全13件 (13件中 1-13件目)
1
書籍の感想です。今回は「本好きの下剋上 第四部 貴族院の自称図書委員8」です。本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員8」 [ 香月美夜 ]最近は、貴族院パートと戻ってきてお城でのパートとが交互なのですが、今回はお城パートです。お城の方が登場人物が多くて大変なんで、貴族院のパートの方が好き。なのですが、今回はもの凄く物語か動きました。なんとフェルディナンド様が婚約です。しかも婿入り。しかも相手はアーレンスバッハのあの嫌な領主候補生です。フェルディナンドも行きたくはないのですが、エーレンフェスト叛意ありと疑いを持たれ始めたこともあり、王族からの要請を断れなかったのです。しかも、フェルディナンドの本当の出自もあり、エーレンフェストを出ることが守ることになるのでした。フェルディナンドが聖典を読めたのもこれが理由だったのですね。聖典のホントの意味が読めるということは王になる資格があるということになります。なので疑惑を払拭することは非常に大事なことなわけですね。さて、後見人たるフェルディナンド様が遠くに行ってしまってマインちゃん大丈夫なのでしょうか?
2023.01.29
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課」です。お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 (集英社文庫(日本)) [ 竹林 七草 ]面白かったです。取り柄も特技もない女の子が持ち前のがむしゃらさで事件を解決していくというスタイルはよくあるパターンとも言えるのですが、既視感はなく、普通に楽しいです。主人公の朝霧夕霞はなぜか就職に縁がなく、会社の倒産や業績悪化による雇い止めなど自分の落ち度ではなく、仕事に就いてもすぐに無職になってしまいます。そんな時に見つけた募集が幽冥推進課の募集でした。これ、あまりにすぐに無職になるから悪霊でもついているかと思ったのですが、それは関係ないみたいです。その辺はすっ飛ばして採用試験にも見事合格して幽冥推進課で働くことになるのでした。メンバーは辻神、火車、土百目鬼と全員妖怪という濃い状況です。ちょっとだけ霊感があるだけの人間である朝霧夕霞を迎え入れたのには理由があるようでその辺はおいおい対策していくのかな?どのエピソードも展開も楽しいし、解決手段も面白いです。彼女のがむしゃらさだけでなく、先輩たちのサポートで解決する回もあり楽しいですね。
2023.01.28
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「ときどき旅に出るカフェ」です。ときどき旅に出るカフェ (双葉文庫) [ 近藤史恵 ]タイトルからカフェが旅に出るのかと思ってました。例えば移動式のキッチンカーみたいなお店とか。ではなくて、カフェルーズは店主が旅に出るのです。普段は休みなしで、月の初めにまとまった定休日を取る。そしてその期間で旅に出るという感じです。でも、のんびりお気楽な店主というわけではなく、旅先で出会った食べ物、飲み物、スイーツをお店で出して旅に出たかのような気分を味わってもらうというのがコンセプトのお店なので、旅はこのお店と店主にとってはとても大事なイベントなわけです。主人公はそのお店にふらりと通うようになった瑛子。瑛子は30代独身で世間からみると微妙な立場だけど、ひとりの気楽さを満喫している自分もいるOL。そんな彼女は6年前に後輩がカフェをやりたいから会社を辞めたいと言われ、つい「簡単じゃない。辞めたほうが良い」と言ってしまい、少し後悔していました。そんな時、偶然入ったカフェが彼女のお店でしかもとても居心地の良い場所になったのでした。お話はそんな瑛子やその周りの人にまつわるちょっとした事件を描いています。エピソードにちょっと毒があって人間の嫌な部分が如実に表れているところもあります。私にはちょっと濃いかな。でも、店主の円が紹介してくれる食事はどれも聞いたことのないものばかりで、とても楽しいです。そして自分の常識というのは狭い世界で成立しているだけで、世界にはその常識を打ち破るようなものが沢山あることを感じられます。カフェルーズ行ってみたい♪円も家族から下に見られて辛い思いをし、やっとそこから抜け出して、自分の城、自分の居場所を作れたのに、兄が妹の活躍に我慢できないのか、ちょっかいかけてきたりとか、順風満帆ではありません。だからこそ、そんな中でも頑張っている姿は格好良いです。
2023.01.27
