃え盛る。私は、何としてでも正社員になり、産後に復帰すると躍起になっていた妹の心境が、やっと理解できた気がした。私とはあまりにケタが違いすぎて旦那さんには大変申し訳ないが、以前の私を見ているようではないか。世間体に見栄に、所有欲。それは、一時的には心は満たされるのだけれど、すぐに空っぽになり、またその一時的な喜びを求めて次の『何か』へ心は傾いてゆくのだよ。それは、ターゲットが変わるだけで、延々と、のべつ幕無しに、終わりはないのだよ。
2013/08/06
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“第4話 妹、いよいよ出産か?”私も妹も、幼い頃からトマトが大好き。特に今はトマトがとてもおいしく感じるらしく、他はゼリーやアイスクリームが食べたい、と言っていたので、クマさんが浮輪の中でプカプカしているデザインのアイスクリームを下げて妹を訪ねた。大部屋が空いていなかったので前回行った時は個室にいたのだが、空きがあったらしく、今日は4人部屋の右奥のベッドに横たわっていた。特に変わりはなしだったが、若干点滴の量が増えているとのこと。ちゃっかりクマさんを2つ買っていった私は、妹とおいしくいただく。先週双子を出産した人は、2900グラムと2700グラムで合計5600グラムだったと聞き、私は大きくのけ反る。これはあくまで特殊な例らしいが、お腹は一体どこまで耐えられるのか。三つ子や五つ子なんかはどうなっているのだろうと、不思議で仕方なかった。すると、そこへ主治医が来て、帝王切開の詳しい説明をしたいので、旦那さんとの日時を決めましょうとのこと。帝王切開は手術なので、リスクも含め、きちんと事前に説明が行われるらしい。手術日も、予定では15日だったが、8日になりそうな口ぶりだった。お腹が重いけどがんばっている妹、ちょっとぎゅうぎゅうできついけどがんばっている双子を思い、私も踏ん張ることを決意。今の私の精一杯の努力。「お母さんとこんなん(しゃべっていないこと)やけど、尚がちゃんと介護はするし、 家のこともちゃんとするから」帰りは厚い雲に覆われていたけれど、私の心だけは清々しく晴れていた。
2013/08/05
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前へ進む、それだけ。先月だったか、以前ピアノの連弾を一緒にした先輩からメールが来た。「今年の発表会は出る?」と。そういえば、毎年9月は発表会だった。もう私の頭の中にはピアノという文字はなく、弾いてもいない。そのメールは、夢から一瞬にして現実に引き戻された時の感覚に似ていた。確か去年からホールが変わり、発表会の在り方も以前とは違うものになったと聞いている。今年は一体どうなっているのだろうか。少なからず先生の顔がちらつくのは否めないが、もうピアノの世界に戻ることは考えていない。行くとしても、発表会当日にちらと顔を出す程度かな。
2013/08/04
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目指すは、最近、都会へ出てもおもしろいと思わない。どこへ行っても同じような物が並び、それに人が殺到し、どこかそれを醒めた目で見るようになってしまった。おっと、それはちょっといけないところだ。気を付けよう。だが、本当にもうそういうものに興味がなくなってしまったのだ。服は数枚を着たきりスズメ。形が残る物への関心はすっかり失せ、今私に関心があることと言えば、もっぱら『食』だと思う。以前は、あれこれと飾る物や、服にかばん、靴などは大好きで、物欲が翳ることを知らなかったが、人はこうも変わるものなのだと自分でも客観的に見て驚いたりする。多発性硬化症(MS)を患い、身体と向き合っていく中で、辿り着いたところ、『食』。なるべく自然のものを、身体が喜び身体を作ってくれる食べ物を、これからは真剣に考えていきたいと思う。七変化。
2013/08/03
