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金魚のしっぽが付いてるような感じですよね。
去年植えたのが、また咲いてくれました。
左は段菊です。これも咲いてくれるかな?
キンギョソウに負けちゃいそうですが。
金魚といえば、思い出す歌があります。
高校の隣に幼稚園があったのですが、
数学のテストで、分からなくてボーっとしてると、
「金魚はどうしているかしら?」と
「金魚の昼寝?」という歌が聞こえてくるのです。
ますますボーっと、眠くなってしまいましたね。
今では懐かしい思い出です。
!
「見果てぬ夢」13
「君の調子はどうだね?君は身をもって新薬を実験してるんだよ。」
「はい。とてもいいです。なんだか体が軽くなって、今にも飛べそうです。」
「分かったよ。今すぐにでも研究室に飛んで行こうっていうんだな。
薬は持ってるから、君の研究室に行こう。」
早速二人は病室を出て、ベスの研究室に向かった。
サムは自宅にある研究室にしては、設備が整ってるのに驚いた。
ベスの全財産がこの研究室につぎ込まれていた。
ジョンも退職金まで前借りして、協力していたのだ。
サムは二人のこの研究に賭ける意気込みを目の当りにし、圧倒された。
彼自身も医師を続けながら、大学病院で研究を続ける科学者だったから。
昔はジョンと同様に科学研究所で働いていたが、自由の利かない研究所を辞めて、
比較的、許容範囲の広い大学病院に移った。
だが、そこで見たものは、衰えていく人間の姿だった。
患者の人間ばかりでなく、医師までも治癒力はおろか、免疫までも失い、
患者から、病気を移される始末だ。ここでも、ロボットが幅を利かせ、
人間の医師など、隅に追いやられていた。サムは残り少ない人間の医師だったが、
やはり定年間際という事もあり、閑職だったので、自由は有り余るほどあった。
ただ時間が無かった。彼の研究は、人間本来の持つ生命力を取り戻す事だった。
ロボットには無い免疫、自然治癒力などを回復させようと研究を続け、
新薬を発見したのだった。
だが、機密を侵し、ドームの外から手に入れたものだった。
彼もまた、ジョンとギルバートと一緒に機密の町で働いていたのだ。
そこで手に入れたドーム外の土を分析していると、放射能で破壊されたはずの微生物が
ある種のものだけ、繁殖し続けてることに気付いた。
その微生物の細胞には、人間に無い酵素が含まれていた。
この酵素が細胞を活性化し、生命力をもたらすのだった。
凄まじいスピードで繁殖する微生物の中で培養された酵素を抽出し、
凝縮したのがこの薬だ。サムは自分自身を実験台にして、薬を試した。
その結果、人間の、しかも熟年の体とは思えないほど、若さが蘇った。
自信を得たサム、他の実験台を求めていたが、大学病院では認められず、
困っていたところ、ジョンに娘を実験台にと言われ、渡りに舟と乗ったのだ。
ベスは植物人間になるほど、体力が衰え、意識不明になっていたが、
新薬を投与し続けた成果が上がり、目覚めたときには以前より体力が回復していた。
細胞自体が活性化し、免疫、自然治癒力も向上した。
人間がロボットより優れているのは、この点しかないのだ。