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「楽園の烏」です。楽園の烏 [ 阿部 智里 ]烏シリーズの新章です。烏の話だけど山内から始まらなくて、現代日本から始まります。安原はじめというダメ人間一歩手前みたいな人が主人公で、訳もわからす山の所有者になった上に山内に送り込まれてしまいます。送り込んだ人の目的もわからないし、山内で誰が味方かも分からない。安原の山内散策が始まります。前章よりだいぶ時間が進んだみたいで、雪哉が今は全権を握っています。雪哉は昔から表裏があるけど相当優秀な人でしたが、黄烏として金烏の名代として山内全体をしきることになって相当腹黒になっていました。地下街を掌握するために、男、女、子どもを別々の場所で働かせ、それぞれがそれぞれの人質になるようにしていたのです。とはいえ、見た目はそれほど圧政を敷いているようには見えません。言うことを聞いているうちは楽園なんでしょうが、自由とか選択肢とか全然ない生活は家畜的な扱いですね。その効率重視のやり方に嫌気がさしている千早。千早が良い奴に見えてくるから雪哉の外道っぷりはなかなかです。はじめは山の権利を売って欲しいと言われたのですがその現状を確認した上で、権利を売らずに現代に戻ってきます。とはいえ、「売らない」と言ったわけではありません。「保留」って感じですかね。はじめは雪哉の政策を肯定も否定もしませんでした。まぁ、裏事情を知ってしまえば非道だと感じる部分もありますが、為政者が右手に飴を持ち、左手には刀を持つというのはよくある話ですし、家畜のように囲われた世界で良い夢見るというのもよくある話です。なので、そのやり方がはじめ自身は好きでないとしても「ダメ」と即断しなかったんでしょうね。理想だけじゃあ生きていけないですからね。雪哉の目論見を外したはじめですが、はじめを山内に誘導した「幽霊」の目的は分かっていないし、雪哉もその先の手を打っていました。誰が一番騙しているのかな?
2023.01.24
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「過ぎ去りし王国の城」です。過ぎ去りし王国の城(1) (角川文庫) [ 宮部 みゆき ]宮部みゆきさんの冒険物です。宮部さんってゲーム大好きなので、こういう作品も得意なのかな。たまたま銀行で見かけた超精密なお城の絵。その絵の中に別の世界が存在することを真は知り、絵の中を冒険したいと思う。試行錯誤の結果、自分の分身を絵の中に書き込めば絵の中に入れることが分かったものの、書いた絵が忠実に再現されてしまうとも分かった。つまり棒人間だと目もないから見えないし、動くこともできない。少し頑張って描いても、体のパーツのバランスもおかしいし、関節も曲がらないから、まともに歩くこともできない。この辺は絵心のない私も良く分かる!で、同級生で美術部の城田にアバターの作成を依頼するのでした。絵の中で漫画家のアシスタントをしているパクさんに出会い、さらに絵の中に女の子がいることが分かる。その女の子の素性を調べていく中で、この絵の目的にある仮説を立てます。そして、真、城田、パクさんはある行動に出るのでした。この小説の面白いところは現実と絵の中がリンクしている部分があること。絵の中の少女はある意味避難するようにこの絵の中に移ってきたわけですが、それが最善の手立てだとは思えなかったのです。なぜなら一人ぼっちだったから。しかし、彼女を絵の中から救い出した時、世界がどう変わってしまうのか分かりません。それでもやりたいとパクさんと城田が思ってしまったのは二人が非常に辛い状態にいたから。もしかしたら、二人の辛い状況も合わせて変わってくれるかもしれない。そんな思いも少しあったのでしょう。一方、真は空気みたいな存在と思われてはいたものの、それほど不幸な境遇ではありません。なので真には決断できませんでした。逆にパクさんと城田は真が重荷に感じないように気遣って話を進めるのでした。この辺が単なるヒーローでもなく、世界のために命を投げ出すわけでもない、等身大の人間が描かれていて良かっです。後、ラストの真と城田の別れのシーンはとても良かった。物理的には離れるけど、心は近い感じ。素敵。
2023.01.21
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「星をつなぐ手 桜風堂ものがたり」です。星をつなぐ手 桜風堂ものがたり (PHP文芸文庫) [ 村山 早紀 ]桜風堂ものがたりの続編です。前巻でトラブルに巻き込まれ、銀河堂という書店をやめることになった月原。しかし彼の誠実な真摯な態度は周囲の人に届いていました。イロイロな手助けもあり、桜風堂の店主から店を代わりに守っていくこととなったのです。もう一度本の仕事に関われることとなった喜び。そして桜風堂のある桜野町の美しさ、町の人の優しさ。町とそして桜風堂を守っていこうと決意したのです。そして今作ですが、桜風堂の状況は芳しくはありません。