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OK?妹の日記が続いたので、今日は私自身のこと。こちら関西は、連日本当に本当に暑い。足のしびれも少しひどくなっていて、歩く速度も遅くなっている。アトピーもこれだけ暑いとさすがに汗疹が出ているので、ストレスを感じない程度にステロイドを塗っている。体調は安定しているとは言え、この暑さに疲弊しているというのが現状だ。暑いというだけで体力は奪われ、気力も続かない。お散歩もしたいができない。そこに、若干のストレスを感じてしまう。ついでに、pcも不調。『35度』と聞いてもまったく驚かなくなった昨今。8月に突入したばかりで、暑さは当分盛り。一方で、未だに梅雨明けしていない地域があったり、豪雨に見舞われている地域もあり、また、耳を疑うような事件が頻繁に起きているこの夏。地球が、荒れている。人間が、荒れている。と言ってばかりもいられないので、自分なりに上手にストレスを発散させて、夏を乗り切ろうと思う。やっぱり、私は美術館かな。「こんにちは。暑いね~」
2013/08/02
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“第3話 妹、元気。”トントン、ノックの音。「あ、久しぶり」。…という再会になるかと思いきや、病室の前の廊下で親しくなったという入院中のおばさんと会話を楽しんでいた妹。さすが。昨日の私の後悔をよそに、ふてぶてしい顔をし、むしろ退屈そうだった。それでこそ、妹。因みに、隣の隣の病室の患者さんは知り合いで、職員にも知り合いがいるそう。…私、絶句。さて、本題。妊娠してからもほとんど帰って来なかったし、少しお腹が出始めた頃に会ったきりだったので、かなり久しぶりに妹の姿を見たのだが、お腹は異様な程に大きかった。早産の恐れで入院したのではなく、そもそも一つのお腹に二人の子どもがいること自体が異常なため、なるべく先生の下で経過を観察する方が良いとのことだったらしい。双子を妊娠した人の中では、妹は珍しいぐらいに今まで何事もなくかなり順調に過ごせてきたらしく、いよいよ出産準備にとりかかるための入院ということなので、緊急性はまったくないとのこと。私の取り越し苦労は無駄ではなかったと思うが、まぁ、良かったに越したことはない。ただ、お腹の張りを抑えるための点滴を24時間打ちっぱなしで、特に手はパンパンにむくみ、副作用でブルブルと震えていた。緊急性はないとは言え、やっぱり心配になる。体重は11キロ増えたと言っていたが、見た目にはまったく太った感じはなく、以前と変わらない姿だった。だから、せり出したお腹が、私の今まで見たことのある臨月の妊婦さんの域を遥かに超えていて、やっぱり双子は大変なんだと痛感した。とても重い、圧迫される、トイレが近い、寝返りが打てないから頻繁に起きて眠れない、と漏らしていた。今で、双子合わせて4200グラム。先生曰く、5000グラムまでお腹の中で成長させたいらしく、そりゃあ重いだろう、と再び心配になる。以前から決まっている帝王切開の手術日は15日。この病院の手術曜日は木曜日と決まっているため、15日までは待てないと先生が判断したら8日になるのだそう。どちらにせよ、今から手術日まではずっと入院だ。たまたま私が病室にいる時に、看護師さんの回診があった。「心音を聞きますか?」と言われ、初めて聞かせてもらったのだが、お腹の右側にいる子どもの心拍が少し速く、左側にいる子どもが少し遅かった。若干小さい右側の子どもが長男に、少し大き目の左側の子どもが次男になるそう。妹は、右の子どもも左の子どもも同じように、よしよし、とさすっていた。2時間ほど話をしたが、昨日の複雑に入り乱れた感情のしこりはすっと溶けて流れ、とても温かで落ち着いた時間を過ごせたように思う。姉妹水入らずのひととき。また来る、と告げた後、廊下のガラス越しに『New Born』と書かれた赤ちゃんが二人すやすや眠っているのを見ると、ほんの、ほんの少しだけ、双子が生れてくることが楽しみになった。
2013/08/01
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