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小説「流浪の月」(凪良ゆう)を読みました。
流浪の月
以前、息子と映画を観たので、イメージは湧きやすい。
2022年05月29日XML 息子と映画「流浪の月」を観ました。
映画「 流浪の月」
映画『流浪の月』ネタバレあらすじ解説!気持ち悪い?最後のシーンの病気は何だったのか考察
「あらすじ:主人公の家内更紗は、父を病で亡くし母に見捨てられ、母方の伯母の家に引き取られた。更紗は従兄(伯母の息子)の孝弘から虐待を受けており、学校が終わるといつも公園で過ごしていた。その公園には、小学生からロリコンと呼ばれる19歳の大学生・佐伯文がいた。ある日、公園では雨が降った。更紗がびしょ濡れになっているのを目にした文は、更紗に傘を差し出す。そして、引き取られている伯母の家に帰りたくないという更紗の気持ちを知り、自分のマンションに招き入れる。更紗は文のもとで2か月を過ごす。その間、更紗は行方不明の女児として、全国に実名報道されていた。そして、文と更紗が一緒に外出した先で通行人に見つかり、文は誘拐犯として逮捕されてしまう。警察官に抱えられ保護される更紗。更紗が「文と別れたくなくて」泣き叫ぶシーンは、居合わせた人の携帯電話で撮影・拡散されていった。その後更紗は「傷物にされた可哀想な女の子」、文は「ロリコンで凶悪な誘拐犯」というレッテルを貼られ続ける。二人の関係は、周囲の人たちが思うものとは全く違うものであったにも関らずに。そして事故から15年過ぎ、24歳になったある日、更紗は偶然文と再会する。
外部からは見えない真実や、恋愛でも友情でもない言い表しにくい2人の関係性が描かれている。」
更紗がいくら「文は優しくて、私に何も危害は加えてない」と主張しても、信じてもらえない。
従兄弟からの性的虐待は言えないまま、動揺してしまい、文が誤解されてしまう。
被害者と思われることで、善意や優しさからも、ますます傷つけられてしまうという矛盾。
その弱さにつけ入るDV男も。報道と真実は地球と月よりも遠い。そこから流浪の月と命名したらしい。
映画の印象は暗かったけど、小説の方が、前半の自由な女の子が明るくて救われる。
両親との幸せな日々や、文との大切な時間がいとおしい。
デジタルタトゥーの恐ろしさ、それをまた蒸し返してくる傍観者たち。いつまで逃げ惑えばいいのか。
更紗も文が精神的にロリコンだと思っていたけど、それさえも誤解だった。
文が親から、特に母親から枠にはめられ、ハズレの烙印を捺されることを怖れ、言えなかった秘密。
ネタバレになってしまうけど、大人になれない体で、病気だったからこそ、大人の女性を愛せない。
小さな女の子なら愛せるのでは?と自分に言い聞かせてたのでしょうね。それさえも出来なかった。
でも、恋愛や性欲無くても、更紗とは心が繋がれたから、共に生きられるのだろう。お互いに。
小説の方が、映画より希望が持てる感じだけど、本当にそうあって欲しいと願ってしまいます。
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