最悪というわけではありませんが、桜風堂が、というより出版業界が、そして、本屋が全国的に厳しいのです。素敵な本屋で様々な工夫を凝らした本屋であっても閉店の憂き目に遭うこともあります。この状況で地元民に愛されているとはいえ、安泰ということはありません。そして、小さな本屋にありがちな「新刊が配本されない」という事態に遭遇します。出版社も取次もできるだけ売れそうなところに配本を集中させる傾向があるのです。そうなると田舎の小さな本屋はますます魅力がなくなり、ますます寂れていってしまいます。この小説の中だけではない、現代の本屋の苦境を描きながら物語は進んでいきます。月原はここでも周りの人な助けでサイン会を開催することができ、大成功を収めることができたのです。月原は、自分は何もしていないのにこんなに親切にしてもらって良いのだろうか?と悩みます。しかし、月原は何もしていないわけではないのです。細やかな、ささやかな行動、発言が周りの人を惹きつけ、月原のやろうとしていることを手伝いたくなってしまうわけです。途中で「人たらし」と月原は言われていますが、まさにそういうことなんでしょうね。人を思い通りに動かすために画策するのではなく、無償の好意を周囲に振りまくことで、好意が戻ってくるのだと思います。素敵なお話ですね。私も本屋好きです。インターネットで買うより実店舗で買いたい派です。ただ、最近はお金なくてなかなか本自体買わなくなってしまいました。最近はもっぱら図書館です。本屋の未来が明るくないのは残念ですが、買えるだけ実店舗で買っていきたいな。実店舗を守るためにできることといったらそのくらいですからね〜桜風堂みたいな本屋が一つでも多く存在し続けてくれたら良いなあ。
2023.01.17
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「十年屋と魔法街の住人たち3」です。お天気屋と封印屋 十年屋と魔法街の住人たち3 [ 廣嶋 玲子 ]今回はお天気屋のビビと封印屋のポーのお話です。二人はお隣さん同士なのに今まで交流はなかったのですが、今回ポーさんがビビをお茶会に誘ったことでおしゃべりが始まりました。二人がしてきた仕事の話を交互に話すという感じです。今でのお話と少し関係しているものとかあって楽しかったです。例えば、嫉妬の霧というお話はいろどり屋のお話で出てきたセグロとネリ、ミラの後日談みたいな話。臆病な心というお話は十年屋のお話で出てくるマダム・ゴーラの誕生秘話みたいな話です。どの話もビビのお天気屋魔法、ポーの封印魔法が上手く活用されていてとても楽しいですね。ビビがもともとは良家のお嬢さんだったというのも意外でしたが、そこで抑圧されすぎたことで、あんなにはっちゃけた性格になっちゃったのかな。しかもあの口癖は元々ではなく、憧れたサーカス団の男の子の口癖を真似たものだったのですね〜
2023.01.15
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「魔導の福音」です。魔導の福音 (創元推理文庫) [ 佐藤さくら ]魔導の系譜の続編です。魔道士の身分が極端に低いラバルタで兵器のように扱われていたわけですが、その隣国であるエルミーヌではさらに忌避感が強いです。魔力を有する者は魔物棲みとして早々に神の元へ送るのが正しいと疑うことも知らないのです。神の元へ、なんて綺麗な言い方をしているけど、要は人殺しです。魔法使いが好きな私としてはなかなか辛い世界観ですが実際魔法があったらこういう反応はありそう。人って自分と違うものを排除しようとするもんね〜その上、その少数派に力があるとなれば権力者にとっても危険な存在です。今の統治構造を崩しかねない存在なんていなくて良いし、守る必要もないのです。そんな国で家族に魔物棲みが出てしまったカレンスのお話です。カレンスもこの国の常識に囚われていて魔物棲みの妹、リーンベルのことを迷惑だと思っているし、親友だと思っていたサイも実は魔物棲みだったという事実に悩むことになるのです。前巻の主役だったレオンとゼクスは巻き込まれる形でこの国の騒動に関わることになるのですが、ラバルタからの魔導の技術供与などもあり、少しだけ世界は変わり始めます。もちろん、世間の忌避感はそんなに簡単には変わらないと思いますが、存在すら認識されていなかった時よりは前進したと言えるでしょう。リーンベルは兄のカレンスの事も未だに憎しみしか感じられません。しかし、サイ、そして、カレンスの友、アニエスが側にいることで、リーンベルの心も少しだけ溶けた気がします。カレンス、サイ、リーンベルにとって魔導が福音となりますように。
2023.01.14
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「ダウン・ツ・ヘヴン」です。【中古】 ダウン・ツ・ヘヴン / 森 博嗣 / 中央公論新社 [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】飛行機に乗る運命(?)にある子どもたちの話。ただ飛行機に乗るだけではなく、戦闘機で殺し合う。草薙はエースパイロットと言える存在だが、相手のエースを墜とした際に怪我をしてしまう。たいした怪我ではなかったが、組織はエースてある草薙を「失うかもしれない」ということを恐れるようになります。彼女を教官のような仕事をさせて前線から離そうとします。しかし、戦闘機に乗りたい草薙。その思いを汲み取った組織は草薙の師匠であったティーチャーとの一騎討ちの場を提供してくれます。そこで草薙が目にしたものは・・・実はコレ、2巻なんですね。だからだと思いますが、世界観はちょっと分からない部分もありました。なんのために戦うのか、なぜ子どもが戦うのか。何となく文章の端々から想像するに全面戦争を回避するために一部の者に戦わせているのかな?そこで戦う存在がキルドレ(?)という子どもたち。草薙もその一人みたい。キルドレは歳を取らないのかな?けど、無敵なわけではなく、草薙の仲間は何人も墜とされている。草薙は抜群に操縦が上手くて生き残ってこれたようです。ラストはイマイチ消化不良な感じ。草薙が可哀想。
2023.01.09
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「仏の顔も三度まで」です。千早あやかし派遣会社 仏の顔も三度まで (集英社オレンジ文庫 千早あやかし派遣會社シリーズ) [ 長尾 彩子 ]あやかしを派遣社員として紹介する会社でアルバイトする由莉のお話です。色々なあやかしが出てきて楽しいです。あとマスコットキャラの豆大福が可愛すぎる。犬張子の姿をしたあやかしなのですが、食いしん坊なだけで大して役にも立たないのですが、長く生きてきただけあって時々格好良いことを言ったりして超キュートです。なので、なかなか良いのですが、この巻は恋愛要素が強めなのでちょっと。好きな人はオッケーなのでしょうけど、私はここまでくるとさすがに。。。と思ってしまう。両思いなのにお互い奥手でなかなか言い出せないなんていう展開は良くありますが、社長である千早は「好き」とは言わないものの、離したくないだの、他の男と話すのを見るとイライラするとか、もうそりゃ言ってるも同然でしょ~という感じ。一方、由莉はいろいろ千早にちょっかい出されたことで自分が千早を好きなこと気付いてしまいます。当然周囲にはバレバレで、豆大福にはさっさと付き合っちまえまで言われる始末。なのに付き合わない。本心、隙という言葉を言わない。という不思議な展開です。一つあるのは千早の体には半分妖の血が流れていること。しかも凶暴な血です。だから、千早は我を忘れて由莉を愛してしまうことを恐れています。もしそうなった時に、隠神のように由莉を喰ってしまうのではないかと恐れているのかな?
2023.01.05
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「おいしい診療所の魔法の処方箋2」です。おいしい診療所の魔法の処方箋(2) (双葉文庫) [ 藤山素心 ]ちょっとした手伝い、バイトのつもりで始めた診療所での活躍が評価され、前巻で正社員となった菜生。診療所は居心地良いし、食事指導を中心に患者さんの体調を改善していこうという方針も気に入り、最近は料理の腕も上がってきて患者さんから頼られることも多くなってきてなんの問題なし?と言いたいところだけど、医師の資格も、看護の資格も、栄養士の資格もない菜生は引け目を感じていました。患者さんの些細な変化に気付けることを皆から高く評価されつつも、何の資格もない自分はこのままで良いのかと。で、菜生は栄養士の資格を得るべく、学校に通うことを決意する。しかし、学校は思った以上に高い。診療所の院長である小野田は貸してくれると言うのだが、いままで散々お世話になった菜生は流石にお金までお世話になるわけにはいかないと、ダブルワークの副業をすることにしたのでした。しかし、元々不器用で一度に沢山の事が処理できない菜生。副業を始めても簡単には解決しない入学金の事が常に頭にあり、慣れない副業と相まって今までできていた事もできなくなってしまうのです。ストレスとは目の前で行っている作業からだけ感じるものではないというのが怖いなぁと思いました。気になることがあると、それが常に頭の片隅を占めていてそれが常に心を攻撃した状態となるそうです。しかもその気になること、心配なことに注意を奪われて普段なら気付けることを忘れてしまうなど認知にも影響を与えるのです。対策はあまりありません。嫌なこと、苦手なことから離れる、そして美味しいものを食べることが大切だと気付かされます。出てくるメニューがとても美味しそうで良いですね。
2023.01.03
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「本好きの下剋上 第四部 貴族院の自称図書委員7」です。本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員7」 [ 香月美夜 ]貴族院2年目も大詰めです。今回の目玉は前巻で倒してしまったターニスベファレンに関する査問会です。一番問題視されているのは闇の属性付与です。過去に他領を闇魔法で攻撃して魔力を奪うという行為が横行したことで貴族院でも簡単には教わらなくなっていました。その禁止されている闇魔法をマインちゃんが使ったのではという疑惑です。ですが、マインちゃんが使ったのは騎士が使うものではなく闇属性の祝詞で、別物だと主張します。実際そうなのですが。マインちゃんは領主候補生であり、非常に多くの魔力を有している上に、神殿長で有ることで、聖典にも詳しいということで、実現できているわけです。貴族のこと、神殿のこと、どちらか一方の知識だけしかない人からしたら有り得ない事態なのでしょうが、両方の知識があるマインちゃんからしたら、特段非常識なことではないのです。フェルディナンド様の助けも借りて何とか疑いを晴らすことができました。危うく謀殺されそうでしたね。危ない。そんなこんなでマインちゃん今年も最優秀で一年を終えることができました。来年も楽しみですね。楽しみと言えば、ベンノさんのもとに来たクラッセンブルクのダルアの娘。サラッと書いてありますが、ベンノさん、遂に結婚でしょうか?しかし、他領の商人の娘となると秘密の保持とか難しそうで、今後の火種になりそうです。
2023.01.02
コメント(0)
書籍の感想です。今回は「湖宮は黄砂に微睡む 金椛国春秋」です。湖宮は黄砂に微睡む 金椛国春秋 (角川文庫) [ 篠原 悠希 ]罪人幇助の罪で、地方に追放になってしまった遊圭。王都を追放になる、というのは罰になるのだなぁと思っていたのですが、日本にも江戸払いとかそういう罰がありましたね。本来であれば中央でぬくぬくしていた者が地方の辛い生活の中で苦労することが罰なのでしょうが、遊圭は胡娘が付いてきてくれて、薬屋を営みつつ、遊圭の世話もしてくれるので、お金にも困らないし、辛いというほどでもない。先輩の嫌がらせなどはあったものの徐々に慣れてきたところで・・・麗華の居場所に関わる情報を知ってしまいます。しかも、冷夏と一緒に胡娘の生き別れた旦那が同行しているという。麗華を助けるため、そして、胡娘を旦那に会わせるため、遊圭はまたしても砂漠に旅立つのでした。いやー、1巻を手に取った時はこんなに砂漠行が多いとは思っていませんでした。しかも、胡娘の生まれや旦那と生き別れたことなどが何度か出てくるのですが、それは胡娘が遊圭に人一倍の愛情を注ぐ理由というエッセンスの意味しかないと思っていました。それはここに繋がってくるとは・・・なかなか感慨深いものがあります。昔からの子守歌に描かれた謎を読み解き、珍獣である天狗、鷹のホルシード、胡娘らの助けを借りつつ、伝説と言われる砂漠の中にひっそりと存在する村に辿り着いたのです。麗華の無事を確認した遊圭は「みっしょんこんぷりーと!!」という気分でのんびり帰路についたのですが、そこには大きな罠が待っていたのでした。さて、遊圭大ピンチなわけですが、明々も心配ですね。遊圭、明々、言い出さないものの元々両思いだったわけですが、当初は見つかったら殺されてしまう遊圭は女官に化けていたので無理で、族滅法が廃止されてからは、貴族に戻った遊圭は明々を正妻に迎えることができません。明々のような平民だと妾としてであれば迎えられるのですが、それが嫌で遊圭は言い出せなかったわけです。晴れて(?)咎人となり、爵位がはく奪されたことで遊圭は平民となりました。そこでプロポーズしたわけですが、明々としては散々待たされた挙句、辺境に流刑になる直前に「ついてきて欲しい」と言われて混乱するのも分かります。しかし、冷静に自分の気持ちを見つめ直し、気持ちに正直になれば、答えは一つです。思い切って遊圭の赴任先に押し掛けるのでした。しかし、遊圭は麗華の探索に向かっており不在。やきもきしているうちに遊圭から無事を知らせる手紙がきたのです。ただ、ピンチであることを匂わせる慌ただしい手紙です。明々が大人しく待っているなんてできるのでしょうか?ぴょーんと飛び出していってしまわないかちょっと心配です。それにもしても胡娘の伏線が回収されたのを考えるとルーシャンの親戚の話とか玄月の想い人(と思われる人)の話とかも今後進展があるのかな?時間が楽しみです!
2023.01.01
コメント(0)
全13件 (13件中 1-13件目)
1